JPH1114146A - 熱交換方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水−水式熱交換装置において、温度調節用部
品の故障の発生を無くし、部品単価を安くする。 【解決手段】 熱交換器１０の給水循環ライン１４に取
り付けられたバイパスライン１５又は給水循環ライン１
４又はこの双方に、オリフィス１６、１６ａ、１６ｂを
取り付けて二次側コイル１２内及びバイパスライン１５
内を流れる流量を制御することにより、出湯温度を調節
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一次側に熱媒が循環
し、二次側に被加熱流体が循環する所謂水−水方式（液
−液方式）と称される熱交換方法及びその装置に関する
ものであって、更に詳しくは、二次側から出湯する被加
熱流体の温度を制御するための方法及びその装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の水−水式熱交換器の構成を図３に
示す。この図３において、１は熱交換器、２は熱交換器
１内に組み込まれた熱媒が循環する一次側コイル、３は
熱交換器１内に組み込まれた水が循環する二次側コイ
ル、４は熱交換器１内に充填された熱交換用熱媒、５は
一次側コイル２内に熱媒を循環させる熱媒循環ライン、
５ａは入側ライン、５ｂは出側ラインである。

【０００３】６は二次側コイル３内に水を循環させる二
次側給水循環ライン、６ａは入側ライン、６ｂは出側ラ
インである。７は二次側給水ライン６の入側ライン６ａ
と出側ライン６ｂ間を結ぶバイパスラインである。８は
出側ライン６ｂとバイパスライン７が交わる部分に挿入
された自動温度調節弁である。

【０００４】上記従来の熱交換装置においては、熱媒循
環ライン５に熱媒を一定流量流し、自動温度調節弁８を
制御してバイパスライン７内をバイパスする流量とを比
例制御することにより、二次側コイル３内に流れる給水
流量を制御して出湯温度を調節するものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
あっては、自動温度調節弁８を用いて出湯温の調節を行
う方式のため、次のような欠点がある。 １．自動温度調節弁８は駆動部があるため、故障するこ
とがある。 ２．自動温度調節弁８は部品単価が高価である。 本発明に課せられた課題は、熱交換方法及びその装置に
おいて、駆動部を無くし、部品単価を安くすることであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を、
次の技術手段により解決するものである。 １．一次側に熱媒を循環させ、二次側に被加熱流体を循
環させて熱交換を行うことにより、被加熱流体を加熱す
る熱交換方法において、二次側に流れる被加熱流体の流
量を、流量抵抗を用いて制御することにより、任意の出
湯温度に設定する熱交換方法。

【０００７】２．一次側に熱媒を循環させ、二次側に被
加熱流体を循環させて熱交換を行う水−水式の熱交換器
と、前記二次側において、前記熱交換器の入側ラインと
出側ライン間を結んで二次側を流れる被加熱流体をバイ
パスさせるバイパスラインと、前記バイパスライン内を
バイパスする被加熱流体の流量を制御するために、バイ
パスラインに取り付けられた流量抵抗と、から成る熱交
換装置。

【０００８】３．流量抵抗を二次側の入側ラインに取り
付けて成る前記２記載の熱交換装置。 ４．流量抵抗を二次側の出側ラインに取り付けて成る前
記２記載の熱交換装置。 ５．流量抵抗を二次側の入側ラインとバイパスラインの
双方に取り付けて成る前記２記載の熱交換装置。

【０００９】６．流体抵抗を二次側の出側ラインとバイ
パスラインの双方に取り付けて成る前記２記載の熱交換
装置。 ７．流体抵抗がオリフィスから成る前記２〜６記載の熱
交換装置。 ８．熱交換器内に熱交換用熱媒を充填し、この熱交換用
熱媒内に一次側コイルと二次側コイルを浸漬して成る前
記２〜７に記載の何れかに該当する熱交換装置。

【００１０】９．熱交換器内に熱媒を直接循環させ、こ
の熱媒中に二次側コイルを浸漬して成る前記２〜７に記
載の何れかに該当する熱交換装置。 １０．熱交換器内に被加熱流体を直接循環させ、この被
加熱流体中に一次側コイルを浸漬して成る前記２〜７に
記載の何れかに該当する熱交換装置。 １１．熱交換装置を住棟セントラル暖房給湯システムに
用いる前記２〜１０に記載の何れかに該当する熱交換装
置。

【００１１】

【作用】熱交換器の一次側コイル内には熱源機で発生し
た高温の熱媒が循環し、二次側コイル内には被加熱流体
が循環する。そして、この被加熱流体は、流量抵抗でバ
イパスライン内に流れる流量が制御される。この結果、
バイパスライン内を流れる流量が増大すると、出湯温度
は低下し、流量が減少すると上昇する。

【００１２】

【発明を実施するための形態】本発明に係る熱交換方法
及びその装置は、主として住棟セントラル暖房給湯シス
テムにおいて、各住戸ごとに取り付けられる熱交換器を
対象としている。勿論、他の用途にも利用することは可
能である。熱交換器は、一次側に高温の熱媒を循環さ
せ、二次側に被加熱流体としての、例えば水道水を流
し、この水を熱媒で加熱して住宅内の台所、浴槽等に給
湯したり、或いは暖房用放熱コイル内に循環させる。二
次側に挿入される流量抵抗は、あらかじめ流量抵抗を決
定したあとは、固定である。但し、手動で変更すること
はできる。

【００１３】

【実施例】図１は、本発明に係る熱交換方法及びその装
置の一実施例であって、１０は熱交換器、１１はこの熱
交換器１０内に組み込まれた一次側コイル、１２は二次
側コイル、１３は熱媒循環ライン、１３ａは入側ライ
ン、１３ｂは出側ライン、１４は給水循環ライン、１４
ａは入側ライン、１４ｂは出側ライン、１５は入側ライ
ン１４ａと出側ライン１４ｂを結ぶバイパスライン、１
６、１６ａは入側ライン１４ａとバイパスライン１５に
夫々挿入された流量抵抗としてのオリフィスである。な
お、このオリフィス１６は、図１において、入側ライン
１４ａのみ、又は出側ライン１４ｂ（１６ｂ）のみ、又
は出側ライン１４ｂ（１６ｂ）とバイパスライン１５
（１６）の双方に挿入してもよい。

【００１４】上記実施例においては熱媒循環ライン１３
内に熱媒が循環し、給水循環ライン１４内に水道水が流
れる。この水道水は熱交換器１０内において、一次側コ
イル１１内を循環する熱媒により加熱されて出側ライン
１４ｂを経由して出湯される。又、入側ライン１４ａか
らバイパスライン１５内に流れた水は、熱交換器１０を
バイパスし、出側ライン１４ｂにおいて加熱された温水
と混合し、出湯温度を調節する。

【００１５】図２は熱交換器１０の実施例を示すもの
で、（Ａ）は熱交換器１０内に熱交換用熱媒１０ａを充
填し、一次側コイル１１と二次側コイル１２をこの熱媒
１０ａ中に浸漬した構成例、（Ｂ）は二次側コイル１２
を廃し、直接熱交換器１０内に給水循環ライン１４の水
を流入させ、一次側コイル１１で加熱する構成例、
（Ｃ）は一次側コイル１１を廃し、熱媒循環ライン１３
の熱媒を直接熱交換器１０内に循環させて二次側コイル
１２内の水を加熱する構成例である。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上のように、流量抵抗を二次
側又はバイパスライン又はこの双方に挿入して出湯温度
の調節を行うので、次の効果を奏する。１．流量抵抗に
は可動部分が無いため、故障の心配がない。２．流量抵
抗は構造が簡単なため、部品単価が安い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る熱交換装置の説明図。

【図２】本発明に係る熱交換装置の他の実施例の説明
図。

【図３】従来例の説明図。

【符号の説明】

１０ 熱交換器 １１ 一次側コイル １２ 二次側コイル １３ 熱媒循環ライン １４ 給水循環ライン １５ バイパスライン １６、１６ａ、１６ｂ オリフィス

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一次側に熱媒を循環させ、二次側に被加
   熱流体を循環させて熱交換を行うことにより、被加熱流
   体を加熱する熱交換方法において、二次側に流れる被加
   熱流体の流量を、流量抵抗を用いて制御することによ
   り、任意の出湯温度に設定する熱交換方法。
2. 【請求項２】 一次側に熱媒を循環させ、二次側に被加
   熱流体を循環させて熱交換を行う水−水式の熱交換器
   と、 前記二次側において、前記熱交換器の入側ラインと出側
   ライン間を結んで二次側を流れる被加熱流体をバイパス
   させるバイパスラインと、 前記バイパスライン内をバイパスする被加熱流体の流量
   を制御するために、 バイパスラインに取り付けられた流量抵抗と、 から成る熱交換装置。
3. 【請求項３】 流量抵抗を二次側の入側ラインに取り付
   けて成る請求項２記載の熱交換装置。
4. 【請求項４】 流量抵抗を二次側の出側ラインに取り付
   けて成る請求項２記載の熱交換装置。
5. 【請求項５】 流量抵抗を二次側の入側ラインとバイパ
   スラインの双方に取り付けて成る請求項２記載の熱交換
   装置。
6. 【請求項６】 流体抵抗を二次側の出側ラインとバイパ
   スラインの双方に取り付けて成る請求項２記載の熱交換
   装置。
7. 【請求項７】 流体抵抗がオリフィスから成る請求項２
   〜６記載の熱交換装置。
8. 【請求項８】 熱交換器内に熱交換用熱媒を充填し、こ
   の熱交換用熱媒内に一次側コイルと二次側コイルを浸漬
   して成る請求項２〜７に記載の何れかに該当する熱交換
   装置。
9. 【請求項９】 熱交換器内に熱媒を直接循環させ、この
   熱媒中に二次側コイルを浸漬して成る請求項２〜７に記
   載の何れかに該当する熱交換装置。
10. 【請求項１０】 熱交換器内に被加熱流体を直接循環さ
    せ、この被加熱流体中に一次側コイルを浸漬して成る請
    求項２〜７に記載の何れかに該当する熱交換装置。
11. 【請求項１１】 熱交換装置を住棟セントラル暖房給湯
    システムに用いる請求項２〜１０に記載の何れかに該当
    する熱交換装置。