JPH11137599A - 吸収性物品 - Google Patents
吸収性物品Info
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- JPH11137599A JPH11137599A JP9302819A JP30281997A JPH11137599A JP H11137599 A JPH11137599 A JP H11137599A JP 9302819 A JP9302819 A JP 9302819A JP 30281997 A JP30281997 A JP 30281997A JP H11137599 A JPH11137599 A JP H11137599A
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Abstract
吸収体形状を安定に維持し、吸収阻害が無く、更に風合
いにも優れた薄型の吸収性物品を提供する。 【解決手段】 液透過性の表面シートと、液不透過性の
裏面シートと、これら両シート間に介在する液保持性の
吸収体とを有し、該吸収体がパルプ繊維と吸水性ポリマ
ーを主体とする吸収性物品において、3 0℃の水中で3
0〜1000%の膨潤度を示す繊維が、上記吸収体内に
分散していることを特徴とする吸収性物品。
Description
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の薄型の吸収性物品
に関する。
ッド等の吸収性物品は、主として中心部に配された、身
体から排泄される尿、経血等の体液を吸収、保持する吸
収体と、身体に接する側に配された柔軟な液透過性の表
面シートと、身体と接する反対側に配された液不透過性
の裏面シートとを有している。
から構成されている。吸収性物品は、液透過性の表面シ
ートを通して入ってきた尿等の体液をパルプ繊維で一時
的に保持した後、吸水性ポリマーで保持する。この際に
吸水性ポリマーは膨潤し、吸収体の体積が増加する。一
般に吸収体の吸水性を向上させるために吸水性ポリマー
量を増加させた場合、吸収体中のパルプ量は相対的に減
少し、パルプ繊維の絡みが少なくなるため、吸水性ポリ
マーが膨潤した際に、装着者の動きの中で吸収体に圧縮
や剪断力がかかると、吸収体が割れたり、偏ったりして
吸収阻害の原因となる。
は、熱溶融繊維をパルプ繊維中に混ぜ込むことで熱溶融
繊維同士、およびパルプ繊維と熱溶融繊維との間に接着
力を発現させ、吸収体の保形性を向上させる方法が採ら
れている。このように熱溶融繊維を混合し吸収体の形状
安定化を向上させる提案としては、特開昭63−927
01号公報、特開昭63−318941号公報、特開昭
63−260555号公報および特開平2−74254
号公報等がある。
の保形性向上のために用いられる熱溶融繊維の混入は、
熱溶融繊維自体が疎水性であるため、この疎水性に基づ
く吸収性阻害の恐れがある。また、熱溶融繊維を用いる
と、吸収性物品の生産ライン上に熱溶融システムが必要
とされ、この溶融時間との兼ね合いで、生産速度が拘束
されてしまうという問題が生じる。更に、熱溶融繊維の
配合種、量、溶融温度によっては、吸収体が硬く成り過
ぎて、吸水性ポリマーの膨潤を阻害したり、風合いの面
で問題を生じたりする恐れがある。
必要とせずに、体液吸収時の吸収体形状を安定に維持
し、吸収阻害が無く、更に風合いにも優れた薄型の吸収
性物品を提供することにある。
を重ねた結果、吸収体を構成するパルプ繊維内に、30
℃の水中での膨潤度が特定の範囲にある繊維を分散させ
ることにより、上記目的が達成することを知見した。
たもので、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面
シートと、これら両シート間に介在する液保持性の吸収
体とを有し、該吸収体がパルプ繊維と吸水性ポリマーを
主体としている吸収性物品において、30℃の水中で3
0〜1000%の膨潤度を示す繊維が、上記吸収体内に
分散していることを特徴とする吸収性物品を提供するも
のである。
℃の水中での膨潤度が30〜1000%である繊維が体
液中の水分により適度に可塑化、膨潤し、この繊維同士
およびパルプ繊維との間に粘着性や絡み合い等の相互作
用を発現することにより、体液吸収時の吸収体形状が安
定に維持されると推定される。また、熱溶融繊維を混合
する方法と異なり、この繊維自体が親水性であること
と、吸収体が体液を吸収して吸水性ポリマーが膨潤する
のとほぼ同時に該繊維が粘着性や絡み合い等の相互作用
発現することのために、吸水性ポリマーの膨潤を妨げる
等の吸収阻害を生じることもなく、パルプ使用量を低減
した薄型の吸収性物品も十分な吸収体形状安定化の効果
が得られる。
内に分散させる繊維は、30℃の水中での膨潤度が30
〜1000%、好ましくは40〜500%である。この
繊維の膨潤度が30%未満であると繊維同士あるいはパ
ルプ繊維との粘着性や絡み合い等の相互作用が十分発現
されず、十分な強度が得られない。また、膨潤度が10
00%を超えるものは、膨潤により繊維自体の強度が低
下してしまうため、十分な強度が得られない。
り行われる。即ち、予め重量を精秤した繊維10gを、
ナイロンメッシュで作成した袋の中に詰め、30度の水
中に30min浸漬する。これを800rpmの遠心分
離器にかけ脱水し、膨潤後の重量を測定、以下の式に従
い膨潤度を計算する。
初期重量(g))/初期重量(g)]×100
潤度を有する繊維の繊維長は、好ましくは10〜100
mm、より好ましくは15〜55mm、更に好ましくは
15〜30mである。繊維長が10mmよりも短いと十
分な湿潤強度が得られない。一方、繊維長が100mm
を超えると繊維自身の絡まりが生じ、吸収体に均等に混
合されず、同様に強度が得られない。また、30℃の水
中で30〜1000%の膨潤度を有する繊維の繊維径
は、好ましくは0.1〜10デニール、より好ましくは
0.5〜5デニールである。繊維径が0.1デニールに
満たないと繊維自身の強度が弱いため添加の効果が十分
得られず、また、繊維径が10デニールを超えると繊維
同士の絡み合いが少なく、同様に強度が得られない。ま
た、30℃の水中で30〜1000%の膨潤度を有する
繊維は、繊維同士の絡み合いを増すために捲縮をかけて
もよい。
である繊維としては、親水性のものが好ましく、その中
でも、ポリアクリル酸繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリビニルピロリドン繊維、プルラン繊維等の合成
繊維、カルボキシメチルセルロース繊維、ヒドロキシプ
ロピルセルロース繊維、レーヨン繊維、リヨセル繊維等
のセルロース系合成繊維、羊毛繊維、コットン繊維等の
天然繊維がより好ましく、特にポリビニルアルコール繊
維、レーヨン繊維、リヨセル繊維、羊毛繊維およびコッ
トン繊維が好ましく、とりわけ強度向上の効果や品質の
安定性、コストからポリビニルアルコール繊維が最も好
ましい。また、ポリビニルアルコール繊維はマレイン酸
やイタコン酸等で変性されたものでもよい。上記親水性
繊維の含有量は、繊維の種類によって適切に選択される
が、上記パルプ繊維に対して1〜50重量%であること
が好ましく、3〜30重量%であることがより好まし
い。
1000%の膨潤度とするには、例えばポリビニルアル
コール繊維であれば、その分子量、ケン化度、結晶化度
等を変化させることにより、制御可能であり、その様な
繊維は、例えばクラレビニロン、クレモナ〔いずれも、
クラレ(株)製〕、ユニチカビニロン〔ユニチカ(株)
製〕、ソルブロン、ニチビロン〔いずれも、ニチビ
(株)製〕等の商品名で市販されている。
従来から用いられているものであれば特に制限はない
が、そのパルプ繊維の平均繊維長は、粉砕、積層、圧縮
処理等を考慮すると、通常0.8〜3mmの範囲にある
ことが望ましい。吸水性ポリマーは、吸収体に従来から
用いられているものであれば特に制限はされないが、本
発明では特に高吸水性ポリマーを用いることが望まし
く、高吸水性ポリマーの液吸収率は、20w/w以上で
あることが望ましい。具体的な吸水性ポリマーとして
は、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸−ビニルアルコ
ール共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、デンプン
−アクリル酸グラフト重合体、イソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体またはそのケン化物、ポリアクリル酸カ
リウム、ポリアクリル酸セシウム等の粉末が好適であ
る。吸水性ポリマーはパルプ繊維に対して、100〜5
00重量%、特に120〜300重量%であることが望
ましく、この範囲で用いると、吸収体の体液吸収が充分
であると共に、吸収体の保形性が充分に維持される。
過性を十分に有するものであれば特に制限はなく、例え
ば、織布、不織布、または多孔性シート等が挙げられ、
その素材としては、レーヨン、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等が挙げられる。裏面シートは、
吸収性物品に従来から用いられている液不透過性のシー
トであれば特に制限されることはないが、熱可塑性樹脂
にフィラーを加えて延伸した液不透過性で、かつ蒸気を
透過させる蒸気透過性のシート等が好ましく、さらに、
この蒸気透過性シートと不織布との複合材等も用いるこ
とができる。
始めとして生理用ナプキン、失禁者用パッド等の用途に
使用される。また、本発明の吸収性物品は、それ自体公
知の方法で製造することができる。そして、下記の実施
例を参照すれば、当業者は本発明の吸収性物品を容易に
製造することができるであろう。
るが、本発明は実施例によって制限されるものではな
い。
ュ上に、解繊されたパルプ繊維60重量部と30℃の水
中での膨潤度85%であるポリビニルアルコール(PV
A)繊維(重合度2400、完全ケン化物、3デニー
ル、20mmカット品)5重量部および高吸水性ポリマ
ー100重量部を均一混合し、坪量250g/m2 で積
層し、上記ティッシュで包み込んで吸収体を得た。得ら
れた吸収体に、表面材としてポリエチレン繊維からなる
坪量25g/m2 の不織布を、また、裏面シートとして
ポリエチレンシートを配し、使い捨ておむつを得た。
を熱処理し、30℃の水中での膨潤度を44%に変化さ
せたPVA繊維(3デニール、20mmカット品)を1
0重量部用いた以外は、実施例1と同様にして使い捨て
おむつを得た。
の代わりに、30℃の水中での膨潤度71%であるPV
A繊維(重合度1700、完全ケン化物、1.5デニー
ル、20mmカット品)を5重量部用いた以外は、実施
例1と同様にして使い捨ておむつを得た。
の代わりに、30℃の水中での膨潤度90%であるレー
ヨン繊維(1.5デニール、15mmカット品)を10
重量部用いた以外は、実施例1と同様にして使い捨てお
むつを得た。
の代わりに、30℃の水中での膨潤度50%であるコッ
トン繊維5重量部用いた以外は、実施例1と同様にして
使い捨ておむつを得た。
の代わりに、30℃の水中での膨潤度65%であるリヨ
セル繊維(1.5デニール、38mmカット品)を10
重量部用いた以外は、実施例1と同様にして使い捨てお
むつを得た。
の代わりに、ポリアクリル酸繊維表面を架橋し、30℃
の水中での膨潤度500%に調節したポリアクリル酸表
面架橋繊維(1.7デニール、51mmカット品)を1
0重量部用いた以外は、実施例1と同様にして使い捨て
おむつを得た。
の代わりに、30℃の水中での膨潤度18%のPVA繊
維(1.5デニール、15mmカット品)を5重量部用
いた以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつを得
た。
の代わりに、ポリエチレン繊維(2デニール、10mm
カット品、融点100度、30℃の水中での膨潤度≒0
%)を10重量部用いて、実施例1と同様に吸収体を作
成し、表面温度140℃の熱エンボスロールで熱処理し
た以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつを得
た。
ル酸表面架橋繊維の代わりに、30℃の水中での膨潤度
4850%に調節したポリアクリル酸表面架橋繊維を1
0重量部用いた以外は、実施例1と同様にして使い捨て
おむつ用吸収体を得た。
た使い捨ておむつについて、下記の方法に準拠し、破壊
を起こしたおむつの割合および尿もれ率の算出を行っ
た。結果を表1に示す。
れを起こしたおむつの割合の算出)作成した使い捨てお
むつを、一般のモニター20人に各20枚ずつ配布し、
使用後にすべてのおむつを回収し、おむつを分解し、吸
収体の状態を観察した。壊れのないものおよび殆ど壊れ
ていないものを○、一部破壊が起こったものを△、破壊
が顕著であるものを×として評価した。破壊の程度が△
および×のおむつの枚数を、全回収枚数に除して、破壊
の生じたおむつの割合を算出した。また、尿漏れの有無
は使用毎にモニターに日誌を付けてもらい、尿漏れの生
じたおむつの枚数を全使用枚数で除して、尿漏れを起こ
したおむつの割合を算出した。
〜7の使い捨ておむつは、吸収体の破壊を起こすことな
く、また尿漏れも少ない。これに対して、比較例1〜3
の使い捨ておむつは、いずれも尿漏れが多く、また比較
例1および3は吸収体の破壊割合も大きい。
品は、体液吸収時の吸収体形状を安定に維持し、吸収阻
害が無く、風合いにも優れ、特に薄型の吸収性物品とし
て好適である。
Claims (6)
- 【請求項1】 液透過性の表面シートと、液不透過性の
裏面シートと、これら両シート間に介在する液保持性の
吸収体とを有し、該吸収体がパルプ繊維と吸水性ポリマ
ーを主体とする吸収性物品において、 3 0℃の水中で3 0〜1000%の膨潤度を示す繊維
が、上記吸収体内に分散していることを特徴とする吸収
性物品。 - 【請求項2】 上記30℃の水中で30〜1000%の
膨潤度を示す繊維の含有量が、パルプ繊維に対して1〜
50重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収
性物品。 - 【請求項3】 上記30℃の水中で30〜1000%の
膨潤度を示す繊維の繊度が、0.1〜10デニールであ
ることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収性物
品。 - 【請求項4】 上記30℃の水中で30〜1000%の
膨潤度を示す繊維が親水性であることを特徴とする請求
項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。 - 【請求項5】 上記親水性繊維がポリビニルアルコール
繊維であることを特徴とする請求項4に記載の吸収性物
品。 - 【請求項6】 上記吸収体の吸水性ポリマーがパルプ繊
維に対して、100〜500重量%含むことを特徴とす
る請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性物品。
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-
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- 1997-11-05 JP JP30281997A patent/JP3737256B2/ja not_active Expired - Fee Related
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