JPH11137544A - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JPH11137544A
JPH11137544A JP10242110A JP24211098A JPH11137544A JP H11137544 A JPH11137544 A JP H11137544A JP 10242110 A JP10242110 A JP 10242110A JP 24211098 A JP24211098 A JP 24211098A JP H11137544 A JPH11137544 A JP H11137544A
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JP
Japan
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ray
flat panel
bed
panel detector
subject
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JP10242110A
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English (en)
Inventor
Takayuki Tomizaki
隆之 富崎
Shinichi Yamada
真一 山田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検者の自然な姿勢で胸部撮影が行えるX線
撮像装置を提供する。 【解決手段】 寝台装置本体3は、支持体15摺動可能
に保持する。支持体15は、X線管球11及びX線平面
検出器9を対向させて保持する。寝台天板5は、寝台退
避機構としての蝶番7により回動可能に寝台本体3に取
り付けられている。立位の胸部撮影を行う場合、寝台天
板5を退避させ、X線平面検出器9に正対し顎のせ台1
7に顎をのせた被検者の背面からX線を曝射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体を透過した
X線の空間分布に基づいて2次元画像を得るX線撮像装
置に係り、特にX線平面検出器を備えたX線撮像装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりイメージ・インテンシファイア
(以下、I.I.と略す)とテレビカメラによるI.
I.−TV系及びフィルムチェンジャを備えてX線透視
とX線撮像との双方に利用可能な汎用のX線撮像装置が
ある。
【0003】また、X線撮像装置は、被検者を載置する
ための寝台が起倒可能となっており、消化器系の診断に
おいて、被検者に服用させたバリウム等の造影剤を様々
な角度から映し出すことができるようになっている。
【0004】このようなX線撮像装置は、一般に寝台天
板を水平にしたとき、天板の上方にX線管球が位置し、
検出器が天板下方に位置するオーバーテーブルチューブ
型と(図8参照)、天板の下方にX線管球が位置し、検
出器が天板上方に位置するアンダーテーブルチューブ型
(図9参照)とに分類される。
【0005】従来のI.I.−TV系を用いたオーバー
テーブルチューブ型のX線撮像装置において、寝台を立
てて被検者の胸部撮影を行おうとした場合、I.I.−
TV系113の大きさ特にその奥行きが邪魔となり、被
検者とX線管球119との距離が十分に確保できなかっ
た。
【0006】ところで、胸部撮影における一般的な撮影
方法は、立位の被検者の前面にX線フィルムまたはX線
検出器を配置し、被検者の背面からある程度距離をとっ
てX線を曝射する方法であるが、上記オーバーテーブル
チューブ型のX線撮像装置で胸部撮影を行う場合、被検
者がX線管球119に背を向けようとすると、寝台11
1に対して顔などが干渉するので、顔を横向きにして撮
影しなければならず、頸部および胸部の姿勢が一般的な
撮影法と異なっていた。すなわち、オーバーテーブルチ
ューブ型のX線撮像装置を胸部撮影装置として使用する
には、無理があった。
【0007】一方、アンダーテーブルチューブ型のX線
撮像装置では、I.I.及びフィルムチェンジャを備え
た撮像装置が寝台上方に設けられていたが、撮像装置の
撮像面を被検者に近づけるため、撮像面を寝台との間の
スペースは狭くなっていた。このため、体力の低下した
被検者や障害を有する被検者が寝台に乗降することが困
難であるという問題点や、医師や技師が被検者にアクセ
スし難いという問題点があった。
【0008】また、近年半導体技術を用いた、薄型、軽
量のX線平面検出器の技術が公開されている(米国特
許:USP−4689487)。
【0009】このX線平面検出器は、マトリックス状に
配置された画素毎に半導体検出素子を備え、この各半導
体検出素子が直接に、または蛍光体を介して光に変換し
て間接に検出したX線を薄膜トランジスタ(TFT)等
のスイッチングゲートを用いて画像信号として読み出す
ものである。
【0010】このX線を直接に画素毎の電荷に変換して
読み出すタイプのX線平面検出器を直接変換型と呼び、
X線を蛍光体等により光に変換した後、この光を画素毎
の電荷に変換して読み出すタイプを間接変換型と呼ぶ。
【0011】図10は、間接変換型のX線平面検出器の
代表的な構成例を示す回路図であり、図示されない蛍光
体によりX線から可視光に変換された光の2次元分布を
検出するものである。
【0012】図10に示すように、2次元マトリックス
状に配置された各画素は、それぞれ光の強度を電荷に変
換して蓄積するPINフォトダイオード(以下、PDと
略す)81と、このPD81から蓄積された電荷を画素
信号として読み出すためのスイッチング素子である薄膜
トランジスタ82(以下、TFTと略す)とを含んで構
成されている。
【0013】各PD81のアノードは、共通のバイアス
電圧(−Vn)に接続されている。各PD81のカソー
ドは対応するTFT82のソースに接続されている。同
一行に並ぶTFT82のそれぞれのゲートは、共通に一
本のライン駆動信号線83(83−1、83−2、…、
83−n)に接続されていて、ライン駆動部84により
読出し状態に順次駆動される。また同一列に並ぶTFT
82のそれぞれのドレインは、共通に一本の読出し信号
線86(86−1、86−2、…、86−n)に接続さ
れている。各読出し信号線86−1、86−2、…、8
6−nは、チャージアンプ87を介してマルチプレクサ
88に接続されている。マルチプレクサ88は、各読出
し信号線86−1、86−2、…、86−nに係る信号
を多重化して撮像信号出力89として出力する。
【0014】ライン駆動部84により順次ライン駆動信
号線83−1、83−2、…、83−nを駆動し、各行
毎のTFT82のゲートに電圧を与えて読み出し状態に
していくと、1画素ずつ読み出された電荷がチャージア
ンプ87で増幅され、マルチプレクサ88により多重化
されてX線画像信号として出力される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
上記従来のI.I.−TV系を用いたオーバーテーブル
チューブ型のX線撮像装置は、寝台を立てて被検者の胸
部撮影を行おうとした場合、I.I.−TV系の大きさ
特にその奥行きが邪魔となり、被検者とX線管球との距
離が十分に確保できないという問題点があった。
【0016】また、従来のI.I.−TV系を用いたオ
ーバーテーブルチューブ型のX線撮像装置で胸部撮影を
行う場合、被検者がX線管球に背を向けようとすると、
寝台に対して顔などが干渉し、通常の胸部撮影の姿勢が
とれないという問題点があった。
【0017】さらに、従来のI.I.−TV系を用いた
アンダーテーブルチューブ型のX線撮像装置では、I.
I.−TV系及びフィルムチェンジャを搭載した大がか
りな検出器面と寝台との狭い隙間に立位でアプローチす
る必要があり、体力の低下した被検者や障害を有する被
検者にはアプローチが困難であるという問題点があっ
た。
【0018】また従来のX線撮像装置においては、被検
体が載置される寝台がX線撮像装置本体から着脱できな
かった。このため、重症の患者を撮影する場合には、X
線撮像装置まで移動用の寝台で搬送し、撮影の前後で搬
送用の寝台とX線撮像装置の寝台との間で患者の載せ替
えを行わねばならず、検査関係者の手間が掛かるととも
に、患者の負担となっていた。
【0019】以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、オ
ーバーテーブルチューブ型のX線撮像装置において、被
検者の自然な姿勢で胸部撮影が行えるX線撮像装置を提
供することである。また本発明の目的は、被検者とX線
管球との距離を十分に確保することのできるX線撮像装
置を提供することである。
【0020】また本発明の目的は、被検者が乗り降り容
易なX線撮像装置を提供することである。
【0021】また本発明の目的は、寝台の着脱や交換を
容易に行うことができるX線撮像装置を提供することで
ある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、被検者が載置される寝台天板と、この寝台
天板表側に配設されたX線発生手段と、この寝台天板裏
側に配設されたX線平面検出器と、前記X線発生手段お
よび前記X線平面検出器を対向させて保持する支持体
と、前記寝台天板を前記X線発生手段と前記X線平面検
出器とを結ぶX線曝射経路から退避可能に支持する天板
支持手段と、を備えたことを要旨とするX線撮像装置で
ある。
【0023】また本発明は、被検者が載置されるととも
に少なくとも2つの部分に分割可能な寝台天板と、この
寝台天板の表側に配設されたX線発生手段と、この寝台
天板の裏側に配設されたX線平面検出器と、前記X線発
生手段および前記X線平面検出器を対向させて保持する
支持体と、前記寝台天板の前記被検者の頭部に対応する
部分を退避可能に支持する天板支持手段と、を備えたこ
とを要旨とするX線撮像装置である。
【0024】また本発明は、被検者が載置される寝台天
板と、この寝台天板の表側に配設されたX線平面検出器
と、この寝台天板の裏側に配設されたX線発生手段と、
前記X線発生手段および前記X線平面検出器を対向させ
て保持する支持体と、前記X線平面検出器を前記寝台天
板の表側から退避可能に支持する検出器支持手段と、を
備えたことを要旨とするX線撮像装置である。
【0025】また本発明は、X線発生手段と、X線平面
検出器と、前記X線発生手段と前記X線平面検出器とを
対向させて保持する支持体と、前記支持体を移動可能な
ように保持する本体と、前記X線発生手段と前記X線平
面検出器との間に配置されるように前記本体に着脱可能
な寝台天板と、を備えたことを要旨とするX線撮像装置
である。
【0026】(作用)上記構成により、本発明に係るオ
ーバーテーブルチューブ型のX線撮像装置においては、
薄型のX線平面検出器を用いたことにより胸部撮影時に
X線管球と検出器との距離を十分に確保することができ
る。
【0027】また本発明に係るオーバーテーブルチュー
ブ型のX線撮像装置においては、寝台天板を退避するこ
とができるので、胸部撮影時の寝台と被検者の顔との干
渉が無くなり自然な姿勢で撮影することができる。
【0028】また本発明に係るアンダーテーブルチュー
ブ型のX線撮像装置においては、X線平面検出器を寝台
天板上方から退避させることができるので、被検者の寝
台への乗り降りが容易となり、また医師や技師の被検者
へのアプローチが容易となる。
【0029】またX線平面検出器を退避状態から復帰さ
せて撮影・透視を行う際に、被検者上方には薄型軽量な
X線平面検出器のみが位置するので、被検者への威圧感
がなくなり、安全性も向上する。
【0030】さらに本発明においては、寝台をX線撮像
装置本体から自在に着脱することができるので、予め被
検者を載置した寝台をX線撮像装置まで搬送し、被検者
を載置した寝台をX線撮像装置に着脱することにより、
被検者の載せ替えの必要が無くなり、検査関係者の手間
を省くとともに被検者の負担を軽減することができる。
また予め被検者を載置した複数の寝台を用意すれば、被
検者の交代は寝台の交換だけで済ますことができるの
で、被検者一人当たりのX線撮像装置占有時間が短縮さ
れ、X線撮像装置のスループットを向上させることがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係るX線
撮像装置の第1実施形態の構成を示す斜視図であり、寝
台を起立させ、かつ寝台天板を退避させた状態を示して
いる。
【0032】図1において、X線撮像装置1は、起倒機
能を有する寝台装置本体3と、被検者を載置するための
寝台天板5と、寝台天板5を回動可能に寝台装置本体3
に取り付ける寝台退避機構としての蝶番7と、X線平面
検出器9と、X線管球11と、X線平面検出器9および
X線管球11を寝台装置本体3に接続する支持体15
と、を備えて構成されている。
【0033】X線撮像装置1は、いわゆるオーバテーブ
ルチューブ型のX線撮像装置であり、寝台天板5を水平
にしたとき、寝台天板5の表側(上方)にX線管球11
が位置する。管球カバー11aに覆われたX線管球11
は、支持体15を介して寝台装置本体3に取り付けら
れ、寝台天板5に対して垂直(上下)方向および長手
(前後)方向に移動可能となっている。
【0034】X線平面検出器9は、シールドを兼ねた箱
に例えば図10に示したような検出器が納められてお
り、寝台天板5を挟んでX線管球11と対向する位置に
配置され、X線管球11の寝台天板5の長手方向に対す
る動きに連動して、または独立に動くようになってい
る。また、X線平面検出器9の上部には、胸部撮影時の
被検者の顎を固定するための顎のせ台17が設けられて
いる。
【0035】寝台天板5は、その長辺に沿う蝶番7によ
って回動可能に支持体15を介して寝台装置本体3に取
り付けられ、寝台天板5を蝶番7の回転軸の回りに約9
0°回動させて、X線管球11とX線平面検出器9とを
結ぶ曝射経路から退避させることができるようになって
いる。
【0036】なお、図1において、符号19は寝台起倒
機構の一部であるセクタギア、符号21は、セクタギア
19を駆動するチェーンであり、この寝台起倒機構その
ものは、従来技術と変わりはない。
【0037】このX線撮像装置1を用いて胸部撮影を行
う場合には、寝台起倒機能により寝台天板面が鉛直とな
るように、X線管球11、寝台天板5、X線平面検出器
9を一体として回動させ、次いで寝台天板5を退避させ
る。被検者は、X線平面検出器9の箱に対して通常の胸
部撮影台に対するのと同様に向き合い、これを両腕で抱
え込み、顔を正面に向けて顎のせ台17に顎を載せて固
定する。そして、被検者の背面からX線管球11により
X線を曝射して、X線平面検出器9によりX線画像を収
集する。
【0038】こうして、本実施の形態のX線撮像装置
は、被検者の胸部撮影を行う場合、寝台天板を退避する
ことができるので、X線平面検出器を通常の胸部撮影台
と同様に扱うことができ、被検者は顔を横に反らせた
り、X線源の方を向くことなく、従来の胸部撮影と同様
の姿勢で撮影を受けることができる。
【0039】なお蝶番は、図示した通常の蝶番以外に、
天板の上下両端部を回動可能に支持するリンク式ヒン
ジ、丸頭蝶番等を用いても良い。また、蝶番の代わりに
レールを用いてスライドしながら退避するような構造と
してもよい。
【0040】図2は、本発明に係るX線撮像装置の第2
実施形態の構成を示す斜視図であり、寝台を起立させ、
かつ分割可能な寝台天板の一部を退避させた状態を示し
ている。
【0041】図2において、X線撮像装置51は、起倒
機能を有する寝台装置本体3と、上部5aと下部5bに
分割可能な寝台天板5と、寝台天板の上部5aを回動可
能に寝台装置本体に取り付ける寝台退避機構としての蝶
番7と、X線平面検出器9と、X線管球11と、X線平
面検出器9およびX線管球11を寝台装置本体3に接続
する支持体15と、を備えて構成されている。
【0042】本第2の実施形態は、寝台天板の退避構造
以外は第1実施形態とほぼ同様であるが次の2点が異な
る。
【0043】その第1点は、寝台天板が上部5aと下部
5bとに分割され、被検者の頭部が載置される寝台天板
の上部5aのみが蝶番7により退避する構造となってい
ることである。
【0044】その第2点は、寝台天板の上部5aが退避
したとき、X線平面検出器9の背後に格納された顎のせ
台23が寝台天板の下部5bの上端部に引き出されるこ
とである。
【0045】このX線撮像装置を用いて胸部撮影を行う
場合には、寝台起倒機能により寝台天板面が鉛直となる
ように、X線管球11、寝台天板5、X線平面検出器9
を一体として回動させ、次いで寝台天板の上部5aを退
避させるとともに、顎のせ台23を引き出す。被検者
は、X線平面検出器9の箱に対して通常の胸部撮影台に
対するのと同様に向き合い、これを両腕で抱え込み、顔
を正面に向けて顎のせ台23に顎を載せて固定する。そ
して、被検者の背面からX線管球11によりX線を曝射
して、X線平面検出器9によりX線画像を収集する。
【0046】こうして、本実施の形態のX線撮像装置に
おいても、被検者の胸部撮影を行う場合、寝台天板の一
部を退避することができるので、X線平面検出器を通常
の胸部撮影台と同様に扱うことができ、被検者は顔を横
に反らせたり、X線源の方を向くことなく、従来の胸部
撮影と同様の姿勢で撮影を受けることができる。
【0047】図3は、本発明に係るX線撮像装置の第3
実施形態の構成を示す斜視図であり、寝台を起立させ、
かつ寝台天板をその面に平行に退避させた状態を示して
いる。
【0048】図3において、X線撮像装置61は、起倒
機能を有する寝台装置本体3と、寝台天板5と、寝台天
板5を退避可能に寝台装置本体に取り付ける寝台退避機
構としての2本のレール31と、X線平面検出器9と、
X線管球11と、X線平面検出器9およびX線管球11
を寝台装置本体3に接続する支持体33と、を備えて構
成されている。
【0049】X線撮像装置61は、いわゆるオーバテー
ブルチューブ型のX線撮像装置であり、寝台天板5を水
平にしたとき、寝台天板5の表側(上方)にX線管球1
1が位置する。X線管球11は支持体33を介して寝台
装置本体3に取り付けられ、寝台天板5に対して垂直
(上下)方向および長手(前後)方向にそれぞれ移動可
能となっている。
【0050】X線平面検出器9は、シールドを兼ねた箱
に例えば図10に示したような検出器が納められてお
り、寝台天板5を挟んでX線管球11と対向する位置に
配置され、X線管球11の寝台天板5の長手方向に対す
る動きに連動して、または独立に動くことができるよう
になっている。また、X線平面検出器9の上部には、胸
部撮影時の被検者の顎を固定するための顎のせ台17が
設けられている。
【0051】寝台天板5は、その短辺と平行な2本のレ
ール31によって寝台装置本体3に取り付けられ、胸部
撮影を行うときは、寝台天板5をレール31に沿って矢
印A方向にスライドさせ、X線管球11とX線平面検出
器9とを結ぶ曝射経路から退避することができる。
【0052】このX線撮像装置61を用いて胸部撮影を
行う場合には、寝台起倒機能により寝台天板面が鉛直と
なるように、X線管球11、寝台天板5、X線平面検出
器9を一体として回動させ、次いで寝台天板5をレール
31に沿って退避させる。被検者は、X線平面検出器9
の箱に対して通常の胸部撮影台に対するのと同様に向き
合い、これを両腕で抱え込み、顔を正面に向けて顎のせ
台17に顎を載せて固定する。そして、被検者の背面か
らX線管球11によりX線を曝射して、X線平面検出器
9によりX線画像を収集する。
【0053】こうして、本実施の形態のX線撮像装置に
おいても、被検者の胸部撮影を行う場合、寝台天板をス
ライドさせて退避することができるので、X線平面検出
器を通常の胸部撮影台と同様に扱うことができ、被検者
は顔を横に反らせたり、X線源の方を向くことなく、従
来の胸部撮影と同様の姿勢で撮影を受けることができ
る。
【0054】尚、第2の実施形態における寝台天板の上
部5aを上記実施形態のようにレールに沿ってスライド
させて退避させることも可能である。
【0055】図4及び5は、本発明に係るX線撮像装置
の第4の実施形態の構成を示す斜視図であり、特に、図
4は、通常の透視/撮影システムとして使用する場合を
示し、図5は、胸部撮影装置として使用する場合を示
す。
【0056】図4及び5において、X線撮像装置81
は、起倒機能を有する寝台装置本体3と、それぞれ折り
畳み装置87a及びキャスター87bが付いた4本の脚
87を有する患者搬送用寝台83と、患者搬送用寝台8
3を寝台装置本体3に取り付けるための2本の寝台保持
アーム85と、X線平面検出器9と、X線管球11と、
X線平面検出器9およびX線管球11を寝台装置本体3
に接続する支持体33と、を備えて構成されている。
【0057】患者搬送用寝台83は、4本の折り畳み可
能な脚87を備えている。各脚87の上部には折り畳み
装置87aが設けられ、脚87が折り畳み可能となって
いる。各脚87の下端部には移動用のキャスター87b
がそれぞれ設けられていて、スムーズな走行が可能とな
っている。
【0058】透視/撮影を行う際には、寝台装置本体3
とは離れた位置で被検者を患者搬送用寝台83に載置
し、患者搬送用寝台83と共に被検者を移動させる。そ
して、被検者を載せた患者搬送用寝台83を寝台保持ア
ーム85に載せて固定する。装置の稼働時には、図示し
ないロック機構により、患者搬送用寝台83を寝台保持
アーム85に対して固定する。また、患者搬送用寝台8
3が寝台保持アーム85に対して固定された後は、スト
レッチヤーのように患者搬送用寝台83の脚を折り曲げ
て収納するようにする。
【0059】尚、患者搬送用寝台83の脚部を取り外し
可能なように構成し、脚部を取り外して患者搬送用寝台
83の天板部のみを寝台保持アーム85に取り付けるよ
うにしても良い。
【0060】なお、患者搬送用寝台83を寝台保持アー
ム85に装着する際には、2本の寝台保持アーム85が
床面に対して水平になるように寝台装置本体3の回転角
度を調整し、また、寝台保持アーム85の高さは患者搬
送用寝台83の高さに応じて調整する。
【0061】また、図6(a)に示すように、患者搬送
用寝台83の着脱時には、X線平面検出器9を下方に退
避させ、患者搬送用寝台83とX線平面検出器9とのク
リアランスを安全に保つようにしている。患者搬送用寝
台83の装着後には、図6(b)に示すように、退避さ
せておいたX線平面検出器9を上方に移動させて所定の
位置に戻すが、その位置の検出は例えば検出器を備えて
行えばよい。
【0062】これとは逆に、X線平面検出器9に対して
寝台保持アーム85を上方に移動させて患者搬送用寝台
83を装着し、装着後に寝台保持アーム85を下方に移
動させて、患者搬送用寝台83とX線平面検出器9とを
密着させるようにしてもよい。
【0063】胸部撮影時においては、図5に示すよう
に、X線平面検出器9とX線管球11との距離を十分と
る必要があるので、X線管球11だけでなく、X線平面
検出器9も移動させて両者間の距離をとるようにする
(2m程度)。
【0064】このことと関連して、かかる胸部撮影時の
状態で寝台装置本体3を回転させようとすると、X線平
面検出器9又はX線管球11が床又は天井に衝突するお
それがある。そこで、平面検出器9とX線管球11との
距離が所定以上の場合には、寝台装置本体3が回転しな
いようにする安全装置を設けておくことが好ましい。
尚、胸部撮影時においては、寝台保持アーム85が収納
されるようにすることもできる。
【0065】かかる実施形態によれば、上述の実施形態
と同様、胸部撮影が容易に行えるという効果を有すると
共に、更に以下のような効果もある。即ち、寝台を分離
できるようにしたため、装置の周りの空間を広く確保す
ることができる。また、装置から離れた位置で被検者を
寝台に載せ、又は寝台から下ろすことにより、寝台に被
検者を載せた状態で寝台を装置に装着、又は装置から離
脱させることができる。
【0066】また、寝台を複数用意することにより、被
検者の交代をスムーズに行うことができるようになる。
特に、被検者が、身体動作の困難な患者の場合、寝台へ
の載せ替え等の作業の煩雑さや患者の苦痛を低減させる
ことができる。
【0067】図7は、本発明に係るX線撮像装置の第5
実施形態の構成を示す斜視図であり、X線平面検出器を
退避させた状態を示している。
【0068】図7において、X線撮像装置71は、起倒
機能を有する寝台装置本体3と、寝台天板5と、X線平
面検出器73と、X線管球11と、X線平面検出器73
およびX線管球11を寝台装置本体3に接続する支持体
75と、X線平面検出器73を回動可能に支持体75に
取り付けるX線平面検出器退避機構としての蝶番77
と、を備えて構成されている。
【0069】X線撮像装置71は、いわゆるアンダーテ
ーブルチューブ型のX線撮像装置であり、寝台天板5を
水平にしたとき、寝台天板5の裏側(下方)にX線管球
11が位置する。X線管球11は支持体75を介して寝
台装置本体3に取り付けられ、寝台天板5に対して垂直
方向及び長手方向にそれぞれ移動可能となっている。
【0070】X線平面検出器73は、シールドを兼ねた
箱に例えば図10に示したような検出器が納められてお
り、寝台天板5を挟んでX線管球11と対向する位置に
配置され、X線管球11の寝台天板5の長手方向に対す
る動きに連動して、または独立に動くことができるよう
になっている。
【0071】またX線平面検出器73は、その支持体側
の辺に蝶番77が設けられ、X線平面検出器73を矢印
A方向に回動させてX線の曝射経路から退避させること
ができるようになっている。
【0072】本実施形態のX線撮像装置71を用いてX
線撮影または透視を行う場合には、まずX線平面検出器
73を矢印A方向に回動させて退避させ、寝台天板5の
上方に障害物が無い状態で被検者が寝台天板5に上が
る。準備ができた後、X線平面検出器73を矢印B方向
に回動し、寝台天板5と平行な位置に降下させ、X線画
像を収集させる。またX線撮影や透視の途中で、医師及
び技師が被検者にアクセスする必要が生じた場合、X線
平面検出器73をA方向に回動させ、広い作業空間を得
ることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、薄
型のX線平面検出器を用いたことにより胸部撮影時にX
線管球と検出器との距離を十分に確保することができ
る。また本発明によれば、寝台を退避することができる
ので、胸部撮影時の寝台と被検者の顔との干渉が無くな
り自然な姿勢で撮影することができるという効果があ
る。
【0074】また本発明によれば、X線平面検出器を寝
台上部から退避させることができるので、被検者が寝台
に乗降することが容易となる。特に体力の低下した被検
者や障害を有する被検者の寝台への乗降が容易となると
いう効果がある。
【0075】また本発明によれば、X線平面検出器を退
避状態から復帰させて撮影・透視を行う際に、被検者上
方には薄型軽量なX線平面検出器のみが位置するので、
被検者への威圧感がなくなり、安全性も向上するという
効果がある。
【0076】また本発明によれば、X線撮像装置から寝
台を分離できるようにしたため、装置の周囲の空間を広
く確保することができる。また、装置から離れた位置で
被検者を寝台に乗降させることにより、寝台に被検者を
載せた状態で寝台を装置に装着、又は装置から離脱させ
ることができる。特に、被検者が身体動作の困難な患者
の場合、寝台への載せ替え等の作業の煩雑さや患者の苦
痛を低減させることができる。
【0077】また本発明によれば、寝台を複数用意する
ことにより、被検者の交代をスムーズに行うことがで
き、X線撮像装置のスループットを向上させ、検査効率
を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線撮像装置の第1実施形態を示
す斜視図である。
【図2】本発明に係るX線撮像装置の第2実施形態を示
す斜視図である。
【図3】本発明に係るX線撮像装置の第3実施形態を示
す斜視図である。
【図4】本発明に係るX線撮像装置の第4実施形態を示
す斜視図である。
【図5】本発明に係るX線撮像装置の第4実施形態を示
す斜視図である。
【図6】第4実施形態における寝台の着脱時の動作を説
明する側面図である。
【図7】本発明に係るX線撮像装置の第5実施形態を示
す斜視図である。
【図8】従来のオーバテーブルチューブ型X線撮像装置
を示す斜視図である。
【図9】従来のアンダーテーブルチューブ型X線撮像装
置を示す斜視図である。
【図10】X線平面検出器の構成を説明するブロック回
路図である。
【符号の説明】
1…X線撮像装置、3…寝台装置本体、5…寝台天板、
7…蝶番、9…X線平面検出器、11…X線管球、15
…支持体、17…顎のせ台。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検者が載置される寝台天板と、 この寝台天板表側に配設されたX線発生手段と、 この寝台天板裏側に配設されたX線平面検出器と、 前記X線発生手段および前記X線平面検出器を対向させ
    て保持する支持体と、 前記寝台天板を前記X線発生手段と前記X線平面検出器
    とを結ぶX線曝射経路から退避可能に支持する天板支持
    手段と、 を備えたことを特徴とするX線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記天板支持手段は、 前記寝台天板の長辺に平行な軸の回りにこの寝台天板を
    回動させることができることを特徴とする請求項1記載
    のX線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記天板支持手段は、 前記寝台天板をその天板面に平行に移動させることがで
    きることを特徴とする請求項1記載のX線撮像装置。
  4. 【請求項4】 被検者が載置されるとともに少なくとも
    2つの部分に分割可能な寝台天板と、 この寝台天板の表側に配設されたX線発生手段と、 この寝台天板の裏側に配設されたX線平面検出器と、 前記X線発生手段および前記X線平面検出器を対向させ
    て保持する支持体と、 前記寝台天板の前記被検者の頭部に対応する部分を退避
    可能に支持する天板支持手段と、 を備えたことを特徴とするX線撮像装置。
  5. 【請求項5】 被検者が載置される寝台天板と、 この寝台天板の表側に配設されたX線平面検出器と、 この寝台天板の裏側に配設されたX線発生手段と、 前記X線発生手段および前記X線平面検出器を対向させ
    て保持する支持体と、 前記X線平面検出器を前記寝台天板の表側から退避可能
    に支持する検出器支持手段と、 を備えたことを特徴とするX線撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記検出器支持手段は、 前記X線平面検出器のある一辺に平行な軸の回りにこの
    X線平面検出器を回動させることができることを特徴と
    する請求項5記載のX線撮像装置。
  7. 【請求項7】 X線発生手段と、 X線平面検出器と、 前記X線発生手段と前記X線平面検出器とを対向させて
    保持する支持体と、 前記支持体を移動可能なように保持する本体と、 前記X線発生手段と前記X線平面検出器との間に配置さ
    れるように前記本体に着脱可能な寝台天板と、 を備えたことを特徴とするX線撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記寝台天板は、患者搬送用寝台の天板
    であることを特徴とする請求項7記載のX線撮像装置。
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