JPH11138399A - 研削装置 - Google Patents

研削装置

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JPH11138399A
JPH11138399A JP30611397A JP30611397A JPH11138399A JP H11138399 A JPH11138399 A JP H11138399A JP 30611397 A JP30611397 A JP 30611397A JP 30611397 A JP30611397 A JP 30611397A JP H11138399 A JPH11138399 A JP H11138399A
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JP
Japan
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grinding
roll
workpiece
measuring
measurement
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JP30611397A
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English (en)
Inventor
Yukiyoshi Kato
享良 加藤
Toshio Mitsunaka
俊夫 満仲
Masaaki Nakajima
正明 中島
Shigeru Mori
茂 森
Naohiro Sakaki
直浩 榊
Naohisa Tsuchiya
尚久 土屋
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Hitachi Ltd
Hitachi Information and Control Systems Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Process Computer Engineering Inc
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物表面の小さな形状変化と、被加工物
自体の変形および変位とを識別して測定できるようにす
る。 【解決手段】 一般に、補修すべき被加工物の表面形状
の摩耗や表面肌荒れは細かな凹凸であり、外力により変
化する被加工物自体の変形や変位は大きな位置変化とし
て測定されるから、回転ロール26の表面に対峙させ
て、ロール軸方向に一定の速度で移動しながらロール表
面を研削する研削手段1とロール表面の径方向の位置変
化を測定する測定手段2とを設け、測定手段2により得
られた測定データを周波数分析し、一定の周波数以上の
成分を細かな位置変化成分とし、その一定の周波数未満
の成分を大きな位置変化成分として分離し、少なくとも
細かな位置変化成分を除去するように研削手段1を制御
する制御手段3を備えて構成することにより、課題を解
決することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物の表面形
状を所望の形状に加工する研削装置に係り、具体的に
は、製鉄プラントの圧延ロール、製紙や織布プラントの
搬送ロール等の、回転対称体の摩耗や損傷による表面の
形状変化の補修をオンラインで行うのに好適な研削装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】生産効率の向上を目的として、各種の製
造装置における機械部品の補修作業を、装置を停止させ
ることなくオンライン中で行うことが要求され始めてい
る。例えば、鉄鋼の圧延システムでは、特開平6ー47
654号公報や、特開平8ー155802号公報に記載
されているように、オンライン状態で圧延用ロールを自
動研削する装置が提案されている。これらによれば、自
動研削装置を圧延設備に装着し、圧延中にロール全体の
表面形状のプロファイルを測定し、その測定結果に基づ
いてロール表面を研削し、圧延時に発生したロールの摩
耗および表面の肌荒れ状態を修復するようにしている。
このような圧延ロールのオンライン研削装置は、製造設
備を停止させずに補修できることから、例えば、連続熱
延設備のように圧延停止時間が短い場合に、特に有効で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のオンライン研削装置は、圧延ロールが圧延材から受
ける反力等により、圧延ロール自体が全体的に変形した
り、圧延ロールを軸支しているハウジング等が変形する
ことにより圧延ロール自体が変位したりすることを考慮
してないことから、次のような問題がある。
【0004】すなわち、圧延中において、圧延ロールお
よびこれを収納しているハウジングは、圧延対象の鋼材
を押し付ける力関係から形状が変化したり、位置の移動
が生じることがある。一方、ロール表面形状のプロファ
イルは、ロール表面に対峙させて設けた距離センサ等を
ロール表面に沿って相対的に移動させながら、その距離
センサとロール表面との間隔を測定し、これに基づいて
ロール表面の径方向の位置変化を測定して得ている。し
たがって、測定される位置変化の測定データには、ロー
ルの摩耗および表面の肌荒れ状態に応じた位置変化成分
の他に、ロール自体の変形やロール位置の変位に応じた
位置変化成分が含まれることになる。そのため、従来の
技術によれば、ロール表面の摩耗や肌荒れ等の表面形状
を修復しようとする場合には、ロール自体の変形や変位
が誤差となり、圧延ロールを圧延作業に適した状態に修
復することができないという問題がある。このような問
題は、製紙や織布プラントの搬送ロール等にも同様に存
在する。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、被加工
物表面の小さな形状変化と、被加工物自体の変形および
変位とを識別して測定できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、被加工物の
表面に沿って相対的に移動しながら被加工物表面を研削
する研削手段と、前記被加工物の表面に沿って相対的に
移動しながら被加工物表面の基準面に対する鉛直方向の
位置変化を測定する測定手段と、該測定手段により得ら
れた測定データに基づいて被加工物表面の細かな位置変
化成分と大きな位置変化成分とに分析する形状分析手段
と、該形状分析手段により得られた少なくとも前記細か
な位置変化成分を除去するように前記研削手段を制御す
る制御手段とを備えてなる研削装置とすることにより解
決できる。
【0007】すなわち、一般に、補修すべき被加工物の
表面形状の摩耗や表面肌荒れは細かな凹凸である。一
方、外力により変化する被加工物自体の変形や変位は大
きな位置変化として測定される。そこで、測定手段によ
り得られる測定データを細かな位置変化成分と大きな位
置変化成分とに分析することにより、被加工物の表面形
状の凹凸と、被加工物自体の変形や変位とを識別するこ
とができる。
【0008】特に、圧延ロール等のロールの表面を補修
するロール研削装置の場合は、被加工物である回転する
ロールの表面に対峙させて、該ロールの軸方向に一定の
速度で移動しながらロール表面を研削する研削手段とロ
ール表面の径方向の位置変化を測定する測定手段とを設
け、該測定手段により得られた測定データに基づいてロ
ール表面の細かな位置変化成分と大きな位置変化成分と
に分析する形状分析手段と、該形状分析手段により得ら
れた少なくとも前記細かな位置変化成分を除去するよう
に前記研削手段を制御する制御手段を備えて構成するこ
とが望ましい。
【0009】このロール研削装置の場合において、形状
分析手段は、測定データを周波数分析し、一定の周波数
以上の成分を細かな位置変化成分とし、その一定の周波
数未満の成分を大きな位置変化成分として分析するもの
とすることが好ましい。この周波数分析は、フィルタに
より簡単に実現できる。例えば、測定手段により得られ
た測定データをフィルタにより、低域通過周波数成分、
中域通過周波数と高域通過周波数成分に分離する。そし
て、分離した結果に基づき、低域通過周波数成分(直流
成分を含む)の測定データを、ロール自体の変形や変位
に対応する量として認識する。つまり、圧延用ロールは
剛体なので、変形した場合の表面位置の変化は緩慢なも
のとなるから、低域通過周波数成分として分離できる。
また、移動(変位)に対応する表面位置の変化は直流分
として得ることができる。そして、研削に際しては、低
域通過周波成分(直流成分を含む)の表面位置変化に合
わせて研削ヘッドとロールとの基本的な相対位置関係を
保持制御することにより、低域通過周波数成分に対応す
る表面位置の変化成分を研削対象としないようにするこ
とができる。
【0010】一方、中・高域通過周波数成分の表面位置
変化量は、摩耗や損傷によるロール表面の形状変化とし
て認識できる。したがって、少なくともこれを研削加工
すべき量として、上記の基本的な相対位置関係に対して
加減算して、ロールに沿って移動しながら研削を行うよ
うにすることにより、摩耗や肌荒れ成分のみを研削でき
る。なお、測定データの周波数成分は、測定手段とロー
ル表面との相対移動速度に応じて変化するものであるか
ら、周波数分析に係る一定の周波数は、その相対移動速
度に応じて調整するようにすることが好ましい。
【0011】また、形状分析手段は、ロールの回転に同
期して、1回転中の複数の回転角度位置と軸方向位置と
に対応させて前記位置変化成分を求め、ロール表面を展
開した3次元の表面形状図を作成する手段を備えたもの
とし、制御手段は、表面形状図に従ってロール表面を研
削するようにすることができる。これによれば、研削す
べき場所と量が明確になり、加工精度が向上するととも
に、短時間で加工することができる。
【0012】また、制御手段は、形状分析手段により得
られる表面位置の変化量が許容値を越えたときに、研削
を実行させるするようにしてもよい。さらに、ロールが
圧延ロールの場合には、制御手段に圧延条件に対応させ
て最適な研削条件を学習する学習手段を設け、研削すべ
き最適条件を自動的に推定するようにすることができ
る。
【0013】また、測定手段と研削手段をロールの軸方
向に沿って往復動可能に設け、かつ測定手段を研削手段
を挟んでロールの軸方向に沿って一対設け、この一対の
測定手段から入力される測定データに基づいて、研削手
段による研削加工前後の表面位置変化を求め、研削加工
前後の表面位置変化の差に基づいて研削量を修正するよ
うにすることが好ましい。これによれば、加工精度を向
上できるとともに、加工速度を速くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図16を用いて説明する。図1は、本発明の研削装
置を圧延用の作業ロールの表面加工に適用してなる実施
の形態の概念構成図である。同図に示すように、本実施
形態の研削装置は、大きく分けて、研削ヘッド1と、2
個の位置測定ヘッド2と、コントローラ3とから構成さ
れる。研削ヘッド1は、一定の弾性を有して形成された
円盤面に砥石を搭載してなる砥石円盤4と、この砥石円
盤4を軸支する砥石軸5と、この砥石軸5を回転駆動す
る砥石回転用モータ6と、砥石軸5の後端に当接して設
けられたロードセル7とを、支持部材8に取り付けて形
成されている。砥石回転用モータ6には、回転エンコー
ダが取り付けられている。砥石軸5は支持部材8に対し
て軸方向に変位可能に支持されている。また、支持部材
8は、支持部材9に対して砥石軸5の軸方向に移動自由
に取り付けられ、支持部材9に固定された押し付け用モ
ータ10を回転することにより、ボールねじ11を介し
て図示矢印12方向に移動可能に形成されている。ま
た、支持部材9は、砥石軸5に直交する方向に延在して
設けられたボールねじ15に沿って移動自由に設けられ
ている。つまり、支持部材9に取り付けられた横行用モ
ータ13の回転軸がねじ14を介してボールねじ15に
係合されている。したがって、横行用モータ13を駆動
することにより、研削ヘッド1は、図示矢印16の方向
(横行方向)に沿って移動可能になっている。横行用モ
ータ13には、回転エンコーダが取付けられており、こ
れによって研削ヘッド1の横行方向の位置と速度を検出
可能になっている。
【0015】位置測定ヘッド2は、研削ヘッド1の横行
方向の前後に等間隔に位置させて、研削ヘッド1を挟ん
で配置され、それぞれ連結部材17を介して支持部材9
に取り付けられている。位置測定ヘッド2は、連結部材
17に固定された支持部材18と、接触子20と、この
接触子20を支持するロッド21と、このロッドの後端
に当接されたロードセル22と、位置調整用モータ23
と、この位置調整用モータ23の回転軸に取り付けられ
たボールねじ24と、ロッド21に取り付けられ、ボー
ルねじ24に螺合された雌ねじ25とを有して形成さ
れ、接触子20は支持部材18に対して、砥石軸5の方
向に移動可能に支持されている。
【0016】砥石回転用モータ6、押し付け用モータ1
0、横行用モータ13、2台の位置調整用モータ18
は、それぞれモータドライバ31,32,33,34に
より駆動され、これらのモータドライバはコントローラ
3から与えられる指令に従って各モータを駆動するよう
になっている。また、各ロードセル7,18の検出信号
と、砥石回転用モータ6と横行用モータ13の回転エン
コーダの検出信号は、それぞれコントローラ3に入力さ
れている。そして、このように構成された研削装置は、
砥石搭載円盤4と接触子20を加工対象の作業ロール2
6のロール表面に対向させて取り付けて用いられる。
【0017】コントローラ3は、研削ヘッド1と位置測
定ヘッド2の制御手段と、ロール表面の形状分析手段と
を構成するものであり、その詳細構成について研削装置
の動作とともに次に説明する。まず、図2(a)、
(b)を参照して加工対象物である圧延ロールについて
説明する。図2(a)に示したように、製鉄所の圧延工
程で用いられる圧延ロールは、上下に設置した圧延用の
一対の作業ロール26(寸法例;直径=540mm,横
方向の長さ=1700mm)と、これらの作業ロール2
6にそれぞれ接して配置された一対の補助ロール27と
からなる。そして、一対の作業ロール26により、矢印
28方向に移動している鋼材29を矢印30方向に押し
付けて、鋼材29の厚さを薄く成形する。このような圧
延工程を数回経て、最終製品となる薄い鋼材を製造す
る。作業ロール26の押し付け時に、鋼材29との摩擦
や、圧延部に混入する異物やスケール等により、作業ロ
ール26の表面が摩耗したり、肌荒れが発生する。その
ままの状態で鋼材29を圧延すると、完成する製品の表
面も荒れた状態となる。そのため、オンライン中に作業
ロール26の形状を修正したり、表面を滑らかにする等
の補修が必要になるのである。
【0018】図2(b)は、オンライン圧延用ロール自
動研削の概念構成を示すものであり、図1に示した研削
ヘッド1の砥石搭載円盤4の砥石面を作業ロール26の
表面に対峙させて設け、砥石搭載円盤4を回転させなが
ら、作業ロール26の表面に所定の力で押し付けてロー
ル表面を研削して、所望の形状に加工する。さらに、研
削ヘッド1の全体を作業ロール26の軸方向に移動(横
行)させて、作業ロール26の全長にわたって研削加工
する。研削量の制御は、主として押し付け力を調整する
ことにより行う。なお、図2(b)では、位置測定ヘッ
ド2の図示が省略されている。また、下側の作業ロール
26の研削ヘッド1のみを示しているが、同様の研削ヘ
ッド1を上側の作業ロール26に対しても設けるのが一
般的である。また、必要に応じて、補助ロール27にも
ロール用研削装置を設置する場合もある。
【0019】ここで、図1に戻って、各部の制御を説明
する。砥石搭載円盤4は、回転速度制御、押し付け位置
制御、横行位置制御が備えられている。回転速度制御
は、研削を行う砥石搭載円盤4を一定速度で回転させ
て、安定した研削動作を確保させるものである。そのた
め、モータドライバ31は、コントローラ3からの速度
指令に基づいて砥石回転用モータ6を駆動する。そし
て、コントローラ3は、砥石回転用モータ6内に組み込
まれた回転エンコーダのパルス出力を取り込み、そのパ
ルス出力の積算値に基づいて回転速度を検出し、砥石搭
載円盤4の回転速度を設定された一定速度に一致させる
ように、モータドライバ31に速度指令を出力する。
【0020】押し付け位置制御は、コントローラ3から
の位置指令に基づき、モータドライバ32が押付け用モ
ータ10を回転させ、ボールねじ11で砥石軸5を介し
て砥石搭載円盤4を作業ロール26の方向に移動させ、
ロール表面の位置までもっていく。そして、研削時は、
コントローラ3からの位置指令に基づき、モータドライ
バ32は砥石搭載円盤4をロール表面を押し付ける状態
まで移動させる。ロール表面の研削量は、砥石搭載円盤
4のバネ効果を利用し、特開平6ー47654号公報に
開示されているように、砥石搭載円盤4と作業ロール2
6との接触圧から求めることができる。つまり、砥石搭
載円盤4の位置を固定した状態において、ロードセル7
により検出される接触圧の測定値は研削量に相関するこ
とから、予め接触圧の変化と研削量との関係を把握する
ことにより、接触圧の変化を測定することにより目標の
研削量が得られたか否かを判断できる。研削量が、不十
分な場合は、位置指令を増加させて砥石搭載円盤4をロ
ール表面に近付ける。
【0021】横行位置制御は、研削ヘッド1を作業ロー
ル26の軸方向に沿って横方向に移動させる制御であ
る。研削ヘッド1を作業ロール26の周方向の移動して
研削を行うには、ロール自身が回転しているので研削ヘ
ッド1を固定していても、自動的に相対的位置を変える
ことができる。しかし、研削ヘッド1を作業ロール26
の軸方向に移動して全長にわたって研削するためには、
研削ヘッド1を横方向に移動させる必要がある。そのた
め、コントローラ3はモータドライバ33に位置指令を
送って横行用モータ13を回転させ、ボールねじ15に
沿って研削ヘッド1全体を横方向に移動させる。この場
合、作業ロール26の一方の端から反対側の端まで、一
定速度で移動させるように制御する。この速度制御と位
置決め制御は、コントローラ3が横行用モータ13に組
み込まれた回転エンコーダからのパルス出力を取り込み
ながら行う。
【0022】次に、砥石搭載円盤4により研削すべき量
の決定法について説明する。まず、作業ロール26の形
状としては、種々の圧延条件に対応して望ましいロール
形状が決められている。例えば、単なる円筒だけでな
く、クラウン状のロールの方が望ましいことがある。そ
して、圧延の実施により作業ロール26の表面が摩耗し
たり、傷ついたり、ロール形状が変化すると、圧延製品
の不良が発生することから、作業ロール26の形状の変
化を位置測定ヘッド2により測定し、その測定結果に基
づいて研削ヘッド1を制御して望ましい形状に補修す
る。
【0023】そのために、まず、位置測定ヘッド2によ
り作業ロール26の表面形状のプロファイルを計測す
る。すなわち、摩耗や肌荒れを示すロール表面の凹凸、
ロール径等の変形、あるいはロール位置の変位等を測定
する。まず、コントローラ3は位置調整用モータ23を
駆動させて、位置測定ヘッド2の接触子20を作業ロー
ル26の表面に接触させる。ここで、表面上に軽く接触
したときの接触圧を零とする。そして、ロードセル22
により検出される接触圧を零に保持するように、モータ
23を駆動して接触子20の送り量を調整し、この送り
量を作業ロール26の表面位置の測定データとして得
る。その状態で、作業ロール26を回転するとともに、
位置測定ヘッド2をロール軸方向に移動させると、ロー
ドセル22から作業ロール26のロール表面位置の相対
的な変化に相当する測定データが出力される。つまり、
作業ロール26の任意の表面位置に対しする他の表面位
置の相対的な表面位置の変化を測定することがでる。
【0024】ここで、圧延中の場合は、図2(a)に示
すように、鋼材29との力関係から作業ロール26は、
図示矢印(点線)32の方向の力を受けて、移動又は変
位することがある。また、圧延ロールの両端を軸支して
いるハウジング31も、圧延中は鋼材29を押し付ける
力関係から、同様な力を受けることになる。その結果、
作業ロール26自体が変形したり、位置が変位する等の
現象が生ずる。このような変形や変位も、位置測定ヘッ
ド2により測定される測定データに含まれることにな
る。したがって、圧延中に作業ロール26のプロファイ
ルを測定して、かつ圧延中に作業ロール26の摩耗およ
び表面の肌荒れ状態だけを補修しようとする場合には、
作業ロール26自体の変形や変位による位置変化成分を
除く必要がある。
【0025】また、位置測定ヘッド2は、研削ヘッド1
の横行制御に同期して移動される。そして、その移動方
向によって、一方の位置測定ヘッド2は加工前の作業ロ
ール26の表面の位置変化を、他の位置測定ヘッド2は
加工後の作業ロール26の表面の位置変化を測定するこ
とになる。このように、加工前の作業ロール26の表面
の位置変化を測ることにより、前回研削したときと今回
研削したときとの位置変化の差を検出しながら、その差
(測定前後で生じたと判断)を修正しながら、研削ヘッ
ド1の押し付け位置制御を行う。また、加工後の作業ロ
ール26の表面の位置変化の測定結果は、次回横行時の
押し付け位置制御用のデータとしてコントローラ3に記
憶される。また、作業ロール26の平均半径は予め判っ
ているので、作業ロール全体のプロファイルを算出でき
る。求めた作業ロール全体のプロファイルと、予め設定
されている望ましいロール形状との差を求め、凸部にな
っている部分を研削する。この研削に必要な研削ヘッド
1の制御、位置測定ヘッド2の制御、位置測定データの
処理、研削用データの処理等の各処理は、コントローラ
3により行う。このことについては後で詳細に説明す
る。
【0026】ここで、図3と図4を参照して、作業ロー
ル26自体の変形量および変位量と、作業ロール26表
面の摩耗および肌荒れ状態量との関係について具体的に
説明する。作業ロール26には、種々の形状があるが、
簡単化のため、ここでは円柱形のロールで説明する。作
業ロール26は、圧延による力を受けていない状態で側
面から見ると長方形に見える(図3(a))。一方、圧
延による力を受けると、作業ロール26は剛体であるか
ら、全体的には変形せずに、片側が移動するして変位す
るような場合がある(図3(b),(c))。つまり、
ハウジングが圧延中に圧延材から力を受けると、作業ロ
ール26を支持している左右両端に力が加わり、その結
果、作業ロール26の位置の変動として現れる。他方、
作業ロール26自身が変形する場合は、剛体の性質とし
て長手方向に全長の長さに対応した広幅の波長で変形す
ることになる(図3(d),(e))。図3(b)〜
(e)のような作業ロール26の変形及び変位は、それ
ぞれ単独であるいは複合したものとして発生する。
【0027】いずれにしても、圧延材から受ける力によ
って生ずる作業ロール26の変形は、図4(a)の点線
で示すようになる。これを作業ロール26の表面の位置
変化として、作業ロール26の表面を螺旋状に走査して
測定すると、図4(b)に示すように、表面位置変化の
測定データの直流分又は低域周波数成分の波形変動とし
て捉えることができる。一方、作業ロール26の摩耗
は、図4(a)に示すように、ロールの変形よりは細か
い表面位置の変動となるので、表面位置変化の測定デー
タでは比較的高い周波数成分として捉えることがでる。
さらに、作業ロール26表面の肌荒れ状態量は、さらに
細かい表面位置変動となるので、更に高域の周波数成分
の波形変動として捉えることができる。したがって、得
られた位置測定データを周波数で弁別することにより、
図4(b)に示すように、ロール自体の変形及び変位に
よる表面の位置変化と、摩耗および肌荒れによる表面の
位置変化とを識別することがでる。
【0028】そこで、ロールの摩耗分と表面荒さ成分の
みを研削により修復したい場合は、計測データの中域周
波数成分と高域周波数成分に対応する位置変化成分を研
削すればよい。また、ロール自体の変形についても補修
したい場合は、直流分を含む低域周波数成分(直流分も
含む)の位置変化成分を研削する。その判断は、コント
ローラ3に、後述するような研削効果を反映した学習機
能を設けることにより実行可能になる。
【0029】図5に、コントローラ3の具体的な実施の
形態の一例を示す。コントローラ3は5つのモータドラ
イバ31〜34を制御する。まず、研削ヘッド1の動作
を制御する部分について説明する。押し付け制御部41
は、演算処理部40からの押し付け位置指令値(ロール
への押し付け位置)に基づき、モータドライバ32と回
転/前進変換機構35を介して、研削ヘッド1をロール
方向に向けて前進又は後退させる制御を行う。ここで、
回転/前進変換機構35は図1における押し付け用モー
タ10、ボールねじ11等から構成される。そして、ロ
ードセル7により検出される砥石搭載円盤4の押圧力
(アナログ量)をA/D変換器42でディジタル量に変
換し、次いで圧力/位置変換部43において実際の研削
量に相当する押し付け位置に換算する。この換算により
得られた押し付け位置の検出値を減算器44を介して押
し付け位置指令値にフィードバックする。この押し付け
位置指令値は、研削量の目標値に相当するものであり、
位置測定ヘッド2により測定されたロール表面位置の変
化成分に基づいて、演算処理部40において設定される
ものであり、研削ヘッド1の横行位置に対応させて押し
付け位置指令値を出力するようになっている。
【0030】横行位置制御部45は、演算処理部40か
らの横行位置指令値に基づいて、モータドライバ33を
介して横行用モータ13を駆動し、研削ヘッド1を作業
ロールの軸方向に沿って横行移動させる制御を行う。こ
のとき、横行用モータ13に組み込まれた回転エンコー
ダから出力されるパルスをカウンタ回路46で積算し、
その積算値と横行位置指令値とを減算器47で突き合わ
せ、それらが一致するように横行速度を制御する。
【0031】回転速度制御部48は、演算処理部3から
の回転速度指令値に基づき、モータドライバ31を介し
て砥石搭載円盤4を一定回転させる制御を行う。砥石搭
載円盤4の回転速度は、回転用モータ6に組み込まれた
回転エンコーダから出力される回転速度の検出値を減算
器49にフィードバックして回転速度指令値に合わせて
制御する。
【0032】2個の位置測定ヘッド2は、演算処理部4
0からの圧力指令値に基づいて、それぞれ位置検出制御
部51により、モータドライバ34を介して回転/直進
変換機構36を駆動して制御する。ここで、回転/直進
変換機構36は、図1における図1における位置調整用
モータ23、ボールねじ24、雌ねじ25等から構成さ
れる。具体的には、演算処理部40は接触子20をロー
ル表面に一定圧で接触させるような圧力指令値(例え
ば、零)を出力する。これに基づき、位置検出制御部5
1は、接触子20が一定圧でロール表面に接触するよう
に、接触子20の位置を前進又は後退させるように、移
動指令値をモータドライバ34に出力する。その移動指
令値(アナログ量)をA/D変換器55を介してディジ
タル量にA/D変換して演算処理部40に入力する。こ
の移動指令値は、ロール表面位置の変化に相当するもの
であるから、演算処理部40は入力される移動指令値を
ロール表面位置の測定データとして記憶するとともに、
後述する処理により作業ロール表面のプロファイルデー
タを生成する。
【0033】ここで、図6,図8,図9のフローチャー
トを参照して、演算処理部40の処理内容を説明する。
図6は、処理の概略フローを示している。まず、所定の
圧延が行われている状態において、ブロック61にて作
業ロールのプロファィル計測を行う。そして、ブロック
62において、計測結果を評価して、その結果に基づい
て現状の作業ロールの形状のまま圧延を継続してもよい
か否かの判断を行う。研削加工不要と判断した場合は、
ブロック63にて一定時間経過を待った後、ブロック6
1に戻って再度、作業ロールのプロファィル計測を行
う。研削加工が必要と判断した場合は、ブロック64に
て計測結果に基づき研削を開始する。
【0034】その際、測定データは、低域通過フィルタ
による処理されたデータと、中域および高域通過フィル
タで得られたデータに分離する。そして、例えば、図7
に示すように、測定位置に対応させて測定データと低域
通過フィルタにより処理されたデータとを記憶するとと
もに、それらの偏差を求めて研削すべき量のデータ(研
削データ)として記憶する。また、その偏差の大きさが
予め定めた判定基準と比較して、研削の要否を判断す
る。あるいは、研削データの大きさに基づいて、次の計
測時間を決めるようにすれば、圧延品質に影響が出ない
うちに作業ロールのプロファイルを管理することも可能
である。
【0035】次に、図8に示したフローチャートを参照
して、位置測定ヘッド2を用いて行うロール表面位置の
変化の測定手順を説明する。まず、ステップ71にて、
作業ロールの周速度を測定し、これに基づいて横行速度
を決める。その場合、横行速度は、同一の回転角度の位
置で測定値をサンプリングできるように、作業ロールの
回転に同期させるように設定する。次いで、回転エンコ
ーダ22の0度に対応する位置をロール回転角度の基準
位置と見做して測定を開始する(ステップ72)。そし
て、研削ヘッド1と位置測定ヘッド2を同一速度で、か
つ研削ヘッド1に対して2個の位置測定ヘッド2を等間
隔状態に保持して、加工対象のロール表面を軸方向に沿
って横行移動させる(ステップ73)。
【0036】なお、研削ヘッド1とそれぞれの位置測定
ヘッド2が作業ロールの両端に来たとき、それらのヘッ
ドを作業ロールに対して後方に逃げられるようにするこ
とが好ましい。このようにすることにより、各位置測定
ヘッド2がロール端まで測定でき、かつ研削ヘッド1が
ロール端まで研削加工することができる。
【0037】ステップ73の操作を、作業ロールの軸方
向に沿って一端から他端まで実行する過程で、所定のサ
ンプリング周期で計測データをサンプリングすることに
より、作業ロールの摩耗および肌荒れと、作業ロールの
変形および変位を含んだ計測データが得られる(ステッ
プ73〜75)。これを、作業ロールの表面形状のプロ
ファィルデータとする。
【0038】次に、ステップ76において、計測データ
を中高域通過周波数成分と低域通過周波数成分に分離す
るフィルタ処理を行う。中高域通過周波数成分はロール
の摩耗や肌荒れ(以下、適宜、肌荒れと総称する。)と
見做して、研削処理の対象データとして利用する。一
方、低域通過周波数成分はロールの変形や変位(以下、
適宜、変形と総称する。)と見做して、通常は研削処理
の対象から除く。
【0039】さらに、ステップ77、78において、作
業ロールの変形分と表面肌荒れ分とを合成した3次元プ
ロファイルを作成する(図12、図16参照)。この3
次元プロファイルを作成することにより、局部的に研削
が必要となった箇所を抽出して、研削作業をすることが
可能になる。
【0040】図9に、作業ロールのプロファイルを測定
すると同時に、必要な研削処理を行う場合の処理の手順
を示す。ここでは説明を簡潔にするため、作業ロールの
変形と変位を単に変形と総称し、また作業ロール表面の
摩耗と肌荒れを単に肌荒れと総称する。ステップ81,
82の処理は図8の場合と同様である。そして、ステッ
プ83において、研削ヘッド1と位置測定ヘッド2を一
定速度でロール軸方向に移動させる。その際、研削ヘッ
ド1を演算処理部40で求めた低域通過周波数成分に一
致させて大きく前進又は後退動作をさせる。つまり、研
削ヘッド1を作業ロールの変形に追従させて位置制御す
ることにより、作業ロールの変形に対しては研削加工を
行わないようにする。そして、中高域通過周波数成分に
対応させて研削ヘッド1を細かく前進又は後退動作させ
ることにより、表面肌荒れを修復すべくロール表面を研
削する。
【0041】このとき、研削ヘッド1の前方を横行して
いる一方の位置測定ヘッド2は、加工前のロール表面の
位置変化を測定する(ステップ84)。そして、演算処
理部40により、計測データのフィルタ処理を行って低
域通過周波成分と中高域通過周波数成分に分離し、作業
ロールの変形量と、作業ロール表面の肌荒れ量とに分析
する(ステップ85,86)。次に、プロファイルの前
回の測定データがある場合は、変形量に係る今回の測定
値と前回の測定値とを比較する(ステップ87)。比較
の結果、それらの差の絶対値が許容範囲内であれば、作
業ロールの変形に関する測定値は正常であると判断し、
演算処理部40に記憶されている研削データに従って研
削を実行する。また、ステップ87の比較の結果、今回
と前回の変形量の測定値の差の絶対値が許容範囲内を超
えている場合(例えば、ロールの中心がずれた等の場
合)は、その偏差分を前回値に加算して新たな変形量と
し、その分を研削対象にしないように補正して研削を実
行する。
【0042】一方、研削ヘッド1の後方を横行している
他方の位置測定ヘッド2は、研削加工後のロール表面の
位置変化を測定することになる。したがって、一方向の
横行移動が完了した時点で、加工後の測定データに基づ
いて加工後のプロファィルデータを収集する。
【0043】このようにして、作業ロールの一端から他
端までの測定と研削が終了したか否か判断し(ステップ
89)、終了していない場合は、ステップ83に戻って
同様の処理を実行する。終了した場合は、ステップ9
0,91において、研削作業結果に対する評価を行う。
すなわち、当初に設定された研削後の期待値(目標値)
と研削加工後の測定値を比較し、その差が許容値以下で
あれば、ステップ82で現在の作業ロールのプロファイ
ルを作成して、作業を終了する。異なる場合は、ステッ
プ81に戻って、再度、同一の研削作業を行う。
【0044】以上説明したように、図9の処理によれ
ば、次のような効果がある。 (1)作業ロールの変形に対し、その変形分を考慮して
研削ヘッド1を前進又は後退させるようにしているか
ら、肌荒れ成分のみを研削により修復することができ
る。
【0045】(2)特に、作業ロールのセンタ位置が移
動した場合も、その移動量を考慮して、肌荒れのみを研
削して期待値に等しいロール形状に補修することができ
る。
【0046】上述の説明では、変形量はそのまま残し
て、肌荒れ等による小さな凹凸のみを研削により補修す
る例を示した。しかし、本発明はこれに限られるもので
はなく、作業ロールの変形が圧延作業にとって好ましく
ない場合は、変形分を含んだ形で研削を行うようにする
ことができる。ただし、その場合であっても、測定によ
りえられた変形量を一度に研削しないで、研削補修の効
果を見ながら、徐々に研削して変形分を修復し、これと
同時に肌荒れ分を除去する研削を行うことにより、円形
等の圧延に適した形状の作業ロールに修復することが好
ましい。この場合の具体的な一例を図10を用いて説明
する。
【0047】図10は、作業ロールの変形分を徐々に修
正するにあたって、学習法を併用した一例であり、ニュ
ーロ演算を用いて学習する例である。同図に示すよう
に、学習装置は、それぞれ複数(図示例は、4個)のニ
ューロンからなる入力層101、中間層102および出
力層103を有するニューラルネット100と、教師信
号生成部200とから構成される。入力層101の各ニ
ューロンには入力データとしてそれぞれ、ロール速度X
1、ロール硬さX2、鋼板速度X3、鋼板硬さX4が入
力される。そして、各入力データが、入力層101、中
間層102、および出力層103を通る間に、それら入
力データの相関関係に基づく演算処理がなされ、出力層
103の各ニューロンから最適な研削条件が選択されて
出力される。この例では、入力データに対応する最適な
研削条件として、表面荒れ研削(部分研削)Y1、表面
荒れ研削(全体研削)Y2、形状研削(円筒形)Y3、
および形状研削(クラウン形)Y4の少なくとも1つが
選択されて出力される。そして、選択した条件による研
削処理後、教師信号生成部104から研削条件と圧延結
果を教師信号として入力することにより学習が行われ
る。この教師信号は、各ニューロン内の層間の結合重み
係数と閾値を変更するものであり、最適な条件が選択で
きるように数回学習させることにより、最適な研削条件
を自動的に推定することが可能となる。すなわち、作業
ロール等の圧延ロールの変形および肌荒れに関係する圧
延条件に対して、研削補修すべき条件とその条件に従っ
て研削した結果との相関関係を学習し、これに基づいて
ロールの肌荒れだけでなく、ロールの変形を徐々に補修
するのである。
【0048】図11を参照して、作業ロール26の回転
と測定データとの関係について説明する。図11(a)
に示すように、研削ヘッド1と位置測定ヘッド2をロー
ル表面に接触させて横行させると、作業ロール26の回
転に合わせて、研削ヘッド1又は位置測定ヘッド2のロ
ール表面上の位置は、図11(b)の展開図に示すよう
な螺旋状の線106に沿って移動する。ここで、位置測
定ヘッド2により測定される測定データを、作業ロール
29の回転角度に対応させてプロットすると、図11
(c)に示すようになる。つまり、作業ロール26の任
意の軸方向位置(例えば、図11(b)のa−a’位置
又はb−b’位置)における真円度と偏心量とを求める
ことができる。したがって、任意の周期で作業ロール2
6のプロファィルを測定することにより、作業ロール2
6の摩耗状況、肌荒れ状況を監視することができる。そ
して、その監視情報より、研削すべき時期の判断が可能
となる。また、ロールの偏心により発生する圧延作業へ
の悪影響を減少させるためのロール偏心制御法、ロール
の交換周期用判断データ等の他の応用にも適用可能とな
る。
【0049】また、図12(a)、(b)に示すよう
に、ロール表面形状を展開して3次元の図形を作成する
ことにより、精度良く、かつ高速で補修することができ
る。つまり、基本的には、作業ロール26を回転させた
状態で、ロール表面の凹凸を測定し、軸方向に沿った各
部の凹凸を求めて研削すれば、おおよその精度は得るこ
とができるので、軸方向各部の凹凸を1回転中の平均値
で求めるようにしてもよい。しかし、1回転中の平均値
の凹凸に基づいて研削すると、不必要な研削を行うこと
がある。そこで、作業ロールの回転角度を中心に展開し
た、図12(b)に示すような3次元の図形を作成する
ことにより、局部的に加工すべき場所と量を明確に把握
することができる。この3次元図形に基づいて加工する
ことにより、精度良く、かつ高速で補修することができ
る。
【0050】なお、図12(a)は、同図(b)に示す
3次元プロファイルを求めるための測定データの収集法
を説明する図である。横方向(ロール軸方向)の位置と
ロール回転角度とを対応させて、各部の凹凸を求める。
その場合、研削装置の横行速度は、作業ロール速度に対
して一定の比を保ち、かつ同期させて調整する必要があ
る。同期させる手段として、作業ロール又は補助ロール
に回転エンコーダやパルスジェネレータ等を取付けてロ
ールの回転角度を検出可能にする。そして、予め基準角
度(例えば、0度)を設定しておき、その回転位置の回
転エンコーダの出力を基準角度とし、回転エンコーダの
一定角度の回転に伴って出力されるパルスを計数するこ
とにより、ロールの回転速度と回転角度位置を求めるこ
とができる。このようにして、ロール回転角度位置と横
行位置とに対させて測定データにより求めた表面位置の
変位成分をプロットすることにより、図12(b)のロ
ール表面形状の3次元展開図が得られる。図12の例に
よれば、局部的表面荒さの凸部110を容易に発見する
ことができる。その結果、その部分のみを研削すること
により、精度良く、かつ短時間の修復処理が可能とな
る。
【0051】また、ロール平均半径は既知であるから、
3次元のロール形状展開図を基に、図11(c)に示す
断面図を求めることができる。これによれば、ロール偏
心制御法、ロールの交換周期用判断データ等の他の応用
にも適用可能となる。
【0052】また、作業ロールのように、予め圧下力や
鋼材の硬度等の外部条件により、変形量又は変位量が定
まる対象加工物に対しては、制御開始時におけるロール
表面の位置測定値を初期値として記憶しておき、以降は
その初期値を基準に偏差分を求めて測定ないし研削する
ようにすることも可能である。
【0053】次に、測定データを低域通過周波成分と中
高域通過周波数成分とにフィルタ処理する方法と、得ら
れた測定データに基づいて研削の要否を判定する方法に
ついて説明する。まず、フィルタ処理はアナログフィル
タを用いて、低域通過周波数成分と中高域通過周波数成
分に分離する方法がある。しかし、ロール回転速度に同
期させて計測させようとすると、精度良く信号を分離さ
せるためには、フィルタの遮断周波数を可変にする必要
が生ずるので、アナログフィルタでは複雑になるから、
ディジタルフィルタが好ましい。
【0054】図13に、ディジタルフィルタの実施の形
態の一例を示す。図示のように、複数の遅延素子121
とフィルタ係数素子122と、加算器123とを梯子状
に接続した構成であり、次式(1)の演算を実行するこ
とにより、ローパスフィルタを実現できる。遅延素子1
21は、順次サンプリングされる測定データ(x,y)
をZ時間(1サンプリング時間)づつ遅延させるもので
ある。hk(k=0,1,2,……,N)は、フィルタ
係数素子122に設定するフィルタ係数である。このフ
ィルタ係数hkは、数1の関係を満たすように定める。
ここで、ωcは遮断角周波数、fcは遮断周波数、fsは
サンプリング周波数をそれぞれ示す。ここでは、一般的
な処理方法として、FIRデジィタルフィルタで行う方
法を説明する。
【0055】
【数1】
【0056】式(1)の演算は、図5の演算処理部40
において実行され、遮断角周波数ωc(fc;遮断周波
数)以下の低域通過周波数成分L(Z)がフィルタ処理
データ(x,y)として得られる。つまり、計測データ
(x,y)に含まれる作業ロールの変形又は変位に対応
する表面位置変化成分を分離することができる。
【0057】一方、中高域通過周波数成分を抽出するハ
イパスフィルタの場合も、図13の構成により、次式
(2)に示す演算を実行することにより実現でき、遮断
角周波数ωc(fc;遮断周波数)以上の中高域通過周
波数成分H(Z)がフィルタ処理データ(x,y)とし
て得られる。なお、式中のfsは、データのサンプリン
グ周波数である。
【0058】
【数2】
【0059】式(2)によれば、遮断角周波数ωh(f
c;遮断周波数)以上を通過させるハイパスフィルタを
実現できるが、作業ロールは剛体であるから変形は十分
に大きな振幅となるため、通常、遮断周波数fcは1/
1000以下に設定すればよく、サンプリング周波数f
sに比較して十分に小さい。したがって、fc/fs≒0
とみなせるので、ωc=π−2π*fc/fs≒πとな
り、hk=0として処理できる。したがって、中高域通
過周波数成分は、フィルタ処理をしないで、測定データ
をサンプリングした信号をそのまま利用すればよい。
【0060】なお、サンプリング時間は作業ロールの円
周速度に同期させるので、サンプリング周波数fsが変
動する。その結果、位置測定ヘッドにより測定される測
定データの周波数成分も変動することになる。しかし、
遮断角周波数ωcはωc=2π*fc/fsという関係よ
り、比例関係を満足しているのでフィルタ効果としては
同一となる。つまり、サンプリング周波数が変化した
分、得られる信号周波数成分も変化するが、それに比例
して遮断周波数も変化するので、結果は同じになる。し
たがって、最初に設定したフィルタ係数を変更しなくて
もよいことを意味する。
【0061】上述したフィルタ処理に代わる他の処理方
法としては、IIRデジィタルフィルタを適用することが
できる。しかし、その場合は、フィルタ係数がサンプリ
ング時間に関係した関数となるので、作業ロールの円周
速度を測定後、遮断周波数に対応したフィルタ係数を算
出して設定する必要がある。
【0062】演算処理部40においては、作業ロールの
プロファィルデータ、つまり位置測定ヘッド2により測
定されるロール表面の位置変化の測定データを収集す
る。その収集において、まず、測定データをそのまま中
高域通過周波数成分として所定のメモリエリアに記憶す
る。次に、測定データをローパスフィルタにより処理
し、低域通過周波数成分を求める。このローパスフィル
タ処理は、図11に示した螺旋状の測定線106に沿っ
て順次サンプリングされる測定データに対して行う。
【0063】次に、ローパスフィルタ処理方法について
述べる。螺旋状の測定線に沿って処理する方法がある。
ローパスフィルタ処理後に、一回転中の同一回転角度位
置の値を繋ぎ合わせ、3次元の低域通過周波数成分のプ
ロファイル図形を作成する。この場合、1回転分の平均
値をとるような効果に近くなる。しかし、作業ロール自
体の変形又は変位は、作業ロールの同一回転角度位置に
おける軸方向の測定データに表れる。そこで、位置測定
ヘッドを横行させて得られる作業ロールの同一回転角度
位置のサンプリングデータをローパスフィルタで処理す
るのが好ましい。このようにして得られたある回転角度
位置の測定データの一例を図14に示す。図において、
横軸は作業ロールの軸方向位置(サンプリング時間に対
応)を示し、縦軸は測定データの値を示す。図中の実線
131は測定データの値、点線132はローパスフィル
タ処理した値であり、平滑化されている。このように、
同一の回転角度位置における測定データを横行に合わせ
てサンプリングし、つまり軸方向に連続する複数箇所の
測定データをサンプリングしてローパスフィルタ処理す
る。その場合、計測の開始地点では、サンプリングデー
タが無いので、数サンプル前のデータを開始地点のデー
タと同一と見なしてフィルタ演算を行う。そして、得ら
れた低域通過周波数成分と中高域通過周波数成分を用い
て3次元プロファイル図形を作成する。
【0064】上述したフィルタ処理においては、螺旋状
の測定線に沿ってサンプリングされる測定データ、又は
同一の回転角度位置の横行線に沿ってサンプリングされ
る測定データをローパスフィルタ処理する例を説明し
た。しかし、3次元プロファイル図形を作成する場合に
おいては、対象の測定点を中心として2次元マップの周
辺測定点の測定データを含めて平滑化(フィルタ処理)
することが好ましい。つまり、図15に示したように、
ロール表面を展開した2次元マップを概念し、測定点
(x,y)を中心として周囲の測定点9個の測定データ
を用いて、下記の式(3)により平滑化したデータを、
測定点(x,y)の値として求める。
【0065】 S(x,y)=a0*s(x,y)+a1*s(x-1,y)+a1*s(x+1,y)+a1*s(x,y-1) +a1*s(x,y+1)+a2*s(x-1,y-1)+a2*s(x-1,y+1) +a2*s(x+1,y-1)+a2*s(x+1,y+1) …(3) ここで、(a0=0.84、a1=a2=0.02) 但し、x-1,x+1;xを中心に横方向に隣接する2点 y-1,y+1;yを中心に回転方向に隣接する2点 この平滑化演算に含める測定点の範囲および各係数は、
適用する装置により最適値を求めることになる。なお、
上記数式は、図13のフィルタ係数素子122を決める
ことにより実現できる。低域通過周波数成分により得ら
れる3次元プロファイルから、ロール形状の大きな変化
(変形、変位)が求められる。
【0066】以上の低域通過周波数成分用フィルタか
ら、下記の結果が得られることになる。
【0067】1)螺旋状の測定データをそのまま順番に
フィルタ処理した場合は、1回転の平均的偏差を求めた
効果となる。この場合は平均半径から凸部を研削するよ
うな場合に有効となる。 2)横方向に同一回転角度位置のデータをフィルタ処理
した場合は、各角度でのデータを繋ぎ合わせることによ
り、図12(b)に示すような展開図(凸部110を除
いた図)を得ることができる。 3)2次元マップを概念したフィルタ処理方法でも、図
12(b)に示すような展開図(凸部110を除いた
図)を得ることができる。
【0068】上記1)〜3)の処理を利用した場合は、
実測データとの偏差から図12(b)に示すような凸部
110を検出できるので、短時間で効率的な研削処理が
可能となる。以下に、その場合の処理方法について述べ
る。
【0069】まず、中高域通過周波数成分を含んだ実測
データから、図12(b)に示す展開図(凸部110を
含む図)を作成する。次に、前記の低域通過周波数成分
用フィルタ処理から、図12(b)に示すような展開図
(凸部110を除いた図)を作成する。そして、2種類
の展開図を軸方向の丸め、図16のような立体視した外
形形状を求める。図16において、平滑化した低域通過
周波数成分の測定データから、点線で示したロール形状
に追従するデータ(内側)が得られるようにする。実測
データからは実線で示す外部形状(外側)が得られるよ
うにする。研削作業は凸部の加工となるので、実測デー
タから得られるロール最小長径の場所で、平滑化した低
域通過周波数成分データのロール長径を一致させる必要
がある。その一致させた値に対応させて、横軸方向の各
地点の半径を求める。任意の回転角度位置では、各地点
での半径とフィルタ処理データから、中心からの距離を
求める。その結果、ロールの各地点での低域通過周波数
成分データと実測データとの偏差を求めることができ
る。そして、その偏差の大きさが許容値を越える場合、
該当の場所又は全体を研削すべきか判断する。
【0070】なお、これまでは低域通過周波数成分用フ
ィルタのみについて説明したが、中高域通過周波数成分
用フィルタ処理については、変化が急峻な箇所を早期に
検出する等の操作が必要な場合に有効となる。
【0071】上述した実施の形態において、位置測定ヘ
ッドを接触子とロードセルによる接触方式で形成した
が、これに限らず、非接触方式による検出方法、例え
ば、超音波による距離測定方式を用いて実現することが
できる。
【0072】また、図1の研削装置は、研削ヘッド1
と、2個の位置測定ヘッド2と、コントローラ3で構成
した例を示したが、これによれば、測定および研削対象
の表面位置の変化が、連続的又はしばしば発生する加工
対象の場合に好適である。つまり、研削結果を速やかに
測定して、次の研削に反映させることができる点で望ま
しい。しかし、測定および研削対象の表面位置の変化が
生ずる場合であっても、その変化が収まれば安定するよ
うな加工対象の場合は、研削ヘッド1の位置検出機能を
用いて、表面位置の測定を兼用することが可能である。
つまり、図1の研削ヘッド1とコントローラ3は、接触
圧に応じて研削量に対応するロール表面の位置変化を検
出できる機能を備えているから、これを用いてロール表
面の位置変化測定の工程と、研削工程を時間的にずらし
て実行するようにする。これによれば、装置全体の軽量
化を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被加工物の摩耗や肌荒れ状態等の表面形状の変化と、被
加工物自体の変形や変位とを識別して測定することがで
きるから、必要な研削修復のみを選択して行うことがで
きるという効果がある。
【0074】特に、圧延中においても、圧延外力による
ロールの変形や変位を排除して、圧延阻害要因であるロ
ール表面形状の凹凸等を除去することができることか
ら、圧延停止時間が短い連続熱延設備にもオンラインで
適用可能である。
【0075】同様に、鉄鋼圧延システム以外のオンライ
ンロール自動研削を必要としている設備にも適用可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の研削装置の全体構成図
である。
【図2】本発明の適用対象の圧延ロールと研削装置の説
明図である。
【図3】作業ロールの変形と変位を説明する図である。
【図4】作業ロールの変形と変位に起因する表面位置の
変化成分と、摩耗と肌荒れ状態に起因する表面位置の変
化成分とを説明する図である。
【図5】図1のコントローラ関係の詳細構成図である。
【図6】本発明の研削装置の処理概要を示すフローチャ
ートである。
【図7】測定データと低域通過フィルタ処理データと研
削データの一例を示す図である。
【図8】演算処理部におけるロール表面位置変化の測定
処理のフローチャートである。
【図9】演算処理部におけるロール表面研削処理のフロ
ーチャートである。
【図10】作業ロールの圧延条件から最適な研削条件を
推定する実施形態の説明図である。
【図11】作業ロール表面形状の具体的な測定方法を説
明する図である。
【図12】作業ロール表面形状の測定結果の一例を説明
する図である。
【図13】ディジタルフィルタの一例を示す図である。
【図14】作業ロール表面形状の測定データを低域通過
フィルタ処理した場合の具体例を示す図である。
【図15】3次元プロファイルの展開図を作成するため
の測定データの処理を説明する図である。
【図16】作成された3次元プロファイル図形の例を示
す図である。
【符号の説明】
1 研削ヘッド 2 位置測定ヘッド 3 コントローラ 4 砥石搭載円盤 5 砥石軸 6 砥石回転用モータ 7 ロードセル 10 押し付け用モータ 11 ボールねじ 13 横行用モータ 14 ねじ 15 ボールねじ 20 接触子 21 ロッド 22 ロードセル 23 位置調整用モータ 24 ボールねじ 25 雌ねじ 26 作業ロール 31,32,33,34 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 満仲 俊夫 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 日 立プロセスコンピュータエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 中島 正明 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 森 茂 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 榊 直浩 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 日 立プロセスコンピュータエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 土屋 尚久 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 日 立プロセスコンピュータエンジニアリング 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の表面に沿って相対的に移動し
    ながら被加工物表面を研削する研削手段と、前記被加工
    物の表面に沿って相対的に移動しながら被加工物表面の
    基準面に対する鉛直方向の位置変化を測定する測定手段
    と、該測定手段により得られた測定データに基づいて被
    加工物表面の細かな位置変化成分と大きな位置変化成分
    とに分析する形状分析手段と、該形状分析手段により得
    られた少なくとも前記細かな位置変化成分を除去するよ
    うに前記研削手段を制御する制御手段とを備えてなる研
    削装置。
  2. 【請求項2】 被加工物である回転するロールの表面に
    対峙させて設けられ、該ロールの軸方向に一定の速度で
    移動しながらロール表面を研削する研削手段と、前記ロ
    ールの表面に対峙させて設けられ、該ロールの軸方向に
    一定の速度で移動しながらロール表面の径方向の位置変
    化を測定する測定手段と、該測定手段により得られた測
    定データに基づいてロール表面の細かな位置変化成分と
    大きな位置変化成分とに分析する形状分析手段と、該形
    状分析手段により得られた少なくとも前記細かな位置変
    化成分を除去するように前記研削手段を制御する制御手
    段を備えてなる研削装置。
  3. 【請求項3】 前記形状分析手段は、前記測定データの
    周波数を分析し、一定の周波数以上の成分を前記細かな
    位置変化成分とし、該一定の周波数未満の成分を前記大
    きな位置変化成分として分析することを特徴とする請求
    項2に記載の研削装置。
  4. 【請求項4】 前記形状分析手段は、前記一定の周波数
    を、前記測定手段と前記ロール表面との相対移動速度に
    応じて調整する周波数設定手段を備えてなることを特徴
    とする請求項3に記載の研削装置。
  5. 【請求項5】 前記形状分析手段は、前記ロールの回転
    に同期して、1回転中の複数の回転角度位置と複数の軸
    方向位置とに対応させて前記位置変化成分を求め、ロー
    ル表面を展開した3次元の表面形状図を作成する手段を
    備え、 前記制御手段は、前記表面形状図に従ってロール表面を
    研削することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに
    記載の研削装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記形状分析手段によ
    り得られる位置変化成分が、許容値を越えたときに研削
    を行うことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記
    載の研削装置。
  7. 【請求項7】 前記ロールが圧延ロールの場合に、前記
    制御手段に圧延条件に対応させて最適な研削条件を学習
    する学習手段を設けたことを特徴とする請求項2乃至6
    のいずれかに記載の研削装置。
  8. 【請求項8】 前記研削手段と前記測定手段とは、前記
    ロールの軸方向に沿って往復動可能に設けられ、かつ前
    記測定手段は、前記研削手段を挟んで前記ロールの軸方
    向に沿って一対設けられてなり、 前記形状分析手段は、前記一対の測定手段から入力され
    る測定データに基づいて、前記研削手段による研削加工
    前後の前記位置変化の差を求め、 前記制御手段は、研削加工前後の前記位置変化の差に基
    づいて、前記研削量を修正することを特徴とする請求項
    2乃至7のいずれかに記載の研削装置。
  9. 【請求項9】 被加工物の表面に沿って相対的に移動し
    ながら被加工物表面を研削する研削手段と、前記被加工
    物の表面に沿って相対的に移動しながら被加工物表面の
    基準面に対する鉛直方向の位置変化を測定する測定手段
    と、該測定手段により得られた測定データに基づいて前
    記研削手段を制御する制御手段とを備えてなる研削装置
    において、予め被加工物自体の変形と変位とを測定して
    得られたデータを基準データとして前記制御手段に設定
    しておき、該制御手段は、前記測定手段により得られた
    測定データを前記基準データにより補正して研削するこ
    とを特徴とする研削装置。
  10. 【請求項10】 研削ヘッドと、位置測定ヘッドと、コ
    ントローラと、ヘッド移動手段とを備えてなり、 前記研削ヘッドは、被加工物である回転ロールの表面に
    対峙させて回転自由に軸支される砥石円盤と、該砥石円
    盤を回転駆動するモータと、前記砥石円盤をロール表面
    に向けて進退させる手段とを備え、 前記位置測定ヘッドは、前記回転ロールの表面に対峙さ
    れて設けられる距離センサを備え、 前記ヘッド移動手段は、前記研削ヘッドと前記位置測定
    ヘッドとを被加工物である回転ロールの表面に対峙させ
    て、かつ該ロールの軸方向に移動可能に支持する支持部
    材と、該支持部材を前記ロール軸方向に沿って移動する
    駆動手段とを備え、 前記コントローラは、前記移動手段の駆動手段を制御し
    て前記支持部材を前記回転ロールの軸方向に所定の速度
    で移動させるとともに、前記距離センサの測定データを
    取り込んで、該測定データを低域通過周波数成分と中高
    域通過周波数成分とに分離し、少なくとも中高域通過周
    波数成分を除去するように前記研削ヘッドの進退位置を
    制御する手段を備えてなる研削装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7263876B2 (en) * 2001-09-19 2007-09-04 Ricoh Company Limited Apparatus and method of detecting surface convexity of members, and method of producing the members
JP2014159051A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Ihi Corp 多関節加工ロボット及び多関節加工ロボットによる加工方法
KR20220066027A (ko) * 2016-09-30 2022-05-23 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 연마 장치 및 연마 방법

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