JPH1114554A - 視覚欠陥検査方法および装置 - Google Patents

視覚欠陥検査方法および装置

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JPH1114554A
JPH1114554A JP16585297A JP16585297A JPH1114554A JP H1114554 A JPH1114554 A JP H1114554A JP 16585297 A JP16585297 A JP 16585297A JP 16585297 A JP16585297 A JP 16585297A JP H1114554 A JPH1114554 A JP H1114554A
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JP16585297A
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English (en)
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Kasuke Nagao
嘉祐 長尾
Masaki Tanaka
雅樹 田中
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠陥部位と正常部位との輝度差が僅かである
淡欠陥の検査を高精度で行うことができ、しかも欠陥の
形状、輝度パターンが変わっても同一のロジックで検査
を行うことができる視覚欠陥検査方法および装置を提供
する。 【解決手段】 視覚カメラで被検査物を撮像することに
より得られた画像を画像データとして画像入力装置(1
1)から入力して画像記憶装置(12)に記憶し、一
方、欠陥基準画像記憶装置(14)に記憶された複数の
欠陥基準画像の中から被検査物に対応した所望の欠陥基
準画像を基準画像切り替え装置(15)で選択切り替
え、正規化相関演算処理装置(13)は、この基準画像
切り替え装置(15)で選択切り替えされた欠陥基準画
像に基づき上記画像記憶装置(12)に記憶された画像
情報に対して正規化相関演算処理を施すことにより淡欠
陥強調処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は紙、布などの無地
のシート状物、塗装、液晶などの被検査物の欠陥を視覚
カメラを使用して検査する視覚欠陥検査方法および装置
に関し、特に、視覚カメラにより観測された被検査物の
画像の欠陥部位と正常部位との輝度差が僅かである淡欠
陥の検査を可能にした視覚欠陥検査方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の視覚欠陥検査方法として
は以下に示すような方法が知られている。
【0003】1)淡欠陥の部位の輝度分布の空間的周波
数成分が正常部位のそれと異なることに着目して、視覚
カメラからの画像データを平滑化処理し、光学的歪み補
正を行うことにより、欠陥部位と正常部位との領域を分
離する方法。
【0004】2)淡欠陥の部位の輝度分布の空間的周波
数成分が正常部位のそれと異なることに着目して、視覚
カメラからの画像データを微分処理し、欠陥部位と正常
部位との領域を分離する方法。
【0005】3)淡欠陥の部位の輝度分布の空間的周波
数成分が正常部位のそれと異なることに着目して、視覚
カメラからの画像データを微分処理の単位長さをさまざ
まに変えて微分処理し、その結果を統合することによ
り、欠陥部位と正常部位との領域を分離する方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法にあっては、主に淡欠陥の部位の輝度分布の空
間的周波数成分が正常部位のそれと異なることに着目し
た処理により、欠陥部位と正常部位との領域を分離する
手法をとるものであるため、欠陥部位と正常部位との輝
度差が僅かである淡欠陥の場合、画像のノイズ、例え
ば、電気的ノイズ、あるいは本来は欠陥とみなす必要の
ない正常部位の輝度変化などのために、淡欠陥部位の領
域を分離する能力は十分ではない。
【0007】また、従来の上記方法の場合、3個程度の
少ないパラメータ値により領域の分離能力および特性を
調整するため、被検査物が変わるなどして欠陥の形状、
輝度パターンが大きく変われば、欠陥検査のロジックそ
のもを大きく変更しなければならないという問題点があ
る。
【0008】そこで、この発明は、欠陥部位と正常部位
との輝度差が僅かである淡欠陥の検査を高精度で行うこ
とができ、しかも欠陥の形状、輝度パターンが変わって
も同一のロジックで検査を行うことができる視覚欠陥検
査方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、視覚カメラで被検査物を撮像す
ることにより得られた画像情報に基づき該被検査物の欠
陥を検査する視覚欠陥検査方法において、上記視覚カメ
ラで被検査物を撮像することにより得られた画像情報に
対して予め準備した所定の欠陥基準画像を参照して正規
化相関処理を行い、該正規化相関処理結果から上記被検
査物の欠陥を検査することを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、上記正規化相関処理は、上記画像情報の全て
の位置における評価値を上記欠陥基準画像を参照した正
規化相関処理により計算し、該評価値の分布を求めるこ
とにより行われることを特徴とする。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1の発明
において、上記欠陥基準画像は、上記被検査物の欠陥の
大きさに対応したサイズを有し、該欠陥を抽象化した単
峰型の輝度変化を持つサイズの画像であることを特徴と
する。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
において、上記欠陥基準画像は、輝度変化が円錐型に変
化する画像データであることを特徴とする。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項3の発明
において、上記欠陥基準画像は、輝度変化が円柱型に変
化する画像データであることを特徴とする。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項3の発明
において、上記欠陥基準画像は、輝度が1次元的に変化
する画像であることを特徴とする。
【0015】また、請求項7の発明は、請求項1の発明
において、上記欠陥基準画像は、該欠陥基準画像に特化
した正規化相関演算の実行コードを動的リンクライブラ
リの形式で記憶されることを特徴とする。
【0016】また、請求項8の発明は、請求項1の発明
において、上記欠陥基準画像は、予め用意された複数の
欠陥基準画像から上記被検査物に対応して選択使用され
ることを特徴とする。
【0017】また、請求項9の発明は、請求項1の発明
において、上記正規化相関処理は、上記欠陥基準画像を
区分的に直線で近似することにより、漸化式を用いて相
関値を算出することを特徴とする。
【0018】また、請求項10の発明は、視覚カメラで
被検査物を撮像することにより得られた画像情報に基づ
き該被検査物の欠陥を検査する視覚欠陥検査装置におい
て、上記視覚カメラで被検査物を撮像することにより得
られた画像情報を記憶する画像記憶手段と、複数の欠陥
基準画像を記憶する欠陥基準画像記憶手段と、上記欠陥
基準画像記憶手段に記憶された複数の欠陥基準画像の中
から上記被検査物に対応して所望の欠陥基準画像を選択
する基準画像選択手段と、上記基準画像選択手段で選択
された欠陥基準画像に基づき上記画像記憶手段に記憶さ
れた画像情報に対して正規化相関処理を行うことにより
欠陥強調を行う正規化相関処理手段と、を具備すること
を特徴とする。
【0019】また、請求項11の発明は、請求項10の
発明において、上記正規化相関処理手段は、上記画像情
報の全ての位置における評価値を上記欠陥基準画像に基
づき正規化相関処理により計算し、該評価値の分布を求
めることを特徴とする。
【0020】また、請求項12の発明は、請求項10の
発明において、上記欠陥基準画像記憶手段は、上記欠陥
基準画像として、被検査物の欠陥の大きさに対応したサ
イズを有し、該欠陥を抽象化した単峰型の輝度変化を持
つサイズの画像を記憶することを特徴とする。
【0021】また、請求項13の発明は、請求項10の
発明において、上記欠陥基準画像記憶手段は、上記欠陥
基準画像を、該欠陥基準画像に特化した正規化相関演算
の実行コードを動的リンクライブラリの形式で記憶する
ことを特徴とする。
【0022】また、請求項14の発明は、請求項10の
発明において、上記正規化相関処理手段は、上記欠陥基
準画像を区分的に直線で近似することにより、漸化式を
用いて相関値を算出することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1は、この視覚欠陥検査方法および装置
を適用して構成した視覚欠陥検査システムの概略構成を
示したものである。
【0025】図1において、この実施の形態の視覚欠陥
検査システムは、被検査物200を裏面から照射する光
源100、被検査物200の透過光を撮像するCCD
(チャージカップドデバイス)カメラ300、CCDカ
メラ300から出力された画像情報を処理する画像処理
装置400を具備して構成される。
【0026】図2は、この実施の形態の視覚欠陥検査シ
ステムの要部をブロック図で示したものである。
【0027】図2において、この視覚欠陥検査システム
は、画像入力装置11、画像記憶装置12、正規化相関
演算処理装置13、欠陥基準画像記憶装置14、基準画
像切り替え装置15を具備して構成される。
【0028】ここで、画像入力装置11は、CCDカメ
ラ、A/D(アナログ/ディジタル)変換器から構成さ
れる。すなわち、CCDカメラにより被検査物を撮像
し、このCCDカメラから出力されるNTSC信号(標
準テレビション映像信号)をA/D変換器によりデジタ
ル信号に変換する。このA/D変換器により変換された
デジタル信号は画像憶装置12に画像データとして出力
される。
【0029】この画像憶装置12に出力される画像デー
タはCCDカメラの1視野分の輝度情報で構成される。
【0030】なお、この実施の形態の視覚欠陥検査シス
テムにおいては、画像入力装置11をCCDカメラ、A
/D変換器から構成したが、この画像入力装置11は、
外部記憶装置(ハードディスクなど)を使用して直接、
画像記憶装置12に画像データを送出するように構成し
てもよく、被検査物に対応する画像データをデジタル信
号(画像データ)として出力するものであれぱ上記構成
に制限されるものではない。
【0031】画像記憶装置12は、RAM(ランダムア
クセスメモリ)で構成され、画像入力装置11から出力
された画像データを記憶保持する。すなわち、画像記憶
装置12は、画像入力装置11から出力された画像デー
タを記憶保持するに十分なメモリ容量を持つもので、正
規化相関演算装置13からの要求に応じて画像データ上
の任意の位置の輝度情報を正規化相関演算装置13に出
力できるものである。
【0032】正規化相関演算装置13は、画像記憶装置
12から輝度情報を取得し、さらに基準画像切り替え装
置15から出力される欠陥基準画像を参照して正規化相
関演算処理を行い、欠陥強調輝度データを生成するもの
である。この正規化相関演算装置13の処理の詳細につ
いては後に詳述する。
【0033】欠陥基準画像記憶装置14は、外部記憶装
置(ハードディスク)で構成され、正規化相関演算処理
装置13の正規化相関演算処理で参照する欠陥基準画像
を記憶保持する。ここで、欠陥基準画像記憶装置14に
記憶保持される欠陥基準画像は複数セット用意され、基
準画像切り替え装置15からの呼び出し要求で指定され
た欠陥基準画像を出力する。
【0034】なお、この欠陥基準画像記憶装置14は、
外部記憶装置として構成したが、この欠陥基準画像記憶
装置14は、デジタル信号データを記憶保持できるもの
であればRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM
(リードオンリィメオリ)などを用いても構成すること
ができ、上記構成に制限されるものではない。
【0035】基準画像切り替え装置15は、外部から入
力される基準画像切り替え信号で指定された欠陥基準画
像を欠陥基準画像記憶装置14から読み取り、正規化相
関演算処理装置13に送出する。
【0036】ここで、基準画像切り替え装置15に外部
から入力される基準画像切り替え信号は、この視覚欠陥
検査システムにおける欠陥検査の最適なモードを選択す
るための信号であり.この基準画像切り替え信号によっ
てその製造工程などの状況に最適な欠陥基準画像を選択
するものである。
【0037】また、正規化相関演算処理装置13からか
ら出力される欠陥強調画像データは、欠陥部位のみが強
調された画像データとなる。
【0038】この実施の形態の視覚欠陥検査装置におけ
る欠陥検査では、この欠陥部位のみが強調されたデータ
をさらに2値化処理するなどして欠陥部位の面積を計測
して合否判定を行う合否判定処理が行われる。なお、こ
の合否判定処理の詳細はこの発明の要旨を構成するもの
ではないのでその説明を省略する。
【0039】なお、図2において、画像入力装置11
は、図1に示したCCDカメラ300および画像処理装
置400の一部で実現され、画像記憶装置12、正規化
相関演算処理装置13、欠陥基準画像記憶装置14、基
準画像切り替え装置15は、図1に示した画像処理装置
400で実現される。
【0040】次に、この発明の要旨を構成する欠陥基準
画像を用いた正規化相関演算処理による淡欠陥強調処理
について具体的に説明する。
【0041】図3は、この欠陥基準画像を用いた正規化
相関演算処理による淡欠陥強調処理の概要を示したもの
である。
【0042】すなわち、この正規化相関演算処理による
淡欠陥強調処理においては、図3(a)に示すような所
定形状の淡欠陥部分21を有するシートの観測画像20
を処理対象とする。この観測画像20は、図1に示した
画像入力装置11により入力され、画像記憶装置12に
記憶された画像データに対応する。
【0043】この図3の(a)に示す観測画像20に対
応する画像データは、正規化相関演算処理装置13から
の要求に応じて画像データ上の各位置の輝度情報が正規
化相関演算処理装置13に取り込まれ、正規化相関演算
処理装置13では基準画像切り替え装置15から出力さ
れる欠陥基準画像を参照して、この輝度情報を正規化相
関演算処理して、観測画像20の各位置での評価値を計
算する。この様子が図3の(b)に示される。この正規
化相関演算処理の詳細については後に詳述する。
【0044】図3の(c)は、上記正規化相関演算処理
により計算された観測画像20における評価値の分布状
態を示したものである。この表価値分布により淡欠陥部
分21を強調した淡欠陥強調画像20aが得られる。な
お、図3の(c)において、21aは、この淡欠陥強調
により強調された淡欠陥部分を示す。
【0045】ここで、淡欠陥部分21aの評価値は大き
な値になり、この淡欠陥部分21aを除く地合い部分の
評価値は非常に小さな値になるので、その後の合否判定
処理を容易かつ高精度で行うことが可能になる。
【0046】さて、この実施の形態の視覚欠陥検査装置
の正規化相関演算処理装置13においては、以下に詳述
するように、基準画像切り替え装置15より選択された
欠陥基準画像と画像記憶装置12に記憶された画像デー
タの全座標位置での輝度情報とから正規化相関値を算出
し、この計算結果を欠陥強調画像データとして出力す
る。
【0047】図4は、上記正規化相関演算処理装置13
の処理をフローチャートで示したものである。
【0048】この処理が開始されると(ステップ10
1)、まず、画像記憶装置12に記憶された画像データ
上の座標、すなわち観測画像IOBS(X,Y)を初期
位置、すなわち、Y=0に設定するとともに(ステップ
102)、X=0に設定し(ステップ103)、この座
標(0,0)に関して正規化相関計算を行い(ステップ
104)、その計算結果としてその座標に関する評価値
E(X,Y)を出力する(ステップ105)。
【0049】ここで、観測画像IOBS(X,Y)にお
ける欠陥基準画像bの正規化相関計算による評価値E
(X,Y)は、欠陥基準画像bの横画素数/2をr、縦
画素数/2をqとするとき、次に示す式により計算する
ことができる。
【0050】A1(x,y)=Σ(j=−r→r)Σ
(i=−q→q)p[ y+j][x+i] (ただし、Σ(j=a→b)A(j)は、A(j)につ
いてj=aからbまで加算する演算を示す。以下同
じ。) A2(x,y)=Σ(j=−r→r)Σ(i=−q→
q)p[ y+j][x+i] 「2」 (ただし、A「k」はAをk乗する演算を示す。以下同
じ。) B1=Σ(j=−r→r)Σ(i=−q→q)b[ j]
[i] B2=Σ(j=−r→r)Σ(i=−q→q)b[ j]
[i] 「2」 C(x,y)=Σ(j=−r→r)Σ(i=−q→q)
p[ y+j][x+i] b[ j][i] ) とすると、評価値E(X,Y)は、 E(X,Y)=4qrC(x,y)−A1(x,y)B
1/〔{4qrA2(x,y)−A1(x,y)
「2」}{4qrB2−B1「2」}〕「−2」 として求めることができる。
【0051】次に、この処理による座標のXが画像記憶
装置12に記憶された画像データの横幅より大きいか否
か、すなわちX>=画像データ横幅が成立するかを調べ
る(ステップ106)。
【0052】ここで、X>=画像データ横幅が成立しな
いと(ステップ106でNO)、Xを1インクリメン
ト、すなわちX=X+1にし(ステップ107)、ステ
ップ104に戻る。
【0053】すなわち、この場合は、画像記憶装置12
に記憶された画像データの座標のY=0の座標に沿った
評価値E(X,Y)の出力が行われる。
【0054】また、ステップ206でX>=画像データ
横幅が成立すると(ステップ106でYES)、次に、
この処理による座標のYが画像記憶装置12に記憶され
た画像データの縦幅より大きいか否か、すなわちY>=
画像データ縦幅が成立するかを調べる(ステップ10
8)。
【0055】ここで、Y>=画像データ縦幅が成立しな
いと(ステップ108でNO)、Yを1インクリメン
ト、すなわちY=Y+1にし(ステップ109)、ステ
ップ103に戻る。
【0056】この場合は、ステップ103でX=0にク
リアされるので、画像記憶装置12に記憶された画像デ
ータの座標の次のライン、すなわち、Y=1の座標に沿
った評価値E(X,Y)の出力が行われる。
【0057】このようにして、画像記憶装置12に記憶
された画像データの全ての座標に関する評価値E(X,
Y)の出力が行われ、ステップ108で、Y>=画像デ
ータ縦幅が成立すると(ステップ108でYES)、こ
の処理を終了する(ステップ110)。
【0058】図5および図6は、淡欠陥の検出に有効な
欠陥基準画像の一例を示したもので、図5は、円錐型の
欠陥基準画像を示し、図6は、円筒型の欠陥基準画像を
示す。
【0059】ここで、この欠陥基準画像の基本的な考え
方は、淡欠陥を抽象化した単峰型の輝度変化を持つ欠陥
基準画像とし、淡欠陥の特徴的な輝度変化を捉えようと
するものである。さらに、この欠陥基準画像のサイズは
実際の淡欠陥の最頻値に設定する。
【0060】これらの欠陥基準画像は無地のシートや塗
装膜等のむらといった淡欠陥を検出するのに極めて有効
である。
【0061】なお、ここで示した基準画像はほんの一例
であり、欠陥基準画像のサイズの変更、あるいは輝度の
変化パターンの変更により、様々の欠陥に対応した強調
処理が可能である。
【0062】例えば、サイズ的に大きな欠陥に対応する
ためには、欠陥基準画像のサイズを大きくすればよい
し、正常部位のノイズ成分が大きい時は円錐型、欠陥の
縁の輝度変化が鋭いものは円筒型といったように、強
調、検出したい欠陥の特徴で欠陥基準画面を変更する。
【0063】以上のように、この実施の形態の視覚欠陥
検査システムは、欠陥強調に適した基準画像を使用し、
かつ、正規化相関の特徴である輝度コントラストに依存
しない特性により、極めて淡い欠陥であっても検出が可
能となる。
【0064】また、欠陥基準画像を様々に変更すること
により、多様な欠陥に対応できる柔軟性も有している。
【0065】次に、欠陥基準画像として単純な画像を用
いることにより、特に計算量、計算速度の向上を図った
この発明の他の実施の形態について説明する。
【0066】この実施の形態の視覚欠陥検査システム
は、図2に示した欠陥基準画像記憶装置14に記憶され
る欠陥基準画像および正規化相関演算処理装置13にお
ける正規化相関演算処理が既に説明した実施の形態と異
なるだけで、他の構成は、既に説明した実施の形態と同
様である。
【0067】したがって、この実施の形態においては、
図2および図4を参照する。
【0068】この実施の形態において、欠陥基準画像記
憶装置14には、欠陥基準画像に特化した正規化相関演
算の実行コードを動的リンクライブラリの形式で記憶保
持する。この欠陥基準画像記憶装置14に記憶保持する
ライブラリは複数セット用意され、基準画像切り替え装
置15からの呼び出し要求で指定された欠陥基準画像に
対応する正規化相関演算の実行コードが送出される。
【0069】基準画像切り替え装置15は、外部から入
力される基準画像切り替え信号で指定された欠陥基準画
像に対応する正規化相関演算の実行コードを欠陥基準画
像記憶装置14から読み取り、正規化相関演算処理装置
13に組み込む。
【0070】正規化相関演算処理装置13における正規
化相関演算処理の基本は、画像データの全ての位置で評
価値を計算し、評価値分布(欠陥強調画像データ)を得
ることであり、正規化相関演算処理装置13においては
図4に示した処理と同様の処理が行われる。
【0071】ただし、図4のステップ104の正規化相
関値計算では、正規化相関値計算モジュールに、基準画
像切り替え装置15により次に説明する欠陥基準画像に
特化された実行形式のコードが組み込まれる(動的ライ
ブラリ)。
【0072】淡欠陥の検出に有効な欠陥基準画像とそれ
に基づく正規化相関値の計算方法を以下に示す。ここで
は、既に述べた実施の形態と同様に、円錐型と円筒型の
基準画像を例示する。ただし、この実施例における欠陥
基準画像は、既に述べた実施の形態とは異なり、1次元
データから構成される。これらの欠陥画像は極めて単純
であり、計算量および計算時間の削減に大きな効果があ
る。
【0073】図7は、この実施の形態における円錐型の
欠陥基準画像を示したものである。
【0074】この円錐型の欠陥基準画像は、図に示すよ
うに、1次元配列b[i](i=−q,−q+1,…q
−1,q)のパターンを有し、正規化相関値の必要な項
を漸化式で求めることが可能である。すなわち、[−
q,0]の区間でb[i]=−a*i、[0,q]の区
間でb[i]=a*i(aは傾き)となる。この欠陥基
準画像は暗欠点を検出するためのものであるが、明欠点
を検出するためには、[−q,0]の区間でb[i]=
a*i+aq、[0,q]の区間でb[i]=−a*i
+aq(aは傾き)とすればよい。
【0075】これに対して、観測され、取得された観測
輝度データをp[y][x](x=0,1,…w−1,
y=0,1,…h−1)とすると、図のような基準画像
を使用すれば、正規化相関値E(x,y)は次のように
して求められる。
【0076】A11(x,y)=Σ(i=−q→0)p
[ y][x+i] A12(x,y)=Σ(i=0→q)p[ y][x+i] A1(x,y)=A11(x,y)+A12(x,y) A2(x,y)=Σ(i=−q→q)p[ y][x+i]
「2」(「2」は2乗の意、以下同様) B1=Σ(i=−q→q)b[ i] a・q「2」 B2=Σ(i=−q→q)b[ i] 「2」=(2/3)
a・q「3」 C1(x,y)=−aΣ(i=−q→0)i・p[ y]
[x+i] C2(x,y)=aΣ(i=0→q)i・p[ y][x+
i] C(x,y)=Σ(i=−q→q)p[ y][x+i] b
[ i]=−aΣ(i=−q→0)i・p[ y][x+i]+
aΣ(i=0→q)i・p[ y][x+i]=C1(x,
y)+C2(x,y) E(X,Y)=〔2qC(x,y)−A1(x,y)B
1〕/〔{2qA2(x,y)−A1(x,y)
「2」}{2qB2−B1「2」}〕「−2」 ところで、 Σ(i=m→n)i・f(x+1+i)=Σ(i=m→
n)i・f(x+i)−(m−1)f(x+m)+n・
f(x+n+1)−Σ(i=m→n)p(x+i) であるから、正規化相関値を求める式は次のように変換
することができる。
【0077】A1(x+1,y)=A1(x,y)−p
[y][x−q]+p[y][x+q+1] A2(x+1,y)=A2(x,y)−p[y][x−
q]「2」+p[y][x+q+1]「2」 C1(x+1,y)=C2(x,y)−a{(q+1)
p[y][x−q]−A11(x,y)} C2(x+1,y)=C2(x,y)+a{p[y]
[x]+q・p[y][x−q+1]−A12(x,
y)} すなわち、X+1の位置での正規化相関値は、xの位置
から求める(漸化式計算)ことが可能になり、x=0で
の正規化相関値の初期値を求めれば、観測輝度データの
全ての位置での正規化相関値が求められ、計算量は大幅
に削減できる。
【0078】図8は、この実施の形態における円筒型の
欠陥基準画像を示したものである。
【0079】この円筒型の欠陥基準画像は、図に示すよ
うに、1次元配列b[i](i=−q,−q+1,…q
−1,q)のパターンを有し、[−m/2,m,/2]
の区間でb[i]=0、それ以外の区間でb[i]=1
となる。なお、この欠陥基準画像は暗欠点を検出するた
めのものであるが、明欠点を検出するためには、[−m
/2,m,/2]の区間でb[i]=1、それ以外の区
間でb[i]=0とすればよい。
【0080】これに対して、観測され、取得された観測
輝度データをp[y][x](x=0,1,…w−1,
y=0,1,…h−1)とすると、図のような基準画像
を使用すれば、正規化相関値E(x,y)は次のように
して求められる。
【0081】A1(x,y)=Σ(i=−q→q)p[
y][x+i] A2(x,y)=Σ(i=−q→q)p[ y][x+i]
「2」 B1=Σ(i=−q→q)b[ i] =2q−m B2=Σ(i=−q→q)b[ i] 「2」=2q−m C(x,y)=Σ(i=−q→q)p[ y][x+i] b
[ y][i]=Σ(i=−q→−m/2)p[ y][x+i]
+Σ(i=m/2→q)p[ y][x+i] E(X,Y)=〔2qC(x,y)−A1(x,y)B
1〕/〔{2qA2(x,y)−A1(x,y)
「2」}{2qB2−B1「2」}〕「−2」 ここで、このE(X,Y)の計算は、欠陥基準画像の2
つのパラメータから求められ、内積の項が単純な総和計
算ですむことにより計算量が削減できる。
【0082】さらに、 A1(x+1,y)=A1(x,y)−p[y][x−
q]+p[y][x+q+1] A2(x+1,y)=A2(x,y)−p[y][x−
q]「2」+p[y][x+q+1]「2」C(x+
1,y)=C(x,y)−p[y][x−q]+p
[y][x−(m/2)+1]−p[y][x+(m/
2)]+p[y][x+q+1] すなわち、X+1の位置での正規化相関値は、xの位置
から求める(漸化式計算)ことが可能になり、x=0で
の正規化相関値の初期値を求めれば、観測輝度データの
全ての位置での正規化相関値が求められ、計算量は大幅
に削減できる。
【0083】このように、上記実施の形態によれば、円
錐型、円筒型の欠陥基準画像に特化した正規化相関値計
算モジュールを動的リンクライブラリの形式で予め用意
しておくことにより、漸化式化、それに伴うアルゴリズ
ム構造の簡素化で、より高速、安価なシステムとするこ
とができる。
【0084】ところで、被検査物の欠陥を検査する視覚
欠陥検査において上記正規化相関を用いると、パターン
認識の精度は上がるが、演算量が非常に多くなり、その
ため検査結果を短い時間で得たい場合等には適用が困難
になる。
【0085】図9は、上記正規化相関を用いて被検査物
の欠陥を検査する処理を具体的に説明する図である。
【0086】図9において、まず得られた画像の左上か
ら、基準画像(予め登録された欠陥基準画像)と同じ大
きさの画像を取り出して、基準画像と正規化相関演算を
行い、左上の部分との一致度(正規化相関値)を求め
る。
【0087】次に、実線矢印の方向に1画素分ずらした
位置から基準画像と同じ大きさの画像を取り出し、基準
画像と正規化相関演算を行い、1画素分ずらした部分と
の一致度を求める。
【0088】上記処理を、実線矢印方向に1画素ずつず
らして行い、取り出す画像が右端まで来ると、次に1画
素分下方向(破線矢印方向)にずらし、再び、実線方向
に1画素ずつずらしながら、基準画像と取り出した部分
との正規化相関値を求めていく。
【0089】このようにして得られた画像の全ての部分
に対して基準画像との正規化相関値を求め、その値の高
い部分に基準画像と同じパターンがあるとして検出する
ものである。
【0090】ところで、上記の例で得られた画像の大き
さをW×H画素とすると、得られた画像の全ての部分に
対して正規化相関値を求めると、概ねW×H回数の正規
化相関値演算が必要になる。
【0091】また、基準画面の大きさをw×hとする
と、1回の正規化相関値演算には、w×hオーダーの積
和算が必要になるので、得られた画像の全ての部分に対
して正規化相関演算を行うと、W×H×w×hオーダ
ー、すなわちnの4乗オーダーの積和算が必要になる。
【0092】そこで、次に、基準画像を区間的に直線で
近似可能という前提のもとに、相関値演算を漸化式を用
いて演算できるように工夫し、これにより相関値を求め
る処理を簡略化し、専用のハードの小型化、ローコスト
化、あるいはソフトウエアによる演算を可能にした、す
なわち、nの3乗オーダーの積和算で正規化相関処理を
行うことができるようにしたこの発明の他の実施の形態
を説明する。
【0093】この実施の形態においては、観測画像IO
BSの座標(x、y)における基準画像ICRTの正規
化相関値C(x、y)を次の式で求める。
【0094】ここで、n=2w・2hであり、2wおよ
び2hは基準画像の横画素数および縦画素数を表し、w
およびhは整数である。
【0095】なお、以下の説明においては簡単のために
基準画像の横画素数および縦画素数がそれぞれ偶数の場
合のみ説明するが、奇数であっても同様である。
【0096】C(x,y)=(n・SOC−S0・S
C)/〔{n・S00−(S0)「2」}{n・SCC
−(SC)「2」}〕「1/2」 ここで、 SOC=Σ(J=−h→h)Σ(i=−w→w)[IO
BS(x+i,y+j)・ICRT(i,j)] S00=Σ(J=−h→h)Σ(i=−w→w)[IO
BS(x+i,y+j)]「2」 SCC=Σ(J=−h→h)Σ(i=−w→w)[IC
RT(i,j)]「2」 S0=Σ(J=−h→h)Σ(i=−w→w)[IOB
S(x+i,y+j)] SC=Σ(J=−h→h)Σ(i=−w→w)[ICR
T(i,j)] まず、上記式中の各項の演算方法を述べる。
【0097】SCは、基準画面から得られるものであ
り、予め計算した定数として扱うことができる。SCC
も同様である。
【0098】次に、S0は、次のようにして漸化式を用
いて求めることができる。
【0099】j=kのとき(−h≦k≦h)のS0の項
を S0j(x,y)|(j=k)=Σ(i=−w→w)[IOBS(x+i,y+ k)] …(1) とおくと、 S0(x,y)=Σ(j=−h→h)[S0j(x,y)]|(j=k) …(2) ここで、(1)式より S0j(x+1,y)|(j=k)を求めると、 S0j(x+1,y)(j=k) =Σ(i=−w→w)[IOBS(x+1+i,y+k)] =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w)[IOBS(x+1+i,y+k)] =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w−1)[IOBS(x+1+i,y+k)] +IOBS(x+1+w,y+k) =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w−1)[IOBS(x+1+i,y+k)] +IOBS(x+w+1,y+k) =−IOBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w)[IOBS(x+i,y+k)] +IOBS(x+w+1,y+k) =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x+w+1,y+k) +S0j(x,y)|(J=k) あらためて書き直すと、 S0j(x+1,y)|(j=k) =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x+w+1,y+k) +S0j(x,y)|(J=k) …(3) (3)式の漸化式より、S0j(x,y)|(j=k)
を求めることができる。
【0100】したがって、(2)式より S0(x,y)=Σ(j=−h→h)[S0j(x,y)]|(j=k) …(4) としてS0(x,y)を求めることができる。
【0101】ただし、[S0j(x,y)]|(j=
k)は(3)式の漸化式を用いて求める。
【0102】次に、S00の求め方を示す。
【0103】 I2OBS(i,j)=IOBS「2」(i,j) …(5) とおく。
【0104】また、j=k(−h≦k≦h)のときのS
00の項を S00j(x,y)|(j=k) =Σ(i=−w→w)[IOBS(x+i,y+k)]「2」 =Σ(i=−w→w)[I2OBS(x+i,y+k)] …(6) とおく。
【0105】ここで、(6)式より、S00j(x+
1,y)|(j=k)を求めると、 S00j(x+1,y)(j=k) =Σ(i=−w→w)[I2OBS(x+1+i,y+k)] =−I2OBS(x−w,y+k)+I2OBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w)[I2OBS(x+1+i,y+k)] =−I2OBS(x−w,y+k)+I2OBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w−1)[I2OBS(x+1+i,y+k)] +I2OBS(x+1+w,y+k) =−I2OBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→w)[I2OBS(x+i,y+k)] +I2OBS(x+w+1,y+k) =−I2OBS(x−w,y+k)+I2OBS(x+w+1,y+k) +S00j(x,y)|(J=k) あらためて書き直すと、 S00j(x+1,y)|(j=k) =−I2OBS(x−w,y+k)+I2OBS(x+w+1,y+k) +S00j(x,y)|(J=k) …(7) (I2OBS(i,j)=IOBS「2」(i,j)) 次に、S0Cを求める。
【0106】ここで、j=k(−h≦k≦h)のときの
基準画像は、区分的に直線で近似できるものとする。
【0107】説明を簡単にするために、j=kのときの
基準画像ICRT(i,j)は、 −w≦i<αk(区間I) αk≦i≦w(区間II) の2つの区間に分けられ、それぞれの区間で直線である
とし、 ICRT(i+1,k)=ICRT(i,k)+βIk(区間I) ICRT(i+1,k)=ICRT(i,k)+βIIk(区間II) (βIk,βIIkは定数) …(8) と表せるとする(図10参照)。
【0108】ここで、j=kのときのS0Cの項を S0Cj(x,y)|(j=k)=Σ(i=−w→w)
[IOBS(x+i,y+k)・ICRT(i,k)] とおく。
【0109】S0Cj(x,y)|(j=k)は次のよ
うに、2つの区間に分けて求めることができる。
【0110】 S0Cj(x,y)|(j=k) =Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+i,y+k)・ICRT(i,k )] +Σ(i=αk→w)[IOBS(x+i,y+k)・ICRT(i,k)] …(9) ここで、(9)式の第1項をS0Cj(x,y)|(j
=k)とすると、 S0Cj(x+1,y) =Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)・ICRT(i ,k)] …(10) (8)式より ICRT(i+1,k)=ICRT(i,k)+βIk すなわち ICRT(i,k)=ICRT(i+1,k)−βIk …(11) となる。ただし、ここではICRT(αk,k)=IC
RT(αk−1,k )+βIkとして以下の計算を行
う。
【0111】ここで(11)式を(10)式に代入して S0Cj(x+1,y) =Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)・{ICRT( i+1,k)+βIk}] =Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)・ICRT(i +1,k)]−βIkΣ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+ k)] …(12) ここで、(12)式の第1項は、 Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)・ICRT(i+ 1,k)] =−IOBS(x−w,y+k)・ICRT(1−w,k) +IOBS(x−w,y+k)・ICRT(1−w,k) +Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)・ICRT(i +1,k)] =−IOBS(x−w,y+k)・ICRT(−w,k) +IOBS(x−w,y+k)・ICRT(−w,k) +Σ(i=−w→αk−2)[IOBS(x+1+i,y+k)・ICRT(i +1,k)] +IOBS(x+1+αk−1,y+k)・ICRT(αk−1+1,k) =−IOBS(x−w,y+k)・ICRT(−w,k) +Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+i,y+k)・ICRT(i,k )] +IOBS(x+αk,y+k)・ICRT(αk,k) =−IOBS(x−w,y+k)・ICRT(−w,k) +SI0Cj(x,y)|(j=k) +IOBS(x+αk,y+k)・ICRT(αk,k) …(13) となる。
【0112】次に、(12)式の第2項を求める。
【0113】SI0j(x,y)|(j=k)=Σ(i
=−w→αk−1)[IOBS(x+i,y+k)] とおくと、(12)式の第2項は、 βIk・SI0j(x+1,y)(j=k) とおける。
【0114】ここで、 SI0j(x+1,y)|(j=k) =Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+i,y+k)] =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x−w,y+k) +Σ(i=−w→αk−1)[IOBS(x+1+i,y+k)] =−IOBS(x−w,y+k)+IOBS(x+αk,y+k) +SI0j(x,y)|(j=k) …(14) と漸化式を用いて求められる。
【0115】したがって、(12)式より S0Cj(x+1,y)|(j=k) =−IOBS(x−w,y+k)・ICRT(−w,k) +IOBS(x+αk,y+k)・ICRT(αk,k) +SI0Cj(x,y)|(j=k) −βIk・SI0j(x+1,y)|(j=k) …(15) と漸化式を用いて求めることができる。
【0116】区間II((9)式の第2項)も同様にして
求めることができる。
【0117】ただし、ここではICRT(w+1,k)
=ICRT(w,k )+βIIkとして計算する。
【0118】 SII0Cj(x+1,y)|(j=k) =−IOBS(x+αk,y+k)・ICRT(αk,k) +IOBS(x+w+1,y+k)・ICRT(w+1,k) +SII0Cj(x,y)|(j=k) −βIIk・SII0j(x+1,y)|(j=k) …(16) ただし、SII0j(x+1,y)|(j=k)は、次の
漸化式で表される。
【0119】 SII0j(x+1,y)|(j=k) =−IOBS(x+αk,y+k)+IOBS(x+w+1,y+k) +SII0j(x,y)|(j=k) …(17) (15)式および(16)式を用いて(9)式のS0C
j(x,y)|(j=k)を求めることができる。
【0120】したがって、S0Cは S0C=Σ(i=−k→k)S0Cj(x,y) として求めることができる。
【0121】以上より、(1)式中のS0C、S00、
SCC、S0、SCが求まるので、正規化相関値C
(x,y)を求めることができる。
【0122】なお、基準画像を区分的に直線近似する方
法としては次の2つの方法が考えられる。
【0123】(方法1) 1)基準画像に対しフィルタリング処理を施し、ノイズ
を除去する。
【0124】2)ノイズを除去した画像をx方向に対し
分解し、高さ1画素分のデータ列を得る。
【0125】3)各々のデータ列に対し、極値(極大、
極小)を直線で結び、その直線で基準画像を近似する。
【0126】(方法2) 1)基準画像に対しフィルタリング処理を施し、ノイズ
を除去する。
【0127】2)ノイズを除去した画像をx方向に対し
分解し、高さ1画素分のデータ列を得る。
【0128】3)各々のデータ列に対し、極値(極大、
極小)を求め、それぞれの極値間のデータを近似する直
線を回帰分析により求める。
【0129】図11乃至図17は、上記正規化相関値C
(x、y)の各成分を得るために求めた(1)式乃至
(17)式の演算を行う回路例を示したものである。
【0130】なお、図11乃至図17では、C(x、
y)のj=iの時の各成分を求める回路を示している。
ただし、(1)式乃至(17)式で表現して来たx座標
を基準画像それぞれについてw−1だけずらしてインデ
ックスを付けている。
【0131】すなわち、(1)式乃至(17)式での表
現xは、図11乃至図17では、x−w−1となり、
(1)式乃至(17)式での表現x−wは、図11乃至
図17では、x−2w−1となり、(1)式乃至(1
7)式での表現x+w+1は、図11乃至図17では、
xとなる。
【0132】ここで、図11は、I0BS(x,y)か
らS0CJ(x−w、y)、S0J(x−w、y)、S
00J(x−w、y)演算する回路を示している。
【0133】この図11に示す回路は、シフトレジスタ
(その1)410、二乗回路420、シフトレジスタ
(その2)430、S0CJを求める回路440、S0
Jを求める回路450、S00Jを求める回路460を
具備している。
【0134】ここで、図11に示すシフトレジスタ(そ
の1)410の詳細構成は、図12に示され、図11に
示すシフトレジスタ(その2)430の詳細構成は、図
13に示される。
【0135】また、図11に示すS0CJを求める回路
440の詳細構成は図14および図15に示される。
【0136】また、図11に示すS0Jを求める回路4
50の詳細構成は図16に示される。
【0137】また、図11に示すS00Jを求める回路
460の詳細構成は図17に示される。
【0138】以上の回路により計算できるS0CJ、S
0J、S00Jにより、正規化相関値C(x、y)の各
成分S0C、S00、S0は次のようにして求めること
ができる。
【0139】 S0C=Σ(j=−2h→0)S0CJ S00=Σ(j=−2h→0)S00J S0=Σ(j=−2h→0)S0J 上記演算は、図11乃至図17の回路に加算回路を組み
合わせることで簡単に実現できる。また、正規化相関値
C(x、y)の成分SCC、SCは、定数なので予め求
めておくことができる。
【0140】したがって、さらに、図11乃至図17の
回路に加算回路と乗算回路、除算回路を組み合わせるこ
とで容易に正規化相関値C(x、y)を計算することが
できる。
【0141】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
視覚カメラで被検査物を撮像することにより得られた画
像情報に対して所定の欠陥基準画像を参照して正規化相
関処理を行い、該正規化相関処理結果から被検査物の欠
陥を検査するように構成したので、以下に示すような効
果を奏する。
【0142】1)淡欠点をモデル化した基準モデルベー
スにより極めて淡い欠陥であっても検出できる。
【0143】2)簡単に基準画像を変更することができ
るので、製造工程からのデータを受け取ることによりそ
の時々の状況に応じた検査感度に変更することができ
る。
【0144】3)欠陥強調に特化した単純な基準画像を
使用することにより、通常計算量が膨大となる正規化相
関値の計算を、極めて少量にすることができ、高速かつ
安価な処理装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この視覚欠陥検査方法および装置を適用して構
成した視覚欠陥検査システムの一実施の形態の概略構成
を示したシステム構成図。
【図2】図1に示した視覚欠陥検査システムの要部を示
すブロック図。
【図3】図2に示した欠陥基準画像を用いた正規化相関
演算処理による淡欠陥強調処理の概要を示した図。
【図4】図2に示した正規化相関演算処理装置の処理を
説明するフローチャート。
【図5】図2に示した欠陥基準画像記憶装置に記憶され
る淡欠陥の検出に有効な欠陥基準画像の一例を示した
図。
【図6】図2に示した欠陥基準画像記憶装置に記憶され
る淡欠陥の検出に有効な欠陥基準画像の他の例を示した
図。
【図7】この視覚欠陥検査方法および装置を適用して構
成した視覚欠陥検査システムの他の実施の形態で採用さ
れる円錐型の欠陥基準画像の一例を示す図。
【図8】この視覚欠陥検査方法および装置を適用して構
成した視覚欠陥検査システムの他の実施の形態で採用さ
れる円柱型の欠陥基準画像の一例を示す図。
【図9】正規化相関を用いて被検査物の欠陥を検査する
処理を具体的に説明する図
【図10】3j=k時の基準画像データと近似基準画像
データの関係を示すグラフ。
【図11】I0BS(x,y)からS0CJ(x−w、
y)、S0J(x−w、y)、S00J(x−w、y)
演算する回路を示す回路図。
【図12】図11に示すシフトレジスタ(その1)の詳
細構成を示す回路図。
【図13】図11に示すシフトレジスタ(その2)の詳
細構成を示す回路図。
【図14】図11に示すS0CJを求める回路の詳細構
成を示す回路図。
【図15】図11に示すS0CJを求める回路の詳細構
成を示す回路図。
【図16】図11に示すS0Jを求める回路の詳細構成
を示す回路図。
【図17】図11に示すS00Jを求める回路の詳細構
成を示す回路図。
【符号の説明】
11 画像入力装置 12 画像記憶装置 13 正規化相関演算処理装置 14 欠陥基準画像記憶装置 15 基準画像切り替え装置 100 光源 200 検査対象 300 CCDカメラ 400 画像処理装置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視覚カメラで被検査物を撮像することに
    より得られた画像情報に基づき該被検査物の欠陥を検査
    する視覚欠陥検査方法において、 上記視覚カメラで被検査物を撮像することにより得られ
    た画像情報に対して予め準備した所定の欠陥基準画像を
    参照して正規化相関処理を行い、 該正規化相関処理結果から上記被検査物の欠陥を検査す
    ることを特徴とする視覚欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】 上記正規化相関処理は、 上記画像情報の全ての位置における評価値を上記欠陥基
    準画像を参照した正規化相関処理により計算し、 該評価値の分布を求めることにより行われることを特徴
    とする請求項1記載の視覚欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 上記欠陥基準画像は、 上記被検査物の欠陥の大きさに対応したサイズを有し、
    該欠陥を抽象化した単峰型の輝度変化を持つサイズの画
    像であることを特徴とする請求項1記載の視覚欠陥検査
    方法。
  4. 【請求項4】 上記欠陥基準画像は、 輝度変化が円錐型に変化する画像データであることを特
    徴とする請求項3記載の視覚欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】 上記欠陥基準画像は、 輝度変化が円柱型に変化する画像データであることを特
    徴とする請求項3記載の視覚欠陥検査方法。
  6. 【請求項6】 上記欠陥基準画像は、 輝度が1次元的に変化する画像であることを特徴とする
    請求項3記載の視覚欠陥検査方法。
  7. 【請求項7】 上記欠陥基準画像は、 該欠陥基準画像に特化した正規化相関演算の実行コード
    を動的リンクライブラリの形式で記憶されることを特徴
    とする請求項1記載の視覚欠陥検査方法。
  8. 【請求項8】 上記欠陥基準画像は、 予め用意された複数の欠陥基準画像から上記被検査物に
    対応して選択使用されることを特徴とする請求項1記載
    の視覚欠陥検査方法。
  9. 【請求項9】 上記正規化相関処理は、 上記欠陥基準画像を区分的に直線で近似することによ
    り、漸化式を用いて相関値を算出することを特徴とする
    請求項1記載の視覚欠陥検査方法。
  10. 【請求項10】 視覚カメラで被検査物を撮像すること
    により得られた画像情報に基づき該被検査物の欠陥を検
    査する視覚欠陥検査装置において、 上記視覚カメラで被検査物を撮像することにより得られ
    た画像情報を記憶する画像記憶手段と、 複数の欠陥基準画像を記憶する欠陥基準画像記憶手段
    と、 上記欠陥基準画像記憶手段に記憶された複数の欠陥基準
    画像の中から上記被検査物に対応して所望の欠陥基準画
    像を選択する基準画像選択手段と、 上記基準画像選択手段で選択された欠陥基準画像に基づ
    き上記画像記憶手段に記憶された画像情報に対して正規
    化相関処理を行うことにより欠陥強調を行う正規化相関
    処理手段と、 を具備することを特徴とする視覚欠陥検査装置。
  11. 【請求項11】 上記正規化相関処理手段は、 上記画像情報の全ての位置における評価値を上記欠陥基
    準画像に基づき正規化相関処理により計算し、該評価値
    の分布を求めることを特徴とする請求項10記載の視覚
    淡欠陥検査装置。
  12. 【請求項12】 上記欠陥基準画像記憶手段は、 上記欠陥基準画像として、被検査物の欠陥の大きさに対
    応したサイズを有し、該欠陥を抽象化した単峰型の輝度
    変化を持つサイズの画像を記憶することを特徴とする請
    求項10記載の視覚欠陥検査装置。
  13. 【請求項13】 上記欠陥基準画像記憶手段は、 上記欠陥基準画像を、該欠陥基準画像に特化した正規化
    相関演算の実行コードを動的リンクライブラリの形式で
    記憶することを特徴とする請求項10記載の視覚欠陥検
    査装置。
  14. 【請求項14】 上記正規化相関処理手段は、 上記欠陥基準画像を区分的に直線で近似することによ
    り、漸化式を用いて相関値を算出することを特徴とする
    請求項10載の視覚欠陥検査装置。
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