JPH11136924A - 5相pmステッピングモータ - Google Patents

5相pmステッピングモータ

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Publication number
JPH11136924A
JPH11136924A JP31103597A JP31103597A JPH11136924A JP H11136924 A JPH11136924 A JP H11136924A JP 31103597 A JP31103597 A JP 31103597A JP 31103597 A JP31103597 A JP 31103597A JP H11136924 A JPH11136924 A JP H11136924A
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JP
Japan
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phase
coil
rotor
phase stator
stepping motor
Prior art date
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Application number
JP31103597A
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English (en)
Inventor
Koki Isozaki
弘毅 磯崎
Yuichi Tsuda
裕一 津田
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Nidec Advanced Motor Corp
Original Assignee
Nidec Servo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 駆動回路を簡単にできると共に微小なステッ
プ角で高トルクを出力できる低コストの5相PMステッ
ピングモータを提供する。 【解決手段】 1対の軸受5a,5bによって支承した
回転子軸7の外周部に、回転方向にS極、N極を同一ピ
ッチで交互に着磁して円筒状に形成した回転子6の表面
に対向し、所定寸法の間隙を介して回転子6に着磁した
磁極6S、6Nの形成ピッチの2倍のピッチで極歯を形
成して環状に形成した一対のヨーク素子9a、9bを各
極歯を相互に同一間隔を設けて対向させ、当該一対のヨ
ーク素子の間にコイル11を巻装し、夫々のコイルをス
ター結線又はデルタ結線に接続し、所定のスイッチング
機能によって電流を流通し得るように接続した単相固定
子3a乃至3eを、回転子6の着磁ピッチをPとした場
合に、5組の上記単相固定子のヨーク素子に形成した極
歯を順次(2P/5)偏位して並置して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンター、高速
ファックス、PPC用複写機等のOA機器の駆動に好適
な、5相PMステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンター、高速ファックス、P
PC用複写機等の事務用機械の回転部の駆動にはステッ
ピングモータが使用されている例が多い。このような用
途に使用されるステッピングモータは、例えば、図18
乃至図20に示されるような構造をなしている。図18
は、単相PMステッピングモータ30を側面から見た固
定子の断面図である。同図において、31は外周面に回
転方向に交互にN、Sの磁極を形成させた円筒状の回転
子、32は上記回転子31の回転子軸、33は内周面を
回転子31の外周面に所定間隙を設けて対向するように
形成した固定子である。また、34は固定子33内部に
巻装したコイル、35は固定子ヨーク、36a、36b
は固定子ヨーク35に固定した、このステッピングモー
タ30の取付板、37a、37bは夫々上記ステッピン
グモータ30の取付板36a、36bに装着した回転子
軸32を回転自在に支承する軸受である。
【0003】次に、上記固定子33の構造を図19によ
って説明する。図19は、固定子33の一部を分解して
示す断面図である。同図において、固定子ヨーク35
は、コイル34の内周面に沿って、夫々回転子軸方向に
延びる櫛歯状の極歯38a、38bを設けたリング状で
相互に対向する一対のヨーク素子39a、39bにより
形成され、上記の極歯38a、38bは互いに円周方向
に偏位させて隣接するように配置されている。
【0004】上記のコイル34は、上記の各ヨーク素子
39a、39b及び極歯38a、38bによって取り囲
まれるリング状のボビン40と、このボビン40に巻き
回されたリング状コイル41によって構成されている。
【0005】次に、図20によって、2相PMステッピ
ングモータ50を説明する。図20は、2相PMステッ
ピングモータ50を側面から見た固定子53の断面図で
ある。同図に示す2相PMステッピングモータ50にお
いては、固定子53は回転子軸52の方向に重ねた第
1、第2の単相固定子53a、53bにより形成されて
いる。各単相固定子53a、53bの構造は、同図から
明らかなように、上記した図18の単相PMステッピン
グモータ30の固定子33に類似しているので、その説
明は省略する。
【0006】ステッピングモータの構造には、特開平1
−259748号公報(以下、先行技術という)に開示
のものがある。この先行技術に開示のステッピングモー
タは、ステータコアの数をn個、永久磁石の着磁ピッチ
角度をPとした場合、nを3以上でステータコアの歯の
位置を各々P/n角度ずらして配置したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の単相
PMステッピングモータの構成では、固定子が1個のみ
のため、モータの回転方向は、固定子の極歯と回転子の
磁極間の磁気パーミアンスや位相関係を、モータの回転
方向が定まるように偏位させるか、機械的方法によって
定まるようにしている。従って、高速回転や高トルクを
必要とする機器に適用するには不向きであった。2相P
Mステッピングモータは上記の問題を解決するために開
発され、トルクと高速性に対しては大幅に改善された
が、次のような問題点があった。 トルクリップルが29%と大きいために振動が大き
い。 ステップ角を小さく取る場合は、多数の極歯を形成す
る必要があるので、工作上の問題がある。 微小のステップ角では、高トルクのモータが得難い。 また、先行技術のステッピングモータで、n=5とし
て、5相PMステッピングモータに展開した場合、固定
子コイルの引出線の端子は、最低10個必要であって、
駆動回路には最低20個のトランジスタが必要になる。
従って、駆動回路が複雑になって、大幅なコストアップ
の原因になるという問題があった。本発明は従来のもの
の上記課題(問題点)を解決し、引出線の数を少なくす
ることによって駆動回路を簡単にできると共に、微小な
ステップ角で高トルクを出力できるステッピングモータ
を低コストで構成できる5相PMステッピングモータを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく5相PM
ステッピングモータにおいては、筺体の所定箇所に対向
して設けた1対の軸受によって回転自在に支承した回転
子軸の外周部に、回転方向にS極、N極を同一ピッチで
交互に着磁して円筒状に形成した回転子と、この回転子
表面に対向し、所定寸法の間隙を介して回転子に着磁し
た磁極の形成ピッチの2倍のピッチで極歯を形成して環
状に形成した一対のヨーク素子を各極歯を相互に同一間
隔を設けて対向させ、夫々一対のヨーク素子の間にコイ
ルを巻装し、夫々のコイルをスター結線又はデルタ結線
に接続し、所定のスイッチング機能によって電流を流通
し得るように接続した単相固定子を、回転子の着磁ピッ
チをPとした場合に5組の上記単相固定子のヨーク素子
に形成した極歯を順次(2P/5)偏位して並置したこ
とを特徴とする。この場合、上記のコイルに対するスイ
ッチング機能は、夫々がプラス電源とマイナス電源との
間に2個の半導体スイッチング機能素子を5組直列に接
続し、各組2個の半導体スイッチング機能素子の中間接
続点に各コイルの端子を接続するのが望ましい。また、
上記の5相PMステッピングモータにおいて、5個のコ
イルの内、偶数個又は奇数個が同時にバイポーラ駆動さ
れるように形成するのが好ましく、単相励磁乃至5相励
磁のいずれかのフルステップ励磁をするか、2−3相励
磁、3−4相励磁、4−5相励磁のいずれかのハーフス
テップ励磁をするように形成すれば良い。上述の如き構
成によって、2相PMステッピングモータに対して大幅
に振動特性が改善され、ステップ角も小さくすることが
できる。また、上記のように接続すると大幅に駆動回路
が簡略化できる他、駆動方式の選択枝が増大できた
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の各実施の形態を図面を参
照して詳細に説明する。先ず、図1乃至図8によって、
本発明に基づいて形成した5相PMステッピングモータ
の基本構造を説明する。図1には本発明に基づき形成し
た5相PMステッピングモータ(以下、モータと略称す
る)のケーシングと組付/装着部材を除いて側面からみ
た固定子の断面を、図2には、図1に示すモータを分解
した部品構成を軸受部材及び組付/装着部材を除いた分
解斜視図で示している。図1、図2において、1はケー
シング、2は固定子であって、3a〜3eの5個の単相
固定子が並置され、筺体の一部を構成する側板4a、4
bによって挟まれて、図示しない組付材によって固定さ
れている。側板4a、4bの中央部には、軸受部材5
a、5bが嵌合され、回転子6の回転子軸7を回転自在
に支承している。回転子6の表面には所定ピッチ(間隔
を角度または距離で示す)で、N極6NとS極6Sの磁
極が交互に着磁されている。5組の各単相固定子3a〜
3eにおいては、夫々、回転子6に形成した磁極のピッ
チの2倍のピッチで極歯8a、8bを形成した1対の第
1、第2のヨーク素子9a、9bが、各極歯8a、8b
が同一間隔で相互に向かい合って、回転子6の表面との
間に所定の間隙を設けて形成されている。即ち、各単相
固定子3a〜3eに形成される隣接する極歯8a、8b
間のピッチは、回転子6に形成される磁極のピッチに等
しい。上記の各1対のヨーク素子9a、9bの間には夫
々リング状に形成したコイルボビン10にコイル11が
巻装され、コイル11には引出線の端子a、bがある。
なお、コイル11は5相用として5個必要となるので、
これを11a〜11eで表すと、図4に示すように5個
のコイル11a〜11eが形成されるが、図5(A)又
は(B)に示すように接続される。
【0010】次に、図1に示す固定子2及び回転子6を
図3に示す展開図によって、各単相固定子3a〜3eに
形成した夫々の極歯8a、8b及び回転子6に着磁して
形成した磁極6Nと6Sとの関係を説明する。上記の固
定子2と回転子6の構造において、ヨーク素子9a、9
b夫々に形成した極歯8a、8b夫々のピッチを角度で
τsとすると、極歯8a、8bとは、回転子6の回転方
向に(τs/2)偏位される。また、5個の単相固定子
3a〜3eの第1の単相固定子3aの極歯8aに対し
て、第2の単相固定子3bの極歯8aを(τs/5)偏
位させる。従って、第1の単相固定子3aの極歯8b
は、第2の単相固定子3bの極歯8aよりも(1.5τ
s/5)偏位する。同様に、第2の単相固定子3bの極
歯8aに対して第3の単相固定子3cの極歯8aを(τ
s/5)偏位させ、第3の単相固定子3cの極歯8aに
対して第4の単相固定子3dの極歯8aを(τs/5)
偏位させ、第4の単相固定子3dの極歯8aに対して、
第5の単相固定子3eの極歯8aを(τs/5)偏位さ
せて形成する。また、回転子6の磁極6Nのピッチ及び
磁極6Sのピッチを夫々τr、即ち、磁極6Nと隣接す
る磁極6Sとの間は(τr/2)とし、さらに、τs=
τrとする。上記において、磁極6Nと隣接する磁極6
Sとの間のピッチ、即ち、回転子の着磁ピッチをPとす
ると、 P=τr/2 2P/5=τs/5 となり、その他の位置関係も図3に示されるような関係
になる。上記の構造によると、駆動した場合は5%程度
のトルクリップルとなり、回転子の磁極数を2相ステッ
ピングモータと同じにするとステップ角は、2/5、即
ち、1/2.5になる。
【0011】図6(A)、(B)に駆動回路の構成例を
示している。図6(A)において、5組の直列に接続し
た半導体スイッチング機能素子12aaと12ab、1
2baと12bb、12caと12cb、12daと1
2db、12eaと12ebを、プラス電源Vとマイナ
ス電源Gとの間に接続し、各組の半導体スイッチング機
能素子12aa〜12ebの接続点に各コイル11a〜
11e夫々の端子aを夫々接続する。図6(B)では、
図6(A)の端子aに代え、各コイル11a〜11eの
両端に接続される端子v、w、x、y、zを用いるもの
である。各半導体スイッチング機能素子12aa〜12
ebは、後述するように制御装置13から出力される励
磁指令信号によってオン・オフされる。
【0012】第1の実施の形態:次に、図7、図8によ
って、最も基本的な励磁方法の例として、上記構造のモ
ータの各コイルを、単相バイポーラ励磁で駆動する励磁
方法を説明する。図7においては、縦方向に、上記の各
単相固定子3a〜3eの夫々コイルへの電流波形を概念
的に記し、横方向に時間推移として、励磁の順序を〜
10で記している。また、各コイルへの電流波形に対応す
る上側の方形は、図5(A)に示した各コイル11a〜
11eの引出線の端子aからbの方向(以下の説明でプ
ラス方向と称す)に流す電流波形の概要を、下側の方形
は、同図(A)に示した各コイル11a〜11eの引出
線の端子bからaの方向(以下の説明でマイナス方向と
称す)に流す電流波形の概要を示している。
【0013】本実施の形態に示す単相バイポーラ励磁に
おいては、図6(A)のコイルの引出線の端子bを第6
の直列接続した半導体スイッチング機能素子(図示せ
ず)の中間接続点に接続し、下記のように、各コイルの
引出線の端子aからb(プラス方向)またはbからa
(マイナス方向)に向けて電流が流れるように、夫々の
半導体スイッチング機能素子(図示せず)をオン・オフ
する状態を説明する。即ち、図7において、第1の励磁
タイミングにおいては、第1の単相固定子3aのコイ
ル11aにプラス方向に電流を流し、第2の励磁タイミ
ングにおいては、第3の単相固定子3cのコイル11
cにマイナス方向に電流を流し、第3の励磁タイミング
においては、第5の単相固定子3eのコイル11eに
プラス方向に電流を流し、第4の励磁タイミングにお
いては、第2の単相固定子3bのコイル11bにマイナ
ス方向に電流を流す。以下、図7によって明らかなので
説明は省略するが、第10の励磁タイミング10におい
て、第4の単相固定子3dのコイル11dにマイナス方
向に電流を流した後は、前述した第1の励磁タイミング
に戻って同じサイクルを繰り返す。
【0014】上記の励磁手段の働きを、図8によって、
図2、図4も参照して、より詳細に説明する。図8は、
図3に示した固定子と回転子の展開図を、励磁タイミン
グに対応させて縦方向に繰り返し記したものである。即
ち、第1乃至第5の単相固定子を3a〜3eで、回転子
6の各着磁磁極を6N、6Sで、各単相固定子の極歯に
励磁電流によって発生する磁極の極性をNまたはSで記
している。
【0015】図8において、最上段に示す第1の励磁タ
イミング即ち、第1ステップ(同図には1Tと記す)に
おいて、第1の単相固定子3aのコイル11aにプラス
方向に電流が流されると、第1の単相固定子3aの第1
のヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aはN極に励
磁され、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯8
bはS極に励磁される。第2の単相固定子3b乃至第5
の単相固定子3eの各極歯は、夫々のコイルに電流が流
されないので当然励磁されない。従って、回転子6の磁
極6Sは第1の単相固定子3aの第1のヨーク素子9a
に形成されたN極に、回転子6の磁極6Nは第2のヨー
ク素子9bに形成されたS極に吸引されて、1Tに示す
ような関係に固定子と回転子が整列された状態になる。
【0016】第2の励磁タイミング、即ち、第2ステッ
プ2Tにおいては、同図に示すように、第3の単相固定
子3cのコイル11cにマイナス方向に電流が流される
と、第3の単相固定子3cの第1のヨーク素子9aに設
けたすべての極歯8aはS極に励磁され、第2のヨーク
素子9bに設けたすべての極歯8bはN極に励磁され
る。第1、第2及び第4、第5の単相固定子の各極歯
は、夫々のコイルに電流が流されないので当然励磁され
ない。従って、回転子6の磁極6Nは第3の単相固定子
3cの第1のヨーク素子9aに形成されたS極に、回転
子6の磁極6Sは第2のヨーク素子9bに形成されたN
極に吸引されて、2Tに示すような関係に固定子と回転
子が整列された状態になる。即ち、図8から明らかなよ
うに、第1ステップ1Tと第2ステップ2Tとの間に回
転子6は矢印方向に(τr/10)回転する。
【0017】同様に、第3ステップ3Tにおいては、同
図に示すように、第5の単相固定子3eのコイル11e
にプラス方向に電流が流されると、第5の単相固定子3
eの第1のヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aは
N極に励磁され、第2のヨーク素子9bに設けたすべて
の極歯8bはS極に励磁される。第1乃至第4の単相固
定子の各極歯は、夫々のコイルに電流が流されないので
当然励磁されない。従って、回転子6の磁極6Sは、第
5の単相固定子3eの第1のヨーク素子9aに形成され
たN極に、回転子6の磁極6Nは第2のヨーク素子9b
に形成されたS極に吸引されて、3Tに示すような関係
に固定子と回転子が整列された状態になる。従って、第
2ステップ2Tと第3ステツプ3Tとの間に回転子6は
矢印方向に(τr/10)回転する。
【0018】同様に、第4ステップ4Tにおいては、同
図に示すように、第2の単相固定子3bのコイル11b
にプラス方向に電流が流されると、第2の単相固定子3
bの第1のヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aは
S極に励磁され、第2のヨーク素子9bに設けたすべて
の極歯8bはN極に励磁される。第1及び第3乃至第5
の単相固定子の各極歯は、夫々のコイルに電流が流され
ないので当然励磁されない。従って、回転子6の磁極6
Nは第2の単相固定子3bの第1のヨーク素子9aに形
成されたS極に、回転子6の磁極6Sは第2のヨーク素
子9bに形成されたN極に吸引されて、4Tに示すよう
な関係に固定子と回転子が整列された状態になる。従っ
て、第3ステップ3Tと第4ステップ4Tとの間に回転
子6は矢印方向に(τr/10)回転する。
【0019】同様に、第5ステップ5Tにおいては、同
図に示すように、第4の単相固定子3dのコイル11d
にプラス方向に電流が流されると、第4の単相固定子3
dの第1のヨーク素子9aに設けたすべての極歯はN極
に励磁され、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極
歯8bはS極に励磁される。第1乃至第3乃び第5の単
相固定子の各極歯は、夫々のコイルに電流が流されない
ので、当然励磁されない。従って、回転子6の磁極6S
は第4の単相固定子3dの第1のヨーク素子9aに形成
されたN極に、回転子6の磁極6Nは第2のヨーク素子
9bに形成されたS極に吸引されて、5Tに示すような
関係に固定子と回転子が整列された状態になる。従っ
て、第4ステップ4Tと第5ステップ5Tとの間に回転
子6は矢印方向に(τr/10)回転する。以下、図示
説明は省略するが、上記のように励磁が切替わる各ステ
ップ毎に(τr/10)ずつ矢印に記す方向に回転す
る。即ち、このモータの励磁が切り替わる各ステップ毎
に回転するステップ角をθsとすると下記のように示さ
れる。 θs=τr/10
【0020】第2の実施の形態:次に、上記の励磁回路
の構成における各コイルを2相バイポーラ励磁で駆動す
る例を図9、図10によって説明する。図9において
は、前述した図7と同様、縦方向に、上記の各単相固定
子3a〜3eの夫々コイルへの電流波形を概念的に記
し、横方向に時間推移として、励磁の順序を〜10で記
している。また、各コイルへの電流波形に対応する上側
の方形は図5(A)に示した各コイルの引出線の端子a
からbの方向(プラス方向)に流す電流波形の概要を、
下側の方形は図5(A)に示した各コイルの引出線の端
子bからaの方向(マイナス方向)に流す電流波形の概
要を示している。
【0021】図9によって上記の構成における2相バイ
ポーラ励磁を説明する。図9において、第1の励磁タイ
ミングにおいては、図6(A)に示す2個の半導体ス
イッチング機能素子12aaと12dbをオンして第1
の単相固定子3aのコイル11aにプラス方向に、第4
の単相固定子3dのコイル11dに前の励磁タイミング
から継続してマイナス方向に、夫々電流を流す。第2の
励磁タイミングにおいては、2個の半導体スイッチン
グ機能素子12aaと12cbをオンして第1の単相固
定子3aのコイル11aにプラス方向に前の励磁タイミ
ングから継続して電流を流して第3の単相固定子3cの
コイル11cにマイナス方向に電流を流す。以下での記
述は省略するが、順次対応する半導体スイッチング機能
素子をオンして、第3の励磁タイミングにおいては第
3の単相固定子3cのコイル11cにマイナス方向に前
の励磁タイミングから継続して電流を流して第5の単相
固定子3eのコイル11eにプラス方向に電流を流す。
第4の励磁タイミングにおいては、第5の単相固定子
3eのコイル11eにプラス方向に前の励磁タイミング
から継続して電流を流して第2の単相固定子3bのコイ
ル11bにマイナス方向に電流を流す。以下、図によっ
て明らかなので説明は省略するが、第10の励磁タイミ
ング10において、第2の単相固定子3bのコイル11b
に第9の励磁タイミングから継続してプラス方向に電
流を流して第4の単相固定子3dのコイル11dにマイ
ナス方向に電流を流し、後は、前述した第1の励磁タイ
ミングに戻って同じサイクルを繰り返す。
【0022】上記の励磁手段の働きを図10及び図2、
図4も参照して、より詳細に説明する。図10は、前述
した図8と同様、固定子と回転子の展開図を、励磁タイ
ミングに対応させて縦方向に繰り返し記したものであ
る。即ち、第1乃至第5の単相固定子を3a〜3eで、
回転子6の各着磁磁極を6N、6Sで、各単相固定子の
極歯に励磁電流によって発生する磁極の極性をNまたは
Sで記している。
【0023】図10において、第1の励磁タイミング、
即ち、第1ステップ(1T)においては、図6(A)に
示す第1の単相固定子3aのコイル11aにプラス方向
に電流が流されるので、第1の単相固定子3aの第1の
ヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aはN極に励磁
され、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯8b
はS極に励磁される。また、第4の単相固定子3dのコ
イル11dにマイナス方向に電流が流されるので、第4
の単相固定子3dの第1のヨーク素子9aに設けたすべ
ての極歯8aはS極に励磁され、第2のヨーク素子9b
に設けたすべての極歯8bはN極に励磁される。第2の
単相固定子3b、第3の単相固定子3c、第5の単相固
定子3eの各極歯は、夫々のコイルに電流が流されない
ので当然励磁されない。従って、回転子6の磁極6Sは
第1の単相固定子3aの第1のヨーク素子9aに形成さ
れたN極と第4の単相固定子3dの第2のヨーク素子9
bに形成されたN極との中間に吸引され、回転子6の磁
極6Nは第1の単相固定子3aの第2のヨーク素子9b
に形成されたS極と第4の単相固定子3dの第1のヨー
ク素子9aに形成されたS極との中間に吸引され、第1
のステップ1Tに示すような関係に固定子と回転子が整
列された状態になる。
【0024】第2の励磁タイミング即ち、第2ステップ
2Tにおいては、同図に示すように、第1の単相固定子
3aのコイル11aに前のステップから継続してプラス
方向に電流が流されるので、第1の単相固定子3aの第
1のヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aはN極に
励磁されて第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯
8bはS極に励磁されたままである。第3の単相固定子
3cのコイル11cにマイナス方向に電流が流されるの
で、第3の単相固定子3cの第1のヨーク素子9aに設
けたすべての極歯8aはS極に励磁され、第2のヨーク
素子9bに設けたすべての極歯8bはN極に励磁され
る。第2と第4及び第5の単相固定子の各極歯は、夫々
のコイルに電流が流されないので当然励磁されない。従
って、回転子6の磁極6Sは第1の単相固定子3aの第
1のヨーク素子9aに形成されたN極と第3の単相固定
子3cの第2のヨーク素子9bに形成されたN極との中
間に吸引され、回転子6の磁極6Nは第1の単相固定子
3aの第2のヨーク素子9bに形成されたS極と第3の
単相固定子3cの第1のヨーク素子9aに形成されたS
極との中間に吸引され、第2ステップ2Tに示すような
関係に固定子と回転子が整列された状態になる。即ち、
図10から明らかなように、第1ステップ1Tと第2ス
テップ2Tとの間に回転子6は矢印の方向に(τr/1
0)回転する。
【0025】同様に、第3ステップ3Tにおいては、第
3の単相固定子3cのコイル11cに前のステップから
継続してマイナス方向に電流が流されるので、第3の単
相固定子3cの第1のヨーク素子9aに設けたすべての
極歯8aはS極に励磁され、第2のヨーク素子9bに設
けたすべての極歯8bはN極に励磁されたままである。
第5の単相固定子3eのコイル11eにプラス方向に電
流が流されるので、第5の単相固定子3eの第1のヨー
ク素子9aに設けたすべての極歯8aはN極に励磁さ
れ、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯8bは
S極に励磁される。第1と第2及び第4の単相固定子の
各極歯は、夫々のコイルに電流が流されないので当然励
磁されない。従って、回転子6の磁極6Sは第3の単相
固定子3cの第2のヨーク素子9bに形成されたN極と
第5の単相固定子3eの第1のヨーク素子9aに形成さ
れたN極との中間に吸引され、回転子6の磁極6Nは第
3の単相固定子3cの第1のヨーク素子9aに形成され
たS極と第5の単相固定子3eの第2のヨーク素子9b
に形成されたS極との中間に吸引され、第3のステップ
3Tに示すような関係に固定子と回転子が整列された状
態になる。即ち、図10から明らかなように、第2ステ
ップ2Tと第3ステップ3Tとの間に回転子6は矢印の
方向に(τr/10)回転する。
【0026】同様に、第4ステップ4Tにおいては、第
5の単相固定子3eのコイル11eに継続してプラス方
向に前のステップから継続して電流が流されるので、第
5の単相固定子3eの第1のヨーク素子9aに設けたす
べての極歯8aはN極に励磁され、第2のヨーク素子9
bに設けたすべての極歯8bはS極に励磁されたままで
ある。第2の単相固定子3bのコイル11bにマイナス
方向に電流が流されるので、第2の単相固定子3bの第
1のヨーク素子9aに設けたすべての極歯8aはS極に
励磁され、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯
8bはN極に励磁される。第1と第3及び第4の単相固
定子の各極歯は、夫々のコイルに電流が供給されないの
で当然励磁されない。従って、回転子6の磁極6Sは第
5の単相固定子3eの第1のヨーク素子9aに形成され
たN極と第2の単相固定子3bの第2のヨーク素子9b
に形成されたN極との中間に吸引され、回転子6の磁極
6Nは第5の単相固定子3eの第2のヨーク素子9bに
形成されたS極と第2の単相固定子3bの第1のヨーク
素子9aに形成されたS極との中間に吸引され、第4の
ステップ4Tに示すような関係に固定子と回転子が整列
された状態になる。即ち、図10から明らかなように、
第3ステップ3Tと第4ステップ4Tとの間に回転子6
は矢印の方向に(τr/10)回転する。
【0027】同様に、第5ステップ5Tにおいては、第
2の単相固定子3bのコイル11bに前のステップから
継続してマイナス方向に電流が流されるので、第2の単
相固定子3bの第1のヨーク素子9aに設けたすべての
極歯8aはS極に励磁され、第2のヨーク素子9bに設
けたすべての極歯8bはN極に励磁されたままである。
第4の単相固定子3dのコイル11dにプラス方向に電
流が流されるので、第4の単相固定子3dの第1のヨー
ク素子9aに設けたすべての極歯8aはN極に励磁さ
れ、第2のヨーク素子9bに設けたすべての極歯8bは
S極に励磁される。第1、第3、第5の単相固定子の各
極歯は、夫々のコイルに電流が供給されないので当然励
磁されない。従って、回転子6の磁極6Sは第2の単相
固定子3bの第2のヨーク素子9bに形成されたN極と
第4の単相固定子3dの第1のヨーク素子9aに形成さ
れたN極との中間に吸引され、回転子6の磁極6Nは第
2の単相固定子3bの第1のヨーク素子9aに形成され
たS極と第4の単相固定子3dの第2のヨーク素子9b
に形成されたS極との中間に吸引され、第5ステップ5
Tに示すような関係に固定子と回転子が整列された状態
になる。即ち、図10から明らかなように、第4ステッ
プ4Tと第5ステップ5Tとの間に回転子6は矢印方向
に(τr/10)回転する。以下、図示説明は省略する
が、上記のように励磁が切り替わる各ステップ毎に(τ
r/10)ずつ矢印に記す方向に回転する。即ち、この
モータの励磁が切り替わる各ステップ毎に回転するステ
ップ角をθsとすると第1の実施の形態同様下記のよう
に示される。 θs=τr/10
【0028】第3の実施の形態:上記のモータの構成と
実施の形態に説明した励磁手段の説明を拡張した、回転
子に形成する磁極数(磁極対数の2倍)nの変化に対応
する磁極ピッチ角度τrと対応するステップ角θsの関
係を図11として表示している。
【0029】第4乃至第6の実施の形態:以下に、第4
乃至第6の実施の形態としてフルステップ励磁例を図1
2乃至図14によって説明する。各図においては、前述
した図9と同様、縦方向に上記の各単相固定子3a〜3
eの夫々コイルへの電流波形を概念的に記し、横方向に
時間推移として、励磁の順序を〜10で記している。ま
た、各コイルへの電流波形に対応する上側の方形は図5
(A)に示した各コイルの引出線の端子aからbの方向
(プラス方向)に流す電流波形の概要を、下側の方形は
図5(A)に示した各コイルの引出線の端子bからaの
方向(マイナス方向)に流す電流波形の概要を示してい
る。次に、これら第4乃至第6の実施の形態を各別に説
明する。
【0030】第4の実施の形態:図12によって上記の
構成における3相励磁によるフルステップ励磁シ−ケン
スを説明する。図12において、第1の励磁タイミング
(以下、タイミングをステップと称す)においては、
第1の単相固定子3aのコイル11aにプラス方向に、
第2の単相固定子3bのコイル11bに前のステップか
ら継続してプラス方向に、第4の単相固定子3dのコイ
ル11dに前のステップから継続してマイナス方向に夫
々電流を流す。第2のステップにおいては、第1の単
相固定子3aのコイル11aにプラス方向と第4の単相
固定子3dのコイル11dにマイナス方向に夫々前のス
テップから継続して電流を流して第3の単相固定子3c
のコイル11cにマイナス方向に電流を流す。第3のス
テップにおいては第1の単相固定子3aのコイル11
aにプラス方向と第3の単相固定子3cのコイル11c
にマイナス方向に夫々前のステップから継続して電流を
流して第5の単相固定子3eのコイル11eにプラス方
向に電流を流す。第4のステップにおいては、第3の
単相固定子3cのコイル11cにマイナス方向と第5の
単相固定子3eのコイル11eにプラス方向に夫々前の
ステップから継続して電流を流して第2の単相固定子3
bのコイル11bにマイナス方向に電流を流す。以下、
図12によって明らかなので説明は省略するが、第10
のステップ10において、第2の単相固定子3bのコイル
11bにプラス方向と第5の単相固定子3eのコイル1
1eにマイナス方向に第9のステップから継続して電
流を流して第4の単相固定子3dのコイル11dにマイ
ナス方向に電流を流し、後は、前述した第1のステップ
に戻って同じサイクルを繰り返す。本実施の形態にお
ける上記の励磁に伴う回転子の回転は、前述した図8、
図10を参照して展開図を作成すれば容易に理解できる
ので、その説明は省略する。
【0031】第5の実施の形態:図13によって上記の
構成における4相励磁によるフルステップ励磁シ−ケン
スを説明する。図13において、第1のステップにお
いては、第1の単相固定子3aのコイル11aにプラス
方向に、第2の単相固定子3bのコイル11bに前のス
テップから継続してプラス方向に、第4の単相固定子3
dのコイル11dに前のステップから継続してマイナス
方向に、第5の単相固定子3eのコイル11eに前のス
テップから継続してマイナス方向に夫々電流を流す。第
2のステップにおいては、第1の単相固定子3aのコ
イル11aと第2の単相固定子3bのコイル11bにプ
ラス方向に、第4の単相固定子3dのコイル11dにマ
イナス方向に、夫々前のステップから継続して電流を流
して第3の単相固定子3cのコイル11cにマイナス方
向に電流を流す。第3のステップにおいては第1の単
相固定子3aのコイル11aにプラス方向と、第3の単
相固定子3cのコイル11cと第4の単相固定子3dの
コイル11dにマイナス方向に、夫々前のステップから
継続して電流を流して第5の単相固定子3eのコイル1
1eにプラス方向に電流を流す。第4のステップにお
いては、第1の単相固定子3aのコイル11aと第5の
単相固定子3eのコイル11eにプラス方向と、第3の
単相固定子3cのコイル11cにマイナス方向に、夫々
前のステップから継続して電流を流して第2の単相固定
子3bのコイル11bにマイナス方向に電流を流す。以
下、図13によって明らかなので説明は省略するが、第
10のステップ10において、第2の単相固定子3bのコ
イル11bと第3の単相固定子3cのコイル11cにプ
ラス方向と、第5の単相固定子3eのコイル11eにマ
イマス方向に、第9のステップから継続して電流を流
して第4の単相固定子3dのコイル11dにマイナス方
向に電流を流し、後は、前述した第1のステップに戻
って同じサイクルを繰り返す。本実施の形態における上
記の励磁に伴う回転子の回転も、前述した図8、図10
を参照して展開図を作成すれば容易に理解できるので、
その説明は省略する。
【0032】第6の実施の形態:図14によって上記の
構成における5相励磁によるフルステップ励磁シ−ケン
スを説明する。図14において、第1のステップにお
いては、第1の単相固定子3aのコイル11aにプラス
方向に、第2の単相固定子3bのコイル11bに前のス
テップから継続してプラス方向に、第3の単相固定子3
cのコイル11cに前のステップから継続してプラス方
向に、第4の単相固定子3dのコイル11dに前のステ
ップから継続してマイナス方向に、第5の単相固定子3
eのコイル11eに前のステップから継続してマイナス
方向に夫々電流を流す。第2のステップにおいては、
第1の単相固定子3aのコイル11aと第2の単相固定
子3bのコイル11bにはプラス方向に、第4の単相固
定子3dのコイル11dと第5の単相固定子3eのコイ
ル11eにはマイナス方向に、夫々前のステップから継
続して電流を流して第3の単相固定子3cのコイル11
cにマイナス方向に電流を流す。第3のステップにお
いては第1の単相固定子3aのコイル11aと第2の単
相固定子3bのコイル11bにはプラス方向に、第3の
単相固定子3cのコイル11cと第4の単相固定子3d
のコイル11dにはマイナス方向に、夫々前のステップ
から継続して電流を流して第5の単相固定子3eのコイ
ル11eにプラス方向に電流を流す。第4のステップ
においては、第1の単相固定子3aのコイル11aと第
5の単相固定子3eのコイル11eにはプラス方向に、
第3の単相固定子3cのコイル11cと第4の単相固定
子3dのコイル11dにはマイナス方向に、夫々前のス
テップから継続して電流を流して第2の単相固定子3b
のコイル11bにマイナス方向に電流を流す。以下、図
14によって明らかなので説明は省略するが、第10の
ステップ10において、第1の単相固定子3aのコイル1
1aと第5の単相固定子3eのコイル11eにはマイナ
ス方向に、第2の単相固定子3bのコイル11bと第3
の単相固定子3cのコイル11cにはプラス方向に、第
9のステップから継続して電流を流して第4の単相固
定子3dのコイル11dにマイナス方向に電流を流し、
後は、前述した第1のステップに戻って同じサイクル
を繰り返す。本実施の形態における上記の励磁に伴う回
転子の回転も、前述した図8、図10を参照して展開図
を作成すれば容易に理解できるので、その説明は省略す
る。
【0033】第7乃至第9の実施の形態:以下に、第7
乃至第9の実施の形態としてハーフステップ励磁例を図
15乃至図17によって説明する。各図においては、前
述した図12乃至図14と同様、縦方向に、上記の各単
相固定子3a〜3eの夫々コイルへの電流波形を概念的
に記し、横方向に時間推移として、励磁の順序を〜20
で記している。また、各コイルへの電流波形に対応する
上側の方形は図5(A)に示した各コイルの引出線の端
子aからbの方向(プラス方向)に流す電流波形の概要
を、下側の方形は図5(A)に示した各コイルの引出線
の端子bからaの方向(マイナス方向)に流す電流波形
の概要を示している。次に、これら第7乃至第9の実施
の形態について各別に説明する。
【0034】第7の実施の形態:図15によって上記の
構成における2−3相励磁によるハーフステップ励磁シ
−ケンスを説明する。図15において、第1のステップ
においては、第1の単相固定子3aのコイル11aに
プラス方向に電流を流し、第2の単相固定子3bのコイ
ル11bにはプラス方向に、第4の単相固定子3dのコ
イル11dにはマイナス方向に、夫々前のステップから
継続して電流を流す。第2のステップにおいては、第
1の単相固定子3aのコイル11aにプラス方向と第4
の単相固定子3dのコイル11dにマイナス方向に、夫
々前のステップから継続して電流を流す。第3のステッ
プにおいては、第1の単相固定子3aのコイル11a
にプラス方向と第4の単相固定子3dのコイル11dに
マイナス方向に、夫々前のステップから継続して電流を
流して第3の単相固定子3cのコイル11cにはマイナ
ス方向に電流を流す。第4のステップにおいては、第
1の単相固定子3aのコイル11aにプラス方向と第3
の単相固定子3cのコイル11cにマイナス方向に、夫
々前のステップから継続して電流を流す。以下、図15
によって明らかなので説明は省略するが、第20のステ
ップ20において、第2の単相固定子3bのコイル11b
にプラス方向と第4の単相固定子3dのコイル11dに
マイナス方向に、夫々前の第19のステップ19から継続
して電流を流し、後は、前述した第1のステップに戻
って同じサイクルを繰り返す。本実施の形態おける上記
の励磁に伴う回転子の回転も、前述した図8、図10を
参照して展開図を作成すれば容易に理解できるので、そ
の説明は省略する。
【0035】第8の実施の形態:図16によって上記の
構成における3−4相励磁によるハーフステップ励磁シ
−ケンスを説明する。図16において、第1のステップ
においては、第1の単相固定子3aのコイル11aに
プラス方向に電流を流し、第2の単相固定子3bのコイ
ル11bには前のステップから継続してプラス方向に、
第4の単相固定子3dのコイル11dと第5の単相固定
子3eのコイル11eにはマイナス方向に夫々前のステ
ップから継続して電流を流す。第2のステップにおい
ては、第1の単相固定子3aのコイル11aと第2の単
相固定子3bのコイル11bにはプラス方向に、第4の
単相固定子3dのコイル11dにはマイナス方向に夫々
前のステップから継続して電流を流す。第3のステップ
においては、第1の単相固定子3aのコイル11aと
第2の単相固定子3bのコイル11bにはプラス方向
に、第4の単相固定子3dのコイル11dにはマイナス
方向に夫々前のステップから継続して電流を流し、第3
の単相固定子3cのコイル11cにはマイナス方向に電
流を流す。第4のステップにおいては、第1の単相固
定子3aのコイル11aにはプラス方向に、第3の単相
固定子3cのコイル11cと第4の単相固定子3dのコ
イル11dにはマイナス方向に夫々前のステップから継
続して電流を流す。以下、図16によって明らかなので
説明は省略するが、第20のステップ20において、第2
の単相固定子3bのコイル11bにはプラス方向に、第
4の単相固定子3dのコイル11dと第5の単相固定子
3eのコイル11eにはマイナス方向に、夫々前のステ
ップから継続して電流を流し、後は、前述した第1のス
テップに戻って同じサイクルを繰り返す。本実施の形
態における上記の励磁に伴う回転子の回転も、前述した
図8、図10を参照して展開図を作成すれば容易に理解
できるので、その説明は省略する。
【0036】第9の実施の形態:図17によって上記の
構成における4−5相励磁によるハーフステップ励磁シ
−ケンスを説明する。図17において、第1のステップ
においては、第1の単相固定子3aのコイル11aに
プラス方向に電流を流し、第2の単相固定子3bのコイ
ル11bと第3の単相固定子3cのコイル11cにはプ
ラス方向に、第4の単相固定子3dのコイル11dと第
5の単相固定子3eのコイル11eにはマイナス方向
に、夫々前のステップから継続して電流を流す。第2の
ステップにおいては、第1の単相固定子3aのコイル
11aと第2の単相固定子3bのコイル11bにはプラ
ス方向に、第4の単相固定子3dのコイル11dと第5
の単相固定子3eのコイル11eにはマイナス方向に、
夫々前のステップから継続して電流を流す。第3のステ
ップにおいては、第1の単相固定子3aのコイル11
aと第2の単相固定子3bのコイル11bにはプラス方
向に、第4の単相固定子3dのコイル11dと第5の単
相固定子3eのコイル11eにはマイナス方向に、夫々
前のステップから継続して電流を流して第3の単相固定
子3cのコイル11cにはマイナス方向に電流を流す。
第4のステップにおいては、第1の単相固定子3aの
コイル11aと第2の単相固定子3bのコイル11bに
はプラス方向に、第3の単相固定子3cのコイル11c
と第4の単相固定子3dのコイル11dにはマイナス方
向に、夫々前のステップから継続して電流を流す。以
下、図17によって明らかなので説明は省略するが、第
20のステップ20において、第2の単相固定子3bのコ
イル11bと第3の単相固定子3cのコイル11cには
プラス方向に、第4の単相固定子3dのコイル11dと
第5の単相固定子3eのコイル11eにはマイナス方向
に、夫々前のステップから継続して電流を流し、後は、
前述した第1のステップに戻って同じサイクルを繰り
返す。本実施の形態における上記の励磁に伴う回転子の
回転も、前述した図8、図10を参照して展開図を作成
すれば容易に理解できるので、その説明は省略する。
【0037】上述の各実施の形態は本発明の技術思想を
実現する例を示したものであって、上述した技術思想に
従い、そのステッピングモータの用途に対応した機能と
構造を形成し、その機能・構造に対応した励磁回路及び
励磁方法等を適切に応用改変しても良いことは当然であ
る。
【0038】
【発明の効果】本発明に基づく5相PMステッピングモ
ータは、上記のように構成し、作動するようにしたの
で、次に示すような優れた効果を有する。 2相PMステッピングモータのトルクリップル29%
に対して5相PMステッピングモータのトルクリップル
は5%となり、2相PMステッピングモータに対して大
幅に振動特性が改善された。 回転子の磁極数を2相PMステッピングモータと同一
にした場合のステップ角は2相PMステッピングモータ
の(1/2.5)に小さくすることができる。 固定子コイルの引出線を5本に形成したので、駆動用
の半導体素子はたかだか10個ですみ、大幅に駆動回路
が簡略化できる。 本発明に基づく5相PMステッピングモータは、フル
ステップ駆動で2相、3相、4相、5相の各励磁が可能
であり、ハーフステップ駆動で2−3相、3−4相、4
−5相励磁が可能であって、2相PMステッピングモー
タに対して多彩な駆動方式が選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく5相PMステッピングモータ例
の側面からみた固定子断面図である。
【図2】図1に示す5相PMステッピングモータ例の構
成部品の分解斜視図である。
【図3】本発明に基づく5相PMステッピングモータの
固定子構造を説明する固定子と回転子の相関を示す展開
概念図である。
【図4】本発明に基づく5相PMステッピングモータの
基本的固定子コイルの構成を示す接続図である。
【図5】同図(A)、(B)は夫々、本発明に基づく5
相PMステッピングモータの構成を説明するスター結線
及びデルタ結線の場合の固定子コイルの接続図である。
【図6】同図(A)、(B)は夫々、デルタ結線及びス
ター結線の場合の本発明に基づく5相PMステッピング
モータの駆動方式を説明する固定子コイルの駆動回路図
である。
【図7】本発明に基づく5相PMステッピングモータの
動作例を示す第1の実施の形態を説明する単(1)相バ
イポーラ励磁で駆動するための電流印加シーケンス図で
ある。
【図8】本発明に基づく5相PMステッピングモータの
第1の実施の形態の動作を説明する固定子と回転子の相
関を示す展開概念図である。
【図9】本発明に基づく5相PMステッピングモータの
第2の実施の形態を説明する2相バイポーラ励磁で駆動
するための電流印加シーケンス図である。
【図10】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第2の実施の形態の動作を説明する固定子と回転子の
相関を示す展開概念図である。
【図11】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第3の実施の形態である回転子の磁極数に対応する磁
極ピッチとステップ角との関係を示す図表である。
【図12】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第4の実施の形態を説明する3相バイポーラ励磁で駆
動するための電流印加シーケンス図である。
【図13】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第5の実施の形態を説明する4相バイポーラ励磁で駆
動するための電流印加シーケンス図である。
【図14】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第6の実施の形態を説明する5相バイポーラ励磁で駆
動するための電流印加シーケンス図である。
【図15】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第7の実施の形態を説明する2−3相バイポーラ励磁
で駆動するための電流印加シーケンス図である。
【図16】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第8の実施の形態を説明する3−4相バイポーラ励磁
で駆動するための電流印加シーケンス図である。
【図17】本発明に基づく5相PMステッピングモータ
の第9の実施の形態を説明する4−5相バイポーラ励磁
で駆動するための電流印加シーケンス図である。
【図18】従来の単相PMステッピングモータの構造を
説明する固定子の縦断側面図である。
【図19】図18に示す従来の単相PMステッピングモ
ータの固定子構造を説明する要部断面図である。
【図20】従来の2相PMステッピングモータの構造を
説明する固定子の縦断側面図である。
【符号の説明】
1:ケーシング 2:固定子 3a〜3e:単相固定子 4a、4b:側板 5a、5b:軸受部材 6:回転子 6S、6N:着磁磁極 7:回転子軸 8a、8b:極歯 9a、9b:ヨーク素子 10:コイルボビン 11:コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対の
    軸受によって回転自在に支承した回転子軸の外周部に、
    回転方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円
    筒状に形成した回転子と、該回転子表面に対向し、所定
    寸法の間隙を介して前記回転子に着磁した磁極の形成ピ
    ッチの2倍のピッチで極歯を形成して環状に形成した一
    対のヨーク素子を各極歯を相互に同一間隔を設けて対向
    させ、夫々一対のヨーク素子の間にコイルを巻装し、該
    夫々のコイルの各一端を1点に接続すると共に、各コイ
    ルの他端を夫々所定のスイッチング機能によって両方向
    に電流を流通し得るように接続した単相固定子を、前記
    回転子の着磁ピッチをPとした場合に5組の上記単相固
    定子のヨ−ク素子に夫々形成した極歯を順次(2P/
    5)偏位して並置して構成したことを特徴とする5相P
    Mステッピングモータ。
  2. 【請求項2】 筺体の所定箇所に対向して設けた1対の
    軸受によって回転自在に支承した回転子軸の外周部に、
    回転方向にS極、N極を同一ピッチで交互に着磁して円
    筒状に形成した回転子と、該回転子表面に対向し、所定
    寸法の間隙を介して前記回転子に着磁した磁極の形成ピ
    ッチの2倍のピッチで極歯を形成して環状に形成した一
    対のヨーク素子を各極歯を相互に同一間隔を設けて対向
    させ、夫々一対のヨーク素子の間にコイルを巻装し、該
    夫々のコイルの各一端を1点に接続すると共に、各コイ
    ルの巻き始めと巻き終わりを接続し、その接続点を夫々
    所定のスイッチング機能によって両方向に電流を流し得
    るように接続した単相固定子を、前記回転子の着磁ピッ
    チをPとした場合に5組の上記単相固定子のヨ−ク素子
    に夫々形成した極歯を順次(2P/5)偏位して並置し
    て構成したことを特徴とする5相PMステッピングモー
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のコイルに対する
    スイッチング機能は、夫々がプラス電源とマイナス電源
    との間に2個の半導体スイッチング機能素子を5組直列
    に接続し、該各組2個の半導体スイッチング機能素子の
    中間接続点に各コイルの端子を接続するようにした5相
    PMステッピングモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の5相
    PMステッピングモータにおいて、5個のコイルの内、
    偶数個又は奇数個が同時にバイポーラ駆動されるように
    形成した5相PMステッピングモータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の5相
    PMステッピングモータにおいて、単相励磁乃至5相励
    磁のいずれかのフルステップ励磁をするように形成した
    5相PMステッピングモータ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の5相
    PMステッピングモータにおいて、2−3相励磁、3−
    4相励磁、4−5相励磁のいずれかのハーフステップ励
    磁をするように形成した5相PMステッピングモータ。
JP31103597A 1997-08-05 1997-10-28 5相pmステッピングモータ Pending JPH11136924A (ja)

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