JPH1143664A - 水性ボールペン用インキ追従体 - Google Patents

水性ボールペン用インキ追従体

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JPH1143664A
JPH1143664A JP9215513A JP21551397A JPH1143664A JP H1143664 A JPH1143664 A JP H1143664A JP 9215513 A JP9215513 A JP 9215513A JP 21551397 A JP21551397 A JP 21551397A JP H1143664 A JPH1143664 A JP H1143664A
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JP
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titanate
ink
isopropyl
bis
follower
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JP9215513A
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Masaru Miyamoto
勝 宮本
Takuya Oka
拓也 岡
Shigeru Miyazaki
茂 宮崎
Yoshinori Sugiyama
美紀 杉山
Katsuhiko Shiraishi
克彦 白石
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 インキ収容管に直接インキを収容せしめる水
性ボールペンにおいて、チタネート系カップリング剤を
含有したことを特徴としたインキ追従体。 【効果】 本発明の水性ボールペン用インキ追従体は、
チタネート系カップリング剤によってインキ追従体の疎
水性を高め、インキとインキ追従体の接触面積を最小に
保とうとする働きを利用して界面はほぼ平面を保ったま
まインキの消費とともに前進する。更にチタネート系カ
ップリング剤はインキ追従体中に無機微粒子増粘剤や粘
土増粘剤を均一に分散するので、経時安定性に優れ、イ
ンキへの追従性も良好なインキ追従体を提供するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は水性ボールペン用インキ追
従体組成物、更に詳しく言えば、インキとインキ追従体
界面が常に明瞭で、インキ残量が分かり易く、なおかつ
増粘剤の分散が良好で離油が少なく経時的にも安定な水
性ボールペン用インキ追従体組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】水性ボールペンのインキの粘度は、類似
の形態を持つ油性ボールペンの粘度が3Pa・sec〜20Pa
・secであるのに対し、50mPa・sec〜3Pa・secと低いた
め、ペンを上向き又は横向きに放置した場合にはインキ
が漏出してしまう。また、軽度な衝撃でもインキが飛散
し、手や服を汚してしまう恐れがあるため、これを防止
するべくインキ追従体が具備されている。
【0003】特開昭48−40510、特開昭57−1
53070、特開昭57−200472、特開昭58−
1772、特開昭61−57673、特開昭61−14
5269、特開昭61−151289、特開昭61−2
00187、特開昭61−268786、特開昭62−
50379、特開昭62−148581、特開昭62−
199492、特開昭63−6077、特開平02−2
48487、特開平04−202281、特開平05−
270192、特開平05−270193、特開平06
−200235、特開平06−220418、特開平0
6−247094、特開平06−264048、特開平
06−328890、特開平06−336584、特開
平07−61187、特開平07−173426、特開
平07−214974、特開平07−214975、特
開平07−242093、特開平07−266780、
特開平08−2171、特開平08−11481、特開
平08−58282、特開平08−72465、特開平
08−90982、特開平08−108679、特開平
08−142570、特開平08−183286、特開
平08−300873、特開平08−300874、特
開平09−11683、特開平09−76687などに
は、インキ収容管に直接インキを収容せしめる水性ボー
ルペンにゲル状物もしくはゲル状物と固形物を併用する
インキ追従体を具備する事が開示されている。これら
は、インキに追従しやすくする、落下時の衝撃に耐え
る、逆流防止効果を高める、見栄えを良くするなど、多
様な目的と着眼の発明である。
【0004】実公平3−53902ではインキ追従体に
増粘していないポリブテンを用いてインキとインキ追従
体のインキ収容管に対する濡れの違いを利用して、界面
のメニスカスを凸として、インキ残量が分かり易いとし
ている。しかしながら、疑塑性を付与していない同発明
では、ペンを横向きないしは上向きにするとインキが漏
出してしまう。また、僅かでも疑塑性を付与すれば、メ
ニスカスを確実に凸とすることは出来ない。仮に、界面
の形状を確実に凸とすることが出来るのなら、確実に平
面にする事が出来るわけで、インキ収容管やインキ追従
体の透明性等を考慮した場合、界面の形状は平面である
方が、インキ残量が判り易いことは自明である。
【0005】また、水性ボールペン用のインキ追従体は
粘稠度が低いため、放置しておくと油分が分離してくる
現象(離油)がおこり易いという欠点を有する。これ
は、油性ボールペンの筆記に要するインキ量が100m
あたり10〜30mgであるのに対し、インキ収容管に直
接インキを収容せしめる水性ボールペンにおいては、筆
記に要するインキ量が100mあたり50〜300mg前
後と大きいため、インキ追従体には厳しいインキ追従性
能が要求されるので、粘稠度の低いものが主流となるの
である。一般に潤滑グリースでは粘稠度の低いものほど
安定性が悪く、離油が起こりやすい。また、増粘剤成分
が潤滑グリース中で移動し易いため、疎の部分と密の部
分が入り交じり、均一な状態ではなくなり易い。水性ボ
ールペン用のインキ追従体も潤滑グリースと類似の材料
を用いるものであるから、同様の物理法則に基ずいた経
時的挙動を示す。しかし、離油が起こればインキ中の界
面活性剤と反応したり、油滴としてインキ流路を分断し
たりして筆記に悪影響を及ぼす。また均一性がなければ
追従する部分とインキ収容管内壁に粒状に付着する物と
が出来て、見栄えが悪いばかりで無く、内壁に付着した
分だけ量が減り、最後には揮発防止や漏洩防止などの追
従体として機能も無くなってしまう。
【0006】本発明者らは、この様な欠点を改良し、疑
塑性を付与したインキ追従体で、確実に界面を平面とし
てインキ残量が見やすく、離油し難い水性ボールペン用
インキ追従体組成物を提供すべく鋭意研究を重ねた結
果、チタネート系カップリング剤を用いると、インキ追
従体中の微粒子増粘剤や粘土増粘剤はチタネート系カッ
プリング剤と結合してインキ追従体中での分散が良くな
り、更にそれ自体の疎水性からインキ追従体自体の疎水
性を向上させ、インキとインキ追従体界面を最少面積に
保とうとする作用から、両者をほぼ平面に密着させるこ
とを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0007】本発明における前述のカップリング剤の配
合量は、組成物全量に基づき0.1〜20.0重量部、
更に言えば0.1から5重量部が好ましい。この量が
0.1重量部未満では本発明の効果が得られない。また
5重量部を越えると余剰のカップリング剤がインキ追従
体からにじみ出して、インキ中に浮遊し、最悪の場合は
顔料などのインキ材料に悪影響を及ぼすことがある。2
0重量部を超えるとにじみ出す量が多くて、ペン先を上
向きに長期間保存したときに、インキ流路を完全にふさ
いでしまう場合もある。
【0008】水性ボールペン用インキ追従体の基油とし
て用いられる溶剤はポリブテン、流動パラフィンやスピ
ンドル油等の鉱油類、シリコーンオイル等が挙げられ
る。これらは水性インキに溶出することなく揮発減量も
小さい。また一般的に水性インキよりインキ収容管に用
いられるポリプロピレンやポリエチレンなどの樹脂類と
の濡れが良く、インキの消費量が視認しやすくなる利点
も有する。
【0009】ポリブテンやシリコーンオイルには揮発性
の強いものもあるが、JIS C−2320に準じて9
8℃で5時間の揮発減量値を測り、この結果が概ね0.
2重量%以下のものであれば常温では2〜3年以上問題
はない。ポリブテンの揮発性は分子量と大きく相関す
る。前出の揮発減量値を満足させる目安を分子量で表す
と、平均分子量が概ね500以上のものが該当する。シ
リコーンオイルに関しては構造も重要な要素なので一概
に分子量だけでは判断できないので、前出の方法で実測
して目安とすると良いであろう。
【0010】水性ボールペン用のインキ追従体に用いる
増粘剤や界面活性剤は、通常、疎水性もしく非水溶性の
ものが好ましい。親水性の増粘剤や界面活性剤はインキ
との界面からインキ中に移行してインキ追従体の粘度が
失われてしまったり、インキに悪影響を与えて筆記不能
になるなどの不都合が生じる場合がある。増粘剤として
は、アエロジルR−972,R−974D,R−976
D、RY−200(日本アエロジル〓商品名)のような
表面をメチル化処理した微粒子シリカ、レオパールKE
(千葉製粉(株)商品名)などの有機増粘剤、もしくは
ジメチルジオクタデシルアンモニウムベントナイトなど
表面をオニウム処理などで疎水化した粘土増粘剤、もし
くはステアリン酸リチウム,ステアリン酸アルミニウ
ム,ステアリン酸ナトリウムなどの非水溶性金属石鹸を
用いることが挙げられる。これらは単独でも併用しても
構わないが、その総添加量はインキ追従体全量に対して
1〜10重量%である。また、本発明ではカップリング
剤の効果により、インキ追従体の系全体として疎水性を
向上させる効果が得られるので、アエロジル#200、
380、300、100、OX50(日本アエロジル〓
商品名)微粒子アルミナ、超微粒子酸化チタンなどの親
水性の増粘剤も用いることが出来る。その使用量は疎水
性のものと同等である。
【0011】通常の水性ボールペン用インキ追従体の追
従性を向上するために界面活性剤などの添加剤を用いる
のも有効な手段である。界面活性剤の種別は全く問わな
いが、インキ側のゲル状物では経時保存中にインキへ溶
出するものは好ましくなく、HLB(親水疎水バラン
ス)値が4以下の非イオン系界面活性剤が好ましい。さ
らに言えば一般にフッ素系界面活性剤、シリコーン系界
面活性剤と呼ばれているものが、基油の表面張力を著し
く下げるため最も好ましい。増粘剤の分散安定化、均一
化や系の疎水化に効果のある添加剤は、経時的な安定性
やインキへ悪影響などさえなければ積極的に用いられる
べきである。本発明では、前述の増粘剤と同様の理由で
多少の親水性を有する添加剤であっても使用が可能とな
る。一般的に、これらの添加量は、効力が発揮される最
少の添加量である0.01%から最大でも5重量%程度
である。5重量%を超えて用いてもインキ追従体自体の
性能上問題とはならないが、添加効果としては全く無意
味であるばかりでなく、インキに対する悪影響も心配で
ある。
【0012】添加剤は先に添加した方が系全体に均一に
分布させやすいので好ましいと言えるが、必要に応じて
添加順序を変えることに何等問題はない。例えば金属石
鹸を用いる場合は200℃以上の高温に熱して混練しな
ければならなず、添加剤はその耐熱性に応じて冷却後に
添加しなければその効力を失ってしまう。
【0013】本発明のインキ追従体の充填方法の一例を
示すと、インキ収容管にインキを充填し、ペン先を取り
付け、更にインキ追従体を充填する。しかる後、遠心分
離機で尾端方向からペン先方向に向けて強い遠心力をか
けるとインキとインキ追従体は間に空気などを挟むこと
なく見栄え良く充填される。
【0014】次に実施例を持って本発明を説明する。
【0015】実施例及び比較例の評価のために水性ボー
ルペン用インキを次に示すように調製した。 プリンテックス 25(カーホ゛ンフ゛ラック;デグサ社商品名) 6 重量部 ジョンクリル61J(スチレンアクリル酸共重合体 31%アンモニア中和水溶液:ジョンソン(株)商品名) 10 〃 アクロナールYJ−1120D(スチレンメタクリル酸共重合体: 50%エマルション:三菱化学BASF(株)商品名) 10 〃 グリセリン 10 〃 リシノール酸カリウム 0.5 〃 トリエタノールアミン 1 〃 1,2−ベンズイソチアゾリン3−オン 0.2 〃 ベンゾトリアゾール 0.2 〃 SILWET L7001(シリコーン系界面活性剤; 日本ユニカー(株)商品名) 0.2 〃 水 11.5 〃 以上をビーズミルで混練した後、カーボンブラックの粗大粒子を取り除き プロピレングリコール 20 重量部 カ−ボポール 940(架橋型ホ゜リアクリル酸;B.F.ク゛ット゛リッチ社商品名) 0.4 〃 水 30 〃 を加えて、40sec-1の時の粘度が450mPa・sec水性ボ
ールペン用インキを得た。
【0016】試験1 経時安定性(ペン体保存試験) 実施例及び比較例を50本ずつ、図1に示すボールペン
に組み立てた。内径4.0mmで半透明のポリプロピレン
チューブをインキ収容管7とし、所定のインキ8と各実
施例及び比較例のインキ追従体9を充填した。ペン先部
には、図1と同様の形態を持つ市販のボールペン(UM
−100;三菱鉛筆(株)商品名)のものと同じボール
ペンチップを装着した。ボールペンチップホルダー3の
材質は快削ステンレス、ボール4は直径0.5mmのタン
グステンカーバイトである。組上がったボールペンに対
して強制条件下で保存試験を行った。各サンプルをペン
先部が上になるようにして50℃の恒温槽に2週間放置
した後、黙視にて油分がインキ中に存在している本数を
数えて点数とした。実施例及び比較例はそれぞれ50サ
ンプルであり、0点が最も良く最低は50点である。
【0017】試験2 筆記試験 試験1と同様のサンプルをそれぞれ10本ずつ組み立
て、速度4.5m/secの速度で連続500m螺旋筆記を
し、初期のインキ量の概ね半分を消費させてた。目視に
てインキ残量を確認し。初期と同様にインキ残量が分か
り易く、界面が平坦なものを5点。残量は分かり易いも
のの、インキ/インキ追従体界面が平坦とは言え無いも
のを3点。インキ収容管内壁が著しく汚ないものを1点
とした。途中で、インキ追従体の機能を逸するものは0
点として、配合設計から変更するつもりであったが、今
回は0点がなかった。
【0018】今回の試験で用いたイソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネートは商品名プレンアクトTTS、
テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタ
ネートは商品名プレンアクト46B、ジクミルフェニル
オキシアセテートチタネートはサンプル名プレンアクト
134Sと言う名前で、全て味の素株式会社の製品であ
る。
【0019】 (実施例1) ニッサンポリブテン 015N (日本油脂(株)商品名) 94重量部 微粒子酸化アルミニウム(日本アエロジル(株)製) 5 〃 イソプロピルトリイソステアロイルチタネート 1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、実施例1得
た。
【0020】 (実施例2) KF−96A-3,000(メチルホ゜リシロキサン:信越化学工業(株)商品名) 95重量部 アエロジル 380(微粒子シリカ;日本アエロジル(株)商品名)3 〃 テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート 1 〃 SILWET FZ2110 (シリコーン系界面活性剤;日本ユニカー(株)商品名) 1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、実施例2を得
た。
【0021】 (実施例3) ポリブテンHV−15(日本石油(株)商品名) 89.9重量部 アエロジル R974(日本アエロジル(株)商品名) 4 〃 ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート 6 〃 エフトップ EF−801 (フッ素系界面活性剤;三菱マテリアル(株)商品名) 0.1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練して実施例3を得
た。
【0022】 (実施例4) ダイアナプロセスオイル MC−W90 56 重量 部 ポリブテンHV−15 32 〃 アエロジル R974 3 〃 イソプロピルトリイソステアロイルチタネート 6 〃 ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート 3 〃 プラネタリミキサー((株)小平製作所製)で内部を
0.1気圧に減圧して2時間攪拌し、実施例4を得た。
【0023】 (実施例5) KF−96H-3万(メチルホ゜リシロキサン:信越化学工業(株)商品名) 37 重量 部 ダイアナプロセスオイル MC−S32 53 〃 アエロジル 200 1 〃 BENTON 34 (有機処理ベントナイト:ウイルバ−エリス社商品名) 2 〃 イソプロピルトリイソステアロイルチタネート 6 〃 ジグリセリンジベヘニルエーテル 1 〃 エタノール 2 〃 以上の配合物を三本ロールミルで2回混練し、実施例5
を得た.3本ロールミル混練中にエタノールは揮発して
失われてしまった。
【0024】 (比較例1) ニッサンポリブテン 015N 95重量部 微粒子酸化アルミニウム 5 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、比較例1を得
た。
【0025】 (比較例2) KF−96A-3,000 95重量部 アエロジル 380 3 〃 SILWET FZ−2110 1 〃 NIKKOL SO−15 (日光ケミカル〓商品名:ソルビタンセスキオレート) 1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練して比較例2を得
た。
【0026】 (比較例3) ポリブテンHV−15 89.9重量部 アエロジル R974 4 〃 KF−96A-3,000 6 〃 エフトップ EF−801 0.1 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練して比較例3を得
た。
【0027】 (比較例4) ダイアナプロセスオイル MC−W90 59 重量 部 ポリブテンHV−15 32 〃 アエロジル R974 3 〃 NIKKOL SO−15 3 〃 プラネタリミキサー(前出)で内部を0.1気圧に減圧
して2時間攪拌し、比較例4を得た。
【0028】 (比較例5) KF−96H-3万 37 重量 部 ダイアナプロセスオイル MC−S32 53 〃 アエロジル 200 1 〃 BENTON 34 2 〃 KF−96A-3,000 6 〃 ジグリセリンジベヘニルエーテル 1 〃 エタノール 2 〃 以上の配合物を三本ロールミルで2回混練し、比較例5
を得た.3本ロールミル混練中にエタノールは揮発して
失われてしまった。
【0029】実施例及び比較例の試験結果を表1とし
た。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1〜5で離油の認められたものはな
い。特に実施例1と比較例1はチタネート系カップリン
グ剤の有無のみの違いであるが、比較例1では親水性の
高い酸化アルミニウム微粒子がインキ中に移行してしま
って全ての油分が先端方向(上方向)に移動してしまっ
たが、実施例1では全く見られなかった。これはチタネ
ートカップリング剤によって疎水性が増したためである
と考えられる。
【0032】比較例2と比較例3のインキへの追従性は
それぞれのシリコーン系、フッ素系界面活性剤が効力を
発揮して良好なものであったが、「筆記後の界面が平坦
であること」という厳しい判定基準を満たすに至らなか
った。これに対してチタネート系カップリング剤を添加
した実施例2では全て、実施例3では10本中6本が界
面が平坦のままであった。
【0033】実施例4では他の実施例より弱い剪断力で
分散したにもかかわらず、離油がなく、インキ追従性も
良好であった。これに対しチタネート系カップリング剤
の入らない比較例4では疎水性のシリカを使って、HL
B値が3.7の界面活性剤を用いているにもかかわらず
良好な結果が得られていない。これはチタネート系カッ
プリング剤が分散剤として良好に機能したことを意味す
る。
【0034】またイソプロピルトリイソステアロイルチ
タネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファ
イト)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテート
チタネートに変えて、イソプロピルトリドデシルベンゼ
ンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオク
チルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロ
ピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テト
ラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジ
オクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネ
ート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレン
チタネート、イソプロピルトリオクタイノルチタネー
ト、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネ
ート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルステア
レート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)
チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネー
ト、イソプロピル(N・アミノエチル・アミノエチル)
チタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネートを
任意に組み合わせて本実施例と同じ試験を行ったが、全
て同様の傾向を示した。参考に基油としてポリブテン、
流動パラフィン、スピンドル油、ジメチルシリコーンオ
イル、メチルフェニルシリコーンオイルを、増粘剤とし
てアエロジルR−972,R−974D,R−976
D、RY−200、#200、380、300、10
0、OX50、TITANIUM DIOXIDE P25、ALMINIUM OXIDE
(日本アエロジル〓商品名)BENTON 27,3
4,EW(ウィルバエリス社商品名)、合成スメクタイ
トSAN,SAF,SWN(コープケミカル社商品名)
などを、添加剤としてフッ素系、シリコン系ほかポリオ
キシエチレン誘導体、グリセリン・ポリグリセリン誘導
体、ソルビタン誘導体、燐酸エステルなどの界面活性
剤、シランカップリング剤、アルミ系カップリング剤を
任意に組み合わせた試験でも本出願の実施例と同様の傾
向を示した。
【0035】
【発明の効果】以上のように 本発明は、疑塑性を付与
したインキ追従体で確実に界面を平面としてインキ残量
が見やすく、更にインキ追従体中の増粘剤が分散良好で
離油が少なく、経時安定性に優れた水性ボールペン用イ
ンキ追従体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインキ追従体を用いる水性ボールペン
のリフィールホルダーの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インキ収容管 20 インキ 30 インキ追従体 40 ペン先部とインキ収容管の継ぎ手 41 ペン先部(ボールペンチップホルダー) 42 ボール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 美紀 神奈川県横浜市神奈川区入江二丁目5番12 号 三菱鉛筆株式会社横浜事業所内 (72)発明者 白石 克彦 神奈川県横浜市神奈川区入江二丁目5番12 号 三菱鉛筆株式会社横浜事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ収容管に直接インキを収容する水
    性ボールペンにおいて、分子中にチタニウムを含み無機
    材料と有機材料、もしくは異種の有機材料複合系に於い
    て、化学的に両者を結びつける、或いは化学反応を伴っ
    て親和性を改善し、複合系材料の機能を高める試剤を含
    む事を特徴としたインキ追従体
  2. 【請求項2】 無機材料と有機材料、もしくは異種の有
    機材料複合系に於いて、化学的に両者を結びつける、或
    いは化学反応を伴って親和性を改善し、複合系材料の機
    能を高める試剤がイソプロピルトリイソステアロイルチ
    タネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニ
    ルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロ
    ホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス
    (ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチ
    ルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テト
    ラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
    (ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジ
    オクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネ
    ート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレン
    チタネート、イソプロピルトリオクタイノルチタネー
    ト、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネ
    ート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルステア
    レート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)
    チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネー
    ト、イソプロピル(N・アミノエチル・アミノエチル)
    チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネ
    ート、ジイソステアロイルエチレンチタネートの群より
    選ばれる1種以上の化合物である請求項1のインキ追従
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7295336B2 (en) 2001-10-26 2007-11-13 Ricoh Company, Ltd Document-management printing system having a displaying unit, and its control method

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