JPH11139139A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH11139139A
JPH11139139A JP31362797A JP31362797A JPH11139139A JP H11139139 A JPH11139139 A JP H11139139A JP 31362797 A JP31362797 A JP 31362797A JP 31362797 A JP31362797 A JP 31362797A JP H11139139 A JPH11139139 A JP H11139139A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房や除湿が不要な(例えばフルホット)時
に、吹出空気流量の減少を防止することができる車両用
空調装置を提供する。 【解決手段】 空気導入口3とエバポレータ1の間に回
動可能な切換ドア4を設け、エバポレータ1とヒータコ
ア2の間に回動可能なエアミックスドア7を設ける。コ
ンプレッサ停止時のフルホット時に切換ドア4はa位置
に固定され、エアミックスドア7はc位置に固定され
る。ユニットU内空気はエバポレータ1を通過すること
なくヒータコア2を通過するので、エバポレータ1通過
による圧力損失が低減され空気流量の低下を防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エバポレータとヒ
ータコアとを同一ユニット内に上下に備えた車両用空調
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用空調装置は、車室内ある
いは車室外の空気を選択的に取り入れるインテークユニ
ットと、インテークユニットからの空気を冷却するクー
ラユニットと、クーラユニットからの空気を加熱するヒ
ータユニットという3つのユニットから構成される。従
来構造の車両用空調装置として、例えば特開平9−95
120号公報に記載されているように、クーラユニット
を構成するエバポレータと、ヒータユニットを構成する
ヒータコアとが車高方向に配置されるいわゆる縦置きユ
ニットの概略縦断面図を図10に示す。
【0003】図10において、ユニットの側壁に形成さ
れた空気導入口3の上方には仕切壁30が設けられ、仕
切壁30の下方にはエバポレータ1が配置され、上方に
はヒータコア2が配置されている。エバポレータ1とヒ
ータコア2は通路31を介して連通され、ヒータコア2
の側方にはバイパス通路33の通路面積を可変とするよ
うにpq間を回動可能なエアミックスドア32が設けら
れている。ヒータコア2およびバイパス通路33の上方
にはエアミックスチャンバ34が設けられて、エアミッ
クスチャンバ34は吹出口を介して車室内に連通されて
いる。
【0004】このような縦置きユニットにおいては、ブ
ロワ(インテークユニット)より送出された空気は、エ
バポレータ1を通過して冷却され、冷却された空気は所
定の温度となるように開度調整されたエアミックスドア
32によってヒータコア2側とバイパス通路33側とに
配分される。ヒータコア2側を通過した温風とバイパス
通路33側を通過した冷風はエアミックスチャンバ34
で混合されて所定温度の調和空気となり、吹出口より車
室内へ送風される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の車両
用空調装置においては、冷房,暖房の設定に関わりな
く、縦置きユニット内に導入された空気は全てエバポレ
ータに流通される。したがって、例えば冬季の暖房や窓
晴らし等とくに空気の冷却や除湿が必要ない場合には、
エバポレータが単なる空気抵抗体となり、その結果、エ
バポレータ1を通過した全ての空気がヒータコア2を通
過するフルホット時の空気流量は、全ての空気がヒータ
コア2をバイパスするフルクール時の空気流量に比べ約
30%減少する。
【0006】本発明の目的は、冷房や除湿が不要な場合
に、車室内へ送出される空気流量の減少を防止すること
ができる車両用空調装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 一実施の形態を
示す図1を参照して説明すると、請求項1の発明は、車
高方向に上下に配置されるヒータコア2とコンプレッサ
作動により通過する空気の温度を調整するエバポレータ
1とを同一ユニットU内に備える車両用空調装置に適用
される。そして、ユニットU内に導入された空気を、エ
バポレータ1を通過する空気とバイパスする空気とに配
分するように、エバポレータ1の導入空気の流れ方向に
対する上流側に開度調整可能な切換手段4,40を備え
ることにより上記目的は達成される。 (2) 請求項2の発明は、エバポレータ1を通過した
空気を、ヒータコア2を通過する空気とバイパスする空
気とに配分するように、ヒータコア2の導入空気の流れ
方向に対する上流側または下流側に開度調整可能なエア
ミックス手段7,70を備え、ヒータコア2を通過した
空気とヒータコア2をバイパスした空気とを混合するよ
うに、ヒータコアの下流側にミックスチャンバ9,90
を備えたものである。 (3) 請求項3の発明は、コンプレッサ停止時に、切
換手段4,40は車室内へ送出される空気が所定温度と
なるように開度調整され、かつ、エアミックス手段7,
70はエバポレータ1を通過した一部の空気がヒータコ
ア2をバイパスするように開度調整されるものである。 (4) 請求項4の発明は、コンプレッサ作動時に、切
換手段4,40はユニットU内に導入された空気がエバ
ポレータ1を通過するように開度調整され、かつ、エア
ミックス手段7,70は車室内へ送出される空気が所定
温度となるようにヒータコア2を通過する空気とヒータ
コア2をバイパスする空気との配分比が調整されるもの
である。 (5) 請求項5の発明は、図4に示すように、ヒータ
コア2を通過する空気の温度を調整するようにヒータコ
ア2に流入する温水を調整するバルブ20を備え、コン
プレッサ停止時に、ユニットU内に導入された空気の全
量がエバポレータ1をバイパスしてヒータコア2を通過
するように、切換手段4,40とエアミックス手段7,7
0とを開度調整するものである。 (6) 請求項6の発明は、ヒータコア2が、エバポレ
ータ1の上方で離間して配置され、ユニットU内に空気
を導入する空気導入口3が、ヒータコア2とエバポレー
タ1の間に配置され、切換手段4は、切換ドア4であ
り、その切換ドア4が、空気導入口3のヒータコア側端
縁とエバポレータ側端縁との間を横切って移動するよう
に配置され、エバポレータ1の下方には、エバポレータ
1を通過し下方へ流れる空気を上方のヒータコア2方向
へ導くような略J字状通路6が配置されて、切換ドア4
が空気導入口3のヒータコア側端縁にあるときは、ユニ
ットU内に導入された空気の全量がエバポレータ1を通
過し、略J字状通路6を通過してヒータコア2方向に導
かれ、切換ドア4が空気導入口3のエバポレータ側端縁
にあるときは、ユニットU内に導入された空気の全量が
エバポレータ1をバイパスし、ヒータコア2方向に導か
れるものである。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、空調ユニット内に切換
手段を設けユニット内の空気の一部がエバポレータをバ
イパスするようにしたので、エバポレータ通過による圧
力損失が低減され空気流量の低下を防止することができ
る。とくに、請求項4の発明によれば、コンプレッサ作
動時にユニット内に導入された空気がエバポレータを通
過するように切換手段が調整されるので、従来のいわゆ
るリヒートエアミックス構造にも容易に変更することが
できる。また、請求項5の発明によれば、ヒータコアに
温水調整用のバルブを設け、コンプレッサ停止時の温度
調整をバルブ開度で行うようにしたので、温度調整のた
めに空気をエバポレータに配分する必要がなく車室内へ
の吹出流量を増加することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。 −第1の実施の形態− 図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係わる空調
ユニットの概略縦断面図である。図1(a)に示すよう
に、空調ユニットはエバポレータ1とヒータコア2が車
高方向の上下に配置される縦置きユニットUで構成さ
れ、この縦置きユニットUは車室内前方のインストルメ
ントパネルの下方という狭小の空間に設置されるため、
その全体形状はコンパクトになっている。
【0011】図1(a)において、縦置きユニットUの
車両方向前側(図1の左側)中段の側面には、不図示の
内外気切換ドアとブロワとを有するインテークユニット
に連通される空気導入口3が開口され、空気導入口3の
上方および下方にはヒータコア2とエバポレータ1とが
それぞれ略平行に配置されている。ヒータコア2の前側
端部およびエバポレータ1の前側端部は縦置きユニット
Uの前側内壁に接合され、ヒータコア2とエバポレータ
1の間には、エバポレータ1の後部(図1の右側)上角
部の回転軸4aを中心として、空気導入口3のエバポレ
ータ1側端縁(図1のa位置)とヒータコア2側端縁
(図1のb位置)間を回動可能な切換ドア4が設けられ
ている。エバポレータ1の下方から後方,上方にかけて
は略J字型の空気通路5が形成され、ヒータコア2の後
方にはバイパス通路6が形成されている。バイパス通路
6の下方部入口には、ヒータコア2の後部下角部の回転
軸7aを中心として、ヒータコア2側への通路を閉じる
位置(図1のc位置)とバイパス通路6を閉じる位置
(図1のd位置)間を回動可能なエアミックスドア7が
設けられている。ヒータコア2の上方には、縦置きユニ
ットUの前側内壁から延設して上方に膨出された曲線断
面形状を有する仕切壁8が設けられ、仕切壁8はヒータ
コア2を通過した空気をバイパス通路6の上方のエアミ
ックスチャンバ9に導く。エアミックスチャンバ9の上
方には、各々開閉自在のドア10a〜12aを有するフ
ット口10,デフロスト口11,ベント口12の吹出口が
開口され、各吹出口10〜12は不図示のダクトを介し
て車室内の所定の位置に連通されている。
【0012】ヒータコア2にはエンジン冷却水が流通さ
れる導管13が取り付けられ、不図示のエンジンやラジ
エータとともに温水式暖房装置が構成されている。ま
た、エバポレータ1には冷媒が流通される導管14が取
り付けられ、不図示のコンプレッサやコンデンサととも
に周知の冷房サイクルが構成されている。
【0013】図1(b)に示すように、エアミックスド
ア7および切換ドア4はドア駆動用のアクチュエータ1
5,16でそれぞれ回動され、アクチュエータ15,16
のドア開度は制御回路17により制御される。制御回路
17にはドア開度の演算に必要な各種信号を入力する入
力回路18が接続される。ここで、入力回路18として
は、オートエアコンスイッチ,コンプレッサオンスイッ
チ,温度設定スイッチなどの各種スイッチや日射量セン
サ,外気温センサ,車室内温度センサなどの各種センサが
含まれる。エアミックスドア7および切換ドア4の各開
度は、コンプレッサ作動時および停止時に応じて以下の
ように決定される。
【0014】(1)コンプレッサ作動時 入力回路18からコンプレッサ作動の信号が入力される
と、制御回路17でエアミックスドア7および切換ドア
4の各開度が演算され、アクチュエータ15,16に出
力信号が出力される。そして、切換ドア4は図1のb位
置に固定され、エアミックスドア7は設定温度に応じて
cd間の所定位置(例えば図1のe位置)に制御され
る。
【0015】このような空調ユニットU内に流通される
空気の流れについて、コンプレッサ作動時の空調システ
ム概念図である図2を用いて説明する。図2に示すよう
に、ブロワ19から送出された空気は空気導入口3を通
過して縦置きユニットU内に導入される。空気導入口3
の上方は切換ドア4によって塞がれているので、ユニッ
トU内に流入された空気は全て下方のエバポレータ1に
流通されて冷却空気となり、冷却空気は空気通路5に導
入される。空気通路5内に導入された冷却空気はエアミ
ックスドア7によって分配され、一部はヒータコア2を
通過して温風となり、残りは冷風のままバイパス通路6
に導入される。この温風と冷風はエアミックスチャンバ
9で混合されて所定温度の調和空気となり、所定の吹出
口10〜12より車室内へ送風される。
【0016】(2)コンプレッサ停止時 次に、冬季の暖房等の場合でコンプレッサが停止された
場合におけるエアミックスドア7および切換ドア4の各
開度について説明する。入力回路18からコンプレッサ
停止の信号が入力されると、制御回路17でエアミック
スドア7および切換ドア5の各開度が演算され、アクチ
ュエータ15,16に出力信号が出力される。そして、
エアミックスドア9は図1のc位置に固定され、切換ド
ア5は設定温度に応じて図1のab間の所定位置(例え
ば図1のf位置)に制御される。
【0017】このような空調ユニットU内に流通される
空気の流れについて、コンプレッサ停止時の空調システ
ム概念図である図3を用いて説明する。図3に示すよう
に、ブロワ19から送出された空気は空気導入口3を通
過して縦置きユニットU内に導入される。ユニットU内
に流入された空気は切換ドア4の開度に応じて配分さ
れ、一部は上方のヒータコア2を通過して加熱空気とな
り、残りは下方のエバポレータ1を通過して空気通路5
に導入される。なお、このときコンプレッサは停止して
いるのでエバポレータ1での熱交換は行われない。エア
ミックスドア7によって空気通路5とヒータコア2との
間は塞がれているので、空気通路5に導入された空気は
すべてバイパス通路6を通過してエアミックスチャンバ
9に導入される。そして、エアミックスチャンバ9でヒ
ータコア2を通過した加熱空気と混合されて所定温度の
調和空気となり、所定の吹出口10〜12より車室内へ
送風される。
【0018】また、強制換気すなわちコンプレッサとヒ
ータがともに停止されブロワのみ作動される状態、およ
びフルホットの状態においては、切換ドア4は図1のa
位置に固定され、縦置きユニットU内へ導入された空気
はすべてエバポレータ1をバイパスしてヒータコア2を
通過し、所定の吹出口10〜12より車室内へ送風され
る。
【0019】以上のように第1の実施の形態において
は、縦置きユニットU内に回動可能な切換ドア4および
エアミックスドア7を設けてエバポレータを通過する空
気量を調整するようにしたので、コンプレッサ作動時に
は空気の冷却,除湿が可能であるとともに、コンプレッ
サ停止時にはエバポレータ1を通過する空気流量を少な
くすることで、空気の圧力損失が低減され、車室内へ送
風される空気流量の低下を防止することができる。ま
た、このことから車室内への空気流量の低下を補うため
に大型のブロワ等を用いる必要もなく、従来のユニット
形状の大幅な変更によるコスト上昇を伴わずに空気流量
の低下を防止することができる。さらに、強制換気時お
よびフルホット時にはユニットU内に導入された空気の
すべてがエバポレータ1をバイパスするので、エバポレ
ータ1の通過の際に生じるかび臭さ等の異臭の発生を防
止することができ、快適な空調環境を保つことができ
る。
【0020】−第2の実施の形態− 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図
4は本発明の第2の実施の形態に係わる縦置きユニット
の縦断面図であり、図1と同一の箇所には同一の符号を
付して相違点を主に説明する。図4において、ヒータコ
ア2に接続された導管13には開度調整可能なウォータ
ーバルブ20が設けられている。ウォーターバルブ20
には、図4(b)に示すように、開度調整用のアクチュ
エータ21が接続され、アクチュエータ21にはウォー
タバルブ20の開度を制御する制御回路17が接続され
ている。このような第2の実施の形態において、切換ド
ア4,エアミックスドア7およびウォーターバルブ20
の各開度は、コンプレッサ作動時および停止時で次のよ
うに決定される。
【0021】(1)コンプレッサ作動時 コンプレッサ作動時においては、第1の実施の形態と同
様、切換ドア4はb位置に固定され、エアミックスドア
7は設定温度に応じてcd間の所定の位置に制御され
る。また、導管13内に所定量のエンジン冷却水が流通
されるように、ウォーターバルブ20は一定開度に固定
される。このような第2の実施の形態におけるコンプレ
ッサ作動時の縦置きユニットU内の空気の流れは、図2
に示した第1の実施の形態における空気の流れと同様に
なる。
【0022】(2)コンプレッサ停止時 コンプレッサ停止時においては、切換ドア4とエアミッ
クスドア7はa位置とc位置にそれぞれ固定され、ウォ
ーターバルブ20は設定温度に応じて所定の開度に制御
される。このような縦置きユニットU内に導入された空
気は、空調システム概念図である図5に示すように、切
換ドア4によってエバポレータ1の入口が塞がれている
ので全てヒータコア2を通過する。ヒータコア2を通過
する際には、エンジン冷却水の流量を調節するウォータ
ーバルブ20の開度に応じて熱交換され所定の空気温度
となって所定の吹出口10〜12から車室内へ送出され
る。
【0023】このように第2の実施の形態においては、
ヒータコア2の導管13にバルブ20を設け、導管13
内のエンジン冷却水の流量を設定温度に応じて調整可能
にしたので、コンプレッサ停止時に温度調整のために空
気をエバポレータ1に分配する必要がなく、第1の実施
の形態の強制換気のときと同様に、圧力損失による空気
流量の低下を防止することができ、エバポレータ1通過
による悪臭発生を防止することができる。
【0024】−第3の実施の形態− 次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図
6は本発明の第3の実施の形態に係わる縦置きユニット
の縦断面図であり、図1と同一の箇所には同一の符号を
付して相違点を主に説明する。図6において、エアミッ
クスドア70はヒータコア2の後部(図6の右側)上角
部の回転軸70aを中心として、ヒータコア2の下流出
口を閉じる位置(図6のg位置)とバイパス通路6を閉
じる位置(図6のh位置)間を回動可能に配置され、エ
アミックスチャンバ90はエアミックスドア70の上方
(下流側)に設けられている。このような第3の実施の
形態において、切換ドア4,エアミックスドア70の各
開度は、コンプレッサ作動時および停止時で次のように
決定される。
【0025】(1)コンプレッサ作動時 コンプレッサ作動時においては、第1の実施の形態と同
様、切換ドア4はb位置に固定され、エアミックスドア
70はヒータコア2を通過する空気とバイパスする空気
とを設定温度に応じた適正に配分するようにgh間の所
定の位置に制御される。したがって、このような第3の
実施の形態におけるコンプレッサ作動時の縦置きユニッ
ト内の空気の流れは、図2に示した第1の実施の形態に
おける空気の流れと基本的には同様となる。
【0026】(2)コンプレッサ停止時 コンプレッサ停止時においては、切換ドア4はa位置に
固定され、エアミックスドア70は設定温度に応じてg
h間の所定の位置(例えばi位置)に制御される。この
ような縦置きユニットU内に導入された空気は、空調シ
ステム概念図である図7に示すように、切換ドア4によ
ってエバポレータ1の入口が塞がれているのでエバポレ
ータ1を全く通過することなく、エアミックスドア70
の開度に応じてヒータコア2またはバイパス通路6へ導
入される。ヒータコア2を通過した加熱空気とバイパス
通路6を通過した空気は、エアミックスチャンバ90で
混合されて所定温度の調和空気となり、所定の吹出口1
0〜12より車室内へ送風される。
【0027】このように第3の実施の形態においては、
ヒータコア2の下流側にエアミックスドア70を設けた
ので、コンプレッサ停止時に温度調整のために空気をエ
バポレータ1に分配する必要がない。これによって、第
1の実施の形態の強制換気のときと同様に、圧力損失に
よる空気流量の低下を防止することができ、エバポレー
タ通過による悪臭発生を防止することができるととも
に、さらに第2の実施の形態のようにバルブ20を別途
設ける必要がない。
【0028】−第4の実施の形態− 次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図
8は本発明の第4の実施の形態に係わる縦置きユニット
の縦断面図であり、第3の実施の形態で用いた図6と同
一の箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明す
る。図8において、エバポレータ1とヒータコア2の間
には、切換ドア4に代えて、例えば特開平5−1417
64号公報に記載されているような公知のフィルム状ダ
ンパ40が設けられている。そして、本実施の形態で
は、フィルム状ダンパ40は、エバポレータ1の前後上
角部およびヒータコア2の前側(図8の左側)下角部に
設けられた計3箇所のローラ式部材40a〜40cによ
って支持され、少なくとも1箇所のローラ式部材(例え
ば40a)に取り付けられた不図示のアクチュエータに
よってローラ式部材40a〜40cは回動され、それに
伴いフィルム状ダンパ40も回動される。これによっ
て、フィルム状ダンパに設けられた開口部41(例えば
図8の点線部)の位置が移動され、空気導入口3からユ
ニットU内に導入された空気の送出方向が制御される。
【0029】このような第4の実施の形態においては、
ユニットU内に導入された空気の全量が、コンプレッサ
作動時にエバポレータ1を通過するようにフィルム状ダ
ンパ40を回動制御し、コンプレッサ停止時にエバポレ
ータ1をバイパスするようにフィルム状ダンパ40を回
動制御することで、ユニットU内を通過する空気の流れ
は第3の実施の形態と同様になる。
【0030】しかしながら第4の実施の形態において
は、ユニットU内に導入された空気の全量がエバポレー
タ1を通過またはバイパスする制御に加え、例えば開口
部41を図9(a)のように移動することでユニットU
内に導入された空気の一部がエバポレータ1を通過し残
りがバイパスするというような制御も可能である。ま
た、例えば開口部41を図9(b)のように移動するこ
とでユニットU内に導入された空気の全量がエバポレー
タ1をバイパスしかつバイパス通路6へ送出される空気
の割合を少なくするような制御も可能である。これらに
よって、エアミックスドア70の開度調整だけではなし
得ないさらに微妙な温度調整が可能となる。
【0031】なお、上記実施の形態において、コンプレ
ッサの作動はオートスイッチの操作によってもよいしマ
ニュアルスイッチの操作によってもよい。また、エバポ
レータ1の導管14内を通過する冷媒量を調整可能にす
るように、可変コンプレッサを設けたり、導管14に冷
媒量の調整バルブを設けたりしてもよい。これによっ
て、エバポレータ1の冷却能力を可変とすることができ
るので、コンプレッサ作動時であってもユニット内空気
を全量エバポレータ1に流さなくてもよく、圧力損失が
低減される。さらにこれらのバルブ制御は、例えばフル
クールのときにはウォーターバルブ20を閉じるという
ようにエアミックスドア7の開度に連動するようにして
もよい。さらにまた、空気通路5の形状,バイパス通路
6の形状やエアミックスチャンバ9,90の形状等は上
記実施の形態に限定されるものではなく、ヒータコア2
とエバポレータ1とが縦置きに配置されているものなら
ば同様に適用できる。また、とくに第4の実施の形態に
おいて、フィルム状ダンパ40の形状は略三角状とした
がこれに限らず、例えば一端がローラ式部材40bに支
持され中間のローラ式部材40aを介して他端がローラ
式部材40cに支持されて、ローラ式部材40b,40
cの回動によってフィルム状ダンパ40を巻き取るよう
にしてもよい。さらに、ローラ式部材40a〜40cは
3箇所に限ったものではなく、さらにまた、エアミック
スドア7,70の代わりにフィルム状ダンパ40を用い
てもよい。また、吹出口10〜12についても上記実施
の形態に限定されるものではなく、例えばフレッシュベ
ント口があってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係わる空調ユニットの概略
縦断面図。
【図2】第1の実施の形態に係わるエアコン作動時の空
調システム概念図。
【図3】第1の実施の形態に係わるエアコン停止時の空
調システム概念図。
【図4】第2の実施の形態に係わる空調ユニットの概略
縦断面図。
【図5】第2の実施の形態に係わるエアコン停止時の空
調システム概念図。
【図6】第3の実施の形態に係わる空調ユニットの概略
縦断面図。
【図7】第3の実施の形態に係わるエアコン停止時の空
調システム概念図。
【図8】第4の実施の形態に係わる空調ユニットの概略
縦断面図。
【図9】第4の実施の形態に係わるフィルム状ダンパの
動作を説明する図。
【図10】従来の技術に係わる空調ユニットの概略縦断
面図。
【符号の説明】
U 縦置きユニット 1 エバポレータ 2 ヒータコア 4 切換ドア 7,70 エアミックスドア 9,90 エアミックスチャンバ 20 ウォーターバルブ 40 フィルム状ダンパ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車高方向に上下に配置されるヒータコア
    とコンプレッサ作動により通過する空気の温度を調整す
    るエバポレータとを同一ユニット内に備える車両用空調
    装置において、 前記ユニット内に導入された空気を、前記エバポレータ
    を通過する空気とバイパスする空気とに配分するよう
    に、前記エバポレータの導入空気の流れ方向に対する上
    流側に開度調整可能な切換手段を備えたことを特徴とす
    る車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記エバポレータを通過した空気を、前
    記ヒータコアを通過する空気とバイパスする空気とに配
    分するように、前記ヒータコアの導入空気の流れ方向に
    対する上流側または下流側に開度調整可能なエアミック
    ス手段を備え、前記ヒータコアを通過した空気と前記ヒ
    ータコアをバイパスした空気とを混合するように、前記
    ヒータコアの下流側にミックスチャンバを備えたことを
    特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 コンプレッサ停止時に、前記切換手段は
    車室内へ送出される空気が所定温度となるように開度調
    整され、かつ、前記エアミックス手段は前記エバポレー
    タを通過した一部の空気が前記ヒータコアをバイパスす
    るように開度調整されることを特徴とする請求項2に記
    載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 コンプレッサ作動時に、前記切換手段は
    前記ユニット内に導入された空気が前記エバポレータを
    通過するように開度調整され、かつ、前記エアミックス
    手段は車室内へ送出される空気が所定温度となるように
    前記ヒータコアを通過する空気と前記ヒータコアをバイ
    パスする空気との配分比が調整されることを特徴とする
    請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒータコアを通過する空気の温度を
    調整するように前記ヒータコアに流入する温水を調整す
    るバルブを備え、コンプレッサ停止時に、前記ユニット
    内に導入された空気の全量が前記エバポレータをバイパ
    スして前記ヒータコアを通過するように、前記切換手段
    と前記エアミックス手段とが開度調整されることを特徴
    とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記ヒータコアは、前記エバポレータの
    上方で離間して配置され、 前記ユニット内に空気を導入する空気導入口は、前記ヒ
    ータコアと前記エバポレータの間に配置され、 前記切換手段は、切換ドアであり、該切換ドアは、前記
    空気導入口のヒータコア側端縁とエバポレータ側端縁と
    の間を横切って移動するように配置され、 前記エバポレータの下方には、前記エバポレータを通過
    し下方へ流れる空気を上方の前記ヒータコア方向へ導く
    ような略J字状通路が配置されて、 前記切換ドアが前記空気導入口のヒータコア側端縁にあ
    るときは、前記ユニット内に導入された空気の全量は前
    記エバポレータを通過し、前記略J字状通路を通過して
    前記ヒータコア方向に導かれ、前記切換ドアが前記空気
    導入口のエバポレータ側端縁にあるときは、前記ユニッ
    ト内に導入された空気の全量は前記エバポレータをバイ
    パスし、前記ヒータコア方向に導かれることを特徴とす
    る請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用空調装
    置。
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