JPH11138825A - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JPH11138825A
JPH11138825A JP30558497A JP30558497A JPH11138825A JP H11138825 A JPH11138825 A JP H11138825A JP 30558497 A JP30558497 A JP 30558497A JP 30558497 A JP30558497 A JP 30558497A JP H11138825 A JPH11138825 A JP H11138825A
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JP
Japan
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ink
substrate
orifices
manufacturing
recording head
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Application number
JP30558497A
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English (en)
Inventor
Masao Mitani
正男 三谷
Kenji Yamada
健二 山田
Osamu Machida
治 町田
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は撥水処理されているインクジェット
記録ヘッドの製造工程の合理化を課題とする。 【解決手段】 複数個のオリフィスが形成されているオ
リフィスプレートが、前記インク通路の形成する工程
と、その表面が撥水性被膜となっている2層構造の樹脂
フイルムを前記インク通路の上に貼りつける工程と、フ
ォトドライエッチングによって該樹脂フイルムに前記複
数個のオリフィスを形成加工する工程より形成されるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギを利用
してインク液滴を記録媒体に向けて飛翔させる形式の記
録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パルス加熱によってインクの一部を急速
に気化させ、その膨張力によってインク液滴をオリフィ
スから吐出させる方式のインクジェット記録装置は、特
開昭48−9622号公報、特開昭54−51837号
公報等によって開示されている。
【0003】このパルス加熱の最も簡便な方法は薄膜ヒ
ータにパルス通電する方法であるが、パルス通電するた
めの駆動用LSIと薄膜ヒータを同一Si基板上に形成
して、従来にない小型、高熱効率のインクジェット記録
ヘッドを実現できることは、本出願人が特開平06−7
1888号、特開平06−297714号、特開平07
−227967号、特開平08−20110号、特開平
08−207291号公報等に記載しているとおりであ
る。そして、この技術を適用すると、インク吐出用オリ
フィスを2次元的に大規模、且つ高密度に集積して形成
することが可能となり、例えば、30〜60ppm(ぺ
一ジ/分)のA4版フルカラープリンタさえ実現するこ
とが可能となった(現状は1〜2ppm)。
【0004】さて、一般にこの種のヘッドに供給するイ
ンクは若干の負圧にしておくことが不可欠である。それ
は、数10ミクロンという細かいオリフィス径の毛細管
現象によって、オリフィス内のインクがオリフィス表面
に流出しやすく、これを防止するためである。インクを
負圧にするための方法には、インク袋をスプリングで膨
らます方法とか、スポンジの毛細管現象を利用する方法
等が実用化されているが、どちらも常圧のインクタンク
を想定した場合に比べ、コスト高でインクタンクも大形
になるという問題を抱えている。また、負圧インクは常
圧インクに比べて吐出不能の原因となる気泡が発生しや
すく、更にインク吐出後の補充(リフィル)に時間を要
し、印字速度を遅くする原因ともなっている。
【0005】これに対し本発明者は、オリフィスプレー
ト表面とその近傍を撥水処理することによってインクタ
ンクを常圧化できることを見いだし、それを特許出願し
た(特願平08−311560号参照)。そして、この
撥水処理の具体的実施方法についても明らかにした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の撥水処
理方法よりも簡便で効果的な方法が望まれている。そこ
で、本発明の課題は、オリフィスプレートの作成方法に
ついて、前述の撥水処理方法よりも簡便で効果的な方法
を提供し、インクタンクの常圧化と印字速度の向上、及
びヘツドのクリーニングの削減と高信頼化を図ることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の構成は、Si基板の第1面上に形成された複
数個のヒータと、該ヒータを駆動するべく同一Si基板
上に形成された駆動用LSIと、該ヒータにパルス通電
することによって該ヒータと垂直の方向にインク滴を吐
出する複数個のオリフィスと、該ヒータとオリフィスの
それぞれに対応して該Si基板上に設けられた複数個の
個別インク通路と、該個別インク通路の全てが連通する
べく前記Si基板上に設けられた共通インク通路と、該
共通インク通路の全長にわたって連通するよう前記Si
基板に設けられたインク溝と、該インク溝が前記Si基
板の第1面の裏面である第2面と連通するべく該Si基
板の第2面に穿たれた1個以上のインク供給穴とからな
るインクジェット記録ヘッドの製造方法において、前記
複数個のオリフィスが形成されているオリフィスプレー
トが、前記インク通路の形成する工程と、その表面が撥
水性被膜となっている2層構造の樹脂フイルムを前記イ
ンク通路の上に貼りつける工程と、フォトドライエッチ
ングによって該樹脂フイルムに前記複数個のオリフィス
を形成加工する工程より形成されることにある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてオリフィスの
配列密度が360dpi(dot/inch)のヘッド
についての実施例を説明する。
【0009】図1は、約50μm径のオリフィス13が
図1の紙面の垂直の方向に約70μmピッチでで並んで
いるヘッドの断面図を示す。この断面図には、駆動用L
SI14を含む1列分(1色分)のヘツドが示されてい
る。インクはインク供給穴9から供給され、インク溝1
0、共通インク通路11、個別インク通路12を経由し
てオリフィス13から吐出される。
【0010】オリフィス近傍の拡大図を図2に示す。イ
ンクの吐出は、駆動用LSI14によって選択された個
別薄膜導体4を通じて薄膜抵抗体3にパルス通電するこ
とによって行なわれる。
【0011】さて、本発明のヘツドの特徴は、オリフィ
スプレート7の表面に撥水性被膜8が付着しており、そ
の製造方法が図3に示されているように合理化されてい
ることである。すなわち、本発明者によって開発された
従来技術による製造方法(特願平08−311560号
参照)を図4に示すが、大幅に工程が合理化されている
ことが理解できよう。以下、これらの工程を詳しく説明
する。
【0012】まず、駆動用LSI14が形成されている
Siウエハ1’上の上に(1)の工程で薄膜ヒータを形
成する。この薄膜ヒータにはTa−Si−O三元合金薄
膜抵抗体3とNi、またはAuめっきされたNi金属薄
膜導体4および5の組合せを用いることができ、熱酸化
して薄膜抵抗体上に薄い自己酸化被膜を形成する(本発
明者による特願平07−340486号、特願平08−
122091号、特願平08−169073号参照)。
但し、本発明においては、厚い保護膜をもつ通常の薄膜
ヒータを用いても有効である。
【0013】次に、(2)の工程でインク溝10とイン
ク供給穴9をフォトサンドブラスト法によって形成し、
更に(3)の工程で耐熱性ポリイミドによって、隔壁6
およびインク通路11、12を形成する(本発明者によ
る特願平09−11026号、特願平09−36808
号参照)。この後、(4)の工程で、撥水性被膜3とし
て、例えば3μm厚さのフッ素樹脂(PTFE)を被覆
した厚さ35μmの樹脂フィルム7を隔壁6上に貼りつ
け、フォトドライエッチングによってこの2層構造フィ
ルム8/7にオリフィス13を形成する。このフォトド
ライエッチング用レジストとしてはAl金属薄膜等が利
用できる。なお、(4)の工程完了後、撥水性被膜3の
表面をドライエッチング、または酸素ガスによる反応性
プラズマエッチングによって軽く加工し、この表面を微
細構造の超撥水性化することも可能である。
【0014】このようにして製造された、例えば図5に
示すようなSiウエハ1‘をマスク通りに切断すれば、
オリフィス13が5列並ぶフルカラー用ヘッドチップ1
6(黒インクのオリフィスは128個×2列としてい
る)が8.5×10.0mm2サイズで得られる。この
チップは、図4に示す従来方法によって製造したものと
特性上は同一のもので、撥水処理の工程を持たない分だ
け製造工程が大幅に合理化されていることが理解できよ
う。
【0015】このヘッドチップ16を4色のインクが内
臓できるインクカ、一トリッジに貼りつけ、駆動用LS
I14との接焼端子であるボンディングパッド15に配
線接続して実装すれば、インクジェットプリント用フル
カラー記録ヘッド(4色)が完成する。
【0016】この記録ヘッドにブラック、イエロー、シ
アン、マゼンタの4色のインクを充填し、フルカラープ
リンタに装着して印刷評価した。その際、インクカート
リッジのインク圧力を20mmHgの負圧、外気圧と同
じ常圧、5mmHgの加圧、の3条件で印字テストし
た。その結果、吐出周波数については、負圧の場合の6
〜7kHzに対し、常圧と加圧カートリッジの場合は7
〜8kHzに向上することが分かった。そして、常圧、
加圧の場合においてもインク垂れはみられず、ヘツド面
のクリーニング回数を大幅に削減できることも確認でき
た。しかし、インクカートリッジの加圧力を10mmH
gに高くするとインク垂れが見られるようになった。こ
れらの結果は、オリフィスプレート表面を超撥水性化し
ても変わらず、オリフィスプレート表面のインク濡れが
ほとんど認められなくなるという良好な結果を得た。す
なわち、本発明の方法で製造したインクジェット記録ヘ
ッドは、カートリッジのインク圧力を外気圧と同じ常圧
としてもインク垂れがなく、吐出周波数は約15%向上
し、ヘツド面のクリーニングを大幅に軽減できることが
分かった。そして、この製造方法が工程数を大幅に削減
できるものであり、しかもその製造が現在のLSI製造
の主流である5〜6インチのSiウエハを用いて多くの
ヘツドチップを一括して製造できるという特徴を持って
いる。もちろん、これより大きなSiウエハを用いて製
造できることは言うまでもない。
【0017】なお、撥水性被膜8の厚さは1〜5μm、
樹脂フイルム7の厚さは20〜50μmの範囲が適当で
あるが、これはオリフィスの配列密度によって変えられ
るものであり、また、この2層構造フィルムの製造のし
易さにも依存している。
【0018】
【発明の効果】本発明により、オリフィスプレート表面
の撥水処理、または超撥水処理が容易となり、吐出周波
数の向上、構造が簡単でインク垂れのないインクカート
リッジの採用、ヘツドクリーニングの大幅な軽減、大口
径Siウエハによるヘツドの一括製造、等の効果が得ら
れ、小型、低コスト、高速印刷が可能なインクジェット
記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるインクジェット記録ヘッドの一例
を示す断面図である。
【図2】図1のオリフィス近傍の拡大断面図である。
【図3】本発明になるヘッドの製造方法を示す工程図で
ある。
【図4】従来技術によるヘッドの製造工程図である
【図5】本発明によって製造されたSiウエハとヘッド
チップの一例を示す。
【符号の説明】
1はSi基板、1’はSiウエハ、2はSi02断熱
層、3は薄膜抵抗体、4は個別薄膜導体、5は共通薄膜
導体、6は隔壁、7は樹脂フィルム、8は饒水性被膜、
9はインク供給穴、10はインク溝、11は共通インク
通路、12は個別インク通路、13はオリフィス、14
は駆動用LSI、15はボンディングパッド、16はヘ
ッドチップである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si基板の第1面上に形成された複数個の
    ヒータと、該ヒータを駆動するべく同一Si基板上に形
    成された駆動用LSIと、該ヒータにパルス通電するこ
    とによって該ヒータと垂直の方向にインク滴を吐出する
    複数個のオリフィスと、該ヒータとオリフィスのそれぞ
    れに対応して該Si基板上に設けられた複数個の個別イ
    ンク通路と、該個別インク通路の全てが連通するべく前
    記Si基板上に設けられた共通インク通路と、該共通イ
    ンク通路の全長にわたって連通するよう前記Si基板に
    設けられたインク溝と、該インク溝が前記Si基板の第
    1面の裏面である第2面と連通するべく該S1基板の第
    2面に穿たれた1個以上のインク供給穴とからなるイン
    クジェット記録ヘッドの製造方法において、 前記複数個のオリフィスが形成されているオリフィスプ
    レートが、前記インク通路の形成する工程と、その表面
    が撥水性被膜となっている2層構造の樹脂フイルムを前
    記インク通路の上に貼りつける工程と、フォトドライエ
    ッチングによって該樹脂フイルムに前記複数個のオリフ
    ィスを形成加工する工程より形成されることをを特徴と
    するインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のインクジェット記録ヘッド
    の製造方法において、 前記オリフィスプレートの表面を、更にドライエッチン
    グまたは酸素ガスによる反応性プラズマエッチングによ
    って軽く加工して超撥水性被膜とする工程を追加するこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のインクジェット記
    録ヘッドの製造方法において、 前記製造方法の一連の工程が、5インチ径サイズ以上の
    Si基板単位で行なわれることを特徴とするインクジェ
    ット記録ヘッドの製造方法。
JP30558497A 1997-11-07 1997-11-07 インクジェット記録ヘッドの製造方法 Pending JPH11138825A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009532237A (ja) * 2006-04-03 2009-09-10 ザール テクノロジー リミテッド 小滴付着装置

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