JPH11140142A - 透明封止用樹脂組成物 - Google Patents

透明封止用樹脂組成物

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JPH11140142A
JPH11140142A JP9302976A JP30297697A JPH11140142A JP H11140142 A JPH11140142 A JP H11140142A JP 9302976 A JP9302976 A JP 9302976A JP 30297697 A JP30297697 A JP 30297697A JP H11140142 A JPH11140142 A JP H11140142A
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sealing resin
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transparent
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Fumio Matsui
二三雄 松井
Sachiko Imai
幸子 今井
Akihiro Shimizu
明浩 清水
Masahiro Konishi
正宏 小西
Hiroyuki Murai
宏行 村井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性、耐熱性、耐候性、透明性、半導体素
子との密着性に優れる透明封止用樹脂組成物の提供。 【解決手段】 (A)ビスフェノールA型および/また
は脂環式のビニルエステル樹脂、必要に応じて(B)ア
クリル酸エステルモノマーおよび/またはメタクリル酸
エステルモノマー、(C)メルカプト基含有化合物およ
び(D)有機過酸化物を含有してなる透明封止用樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光ダイオード(L
ED)、フォトセンサー、レーザー等のオプトデバイス
に用いられる透明封止用樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オプトデバイスの分野は目覚まし
い発展を遂げてきている。中でもLEDはエレクトロニ
クス分野における機能表示材料として重要な役割を果た
すと共に、部品産業としても急成長している。新しい結
晶成長技術の開発による高輝度化の実現により、今後は
光源としての利用も大いに期待されている。その一方で
生産技術の革新による製造コスト低減も想像を絶するス
ピードで推進されつつある。またこれと並行して構成各
材料に対する見直しも急ピッチで進められている。
【0003】透明封止用樹脂組成物としては従来から、
エポキシ樹脂組成物が用いられている。エポキシ樹脂の
硬化は重付加反応によるものであって、高強度を発現さ
せるには長時間のアフターキュアが不可欠である。また
硬化時の温度を一定以上に高めて反応を促進させると副
反応に起因する着色が不可避でもある。これらの特性は
生産上の大きな制約となっている。また屋外での用途も
次第に拡大しつつあるが、エポキシ樹脂は耐候性の面で
必ずしも適確な樹脂とは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エポキシ樹
脂とは全く別の視点と別の硬化機構に基づく、生産性、
耐熱性、耐候性、透明性、半導体素子との密着性に優れ
る透明封止用樹脂組成物を工業的に提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような観点からの
論議を進めてみると、透明封止用樹脂の硬化反応は、重
付加反応を含めた広義の縮合反応に依存するのではな
く、連鎖反応であるラジカル重合による方がずっと適し
た反応形式であることが推測される。しかしながら、ラ
ジカル重合形式のベース樹脂はいまだ実用化されていな
い。その理由は、低粘度の液状樹脂が一般に硬化後も脆
弱な性質を示すためであり、また硬化に伴う収縮がエポ
キシ樹脂よりもはるかに大きく、これによるクラック、
LED素子との剥離等の弊害が避けられないためであ
る。
【0006】本発明者らは最適なポリマー骨格を求めて
鋭意試作検討を行なった結果、特定の分子骨格を有する
ビニルエステル樹脂と、(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーと、メルカプト基含有化合物とを複合した樹脂組
成物が本発明の目的に合致することを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、(A)ビスフェノール
A型および/または脂環式のビニルエステル樹脂、必要
に応じて(B)アクリル酸エステルモノマーおよび/ま
たはメタクリル酸エステルモノマー、(C)メルカプト
基含有化合物および(D)有機過酸化物を含有してなる
透明封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0008】また本発明は、(A)成分、(B)成分お
よび(C)成分の混合物の粘度が、常温で50ポイズ以
下である前記の透明封止用樹脂組成物を提供するもので
ある。
【0009】さらに本発明は、100〜150℃の温度
で0.2〜2時間加熱硬化せしめたときの硬化体が透明
であり、且つTgが90℃以上である前記の透明封止用
樹脂組成物を提供するものである。
【0010】さらにまた本発明は、(A)成分と(B)
成分との合計に対して(B)成分を0〜40重量%用い
る前記の透明封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0011】また本発明は、(A)成分として、ビスフ
ェノールA型または脂環式のエポキシ化合物とアクリル
酸またはメタクリル酸とを反応せしめてなるビニルエス
テル樹脂を用いる前記の透明封止用樹脂組成物を提供す
るものである。
【0012】さらに本発明は、(A)成分として、ビス
フェノールA型または脂環式の末端に水酸基を有する化
合物とアクリル酸またはメタクリル酸とを反応せしめて
なるビニルエステル樹脂を用いる前記の透明封止用樹脂
組成物を提供するものである。
【0013】さらにまた本発明は、(A)成分として、
ビスフェノールA型または脂環式の末端に水酸基を有す
る化合物にエチレンオキサイドおよび/またはプロピレ
ンオキサイドを付加せしめ、さらにアクリル酸またはメ
タクリル酸とを反応せしめてなるビニルエステル樹脂を
用いる前記の透明封止用樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0014】また本発明は、透明封止用樹脂組成物の全
量に対して(C)成分を0.5〜15重量%用いる前記
の透明封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0015】さらに本発明は、(C)成分が、メルカプ
ト基含有アルキル化合物である前記の透明封止用樹脂組
成物を提供するものである。
【0016】さらにまた本発明は、(C)成分が、メル
カプト基含有アルコキシシラン化合物である前記の透明
封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0017】また本発明は、(C)成分が、チオグリコ
ール酸(またはそのエステル)である前記の透明封止用
樹脂組成物を提供するものである。
【0018】さらに本発明は、(C)成分が、メルカプ
トプロピオン酸(またはそのエステル)である前記の透
明封止用樹脂組成物を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明において(A)成分として
使用されるビニルエステル樹脂であるが、狭義には、例
えば、滝山栄一郎著、ポリエステル樹脂ハンドブック
(日刊工業新聞社昭和63年発行336頁)に記載され
るように、エポキシ基の開環反応により生成した2級水
酸基と、(メタ)アクリロイル基とを同一分子中に共有
する一連のオリゴアクリレートをビニルエステルと定義
し、そしてモノマーを含有する場合にはビニルエステル
樹脂と定義しているケースもあるが、本発明においては
以下に記述するように、より広義のものを包含してい
る。
【0020】すなわち本発明における(A)成分のビス
フェノールA型および/または脂環式のビニルエステル
樹脂は、ビスフェノールA型または脂環式の次に例示さ
れるような化合物を原料に用い、これにアクリル酸また
はメタクリル酸を反応せしめて合成することができる。
このときの反応率は60モル%以上がよく、望ましくは
80モル%以上である。
【0021】末端エポキシ基を有する化合物:ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、水素化ビス
フェノールAとエピクロルヒドリンとの反応物、シクロ
ヘキサンジメタノールとエピクロルヒドリンとの反応
物、ノルボルナンジアルコールとエピクロルヒドリンと
の反応物、テトラブロモビスフェノールとエピクロルヒ
ドリンとの反応物、トリシクロデカンジメタノールとエ
ピクロルヒドリンとの反応物。アリサイクリックジエポ
キシアジペート、アリサイクリックジエポキシカーボネ
ート、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサ
イクリックジエポキシカルボキシレート。
【0022】末端水酸基の化合物:ビスフェノールA、
水素化ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノー
ル、ノルボルナンジアルコール、テトラブロモビスフェ
ノールA、トリシクロデカンジメタノール。
【0023】末端水酸基にエチレンオキサイドおよび/
またはプロピレンオキサイドを付加せしめた化合物:ビ
スフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ
ールAプロピレンオキサイド付加物、シクロヘキサンジ
メタノールエチレンオキサイド付加物、シクロヘキサン
ジメタノールプロピレンオキサイド付加物、水素化ビス
フェノールAエチレンオキサイド付加物、水素化ビスフ
ェノールAプロピレンオキサイド付加物、ジフェニルエ
チレンオキサイド付加物、ジフェニルプロピレンオキサ
イド付加物。なおこの場合のエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドの付加モル数であるが、平均で2〜4
モル程度の比較的少ない付加体が耐熱性、耐候性、耐水
性等の面で好ましい。
【0024】本発明におけるビスフェノールA型および
/または脂環式のビニルエステル樹脂は、従来実施され
ている公知の方法で合成することが可能であるが、次の
ような方法で合成するのが副反応による着色を最小限に
止める点で特に好適である。すなわち窒素ガスのような
不活性ガスの雰囲気において原料の反応を行い、酸価が
一定値以下になるまで反応を完結せしめる。このときゲ
ル化には十分留意して反応を進める必要がある。
【0025】(A)成分のビニルエステル樹脂は、必要
に応じて複数種類を併用することもできる。
【0026】本発明の透明封止用樹脂組成物において、
(B)アクリル酸エステルモノマーおよび/またはメタ
クリル酸エステルモノマーは、必要に応じて添加するこ
とができ、下記に例示するような(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマーあるいはオリゴマーを使用することがで
きる。(B)成分を配合することにより、硬化性、硬化
体の強度、耐熱性等を改善することができ望ましい。
【0027】(メタ)アクリル酸エステルモノマー:フ
ェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリ
レート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ
ート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチ
ロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリス−オキシ
エチレンアクリレート、トリメチロールプロパントリス
−オキシエチレンメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、グリセリンジアクリレート、グリセリン
ジメタクリレート。
【0028】本発明の透明封止用樹脂組成物において、
(A)成分と(B)成分との合計に対する(B)成分の
重量%は0〜40重量%、好ましくは5〜30重量%で
ある。(B)成分の上記範囲によれば、所望の硬化収縮
性が得られ、クラック、半導体素子との剥離等の弊害を
一層防止することができる。
【0029】本発明の透明封止用樹脂組成物には(C)
成分として、メルカプト基含有化合物を用いる。(C)
成分としては次に例示されるような各種の化合物を用い
ることができる。
【0030】メルカプト基含有アルキル化合物:ラウリ
ルメルカプタン、ターシャリードデカンチオール、ステ
アリルメルカプタン。 メルカプト基含有アルコキシシラン:γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リエトキシシラン。 チオグリコール酸(またはそのエステル):チオグリコ
ール酸、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸2
−エチルヘキシル、チオグリコール酸メトキシブチル、
トリメチロールプロパントリスーチオグリコレート。 メルカプトプロピオン酸(またはそのエステル):チオ
プロピオン酸、チオジプロピオン酸、メルカプトプロピ
オン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸オクチルメト
キシブチル、トリメチロールプロパントリス−チオプロ
ピオネート。
【0031】本発明の透明封止用樹脂組成物において、
(C)成分は樹脂の硬化後強度のうち、とくにタフさに
寄与する点が大きく、また屈折率を高くする利点もあ
る。さらに半導体素子との密着性を高める効果も発揮す
る。
【0032】(C)成分は、透明封止用樹脂組成物の全
量に対し、0.5〜15重量%用いるのがよく、さらに
好ましくは3〜10重量%である。(C)成分の量を上
記範囲に設定することにより、上記のタフさ、屈折率、
密着性を高くすることができ、さらに硬化体のTgを高
めて耐熱性を一層改善することができる。
【0033】本発明の透明封止用樹脂組成物は、100
〜150℃で0.2〜2時間加熱硬化せしめたときの硬
化体のTgが90℃以上であることが、ヒートサイクル
試験等の耐熱性をクリアーするに好ましい。すなわち、
Tgが90℃以上であることにより、ヒートサイクル試
験等で半導体素子と樹脂との剥離が一層防止され、輝度
が低下も避けられる。したがって、本発明においては、
上記のようにして得られる硬化体のTgが90℃以上と
なるように、(A)成分、(B)成分および(C)成分
の組み合わせを適宜選定するのが望ましい。
【0034】本発明の透明封止用樹脂組成物を硬化させ
るには従来ビニルエステル樹脂等で用いられている硬化
方法、例えばUV硬化等を採用しうるが、とくに(D)
有機過酸化物を用いて加熱硬化するのが簡便である。
(D)有機過酸化物としては、ジアルキルパーオキサイ
ド、アシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、
ケトンパーオキサイド、パーオキシエステルなど公知の
ものを用いることができ、具体的には以下のようなもの
が例示しうる。ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイル)パーオキシ
ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、1,1,3,3−トリメチルブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサネート、2,5−ジメチル−
2,5−ジブチルパーオキシヘキサン。
【0035】(D)有機過酸化物の配合割合は、透明封
止用樹脂組成物に対して0.5〜4重量%程度の範囲が
好ましい。
【0036】本発明の透明封止用樹脂組成物を得るに
は、各成分をミキサーを使用し、なるべく均一に混合さ
せるのが望ましい。(C)成分と(D)成分とは、本発
明の透明封止用樹脂組成物の保存安定性を損なう傾向が
あるため、別途用意しておき、使用に先立ちその都度混
合撹拌して使用に供するのが好ましい。本発明の透明封
止用樹脂組成物の粘度は、(A)、(B)および(C)
成分を配合したときに、常温(20℃)で、50ポイズ
以下が望ましく、より好ましくは20ポイズ以下がよ
い。粘度を50ポイズ以下にすることにより、注型操作
が容易となり、気泡の混入の新たなトラブルも防止でき
る。
【0037】なお、本発明の透明封止用樹脂組成物に
は、硬度、耐久性、耐候性、耐水性、防蝕性性等をさら
に改良するために、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、消泡剤、レベリング剤、離型剤、イオン捕捉剤等の
添加剤を加えて一層の性能改善を図ることもできる。
【0038】本発明の透明封止用樹脂組成物はまた、材
料的にも容易かつ大量に入手しうるもので構成されてお
り極めて実用性が高いといえる。
【0039】
【作用】本発明により、従来エポキシ樹脂でしか製造さ
れていなかった透明液状封止がビニルエステル樹脂を主
体とする樹脂組成物で実現できた理由は、次のようなと
ころにあると本発明者らは考えている。ビニルエステル
樹脂の骨格構造をビスフェノールA型および/または脂
環式に選定したことにより、非結晶性であって、比較的
高度な耐熱性とが併せ実現できたこと、特定のビニルエ
ステル樹脂を複合することで、硬化性を高めるとともに
透明性をさらに向上せしめることが可能となったことで
ある。メルカプト基含有化合物は樹脂にタフさを付与
し、低粘性樹脂の硬化体に見られる脆弱さを改良すると
ともに、半導体素子との密着性を向上せしめる効果も発
揮する。
【0040】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は下記の例になんら限定されるもの
ではない。
【0041】[ビニルエステル樹脂(A−1)の合成]
温度計、攪拌装置、分溜コンデンサー、ガス導入管を取
付けた1リットルのフラスコに、ビスフェノールAジエ
ポキシ化合物 374.4g(1.20モル)、メタク
リル酸206.4g(2.4モル)、オクチル酸クロム
1.5g、亜燐酸0.15g、ハイドロキノン0.2g
をを加え、窒素ガスを吹き込みながら120〜125℃
で2時間反応を行なった。酸価8.0となった段階で、
フラスコ内樹脂を金属製バットに注入し、冷却したとこ
ろ無色透明な樹脂が得られた。この樹脂を(A−1)と
する。
【0042】[ビニルエステル樹脂(A−2)の合成]
温度計、攪拌装置、分溜コンデンサー、ガス導入管を取
付けた1リットルのフラスコに、アリサイクリックジエ
ポキシアジペート436.8g(1.20モル)、メタ
クリル酸206.4g(2.4モル)、オクチル酸クロ
ム1.5g、亜燐酸0.15g、ハイドロキノン0.2
gをを加え、窒素ガスを吹き込みながら120〜125
℃で2時間反応を行なった。酸価8.5となった段階
で、フラスコ内樹脂を金属製バットに注入し、冷却固化
させたところ無色の樹脂が得られた。この樹脂を(A−
2)とする。
【0043】[ビニルエステル樹脂(A−3)の合成]
温度計、攪拌装置、分溜コンデンサー、ガス導入管を取
付けた2リットルのフラスコに、ビスフェノールA 3
60g(1.5モル)、メタクリル酸258g(3.0
モル)、n−ヘキサン350g、パラトルエンスルホン
酸75g、硫酸銅0.8g、ハイドロキノン0.8gを
加え、80℃で4時間反応を行なった。蒸留水を用いて
5回洗浄し、減圧乾燥したところ色調はごく淡い黄色の
樹脂が得られた。この樹脂を(A−3)とする。
【0044】[ビニルエステル樹脂(A−4)の合成]
温度計、攪拌装置、分溜コンデンサー、ガス導入管を取
付けた2リットルのフラスコに、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド付加物480g(1.5モル)、メタク
リル酸258g(3.0モル)、n−ヘキサン350
g、パラトルエンスルホン酸75g、硫酸銅0.8g、
ハイドロキノン 0.8gを加え、80℃で4時間反応
を行なった。蒸留水を用いて5回洗浄し、減圧乾燥した
ところ色調はごく淡い黄色の樹脂液が得られた。この樹
脂を(A−4)とする。
【0045】(実施例1) (A−1)樹脂400重量部、(A−4)樹脂400重
量部、フェノキシエチルメタクリレート50重量部、ト
リメチロールプロパントリス−オキシエチレンアクリレ
ート50重量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン100重量部を撹拌器を用いて常温で混練し、次
にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート20
重量部を加えてよく撹拌混合した。この液状樹脂組成物
の粘度は常温で10.5ポイズであった。この液状樹脂
組成物を金型内に注型し、次いで、GaAlAsLED
を装着したリードフレームを浸漬固定し、135℃で2
0分間加熱硬化したところ、強靱で透明な一体成形物が
得られた。またこの樹脂硬化物のTgは115℃であっ
た。上記製品を温度85℃、湿度85%RHの雰囲気に
おいて電流20mAで500時間の高温高湿連続通電試
験を行った。その結果、素子と樹脂との剥離もなく、輝
度残存率は91%と良好な性能維持が確認された。
【0046】(実施例2) (A−2)樹脂450重量部、(A−4)樹脂350重
量部、ベンジルメタクリレート70重量部、トリメチロ
ールプロパントリス−オキシエチレンアクリレート50
重量部、チオグリコール酸2−エチルヘキシル80重量
部を撹拌器を用いて常温で混練し、次に1,1,3,3
トリメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサネート3
0重量部を加えてよく撹拌混合した。この液状樹脂組成
物の粘度は常温で9.8ポイズであった。この液状樹脂
組成物を金型内に注型し、次いで、GaAlAsLED
を装着したリードフレームを浸漬固定し、115℃で3
0分間加熱硬化したところ、強靱で透明な一体成形物が
得られた。またこの樹脂硬化物のTgは123℃であっ
た。上記試作品を温度85℃、湿度85%RHの雰囲気
において電流20mAで500時間の高温高湿連続通電
試験を行った。その結果、素子と樹脂との剥離もなく、
輝度残存率は92%と良好な性能維持が確認された。
【0047】(実施例3) (A−3)樹脂350重量部、(A−4)樹脂450重
量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート
100重量部、トリメチロールプロパントリス−オキシ
エチレンアクリレート70重量部、ラウリルメルカプタ
ン30重量部を撹拌器を用いて常温で混練し、次に1,
1,3,3トリメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキ
サネート30重量部を加えてよく撹拌混合した。この液
状樹脂組成物の粘度は常温で8.5ポイズであった。こ
の液状樹脂組成物を金型内に注型し、次いで、GaAl
AsLEDを装着したリードフレームを浸漬固定し、1
25℃で30分間加熱硬化したところ、強靱で透明な一
体成形物が得られた。またこの樹脂硬化物のTgは10
8℃であった。上記試作品を温度85℃、湿度85%R
Hの雰囲気において電流20mAで500時間の高温高
湿連続通電試験を行った。その結果、素子と樹脂との剥
離もなく、輝度残存率は89%と良好な性能維持が確認
された。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、エポキシ樹脂とは全く
別の視点と別の硬化機構に基づく、生産性、耐熱性、耐
候性、透明性、半導体素子との密着性に優れる透明封止
用樹脂組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 明浩 群馬県高崎市並榎町397 (72)発明者 小西 正宏 奈良県生駒市俵口町215−80 (72)発明者 村井 宏行 奈良県御所市260−1 ファミール山本106 号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビスフェノールA型および/また
    は脂環式のビニルエステル樹脂、必要に応じて(B)ア
    クリル酸エステルモノマーおよび/またはメタクリル酸
    エステルモノマー、(C)メルカプト基含有化合物およ
    び(D)有機過酸化物を含有してなる透明封止用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分、(B)成分および(C)成
    分の混合物の粘度が、常温で50ポイズ以下である請求
    項1に記載の透明封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 100〜150℃の温度で0.2〜2時
    間加熱硬化せしめたときの硬化体が透明であり、且つT
    gが90℃以上である請求項1に記載の透明封止用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分と(B)成分との合計に対し
    て(B)成分を0〜40重量%用いる請求項1に記載の
    透明封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分として、ビスフェノールA型
    または脂環式のエポキシ化合物とアクリル酸またはメタ
    クリル酸とを反応せしめてなるビニルエステル樹脂を用
    いる請求項1に記載の透明封止用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分として、ビスフェノールA型
    または脂環式の末端に水酸基を有する化合物とアクリル
    酸またはメタクリル酸とを反応せしめてなるビニルエス
    テル樹脂を用いる請求項1に記載の透明封止用樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 (A)成分として、ビスフェノールA型
    または脂環式の末端に水酸基を有する化合物にエチレン
    オキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを付加
    せしめ、さらにアクリル酸またはメタクリル酸とを反応
    せしめてなるビニルエステル樹脂を用いる請求項1に記
    載の透明封止用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 透明封止用樹脂組成物の全量に対して
    (C)成分を0.5〜15重量%用いる請求項1に記載
    の透明封止用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (C)成分が、メルカプト基含有アルキ
    ル化合物である請求項1に記載の透明封止用樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】 (C)成分が、メルカプト基含有アル
    コキシシラン化合物である請求項1に記載の透明封止用
    樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (C)成分が、チオグリコール酸(ま
    たはそのエステル)である請求項1に記載の透明封止用
    樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 (C)成分が、メルカプトプロピオン
    酸(またはそのエステル)である請求項1に記載の透明
    封止用樹脂組成物。
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