JPH11145459A - Misトランジスタのパラメータ抽出方法 - Google Patents
Misトランジスタのパラメータ抽出方法Info
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- JPH11145459A JPH11145459A JP30741997A JP30741997A JPH11145459A JP H11145459 A JPH11145459 A JP H11145459A JP 30741997 A JP30741997 A JP 30741997A JP 30741997 A JP30741997 A JP 30741997A JP H11145459 A JPH11145459 A JP H11145459A
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- electric field
- graph
- value
- surface electric
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- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 gm およびgdsを計算することが可能なMI
Sトランジスタのパラメータの抽出方法の提供。 【解決手段】 本発明によるMISトランジスタのパラ
メータ抽出方法は、トランジスタの静特性を測定するこ
とにより寄生抵抗および実行チャネル長L、ゲート電圧
VGSを一定としてドレイン電圧VDSを変化させたときの
ドレイン電流を測定し、この測定結果と予め求められた
係数とに基づいて所定のモデル式を用いて移動度μeff
の逆数を求め、移動度μeff の逆数と縦方向の電界VDS
/Lとの関係を表す第1のグラフを作成するステップ
と、第1のグラフの変曲点の電界値ETRD 、低ドレイン
電圧での移動度μs 、および電子の飽和速度を求め、縦
方向の電界の全ての領域において移動度μeff の逆数が
微分可能となるμeff -1の関数表示を決定するステップ
と、を備えている。
Sトランジスタのパラメータの抽出方法の提供。 【解決手段】 本発明によるMISトランジスタのパラ
メータ抽出方法は、トランジスタの静特性を測定するこ
とにより寄生抵抗および実行チャネル長L、ゲート電圧
VGSを一定としてドレイン電圧VDSを変化させたときの
ドレイン電流を測定し、この測定結果と予め求められた
係数とに基づいて所定のモデル式を用いて移動度μeff
の逆数を求め、移動度μeff の逆数と縦方向の電界VDS
/Lとの関係を表す第1のグラフを作成するステップ
と、第1のグラフの変曲点の電界値ETRD 、低ドレイン
電圧での移動度μs 、および電子の飽和速度を求め、縦
方向の電界の全ての領域において移動度μeff の逆数が
微分可能となるμeff -1の関数表示を決定するステップ
と、を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMOSトランジスタ
などの動作解析を行うのに必要なパラメータを抽出する
MISトランジスタのパラメータ抽出方法に関する。
などの動作解析を行うのに必要なパラメータを抽出する
MISトランジスタのパラメータ抽出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、MOSトランジスタを有する集
積回路の設計には回路シミュレータが用いられる。この
回路シミュレータとしてはBSIM3(Berkely Short-
channel IGFET Model 3 )が良く知られてる。このBS
IM3はゲート長、ゲート幅、ゲート絶縁膜厚Toxが変
わっても、その他のパラメータの値を変えることなく、
シミュレーションを行うことが可能、すなわちスケーリ
ング可能な特長を持っている。しかし、このBSIM3
を用いた場合には、VDS−ID 特性およびVGS−IDS特
性を実際の特性と合せるために、50個以上のパラメー
タを抽出する必要がある。このためパラメータの抽出は
容易でないという問題がある。
積回路の設計には回路シミュレータが用いられる。この
回路シミュレータとしてはBSIM3(Berkely Short-
channel IGFET Model 3 )が良く知られてる。このBS
IM3はゲート長、ゲート幅、ゲート絶縁膜厚Toxが変
わっても、その他のパラメータの値を変えることなく、
シミュレーションを行うことが可能、すなわちスケーリ
ング可能な特長を持っている。しかし、このBSIM3
を用いた場合には、VDS−ID 特性およびVGS−IDS特
性を実際の特性と合せるために、50個以上のパラメー
タを抽出する必要がある。このためパラメータの抽出は
容易でないという問題がある。
【0003】そこで抽出するパラメータの少ないシミュ
レータとしてはSPICEレベル3(Simulation Progr
am with IC Emphasis 3 )が良く知られている。そして
このSPICEレベル3に用いられる移動度μeff のモ
デル式を改良してスケーリング可能なモデルを得る技術
が既に開発されている(特願平3−320732号参
照)。
レータとしてはSPICEレベル3(Simulation Progr
am with IC Emphasis 3 )が良く知られている。そして
このSPICEレベル3に用いられる移動度μeff のモ
デル式を改良してスケーリング可能なモデルを得る技術
が既に開発されている(特願平3−320732号参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記技術はSPICE
レベル3の改良版なのでパラメータの数がBSIM3よ
りも少ないという利点を有する。しかし、移動度μeff
の逆数とドレイン・ソース間電圧VDSとの関係を示すグ
ラフ、およびVDSが低いときの電荷の移動度μsの逆数
とゲート・ソース間電圧VGSとの関係を示すグラフは各
々折れ線形の関数で表されているため、折れ曲っている
点で微分不可能となる。このため相互コンダクタンスg
m やドレイン・ソース間のコンダクタンスgdsを計算す
ることができないばかりか、計算が収束しなくなるおそ
れがあるという問題があった。
レベル3の改良版なのでパラメータの数がBSIM3よ
りも少ないという利点を有する。しかし、移動度μeff
の逆数とドレイン・ソース間電圧VDSとの関係を示すグ
ラフ、およびVDSが低いときの電荷の移動度μsの逆数
とゲート・ソース間電圧VGSとの関係を示すグラフは各
々折れ線形の関数で表されているため、折れ曲っている
点で微分不可能となる。このため相互コンダクタンスg
m やドレイン・ソース間のコンダクタンスgdsを計算す
ることができないばかりか、計算が収束しなくなるおそ
れがあるという問題があった。
【0005】本発明は上記事情を考慮してなさたれたも
のであって、相互コンダクタンスgm およびドレイン/
ソース間のコンダクタンスgdsを計算することが可能な
MISトランジスタのパラメータ抽出方法を提供するこ
とを目的とする。
のであって、相互コンダクタンスgm およびドレイン/
ソース間のコンダクタンスgdsを計算することが可能な
MISトランジスタのパラメータ抽出方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるMISトラ
ンジスタのパラメータ抽出方法は、MISトランジスタ
の静特性を測定することにより寄生抵抗および実行チャ
ネル長Lを求める第1のステップと、しきい値VTHを表
すモデル式中の係数を決定する第2のステップと、ゲー
ト電圧VGSを一定としてドレイン電圧VDSを変化させた
ときのドレイン電流を測定し、この測定結果と第2のス
テップで求められた係数とに基づいて所定のモデル式を
用いて移動度μeff の逆数を求め、移動度μeff の逆数
と縦方向の電界VDS/Lとの関係を表す第1のグラフを
作成する第3のステップと、前記第1のグラフの変曲点
の電界値ETRD 、低ドレイン電圧での移動度μs 、およ
び電子の飽和速度を求め、縦方向の電界の全ての領域で
移動度μeff の逆数が微分可能となるμeff -1の関数表
示を決定する第4のステップと、ゲート電圧VGSを変え
た場合のμs を求め、ToxをMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜厚さToxとしたとき、μs -1と表面電界(VGS
−VTH)/Toxとの関係を表す第2のグラフを作成する
第5のステップと、前記第2のグラフの変曲点の電界値
ETRG 、ドレイン電圧およびゲート電圧が共に低い領域
の電荷の移動度μo 、および表面電界が大きい領域にお
ける前記第2のグラフの傾きθ1 を求め、表面電界の全
ての領域で移動度μs の逆数が微分可能となるμs -1の
関数表示を決定する第6のステップと、ゲート電圧VGS
を変えた場合のVmax を求め、Vmax -1と表面電界(V
GS−VTH)/Toxとの関係を表す第3のグラフを作成す
る第7のステップと、前記第3のグラフからこの第3の
グラフの傾きθ2 と表面電界が零のときのVmaxの値V
max0とを求める第8のステップと、ゲート電圧VGSを変
えた場合の電界値ETRD を求め、ETRD と表面電界(V
GS−VTH)/Toxとの関係を表す第4のグラフを作成す
る第9のステップと、前記第4のグラフの変曲点の電界
値ETRG0、ドレイン電圧およびゲート電圧が共に低い領
域の電界値ETRD0、および表面電界が大きい領域におけ
る前記第4のグラフの傾きθ3 を求め、表面電界の全て
の領域において微分可能となるETRD の関数表示を決定
する第10のステップと、を備えていることを特徴とす
る。
ンジスタのパラメータ抽出方法は、MISトランジスタ
の静特性を測定することにより寄生抵抗および実行チャ
ネル長Lを求める第1のステップと、しきい値VTHを表
すモデル式中の係数を決定する第2のステップと、ゲー
ト電圧VGSを一定としてドレイン電圧VDSを変化させた
ときのドレイン電流を測定し、この測定結果と第2のス
テップで求められた係数とに基づいて所定のモデル式を
用いて移動度μeff の逆数を求め、移動度μeff の逆数
と縦方向の電界VDS/Lとの関係を表す第1のグラフを
作成する第3のステップと、前記第1のグラフの変曲点
の電界値ETRD 、低ドレイン電圧での移動度μs 、およ
び電子の飽和速度を求め、縦方向の電界の全ての領域で
移動度μeff の逆数が微分可能となるμeff -1の関数表
示を決定する第4のステップと、ゲート電圧VGSを変え
た場合のμs を求め、ToxをMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜厚さToxとしたとき、μs -1と表面電界(VGS
−VTH)/Toxとの関係を表す第2のグラフを作成する
第5のステップと、前記第2のグラフの変曲点の電界値
ETRG 、ドレイン電圧およびゲート電圧が共に低い領域
の電荷の移動度μo 、および表面電界が大きい領域にお
ける前記第2のグラフの傾きθ1 を求め、表面電界の全
ての領域で移動度μs の逆数が微分可能となるμs -1の
関数表示を決定する第6のステップと、ゲート電圧VGS
を変えた場合のVmax を求め、Vmax -1と表面電界(V
GS−VTH)/Toxとの関係を表す第3のグラフを作成す
る第7のステップと、前記第3のグラフからこの第3の
グラフの傾きθ2 と表面電界が零のときのVmaxの値V
max0とを求める第8のステップと、ゲート電圧VGSを変
えた場合の電界値ETRD を求め、ETRD と表面電界(V
GS−VTH)/Toxとの関係を表す第4のグラフを作成す
る第9のステップと、前記第4のグラフの変曲点の電界
値ETRG0、ドレイン電圧およびゲート電圧が共に低い領
域の電界値ETRD0、および表面電界が大きい領域におけ
る前記第4のグラフの傾きθ3 を求め、表面電界の全て
の領域において微分可能となるETRD の関数表示を決定
する第10のステップと、を備えていることを特徴とす
る。
【0007】また、前記第1のグラフは、ETRD1,E
TRD2を条件0<ETRD1<ETRD <ETE D2を満たす値とし
たとき、縦方向の電界が値ETRD1よりも小さい領域では
一定の値μs -1を有する直線で表され、縦方向の電界が
値ETRD1以上でかつ値ETED2以下の領域では縦方向の電
界の2次関数で表され、縦方向の電界が値ETRD2よりも
大きい領域では傾きVmax -1を有する直線で表されるこ
とが好ましい。
TRD2を条件0<ETRD1<ETRD <ETE D2を満たす値とし
たとき、縦方向の電界が値ETRD1よりも小さい領域では
一定の値μs -1を有する直線で表され、縦方向の電界が
値ETRD1以上でかつ値ETED2以下の領域では縦方向の電
界の2次関数で表され、縦方向の電界が値ETRD2よりも
大きい領域では傾きVmax -1を有する直線で表されるこ
とが好ましい。
【0008】また、前記第2のグラフは、ETRG1,E
TRG2を、条件0<ETRG1<ETRG <ETRG2を満たす値と
したとき、表面電界が値ETRG1よりも小さい領域では一
定の値μo -1を有する直線で表され、表面電界が値E
TRG1以上でかつ値ETRG2以下の領域では表面電界の2次
関数で表され、表面電界が値ETRG2よりも大きい領域で
は傾きθ1 を有する直線で表されることが好ましい。
TRG2を、条件0<ETRG1<ETRG <ETRG2を満たす値と
したとき、表面電界が値ETRG1よりも小さい領域では一
定の値μo -1を有する直線で表され、表面電界が値E
TRG1以上でかつ値ETRG2以下の領域では表面電界の2次
関数で表され、表面電界が値ETRG2よりも大きい領域で
は傾きθ1 を有する直線で表されることが好ましい。
【0009】また、前記第4のグラフは、ETRG3,E
TRG4を条件0<ETRG3<ETRG0<ETR G4を満たす値とし
たとき、表面電界が値ETRG3よりも小さい領域では一定
の値ETRGD0 を有する直線で表され、表面電界が値E
TRG3以上でかつ値ETRG4以下の領域では表面電界の2次
関数で表され、表面電界が値ETRG4よりも大きい領域で
は傾きθ3 を有する直線で表されることが好ましい。
TRG4を条件0<ETRG3<ETRG0<ETR G4を満たす値とし
たとき、表面電界が値ETRG3よりも小さい領域では一定
の値ETRGD0 を有する直線で表され、表面電界が値E
TRG3以上でかつ値ETRG4以下の領域では表面電界の2次
関数で表され、表面電界が値ETRG4よりも大きい領域で
は傾きθ3 を有する直線で表されることが好ましい。
【0010】また、前記第4のグラフの変曲線の電界値
ETRG0は第2のグラフの変曲点の電界値ETRG に等しい
としてETRG の関数表示を決定することが好ましい。
ETRG0は第2のグラフの変曲点の電界値ETRG に等しい
としてETRG の関数表示を決定することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によるMOSトランジスタ
のパラメータ抽出方法の第1の実施の形態を図面を参照
して説明する。この実施の形態の抽出方法は、回路シミ
ュレータとしてSPICEレベル3が用いられるが、動
特性をシミュレーションする際に用いられるドレイン電
流IDS及びしきい値VTHのモデル式は下記の(1)及び
(2)式である。
のパラメータ抽出方法の第1の実施の形態を図面を参照
して説明する。この実施の形態の抽出方法は、回路シミ
ュレータとしてSPICEレベル3が用いられるが、動
特性をシミュレーションする際に用いられるドレイン電
流IDS及びしきい値VTHのモデル式は下記の(1)及び
(2)式である。
【0012】
【数1】 ここで、 L : MOSトランジスタの実効チャネル長、 W : MOSトランジスタの実効チャネル幅、 Cox : ゲート絶縁膜容量 VGS : ゲート・ソース間電圧(寄生抵抗による電位
降下分を除く) VDS : ドレイン・ソース間電圧(寄生抵抗による電
位降下分を除く) VBS : 基板・ソース間電圧(寄生抵抗による電位降
下分を除く) φF : フェルミポテンシャル σ : DIBL係数 δ : 狭チャネル効果補正係数 Flin : チャージシェア係数 εsi : シリコンの誘電率 VTH : MOSトランジスタのしきい値電圧 γ : ボディファクタ である。
降下分を除く) VDS : ドレイン・ソース間電圧(寄生抵抗による電
位降下分を除く) VBS : 基板・ソース間電圧(寄生抵抗による電位降
下分を除く) φF : フェルミポテンシャル σ : DIBL係数 δ : 狭チャネル効果補正係数 Flin : チャージシェア係数 εsi : シリコンの誘電率 VTH : MOSトランジスタのしきい値電圧 γ : ボディファクタ である。
【0013】また本実施の形態の抽出方法に用いられる
移動度μeff の逆数は、ドレイン・ソース間電場(=V
DS/L)の関数として次のようなモデル式で表わされる
と仮定する。
移動度μeff の逆数は、ドレイン・ソース間電場(=V
DS/L)の関数として次のようなモデル式で表わされる
と仮定する。
【0014】
【数2】 ここで μs : 低ドレイン・ソース間電圧における電荷の移
動度 Vmax : 電荷の飽和速度 VTRD : チャネル方向電界VDS/Lの増加に伴って、
電荷の移動度の逆数がほぼ一定な領域から電界の線形な
関数に遷移するところのドレイン・ソース間電圧 ETRD : VTRD /L 上述の(1)〜(5)のモデル式の中のMOSパラメー
タの抽出は図1に示す処理手順(ステップ)によって行
われる。まずMOSトランジスタにおいて、ゲート・ソ
ース間電圧Vgs(寄生抵抗に電圧降下を含む)及びゲー
ト長Lmaskを変化させた場合の静特性(Vds−IDS特
性)を測定し、Vdsが所定値、例えばVds=0.05V
の時のドレイン・ソース間電流IDSからドレイン・ソー
ス間電流の総抵抗Rtotal を、Rtotal =0.05/I
DSを用いて求め、図2に示すように横軸にゲート長L
mask、縦軸にRtotal をプロットする。この時ρs を抵
抗率、寄生抵抗をRpara(=RS +RD (図10参
照))とするとRtotal は、 Rtotal =ρs (Lmask−ΔL)+Rpara と表わされる。これを利用してゲート・ソース間電圧V
gsを変えた場合、例えばVgsをVgs1 ,Vgs2 ,Vgs3
の3種類の場合のLmaskとRtotal の関係をプロットす
ると、これらの3種類の特性直線は図2に示すように1
点Pで交わる。この点Pの横座標がΔLであり、縦軸が
Rparaとなる。そして、実効チャネル長LをL=Lmask
−ΔLを用いて求める。これにより寄生抵抗Rparaと実
効チャネル長Lが抽出される(図1のステップF1参
照)。
動度 Vmax : 電荷の飽和速度 VTRD : チャネル方向電界VDS/Lの増加に伴って、
電荷の移動度の逆数がほぼ一定な領域から電界の線形な
関数に遷移するところのドレイン・ソース間電圧 ETRD : VTRD /L 上述の(1)〜(5)のモデル式の中のMOSパラメー
タの抽出は図1に示す処理手順(ステップ)によって行
われる。まずMOSトランジスタにおいて、ゲート・ソ
ース間電圧Vgs(寄生抵抗に電圧降下を含む)及びゲー
ト長Lmaskを変化させた場合の静特性(Vds−IDS特
性)を測定し、Vdsが所定値、例えばVds=0.05V
の時のドレイン・ソース間電流IDSからドレイン・ソー
ス間電流の総抵抗Rtotal を、Rtotal =0.05/I
DSを用いて求め、図2に示すように横軸にゲート長L
mask、縦軸にRtotal をプロットする。この時ρs を抵
抗率、寄生抵抗をRpara(=RS +RD (図10参
照))とするとRtotal は、 Rtotal =ρs (Lmask−ΔL)+Rpara と表わされる。これを利用してゲート・ソース間電圧V
gsを変えた場合、例えばVgsをVgs1 ,Vgs2 ,Vgs3
の3種類の場合のLmaskとRtotal の関係をプロットす
ると、これらの3種類の特性直線は図2に示すように1
点Pで交わる。この点Pの横座標がΔLであり、縦軸が
Rparaとなる。そして、実効チャネル長LをL=Lmask
−ΔLを用いて求める。これにより寄生抵抗Rparaと実
効チャネル長Lが抽出される(図1のステップF1参
照)。
【0015】次に、しきい値VTHを表すモデル式中の係
数を周知の方法を用いて決定する(図1のステップF2
参照)。例えばしきい値VTHの基板バイアス降下を測定
することにより基板不純物濃度NA を求め、このNA を
用いてボディファクタγを求める。なお、この時のしき
い値VTHはドレイン電流IDSが1μA流れるときのゲー
ト電圧VGSとする。なお、ゲート電圧VGSはVGS=Vgs
−0.5RparaIDSとして求められる。また、ドレイン
・ソース間電圧VDSはVDS=Vds−IDSRparaとして求
められる。
数を周知の方法を用いて決定する(図1のステップF2
参照)。例えばしきい値VTHの基板バイアス降下を測定
することにより基板不純物濃度NA を求め、このNA を
用いてボディファクタγを求める。なお、この時のしき
い値VTHはドレイン電流IDSが1μA流れるときのゲー
ト電圧VGSとする。なお、ゲート電圧VGSはVGS=Vgs
−0.5RparaIDSとして求められる。また、ドレイン
・ソース間電圧VDSはVDS=Vds−IDSRparaとして求
められる。
【0016】次にゲート電圧VGSを一定としてドレイン
電圧VDSを変化させたときのドレイン電流IDSを測定す
る。そしてこの測定結果と上述のようにして求められた
パラメータの値と(1)、(2)式とを用いてμeff を
求め、横軸(X軸)にVDS/L、縦軸(Y軸)にμeff
-1をとってμeff -1とVDS/Lの関係を示す特性グラフ
を作成する(図1のステップF3参照)。この特性グラ
フは図3に示すように3個の連続したグラフg1 ,
g2 ,g3 から成っている。ここでグラフg1 はX軸に
平行な直線、グラフg2 は二次曲線、グラフg3 は直線
である。
電圧VDSを変化させたときのドレイン電流IDSを測定す
る。そしてこの測定結果と上述のようにして求められた
パラメータの値と(1)、(2)式とを用いてμeff を
求め、横軸(X軸)にVDS/L、縦軸(Y軸)にμeff
-1をとってμeff -1とVDS/Lの関係を示す特性グラフ
を作成する(図1のステップF3参照)。この特性グラ
フは図3に示すように3個の連続したグラフg1 ,
g2 ,g3 から成っている。ここでグラフg1 はX軸に
平行な直線、グラフg2 は二次曲線、グラフg3 は直線
である。
【0017】次に上記特性グラフから、μs ,Vmax ,
ETRD を求め、μeff -1の関数表示を決定する(図1の
ステップF4参照)。例えば、μs -1は特性グラフg1
とY軸との交点の値、Vmax は特性グラフg3 の傾きの
逆数、ETRD はグラフg1 とグラフg3 との交点(変曲
点ともいう)PのX座標から求められる。なお、本実施
の形態においては上記グラフg1 とグラフg2 の接続点
P1 のX座標はETRD/2とし、グラフg2 とグラフg
3 の接続点P2 のX座標は3ETRD /2とした。
ETRD を求め、μeff -1の関数表示を決定する(図1の
ステップF4参照)。例えば、μs -1は特性グラフg1
とY軸との交点の値、Vmax は特性グラフg3 の傾きの
逆数、ETRD はグラフg1 とグラフg3 との交点(変曲
点ともいう)PのX座標から求められる。なお、本実施
の形態においては上記グラフg1 とグラフg2 の接続点
P1 のX座標はETRD/2とし、グラフg2 とグラフg
3 の接続点P2 のX座標は3ETRD /2とした。
【0018】これによりグラフg1 ,g2 ,g3 の関数
表示は各々(3),(4),(5)式に示すようにな
る。このため、移動度μeff の逆数は全ての点で微分可
能となり、gm やgdsを計算することができる。
表示は各々(3),(4),(5)式に示すようにな
る。このため、移動度μeff の逆数は全ての点で微分可
能となり、gm やgdsを計算することができる。
【0019】またETRD はグラフg1 とグラフg3 の交
点のX座標として求めたが、特性グラフの各点における
微分係数を、図4に示すようにプロットし、最大値(=
Vma x -1)の半分の値の点PのX座標をETRD としても
良い。なお図4はゲート絶縁膜の厚さToxが92オング
ストローム、実行チャネル長Lが0.55μm、実行チ
ャネル幅Wが10μmのMOSトランジスタの特性グラ
フの傾きを電界(=VDS/L)に対してプロットしたも
のであり、X座標はETRD によって正規化されている。
なお、μs ,Vmax ,ETRD はゲート電圧VGSを一定し
て求められたものであるからゲート電圧VGSの関数とな
っている。
点のX座標として求めたが、特性グラフの各点における
微分係数を、図4に示すようにプロットし、最大値(=
Vma x -1)の半分の値の点PのX座標をETRD としても
良い。なお図4はゲート絶縁膜の厚さToxが92オング
ストローム、実行チャネル長Lが0.55μm、実行チ
ャネル幅Wが10μmのMOSトランジスタの特性グラ
フの傾きを電界(=VDS/L)に対してプロットしたも
のであり、X座標はETRD によって正規化されている。
なお、μs ,Vmax ,ETRD はゲート電圧VGSを一定し
て求められたものであるからゲート電圧VGSの関数とな
っている。
【0020】次に、ステップF3と同様にしてゲート電
圧VGSを変化させた場合のμs を求め、横軸(X軸)に
表面電界(=(VGS−VTH)/Tox)を、縦軸(Y軸)
にμs -1をとり、μs -1と(VGS−VTH)/Toxとの関
係を示す特性グラフを作成する(図1のステップF5参
照)。この特性グラフは図5に示すように、3個の連続
したグラフg4 ,g5 ,g6 から成っている。ここでグ
ラフg4 はX軸に平行な直線、グラフg5 は二次曲線、
グラフg6 は直線となっている。
圧VGSを変化させた場合のμs を求め、横軸(X軸)に
表面電界(=(VGS−VTH)/Tox)を、縦軸(Y軸)
にμs -1をとり、μs -1と(VGS−VTH)/Toxとの関
係を示す特性グラフを作成する(図1のステップF5参
照)。この特性グラフは図5に示すように、3個の連続
したグラフg4 ,g5 ,g6 から成っている。ここでグ
ラフg4 はX軸に平行な直線、グラフg5 は二次曲線、
グラフg6 は直線となっている。
【0021】次に上記特性グラフからパラメータμo ,
θ1 ,ETRG を求め、μs -1の関数表示を決定する(図
1のステップF6参照)。例えばμo -1は特性グラフg
4 とY軸との交点の値、θ1 は特性グラフg6 の傾き、
ETRG はグラフg4 とグラフg6 との交点(変曲点)θ
のX座標から求められる。なお、本実施の形態において
は上記グラフg4 とグラフg5 の接続点θ1 のX座標を
ETRG /2とし、グラフg5 とグラフg6 の接続点θ2
のX座標を3ETRG /2とした。
θ1 ,ETRG を求め、μs -1の関数表示を決定する(図
1のステップF6参照)。例えばμo -1は特性グラフg
4 とY軸との交点の値、θ1 は特性グラフg6 の傾き、
ETRG はグラフg4 とグラフg6 との交点(変曲点)θ
のX座標から求められる。なお、本実施の形態において
は上記グラフg4 とグラフg5 の接続点θ1 のX座標を
ETRG /2とし、グラフg5 とグラフg6 の接続点θ2
のX座標を3ETRG /2とした。
【0022】これによりグラフg4 ,g5 ,g6 の関数
表示は各々次の(6),(7),(8)式に示すように
なる。
表示は各々次の(6),(7),(8)式に示すように
なる。
【0023】
【数3】 なお、上記ETRG はグラフg4 とグラフg6 との交点の
X座標として求めたが、特性グラフの各点における微分
係数を、図6に示すようにプロットし、最大値(=
θ1 )の半分の値の点θのX座標として求めても良い。
X座標として求めたが、特性グラフの各点における微分
係数を、図6に示すようにプロットし、最大値(=
θ1 )の半分の値の点θのX座標として求めても良い。
【0024】次にゲート電圧VGSを変化させた場合のV
max を求め、Vmax -1と(VGS−VTH)/Toxの関係を
示す特性グラフを作成する(図1のステップF7参
照)。
max を求め、Vmax -1と(VGS−VTH)/Toxの関係を
示す特性グラフを作成する(図1のステップF7参
照)。
【0025】この特性グラフg7 は図7に示すように直
線となる。この特性グラフg7 からVmax0とθ2 とを求
める(図1のステップF8参照)。Vmax0は上記特性グ
ラフとY軸との交点の値の逆数であり、θ2 は上記特性
グラフg7 の傾きとなる。
線となる。この特性グラフg7 からVmax0とθ2 とを求
める(図1のステップF8参照)。Vmax0は上記特性グ
ラフとY軸との交点の値の逆数であり、θ2 は上記特性
グラフg7 の傾きとなる。
【0026】これによりVmax は次のように表わされ
る。
る。
【0027】 Vmax =(Vmax0 -1+θ2 ・(VGS−VTH)/Tox)-1 ……(9) 次にVGSを変えた場合のETRD を求めることにより、E
TRD と(VGS−VTH)/Toxとの関係を示す特性グラフ
を作成する(図1のステップF9参照)。この特性グラ
フは、図8に示すように3個の連続したグラフg8 ,g
9 ,g10から成っている。ここでグラフg8 はX軸に平
行な直線、グラフg9 は二次曲線、グラフg10は直線と
なっている。
TRD と(VGS−VTH)/Toxとの関係を示す特性グラフ
を作成する(図1のステップF9参照)。この特性グラ
フは、図8に示すように3個の連続したグラフg8 ,g
9 ,g10から成っている。ここでグラフg8 はX軸に平
行な直線、グラフg9 は二次曲線、グラフg10は直線と
なっている。
【0028】次に上記特性グラフからパラメータETRD0
とθ3 とを求め、ETRD の関数表示を決定する(図1の
ステップF10参照)。例えばETRD0は特性グラフg8
とY軸との交点の値、θ3 は特性グラフg10の傾きから
求められる。なお、本実施の形態においては、特性グラ
フg8 と特性グラフg10との交点(変曲点)SのX座標
はETRG であると仮定している。また、グラフg8 とグ
ラフg9 との接続点S1 のX座標をETRG /2とし、グ
ラフg9 とグラフg10との接続点S2 のX座標を3E
TRG /2とした。
とθ3 とを求め、ETRD の関数表示を決定する(図1の
ステップF10参照)。例えばETRD0は特性グラフg8
とY軸との交点の値、θ3 は特性グラフg10の傾きから
求められる。なお、本実施の形態においては、特性グラ
フg8 と特性グラフg10との交点(変曲点)SのX座標
はETRG であると仮定している。また、グラフg8 とグ
ラフg9 との接続点S1 のX座標をETRG /2とし、グ
ラフg9 とグラフg10との接続点S2 のX座標を3E
TRG /2とした。
【0029】これによりグラフg8 ,g9 ,g10の関数
表示は各々、次の(10),(11),(12)式に示すよう
になる。
表示は各々、次の(10),(11),(12)式に示すよう
になる。
【0030】
【数4】 以上説明したように、本実施の形態の抽出方法によれば
MOSパラメータを抽出できるとともに移動度μeff -1
が微分可能な表式で表されるため、gm やgdsを計算す
ることができる。またシミュレータSPICEレベル3
に対して4個のパラメータETRG ,θ2 ,ETRD0,θ3
を加えるだけでBSIM3を用いた場合と同様にスケー
リング可能なモデルを作成することができる。
MOSパラメータを抽出できるとともに移動度μeff -1
が微分可能な表式で表されるため、gm やgdsを計算す
ることができる。またシミュレータSPICEレベル3
に対して4個のパラメータETRG ,θ2 ,ETRD0,θ3
を加えるだけでBSIM3を用いた場合と同様にスケー
リング可能なモデルを作成することができる。
【0031】次に本発明によるMOSトランジスタのパ
ラメータ抽出方法の第2の実施の形態を説明する。第1
の実施の形態においては、図8に示すETRD と(VGS−
VTH)/Toxのグラフにおける変曲点SのX座標は、図
5に示すμs -1と(VGS−VTH)/Toxのグラフにおけ
る変曲点θのX座標ETRG に等しいとして関数表示を決
定した。しかしこの第2の実施の形態においては、図8
に示す変曲点SのX座標は図5に示す変曲点QのX座標
に自動的に等しいとはせずに、特性グラフg8と特性グ
ラフg10との交点のX座標として求める構成となってい
る。このようにして求められた変曲点SのX座標をE
TRG0とすると、ETRD の関数表示は(10)〜(12)式に
おいてETRG をETRG0に置換したものとなる。
ラメータ抽出方法の第2の実施の形態を説明する。第1
の実施の形態においては、図8に示すETRD と(VGS−
VTH)/Toxのグラフにおける変曲点SのX座標は、図
5に示すμs -1と(VGS−VTH)/Toxのグラフにおけ
る変曲点θのX座標ETRG に等しいとして関数表示を決
定した。しかしこの第2の実施の形態においては、図8
に示す変曲点SのX座標は図5に示す変曲点QのX座標
に自動的に等しいとはせずに、特性グラフg8と特性グ
ラフg10との交点のX座標として求める構成となってい
る。このようにして求められた変曲点SのX座標をE
TRG0とすると、ETRD の関数表示は(10)〜(12)式に
おいてETRG をETRG0に置換したものとなる。
【0032】したがってこの第2の実施の形態において
は、第1の実施の形態のステップF10の処理段階で、
ETRD0,θ3 の他に新しいパラメータETRG0を求めるこ
とになる。これ以外のステップF1〜F9の処理段階は
第1の実施の形態と同様にして行う。
は、第1の実施の形態のステップF10の処理段階で、
ETRD0,θ3 の他に新しいパラメータETRG0を求めるこ
とになる。これ以外のステップF1〜F9の処理段階は
第1の実施の形態と同様にして行う。
【0033】この第2の実施の形態のパラメータ抽出方
法は、第1の実施の形態のパラメータ抽出方法に比べ
て、パラメータの数は1個増えるが、第1の実施の形態
の抽出方法と同様の効果を奏することは云うまでもな
い。
法は、第1の実施の形態のパラメータ抽出方法に比べ
て、パラメータの数は1個増えるが、第1の実施の形態
の抽出方法と同様の効果を奏することは云うまでもな
い。
【0034】なお、第2の実施の形態の抽出方法におい
ては、変曲点SのX座標は、特性グラフg8 と特性グラ
フg10の交点のX座標として求めたが、特性グラフ
g8 ,g9 ,g10の各点における微分係数を、図9に示
すようにプロットし、最大の値θ3 の半分の値の点Sの
X座標としても良い。
ては、変曲点SのX座標は、特性グラフg8 と特性グラ
フg10の交点のX座標として求めたが、特性グラフ
g8 ,g9 ,g10の各点における微分係数を、図9に示
すようにプロットし、最大の値θ3 の半分の値の点Sの
X座標としても良い。
【0035】次に本発明によるMOSトランジスタのパ
ラメータ抽出方法の第3の実施の形態を説明する。第1
の実施の形態においては、図3に示すグラフg1 とグラ
フg2 との接続点P1 のX座標は変曲点PのX座標E
TRD の1/2倍の値であり、グラフg2 とグラフg3 と
の接続点P2 のX座標は変曲点PのX座標ETRD の3/
2倍の値であった。また同様に図5に示すグラフg4 と
グラフg5 との接続点θ1 のX座標は変曲点QのX座標
ETRG の1/2倍の値であり、グラフg5 とグラフg6
との接続点Q2 のX座標は変曲点QのX座標ETRG の3
/2倍の値であった。また同様に図8に示すグラフg8
とグラフg9 との接続点S1 のX座標はETRG /2であ
り、グラフg9 とグラフg10との接続点S2 のX座標は
3ETRG /2であった。
ラメータ抽出方法の第3の実施の形態を説明する。第1
の実施の形態においては、図3に示すグラフg1 とグラ
フg2 との接続点P1 のX座標は変曲点PのX座標E
TRD の1/2倍の値であり、グラフg2 とグラフg3 と
の接続点P2 のX座標は変曲点PのX座標ETRD の3/
2倍の値であった。また同様に図5に示すグラフg4 と
グラフg5 との接続点θ1 のX座標は変曲点QのX座標
ETRG の1/2倍の値であり、グラフg5 とグラフg6
との接続点Q2 のX座標は変曲点QのX座標ETRG の3
/2倍の値であった。また同様に図8に示すグラフg8
とグラフg9 との接続点S1 のX座標はETRG /2であ
り、グラフg9 とグラフg10との接続点S2 のX座標は
3ETRG /2であった。
【0036】第3の実施の形態においては、図3に示す
グラフg1 とグラフg2 との接続点P1 のX座標をa1
・ETRD とし、グラフg2 とグラフg3 との接続点P2
のX座標をa2 ・ETRD とし、図5に示すグラフg4 と
グラフg5 との接続点Q1 のX座標をa3 ・ETRG と
し、グラフg5 とグラフg6 との接続点Q2 のX座標を
a4 ・ETRG とし、図8に示すグラフg8 とグラフg9
との接続点S1 のX座標をa5 ・ETRG とし、グラフg
9 とグラフg10との接続点S2 のX座標をa6 ・ETRG
としたものである。なおa1 ……a6 は次の条件 0<a1 <1<a2 ……(13) 0<a3 <1<a4 ……(14) 0<a5 <1<a6 ……(15) を満たすパラメータである。
グラフg1 とグラフg2 との接続点P1 のX座標をa1
・ETRD とし、グラフg2 とグラフg3 との接続点P2
のX座標をa2 ・ETRD とし、図5に示すグラフg4 と
グラフg5 との接続点Q1 のX座標をa3 ・ETRG と
し、グラフg5 とグラフg6 との接続点Q2 のX座標を
a4 ・ETRG とし、図8に示すグラフg8 とグラフg9
との接続点S1 のX座標をa5 ・ETRG とし、グラフg
9 とグラフg10との接続点S2 のX座標をa6 ・ETRG
としたものである。なおa1 ……a6 は次の条件 0<a1 <1<a2 ……(13) 0<a3 <1<a4 ……(14) 0<a5 <1<a6 ……(15) を満たすパラメータである。
【0037】これらのパラメータを用いると、μeff -1
の関数表示は接続点P1 ,P2 で微分可能とすることに
より次の(16),(17),(18)式に示すようになる。
の関数表示は接続点P1 ,P2 で微分可能とすることに
より次の(16),(17),(18)式に示すようになる。
【0038】
【数5】 そして、パラメータa1 ,a2 は、特性グラフg1 ,g
2 ,g3 を作成する際に用いたμeff -1とVDS/Lのデ
ータに基づいて最小2乗法を用いて求める。
2 ,g3 を作成する際に用いたμeff -1とVDS/Lのデ
ータに基づいて最小2乗法を用いて求める。
【0039】また、μs -1の関数表示は、接続点Q1 ,
Q2 で微分可能とすることにより次の(19),(20),
(21)式に示すようになる。
Q2 で微分可能とすることにより次の(19),(20),
(21)式に示すようになる。
【0040】
【数6】 そしてパラメータa3 ,a4 は、特性グラフg4 ,
g5 ,g6 を作成する際に用いたμs -1と(VGS−
VTH)/Toxのデータに基づいて最小2乗法を用いて求
める。
g5 ,g6 を作成する際に用いたμs -1と(VGS−
VTH)/Toxのデータに基づいて最小2乗法を用いて求
める。
【0041】またETRD の関数表示は、接続点S1 ,S
2 で微分可能であるとすることにより次の(22),(2
3),(24)式に示すようになる。
2 で微分可能であるとすることにより次の(22),(2
3),(24)式に示すようになる。
【0042】
【数7】 そしてパラメータa5 ,a6 は、特性グラフg8 ,
g9 ,g10を作成する際に用いたETRD と(VGS−
VTH)/Toxのデータに基づいて最小2乗法を用いて求
める。
g9 ,g10を作成する際に用いたETRD と(VGS−
VTH)/Toxのデータに基づいて最小2乗法を用いて求
める。
【0043】この第3の実施の形態は第1の実施の形態
に比べてパラメータの数が6個増えるが、第1の実施の
形態と同様の効果を奏することは云うまでもない。
に比べてパラメータの数が6個増えるが、第1の実施の
形態と同様の効果を奏することは云うまでもない。
【0044】なおこの第3の実施の形態において、E
TRD と(VGS−VTH)/Toxとのグラフの変曲点のX座
標を、第2の実施の形態の場合と同様にETRG0とすれ
ば、ETR D の関数表示は(22),(23),(24)式にお
いてETRG をETRG0に置換えたものとなる。なお、上記
実施の形態においてはMOSトランジスタについて説明
したがMIS(Metal-Insulator Semiconductor) トラ
ンジスタについて同様に行うことができることは言うま
でもない。
TRD と(VGS−VTH)/Toxとのグラフの変曲点のX座
標を、第2の実施の形態の場合と同様にETRG0とすれ
ば、ETR D の関数表示は(22),(23),(24)式にお
いてETRG をETRG0に置換えたものとなる。なお、上記
実施の形態においてはMOSトランジスタについて説明
したがMIS(Metal-Insulator Semiconductor) トラ
ンジスタについて同様に行うことができることは言うま
でもない。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、相
互コンダクタンスgm およびドレイン・ソース間のコン
ダクタンスgdsを計算することが可能なMISトランジ
スタのパラメータ抽出を行うことができる。
互コンダクタンスgm およびドレイン・ソース間のコン
ダクタンスgdsを計算することが可能なMISトランジ
スタのパラメータ抽出を行うことができる。
【図1】本発明によるMOSトランジスタのパラメータ
抽出方法の第1の実施の形態の処理手順を示すフローチ
ャート。
抽出方法の第1の実施の形態の処理手順を示すフローチ
ャート。
【図2】MOSトランジスタのゲート長と総抵抗との関
係を示すグラフ。
係を示すグラフ。
【図3】移動度μeff の逆数と縦方向の電界VDS/Lと
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
【図4】図3に示す特性グラフの微分係数と縦方向の電
界VDS/Lとの関係を示すグラフ。
界VDS/Lとの関係を示すグラフ。
【図5】移動度μs の逆数と表面電界(VGS−VTH)/
Toxとの関係を示すグラフ。
Toxとの関係を示すグラフ。
【図6】図5に示す特性グラフの微分係数と表面電界
(VGS−VTH)/Toxとの関係を示すグラフ。
(VGS−VTH)/Toxとの関係を示すグラフ。
【図7】飽和速度Vmax の逆数と表面電界との関係を示
すグラフ。
すグラフ。
【図8】ETRD と表面電界との関係を示すグラフ。
【図9】図8に示す特性グラフの微分係数と表面電界と
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
【図10】寄生抵抗を含むMOSトランジスタの等価回
路図。
路図。
Claims (5)
- 【請求項1】MISトランジスタの静特性を測定するこ
とにより寄生抵抗および実行チャネル長Lを求める第1
のステップと、 しきい値VTHを表すモデル式中の係数を決定する第2の
ステップと、 ゲート電圧VGSを一定としてドレイン電圧VDSを変化さ
せたときのドレイン電流を測定し、この測定結果と第2
のステップで求められた係数とに基づいて所定のモデル
式を用いて移動度μeff の逆数を求め、移動度μeff の
逆数と縦方向の電界VDS/Lとの関係を表す第1のグラ
フを作成する第3のステップと、 前記第1のグラフの変曲点の電界値ETRD 、低ドレイン
電圧での移動度μs 、および電子の飽和速度を求め、縦
方向の電界の全ての領域で移動度μeff の逆数が微分可
能となるμeff -1の関数表示を決定する第4のステップ
と、 ゲート電圧VGSを変えた場合のμs を求め、ToxをMI
Sトランジスタのゲート絶縁膜厚さToxとしたとき、μ
s -1と表面電界(VGS−VTH)/Toxとの関係を表す第
2のグラフを作成する第5のステップと、 前記第2のグラフの変曲点の電界値ETRG 、ドレイン電
圧およびゲート電圧が共に低い領域の電荷の移動度
μo 、および表面電界が大きい領域における前記第2の
グラフの傾きθ1 を求め、表面電界の全ての領域で移動
度μs の逆数が微分可能となるμs -1の関数表示を決定
する第6のステップと、 ゲート電圧VGSを変えた場合のVmax を求め、Vmax -1
と表面電界(VGS−VTH)/Toxとの関係を表す第3の
グラフを作成する第7のステップと、 前記第3のグラフからこの第3のグラフの傾きθ2 と表
面電界が零のときのVmax の値Vmax0とを求める第8の
ステップと、 ゲート電圧VGSを変えた場合の電界値ETRD を求め、E
TRD と表面電界(VGS−VTH)/Toxとの関係を表す第
4のグラフを作成する第9のステップと、 前記第4のグラフの変曲点の電界値ETRG0、ドレイン電
圧およびゲート電圧が共に低い領域の電界値ETRD0、お
よび表面電界が大きい領域における前記第4のグラフの
傾きθ3 を求め、表面電界の全ての領域において微分可
能となるETRDの関数表示を決定する第10のステップ
と、 を備えていることを特徴とするMISトランジスタのパ
ラメータ抽出方法。 - 【請求項2】前記第1のグラフは、ETRD1,ETRD2を条
件0<ETRD1<ETRD <ETED2を満たす値としたとき、
縦方向の電界が値ETRD1よりも小さい領域では一定の値
μs -1を有する直線で表され、縦方向の電界が値ETRD1
以上でかつ値ETED2以下の領域では縦方向の電界の2次
関数で表され、縦方向の電界が値ETRD2よりも大きい領
域では傾きVmax -1を有する直線で表されることを特徴
とする請求項1記載のMISトランジスタのパラメータ
抽出方法。 - 【請求項3】前記第2のグラフは、ETRG1,ETRG2を条
件0<ETRG1<ETRG <ETRG2を満たす値としたとき、
表面電界が値ETRG1よりも小さい領域では一定の値μo
-1を有する直線で表され、表面電界が値ETRG1以上でか
つ値ETRG2以下の領域では表面電界の2次関数で表さ
れ、表面電界が値ETRG2よりも大きい領域では傾きθ1
を有する直線で表されることを特徴とする請求項1記載
のMISトランジスタのパラメータ抽出方法。 - 【請求項4】前記第4のグラフは、ETRG3,ETRG4を条
件0<ETRG3<ETRG0<ETRG4を満たす値としたとき、
表面電界が値ETRG3よりも小さい領域では一定の値E
TRGD0を有する直線で表され、表面電界が値ETRG3以上
でかつ値ETRG4以下の領域では表面電界の2次関数で表
され、表面電界が値ETRG4よりも大きい領域では傾きθ
3 を有する直線で表されることを特徴とする請求項1記
載のMISトランジスタのパラメータ抽出方法。 - 【請求項5】前記第4のグラフの変曲線の電界値ETRG0
は前記第2のグラフの変曲点の電界値ETRG に等しいと
してETRG の関数表示を決定することを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載のMISトランジスタのパ
ラメータ抽出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30741997A JPH11145459A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Misトランジスタのパラメータ抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30741997A JPH11145459A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Misトランジスタのパラメータ抽出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11145459A true JPH11145459A (ja) | 1999-05-28 |
Family
ID=17968839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30741997A Pending JPH11145459A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Misトランジスタのパラメータ抽出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11145459A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001035930A (ja) * | 1999-07-19 | 2001-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 特性抽出装置、特性評価装置、および、半導体装置 |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP30741997A patent/JPH11145459A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001035930A (ja) * | 1999-07-19 | 2001-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | 特性抽出装置、特性評価装置、および、半導体装置 |
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