JPH11139074A - 水性ボールペン用インキ追従体 - Google Patents

水性ボールペン用インキ追従体

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JPH11139074A
JPH11139074A JP9319174A JP31917497A JPH11139074A JP H11139074 A JPH11139074 A JP H11139074A JP 9319174 A JP9319174 A JP 9319174A JP 31917497 A JP31917497 A JP 31917497A JP H11139074 A JPH11139074 A JP H11139074A
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water
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trimethylsiloxysilicic acid
oil
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JP9319174A
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Norio Ogura
紀郎 小倉
Katsuhiko Shiraishi
克彦 白石
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 インキ収容管に直接インキを収容する水性ボ
ールペンにおいて、トリメチルシロキシケイ酸を含有こ
とを特徴としたインキ追従体。 【効果】 本発明の水性ボールペン用インキ追従体は、
トリメチルシロキシケイ酸を添加することによって撥水
性を良くしている。これによって、界面活性剤を多量に
用いるなどして、インキ追従体に悪影響を及ぼすような
インキを、より疎遠なものとして相互の干渉を減らし、
水性ボールペンの経時的な安定性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインキ収容管内に直接収
容する水性ボールペン用インキの尾端部に使用するイン
キ追従体に関する。
【0002】
【従来の技術】水性ボールペンのインキの粘度は、類似
の形態を持つ油性ボールペンの粘度が3Pa・sec〜20Pa
・secであるのに対し、50mPa・sec〜3Pa・secと低いた
め、ペンを上向き又は横向きに放置した場合にはインキ
が漏出してしまう。また、軽度な衝撃でもインキが飛散
し、手や服を汚してしまう恐れがあるため、これを防止
するべくインキ追従体が具備されている。
【0003】特開昭48−40510、特開昭57−1
53070、特開昭57−200472、特開昭58−
1772、特開昭61−57673、特開昭61−14
5269、特開昭61−151289、特開昭61−2
00187、特開昭61−268786、特開昭62−
50379、特開昭62−148581、特開昭62−
199492、特開昭63−6077、特開平02−2
48487、特開平04−202281、特開平05−
270192、特開平05−270193、特開平06
−200235、特開平06−220418、特開平0
6−247094、特開平06−264048、特開平
06−328890、特開平06−336584、特開
平07−61187、特開平07−173426、特開
平07−214974、特開平07−214975、特
開平07−242093、特開平07−266780、
特開平08−2171、特開平08−11481、特開
平08−58282、特開平08−72465、特開平
08−90982、特開平08−108679、特開平
08−142570、特開平08−183286、特開
平08−300873、特開平08−300874、特
開平09−11683、特開平09−76687などに
は、インキ収容管に直接インキを収容せしめる水性ボー
ルペンにゲル状物もしくはゲル状物と固形物を併用する
インキ追従体を具備する事が開示されている。これら
は、インキに追従しやすくする、落下時の衝撃に耐え
る、逆流防止効果を高める、見栄えを良くするなど、多
様な目的と着眼の発明である。
【0004】昨今、インキ収容管に直接インキを収容せ
しめる水性ボールペンのインク技術の進歩はめざまし
く、種々のエマルションやサスペンションを多用したイ
ンキが増えている。またボールペンには潤滑剤、保湿
剤、防菌防黴剤など様々な添加物が必要だが、これらも
多様化して添加物の種類も多くなってきた。界面活性剤
は、これら添加剤の中でも特に多様な目的で添加される
機会が多く、エマルションやサスペンションを多用した
インキ系では添加量も非常に多い。
【0005】水性ボールペンインキに界面活性剤の添加
量が増えたことで、意外な弊害が生じている。前述のよ
うな理由及び揮発防止の意味でインキ追従体は必須のも
のだが、従来技術のインキ追従体の主溶剤は、鉱油類、
ポリブテン類、シリコーン油類が殆どである。界面活性
剤の一つの機能として、油分を水中に分散する事があげ
られる。エマルション中に添加されている界面活性剤は
特にこの能力が高い。即ち、今日のエマルションやサス
ペンションを多用したインキはインキ追従体の油分をイ
ンキ中に取り込もうとする働きが強く、インキ追従体の
性能を著しく劣化させたり、インキ自体も本来の性能が
無くなるばかりでなく、最悪の場合筆記不能に陥ること
がある。
【0006】また反対にインキ追従体中の添加物がイン
キ中に溶出してしまう場合がある。特開平06−200
235等に見られるように、インキ追従体の構成材料は
非水溶性や疎水性の材料から選ばれることが望ましい
が、たとえHLBが4以下で難水溶性の界面活性剤を使
っていても、インキ中の添加剤の疎水基にインキ追従体
中の添加剤が親和性を示すこともある。この場合も、イ
ンキ、インキ追従体双方ともに性能劣化がおきるが、イ
ンキ中に油分が浮いたりする場合はこちらの原因である
場合が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は水性ボ
ールペンのインキとインキ追従体が干渉し合うことを防
ぎ、インキ中の配合物に関わらず常に初期の性能を維持
するインキ追従体組成物を提供することである。また、
当然のこととして、インキと外気を遮断してインキの揮
発を防止すること(揮発防止性)、上向き筆記した後の
インキ収容管後端からのインキの漏出を防ぐ性能(漏出
防止性)、インキ収容管内壁に付着する量を極小に押さ
え最後までインキ追従体の機能を維持する性能(インキ
追従性)などを兼ね備えたインキ追従体を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を鋭意研究の結果、インキ追従体に強い撥水性を持た
せると、水性インキとインキ追従体の親和性がより悪く
なる。これによって、インキ中の界面活性剤がインキ追
従体に、或いはインキ追従体中の界面活性剤がインキ中
の添加物と親和する機会が減り、性能を劣化させるよう
な干渉が無くなることを見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0009】本発明はトリメチルシロキシケイ酸を添加
してインキ追従体の撥水性を高めることを特徴とする。
これらは主にメチルハイドロジェンシリコーン油と共に
シリコーン系撥水剤と呼ばれるもので、繊維や化粧品で
は良く用いられる撥水処理剤である。このトリメチルシ
ロキシケイ酸の一般的な使い方は、揮発性のシリコーン
系溶剤に溶解させて目的物に付着させた後、溶剤を揮発
させて撥水性を付与するものである。そのため、市販の
商品は環状シロキサンや低重合度のメチルポリシロキサ
ンで希釈された状態で供給される。水性ボールペン用イ
ンキ追従体として用いるときは、この希釈溶剤は無視し
て用いる。市販商品の溶剤などの揮発分は50%からそ
れ以下であり、インキ追従体全体から見れば重量比的に
さほど影響のある量ではない。更に環状シリコーン、メ
チルポリシロキサンとも疎水性が強いためか、水性イン
キに悪影響も観察されていない。物性的な安定性、更に
言えば経時的な物性の安定性を求めるなら、インキ追従
体の製造過程から揮発性シリコーンを除くことが好まし
い。この場合はインキ追従体を熱する、或いは減圧にす
るなどの方法がある。
【0010】トリメチルシロキシケイ酸の撥水性は添加
しただけでも発揮される。また増粘剤も、前述のような
微粒子シリカだけではなく、金属石鹸や粘土増粘剤、或
いは有機増粘剤であっても添加効果が得られる。
【0011】本発明に用いる不揮発性亦は難揮発性溶剤
は、鉱物油、動植物油、エステル類、高沸点炭化水素、
高級脂肪酸類、高級アルコール類、低分子ポリオレフィ
ン、シリコーンオイル等である。具体的なものとして
は、スピンドル油、ひまし油、オリーブ油、流動パラフ
ィン、ポリブテン、ジメチルシリコーンオイル、メチル
フェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シ
リコーンオイル等があげられる。これらは単独で用いら
れても良いし、混合して用いても良い。
【0012】増粘剤について、本来は疎水化処理を施し
たベントナイトやモンモリロナイト等の粘土系増粘剤、
亦は表面をメチル化した微粒子シリカ等の疎水性の無機
増粘剤が好ましいが、本発明はインキ追従体全体を疎水
化するものであるから、親水性の増粘剤であっても、疎
水性の増粘剤を用いた物と同等の性能を有する。また、
界面活性剤などの添加剤も同様に、親水性・疎水性につ
いては特に指定しない。ただし、あくまで本発明は、イ
ンキとインキ追従体を疎遠にして、互いの干渉の機会を
減らすことが目的であり、現実にはインキとインキ追従
体は接していることに変わりはないので、増粘剤、添加
剤とも、疎水性のものから選ばれた方が無難である。
【0013】本発明のインキ追従体組成物は通常、基油
となる不揮発性もしくは難揮発性溶剤に増粘剤を加え、
三本ロールミル、ニーダー、ボールミル、ビーズミル、
バスケットミル等の分散機で混練してゲル化させること
に依って得られる。本発明の必須成分であるトリメチル
シロキシケイ酸や界面活性剤等の添加物は分散の前後、
或いは加熱・冷却の前後など、適当な場面を見計らって
投入する。すなわち、増粘剤に金属石鹸を用いる場合の
工程で200℃以上にも達する加熱工程を必要とする場
合は、先に基油と増粘剤でゲル化し、各々の界面活性剤
の耐熱性によっても異なるが、概ね80℃以下に冷却し
た後に界面活性剤などを添加しなければならない。
【0014】次に実施例を持って本発明を説明する。
【0015】実施例及び比較例の評価のために水性ボー
ルペン用インキを次に示すように調製した。 プリンテックス 25(カーボンブラック;デグサ社商品名) 6 重量部 ジョンクリル61J(スチレンアクリル酸共重合体エマルション: 31%アンモニア中和水溶液:ジョンソン(株)商品名) 10 〃 アクロナールYJ−1120D(スチレンメタクリル酸共重合体: 50%エマルション:三菱化学BASF(株)商品名) 10 〃 グリセリン 10 〃 リシノール酸カリウム 0.5〃 トリエタノールアミン 1 〃 1,2−ベンズイソチアゾリン3−オン 0.2〃 ベンゾトリアゾール 0.2〃 SILWET L7001(シリコーン系界面活性剤; 日本ユニカー(株)商品名) 0.2〃 水 11.5〃 以上をビーズミルで混練した後、カーボンブラックの粗大粒子を取り除き プロピレングリコール 20 重量部 カ−ボポール 940(架橋型ホ゜リアクリル酸;B.F.ク゛ット゛リッチ社商品名) 0.4〃 水 30 〃 を加えて、40sec-1の時の粘度が450mPa・sec水性ボールペン用インキを得た 。
【0016】試験1 経時安定性−1(ペン体保存試
験) 実施例及び比較例を50本ずつ、図1に示すボールペン
に組み立てた。内径4.0mmで半透明のポリプロピレン
チューブをインキ収容管1とし、所定のインキ2と各実
施例及び比較例のインキ追従体3を充填した。ペン先部
とインキ収容間の継ぎ手4には、図1と同様の形態を持
つ市販のボールペン(UM−100;三菱鉛筆(株)商
品名)のものと同じペン先部(ボールペンチップ)5を
装着した。ペン先部5の材質は快削ステンレス、ボール
6は直径0.5mmのタングステンカーバイトである。組
上がったボールペンをペン先部が上になるようにして5
0℃の恒温槽に1ヶ月間放置した後、黙視にて油分がイ
ンク中に混入している本数を数えて点数とした。実施例
及び比較例はそれぞれ50サンプルであり、0点が最も
良く最低は50点である。
【0017】試験2 経時安定性−2(経時保存後筆記
試験) 試験1で評価し終えたサンプルをそのまま速度4.5m/s
ecの速度で螺旋筆記した。インキがチューブ内に1cm
(約1.3g)以上残っているのに筆記できなくなったも
の、及び描線が、滲む・とぎれるなど、著しい劣化が認
められたペンの本数を数えて点数とした。試験1同様、
0点が最も良く最低は50点である。
【0018】 (実施例1) ニッサンポリブテン 015N (日本油脂(株)商品名) 94重量部 微粒子酸化アルミニウム(日本アエロジル(株)製) 5 〃 KF7312F(トリメチルシロキシケイ酸のオクタメチルシクロテトラシロキ サン50%溶液;信越化学工業(株)商品名) 1重量部 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インク揮発防
止体組成物を得た。
【0019】 (実施例2) KF−96A−3000(ジメチルポリシロキサン: 信越化学工業(株)商品名) 96重量部 アエロジル 380(日本アエロジル(株)商品名) 3 〃 KF−7312K(トリメチルシロキシケイ酸のメチルポリシロキサン70%溶 液;信越化学工業(株)商品名) 1重量部 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インク揮発防
止体組成物を得た。
【0020】 (実施例3) ポリブテンHV−15(日本石油(株)商品名) 95重量部 BENTON34(親油性ベントナイト:ウィルバエリス社商品名)4 〃 KF−9002(トリメチルシロキシケイ酸のオクタメチルシクロテトラシロキ サン50%溶液;信越化学工業(株)商品名) 1重量部 エタノール 2 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練してから、200
℃の恒温槽中に12時間放置した後、放冷してインク揮
発防止体組成物を得た。エタノールは工程中で完全に失
われた。
【0021】 (実施例4) ダイアナプロセスオイル MC−W90 56重量部 ステアリン酸リチウム 3 〃 をステンレスビーカーに秤量し、マントルヒーターで270℃まで攪拌しながら 加熱した。270℃で10分攪拌した後、約210℃になったときに KF7312J(トリメチルシロキシケイ酸のデカメチルシクロペンタシロキサ ン50%溶液;信越化学工業(株)商品名) 1重量部 を加え、温度が冷えきらない内にロール部の温度を12
0℃に調節した3本ロールミルで2回混練した。放冷
後、プラネタリミキサーにこれを60重量部とダイアナ
プロセスオイル MC−W90を40重量部を秤量し、
内部を0.02気圧に減圧して30分攪拌し、実施例4
を得た。
【0022】 (実施例5) KF−96H-3万(ジメチルポリシロキサン: 信越化学工業(株)商品名) 35重量部 KF−96A−200(同上) 55 〃 アエロジルR974(疎水性微粒子シリカ; 日本アエロジル(株)商品名) 6 〃 KF351A(ポリエーテル変性シリコーン油: 信越化学工業(株)商品名) 2 〃 KF−9001(トリメチルシロキシケイ酸のデカメチルシクロペンタシロキサ ン50%溶液;信越化学工業(株)商品名) 2重量部 以上をロール部の温度を120℃に調節した3本ロール
ミルで2回混練し放冷後、プラネタリミキサーに移し、
内部を0.02気圧に減圧して30分攪拌し、実施例5
を得た。
【0023】 (比較例1) ニッサンポリブテン 015N 94重量部 微粒子酸化アルミニウム 5 〃 KF994(オクタメチルシクロテトラシロキサン; 信越化学工業(株)商品名) 1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インク揮発防
止体組成物を得た。
【0024】 (比較例2) KF−96A-3,000 96重量部 アエロジル 380 3 〃 NIKKOL SO−15 (ソルビタンセスキオレート:日光ケミカル(株)商品名) 1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インク揮発防
止体組成物を得た。
【0025】 (比較例3) ポリブテンHV−15 96重量部 BENTON34 4 〃 エタノール 2 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練してから、200
℃の恒温槽中に12時間放置した後、放冷してインク揮
発防止体組成物を得た。エタノールは工程中で完全に失
われた。
【0026】 (比較例4) ダイアナプロセスオイル MC−W90 57 重量 部 ステアリン酸リチウム 3 〃 をステンレスビーカーに秤量し、マントルヒーターで2
70℃まで攪拌しながら加熱した。270℃で10分攪
拌した後、温度が冷えきらない内にロール部の温度を1
20℃に調節した3本ロールミルで2回混練した。放冷
後、プラネタリミキサー(前出)にこれを60重量部と
ダイアナプロセスオイル MC−W90を40重量部を
秤量し、内部を0.2気圧に減圧して30分攪拌し、比
較例4を得た。
【0027】 (比較例5) KF−96H-3万 37重量部 KF−96A−200 55 〃 アエロジルR974 6 〃 KF351A 2 〃 以上をロール部の温度を120℃に調節した3本ロール
ミルで2回混練し放冷後、プラネタリミキサーに移し、
内部を0.02気圧に減圧して30分攪拌し、実施例5
を得た。
【0028】実施例及び比較例の試験結果を表1とし
た。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1と比較例1はトリメチルシロキシ
ケイ酸の有無が違う配合で比較例1ではその溶媒のみを
添加している。、実施例2と比較例2はトリメチルシロ
キシケイ酸と一般界面活性剤の違いである。比較例1、
比較例2を見ると非常に離油し易い配合及び製法である
ことがわかる。本発明のようにトリメチルシロキシケイ
酸を加えただけで、画期的な性能向上があったことが認
められる。比較例3では実施例3のトリメチルシロキシ
ケイ酸の溶媒さえも添加しない配合である。親油性の増
粘剤を使用したため、比較例1や比較例2よりかなり良
い結果となっているが、ベントナイトの保油力が足りな
いためか比較例3では油分が浮き出ている物がいくつか
観察された。実施例4及び比較例4は増粘剤に金属石鹸
を用いた物であるが、思想的には実施例3と比較例3の
対比と同じである。結果も同様にトリメチルシロキシケ
イ酸は金属石鹸の保油力の不足を補っている。実施例5
と比較例5ではHLB(親水親油バランス)の高い(1
4.5)ポリエーテル変性シリコーン油を用いている。
この添加剤はインキ追従体のインキへの追従性を向上さ
せるが、インキ中に溶出してしまうため、比較例5では
全てのペンで滲みがひどくなった。実施例5ではトリメ
チルシロキシケイ酸の疎水性向上効果のためにインキへ
の悪影響は見られなかった。製造方法上で実施例1〜3
と、実施例4及び実施例5なはトリメチルポリシロキサ
ンの溶剤を揮発させる工程があるか否かであるが、この
工程がある実施例4〜5の方がインキ追従体単独の保存
による物性変化をより安定した傾向を見せたが、本実験
のようにインキ追従体を製造してすぐにペン体に組み立
ててしまった物は、ボールペンの性能上の差異は現れな
かった。。
【0031】また本実施例及び比較例と同様に、基油と
してポリブテン、流動パラフィン、スピンドル油、ジメ
チルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイ
ルを、増粘剤としてアエロジルR−972,R−974
D,R−976D、RY−200、#200、380、
300、100、OX50、TITANIUM DIOXIDE P25、AL
MINIUM OXIDE(日本アエロジル〓商品名)BENTON
27,34,EW(ウィルバエリス社商品名)、合成
スメクタイトSAN,SAF,SWN(コープケミカル
社商品名)などを、添加剤としてフッ素系、シリコン系
ほかポリオキシエチレン誘導体、グリセリン・ポリグリ
セリン誘導体、ソルビタン誘導体、燐酸エステルなどの
界面活性剤、シランカップリング剤、アルミ系カップリ
ング剤、チタン系カップリング剤を任意に組み合わせた
試験でも本出願の実施例と同様の傾向を示した。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の水性ボールペン用
インキ追従体は、エマルションやサスペンションを多用
したり、界面活性剤が多量に入ったインキとも干渉せ
ず、インキおよびインキ追従体とも初期性能を良好に保
つことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインキ追従体を用いる水性ボールペン
のリフィールホルダーの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 インキ収容管 2 インキ 3 インキ追従体 4 ペン先部とインキ収容管の継ぎ手 5 ペン先部(ボールペンチップホルダー) 6 ボール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 水性ボールペン用インキ追従体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ収容管に直接インキを収容する水
    性ボールペンにおいて、トリメチルシロキシケイ酸を含
    む事を特徴としたインキ追従体
JP9319174A 1997-11-06 1997-11-06 水性ボールペン用インキ追従体 Withdrawn JPH11139074A (ja)

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