JP3989248B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴を記録媒体に飛翔させて記録するインクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、水性インクのインク液滴を吐出して記録を行うインクジェットプリンタが普及しているが、一方において、インクジェットプリンタは、写真のように高画質の画像を高速にプリント出力できることが強く望まれている。
このため、インクジェットプリンタの画質の向上や印刷速度の向上のための種々の技術が提案されている。例えば、インク液滴が所望の方向に正確に吐出して飛翔し、高画質の画像を高速にプリントできるように、インク吐出ノズルの吐出開口部分の周辺に撥水処理層が設けられたインクジェットヘッドが提案されている。
【0003】
特開平10−151744号公報では、インク吐出ノズルのインク吐出開口部分周辺に、フッ素系ポリマーの塗布を行うことが提案されている。
図6に、上記公報におけるインクジェットヘッドのインク吐出ノズルに対応した構成が示されている。また、図7には、図6に示す領域Cの拡大図が示されている。
上記公報によると、基板100上に発熱抵抗体102および薄膜導体104、106を設けるとともに、隔壁層108を基板100上に設けることによって個別インク通路110を形成し、隔壁層108の上にインク吐出ノズル112を有するプレート114を貼り付けている。そして、このプレート114のインク吐出ノズル112の吐出開口部112aの周辺に、フッ素系ポリマーの塗布を行い、撥水処理層116を設けている。特に、図7に示すように、撥水処理層116の表面に、30〜60nmの微細な凹凸面118を形成することで、撥水性を一層向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報におけるインクジェットヘッドでは、記録紙等への印刷のために飛翔したインク液滴の一部分が跳ね返ってインク吐出ノズル112のインク吐出開口部周辺に付着したインク液等をクリーニング除去するために、クリーニングブレード等によって撥水処理層116が擦られ、撥水処理層116はクリーニングの回数に伴って磨耗する。従って、インクジェットプリンタを長期間使用すると、撥水処理層116が消滅し、撥水性の劣るプレート114が表面に現れるため、記録紙等から跳ね返ったインク液滴の一部分がインク吐出ノズル112の吐出開口部周辺に付着し易くなる。その結果、インク吐出ノズル112から吐出しようとするインク液滴の吐出方向が乱れ、インク液滴が記録紙等の所望の位置に着弾せず、高画質な画像をプリントすることはできくなるといった問題がある。
このような問題は、インク液滴を吐出させるアクチュエータとして発熱素子を用いた加熱方式のインクジェットヘッドのみならず、アクチュエータとしてピエゾ素子等の圧電素子を用いた圧電方式のインクジェットヘッドにおいても同様に発生する問題である。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、インク液滴を吐出するインク吐出ノズルが設けられたプレートを備えるインクジェットヘッドであって、所望の場所が撥水性(撥インク性)を有し、長期間使用してもインク液滴に対する撥インク性が維持され、また、高画質なプリントを出力することのできるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、基板上に設けられ、インクを吐出するためのインク吐出作用面を有するインク吐出手段と、このインク吐出手段を用いて前記インク吐出作用面に対して略垂直方向にインクが吐出するように前記インク吐出作用面に対向してインク吐出開口部が配置されたインク吐出ノズルを有するプレートであって、少なくともインク吐出側の表面近傍領域に、撥水機能を有する微粒子がプレート母材中に分散したプレートを備え、前記インク吐出手段を用いて前記インク吐出ノズルからインク液滴を吐出するインクジェットヘッドを製造するに際し、前記インク吐出ノズル形成前のプレートを前記基板に沿って貼り付けた後、前記インク吐出ノズルの内表面が平滑面となるように、前記プレート母材と前記微粒子のエッチングレートが略同等の第1のエッチング条件で前記インク吐出ノズルをドライエッチングし、形成されたインク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面が前記微粒子の露出した微小凹凸面となるように、前記プレート表面を、前記プレート母材のエッチングレートが前記微粒子のエッチングレートより速い第2のエッチング条件でドライエッチングし、前記第1のエッチング条件と前記第2のエッチング条件は、ドライエッチングに用いるガス成分が異なることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法を提供する。
【0007】
ここで、前記撥水機能を有する微粒子は、シリコーンを主成分とする微粒子であり、前記インク吐出ノズルの形成は、酸素およびフッ素を含むガスを反応ガスとするドライエッチングによって行われ、前記プレート表面の加工は、酸素ガスを反応ガスとするドライエッチングによって行われることが好ましい。
前記プレート表面の加工は、前記インク吐出ノズルの形成をドライエッチング装置にて行った後、このドライエッチング装置にて、反応ガスを変えて、続けて行うことが好ましい。
【0008】
又、前記インク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面に、前記第2のエッチング条件を用いたエッチングにより、前記微粒子が露出し微小凹凸面が形成されることが好ましい。
【0009】
さらに、前記インク吐出ノズルのノズル内表面には、前記第1のエッチング条件を用いたエッチングにより、微小凹凸のない平滑面が形成されることが好ましい。
【0010】
さらに、前記基板に貼り付ける前記プレートにおいて、インク吐出面側と反対の貼り付け面側の表面における前記微粒子の分散密度は、インク吐出面側表面における前記微粒子の分散密度に対して低いことが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクジェットヘッドの製造方法で製造されるインクジェットヘッドについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0014】
図1には、本発明のインクジェットヘッドの製造方法で製造されるインクジェットヘッド10が示されている。また、図2には、図1に示すA−A’線に沿ったインクジェットヘッドの断面図が示されている。
インクジェットヘッド10は、A4フルカラーインクジェットプリンタ用ラインヘッドであり、6インチウエハから得られるモノリシックなシリコン基板である基板10aおよび10bが中央で突き合わされて、実装フレーム11に取り付けられている。
【0015】
ここで、基板10aおよび10bの表面には、例えば、720dpi(ドット/インチ)の密度で6048個のインク吐出ノズルが配列されているノズル列12、すなわち、ブラック用ノズル列12b、イエロー用ノズル列12y、シアン用ノズル列12cおよびマゼンタ用ノズル列12mが設けられ、ノズル列には、210mmの長さに総数24192個のインク吐出ノズルが並んでいる。
このような基板10aおよび10bは、各色のノズル列12のインク吐出ノズル各々に対応して、図3に示すように、後述する発熱素子32と個別インク通路42を有する同様のインク吐出機構を備えている。ここで、図2に示す領域Bのインク吐出ノズルに対応するインク吐出機構14を例にとって説明する。
【0016】
図3には、インク吐出機構14が示されている。
インク吐出機構14は、シリコンやパイレックスガラス等からなる基板16と、隔壁層18と、インク吐出ノズル20を備えるプレート22とが積層された3層構造である。
基板16には、エッチング等によって、例えば150μm加工されて、各インクのノズル列12に割り当てられるインク供給路24が形成される。また、図3中、プレート22のインク吐出ノズル20下方直下に発熱抵抗体26がスパッタ法によって形成される。
インク供給路24の底面には、基板16の裏面に貫通する連結用インク孔36が間欠的に設けられ、インク供給路24は、水性インクを蓄えるインクタンク40と接続されるインクタンク接続路38と連通し、常時インクがインク供給路24に供給される構成となっている。
【0017】
発熱抵抗体26には、パルス電圧を印加するための配線導体28、30が接続され、配線導体28は、基板16上に設けられた耐エッチング層や断熱層(いずれも図示されない)を横切る図示されないスルーホール接続部を通して、シフトレジスタ回路およびドライバ回路を有する駆動用LSI34のコレクタ電極に接続されている。また、配線導体30は接地されている。
ここで、駆動用LSI34は、図示されないプリンタ制御部から配線されているデータ線、クロック線、および2本の電源線の計4本と接続され、また、基板10aあるいは10bの側方から配線されているアース線が発熱素子32の配線導体30と接続されている。
【0018】
隔壁層18は、基板16上に設けられ、個別インク通路42とインク供給路24を形成する。隔壁層18は、耐水性フィルムレジストを基板16上に接着し、個別インク通路42とインク供給路24の部分のレジストを除去することによって形成され、配線導体28の一部分と駆動用LSI34を覆う。本実施例では、耐水性フィルムレジストを隔壁層18とするものであるが、ポリイミドを用いてもよい。
【0019】
プレート22は、インク吐出ノズル20を有し、シリコーン(ポリシロキサン)を主成分とする撥水機能を有する微粒子23がプレート母材中に略均一に分散している。ここで、撥水とは、インク液滴の接触角が90度以上である状態をいう。
プレート22のプレート母材は、広く高分子フィルムに用いられる樹脂材料が用いられる。例えば、ポリイミドやポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリサルフォン等の熱可塑性樹脂、さらには、アラミド樹脂がプレート母材として用いられる。
プレート母材中に分散する微粒子23の粒径は、1μm以下であるのが好ましく、また、この微粒子23のプレート母材中の分散密度は、3×107 個/mm3 以上であるのが好ましい。
インク吐出ノズル20のインク吐出側(表面側)のプレート22の表面には、微粒子23が表面に露出して、微小凹凸面22aを形成している。従って、微小凹凸面22aの凹凸は、微粒子23の粒径に対応した大きさとなっており、1μm以下の微小凹凸が形成されるのが好ましい。このような微小凹凸面22aは、インク吐出ノズル20のインク吐出側のプレート22の表面全面に形成されてもよいし、インク吐出ノズル20のインク吐出開口部分の所定の範囲内に形成されるものであってもよい。
【0020】
このように、インク吐出ノズル20のインク吐出開口部分の周辺に、微粒子23を露出させ、微小凹凸面22aを形成するのは、微粒子23が撥水機能を有するシリコーンを主成分とすることにより、水性インクからなるインクに対して、撥水性(撥インク性)を持たせ、さらに、微小凹凸の形状効果によって、インク液滴の接触角が90度以上、好ましくは120度以上とし、超撥インク性を発現させるためである。
このような微小凹凸面22aは、プレート22のプレート母材のエッチングレートが微粒子23のエッチングレートより速いエッチング条件を用いて、ドライエッチングあるいはウェットエッチングによってエッチング加工されて形成される。例えば、ドライエッチングの場合、反応性イオンエッチングによってプレート母材が選択的に加工されて形成される。
プレート母材のエッチングレートが微粒子23のエッチングレートより速いとは、加工後の加工面が微小凹凸面として許容される程度のエッチングレートの差異である。
【0021】
また、インク吐出ノズル20の内表面は、微粒子23が表面に露出せず、微粒子23の表面がプレート母材と面一になった微小凹凸のない平滑面22bが形成されている。このインク吐出ノズル20は、インク吐出ノズル20形成前のプレート22が隔壁層18に貼り付けられた後、プレート母材と微粒子23のエッチングレートが略同等のエッチング条件を用いて、ドライエッチングあるいはウェットエッチングによって穴あけ加工されて形成される。従って、プレート母材および微粒子23は、区別なくエッチングされる。エッチングによる穴あけ加工は、例えば、後述するように、反応性イオンエッチングによって行われる。
エッチングレートが略同等とは、加工後の加工面が平滑面として許容される程度のエッチングレートである。
このように、インク吐出ノズル20の内表面に、微小凹凸のない平滑面22bを形成させるのは、インク吐出ノズル20の内表面は、吐出するインク液滴と接触する際、円滑にインク液滴が通過できるように超撥インク性が発現しないことが好ましいからである。従って、このような平滑面22bでは、インクの接触角が120度以下、より好ましくは90度以下となる。
【0022】
また、インク吐出ノズル20のインク吐出開口部分と反対側の裏面側は、微粒子23が表面に露出しない平滑面となっている。裏面側を平滑面とするのは、プレート22を隔壁層18に接着剤で貼り付ける際、超撥インク性が発現せず、接着剤が裏面全体に薄く拡がり、プレート22と隔壁層18の接着を良好にするためである。
【0023】
このような微小凹凸面22aおよび平滑面22bを有するプレート22の形成は、例えば、ドライエッチングの場合、予め、プレート母材に微粒子23を略均一に分散したプレートを加熱熱硬型接着剤や紫外線硬化型接着剤等を用いて隔壁層18に貼り付け、その後、O2 およびCF4 を反応ガスとして、公知の反応性ドライエッチング装置を用いてプラズマ反応性ドライエッチングを行い、インク吐出ノズル20を形成(穿孔)する。インク吐出ノズル20の形成に際し反応ガスをO2 およびCF4 を用いるので、シリコーンを主成分とする微粒子23とプレート母材のエッチングレートは略同等であり選択性なくエッチングされる。従って、インク吐出ノズル20の内表面には平滑面22bが形成される。
【0024】
次に、同一の反応性ドライエッチング装置を用いて、O2 を反応ガスとしてプラズマ反応性ドライエッチングを行い、プレート22のインク吐出側の表面をエッチング加工する。この時、反応ガスをO2 とするので、プレート22のプレート母材のエッチングレートが微粒子23のエッチングレートより速くなり、プレート母材が選択的にエッチング加工され、シリコーンからなる微粒子23は加工されない。従って、微粒子23は、インク吐出側表面に露出して、微小凹凸面22aを形成する。
【0025】
なお、上記インク吐出ノズル20の穴あけ加工では、反応ガスとしてO2 とCF4 を含むガスを用いているが、これに限定されず、エッチングレートが同等である反応ガスであれば、どのようなものであってもよく、例えば、CF4 の替わりに、C2 6 や、SF6 等のフッ素を含むガスを反応ガスとしてもよい。なお、本発明におけるエッチングレートを略同等とするエッチング条件は、ドライエッチングの場合、上記反応ガスの種類や反応ガスの組成比のみならず、ドライエッチング装置内の圧力や温度や印加する高周波電源の周波数等の種々の条件や、ウェットエッチングの場合、エッチング液の液組成比やエッチング液の温度等も含まれる。
このようにして、プレート22は作製される。
【0026】
上記実施例は、インク液を沸騰させてインク吐出ノズル20からインク液滴を吐出する発熱素子32をインク吐出手段として用いるものであるが、本発明におけるインク吐出手段は、所定電圧に応じてピエゾ素子等の圧電素子の容積を変化させてインク液滴を吐出させる圧電方式であってもよい。
また、インク吐出ノズル20を有するプレート22は、基板16の面に沿って配置され、基板16上に設けられる発熱素子32の発熱抵抗体26の面に対して略垂直方向にインク吐出ノズル20からインク液滴を吐出させるトップシュータ方式であるが、本発明においては、発熱素子の発熱抵抗体の面と略平行にインク液滴を吐出させるサイドシュータ方式に適用してもよい。
【0027】
このようなインク吐出機構14では、図示されないプリンタ制御部からデータ線を通じて送られた信号に基づいて、発熱素子32は発熱し、個別インク通路42の発熱抵抗体32上に位置するインクを加熱して、気泡を発生させる。気泡は急激に膨張して、インク吐出ノズル20内のインクを上方に押し上げ、インク液滴を吐出させる。その後、膨張した気泡は、インク吐出ノズル20の開口部分で大気と連通するとともに、断熱膨張により冷却した気泡は収縮を開始し消滅する。これによってインク液滴の1回の吐出が終了する。
【0028】
インク液滴がインク吐出ノズル20から吐出する際、インク吐出ノズル20のインク吐出開口部分周辺は、撥水機能を有する微粒子23が表面に露出し、しかも微小凹凸面22aが形成され、超撥インク性の機能を持つ表面が形成されるので、記録紙等に吐出したインク液滴の一部分が跳ね返ったインク液が、インク吐出ノズル20のインク吐出開口部分周辺に跳ね返っても、インク液をはじき、付着しない。従って、インク液滴の吐出の際、インク吐出開口部分には、付着物がないので、付着物の影響を受けて、インク液滴の吐出方向が微妙に変化することはなくなる。
【0029】
たとえ、付着物が付き、クリーニングブレードによって微小凹凸層22aが摺動され、磨耗しても、プレート22には微粒子23が均一に分散しているので、微粒子23が表面に常時露出し、微粒子23による微小凹凸層22aを形成する。従って、長期間インクジェットヘッドを使用してもインク液滴の吐出方向が安定する。
【0030】
上記実施例のプレート22は、プレート母材中に、シリコーンを主成分とする撥水機能を有する微粒子23を略均一に分散させたものであるが、本発明は、さらに、プレート22の替わりに、撥水機能を有する微粒子が分散し、プレートのインク吐出面側と反対の裏面側の表面における上記微粒子の密度が、インク吐出面側表面における上記微粒子の密度に対して小さいプレートを用いたインクジェットを提供する。
【0031】
このようなインクジェットの好適実施例は、プレート22を除き、図3に示すインク吐出機構14と同一の構成を持つものである。
【0032】
例えば、図4(a)に示すようなプレート22’が、プレート22の替わりに用いられる。
プレート22’は、プレート22と同様に、インク吐出ノズル20’を有し、プレート母材として、広く高分子フィルムに用いられる樹脂材料が用いられる。例えば、ポリイミドやポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリサルフォン等の熱可塑性樹脂やアラミド樹脂等が用いられる。
【0033】
さらに、プレート22’には、シリコーンやフッ素系オリゴマー、フッ素系ポリマーやフッ素系グラファイトからなる撥水機能を有する微粒子23’が分散し、インク吐出面側からその反対側の裏面側に行くにつれ、微粒子23’の分散密度が徐々に低下し、裏面側表面では殆ど微粒子23’がなくなる粒子密度の分散分布となっている。すなわち、プレート22’は、インク吐出面側では微粒子23’に基づく撥水性の効果を有し、裏面側表面では、微粒子23’に基づく撥水性の効果がなくなる傾斜機能を持っている。なお、微粒子23’は、微粒子23と同様に、粒径が、1μm以下であるのが好ましく、またこの微粒子23の分散密度が3×107 (個/mm3 )以上であるのが好ましい。このようなプレート22’は、微粒子23’の分散密度が異なる溶融状態の高分子フィルム形成溶液を用いて多層塗布することによって作製することができる。
【0034】
また、インク吐出開口部分側(表面側)のプレート22’の表面には、プレート22と同様に、微粒子23’が表面に露出して、微小凹凸面22a’が形成されている。このような微小凹凸面22a’は、インク吐出ノズル20’のインク吐出側のプレート22’の表面全面に形成されてもよいし、インク吐出ノズル20’の吐出開口部分の所定の範囲内に形成されてもよい。
【0035】
また、図4(b)に示すように、プレート22’の替わりに、シリコーンやフッ素系オリゴマー、フッ素系ポリマーやフッ素系グラファイト等の撥水機能を有する微粒子23’’の分散密度が、インク吐出面側から段階的に低下するように、分散密度の異なる多層膜44、46によって構成されるプレート22’’を用いてもよい。このようなプレート22’’の作製は、例えば、微粒子23’’の分散密度の異なる膜を押し出し直後に積層することによって行う。
インク吐出ノズル20’および20’’の内表面は、平滑面22bと同様の平滑面が形成される。
【0036】
このような構成をとることによって、インク吐出面側と反対の裏面側は、撥水性微粒子に基づく撥インク性や凹凸形状による超撥インク性が発現せず、隔壁層等に接着剤を用いてプレートを貼り付ける際にも接着剤が容易に拡がり十分に接着される。従って、長期間使用しても、隔壁層とプレートが剥離せず、インク液滴の吐出も安定し、高画質な画像等のプリントを出力できる。
【0037】
上記実施例のプレートは、プレート母材中に、シリコーンを主成分とする撥水機能を有する微粒子23を分散させたものであるが、本発明では、少なくともインク吐出側の表面近傍領域には、撥水機能を有する微粒子が分散したプレートを用いてもよい。このようなプレートは、前記表面近傍領域中の微粒子とこの微粒子を除く部分のエッチングレートの高低の関係が異なる少なくとも2種類のエッチング条件を用いてエッチング加工されて、インク吐出ノズルとこのインク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面が形成される。
なお、微粒子を除く部分が、エッチングレートの異なる複数の組成物によって構成されている場合、これらのエッチングレートがいずれも微粒子のエッチングレートより速いエッチング条件、および、これらのエッチングレートがいずれも微粒子のエッチングレートと略同等であるエッチング条件を用いることが好ましい。
【0038】
図5は、インク吐出側の表面近傍領域に、撥水機能を有する微粒子が分散したプレート60の断面図である。
プレート60は、プレート基材62のインク液滴の吐出側の上層に、Ni(ニッケル)とPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の組成からなり、PTFEが撥水機能を有する微粒子として構成される共析メッキ膜64が、インク吐出側のプレートの表面近傍領域に形成される。インク吐出ノズル64のインク吐出開口部周りのプレート表面、すなわち、共析メッキ膜64のインク吐出開口部周りの表面は、PTFEの微粒子によって微小凹凸面68が形成される。インク吐出ノズル66の内表面は、後述する方法によりドライエッチングを用いてPTFEの微粒子が表面に露出せず、PTFEの微粒子がNiと面一になった微小凹凸のない平滑面70が形成されている。
このようなプレート60は、PTFEの微粒子とNiのエッチングレートの高低の関係が異なる少なくとも2種類のエッチング条件を用いて、プレートがエッチング加工されて、インク吐出ノズル66が形成(穿孔)されるとともに、このインク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面が微小凹凸面にされる。
上記プレート60を用いるインクジェットヘッドは、図3に示すプレート22に替えてプレート60を用いたインク吐出機構を有する。従って、プレート60を除き各部分の構成や機能の説明は省略する。
【0039】
プレート60は、プレート基板62のインク吐出側の面にNi、PTFEの共析メッキ膜64が形成されたもので、例えば1〜5μmの厚さの共析メッキ膜64が形成されて、共析メッキ膜64を含めたプレート基板62の厚さが数10μmとなる。プレート基板62の材料は、特に限定されず、例えば、ポリイミドやポリウレタン樹脂やポリサルフォンやアラミド等の樹脂材料やガラス材料等が用いられる。
共析メッキ膜64は、フッ素樹脂をNiメッキ液に分散させてメッキすることによってプレート基材62上に形成される公知の複合Niメッキ被膜である。
【0040】
このようなプレート60のインク吐出ノズル66は、NiおよびPTFEが略同等のエッチングレートとなるエッチング条件、例えば、Arガス雰囲気でドライエッチングを行って穿孔して形成され、インク吐出ノズル66の内表面に平滑面70が形成される。また、PTFEのエッチングレートをNi のエッチングレートと略同等とするために、ArガスとO2 ガスの混合ガスを所定比に調整してエッチングを行ってもよい。このようなエッチング条件は、撥水機能を有するPTFEの微粒子と、この微粒子を取り巻くNiとが略同等のエッチングレートとなる条件であれば、どのようなものであってもよい。
【0041】
一方、インク吐出ノズル66のインク吐出開口部周りの表面の微小凹凸は、例えば、硝酸、リン酸、塩酸、酢酸等の1種もしくはこれらの混合物の溶液によってウェットエッチングにより、Niを選択的にエッチングして、PTFEが表面に露出するように行う。この場合、すでに形成されたインク吐出ノズル66の内表面の平滑面70がエッチングされないように、予めインク吐出ノズル66をマスキングしてウェットエッチングを行うとよい。
【0042】
なお、上記例は、PTFEとNiのエッチングレートの高低の関係が異なる2種類のエッチング条件を用いてプレートの加工を行うものであるが、本発明においては、2種類以上のエッチング条件を用いてプレートの加工を行ってもよい。
また、共析メッキ膜64はPTFEとNiの共析メッキ膜の他に、フッ化グラファイト微粒子をNiメッキ液に分散させてメッキすることによって得られるフッ化グラファイト系の複合メッキ被膜等であってもよく、特に制限されない。
【0043】
以上、本発明のインクジェットヘッドの製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0044】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、インクジェットヘッドのインク吐出ノズルを形成するプレートが、少なくともインク吐出側の表面近傍領域に、撥水機能を有する微粒子が分散し、この表面近傍領域中の微粒子とこの微粒子を除く部分のエッチングレートの高低の関係が異なる少なくとも2種類のエッチング条件を用いて、エッチング加工することによって、例えば、プレート母材と微粒子のエッチングレートが略同等のエッチング条件と、プレート母材のエッチングレートが微粒子のエッチングレートより速いエッチング条件を用いて、エッチング加工することによって、内表面が平滑面となったインク吐出ノズルが穿孔されるとともに、このインク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面が微小凹凸面に加工されるので、インク吐出ノズルの内表面は超撥インク性を有さず、インク吐出ノズルの開口部分周辺は超撥インク性を有するプレートを容易に形成することができ、長期間使用してもインク液滴の超撥インク性が維持され、高画質なプリントを出力することができる。
また、プレートのインク吐出面側と反対の裏面側の表面における撥水性微粒子の密度が、インク吐出面側表面における撥水性微粒子の密度に対して低いので、プレートは、隔壁層等と接着剤により強固に接着され、長期間使用しても、プレートが剥離することはない。従って、インク液滴の吐出が安定し、高画質な画像等をプリント出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの製造方法で製造されるインクジェットヘッドをインク吐出ノズル面から見た平面図である。
【図2】 図1に示すA−A’線に沿ったインクジェットヘッドの断面図である。
【図3】 図2に示す領域Bを拡大した断面図である。
【図4】 (a)および(b)は、本発明のインクジェットヘッドの別の実施態様の一例を説明する説明図である。
【図5】 本発明のインクジェットヘッドの製造方法で製造されるインクジェットヘッドの別の実施態様の一例を説明する説明図である。
【図6】 従来のインクジェットヘッドのインク吐出ノズルに対応した構成を説明する図である。
【図7】 図5に示されるC領域を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 インクジェットヘッド
11 実装フレーム
12 ノズル列
14 インク吐出機構
16 基板
18 隔壁層
20,20’,20’’,66 インク吐出ノズル
22,22’,22’’,60 プレート
22a、22a’,22a’’,68 微小凹凸面
22b,22b’,22b’’,70 平滑面
23,23’,23’’ 微粒子
24 インク供給路
26 発熱抵抗体
28,30 配線導体
32 発熱素子
34 駆動用LSI
36 連結用インク孔
38 インクタンク接続路
40 インクタンク
42 個別インク通路
44 インク液滴
46 気泡
62 プレート基材
64 共析メッキ層

Claims (6)

  1. 基板上に設けられ、インクを吐出するためのインク吐出作用面を有するインク吐出手段と、このインク吐出手段を用いて前記インク吐出作用面に対して略垂直方向にインクが吐出するように前記インク吐出作用面に対向してインク吐出開口部が配置されたインク吐出ノズルを有するプレートであって、少なくともインク吐出側の表面近傍領域に、撥水機能を有する微粒子がプレート母材中に分散したプレートを備え、前記インク吐出手段を用いて前記インク吐出ノズルからインク液滴を吐出するインクジェットヘッドを製造するに際し、
    前記インク吐出ノズル形成前のプレートを前記基板に沿って貼り付けた後、前記インク吐出ノズルの内表面が平滑面となるように、前記プレート母材と前記微粒子のエッチングレートが略同等の第1のエッチング条件で前記インク吐出ノズルをドライエッチングし、
    形成されたインク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面が前記微粒子の露出した微小凹凸面となるように、前記プレート表面を、前記プレート母材のエッチングレートが前記微粒子のエッチングレートより速い第2のエッチング条件でドライエッチングし、
    前記第1のエッチング条件と前記第2のエッチング条件は、ドライエッチングに用いるガス成分が異なることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記撥水機能を有する微粒子は、シリコーンを主成分とする微粒子であり、
    前記インク吐出ノズルの形成は、酸素およびフッ素を含むガスを反応ガスとするドライエッチングによって行われ、
    前記プレート表面の加工は、酸素ガスを反応ガスとするドライエッチングによって行われる請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記プレート表面の加工は、前記インク吐出ノズルの形成をドライエッチング装置にて行った後、このドライエッチング装置にて、反応ガスを変えて、続けて行う請求項1又は2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記インク吐出ノズルのインク吐出開口部周りのプレート表面に、前記第2のエッチング条件を用いたエッチングにより、前記微粒子が露出し微小凹凸面が形成される請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記インク吐出ノズルのノズル内表面には、前記第1のエッチング条件を用いたエッチングにより、微小凹凸のない平滑面が形成される請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 前記基板に貼り付ける前記プレートにおいて、インク吐出面側と反対の貼り付け面側の表面における前記微粒子の分散密度は、インク吐出面側表面における前記微粒子の分散密度に対して低い請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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