JPH11138602A - マグネットロールの成形方法及び成形装置 - Google Patents

マグネットロールの成形方法及び成形装置

Info

Publication number
JPH11138602A
JPH11138602A JP30240797A JP30240797A JPH11138602A JP H11138602 A JPH11138602 A JP H11138602A JP 30240797 A JP30240797 A JP 30240797A JP 30240797 A JP30240797 A JP 30240797A JP H11138602 A JPH11138602 A JP H11138602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
variable
magnetic material
magnet roll
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30240797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3731323B2 (ja
Inventor
Fumio Yamaguchi
文夫 山口
Kikuo Shimazu
喜久雄 島津
Masaki Akaha
雅樹 赤羽
Haruo Okada
晴雄 岡田
Masaki Yamaguchi
雅樹 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOCHIGI KANEKA KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Original Assignee
TOCHIGI KANEKA KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOCHIGI KANEKA KK, Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd, Nissei Plastic Industrial Co Ltd filed Critical TOCHIGI KANEKA KK
Priority to JP30240797A priority Critical patent/JP3731323B2/ja
Publication of JPH11138602A publication Critical patent/JPH11138602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3731323B2 publication Critical patent/JP3731323B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型におけるコスト面の不利や金型の交換作
業による手間を一挙に回避しながら、長さが異なるマグ
ネットロールを成形することができるようにする点にあ
る。 【解決手段】 磁性粉末とバインダーとを主成分とする
樹脂磁性材料を金型内に射出し、この金型内で固化した
成形体を成形体長手方向に離型可能としたマグネットロ
ールの成形方法において、前記金型内にそれの長手方向
に摺動自在に設けられた容積可変部材8の位置を予め設
定された複数の位置から選択的に設定することによって
一つの金型にて異なった長さのマグネットロールを成形
することを可能とすることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置に用いられ
るマグネットロールや、その他の用途に用いられるマグ
ネットロールを成形するためのマグネットロールの成形
方法及び成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記マグネットロールの成形装置として
は、例えば本願出願人が先に提案している特願平8−3
35643号で示しているように、一端に溶融磁石材料
を注入するための注入口を備えた筒状のメイン成形型
と、このメイン成形型内に移動自在に配設されたスライ
ド型とからなる金型を用いることにより、形成されるマ
グネットロールの長手方向の磁気特性の均一化、寸法精
度、反り等の改善を図ることができるようにしている。
【0003】上記成形装置により成形されるマグネット
ロールには、径が同じであっても、長さが異なるものが
存在する。このように長さが異なるマグネットロールを
成形するためには、その長さに対応した長さの金型を使
用して成形するようにしている。
【0004】上記構成では、長さが異なるマグネットロ
ール毎に金型を要することから、金型に多くのコストを
要するだけでなく、金型の交換作業が手間のかかる煩わ
しいものになっていた。特に、長さが異なるマグネット
ロールの種類が増大すればするほど上記不都合を助長す
るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、金型におけるコスト
面の不利や金型の交換作業による手間を一挙に回避しな
がら、長さが異なるマグネットロールを成形することが
できるようにする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、磁性粉末とバインダーとを主成分とする樹
脂磁性材料を金型内に射出し、この金型内で固化した成
形体を成形体長手方向に離型可能としたマグネットロー
ルの成形方法において、前記金型内にそれの長手方向に
摺動自在に設けられた容積可変部材の位置を予め設定さ
れた複数の位置から選択的に設定することによって一つ
の金型にて異なった長さのマグネットロールを成形する
ことを可能とすることを特徴としている。本願発明者
は、金型内に摺動自在に設けられている容積可変部材を
有効利用することができないかを考えた。つまり、容積
可変部材の位置を予め設定された複数の位置から選択的
に設定することによって、金型を交換することなく、一
つの金型にて異なった長さのマグネットロールを成形す
ることが可能になる。しかも、容積可変部材の位置を予
め設定された複数の位置から選択的に設定するだけで、
マグネットロールを所望通りの長さに的確、且つ、迅速
に成形することが可能になる。
【0007】前記射出される樹脂磁性材料に磁場を印加
することによって、磁性粒子の方向を所望通り揃えるこ
とができる。
【0008】前記容積可変部材は射出開始時には樹脂磁
性材料の射出口に近接した位置にあり、樹脂磁性材料の
流入に伴って前記選択的に設定された位置まで後退する
ことを特徴としている。ところで、マグネットロール
は、厚肉成形品であることから、ジェッティングを生じ
やすい。これを防止するために射出速度を落とすと、射
出注入される樹脂磁性材料が金型との接触により早期に
固化する樹脂磁性材料が増大するため、形成されるマグ
ネットロールの長手方向の磁力が安定しないという問題
が発生する。そこで、容積可変部材を樹脂磁性材料の流
入に伴って後退させることによって、成形空間内に隙間
なく充填することが可能になるため、射出速度を落とさ
なくても、ジェッティング等の成形不良がなく、しかも
樹脂磁性材料が金型との接触により早期に固化すること
を抑制することができるから、樹脂磁性材料の流入前に
選択的に設定された位置に容積可変部材を予め位置させ
た場合に比べて、形成されるマグネットロールの長手方
向の磁力の安定化を図ることができる。
【0009】前記樹脂磁性材料を射出する射出工程中に
おいて、容積可変部材を樹脂磁性材料の射出圧力に対し
て抗する圧力制御を受けながら後退させたり、又、容積
可変部材を樹脂磁性材料の流入速度に抗する速度制御を
受けながら後退させることによって、成形空間内に樹脂
磁性材料を一層隙間なく充填していくことが可能にな
り、前述したジェッティング等の成形不良を一層なくす
ことができるだけでなく、磁気特性を一層優れたものに
することができる。
【0010】前記樹脂磁性材料を射出する射出工程中に
おいて、容積可変部材が順次後退側に位置決め制御され
ながら後退することによって、選択された停止位置から
大きく外れることなく、的確に停止位置に位置させるこ
とができる。
【0011】前記容積可変部材は選択的に設定された位
置に達した後はその位置で位置決め制御されることによ
って、例えば樹脂磁性材料の流入圧を受けて容積可変部
材の位置が変更されることがない。
【0012】前記成形方法に代えて、金型内で固化した
成形体を成形体長手方向に離型させるためのマグネット
ロールの成形装置において、前記金型内に摺動自在な容
積可変部材と、成形品の長さに応じて予め設定された容
積可変部材の複数の停止位置の中から選択して該容積可
変部材の停止位置を設定する位置設定手段とから、マグ
ネットロールの成形装置を構成することもできる。
【0013】前記マグネットロールの成形装置を、より
具体的には、金型内で固化した成形体を成形体長手方向
に離型させるためのマグネットロールの成形装置におい
て、前記金型内に摺動自在な容積可変部材と、前記容積
可変部材を金型内で進退駆動する駆動手段と、該容積可
変部材の位置を検出する位置検出器と、成形品の長さに
応じて予め設定された容積可変部材の複数の停止位置の
中から選択して該容積可変部材の停止位置を設定する位
置設定手段と、前記位置検出器により検出された位置と
位置設定手段により設定された位置とを比較する比較器
と、該比較器からの一致信号によって容積可変部材をそ
の位置に保持する保持手段とから、構成してもよい。こ
の場合、容積可変部材の位置を位置設定手段により選択
して設定すると、容積可変部材を駆動手段により進退駆
動し、位置検出器により検出された容積可変部材の位置
と位置設定手段により設定された位置とが比較器により
一致したことが判明すると、比較器から一致信号を出力
し、容積可変部材を保持手段によりその位置に保持する
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】樹脂磁性材料一体型マグネットロ
ールを形成するための成形装置及び成形方法について説
明する。本発明の成形装置又は成形方法を用いて成形さ
れたマグネットロール1を、図5に示し、このマグネッ
トロール1は、断面形状円形のロール本体部2の両端に
縮径した軸部3、4を突出形成し、これら軸部3、4の
うちの一方又は両方に位置決め或いは駆動力伝達用の切
欠部(図示せず)を形成したもので、磁石材料を用いて
一体成形されている。尚、マグネットロール1として、
ロール部2が円柱でなく多角柱であるものや、ロール部
2の軸中心と軸部3、4の軸中心を故意に偏心させたも
のなどに対しても本発明を同様に適用できる。
【0015】マグネットロール1を構成する樹脂磁性材
料としては、磁性粉末と当該磁性粉末同士を結合させる
ためのバインダーとを主成分とし、それらの結合を強固
にするためのシラン系またはチタネート系のカップリン
グ剤、流動性を良くするための滑剤、バインダーの熱分
解を防止する安定剤等を微量配合した混合物であり、必
要により難燃剤、補強剤等を配合することも可能で、磁
性粉としては、フェライト系、希土類系(SmCo系、
NdFeB系)、MnAIC系、アルニコ系、SmFe
N系等のものから選択でき、またバインダーとしては、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、低融点合金等を用いるこ
とができる。
【0016】このマグネットロール1は、複写機やファ
クシミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置におけ
る現像ロールやクリーニングロールとして用いられてい
るものであるが、他の用途にも勿論利用できる。
【0017】次に、マグネットロール1の成形装置につ
いて説明する。図1、図3(イ),(ロ)に示すよう
に、マグネットロール1のロール本体部2を形成するた
めの円筒状の可動側のメイン成形型5の2個と、前記メ
イン成形型5の一端部に配置され、且つ、マグネットロ
ール1の一方の軸部4,4を形成するための単一の固定
側の端部成形型6と、前記各メイン成形型5内に出退自
在に配設され、且つ、該各メイン成形型5にて形成され
る成形空間内への溶融状態の樹脂磁性材料の充填に伴
い、後退側に移動してマグネットロール1の端部、つま
り前記他方の軸部3を形成するための容積可変部材8と
を主要構成部材として、マグネットロール1の成形装置
を構成している。前記メイン成形型5内に備えられると
ともに成形空間内に充填された溶融状態の樹脂磁性材料
が固化するまでの期間において、磁性粒子の方向を揃え
るための磁場配向手段9とを備えている。前記磁場配向
手段9としては、永久磁石や電磁石、或いはそれらを組
み合わせたもの等、既存の種々の構成のものを採用する
ことができる。前記樹脂磁性材料は、図示外の射出シリ
ンダから図に示した注入口10を介して成形空間内へ供
給されるのである。
【0018】前記メイン成形型5の2個を支持する支持
フレーム11の端部2箇所に第1流体圧シリンダ12の
ピストンロッド12Aの先端をそれぞれ枢支連結してあ
り、ピストンロッド12A,12Aの短縮作動により端
部成形型6に対してメイン成形型5の2個を離間させる
ことができ、又、ピストンロッド12A,12Aの伸長
作動により離間させたメイン成形型5の2個を端部成形
型6に接近させることができるようにしている。
【0019】前記容積可変部材8,8の後端を支持する
第1支持体13を前記支持フレーム11内に移動自在に
支持させ、この第1支持体13に枢支連結された第2支
持体14の後端に第2流体圧シリンダ15のピストンロ
ッド15Aを一体連設して、ピストンロッド15Aの短
縮作動により容積可変部材8,8を後退させることがで
き、ピストンロッド15Aの伸長作動により容積可変部
材8,8を前進させることができるようにしている。
【0020】前記各容積可変部材8に、成形されたマグ
ネットロール1の軸部を長手方向に突き出すための軸部
突出ピン16を移動自在に内嵌し、これら2個の軸部突
出ピン16,16の後端を支持する軸部突出ピン用支持
体17に、前記第2支持体14内に支持した第3流体圧
シリンダ18のピストンロッド18Aの先端を枢支連結
して、ピストンロッド18Aの伸長作動により軸部突出
ピン16,16を突き出し作動できるようにしている。
【0021】前記第2流体圧シリンダ15の伸縮作動を
制御することによって、金型を変更することなく、長手
方向の寸法の異なるマグネットロール1(この実施例で
は6種類)を形成することができるようにしており、第
2流体圧シリンダ15の伸縮作動を制御するための制御
システムを、図2に示している。つまり、前記第2流体
圧シリンダ15のピストンロッド15Aの位置を検出す
る位置検出器19と、形成されるマグネットロール1の
長さをB5、A4、B4、A3、レターサイズ、リーガ
ルサイズといった用紙の幅に応じて設定された6個の位
置設定器20A,20B,20C,20D,20E,2
0F(20D,20Eは省略)と、これら6個の位置設
定器20A…の中から1つを選択して充填完了時の容積
可変部材8の位置を設定するための位置設定手段21
と、前記6個の位置設定器20A…及び位置設定手段2
1からの情報が入力され、且つ、油圧ポンプ23用電動
モータ22を駆動又は停止するための中央コントローラ
24と、前記位置検出器19により検出された位置と位
置設定手段21により設定された位置とを比較するため
に位置検出器19からの検出情報と中央コントローラ2
4からの設定位置情報とが入力される比較器25と、前
記比較器25からの出力信号が増幅器26を介して入力
されることにより前記油圧ポンプ23から供給される油
を3状態に切り換えるための電気油圧式サーボバルブ2
7(以下サーボバルブ27と略す)とから制御システム
を構成している。従って、中央コントローラ24に制御
開始信号(図示せず)が入力されると、位置設定手段2
1からの設定情報によりこれに対応する位置設定器(例
えば20A)が選択され、この位置設定器20Aからの
位置情報を比較器25に入力する。この位置設定器20
Aからの位置情報と位置検出器19により検出された位
置情報とが一致するようにサーボバルブ27を図に示す
遮断状態から左又は右に切り換え操作して第2流体圧シ
リンダ15を伸縮作動させるようにしている。つまり、
図に示す遮断状態(中立状態)から左側にサーボバルブ
27を移動させることにより第2流体圧シリンダ15の
左側の油室15Bに油圧ポンプ23からの油を供給し、
且つ、右側の油室15C内の油をタンクに戻すことによ
り、第2流体圧シリンダ15を伸長作動(図2において
ピストンロッド15Aを右側に移動させ)、これとは逆
に図に示す遮断状態(中立状態)から右側にサーボバル
ブ27を移動させることにより第2流体圧シリンダ15
の左側の油室15B内の油をタンクに戻し、且つ、右側
の油室15Cに油圧ポンプ23からの油を供給すること
により、第2流体圧シリンダ15を短縮作動(図2にお
いてピストンロッド15Aを左側に移動)させるように
している。
【0022】前記位置検出器19は、第2流体圧シリン
ダ15のピストンロッド15Aに一端が固定された棒状
の検出部19Aと、この検出部19Aの他端部が移動す
ることにより電圧値変動を検出するための本体部19B
とから構成されているが、非接触式のセンサによりピス
トンロッド15Aの位置を検出してもよい。又、前記容
積可変部材8の位置を接触式又は非接触式のセンサを用
いて直接検出するようにしてもよい。又、前記6個の位
置設定器20A…を設けることによって、容積可変部材
8の位置を6箇所変更できるようにしたが、6個に限定
されるものではなく、複数であればどのような数でもよ
い。又、前記位置設定器20A…を設けることによっ
て、用紙の幅に応じた位置に容積可変部材8の停止位置
を迅速に設定することができるようにしたが、これら位
置設定器20A…を省略し、容積可変部材8の停止位置
を無段階の任意の位置に設定することができる設定器を
設けて、この設定器の設定値を用紙の幅に応じて設定す
るようにしてもよい。又、前記流体圧シリンダ12,1
5,18としては、油圧シリンダや空気圧シリンダを用
いることになるが、流体圧シリンダ12,15,18に
代えて、スクリューネジ、ラックピニオンギア、リニア
モータ等を用いることができる。また、容積可変部材
8、端部成形型6を交換することにより、長さだけでな
く、軸部形状も異なるマグネットロールを得ることがで
き、バリエーションを広める事もできる。
【0023】図6に示すように、前記第2流体圧シリン
ダ15の後方側の油室15Bに接続されたホース28と
前記サーボバルブ27に接続されたホース29との間に
は、樹脂磁性材料を射出する射出工程において、容積可
変部材8の後退に制動力を与えるための制動力付与機構
30を設けている。この制動力付与機構30は、前記ホ
ース28から排出された油をホース29に排出する状態
と圧力制御弁31に排出する状態とに切り換える電磁弁
32とから構成している。従って、第2流体圧シリンダ
15の伸長作動時には、図に示す状態に電磁弁32を切
り換え、第2流体圧シリンダ15の短縮作動時には、図
に示す状態から電磁弁32を右側に移動させて圧力制御
弁31にホース28からの油を排出させることによっ
て、樹脂磁性材料の射出圧力により排出されるホース2
8からの油の圧力が設定圧以上になると、ホース28か
らの油をタンク33に排出するようにして、容積可変部
材8の後退に制動力を与えて、成形空間内に樹脂磁性材
料を隙間なく充填していくことができるようにしてい
る。
【0024】前記制動力付与機構30を、図7に示すよ
うに構成してもよい。つまり、前記圧力制御弁31に代
えて、圧力補償付き流量調整弁34を設けて、図に示す
状態から電磁弁32を右側に移動させることにより、樹
脂磁性材料の射出圧力により排出されるホース28から
の油の排出流量が設定流量になるように、圧力補償付き
流量調整弁34により流量を調整するようにして、容積
可変部材8の後退に制動力を与えるようにしている。つ
まり、容積可変部材8の後退速度を流量の調整により制
御するようにしている。前記圧力補償付き流量調整弁3
4を単なる可変絞り弁に代えてもよい。又、圧力制御弁
31と流量調整弁34の両方を設けて実施してもよい。
【0025】次に、マグネットロール1の製造方法につ
いて説明する。先ず、図3(イ)に示すように、容積可
変部材8が前進位置まで移動した状態において、射出シ
リンダ(図示せず)を駆動して注入口10を介して端部
成形型6の軸部形成用空間と容積可変部材8の軸部形成
用空間とで成る成形空間内に樹脂磁性材料を射出注入す
る。この射出注入に伴い、前記電磁弁32を図6におい
て右側に移動させて、容積可変部材8の後退に制動力を
与えながら、容積可変部材8を後退させる。この後退移
動時には、容積可変部材8を順次後退側に位置決め制御
しながら後退させ、容積可変部材8が位置設定手段21
により設定された位置に位置したことが位置検出器19
からの検出位置情報により判明すると、比較器25から
サーボバルブ27を図2に示す位置に切り換えてその位
置、つまり図3(ロ)の位置で容積可変部材8を位置決
め制御する。前記樹脂磁性材料の射出注入速度に応じて
容積可変部材8の後退に与える制動力を変更するように
してもよい。この樹脂磁性材料の射出注入速度は、常時
一定速度に設定してもよいし、徐々に加速していった
り、徐々に減速していくように速度制御を行ってもよ
い。前記成形空間内に充填された樹脂磁性材料は固化す
るまでの期間において、前記磁場配向手段9により、磁
性粒子の方向が揃えられることになる。尚、前記磁場配
向手段9の個数は、図1で示した1個だけでなく、2個
以上設けて実施してもよく、磁場配向手段9の個数は何
個でもよい。
【0026】次に、射出注入した樹脂磁性材料が固化し
た後は、図4(イ)に示すように、第1流体圧シリンダ
12を短縮作動させることによって、端部成形型6から
メイン成形型5,5を離間移動させて、端部成形型6か
らマグネットロール1,1を離脱させる。この後、図4
(ロ)に示すように、第2流体圧シリンダ15を伸長作
動させて、メイン成形型5,5からマグネットロール1
を金型外部へ押し出した後、第3流体圧シリンダ18を
伸長作動することによって、図5に示すように、軸部突
出ピン16,16を突出させて、マグネットロール1,
1を容積可変部材8,8から離脱させて取り出すことが
できるのである。前記マグネットロール1,1を離脱さ
せた後は、軸部突出ピン16,16を後退させて所定位
置に戻した後、メイン成形型5,5を型締め操作して次
の成形を行うことになる。前記軸部突出ピン16,16
を省略して実施してもよい。尚、図4の(ロ)で示した
端部成形型6とメイン成形型5,5との距離を、マグネ
ットロール1,1をメイン成形型5,5から離脱するた
めに必要となる距離に設定することが紙面の寸法では困
難であるため、図面の距離は前記必要となる距離よりも
短くしている。
【0027】前記実施例では、第2流体圧シリンダ15
に対して油圧制御を行うことにより容積可変部材8の位
置制御を行うようにしたが、第2流体圧シリンダ15に
対して機械的ストッパーを選択的に作用させて容積可変
部材8の位置制御を行うようにしてもよい。又、容積可
変部材8に直接機械的ストッパーを選択的に作用させる
こともできる。又、前記端部成形型6をメイン成形型
5,5から離間移動させるようにしてもよい。
【0028】又、前記実施例では、軸部とロール部とを
一体形成するようにしたが、金属製または合成樹脂製の
シャフトをインサートしたシャフトインサート型マグネ
ットロールを形成したものにおいても本発明は適応する
ことができる。又、一台の成形装置で2個のマグネット
ロールを形成できるように構成したが、一台の成形装置
で1個又は3個以上のマグネットロールを形成できるよ
うに構成してもよい。
【0029】
【発明の効果】請求項1又は8又は9によれば、従来の
ように金型に多額のコストを要する事はなく、金型の交
換作業をも不要にすることができるから、金型を交換す
ることによるコスト面での不利や金型の交換作業による
手間を一挙に回避することができながらも、一つの金型
にて異なった長さのマグネットロールを成形することが
できる。例えば、用紙の幅に応じて設定された容積可変
部材の複数の位置の中から選択するだけで、マグネット
ロールの長さを容易迅速に変更することができ、効率的
な成形作業を行うことができる。
【0030】請求項3によれば、容積可変部材を樹脂磁
性材料の流入に伴って後退させることによって、ジェッ
ティング等の成形不良がなく、しかも形成されるマグネ
ットロールの長手方向の磁力の安定化を図ることができ
る。
【0031】請求項4又は5によれば、前述したジェッ
ティング等の成形不良を一層なくすことができるだけで
なく、磁気特性、表面粗度、光沢、真直度、等も向上で
き、製品の完成度を高めることができる。
【0032】請求項6によれば、容積可変部材を選択さ
れた停止位置から大きく外れることなく、的確に停止位
置に位置させることができ、寸法精度の高いマグネット
ロールを成形することができる。
【0033】請求項7によれば、例えば樹脂磁性材料の
流入圧を受けて容積可変部材の位置が変更されることが
ないことから、容積可変部材の位置調節作業等が不要に
することができ、その分マグネットロールの成形を効率
よく行えるだけでなく、容積可変部材の位置精度を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マグネットロールの成形装置を示す横断平面
図。
【図2】第2流体圧シリンダに対する制御ブロック図
【図3】(イ)は成形空間内へ樹脂磁性材料を注入する
直前の状態を示す成形装置の一部省略の横断平面図、
(ロ)は樹脂磁性材料の注入完了状態を示す成形装置の
一部省略の横断平面図。
【図4】(イ)は端部成形型からメイン成形型を離間し
た状態を示す成形装置の一部省略の横断平面図、(ロ)
は容積可変部材にてマグネットロールを突き出す状態を
示す成形装置の一部省略の横断平面図。
【図5】金型から成形されたマグネットロールを離脱さ
せた状態を示す成形装置の一部省略の横断平面図。
【図6】制動力付与機構の一例を示す図。
【図7】制動力付与機構の一例を示す図。
【符号の説明】
1 マグネットロール 2 ロール本体
部 3 軸部 4 軸部 5 メイン成形型 6 端部成形型 8 容積可変部材 9 磁場配向手段 10 注入口 11 支持フレーム 12 第1流体圧
シリンダ 12A ピストンロッド 13 第1支持体 14 第2支持体 15 第2流体圧
シリンダ 15A ピストンロッド 15B 油室 15C 油室 16 軸部突出ピン 17 軸部突出ピ
ン用支持体 18 第3流体圧シリンダ 19 位置検出器 19A 検出部 19B 本体部 20A,20B,20C…20F 位置設定器 21 位置設定手段 22 電動モータ 23 油圧ポンプ 24 中央コント
ローラ 25 比較器 26 増幅器 27 電気油圧式サーボバルブ 28,29 ホース 30 制動力付与機構 31 圧力制御弁 32 電磁弁 33 タンク 34 圧力補償付き流量調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 103:04 B29L 31:00 (72)発明者 島津 喜久雄 栃木県真岡市鬼怒ケ丘14番地 栃木カネカ 株式会社内 (72)発明者 赤羽 雅樹 栃木県真岡市鬼怒ケ丘14番地 栃木カネカ 株式会社内 (72)発明者 岡田 晴雄 長野県埴科郡坂城町大字南条2110番地 日 精樹脂工業株式会社内 (72)発明者 山口 雅樹 長野県埴科郡坂城町大字南条2110番地 日 精樹脂工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉末とバインダーとを主成分とする
    樹脂磁性材料を金型内に射出し、この金型内で固化した
    成形体を成形体長手方向に離型可能としたマグネットロ
    ールの成形方法において、前記金型内にそれの長手方向
    に摺動自在に設けられた容積可変部材の位置を予め設定
    された複数の位置から選択的に設定することによって一
    つの金型にて異なった長さのマグネットロールを成形す
    ることを可能とすることを特徴とするマグネットロール
    の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記射出される樹脂磁性材料に磁場を印
    加することを特徴とする請求項1記載のマグネットロー
    ルの成形方法。
  3. 【請求項3】 前記容積可変部材は射出開始時には樹脂
    磁性材料の射出口に近接した位置にあり、樹脂磁性材料
    の流入に伴って前記選択的に設定された位置まで後退す
    ることを特徴とする請求項1記載のマグネットロールの
    成形方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂磁性材料を射出する射出工程中
    において、容積可変部材が樹脂磁性材料の射出圧力に対
    して抗する圧力制御を受けながら後退することを特徴と
    する請求項3記載のマグネットロールの成形方法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂磁性材料を射出する射出工程中
    において、容積可変部材が樹脂磁性材料の流入速度に抗
    する速度制御を受けながら後退することを特徴とする請
    求項3記載のマグネットロールの成形方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂磁性材料を射出する射出工程中
    において、容積可変部材が順次後退側に位置決め制御さ
    れながら後退することを特徴とする請求項3記載のマグ
    ネットロールの成形方法。
  7. 【請求項7】 前記容積可変部材は選択的に設定された
    位置に達した後はその位置で位置決め制御されることを
    特徴とする請求項3〜5記載のマグネットロールの成形
    方法。
  8. 【請求項8】 金型内で固化した成形体を成形体長手方
    向に離型させるためのマグネットロールの成形装置にお
    いて、前記金型内に摺動自在な容積可変部材と、成形品
    の長さに応じて予め設定された容積可変部材の複数の停
    止位置の中から選択して該容積可変部材の停止位置を設
    定する位置設定手段とを有することを特徴とするマグネ
    ットロールの成形装置。
  9. 【請求項9】 金型内で固化した成形体を成形体長手方
    向に離型させるためのマグネットロールの成形装置にお
    いて、前記金型内に摺動自在な容積可変部材と、前記容
    積可変部材を金型内で進退駆動する駆動手段と、該容積
    可変部材の位置を検出する位置検出器と、成形品の長さ
    に応じて予め設定された容積可変部材の複数の停止位置
    の中から選択して該容積可変部材の停止位置を設定する
    位置設定手段と、前記位置検出器により検出された位置
    と位置設定手段により設定された位置とを比較する比較
    器と、該比較器からの一致信号によって容積可変部材を
    その位置に保持する保持手段とを有することを特徴とす
    るマグネットロールの成形装置。
JP30240797A 1997-11-05 1997-11-05 マグネットロールの成形方法及び成形装置 Expired - Fee Related JP3731323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30240797A JP3731323B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 マグネットロールの成形方法及び成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30240797A JP3731323B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 マグネットロールの成形方法及び成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11138602A true JPH11138602A (ja) 1999-05-25
JP3731323B2 JP3731323B2 (ja) 2006-01-05

Family

ID=17908556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30240797A Expired - Fee Related JP3731323B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 マグネットロールの成形方法及び成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3731323B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011240602A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Toshiba Mach Co Ltd 射出成形方法、およびその装置
JP2013200371A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp マグネットローラ成形用金型
EP2773495A1 (en) * 2011-10-31 2014-09-10 SK Innovation Co., Ltd. Injection molding apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011240602A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Toshiba Mach Co Ltd 射出成形方法、およびその装置
EP2773495A1 (en) * 2011-10-31 2014-09-10 SK Innovation Co., Ltd. Injection molding apparatus
EP2773495A4 (en) * 2011-10-31 2015-03-18 Sk Innovation Co Ltd INJECTION MOLDING APPARATUS
JP2013200371A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp マグネットローラ成形用金型

Also Published As

Publication number Publication date
JP3731323B2 (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5092927B2 (ja) 射出成形の制御方法及び射出成形の制御装置
EP1795325B1 (en) Mold clamping device
EP1013397B1 (en) Thermoplastic resin injection molding machine
KR100473917B1 (ko) 사출성형기의 사출제어방법
US6042760A (en) Injection molding method for an injection molding machine
JP3469068B2 (ja) 型締装置
JPH11138602A (ja) マグネットロールの成形方法及び成形装置
CN108688115B (zh) 注射成型机
US6287488B1 (en) Method for injection molding of high quality parts
JP4021815B2 (ja) 型締装置
EP1247633B1 (en) Injection moulding machine and moulding method
JP2002321262A (ja) 発泡成形用の射出成形機
JP4022157B2 (ja) プリプラ式射出成形機の制御方法
JP3056545B2 (ja) 射出成形機
JP3237576B2 (ja) 可動盤の型開移動量制御装置及び制御方法並びに射出圧縮成形方法
KR20200039580A (ko) 사출성형기
JP2912146B2 (ja) 射出成形における樹脂圧制御方法
JP3620268B2 (ja) マグネットロール成形金型
JP2768438B2 (ja) 成形装置
JP3195887B2 (ja) プラスチック材料の可塑化・計量方法
JPH11144947A (ja) マグネットロール
JP2832901B2 (ja) 射出成形機
JP6599825B2 (ja) 射出成形方法及び射出成形装置
JPH10305461A (ja) スクリュインプランジャ式射出装置およびその作動制御方法
JPH058267A (ja) 射出圧縮成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101021

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111021

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111021

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121021

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121021

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees