JPH11143518A - 3次元粗形材加工時の工具切削開始点の決定方法 - Google Patents

3次元粗形材加工時の工具切削開始点の決定方法

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JPH11143518A
JPH11143518A JP30471397A JP30471397A JPH11143518A JP H11143518 A JPH11143518 A JP H11143518A JP 30471397 A JP30471397 A JP 30471397A JP 30471397 A JP30471397 A JP 30471397A JP H11143518 A JPH11143518 A JP H11143518A
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JP
Japan
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tool
start point
machining
cutting start
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP30471397A
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English (en)
Inventor
Satoshi Hirano
平野  聡
Nobutaka Hanai
伸隆 花井
Takanori Hashimoto
孝典 橋本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工時の粗形材に対する工具干渉を防止
すると共に、加工時間の短縮を図る3次元粗形材加工時
の工具切削開始点の決定方法を提供する。 【解決手段】 使用する工具10の径方向に既知の最大
粗形材誤差分aの2倍を付加したシミュレーション工具
径(工具径+2a)を算出する。次いで、CADデータ
上の粗形材に対して、上記仮想工具30を仮想移動さ
せ、CADデータ上の粗形材の加工面に仮想工具30が
干渉する位置をシミュレーションの切削開始点24と工
具切削開始点の決定する。これにより、工具10のシミ
ュレーションの切削開始点24と実粗形材の実際の切削
開始点20とが等しい又は近似するので、加工時間を短
縮させることができ、更に工具干渉を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3次元粗形材加工時
の工具切削開始点の決定方法、特に3次元粗形材に対す
る切削開始時の工具干渉を未然に防止しつつ、実粗形材
の加工面又はその近傍に切削開始点を設定し、加工時間
の短縮を図る工具切削開始点の決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】実粗形材の形状とCADデータ上の粗形
材の形状とは、一般的に異なる場合が多い。例えば、図
5に示すように、実粗形材形状14が、粗形材誤差a分
だけCADデータ上の粗形材形状12より加工面が手前
に存在する場合がある。
【0003】そこで、従来は実粗形材形状14に注意を
払い、実粗形材の加工面に工具10が干渉しないよう
に、工具10の切削開始点を、図5に示すように必要以
上に高い位置に設定し加工を行っていた。このため、加
工に長時間を要するという問題があった。
【0004】一方、実粗形材形状14に注意を払わず、
CADデータ上の粗形材の形状12に基づいて工具10
をCADの切削開始点22に移動させた場合、実粗形材
形状14が、粗形材誤差a分だけCADデータ上の粗形
材形状12より加工面が手前に存在するため、工具10
は実際の切削開始点20で加工面に接触し、更に工具1
0を下降移動させると、斜線部cで干渉をおこし、工具
10の破損を招くおそれがあった。
【0005】また、図6に示すように、芯揉み及び面取
りを行う工具40によって加工する場合、実粗形材形状
34に注意を払わず、CADデータ上の粗形材形状32
に基づいて工具40を移動させると、実粗形材形状34
の突出部が、斜線部d分だけCADデータ上の粗形材形
状32の突出部より突出しているため、工具40が突出
部と干渉し破損するおそれがあった。
【0006】一方、実粗形材形状34に注意を払って、
工具40を移動させる場合には、突出部を避ける逃がし
加工を行うか、又は突出部を事前に必要量(斜線部d)
切削し、その後に工具40で加工を行うこともできる。
しかしながら、いずれも実粗形材形状34に注意を払い
ながらの加工作業であるために、加工時間が長時間化す
るという問題があった。
【0007】そこで、実粗形材に対する工具の干渉を工
作前にチェックする方法が望まれる。
【0008】例えば、特開平5−113811号公報の
「面加工用NC工作機のパスパターン決定装置」には、
治具に固定されたワークを加工する際に、治具に干渉せ
ず、輪郭でばりを生じさせないために、輪郭の外方に工
具径の半分程度を拡大した領域内に治具が存在するか否
かを判定し、治具が存在すれば輪郭とその治具の中間に
擬似的に「壁」を設定し、その「壁」をはみ出さない条
件でパスパターンを選択する装置が開示されている。
【0009】また、特開平4−236676号公報の
「多関節構造体の干渉チェック方法」には、図7に示す
ように、三次元物体の干渉チェックを行うために、多関
節構造体のリンク101a,101b,101cを円柱
の両端に半球を付けた形状105a,105a’,10
5b,105cを用いて被覆すると共に、周囲の物体1
04の表面に円柱の半径分だけオフセットを与えた形状
107を得て、リンク間の干渉の有無を、円柱の中心軸
106a,106a’,106b,106cを用いて判
定し、一方リンク101a,101b,101cと周囲
の物体104との干渉の有無を円柱の中心軸106a,
106a’,106b,106cと形状107とを用い
て判断する方法が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平5−113811号公報のパスパターン決定装置
のように、オフセットされた「壁」に沿って工具の外延
を移動させる方法では、斜めに傾いた面や3次元的曲面
の切削加工する時に「壁」を設定することが難しく、こ
のため、「壁」の設定に時間がかかり、加工時間が長時
間化するという問題がある。
【0011】また、上述の特開平4−236676号公
報の3次元物体の干渉チェック方法は、干渉チェック時
間を短縮させるために、敢えて3次元物体のオフセット
を大まかな形状にして、干渉チェックを行っている。
【0012】しかしながら、3次元的な曲面を切削加工
する際に、上記干渉チェック方法によって3次元的な曲
面をオフセットすると、工具の干渉チェックが大まかに
なり過ぎて、粗形材の加工面よりかなり高い位置を工具
の切削開始点と判断してしまうおそれがある。このた
め、従来同様、加工時間が長時間化するという問題があ
る。
【0013】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、切削加工時の粗形材に対する工具干渉
を防止すると共に、加工時間の短縮を図る3次元粗形材
加工時の工具切削開始点の決定方法を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係る3次元粗形材加工時の工具切
削開始点の決定方法は、以下の特徴を有する。
【0015】(1)3次元粗形材に対して工具を相対移
動しつつ、加工する加工方法において、使用する工具径
の径方向に既知の最大粗形材誤差分の2倍を付加したシ
ミュレーション工具径を算出し、CADデータ上の粗形
材に対して前記シミュレーション工具径を有する仮想工
具を仮想移動させ、前記CADデータ上の粗形材の加工
面に前記仮想工具が干渉する位置を切削開始点と決定す
る工具切削開始点の決定方法である。
【0016】従って、既知の最大粗形材誤差分を加味し
たシミュレーション工具径を有する仮想工具によって、
工具の切削開始点を決定するので、実粗形材の切削開始
点位置に等しい又は近似した切削開始点より工具の加工
面の切削を行うことができる。これにより、加工時間を
短縮させることができ、更に工具干渉を防止できる。ま
た、工具径方向360°の粗形材の誤差に対応すること
ができる。
【0017】(2)自由曲面を有する3次元粗形材に対
して工具を相対移動しつつ、加工する加工方法におい
て、自由曲面の切削加工時に前記工具が干渉する可能性
のある面のみ、粗形材の誤差発生方向に既知の最大粗形
材誤差分をオフセットした仮想面を設定し、前記仮想面
に対して前記工具を仮想移動し、前記仮想面に前記工具
が干渉する位置を切削開始点と決定する工具切削開始点
の決定方法である。
【0018】例えば、上述の特開平4−236676号
公報の方法を用いて、自由曲面を有する3次元粗形材全
体をオフセットして一回り大きい忠実な自由曲面を有す
る仮想粗形材を設定することは、非常に難しく、加工時
間が長時間化するおそれがある。一方、加工時間を短時
間にしようとすると、仮想粗形材が略式形状になるため
に、仮想粗形材に基づいて決定された工具切削回転と実
際の工具切削開始点とが大幅に相違してしまう。その結
果、従来同様、実粗形材形状に注意を払って、実際の工
具切削開始点よりかなり手前から、切削を開始すれば加
工時間が長時間化し、また実粗形材形状に注意を払わな
ければ、工具干渉により工具を破損させるおそれがあっ
た。
【0019】本発明によれば、工具干渉を生じる可能性
のある面のみオフセットして仮想面を設定するので、仮
想面の設定にあまり時間を要せず、かつ加工面に近似し
た仮想面を設定することができる。このため、実粗形材
の切削開始点位置に近似した切削開始点より工具の加工
面の切削を行うことができる。また、加工時間を短縮さ
せることができ、更に工具干渉を防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形
態を説明する。
【0021】実施の形態1.図1及び図2を用いて、本
実施形態の3次元粗形材加工時の工具切削開始点の決定
方法について説明する。なお、従来の技術で述べたと同
様の構成要件には、同一の符号を付して、その説明を省
略する。
【0022】図1に示すように、実粗形材形状14が、
粗形材誤差a分だけCADデータ上の粗形材形状12よ
り加工面が手前に存在する場合がある。この場合、実際
の工具の切削開始点は、実際の切削開始点20である
が、CADデータ上の粗形材形状12では、CADの切
削開始点22であるために、CADデータ上の粗形材形
状12に基づいて工具10をCADの切削開始点22に
移動させることになり、上述したように、工具10が干
渉し、場合によっては工具10の破損を招くおそれがあ
る。
【0023】本実施形態の3次元粗形材加工時の工具切
削開始点の決定方法は、3次元粗形材に対して工具を相
対移動しつつ、加工する加工方法において、図1に示す
ように、まず、使用する工具10の径方向(図1の右図
の左右の黒矢印方向)に既知の最大粗形材誤差分aの2
倍を付加したシミュレーション工具径(工具径+2a)
を算出する。次いで、CADデータ上の粗形材に対し
て、上記仮想工具30を仮想移動させ、CADデータ上
の粗形材の加工面に仮想工具30が干渉する位置をシミ
ュレーションの切削開始点24と工具切削開始点を決定
する方法である。
【0024】上記決定方法によれば、既知の最大粗形材
誤差分aを加味したシミュレーション工具径(工具径+
2a)を有する仮想工具30によって、工具10のシミ
ュレーションの切削開始点24を決定するので、実粗形
材の実際の切削開始点位置20に等しい又は近似した切
削開始点より工具の加工面の切削を行うことができる。
従って、加工時間を短縮させることができ、更に工具干
渉を防止できる。また、本実施形態の工具切削開始点の
決定方法は、工具径方向360°の粗形材の誤差に対応
することができるので、工具干渉を極力防止することが
できる。
【0025】また、本実施形態の工具切削開始点の決定
方法は、図1において、座ぐり工具を例に取って説明し
たが、これに限るものではなく、例えば芯揉み及び面取
り工具にも適用可能である。
【0026】すなわち、図2に示すように、芯揉み及び
面取りの工具40の径方向(黒矢印方向)に既知の最大
粗形材誤差分aの2倍を付加したシミュレーション工具
径(工具径+2a)を算出し、上記同様にシミュレーシ
ョンの切削開始点を決定すれば、実際の切削開始点と等
しい又は近似したシミュレーションの切削開始点を得る
ことができる。
【0027】これにより、上記同様に、加工時間を短縮
させることができ、更に工具干渉を防止できる。また、
工具径方向360°の粗形材の誤差に対応することもで
きる。
【0028】実施の形態2.上記実施の形態1では、工
具を径方向にオフセットして切削開始点を決定したが、
本実施形態の切削開始点の決定方法は、加工する3次元
の自由曲面の加工面のみをオフセットする方法である。
【0029】図3には、3次元的な曲面、特に自由曲面
を有する粗形材16が示されている。ここで、自由曲面
とは、3次元の幾何学的に規定されない複雑な面をい
う。このような自由曲面を有する粗形材16の誤差発生
方向は、一方向に決まっている。
【0030】そこで、本実施形態では、自由曲面を有す
る3次元粗形材に対して工具を相対移動しつつ、加工す
る加工方法において、図4に示すように、まず、自由曲
面の切削加工時に工具10が干渉する可能性のある面6
2(太線で表示した面)のみ、粗形材の誤差発生方向
(黒矢印方向)に既知の最大粗形材誤差分bをオフセッ
トした仮想面64を設定する。次いで、仮想面64に対
して工具10を仮想移動し、仮想面64に工具10が干
渉する位置を切削開始点26と決定する工具切削開始点
の決定方法である。
【0031】従って、上述した3次元物体全体をオフセ
ットする特開平4−236676号公報の方法に比べ、
本実施形態の工具切削開始点の決定方法は、工具干渉を
生じる可能性のある面のみオフセットして仮想面を設定
するので、仮想面の設定にあまり時間を要せず、かつ加
工面に近似した仮想面を設定することができる。このた
め、実粗形材の切削開始点位置に近似した切削開始点よ
り工具の加工面の切削を行うことができる。また、加工
時間を短縮させることができ、更に工具干渉を防止でき
る。
【0032】なお、本実の施形態1及び2の工具切削開
始点の決定方法は、いずれの自動切削機械にも適用可能
である。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る3次元粗形
材加工時の工具切削開始点の決定方法において、既知の
最大粗形材誤差分を工具径に加味したシミュレーション
工具径を有する仮想工具によって、工具の切削開始点を
決定するので、実粗形材の切削開始点位置に等しい又は
近似した切削開始点より工具の加工面の切削を行うこと
ができる。これにより、加工時間を短縮させることがで
き、更に工具干渉を防止できる。また、この工具切削開
始点の決定方法によれば、工具径方向360°の粗形材
の誤差に対応することができる。
【0034】また、本発明の3次元粗形材加工時の工具
切削開始点の決定方法は、自由曲面の切削加工時に工具
が干渉する可能性のある面のみ、粗形材の誤差発生方向
に既知の最大粗形材誤差分をオフセットした仮想面を設
定し、仮想面に対して工具を仮想移動し、仮想面に工具
が干渉する位置を切削開始点と決定するので、従来の3
次元物体全体をオフセットする方法に比べ、仮想面の設
定にあまり時間を要せず、かつ加工面に近似した仮想面
を設定することができる。このため、実粗形材の切削開
始点位置に近似した切削開始点より工具の加工面の切削
を行うことができる。また、加工時間を短縮させること
ができ、更に工具干渉を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る3次元粗形
材加工時の工具切削開始点の決定方法の一例を示す図で
ある。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係る3次元粗形
材加工時の工具切削開始点の決定方法の他の例を示す図
である。
【図3】 自由曲面を有する粗形材の一例を示す斜視図
である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る3次元粗形
材加工時の工具切削開始点の決定方法の一例を示す図で
ある。
【図5】 粗形材に対して工具干渉が生じる状況を説明
する図である。
【図6】 粗形材に対して工具干渉が生じる他の状況を
説明する図である。
【図7】 3次元物体の干渉チェックを行う際に、3次
元物体全体にオフセットを与えた状態を示す図である。
【符号の説明】
10,40 工具、12,32 CADデータ上の粗形
材形状、14,34,60 実粗形材形状、16 粗形
材、20 実際の切削開始点、22 CADの切削開始
点、24 シミュレーションの切削開始点、26 切削
開始点、30,50 仮想工具、62 工具干渉の可能
性のある面、64 仮想面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元粗形材に対して工具を相対移動し
    つつ、加工する加工方法において、 使用する工具径の径方向に既知の最大粗形材誤差分の2
    倍を付加したシミュレーション工具径を算出し、 CADデータ上の粗形材に対して前記シミュレーション
    工具径を有する仮想工具を仮想移動させ、前記CADデ
    ータ上の粗形材の加工面に前記仮想工具が干渉する位置
    を切削開始点と決定することを特徴とする3次元粗形材
    加工時の工具切削開始点の決定方法。
  2. 【請求項2】 自由曲面を有する3次元粗形材に対して
    工具を相対移動しつつ、加工する加工方法において、 自由曲面の切削加工時に前記工具が干渉する可能性のあ
    る面のみ、粗形材の誤差発生方向に既知の最大粗形材誤
    差分をオフセットした仮想面を設定し、 前記仮想面に対して前記工具を仮想移動し、前記仮想面
    に前記工具が干渉する位置を切削開始点と決定すること
    を特徴とする3次元粗形材加工時の工具切削開始点の決
    定方法。
JP30471397A 1997-11-06 1997-11-06 3次元粗形材加工時の工具切削開始点の決定方法 Pending JPH11143518A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030001694A (ko) * 2001-06-26 2003-01-08 강명창 공구의 절삭속도 일정제어에 의한 기계가공방법
JP2011133970A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Jtekt Corp 加工シミュレーション装置および加工シミュレーション方法
CN116931507A (zh) * 2023-09-18 2023-10-24 成都飞机工业(集团)有限责任公司 一种群孔穿孔控制方法、装置、存储介质及电子设备

Cited By (4)

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