JPH11139339A - 電動式ステアリング制御方法及び電動式ステアリング制御装置 - Google Patents

電動式ステアリング制御方法及び電動式ステアリング制御装置

Info

Publication number
JPH11139339A
JPH11139339A JP7367398A JP7367398A JPH11139339A JP H11139339 A JPH11139339 A JP H11139339A JP 7367398 A JP7367398 A JP 7367398A JP 7367398 A JP7367398 A JP 7367398A JP H11139339 A JPH11139339 A JP H11139339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
value
motor
correction
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7367398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3847443B2 (ja
Inventor
Masahiko Kurishige
正彦 栗重
Tomoyuki Inoue
知之 井上
Takayuki Kifuku
隆之 喜福
Munenori Yamamoto
宗法 山本
Shunichi Wada
俊一 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP7367398A priority Critical patent/JP3847443B2/ja
Publication of JPH11139339A publication Critical patent/JPH11139339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3847443B2 publication Critical patent/JP3847443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の走行状態にかかわらず操舵トルク補
助用のモータの回転速度推定を精度よく行い、常に安定
した動作を行う電動式パワーステアリング制御装置を提
供する。 【解決手段】 電圧検出手段5は、モータ3の端子間電
圧の測定値から、電流検出手段4による検出電流値に基
づいて得られた補正電圧を減じたものを印加電圧推定値
として出力し、回転速度推定手段6では電圧検出手段5
からの印加電圧推定値及び電流検出手段4による検出電
流値に基づいてモータ3の回転速度を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用の電動式
パワーステアリング装置における制御方法及び装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラシを有する直流式のモータは、
(1)式に示すように、コイルに電圧Vaを印加した場
合、逆起電圧Veが発生し、コイルへの印加電圧Vaから
逆起電圧Veを差し引いた電圧がコイル電流を発生させ
コイル内での電圧降下となること、また、(2)式に示
すようにモータの回転速度が逆起電圧に比例する性質を
有していることは周知である。逆に言えば、逆起電圧
は、モータのコイルに印加する電圧とコイルにより降下
する電圧の差となる。また、コイルでの電圧降下は、
(3)式に示すようにコイル抵抗での電圧降下と、電流
の微分値に比例するインダクタンスによる電圧降下の和
で表される。ここで、コイルインダクタンスが電圧降下
として現れる周波数帯域は高く、一般に自動車のドライ
バによる操舵周波数範囲では、電流応答以外は、
(3')式のようにコイル抵抗値とコイル電流の積で表
して差し支えない。従ってモータ回転速度は(4)式の
関係で表される。 Vc=Va−Ve ・・・(1) Ve=Ke・ω ・・・(2) Vc=Ra・Ia+La・(dIa/dt) ・・・(3) Vc=Ra・Ia ・・・(3') ω=(Va−Ra・Ia)/Ke ・・・(4) ただし、Ve:逆起電圧, Va:コイルへの印加電圧,
Vc:コイルでの電圧降下,Ke:逆起電圧定数,ω:モ
ータ回転速度, Ra:コイル抵抗,La:コイルイン
ダクタンス, Ia:コイル電流 例えば、図28は、特開平8−175404に掲載され
た従来の電動式パワーステアリング装置におけるモータ
の回転速度検出法を示すフローチャート図である。図2
8において、S1〜S5は、モータの回転速度を検出す
るためのアルゴリズムの各ステップである。
【0003】次に、従来の電動式パワーステアリング装
置におけるモータの回転速度検出法の手順について説明
する。従来の回転速度検出法では、まずステップS1で
モータの両端子に印加する電圧の検出値及びコイルに流
れる電流値の読み込みを行う。次にステップS2で予め
ROMに記憶させておいたコイル抵抗相当値Rac並びに
逆起電圧定数相当値Kecを読み込む。次にステップS3
で、回転速度推定値補正ゲインK1を予めROMに記憶
させておいたテーブルを参照して、コイルに流れる電流
値に対し定める。次にステップS4で(5)式に基づい
て、モータ回転速度推定値ωestを演算する。 ωest=K1・(Vt_sns−Isns×Rac)/Kec ・・・(5) ωest:モータ回転速度推定値, Vt_sns:端子電圧測
定値,Isns:コイル電流測定値, Rac:コイル
抵抗相当値,Kec:逆起電圧定数相当値, K1:
回転速度推定値補正ゲイン 次にステップ5で、演算されたωestをRAMに記憶さ
せる。以上の手順を繰り返すことにより、ディジタル制
御におけるサンプリング毎に、モータ回転速度推定値ω
estの演算を行っている。
【0004】ここで、前記回転速度推定値補正ゲインK
1は、コイル電流が小さい領域では1であり、コイル電
流が大きくなるにしたがって0に漸近するように定めら
れた係数であり、コイル抵抗値の個体差や温度変化によ
る誤差の影響が電流の増加とともに大きくなることを避
けるための係数である。
【0005】従来の技術では、モータの端子間電圧Vt
をコイルへの印加電圧Vaとして取り扱っているが、実
際のコイルへの印加電圧Vaは、(6)式の通り端子間
電圧Vtからブラシとコミュテータ間の電圧降下Vdrop
を差し引いたものとなる。 Va=Vt−Vdrop ・・・(6) Vt:端子間電圧, Vdrop:ブラシとコミュテータ間
の電圧降下 また、この電圧降下Vdropは、図27に示すようにコイ
ル電流の関数であるがコイル電流により変化する範囲は
ごく狭く、通常の動作領域においてはコイル電流の向き
によって方向が変わる以外ほぼ一定値になることが知ら
れている。従来の方式では、この電圧降下Vdropが考慮
されていないめ、モータの回転速度推定値ωestには、
常にほぼ一定の誤差が生じてしまい、特に低回転速度領
域では相対的に影響が大きくなり、モータの回転速度推
定値ωestの精度が低下してしまうため、この回転速度
推定値ωestに基づく制御を行った場合、たとえば直進
時等、モータ回転速度が小さくかつ運転者による操舵ト
ルクの小さな状態に電動ステアリング装置が発振する等
の課題があった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、自動車の走行状態に拘わらずモータ
の回転速度の推定を精度よく行い、常に安定した電動ス
テアリング制御装置を提供するためになされたものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1にお
いては、モータの端子間電圧からモータのコイル電流値
又は目標電流値に対応する補正値を減じたものを電圧検
出値として、この電圧検出値と上記コイル電流値に基づ
きモータの逆起電圧を推定してモータを制御するもので
ある。
【0008】この発明の請求項2にかかる電動式ステア
リング制御装置は、電圧検出手段出力と電流検出手段出
力とに基づきモータが発生する逆起電圧並びに逆起電圧
と比例関係にあるモータの回転速度を推定する方式の回
転速度推定手段において、電圧検出手段は、モータの端
子間電圧の測定値から電流検出手段の出力に基づく補正
電圧を減じる構成としたものである。
【0009】この発明の請求項3にかかる電動式ステア
リング制御装置は、モータの端子間電圧の測定値から減
ずる補正電圧を、モータのブラシとコミュテータ間の電
圧降下特性を参照して得られる値としたものである。
【0010】この発明の請求項4にかかる電動式ステア
リング制御装置は、モータの端子間電圧の測定値から減
ずる補正電圧を、モータのブラシとコミュテータ間の電
圧降下特性に1未満の係数を乗じた値としたものであ
る。
【0011】この発明の請求項5にかかる電動式ステア
リング制御装置は、その制御信号として、請求項2の発
明にかかる回転速度推定手段出力の微分信号も用いて制
御するものである。
【0012】この発明の請求項6にかかる電動式ステア
リング制御装置は、電圧検出手段におけるブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下特性に相当する補正電圧を、この
電圧降下の最大値もしくは1未満の係数を乗じた値を上
限値とし、上限値以下では電流検出手段出力と略比例関
係にあるとともに上限値で飽和し一定となる関数とした
ものである。
【0013】この発明の請求項7にかかる電動式ステア
リング制御装置は、電圧検出手段におけるブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下特性に相当する補正電圧を、電流
検出手段の出力の符号によってのみ変化するリレー特性
とするとともに、リレーの振幅はブラシとコミュテータ
間の電圧降下の最大値もしくは1未満の係数を乗じた値
としたものである。
【0014】この発明の請求項8にかかる電動式ステア
リング制御装置は、電圧検出手段におけるブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下特性に相当する補正電圧を、2相
のモータ端子電圧測定値の差の符号によってのみ変化す
るリレー特性とするとともに、リレーの振幅はブラシと
コミュテータ間の電圧降下の最大値もしくは1未満の係
数を乗じた値としたものである。
【0015】この発明の請求項9にかかる電動式ステア
リング制御装置は、電圧検出手段を、制御器が指令する
モータ駆動電圧指令値から、駆動回路による電圧降下分
並びにブラシとコミュテータ間の電圧降下特性に相当す
る補正電圧を減じる構成としたものである。
【0016】この発明の請求項10にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、電圧検出手段を、モータの端子間
電圧の測定値から補正電圧を減じた第1の検出電圧と、
制御器が指令するモータ駆動電圧指令値から駆動回路に
よる電圧降下分並びにブラシとコミュテータ間の電圧降
下特性に相当する補正電圧を減じた第2の検出電圧との
加重平均とするとともに、その比重は電流検出手段出力
の履歴に基づき変化させ、直前に大電流が検出されてい
ない場合には第1の検出電圧の比重を大きくし、直前に
大電流が検出された場合には、第2の検出電圧の比重を
大きくする構成としたものである。
【0017】この発明の請求項11にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、補正電圧を、回転速度推定値を求
めるための第1の補正電圧と、回転速度推定値の微分信
号を求めるための第2の補正電圧とに区分するととも
に、第2の補正電圧は第1の補正電圧よりも大きくした
ものである。
【0018】この発明の請求項12にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、モータの端子間電圧の測定値、或
いは、制御器が指令するモータ駆動電圧の指令値、或い
は、その加重平均値から、目標電流値に基づいて算出さ
れる補正電圧を減じたものである。
【0019】この発明の請求項13にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、補正電圧を、モータ電圧履歴の関
数とし、直前にモータの端子間電圧の測定値、或いは、
モータ駆動電圧指令値、或いは、その加重平均が所定値
以上の状態となった場合は、通常の補正電圧よりも小さ
く設定し、所定値以上の状態が終了すると、時間の経過
とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定とする構成
としたものである。
【0020】この発明の請求項14にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、補正電圧を、モータ電流履歴の関
数とし、直前に電流検出手段出力、或いは、目標電流値
が所定値以上の状態となった場合は、通常の補正電圧よ
りも小さく設定し、所定値以上の状態が終了すると、時
間の経過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定と
する構成としたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1について図1に基づき説明する。なお、本
発明は、マイコンのソフトウエアのみで従来の技術の課
題を解決可能であり、制御器のハードウエアについては
従来の技術のものと変更点はないので説明は省略する。
図において1は、モータ3を駆動する目標電流Irefを
演算する制御器であり、速度補償電流Ivelを演算する
速度制御器1a、自動車のドライバによる操舵トルクを
検出する操舵トルク検出手段7の出力Tsnsからトルク
補償電流Itrqを演算するトルク制御器1b、及びトル
ク補償電流Itrq並びに速度補償電流Ivelを加算し目標
電流Irefを生成する加算器1cよりなる。2は制御器
1で生成された目標電流Irefに基づき、モータ3に印
加する端子間電圧Vtを出力する駆動電圧生成器であ
り、目標電流Irefとコイル電流測定値(コイル電流
値)Isnsの誤差を演算する減算器2a、この誤差に基
づいて例えばPWM信号におけるDUTY比等の電圧指
令信号Vt_indを演算する電流制御器2b、電圧指令信
号Vt_indに基づきモータ3へ印加する端子間電圧Vtを
出力する駆動回路2cよりなる。3はモータであり、駆
動電圧生成器2の出力を端子間電圧Vtとしてコイル3
aの動特性によりコイル電流Iaが定まるとともに、こ
のコイル電流Iaに比例するトルクでモータ軸3bを駆
動し、このモータ軸3bは操舵機構8へのトルク伝達を
行うとともに反力トルクを受ける。4は電流検出手段で
あり、コイル電流Iaを測定する。5は電圧検出手段で
あり、モータ3の端子間電圧Vtを測定する電圧測定部
5a及び、端子間電圧測定値Vt_snsをコイル電流測定
値Isnsに基づき補正しコイル3aへの印加電圧Vaを推
定する電圧補正部5bよりなる。6は回転速度推定手段
であり、コイル電流測定値Isns並びに電圧検出手段5
の出力であるコイル3aへの印加電圧推定値Va_estか
ら、モータ軸の回転速度推定値ωrefを得る。
【0022】次に実施の形態1の動作について説明す
る。まず、図2のフローチャートに基づき、実施の形態
1のコイル電流測定値Isns及び端子間電圧測定値Vt_s
nsから、目標電流Irefの演算までのアルゴリズムの説
明を行う。まず、ステップS101〜S103は、電圧
補正部5bでの動作を示し、ステップS101は、電圧
測定部5aで測定された端子間電圧測定値Vt_sns,電
流検出手段4で測定されたコイル電流測定値Isnsを読
み込む。次にステップS102で、予めROMに記憶さ
れたブラシとコミュテータ間の電圧降下特性を参照し
て、コイル電流測定値Isnsに対する補正電圧Vcompを
求める。次にステップS103で、(7)式の演算を行
いコイル3aへの印加電圧推定値Va_estを求める。 Va_est=Vt_sns−Vcomp ・・・(7) ステップS104〜S105は回転速度推定手段の動作
を示し、まず、ステップS104では、コイル抵抗相当
値Rac及び、逆起電圧定数相当値KecをROMから読み
込む。次に、ステップS105で(8)式の演算を行
い、モータ回転速度推定値ωestの演算を行う。 ωest=(Va_est−Isns×Rac)/Kec ・・・(8) ステップS106は速度制御器1aの動作を示し、モー
タ回転速度推定値ωestから速度補償電流Ivelの演算を
行いメモリに記憶する。ステップS107〜S108
は、トルク制御器1bでの動作を示し、まずステップS
107で操舵トルク検出手段出力Tsnsを読み込む。次
にステップS108で、操舵トルク検出手段出力Tsns
から、トルク補償電流Itrqの演算を行いメモリに記憶
する。ステップS109は、加算器1cの動作を示し、
速度補償電流Ivel及びトルク補償電流Itrqを読み込み
加算して、目標電流Irefを求めメモリに記憶する。以
上ステップS101〜S109までの動作を各サンプリ
ング毎に繰り返す。
【0023】次に、演算された目標電流Irefが、自動
車のドライバの操舵トルクの補助トルクとして作用する
までの動作について説明する。演算された目標電流Ire
fは、まず、駆動電圧生成器2内の減算器2aでコイル
電流測定値Isnsとの誤差を演算するとともに誤差に基
づき電流制御器2bにて電圧指令信号Vt_indを設定す
るいわゆる電流フィードバックが行われる。電圧指令信
号Vt_indは、駆動回路2cにて電流増幅されモータ3
に印加される端子間電圧Vtとなる。印加された端子間
電圧Vt及び、モータ軸3bの回転速度ωに比例した逆
起電圧Veに対しコイル3aを流れるコイル電流が定ま
る。また、駆動トルクはコイル電流Iaに比例して発生
し、モータ軸3bを介して操舵機構8へ伝えられ、自動
車のドライバの操舵トルクの補助トルクとして作用す
る。また、逆にモータ軸3bは操舵機構8から反力トル
クを受ける。
【0024】また、電圧指令信号Vt_indは例えばPW
MのDUTY比として出力され、DUTY比にバッテリ
(図示せず)電圧を乗じたものが理論的な端子間電圧V
tとなるが、実際には駆動回路2cで電圧降下Vdrv分降
下したものが端子間電圧Vtとなる。また、コイルへの
印加電圧Vaは、端子間電圧Vtからさらにブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下Vbr分降下する。
【0025】実施の形態1では、コイル3aへの印加電
圧Vaを、(7)式に基づき、端子間電圧測定値Vt_sns
から、コイル電流測定値Isnsに対するテーブル参照で
求められた補正電圧Vcompを減じて推定するとともに、
(8)式に示すとおりこの推定値Va_estに基づきモー
タ回転速度推定値ωestの演算を行う構成としたことに
より、ブラシとコミュテータ間の電圧降下Vbrがモータ
回転速度推定値ωestに与える影響を打ち消すことが可
能となり、モータ回転速度推定値ωestに基づく速度補
償電流Ivelが、常に設計通りの動作を示すようにな
る。
【0026】実施の形態1では、補正電圧Vcompは、ブ
ラシとコミュテータ間の電圧降下特性相当値をテーブル
データとしてROMに記憶させたが、モータの個体差や
経時変化を考慮して、ばらつき内の最小のブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下をROMに記憶させてもよい。こ
うすることにより、実際の電圧降下Vbrよりも大きな補
正電圧Vcompを減じた時に発生するモータの回転速度推
定値ωestの極性の反転を防止することができるので、
この回転速度推定値ωestに基づく制御を行った場合に
も、制御量の極性が変わることがなくなるので、発振す
る事のない良好な制御性能を得ることができる。また、
コイル電流測定値Isnsの代わりに目標電流Irefを用い
ても良い。
【0027】また、モータ回転速度推定値ωestは、
(8)式に基づいて逆起電圧Veを逆起電圧定数相当値
Kecで除して推定を行ったが、逆起電圧をそのままモー
タ回転速度推定値ωestとしてもよい。この時、逆起電
圧定数相当値Kecは、制御器1のゲインを調整すること
で対応すればよい。
【0028】また、(8)式のモータ回転速度推定値ω
estの演算式には、ドライバによる操舵周波数範囲で影
響の少ないインダクタンスの影響を考慮していないが、
より精度を追求する際には(8’)式のようにインダク
タンスの影響を考慮しても良い。この時、あらかじめコ
イルインダクタンス相当値LacをROMに記憶させてお
くことと、コイル電流測定値Isnsを微分してdIsnsを
得る演算が必要となる。 ωest=(Va_est−Isns×Rac−dIsns×Lac)/Kec・・・(8’)
【0029】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2の構成について図3に基づき説明を行う。制御器1
以外は、実施の形態1と構成が同一であるので、制御器
1についてのみ述べる。図において1は、モータ3を駆
動する目標電流Irefを演算する制御器であり、回転速
度推定手段6で推定された推定値ωestに基づき速度補
償電流Ivelを演算する速度制御器1a、自動車のドラ
イバによる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段7
の出力からトルク補償電流Itrqを演算するトルク制御
器1b、回転速度推定手段6で推定されたωestを時間
微分する微分器1d、微分器1d出力に基づき加速度補
償電流Iaccを加算し目標電流Irefを生成する加算器1
cよりなる。
【0030】次に実施の形態2の動作について説明す
る。モータ回転速度推定値ωest以前の動作並びに、目
標電流Iref演算以降の動作は、実施の形態1と同一で
あるので図4のフローチャートに基づき、モータ回転速
度推定値ωestから、目標電流Iref演算までのアルゴリ
ズムの説明のみ行う。まず、ステップS201〜S20
5は前述の通り、モータ回転速度推定値ωestの推定を
行う以前の動作であり、実施の形態1と同様である。ス
テップS206は速度制御器1aの動作を示し、モータ
回転速度推定値ωestから速度補償電流Ivelの演算を行
いメモリに記憶する。ステップ207は、微分器1dで
の動作を示し、モータ回転推定値を微分演算しモータ回
転加速度推定値 dωest を求める。ステップ208
は、加速度制御器1eでの動作を示し、モータ回転加速
度推定値 dωest から加速度補償電流Iaccを演算し
メモリに記憶する。ステップS209〜S210は、ト
ルク制御器1bでの動作を示し、まずステップS209
で操舵トルク検出手段出力Tsnsを読み込む。次にステ
ップS210で、操舵トルク検出手段出力Tsnsから、
トルク補償電流Itrqの演算を行いメモリに記憶する。
ステップS211は、加算器1cの動作を示し、速度補
償電流Ivel、加速度補償電流Iacc及びトルク補償電流
Itrqを読み込み加算して、目標電流Irefを求めメモリ
に記憶する。以上ステップS201〜S211までの動
作を各サンプリング毎に繰り返す。
【0031】実施の形態2では、ブラシとコミュテータ
間の電圧降下Vbrの影響を補償して精度よく推定した回
転速度推定値ωestを微分して得られる、高精度なモー
タ回転加速度推定値dωestに基づいて加速度補償電流I
accを演算するので、慣性力制御も可能となり、回転速
度信号ωestのみを制御信号として使用する場合よりも
さらに良好な制御性能を得ることができるようになる。
【0032】なお、実施の形態2では、微分器1dを用
いて回転加速度推定値dωestを得ているが、ハイパスフ
ィルタ、バンドパスフィルタ等の疑似微分により回転加
速度推定値dωestを得ても良い。
【0033】なお実施の形態1、実施の形態2ともに、
制御器1内の速度制御器1a、トルク制御器1b、加速
度制御器1eは、ゲイン、フィルタ+ゲイン、位相補償
器+ゲイン,PID等どんな制御器でも良い。
【0034】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3について説明を行う。実施の形態3は、電圧検出手
段5の電圧補正部5b内のアルゴリズムの変更であり、
それ以外は実施の形態1,2何れの形態をとっても良
い。実施の形態1,2では、予めROMに記憶されたテ
ーブルを参照して、コイル電流測定値Isnsに対する補
正電圧Vcompを求める方法をとっていたが、実施の形態
3は補正電圧Vcompを、図5に示す上限値を有する比例
特性としたものである。
【0035】次に、図6のフローチャートを用いて、補
正電圧Vcompを演算するアルゴリズムを説明する。本ア
ルゴリズムは、実施の形態1におけるS101,S10
2、実施の形態2におけるS201,S202内の補正
電圧Vcompをテーブル参照で求める部分に相当し、それ
以外のアルゴリズムは同一である。まず、ステップS3
01で、ROMに記憶された、補正電圧ゲインKcomp,
ブラシとコミュテータ間の電圧降下の最大値に相当する
補正電圧上限値Vmaxを読み込む。次にステップS30
2でコイル電流測定値Isnsを読み込み、ステップS3
03で(9)式の補正電圧Vcompの計算を行う。 Vcomp=Isns×Kcomp ・・・(9) 次にステップS304で、Vcompの絶対値と補正電圧上
限値Vmaxの比較を行い、Vmaxの方が大きければステッ
プS305でメモリに記憶しVcompの演算を終了する。
また、Vmaxの方が小さければ、ステップS306で
(10)式に示すVcompの置き換えを行いメモリに記憶
しVcompの演算を終了する。 Vcomp=Vmax・sign(Vcomp) ・・・(10)
【0036】実施の形態3では、補正電圧Vcompを、上
限値Vmaxを有する比例ゲインKcompの比例特性とした
ことにより、実施の形態1、2ではVcompを求めるテー
ブルをROMに記憶させておく必要があったが、本実施
の形態では上限値Vmaxと比例ゲインKcompの2つの定
数のみROMに記憶させておけばよくなり、ROMに記
憶させる容量を減らすことが可能となる。
【0037】実施の形態4.次にこの発明の実施の形態
4について説明を行う。実施の形態4も、電圧検出手段
5の電圧補正部5b内のアルゴリズムの変更であり、そ
れ以外は実施の形態1,2何れの形態をとっても良い。
実施の形態3では、補正電圧Vcompを、図5に示す上限
値Vmaxを有する比例特性としたものであるが、実施の
形態4は、図7に示す比例部の比例ゲインが2段階に変
化する特性としたものである。
【0038】次に、図8のフローチャートを用いて、補
正電圧Vcompを演算するアルゴリズムを説明する。本ア
ルゴリズムは、実施の形態3同様、実施の形態1におけ
るS102、実施の形態2におけるS202に相当し、
それ以外のアルゴリズムは同一である。まず、ステップ
S401で、ROMに記憶された、第1の補正電圧ゲイ
ンK1comp,第2の補正ゲインK2comp,上限電流 Ima
x,補正電圧上限値Vmaxを読み込む。次にステップS4
02でコイル電流測定値Isnsを読み込み、ステップS
403で、コイル電流測定値Isnsの絶対値と上限電流
Imaxの比較を行う。上限電流Imaxの方が大きい場合
は、ステップS404で、(11)式の演算を行い、ス
テップS405メモリに記憶しVcompの演算を終了す
る。 Vcomp=Isns×K1comp ・・・(11) 上限電流Imaxの方が小さい場合は、ステップS406
で(12)式の補正電圧Vcompの演算を行う。 Vcomp=Isns×K2comp+Imax(K1comp-K2comp)・・・(12) 次にステップS407で、Vcompの絶対値と補正電圧上
限値Vmaxの比較を行い、補正電圧上限値Vmaxのほうが
大きければステップ408でメモリに記憶しVcompの演
算を終了する。また、Vmaxのほうが小さければステッ
プS409で(10)式に示すVcompの置き換えを行い
メモリに記憶しVcompの演算を終了する。
【0039】実施の形態4では、補正電圧Vcompを比例
部の比例ゲインが2段階に変化する特性としたことによ
り、実施の形態3よりも実際のブラシとコミュテータ間
の電圧降下特性に近い特性とすることが可能となり、よ
り精度よくモータの回転速度推定値ωestが求められ
る。
【0040】また、実施の形態4では、補正電圧Vcomp
を比例部の比例ゲインが2段階に変化する特性とした
が、3段階以上に変化する特性としてもよい。
【0041】実施の形態5.次に、この発明の実施の形
態5について説明を行う。実施の形態5も、電圧補正部
5b内のアルゴリズムの変更例であり、それ以外は実施
の形態1、2何れの形態をとってもよい。実施の形態
3、4では、補正電圧Vcompを、上限値Vmaxを有する
比例特性としたものであるが、本実施の形態は、図9の
ように、補償電流Vcompをコイル電流測定値Isnsに対
して符号が切り替わる、振幅がVmaxのリレーとしたも
のである。
【0042】次に、図10に示すフローチャートを用い
て、補正電圧Vcompを演算するアルゴリズムを説明す
る。本アルゴリズムも、実施の形態1におけるS10
2、実施の形態2におけるS202に相当し、それ以外
のアルゴリズムは同一である。まず、ステップS501
で、ROMに記憶された、補正電圧最大値Vmaxを読み
込む。次にステップS502でコイル電流測定値Isns
を読み込み、ステップS503で、コイル電流測定値I
snsの正負判別を行う。コイル電流測定値Isnsが正の場
合は、ステップS504で、Vcomp=Vmaxとしメモリ
に記憶しVcompの演算を終了する。コイル電流測定値I
snsが負の場合は、ステップS505で、Vcomp=−Vm
axとしメモリに記憶しVcompの演算を終了する。
【0043】実施の形態5では、補償電流Vcompを、コ
イル電流測定値Isnsに対する振幅がVmaxのリレーとし
たことにより、実施の形態3及び4のような積和演算処
理がなくなるためにアルゴリズムの処理速度が早くな
る。
【0044】また、実施の形態5では、補正電圧Vcomp
を比例部をなくし、コイル電流測定値Isnsに対する振
幅がVmaxのリレーにより定めたものとしたが、比例部
に相当するコイル電流測定値Isnsの範囲では、補正電
圧Vcompを0とする不感帯を設けても良い。或いは、一
律に補正電圧Vcompを0とせず、前述の(7)式に基づ
いて演算されたコイル印加電圧推定値Va_estの符号
が、端子間電圧測定値Vt_snsの符号と異なる場合につ
いてのみ補正電圧Vcompを0としてもよいし、或いは補
正電圧でなく、コイル印加電圧推定値Va_est=0とし
てもよい。
【0045】実施の形態6.次に、この発明の実施の形
態6について説明を行う。実施の形態6も、電圧検出手
段5の電圧補正部5b内のアルゴリズムの変更例であ
り、それ以外は実施の形態1、2何れの形態をとっても
よい。実施の形態5では、コイル電流測定値Isnsに対
して、リレーを切り替え補正電圧Vcompを定めていた
が、実施の形態6では、図11に示すようにモータ3の
両端子の電圧の差の符号に対してリレーを切り替えるも
のとしたものである。
【0046】次に、図12に示すフローチャートを用い
て、補正電圧Vcompを演算するアルゴリズムを説明す
る。本アルゴリズムも、実施の形態1におけるS10
2、実施の形態2におけるS202内の補正電圧Vcomp
をテーブル参照で求める部分に相当し、それ以外のアル
ゴリズムは同一である。まず、ステップS601で、R
OMに記憶された、補正電圧最大値Vmaxを読み込む。
次にステップS602でモータの両端子各々の電圧測定
値Vt1_sns,Vt2_snsを読み込み、ステップS603
で、Vt1_sns,Vt2_snsの大小判別を行う。Vt1_snsが
大きい場合は、ステップ604で、Vcomp=Vmaxとし
メモリに記憶しVcompの演算を終了する。Vt1_snsが小
さい場合は、ステップS605で、Vcomp=−Vmaxと
しメモリに記憶しVcompの演算を終了する。
【0047】モータの両端子各々の電圧差と、コイル電
流の向きは通常一致する。実施の形態6では、モータの
両端子各々の電圧測定値Vt1_sns,Vt2_snsに基づいて
リレーの切り替えを行うようにしたことにより、コイル
電流検出値Isnsが温度特性等によりオフセットし原点
がずれた場合にも、リレーの切り替えを正確に行うこと
が可能となる。
【0048】実施の形態6も実施の形態5同様、原点近
傍に不感帯を設ける等の処理を行っても良いことはいう
までもない。
【0049】実施の形態3〜6も、実施の形態1同様、
補正電圧Vcompは、ブラシとコミュテータ間の電圧降下
特性相当値をモータの個体差や経時変化を考慮して、ば
らつき内の最小のブラシとコミュテータ間の電圧降下を
ROMに記憶させてもよい。
【0050】実施の形態7.次に図13に基づき、この
発明の実施の形態7について説明を行う。電圧検出手段
5以外は、実施の形態1,2と構成が同一であるので説
明を省略する。5は電圧検出手段であり、電流制御器2
bの出力である電圧指令信号Vt_indを、電流検出手段
4の出力であるコイル電流推定値Isnsに基づき補正
し、コイルへの印加電圧Vaを推定する電圧補正部5b
のみで構成されている。
【0051】次に図14に示すフローチャートを用い
て、コイルへの印加電圧の推定値Va_estを演算するア
ルゴリズムを説明する。実施の形態1,2と異なるの
は、電圧検出手段5の部分のみであるので、電圧補正部
5bでコイル3aへの印加電圧の推定値Va_estを求め
るまでのアルゴリズムのみ説明を行う。まずステップS
701で、ROMに記憶された、駆動回路2cで電圧降
下Vdrvに相当する回路補正電圧V2compを読み込む。次
に、ステップS702で、電圧指令信号Vt_ind,コイ
ル電流測定値Isnsを読み込む。次にステップS703
で、予めROMに記憶されたブラシとコミュテータ間の
電圧降下特性に相当するテーブルを参照して、コイル電
流測定値Isnsに対する補正電圧Vcompを求める。次に
ステップ704で、(13)式に基づいてコイル3aへ
の印加電圧の推定値Va_estを演算しメモリに記憶し終
了する。 Va_est=Vt_ind-VcompーV2comp ・・・(13)
【0052】実施の形態7では、コイルへの印加電圧の
推定値Va_estを、電圧指令信号Vt_indからブラシとコ
ミュテータ間の電圧降下特性に相当する補正電圧Vcom
p、駆動回路2cで電圧降下Vdrvに相当する回路補正電
圧V2compを減じて求める構成としたことにより、端子
間電圧Vtを測定する必要が無くなり、端子間電圧測定
値Vt_snsの温度特性等によるオフセット等の影響を受
けない。また、駆動回路2cでの電圧降下が小さいとき
は、回路補正電圧V2compを0としてもよい。
【0053】実施の形態8.次に図15に基づき、この
発明の実施の形態8について説明を行う。電圧検出手段
5以外は、実施の形態1,2と構成が同一であるので説
明を省略する。5は電圧検出手段であり、モータ3の端
子間電圧Vtを測定する電圧測定部5a及び、端子間電
圧測定値Vt_snsと、電流制御器2bの出力である電圧
指令信号Vt_indの両方を電流検出手段4の出力である
コイル電流測定値Isnsに基づき補正したものから加重
平均をとることにより、コイルへの印加電圧Vaを推定
する電圧補正部5bのみで構成されている。
【0054】次に図16に示すフローチャートを用い
て、コイル3aへの印加電圧の推定値Va_estを演算す
るアルゴリズムを説明する。実施の形態1,2と異なる
のは、電圧検出手段5の部分のみであるので、電圧補正
部5bでコイル3aへの印加電圧の推定値Va_estを求
めるまでのアルゴリズムのみ説明を行う。まずステップ
S801で、ROMに記憶された、駆動回路2cで電圧
降下Vdrvに相当する回路補正電圧V2compを読み込む。
次に、ステップS802で、端子電圧測定値Vt_sns、
電圧指令信号Vt_ind,コイル電流測定値Isnsを読み込
む。次にステップS803で、予めROMに記憶された
ブラシとコミュテータ間の電圧降下特性に相当するテー
ブルを参照して、コイル電流測定値Isnsに対する補正
電圧Vcompを求める。次に、ステップS804で、(1
4)式の演算を行い第1のコイル3aへの印加電圧の推
定値Va_est1を求める。次にステップS805で、(1
5)式に基づいて第2のコイル3aへの印加電圧の推定
値Va_est2を演算しメモリに記憶し終了する。 Va_est1=Vt_sns-Vcomp ・・・(14) Va_est2=Vt_ind-VcompーV2comp ・・・(15) 次に、ステップS806で、コイル電流測定値Isnsを
ローパスフィルタに通して、 Isns_LPF を得る。次に
ステップS807で、Isns_LPF からテーブル参照する
事により、Va_est1とVa_est2の加重平均係数Kwを得
る。次にステップS808で、(16)式に従い加重平
均によりコイル3aへの印加電圧の推定値Va_est2を推
定しメモリに記憶し終了する。 Va_est=Kw・Va_est1+(1-Kw)・Va_est2 ・・・(16)
【0055】ここで、加重平均係数Kwは0〜1までの
値をとり、Isns_LPFが小さいときには、1に近い値をと
り、Isns_LPFが大きいときには、0に近い値をとるよう
に定めテーブル値としてROMに記憶させておく。ま
た、Isns_LPFが小さいときには、1に近い値をとり、Is
ns_LPFが大きいときには、0に近い値をとるならば、テ
ーブル値とせずに一次関数等で演算する構成としてもよ
い。
【0056】一般に、モータの温度が高いほど端子間電
圧測定値Vt_snsは、真値に対する測定誤差が大きいこ
とが知られている。また、測定誤差が小さい領域では、
電圧指令信号Vt_indから推定するよりも端子間電圧測
定値Vt_snsから推定した方が、コイル3aへの印加電
圧の推定値Va_estが正確であることは言うまでもな
い。また、モータの温度を上昇させる最大の要因は大電
流を流したときに発生する自己発熱であり、電流値に対
し時間的に遅れて温度上昇並びに下降をする。実施の形
態8では、コイル電流測定値Isnsをローパスフィルタ
により通して大まかな温度 Isns_LPFに信号として把握
するとともに、 端子電圧測定値Vt_snsから推定した
Va_est1と、電圧指令信号Vt_indから推定したVa_est
2の加重平均を演算する際の加重平均係数KwをIsns_LPF
に従って変化させたことにより、モータの発熱状態に関
わらず、精度よくコイル3aへの印加電圧の推定値Va_
est並びに、回転速度推定値ωestを推定できるようにな
る。
【0057】実施の形態9.次に実施の形態9につい
て、図17のブロック図を用いてその構成を示す。実施
の形態9は、実施の形態2と電圧検出手段5bでの電圧
補正部の動作のみ異なり、コイル3aへの印加電圧推定
値Va_est及びモータ回転速度推定値ωestが、速度制御
器1aに入力されるものと、加速度制御器1eに入力さ
れるための2つに別れる。
【0058】次に図18のフローチャートを用いて、実
施の形態9の動作について説明する。まず、ステップS
901〜S903は、電圧補正部5bでの動作を示し、
ステップS901は、電圧測定部5aで測定された端子
間電圧測定値Vt_sns,電流検出手段4で測定されたコ
イル電流測定値Isnsを読み込む。次にステップS90
2で、予めROMに記憶されたブラシとコミュテータ間
の電圧降下特性を参照して、コイル電流測定値Isnsに
対する補正電圧Vcomp及びVcomp_d求める。この時ROM
には、Vcomp_dの方がVcompより大い値に設定してお
く。次にステップS903及びS904で、(17),
(18)式の演算を行いコイル3aへの印加電圧推定値
Va_est及びVa_est_dを求める。 Va_est=Vt_sns−Vcomp ・・・(17) Va_est_d=Vt_sns−Vcomp_d ・・・(18) ステップS905〜S907は回転速度推定手段の動作
を示し、まず、ステップS905では、コイル抵抗相当
値Rac及び、逆起電圧定数相当値KecをROMから読み
込む。次に、ステップS906及びステップS907で
(19),(20)式の演算を行い、モータ回転速度推
定値ωestの演算を行う。 ωest=(Va_est−Isns×Rac)/Kec ・・・(19) ωest_d=(Va_est_d−Isns×Rac)/Kec・・・(20) ステップS908は速度制御器1aの動作を示し、モー
タ回転速度推定値ωestから速度補償電流Ivelの演算を
行いメモリに記憶する。ステップS909は、微分器1
dでの動作を示し、モータ回転推定値ωest_dを微分演
算しモータ回転加速度推定値 dωest を求める。ステ
ップS910は、加速度制御器1eでの動作を示し、モ
ータ回転加速度推定値 dωest から加速度補償電流I
accを演算しメモリに記憶する。ステップS911〜S
912は、トルク制御器1bでの動作を示し、まずステ
ップS911で操舵トルク検出手段出力Tsnsを読み込
む。次にステップS912で、操舵トルク検出手段出力
Tsnsから、トルク補償電流Itrqの演算を行いメモリに
記憶する。ステップS913は、加算器1cの動作を示
し、速度補償電流Ivel、加速度補償電流Iacc及びトル
ク補償電流Itrqを読み込み加算して、目標電流Irefを
求めメモリに記憶する。以上ステップS901〜S91
3までの動作を各サンプリング毎に繰り返す。
【0059】実施の形態9では、補正電圧を回転速度推
定値ωestを求めるための第1の補正電圧Vcompと、回
転速度推定値の微分信号を求めるための第2の補正電圧
Vcomp_dに区分するとともに、Vcomp_dの方がVcompより
も大きくしたことにより、ブラシとコミュテータ間の電
圧降下特性のばらつきや変動が有る場合にも、ダンピン
グ補償を行う速度補償電流Ivel不足や、慣性補償を行
う加速度補償電流Iacc過大により、ダンピングが効か
なくなったり慣性補償が効きすぎたりすることがなくな
り、制御の安定性が損なわれることがない。
【0060】本実施の形態では、補正電圧を回転速度推
定値ωestを求めるための補正電圧Vcompを、微分信号
を求めるための補正電圧Vcomp_dよりも小さい構成とし
たが、ブラシとコミュテータ間の電圧降下Vbrが小さな
モータ等では、Vcompは0としてもよい。
【0061】実施の形態10.次に実施の形態10につ
いて、その構成を示すブロック図を図19に、動作を示
すフローチャートを図20に示す。実施の形態7では、
補正電圧Vcompをコイル電流測定値Isnsに基づいて求
めていたが、実施の形態10では、目標電流Irefに基
づいて求める構成としたものである。コイル電流測定値
Isns を目標電流Irefに置き換えたこと以外は、実施
の形態7と全く同様であるので説明を省略する。
【0062】実施の形態10では、目標電流Irefに基
づいて補正電圧Vcompを求める構成としたことにより、
コイル電流測定値Isnsに重畳されたノイズが補正電圧
Vcompを求める際に影響を及ぼすことがない。また、実
施の形態10では、電圧指令信号Vt_indに基づきコイ
ル3aへの印加電圧の推定値Va_estを演算する構成と
しているが、端子間電圧測定値Vt_sns或いは、端子間
電圧測定値Vt_snsと電圧指令信号Vt_indの加重平均か
らコイル3aへの印加電圧の推定値Va_estを演算する
構成としてもよいことは言うまでもない。
【0063】実施の形態11.次に実施の形態11につ
いて説明する。実施の形態1〜10では、電圧補正部5
bで端子間電圧測定値Vt_snsを補正する電圧補正値Vc
ompが一定であったのに対し、実施の形態11は電圧補
正値Vcompを可変にしたものであり、それ以外は、実施
の形態1〜10何れの形態をとっても良い。
【0064】次に図21のフローチャートを用いて、実
施の形態11の電圧補正値Vcompを定めるまでの動作の
説明を行う。まず,ステップS1101で,ソフトウエ
アタイマtdestを1増す。tdestは,カウントアップに
よるオーバーフローがないようにクリップしておく。次
に,ステップS1102で、端子間電圧測定値Vt_sn
s,コイル電流測定値Isns,及び予めROMに記憶させ
て置いたVdest,tfinを読み込む。Vdestは、モータの
コミュテータ上の酸化皮膜が絶縁破壊を起こすときの印
加電圧に一致するように定めておく。また、tfinは、絶
縁破壊によりブラシとコミュテータ間の電圧降下Vbrが
小さくなった後、通常の電圧降下量に戻るまでの時間と
一致するように設定しておく。次にステップS1103
で、テーブル参照によりコイル電流測定値Isnsに対す
る補正電圧Vcompを読み込む。次にステップS1104
で、端子間電圧測定値Vt_snsとVdestを比較する。端
子間電圧測定値Vt_snsがVdest以下であればそのまま
ステップS1105にすすむ。端子間電圧測定値Vt_sn
sがVdestより大きければ、ステップS1107でタイ
マtdestをリセットし0に戻しステップS1105にす
すむ。ステップS1105では、タイマtdestとtfinを
比較する。tdestがtfin以上であれば、そのままステッ
プS1106に進みステップS1103で求められたV
compをそのままメモリに記憶し、Vcompを定める処理を
終了する。tdestがtfinより小さい場合は、ステップS
1108に進み、テーブル参照によりtdestに対する補
正係数Kdestを求める。Kdestは,1以下の定数である。
次にステップS1109にすすみ、ステップS1103
で求められたVcompに補正係数Kdestを乗じる演算を行
った後、ステップS1106でVcompをメモリに記憶
し、処理を終了する。
【0065】モータのブラシとコミュテータ間の電圧降
下特性は、モータに所定値以上の電圧が印加されると、
コミュテータ表面の酸化皮膜の絶縁破壊が生じるために
電圧降下が瞬時に小さくなり、所定値以上の電圧の印加
が終了すると、再び酸化皮膜の成長が起こり電圧降下が
一定値まで時間とともに大きくなる。イグニッションキ
ーを切った後,投入するまでには,通常数十分ないし数
時間経過しており,その間に酸化皮膜が成長していると
考えられる。そこで,例えば,ドライバによるイグニッ
ションキーの操作等により、電動式パワーステアリング
装置が動作を開始すると同時に、tdestをtfin以上の所
定値に初期化しておけばよい。これにより,電動パワー
ステアリング起動時には酸化皮膜がある場合に相当する
補正電圧Vcompが求められる。
【0066】実施の形態11では、補正電圧をモータへ
の印加電圧履歴の関数とし、直前に端子間電圧測定値V
t_snsが所定値以上となった場合は、通常の補正電圧よ
りも小さく設定し、Vt_snsが所定値以下となると、時
間の経過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定と
する構成としたことにより、常に、実際のブラシとコミ
ュテータ間の電圧降下特性に応じた補正電圧を設定可能
となり、モータ回転推定値ωestやモータ回転加速度推
定値dωestの推定精度が向上し、制御性能が向上する。
本実施の形態では、端子間電圧測定値Vt_snsに基づ
き、補正電圧Vcompを変化させる構成としているが、電
圧指令信号Vt_ind或いは、端子間電圧測定値Vt_snsと
電圧指令信号Vt_indの加重平均に基づいて変化させる
構成としてもよいことは言うまでもない。
【0067】実施の形態12.次に実施の形態12につ
いて説明する。実施の形態11では、端子間電圧測定値
Vt_snsに基づき、補正電圧Vcompを変化させる構成と
しているが、実施の形態12は、コイル電流測定値Isn
sに基づいて補正電圧Vcompを変化させる構成としたも
のである。
【0068】次に図22のフローチャートを用いて、実
施の形態12の電圧補正値Vcompを定めるまでの動作の
説明を行う。まず,ステップS1201で,ソフトウエ
アタイマtdestを1増す。tdestは,カウントアップに
よるオーバーフローがないようにクリップしておく。次
に,ステップS1202で、端子間電圧測定値Vt_sn
s,コイル電流測定値Isns,及び予めROMに記憶させ
て置いたIdest,tfinを読み込む。Idestは、モータの
コミュテータ上の酸化皮膜が絶縁破壊を起こすときの電
流値に一致するように定めておく。また、tfinは、絶縁
破壊によりブラシとコミュテータ間の電圧降下Vbrが小
さくなった後、通常の電圧降下量に戻るまでの時間と一
致するように設定しておく。次にステップS1203
で、テーブル参照によりコイル電流測定値Isnsに対す
る補正電圧Vcompを読み込む。次にステップS1204
で、コイル電流測定値IsnsとIdestを比較する。コイ
ル電流測定値IsnsがIdest以下であればそのままステ
ップS1205にすすむ。コイル電流測定値IsnsがId
estより大きければ、ステップS1207でタイマtdes
tをリセットし0に戻しステップS1205にすすむ。
ステップS1205では、タイマtdestとtfinを比較す
る。tdestがtfin以上であれば、そのままステップS1
206に進みステップS1203で求められたVcompを
そのままメモリに記憶し、Vcomp を定める処理を終了
する。tdestがtfinより小さい場合は、ステップS12
08に進み、テーブル参照によりtdestに対する補正係
数Kdestを求める。Kdestは,1以下の定数である。次に
ステップS1209に進み、ステップS1203で求め
られたVcompに補正係数Kdestを乗じる演算を行った
後、ステップS1206でVcompをメモリに記憶し,処
理を終了する。
【0069】コミュテータ表面の酸化皮膜の絶縁破壊
は、モータに所定以上の電圧が印加された時に発生する
が、絶縁破壊が生じた瞬間に大電流が通流する。本実施
の形態では、補正電圧をモータ電流履歴の関数とし、直
前にコイル電流測定値Isnsが所定値以上の状態となっ
た場合は、通常の補正電圧よりも小さく設定し、所定値
以上の状態が終了すると、時間の経過とともに通常の補
正電圧まで大きくなる設定とする構成としたことによ
り、電圧で判定する場合よりもより確実に絶縁破壊の発
生を検知することができる。また、本実施の形態では、
コイル電流測定値Isnsに基づき、補正電圧を変化させ
る構成としたが、目標電流Irefに基づき補正電圧を変
える構成としても良い。
【0070】実施の形態13.実施の形態1〜12で
は、駆動電圧生成器内で、電圧指令信号Vt_indを設定
する際、目標電流Irefとコイル電流測定値Isnsとの誤
差を演算するとともに誤差に基づき電流制御器2bにて
電圧指令信号Vt_indを設定するいわゆる電流フィード
バックが行われる構成であったが、実施の形態13で
は、コイル電流Iaの物理的関係式からオープンループ
的に電圧指令信号Vt_indを設定する方式であり、駆動
電圧生成器2以外の構成は、他の実施の形態と同様であ
るので説明を省略する。次に図23に基づき、この発明
の実施の形態13の構成ついて説明を行う。2は制御器
1で生成された目標電流Irefに基づき、モータ3に印
加する端子間電圧Vtを出力する駆動電圧生成器であ
り、目標電流Irefに対するコイル内での電圧降下Vcの
相当電圧Vc_indを演算する電流フィルタ2d、端子間
電圧測定値Vt_snsとコイル電流測定値Isnsから逆起電
圧推定値Ve_estを得る逆起電圧推定手段2e、Vc_ind
と逆起電圧推定値Ve_estと回路補正電圧V2compを加算
し、電圧指令信号Vt_indを生成する駆動電圧加算機2
fよりなる。
【0071】次に図24のフローチャートを用いて、実
施の形態13の動作について説明する。まず、ステップ
S1301で、制御器1で演算された目標電流Iref、
電流検出手段で測定されたコイル電流測定値Isns及
び、電圧測定部5aで測定された端子間電圧測定値Vt_
snsを読み込む。次に、ステップS1302で、コイル
抵抗相当値Rac,コイルインダクタンス相当値Lac,電
圧降下Vdrvに相当する回路補正電圧V2compを読み込
む。ステップS1303〜S1304は逆起電圧推定手
段2eでの動作を示し、ステップS1303でコイル電
流測定値Isnsを微分してdIsnsとしてメモリに記憶す
る。次に、ステップS1304で(21)式の逆起電圧
推定値Ve_estを得る演算を行いメモリに記憶する。Ve
_est=Vt_sns−Isns×Rac−Lac・dIsns ・・・
(21)次に、ステップS1305〜S1306は、電
流フィルタ2dでの動作を示しまずステップS1305
で目標電流Irefを微分演算してdIrefとしてメモリに
記憶する。次にステップS1306で、(22)式の目
標電流Irefに対するコイル内での電圧降下Vcの相当電
圧Vc_indを得る演算を行いメモリに記憶する。 Vc_ind= Rac・Iref+Lac・dIref ・・・(22) ステップS1307は、駆動電圧加算機2fでの動作を
示し、(23)式で電圧指令信号Vt_indの演算を行
い、駆動回路2cに出力する。 Vt_ind= Ve_est+Vc_ind+V2comp ・・・(23) 以上ステップS1301〜S1307までの動作を各サ
ンプリング毎に繰り返す。この時、目標電流Irefに対
するコイル内での電圧降下Vcの相当電圧Vc_ind及び逆
起電圧推定値Ve_estは、ノイズの影響を除去するため
ローパスフィルタ処理をしてもよい。本実施の形態にお
いて、電圧指令信号Vt_indの演算を行う際に、回路補
正電圧V2compの影響を補償しているが、これは、次の
理由による。まず、下記の(24)式の関係式が成立す
るとする。即ち、端子間電圧Vt及びコイル電流Isnsに
測定誤差がなく、かつ、コイル抵抗Ra及びコイルイン
ダクタンスLaの真値が判っているとする。 Vt_sns=Vt, Isns×Rac+Lac・dIsns=Vc・・・(24) この時、逆起電圧と逆起電圧推定値の間には(25)式
のように、Vbrの影響で誤差が生じる。 Ve_est−Ve=(Va+Vbr−Vc)−(Va−Vc)=Vbr・・・(25) また、コイルでの電圧降下Vcと、目標電流Irefに対す
るVcの相当電圧Vc_indの関係式は、(26)式となり Vc= Vt_ind −Vbr−Vdrv −Ve = (Ve_est +Vc_ind+V2comp)−Vbr−Vdrv−Ve = Ve_est−Ve +Vc_ind+V2comp −Vbr−Vdrv = Vc_ind+V2comp−Vdrv ・・・(26) Vbrの影響は、キャンセルされ、残された駆動回路2c
での電圧降下Vdrvを回路補正電圧V2compにより補償す
ることにより、コイルでの電圧降下Vcが、目標電流I
refに対するVcの相当電圧Vc_indに一致し、コイル電
流Iaが目標電流Irefに一致する。従って、電圧指令
信号Vt_indの演算を行う際に、回路補正電圧V2compの
影響を補償する必要がある。
【0072】実施の形態14.実施の形態13では、逆
起電圧推定手段2eで、端子間電圧測定値Vt_snsとコ
イル電流測定値Isnsから逆起電圧推定値Ve_estを演算
していたが、実施の形態14は、端子間電圧測定値Vt_
snsのかわりに電圧指令信号Vt_indを用いて、逆起電圧
推定値Ve_estを得る演算を行う構成としたものであ
る。実施の形態14の構成を示すブロック図を図25
に、動作を示すフローチャートを図26に示す。ブロッ
ク図においては、逆起電圧推定手段2eへの入力が端子
間電圧測定値Vt_snsから電圧指令信号Vt_indに変わる
以外は、電圧指令信号Vt_snsを演算する時に回路補正
電圧V2compの補正を行わないこと以外は、実施の形態
13と全く同様であるので説明を省略する。また、フロ
ーチャートにおいてもステップS1401及びステップ
S1404で、端子間電圧測定値Vt_snsから電圧指令
信号Vt_indに変わること、S1407で電圧指令信号
Vt_snsを演算する時に、回路補正電圧V2compの補正を
行わないこと以外は、全く同一の動作であるので説明を
省略する。本実施の形態において、電圧指令信号Vt_in
dの演算を行う際に補償を行わないのは次の理由によ
る。逆起電圧と逆起電圧推定値の間には(27)式のよ
うに、VbrとVdrvの影響で誤差が生じる。 Ve_est-Ve=(Va+Vdrv+Vbr−Vc)−(Va−Vc) = Vdrv + Vbr ・・・(27) 次に、コイルでの電圧降下Vcと、目標電流Irefに対す
るVcの相当電圧Vc_indの関係式は、(28)式となり Vc= Vt_ind −Vbr−Vdrv −Ve = (Ve_est +Vc_ind)−Vbr−Vdrv−Ve = Ve_est−Ve +Vc_ind−Vbr−Vdrv = Vc_ind ・・・(28) VbrとVdrvの影響はキャンセルされ、コイルでの電圧
降下Vcが、目標電流Irefに対するVcの相当電圧Vc_
indに一致し、コイル電流Iaが目標電流Irefに一致す
る。従って、電圧指令信号Vt_indの演算を行う際にVb
rとVdrvの影響を補償する必要がない。
【0073】
【発明の効果】この発明の請求項1においては、モータ
の端子間電圧から、モータのコイル電流値又は目標電流
に対応して得られる補正値を減じたものを電圧検出値と
し、この検出値とコイル電流値により上記モータの逆起
電圧を推定してモータを制御するようにしたので、モー
タの逆起電圧を正確に推定して良好な制御性能が得られ
る。
【0074】この発明の請求項2においては、電圧検出
手段は、モータの端子間電圧の測定値から電流検出手段
出力に基づく補正電圧を減じる構成としたことにより、
モータに流れる電流の関数であるブラシとコミュテータ
間の電圧降下の影響を補正できるので、モータの逆起電
圧が正確に推定でき、モータの回転速度に関わらず回転
速度推定値の精度が向上するので、この回転速度推定値
に基づく制御を行った場合にも、発振する事のない良好
な制御性能を得ることができる。
【0075】この発明の請求項3においては、モータの
端子間電圧の測定値から減ずる補正電圧をモータのブラ
シとコミュテータ間の電圧降下特性としたことにより、
モータの逆起電圧がさらに正確に推定でき、モータの回
転速度に関わらず回転速度推定値の精度が向上するの
で、この回転速度推定値に基づく制御を行った場合に、
発振する事のない良好な制御性能を得ることができる。
【0076】この発明の請求項4においては、モータの
端子間電圧の測定値から減ずる補正電圧をモータのブラ
シとコミュテータ間の電圧降下特性に1未満の係数を乗
じた値としたことにより、モータの個体差、経時変化等
によりブラシとコミュテータ間の電圧降下が小さいモー
タがあった場合にも、実際よりも大きな補正電圧を減.
じた時に発生するモータの回転速度推定値の極性の反転
を防止することができるので、この回転速度推定値に基
づく制御を行った場合にも、制御量の極性が変わること
がなくなるので、発振する事のない良好な制御性能を得
ることができる。
【0077】この発明の請求項5においては、その制御
信号として請求項2の発明にかかる回転速度推定手段出
力の微分信号も用いて制御することにより、モータの回
転速度に関わらず正確な回転加速度信号を得ることがで
き、しかも、慣性力の制御も可能となるので、回転速度
信号のみを制御信号として使用する場合よりもさらに良
好な制御性能を得ることができるようになる。
【0078】この発明の請求項6においては、電圧検出
手段におけるブラシとコミュテータ間の電圧降下特性に
相当する補正電圧を、実際の電圧降下特性に類似した、
この電圧降下の最大値もしくは1未満の係数を乗じた値
を上限値とし、上限値以下では電流検出手段出力と略比
例関係にあるとともに上限値で飽和し一定となる関数と
したことにより、ブラシとコミュテータ間の電圧降下特
性をROM等の記憶手段に記憶させる際に、モータの回
転速度の推定精度を低下させることなくメモリ容量を小
さくすることができるようになる。
【0079】この発明の請求項7においては、電圧検出
手段におけるブラシとコミュテータ間の電圧降下特性に
相当する補正電圧を、電流検出手段出力の符号によって
のみ変化するリレー特性とするとともに、リレーの振幅
はブラシとコミュテータ間の電圧降下の最大値もしくは
1未満の係数を乗じた値としたことにより、ブラシとコ
ミュテータ間の電圧降下特性をROMに記憶させる際の
メモリ容量をさらに小さくすることができるとともに、
積和演算が無くなるので、アルゴリズムの処理速度が向
上する。
【0080】この発明の請求項8においては、電圧検出
手段におけるブラシとコミュテータ間の電圧降下特性に
相当する補正電圧を、2相のモータ端子電圧測定値の差
の符号によってのみ変化するリレー特性とするととも
に、リレーの振幅はブラシとコミュテータ間の電圧降下
の最大値もしくは1未満の係数を乗じた値としたことに
より、電流の通流方向は通常、2相のモータ端子電圧の
差の符号によって定まるため、電流検出値のオフセット
の影響を受けることなく、高精度にモータの回転速度を
推定することができる。
【0081】この発明の請求項9においては、電圧検出
手段を制御器が指令するモータ駆動電圧指令値から、駆
動回路による電圧降下分並びにブラシとコミュテータ間
の電圧降下特性に相当する補正電圧を減じる構成とした
ことにより、端子間電圧を検出する必要がなくなり、端
子間電圧検出値の温度特性によるオフセット等の影響を
除去することができるようになる。
【0082】この発明の請求項10においては、電圧検
出手段を、モータ端子間電圧測定値から演算した電圧と
モータ駆動電圧指令値から演算した電圧の加重平均とす
るとともに、直前に大電流が検出されていない場合には
測定値から求めた電圧の比重を大きくし、直前に大電流
が検出された場合には、モータ駆動電圧指令値から求め
た電圧の比重を大きくする構成としたことにより、端子
間電圧の測定精度を予見可能となり、端子間電圧の測定
誤差、モータ駆動電圧指令値から推定する際の誤差の影
響を最小限にとどめることができる。
【0083】この発明の請求項11においては、補正電
圧を、回転速度推定値を求めるための第1の補正電圧
と、回転速度推定値の微分信号を求めるための第2の補
正電圧に区分するとともに、第2の補正電圧は第1の補
正電圧よりも大きくしたことにより、ブラシとコミュテ
ータ間の電圧降下特性のばらつきや変動が有る場合に
も、ダンピングが効かなくなったり慣性補償が効きすぎ
たりすることがなくなり、常にこの補正電圧により制御
の安定性が損なわれることがない。
【0084】この発明の請求項12にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、モータの端子間電圧の測定値、或
いは、制御器が指令するモータ駆動電圧指令値、或い
は、その加重平均値から、目標電流値に基づいて算出さ
れる補正電圧を減じる構成としたことにより、目標電流
値にはノイズ成分が含まれないので補正電圧が検出電流
に含まれるノイズ成分の影響を受けることがなくなる。
【0085】この発明の請求項13にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、補正電圧を、モータ電圧履歴の関
数とし、直前にモータの端子間電圧の測定値、或いは、
モータ駆動電圧指令値、或いは、その加重平均値が所定
値以上の状態となった場合は、通常の補正電圧よりも小
さく設定し、所定値以上の状態が終了すると、時間の経
過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定とする構
成としたことにより、常に、実際のブラシとコミュテー
タ間の電圧降下特性に応じた補正電圧を設定可能とな
る。
【0086】この発明の請求項14にかかる電動式ステ
アリング制御装置は、補正電圧を、モータ電流履歴の関
数とし、直前に電流検出手段出力、或いは、目標電流値
が所定値以上の状態となった場合は、通常の補正電圧よ
りも小さく設定し、所定値以上の状態が終了すると、時
間の経過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定と
する構成としたことにより、電圧で判定する場合よりも
より確実に絶縁破壊の発生を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の構成を示すブロック線図
【図2】 実施の形態1のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図3】 実施の形態2の構成を示すブロック線図
【図4】 実施の形態2のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図5】 実施の形態3の補正電圧Vcompの特性図
【図6】 実施の形態3のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図7】 実施の形態4の補正電圧Vcompの特性図
【図8】 実施の形態4のアルゴリズムを示すフローチ
ャート
【図9】 実施の形態5の補正電圧Vcompの特性図
【図10】 実施の形態5のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図11】 実施の形態6の補正電圧Vcompの特性図
【図12】 実施の形態6のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図13】 実施の形態7の構成を示すブロック線図
【図14】 実施の形態7のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図15】 実施の形態8の構成を示すブロック線図
【図16】 実施の形態8のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図17】 実施の形態9の構成を示すブロック線図
【図18】 実施の形態9のアルゴリズムを示すフロー
チャート
【図19】 実施の形態10の構成を示すブロック線図
【図20】 実施の形態10のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図21】 実施の形態11のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図22】 実施の形態12のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図23】 実施の形態13の構成を示すブロック線図
【図24】 実施の形態13のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図25】 実施の形態14の構成を示すブロック線図
【図26】 実施の形態14のアルゴリズムを示すフロ
ーチャート
【図27】 ブラシとコミュテータ間の電圧降下Vdrop
の特性図
【図28】 従来技術のアルゴリズムを示すフローチャ
ート
【符号の説明】
1 制御器、1a 速度制御器、1b トルク制御器、
1c 加算器、1d 微分器、1e 加速度制御器、2
駆動電圧生成器、2a 減算器、2b 電流制御器、
2c 駆動回路、2d 電流フィルタ、2e 逆起電圧
推定手段、2f 駆動電圧加算器、3 モータ、3a
コイル、3b モータ軸、4 電流検出手段、5 電圧
検出手段、5a 電圧測定部、5b 電圧補正部、6
回転速度推定手段、7 操舵トルク検出手段、8 操舵
機構。
フロントページの続き (72)発明者 山本 宗法 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 和田 俊一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵トルクを補助するトルクを発生する
    モータの端子間電圧から、上記モータのコイル電流値又
    は目標電流値に対応して得られる補正値を減じたものを
    電圧検出値とし、この電圧検出値と上記コイル電流値と
    に基づきモータの逆起電圧を推定して上記モータを制御
    するようにした電動式ステアリング制御方法。
  2. 【請求項2】 ハンドルから車輪までの操舵トルク伝達
    機構中に、少なくとも操舵トルクを補助するトルクを発
    生するブラシ付きモータと、該モータに印加される電圧
    を検出する電圧検出手段と、モータ内のコイルの電流を
    検出する電流検出手段と、上記電圧検出手段の出力と電
    流検出手段の出力に基づき上記モータが発生する逆起電
    圧を推定することにより、逆起電圧と比例するモータの
    回転速度を推定する回転速度推定手段を有するものであ
    って、少なくとも該回転速度推定手段の出力に基づきモ
    ータの制御を行う制御器を有する電動式ステアリング制
    御装置において、上記電圧検出手段は、モータの端子間
    電圧の測定値から電流検出手段の出力に基づいて算出さ
    れる補正電圧を減じたものを、電圧検出値として出力す
    ることを特徴とする電動式ステアリング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正電圧は、該モータのブラシとコ
    ミュテータ間の電圧降下特性を参照して得ることを特徴
    とする請求項2記載の電動式ステアリング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正電圧は、該モータのブラシとコ
    ミュテータ間の電圧降下特性に1未満の係数を乗じたも
    のであることを特徴とする請求項2記載の電動式ステア
    リング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御器は、上記回転速度推定手段の
    出力と、その微分信号とで制御するものであることを特
    徴とする請求項2ないし3のいずれかに記載の電動式ス
    テアリング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧検出手段におけるブラシとコミ
    ュテータ間の電圧降下特性に相当する補正電圧は、上記
    電圧降下の最大値もしくは1未満の係数を乗じた値を上
    限値とし、上限値以下では前記電流検出手段出力と略比
    例関係にあるとともに上限値で飽和し一定となる関数で
    あることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記
    載の電動式ステアリング制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧検出手段における補正電圧は、
    前記電流検出手段出力の符号によってのみ変化するリレ
    ー特性を有するとともに、リレーの振幅はブラシとコミ
    ュテータ間の電圧降下の最大値もしくは1未満の係数を
    乗じた値であることを特徴とする請求項2ないし4のい
    ずれかに記載の電動式ステアリング制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧検出手段における補正電圧は、
    2相のモータ端子電圧測定値の差の符号によってのみ変
    化するリレー特性を有するとともに、このリレーの振幅
    はブラシとコミュテータ間の電圧降下の最大値もしくは
    1未満の係数を乗じた値であることを特徴とする請求項
    2ないし4のいずれかに記載の電動式ステアリング制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧検出手段は、制御器が指令する
    モータ駆動電圧指令値から、駆動回路による電圧降下分
    並びに上記モータのブラシとコミュテータ間の電圧降下
    特性に相当する補正電圧を減じるように構成したことを
    特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の電動式
    ステアリング制御装置。
  10. 【請求項10】 前記電圧検出手段は、モータの端子間
    電圧の測定値から、ブラシとコミュテータ間の電圧降下
    特性に相当する補正電圧を減じた第1の検出電圧と、制
    御器が指令するモータ駆動電圧指令値から、駆動回路に
    よる電圧降下分並びにブラシとコミュテータ間の電圧降
    下特性に相当する補正電圧を減じた第2の検出電圧の加
    重平均をとって得られる印加電圧推定値とするととも
    に、第1の検出電圧と第2の検出電圧との比重は前記電
    流検出手段出力の履歴に基づき変化させ、直前に大電流
    が検出されていない場合には第1の検出電圧の比重を大
    きくし、直前に大電流が検出された場合には、第2の検
    出電圧の比重を大きくするように構成したことを特徴と
    する請求項2ないし4のいずれかに記載の電動式ステア
    リング制御装置。
  11. 【請求項11】 前記補正電圧は、回転速度推定値を求
    めるための第1の補正電圧と、回転速度推定値の微分信
    号を求めるための第2の補正電圧を有し、第2の補正電
    圧は第1の補正電圧よりも大きいことを特徴とする請求
    項4記載の電動式ステアリング制御装置。
  12. 【請求項12】 前記電圧検出手段は、モータの端子間
    電圧の測定値、或いは、制御器が指令するモータ駆動電
    圧指令値、或いは、その加重平均値から、目標電流値に
    基づいて算出される補正電圧を減じたものであることを
    特徴とする請求項2ないし10のいずれかに記載の電動
    式ステアリング制御装置。
  13. 【請求項13】 前記補正電圧は、モータ電圧履歴の関
    数であり、直前にモータの端子間電圧の測定値、或い
    は、モータ駆動電圧指令値、或いは、その加重平均が所
    定値以上の状態となった場合は、通常の補正電圧よりも
    小さく設定し、所定値以上の状態が終了すると、時間の
    経過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定とする
    ことを特徴とする請求項2ないし11のいずれかに記載
    の電動式ステアリング制御装置。
  14. 【請求項14】 前記補正電圧は、モータ電流履歴の関
    数であり、直前に電流検出手段出力、或いは、目標電流
    値が所定値以上の状態となった場合は、通常の補正電圧
    よりも小さく設定し、所定値以上の状態が終了すると、
    時間の経過とともに通常の補正電圧まで大きくなる設定
    とすることを特徴とする請求項2ないし11のいずれか
    に記載の電動式ステアリング制御装置。
JP7367398A 1997-09-05 1998-03-23 電動式ステアリング制御装置 Expired - Lifetime JP3847443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7367398A JP3847443B2 (ja) 1997-09-05 1998-03-23 電動式ステアリング制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-240611 1997-09-05
JP24061197 1997-09-05
JP7367398A JP3847443B2 (ja) 1997-09-05 1998-03-23 電動式ステアリング制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11139339A true JPH11139339A (ja) 1999-05-25
JP3847443B2 JP3847443B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=26414817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7367398A Expired - Lifetime JP3847443B2 (ja) 1997-09-05 1998-03-23 電動式ステアリング制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3847443B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1291262A2 (en) * 2001-09-04 2003-03-12 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electric power steering control device
KR20030054492A (ko) * 2001-12-26 2003-07-02 주식회사 만도 전자제어 파워 스티어링 시스템에서의 모터 양단 전압측정방법
JP2006143008A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2006292383A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Honda Motor Co Ltd 電流検出装置および電動ステアリング装置
JP2009096325A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Honda Motor Co Ltd ステアリング装置の故障検知装置
JP2020055357A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 日本電産株式会社 トルク制御装置およびパワーステアリング装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1291262A2 (en) * 2001-09-04 2003-03-12 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electric power steering control device
US6768283B2 (en) 2001-09-04 2004-07-27 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electric power steering control device
EP1291262A3 (en) * 2001-09-04 2005-10-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electric power steering control device
KR20030054492A (ko) * 2001-12-26 2003-07-02 주식회사 만도 전자제어 파워 스티어링 시스템에서의 모터 양단 전압측정방법
JP2006143008A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2006292383A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Honda Motor Co Ltd 電流検出装置および電動ステアリング装置
JP4585358B2 (ja) * 2005-04-05 2010-11-24 本田技研工業株式会社 電動ステアリング装置
JP2009096325A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Honda Motor Co Ltd ステアリング装置の故障検知装置
JP2020055357A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 日本電産株式会社 トルク制御装置およびパワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3847443B2 (ja) 2006-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0900710B1 (en) Electric power steering controller
US6161068A (en) Electric power steering control system
KR100338965B1 (ko) 전기 파워 스티어링 시스템의 제어 장치
EP1077171B1 (en) Electric power steering controller and control method thereof
JP4322450B2 (ja) 電動式パワーステアリング制御装置
JP4957071B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JPH08290778A (ja) 電動パワ−ステアリング装置の制御装置
JPH10236323A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
CN110620540B (zh) 永磁同步马达驱动器的参数学习
JP3706296B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置。
CN112825467A (zh) 永磁同步电动机驱动器的电池电流限制
JP3895635B2 (ja) 電動式パワーステアリング制御装置
JP4223501B2 (ja) 電動式パワーステアリング制御装置
JP3847443B2 (ja) 電動式ステアリング制御装置
JPH08310417A (ja) 電動パワ−ステアリング装置の制御装置
JP3740852B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JPH0410319B2 (ja)
JPH0638574A (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JPH09191699A (ja) 誘導電動機の制御方法
JP2002249061A (ja) 電動パワーステアリング装置の電流制御装置
US9061700B2 (en) Electric power steering control apparatus
JP3891575B2 (ja) ドライバ操舵状態推定器およびこれを用いた電動操舵装置
JP3637714B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
US20240124059A1 (en) Four-wheel independent steering apparatus and control method thereof
JPH10147249A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130901

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term