JPH11137871A - 刺繍縫製用データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色替え設定データの表示に際して、多針刺繍
ミシンの縫製を停止させる停止コードに対応する停止情
報を、連続する複数の縫製順序における何れの縫製順序
の後であるかを明確に分かるように表示させること。 【解決手段】 色替え設定データテーブルに格納された
色替え設定データの読出しに際して、縫製順序と針棒番
号とからなるデータのときには、これら縫製順序と針棒
番号とが表示行カウンタで指示する同一の表示行に夫々
表示される一方、停止コードに対応する文字情報「停
止」が、縫製順序と針棒番号とが表示される表示行とは
異なる次の専用の表示行に独立的に表示されるので、縫
製順序「１」の後で刺繍ミシンの縫製が停止することが
明確になり、停止時期を間違えることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、刺繍縫製用データ
処理装置に関し、特に各刺繍模様に含まれる複数の色別
模様部や付随模様の縫製に関する色替え設定データの表
示に際して、ミシンの縫製を停止させる停止表示を改善
するようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】多針刺繍ミシンは、複数の針棒及び縫針
を備えた針棒ケースと、縫製に供する針棒を縫製位置に
切換えるように針棒ケースを移動させる針棒選択機構
と、複数色の上糸を装備した糸立て台とを有し、複数の
縫針には夫々異なる糸色の上糸が装着されている。通
常、刺繍模様は複数の色別模様部からなり、各色別模様
部はその色の上糸にて縫製される。各刺繍模様を刺繍縫
製する為の縫製データ（ステッチデータ）は、１番目に
縫製する色別模様部の縫製データ、２番目に縫製する色
別模様部の縫製データ、・・・の順に格納した縫製デー
タである。

【０００３】ところで、各刺繍模様の複数の色別模様部
を縫製する為には、色別模様部の縫製に使用する針棒
（つまり、上糸）を指定しておき、その針棒を選択して
縫製する必要がある。糸立て台の糸駒を取り替えると糸
色が変わる可能性があるため、針棒と糸色との対応関係
は一定とは限らない。そこで、刺繍縫製の準備段階にお
いて、作業者が針棒ケースの針棒番号と糸色とを確認し
ながら、各刺繍模様の複数の色別模様部を縫製する際の
縫製順序と、各色別模様部の縫製に使用する針棒の針棒
番号を設定した色替え設定カードを作成し、その色替え
設定カードのデータをパーソナルコンピュータ等からな
る刺繍縫製用データ処理装置に入力して記憶させる。

【０００４】そして、縫製データの編集処理の際に、縫
製データを格納するメモリにおいて、各色別模様部の先
頭エリアに、色替えを指示する「色替えコード」と、そ
の色別模様部を縫製するときに使用する針棒を指定する
「針棒番号データ」とを書込み、その縫製データを用い
て刺繍模様の複数の色別模様部の縫製が所定の縫製順序
でもって行われる。その結果、各色別模様部の縫製の
際、最初にその色別模様部の縫製に適した針棒（糸色）
が選択されてから縫製が実行される。ところで、アップ
リケ布を布地の所定位置に縫い付けてから、そのアップ
リケ布に、複数の色別模様部からなる刺繍模様を縫製す
る場合がある。

【０００５】このときには、縫製データの編集処理にお
いては、先ず布地にアップリケ布を縫い付ける位置を、
そのアップリケ布の外形と同様の図柄を付随模様として
縫製して指示する為の走り縫い用ステッチデータと、更
にそのアップリケ布の外周部を布地にかがり縫いする為
のかがり縫い用ステッチデータとを、刺繍模様の縫製デ
ータに先立って縫製データメモリに作成するようにし、
これら走り縫い用ステッチデータとかがり縫い用ステッ
チデータとについても同様に、縫製順序と針棒番号とを
色替え設定カードに追加するとともに、「色替えコー
ド」と「針棒番号データ」とを夫々対応させて縫製デー
タメモリに書込むようにしている。

【０００６】ところで、走り縫い用ステッチデータによ
り付随模様が縫製されたときには、裏面に糊付けしたア
ップリケ布をその付随模様で指示される布地の所定位置
に張り付ける為に、多針ミシンを停止させる必要があ
り、その為の停止コードを、走り縫い用ステッチデータ
と次のかがり縫い用ステッチデータとの間に追加的に格
納するようにしている。ここで、前記色替え設定カード
のデータを色替え設定画面により入力して設定する際に
は、図８に示すように、付随模様と刺繍模様とを縫製す
る為の複数の縫製順序１、２、３・・・が表示されるの
で、各縫製順序に対応する針棒番号「５」、「８」、
「２」、・・・を順次対応させて同一行に設定する。

【０００７】このとき、縫製順序「１」の走り縫いが実
行され、次のかがり縫いが実行される縫製順序「２」の
直前で多針ミシンの縫製を停止させることから、停止コ
ードに対応する停止マーク「※」を、かがり縫いの縫製
順序「２」と同一行に設定するようにしている。一方、
設定した色替え設定データを確認したり変更する場合に
は、色替え設定画面が再度表示され、このときには、図
８に示すように、停止マーク「※」は、かがり縫いの縫
製順序「２」と同一行に表示される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前述したように、各刺
繍模様の複数の色別模様部や付随模様を縫製する際の縫
製順序と針棒番号に加えて、停止コードを有する色替え
データを読出して、色替え設定画面に表示されたときに
は、図８に示すように、停止マーク「※」は特定の縫製
順序「２」や針棒番号「８」と同一表示行に表示される
ことから、停止コードによりる多針ミシンの停止時期
が、縫製順序「２」であるかがり縫いの直前の時期なの
か、かがり縫いが終了した時期なのかが分かり難くく、
停止時期を間違える可能性がある。本発明の目的は、デ
ータ処理装置において、色替え設定データの表示に際し
て、多針刺繍ミシンの縫製を停止させる停止コードに対
応する停止情報を、連続する複数の縫製順序における何
れの縫製順序の後であるかを明確に分かるように表示さ
せることである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の刺繍縫製用デ
ータ処理装置は、入力手段と、ディスプレイを含む表示
手段とを備え、多針刺繍ミシンで縫製する際の色替え設
定データを処理するデータ処理装置において、各刺繍模
様に含まれる複数の色別模様部および刺繍模様に付随す
る付随模様を縫製する縫製順序と各色別模様部の縫製に
使用する針棒の針棒番号とを対応付けて記憶すると共
に、何れかの色別模様部または付随模様の縫製の後に縫
製を停止させる少なくとも１つの停止コードを記憶した
色替えデータ記憶手段と、色替えデータ記憶手段から縫
製順序と針棒番号と停止コードのデータを受けて表示手
段のディスプレイにテーブル形式にて表示させる際に、
各縫製順序とその針棒番号とを対応付けて各行又は各列
に表示させると共に、停止コードを示す停止情報を該当
する位置の単一行又は単一列であって縫製順序と針棒番
号とが表示されない単一行又は単一列に表示させる表示
制御手段とを備えたものである。

【００１０】色替えデータ記憶手段には、各刺繍模様に
含まれる複数の色別模様部および刺繍模様に付随する付
随模様を縫製する縫製順序と各色別模様部の縫製に使用
する針棒の針棒番号とが対応付けて記憶されるととも
に、何れかの色別模様部または付随模様の縫製の後に縫
製を停止させる為に、少なくとも１つの停止コードが記
憶されている。ここで、付随模様としては、例えばアッ
プリケ布を布地に縫い付ける位置を指示する為にアップ
リケ布の外形と同様の模様に縫製する為の走り縫い用ス
テッチデータ、そのアップリケ布の外周部を布地にかが
り縫いするかがり縫い用ステッチデータなどであり、ま
た刺繍模様としては、そのアップリケ布に刺繍する「動
物」や「花がら」等の刺繍模様であり、更にその停止コ
ードは、裏面に糊付けしたアップリケ布を走り縫いで指
示された布地に張り付ける為に縫製を停止させる為であ
る。

【００１１】そして、表示制御手段は、縫製順序と針棒
番号と停止コードなどの色替え設定データを色替えデー
タ記憶手段から受けて、表示手段のディスプレイにテー
ブル形式にて表示させるのに際して、縫製順序とその針
棒番号とについては、これらを対応付けて各行又は各列
に表示させるとともに、停止コードを示す停止情報につ
いては、縫製順序と針棒番号とが表示されない該当する
位置の単一行又は単一列に独立的に表示される。即ち、
停止コードに対応する停止情報は、縫製順序と針棒番号
とを対応付けて夫々表示される複数の表示行又は表示列
とは異なる専用の表示行又は表示列に独立的に表示され
ることから、多針刺繍ミシンの縫製を停止させる時期が
明確になる。

【００１２】請求項２の刺繍縫製用データ処理装置は、
請求項１の発明において、前記停止情報は停止を意味す
る文字情報であることを特徴とするものである。この場
合には、停止情報としては、例えば「停止」や「縫製停
止」などの文字情報で表示されるので、停止の意味が明
確化する。その他、請求項１と同様の作用を奏する。

【００１３】請求項３の刺繍縫製用データ処理装置は、
入力手段と、ディスプレイを含む表示手段とを備え、多
針刺繍ミシンで縫製する際の色替え設定データを処理す
るデータ処理装置において、各刺繍模様に含まれる複数
の色別模様部を縫製する縫製順序を記憶すると共に、何
れかの色別模様部の縫製の後に縫製を停止させる少なく
とも１つの停止コードを記憶した色替えデータ記憶手段
と、色替えデータ記憶手段から縫製順序と停止コードの
データを受けて表示手段のディスプレイに表示させる際
に、前記縫製順序に従って複数の縫製順序の番号を表示
させると共に、その複数の色別模様部のうちの縫製後に
停止する色別模様部の縫製順序番号と縫製を再開する色
別模様部の縫製順序番号との間を示すように停止コード
を示す停止情報を表示させる表示制御手段とを備えたも
のである。

【００１４】色替えデータ記憶手段には、各刺繍模様に
含まれる複数の色別模様部を縫製する縫製順序が記憶さ
れるとともに、何れかの色別模様部を縫製した後に縫製
を停止させる少なくとも１つの停止コードが記憶されて
いる。そして、表示制御手段は、縫製順序と停止コード
などの色替え設定データを色替えデータ記憶手段から受
けて、表示手段のディスプレイに表示させるのに際し
て、縫製順序に基づく複数の縫製順序の番号を列方向又
は行方向に羅列して表示させる一方、停止コードを示す
停止情報については、複数の色別模様部のうちの縫製後
に停止する色別模様部の縫製順序番号と、縫製を再開す
る色別模様部の縫製順序番号との間を示すように独立的
に表示させる。即ち、停止コードに対応する停止情報
は、縫製停止する縫製順序番号の次で且つ縫製を再開す
る縫製順序番号の直前に独立的に表示されることから、
多針刺繍ミシンの縫製を停止させる時期が明確になる。

【００１５】請求項４の刺繍縫製用データ処理装置は、
請求項３の発明において、前記色替えデータ記憶手段
は、縫製順序に対応させて各色別模様部の縫製に使用す
る針棒の針棒番号を記憶し、前記表示制御手段は複数の
縫製順序番号に加えてそれら縫製順序に対応する複数の
針棒番号を表示させることを特徴とするものである。こ
の場合には、表示制御手段により、複数の縫製順序番号
の表示に加えて、それら縫製順序に対応する複数の針棒
番号が表示されることから、縫製順序と針棒番号とを対
応させて確認することができる。その他、請求項３と同
様の作用を奏する。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、外部のパーソ
ナルコンピュータと、このパーソナルコンピュータから
送信される刺繍データを受け、布保持枠に保持する加工
布に各種の刺繍模様を縫製する４台の刺繍機とを接続し
た縫製システムに本発明を適用した場合のものである。
図１に示すように、この縫製システム１は、１台のパー
ソナルコンピュータ２に、４台の刺繍機３〜６（刺繍機
は多針刺繍ミシンに相当する）を夫々専用の接続線Ｌ１
〜Ｌ４で接続して構成されており、各刺繍機３〜６は、
６台のミシンを並設させた６頭式であり、可動枠（図示
略）に装着された６つの刺繍枠に夫々保持した加工布に
同時に同一の刺繍模様を縫製するようになっている。

【００１７】各刺繍機３〜６の各針棒ケース７には、図
２に示すように、例えば９本の針棒８が設けられ、針棒
ケース７の９本の針棒８の下端には夫々縫針９が装着さ
れ、それら９本の縫針９には糸立て台の９つの糸駒から
異なる糸色の上糸が供給され、針棒選択機構により選択
された針棒８が縫製位置に位置するように針棒ケース７
が位置切換えされて縫製に供される。

【００１８】前記パーソナルコンピュータ２（これは、
刺繍縫製用データ処理装置に相当する）の制御系につい
て、図３のブロック図に基づいて説明すると、ホストコ
ントローラ１０は、ＣＰＵ１１と、このＣＰＵ１１にデ
ータバスなどのバス１５を介して接続されたＲＯＭ１２
及びＲＡＭ１３と、入出力インターフェース（入出力Ｉ
／Ｆ）１４と、第１〜第４刺繍機３〜６に夫々接続され
る通信用インターフェース（通信用Ｉ／Ｆ）１６と、Ｃ
ＲＴディスプレイ（ＣＲＴＤ）２１に表示データを出力
する為のＣＲＴコントローラ（ＣＲＴＣ）２２と、フロ
ッピーディスクドライブ（ＦＤＤ）２３を駆動制御する
フロッピーディスクコントローラ（ＦＤＣ）２４と、ハ
ードディスクドライブ（ＨＤＤ）２５を駆動制御するハ
ードディスクコントローラ（ＨＤＣ）２６とから構成さ
れ、ＣＲＴＣ２２とＦＤＤ２３とＨＤＣ２６は、入出力
インターフェース１４に接続されている。

【００１９】これら通信用Ｉ／Ｆ１６は、例えば、セン
トロニクスインターフェースなどからなり、双方向デー
タ通信が可能になっている。入出力Ｉ／Ｆ１４には、文
字や記号等を入力するキーボード２０と、座標入力装置
（所謂、マウス）２７とが夫々接続されている。ＲＯＭ
１２には、一般のパーソナルコンピュータ２と同様に電
源オン時にパーソナルコンピュータ２を立ち上げる為の
起動プログラムが格納されている。

【００２０】ＨＤＤ２５に装着されるハードディスクに
は、ＭＳ−ＤＯＳ、ウインドウズシステム等の各種ＯＳ
（オペレーティング・システム）に加えて、外部の端末
機器（ここでは、４台の刺繍機３〜６）に対してデータ
の送受信の為の通信用制御プログラム、同システムで実
行可能なワープロソフトや画像作成ソフトなどの各種ア
プリケーションプログラムが必要に応じて格納されると
ともに、種々の制御（模様選択制御、模様編集処理、デ
ィスプレイへの表示制御、色替え設定データの作成制御
や後述する読出し制御など）の制御プログラムが格納さ
れている。

【００２１】前記ＦＤＤ２３に着脱自在に装着されるフ
ロッピーディスク１７には、刺繍模様の種類別に複数群
に分類して、多数の刺繍模様の模様データが格納されて
いる。各刺繍模様の模様データは、模様表示データと縫
製データとからなる。通常の各刺繍模様は複数の色別領
域を含むので、各刺繍模様の縫製データは、例えば図４
に示すように、刺繍模様を第１及び第２の２つの色別模
様部に区分けして色替えを指示する色替えコードと針棒
番号とを付随させて格納されている。尚、色別模様部と
は、１つの上糸で連続的に縫製される模様部分を意味す
る。

【００２２】ところで、図４に示すアップリケ用刺繍縫
製データには、第１及び第２色別模様部からなる刺繍模
様のステッチデータに先立って、アップリケ布を布地に
縫い付ける位置をアップリケ布の形状と同様に縫製して
指示する為の走り縫い用ステッチデータと、そのアップ
リケ布の外周部を布地にかがり縫いするかがり縫い用ス
テッチデータとが格納されている。そして、これら走り
縫い用ステッチデータとかがり縫い用ステッチデータと
の各々にも同様に、色替えコードと針棒番号とを付随さ
せて格納されている。

【００２３】即ち、付随模様である走り縫い用ステッチ
データによる縫製が縫製順序「１」、付随模様であるか
がり縫い用ステッチデータによる縫製が縫製順序
「２」、第１色別模様部の縫製が縫製順序「３」、第２
色別模様部の縫製が縫製順序「４」である。更に、フロ
ッピーディスク１７には、図５に例示した刺繍機３用の
色替え設定データテーブルが予め入力格納されている。
この色替え設定データテーブルには、少なくとも縫製順
序のデータと、針棒番号のデータとが対応付けて格納さ
れるとともに、刺繍機３の縫製動作を停止させる為の停
止コードが縫製順序「１」の走り縫いの後に格納されて
いる。即ち、色替え設定データテーブルには、縫製順序
と針棒番号と停止コードなどからなる色替え設定データ
が格納されている。

【００２４】この色替え設定データテーブルは、縫製準
備段階において各刺繍模様や付随模様別に作成された色
替え設定カードのデータを入力することで作成される。
ＲＡＭ１３には、送信する刺繍データなどの各種の送信
データを格納するデータメモリ１３ａ、ワークメモリ１
３ｂなどが設けられている。ワークメモリ１３ｂの一部
のメモリには第１〜第４刺繍機３〜６から送信されて来
た刺繍機３〜６に専用の識別番号データが格納されてい
る。ここで、ＲＡＭ１３はバッテリで常にバックアップ
され、その記憶内容を保持する。

【００２５】第１〜第４刺繍機３〜６の制御装置は同一
のもので、その制御装置は、マイクロコンピュータと、
入出力インターフェースと、パーソナルコンピュータ２
に接続された通信用インターフェースなどからなり、入
出力インターフェースには、刺繍枠をＸ方向（左右方
向）に移動させるＸ方向駆動モータの為の駆動回路と、
刺繍枠をＹ方向（前後方向）に移動させるＹ方向駆動モ
ータの為の駆動回路と、６台のミシンを共通に駆動する
ミシンモータの為の駆動回路と、小型のディスプレイや
表示ランプや各種スイッチを設けた操作パネルが夫々接
続されている。

【００２６】次に、色替え設定データ読出し制御のルー
チンについて、図６のフローチャートを参照して説明す
る。尚、フローチャート中の符号Ｓｉ（ｉ＝１０，１
１，・・・）は各ステップを示す。ここで、この色替え
設定データ読出し制御は、図５に示すように、色替え設
定データテーブルに格納された設定済みの針棒番号や停
止情報を読出して表示する処理である。

【００２７】この制御が開始されると、読出しポインタ
Ｐ（図５参照）には、色替え設定データテーブルの先頭
項目のアドレスがセットされ（Ｓ10）、表示行カウンタ
Ｄには、図７に示す色替え設定情報を表示する表示領域
Ｅの先頭表示行Ｄｔがセットされ（Ｓ11）、色替え設定
画面が表示される（Ｓ12）。例えば、図７に示すよう
に、ディスプレイ２１には、縫製順序と針棒番号とをテ
ーブル形式で表示する色替え設定画面が表示される。次
に、読出しポインタＰで指示するデータが色替え設定デ
ータテーブルから読出される（Ｓ13）。

【００２８】その読出したデータが終了コードでなく且
つ停止コードでもないとき、つまり縫製順序と針棒番号
とを含む色替え設定データのときには（Ｓ14・Ｓ15：N
o）、これら縫製順序と針棒番号とが表示行カウンタＤ
で指示する同一の表示行（単一行に相当する）に表示さ
れ（Ｓ16）、表示行カウンタＤと読出しポインタＰとが
夫々１つずつインクリメントされ（Ｓ17）、Ｓ13にリタ
ーンする。即ち、図７に示すように、表示領域Ｅの先頭
表示行Ｄｔには、縫製順序「１」と針棒番号「５」とが
同一の表示行に表示される。

【００２９】ところで、読出したデータが停止コードの
ときには（Ｓ14：No、Ｓ15：Yes ）、文字情報である
「停止」が表示行カウンタＤで指示する表示行、つまり
縫製順序と針棒番号とが表示される表示行とは異なる次
の専用の表示行に表示され（Ｓ18）、Ｓ13にリターンす
る。そして、終了コードが読出されるまでＳ13〜Ｓ18が
繰り返して実行され、終了コードが読出されたときには
（Ｓ14：Yes ）、表示を終了する指令が入力されるまで
その色替え設定画面が表示され（Ｓ19：No）、表示終了
指令が入力されたときには（Ｓ19：Yes ）、この制御を
終了してメインルーチンにリターンする。

【００３０】即ち、図７に示すように、停止コードを示
す文字情報「停止」が縫製順序「１」の次の専用の表示
行に独立的させて表示される一方、後続して読出された
縫製順序「２」、「３」、「４」と針棒番号「８」、
「２」、「１」が夫々対応させて、順々に次の表示行に
表示される。これにより、縫製順序「１」の走り縫いの
後で刺繍機３が停止することが明確になり、停止時期を
間違えることがない。

【００３１】以上説明したように、色替え設定データ読
出し制御においては、図５に示す色替え設定データテー
ブルに格納された色替え設定データの読出しに際して、
縫製順序と針棒番号とからなるデータのときには、これ
ら縫製順序と針棒番号とが表示行カウンタＤで指示する
同一の表示行に表示される一方、停止コードのときに
は、文字情報「停止」が表示行カウンタＤで指示する表
示行、つまり縫製順序と針棒番号とが表示される表示行
とは異なる次の専用の表示行に独立的に表示されるの
で、縫製順序「１」の走り縫いの後で刺繍機３〜６の縫
製が停止することが明確になり、停止時期を間違えるこ
とがない。

【００３２】また、停止コードを示す停止情報として、
「停止」などの文字情報で表示されるので、停止の意味
を明確に表示することができる。また、複数の縫製順序
番号に加えて、それら縫製順序に対応する複数の針棒番
号を表示させるので、縫製順序と針棒番号とを対応させ
て確認することができる。

【００３３】次に、前記実施形態を部分的に変更する変
更形態について説明する。色替え設定データの表示に際
して、縫製順序と針棒番号とを表示列カウンタで指示す
る同一の表示列に表示する一方、文字情報「停止」を縫
製順序と針棒番号とが表示される表示列とは異なる専用
の表示列に独立的に表示させるようにしてもよい。ま
た、前記色替え設定データ読出し制御において、針棒番
号表示をさせないで、色替え設定データテーブルに格納
された複数の縫製順序の番号を列方向又は行方向に羅列
して表示させる一方、停止情報である「停止」を、縫製
停止する縫製順序番号の次で且つ縫製を再開する縫製順
序番号の直前に独立的に表示させるようにしてもよく、
この場合にも、多針刺繍ミシンの縫製を停止させる時期
が何れの縫製順序の後であるかを明確化させることがで
きる。

【００３４】更に、前記ＣＲＴディスプレイ２１がカラ
ー用の場合には、縫製順序の番号や針棒番号の表示色と
は異なる表示色で「停止」を表示させることも可能であ
る。前記実施形態では、縫製システムの４台の刺繍機３
〜６を制御するパーソナルコンピュータ２（刺繍縫製用
データ処理装置）に本発明を適用した場合を例として説
明したが、この種の刺繍縫製用色データ処理装置に限ら
ず、多針刺繍ミシン用の縫製データを処理する為のデー
タ処理装置やデータ編集装置やデータ作成装置等にも、
同様に本発明を適用することができ、１台の多針刺繍ミ
シンを制御する制御装置にも、本発明を同様に適用する
ことができる。

【００３５】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、色替えデータ
記憶手段と、表示制御手段とを設け、色替えデータ記憶
手段から受けた、縫製順序と針棒番号と停止コードなど
の色替え設定データをディスプレイにテーブル形式にて
表示する場合に、停止コードに対応する停止情報が、縫
製順序と針棒番号とを対応付けて夫々表示される複数の
表示行又は表示列とは異なる専用の表示行又は表示列に
独立的に表示されるので、多針刺繍ミシンの縫製を停止
させる停止時期が何れの縫製順序の後であるかを明確化
させることができる。

【００３６】請求項２の発明によれば、請求項１と同様
の効果を奏するが、前記停止情報は停止を意味する文字
情報であるので、例えば「停止」や「縫製停止」などに
より、停止の意味を明確に表示することができる。請求
項３の発明によれば、色替えデータ記憶手段と、表示制
御手段とを設け、色替えデータ記憶手段から受けた、縫
製順序と停止コードなどの色替え設定データをディスプ
レイに表示する場合に、停止コードに対応する停止情報
が、縫製停止する縫製順序番号の次で且つ縫製を再開す
る縫製順序番号の直前に独立的に表示されるので、多針
刺繍ミシンの縫製を停止させる時期が何れの縫製順序の
後であるかを明確化させることができる。

【００３７】請求項４の発明によれば、請求項３と同様
の効果を奏するが、前記色替えデータ記憶手段は、縫製
順序に対応させて各色別模様部の縫製に使用する針棒の
針棒番号を記憶し、前記表示制御手段は複数の縫製順序
番号に加えてそれら縫製順序に対応する複数の針棒番号
を表示させるので、縫製順序と針棒番号とを対応させて
確認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る縫製システムの構成図
である。

【図２】多針刺繍ミシンの針棒ケースの正面図である。

【図３】パーソナルコンピュータの制御系のブロック図
である。

【図４】刺繍模様の刺繍縫製データの構造を示す図表で
ある。

【図５】色替え設定データテーブルの構造を示す図表で
ある。

【図６】色替え設定データ読出し制御のルーチンのフロ
ーチャートである。

【図７】縫製順序と針棒番号と文字情報「停止」とをテ
ーブル形式で表示した表示例を示す図である。

【図８】従来技術に係る縫製順序と針棒番号と停止マー
クとをテーブル形式で表示した表示例を示す図である。

【符号の説明】

１ 縫製システム ２ パーソナルコンピュータ（データ処理装置） ７ 針棒ケース ８ 針棒 １０ ホストコントローラ １７ フロッピーディスク ２０ キーボード ２１ ＣＲＴディスプレイ ２７ 座標入力装置（マウス）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力手段と、ディスプレイを含む表示手
   段とを備え、多針刺繍ミシンで縫製する際の色替え設定
   データを処理するデータ処理装置において、 各刺繍模様に含まれる複数の色別模様部および刺繍模様
   に付随する付随模様を縫製する縫製順序と各色別模様部
   の縫製に使用する針棒の針棒番号とを対応付けて記憶す
   ると共に、何れかの色別模様部または付随模様の縫製の
   後に縫製を停止させる少なくとも１つの停止コードを記
   憶した色替えデータ記憶手段と、 前記色替えデータ記憶手段から縫製順序と針棒番号と停
   止コードのデータを受けて表示手段のディスプレイにテ
   ーブル形式にて表示させる際に、各縫製順序とその針棒
   番号とを対応付けて各行又は各列に表示させると共に、
   停止コードを示す停止情報を該当する位置の単一行又は
   単一列であって縫製順序と針棒番号とが表示されない単
   一行又は単一列に表示させる表示制御手段と、 を備えたことを特徴とする刺繍縫製用データ処理装置。
2. 【請求項２】 前記停止情報は停止を意味する文字情報
   であることを特徴とする請求項１に記載の刺繍縫製用デ
   ータ処理装置。
3. 【請求項３】 入力手段と、ディスプレイを含む表示手
   段とを備え、多針刺繍ミシンで縫製する際の色替え設定
   データを処理するデータ処理装置において、 各刺繍模様に含まれる複数の色別模様部を縫製する縫製
   順序を記憶すると共に、何れかの色別模様部の縫製の後
   に縫製を停止させる少なくとも１つの停止コードを記憶
   した色替えデータ記憶手段と、 前記色替えデータ記憶手段から縫製順序と停止コードの
   データを受けて表示手段のディスプレイに表示させる際
   に、前記縫製順序に従って複数の縫製順序の番号を表示
   させると共に、その複数の色別模様部のうちの縫製後に
   停止する色別模様部の縫製順序番号と縫製を再開する色
   別模様部の縫製順序番号との間を示すように停止コード
   を示す停止情報を表示させる表示制御手段と、 を備えたことを特徴とする刺繍縫製用データ処理装置。
4. 【請求項４】 前記色替えデータ記憶手段は、縫製順序
   に対応させて各色別模様部の縫製に使用する針棒の針棒
   番号を記憶し、前記表示制御手段は複数の縫製順序番号
   に加えてそれら縫製順序に対応する複数の針棒番号を表
   示させることを特徴とする請求項３に記載の刺繍縫製用
   データ処理装置。