JPH11136512A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH11136512A
JPH11136512A JP9301055A JP30105597A JPH11136512A JP H11136512 A JPH11136512 A JP H11136512A JP 9301055 A JP9301055 A JP 9301055A JP 30105597 A JP30105597 A JP 30105597A JP H11136512 A JPH11136512 A JP H11136512A
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JP
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image
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JP9301055A
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English (en)
Inventor
Yasuo Komatsu
康男 小松
Hiroshi Hayashi
寛 林
Koji Yorimoto
浩二 寄本
Kenji Kuroki
健二 黒木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤差拡散処理を行う回路部分自体で文字や図
形と中間調の領域を判別して、文字や写真等について適
切な画像処理を行う画像処理装置を得ること。 【解決手段】 誤差拡散処理法で画像の2値化処理を行
なう際には、多値画像データを2値化部138で2値化
した2値画像データ122を誤差計算部144に送って
2値化によって生じた濃度の誤差を計算する。この誤差
計算結果147を誤差フィルタ部132の他に文字写真
判定部148に供給し、誤差データの絶対値を合計し、
所定のしきい値と比較することにより文字領域と写真領
域の判別を行なう。判定結果152は誤差フィルタ部1
32に送られその演算内容を変更することで、写真だけ
でなく文字の部分でも画像の処理が最適となるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、ファクシミ
リ装置、プリンタ等の画像処理を行う画像処理装置に係
わり、特に画像処理を誤差拡散処理法で行うようにした
画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば静電写真方式を採用して普通紙を
使用した複写機等の画像処理装置では、トナー粒子を用
紙に付着させるための静電パターンを設定することで画
像の記録を行うようになっている。また、ある種のディ
スプレイでは、画像表示用のそれぞれのエレメントを発
光させるか消光させることによって全体として画像の表
示を行うようになっている。このような画像処理装置で
は、微視的に見れば画像の単位となる表示は2値または
わずかな段階の多値で行われることになり、微妙な中間
調を表現することはできない。
【0003】そこで、このような画像処理装置でも中間
調の再現を行うようにする方法が案出されている。その
1つが誤差拡散処理法である。誤差拡散処理法では、例
えば2値化する入力画素の濃度の値とプリントアウトあ
るいはディスプレイで表示する画素の濃度の値の差を誤
差として、2値化した画素の周辺の画素に重み付けをし
た後に加算し、加算値を入力画像の値としてあらかじめ
定められたしきい値で2値化する方法である。すなわ
ち、表示した濃度によって生じた濃度の誤差分を将来の
表示のための画素の濃度にフィードバックさせて、周辺
の画像までも含めた状態で所望の濃度を実現するように
した方法である。
【0004】図16は、従来使用された誤差拡散処理回
路を示したものである。画像データ11は“0”から
“255”までの256段階の濃度レベルを有する8ビ
ットのディジタル信号である。この画像データ11は、
加算部12に入力されて誤差フィルタ部13から供給さ
れる誤差補正データ14と加算される。誤差補正データ
14は、濃度の誤差分を将来にわたって補正するための
補正データである。加算出力15はリミッタ部16に入
力されて加算結果が“0”から“255”になるように
負のレベルおよび“256”以上のレベルを切り捨てる
ような信号変換を行う。リミッタ16の出力17は、2
値化部18に入力されて、所定のしきい値設定回路19
から出力されるしきい値21を基準にして2値化され
る。すなわち、出力17がしきい値21よりも濃度の高
い画像データであれば、2値化部18から出力される2
値画像データ22は“1”となり、黒レベルを示す画像
データとなる。これに対して出力17がしきい値以下で
あれば、2値画像データ22が“0”となり白レベルを
示す画像データとなる。すなわち、2値画像データ22
が“0”のときには、ある程度の画像濃度が存在した場
合でも画一的に白レベルとなってしまうので、黒の方向
に画像濃度を補正するために正(黒の方向)の誤差が発
生し、2値画像データ22が“1”のときには、完全に
は黒の濃度でない場合にも画一的に黒レベルとなってし
まうので白の方向に画像濃度を補正するために負(黒と
逆方向)の誤差が発生する。このような2値画像データ
22は図示しない記録部に送られて、補正すべき誤差分
を発生させながら2値で画像の記録が行われることにな
る。
【0005】記録部に送られる2値画像データ22は、
誤差計算部24にも入力される。誤差計算部24には、
リミッタ部16から同じく分岐して出力17が供給され
る。誤差計算部24は、黒レベル設定回路25から基準
となる黒レベル26の供給を受けて現実に2値画像デー
タ22として出力した濃度レベルと256段階の出力1
7との誤差を計算し、この誤差計算結果27を誤差フィ
ルタ部13に供給する。
【0006】誤差フィルタ部13には、ラインメモリ2
8が付属している。誤差フィルタ部13は、現画素で生
じた誤差データをこのラインメモリ28に格納すると共
に、誤差拡散マトリックスを構成する各画素での重み付
けによる誤差の平均値を加重平均として算出する。これ
が加算部12へ供給される誤差補正データ14となる。
【0007】図17は、誤差拡散マトリックスの構成の
一例を表わしたものである。図16に示したラインメモ
リ28に格納された“a”から“e”までの5画素分
と、“×”で示した注目画素の直前の“f”から“g”
の2画素分が誤差拡散マトリックスを構成している。
【0008】図18は、この誤差拡散マトリックスにお
ける各画素の誤差配分の重み付けの係数の一例を表わし
たものである。各画素に記した“1”から“4”までの
数字は、分母を“16”とした場合の重み付け係数の各
分子を示している。したがって、例えば図16で“a”
で示した画素についての誤差配分の重み付け係数は1/
16となる。通常は、誤差拡散マトリックスの重み付け
係数の総和は“1”となるように設定されている。図1
6に示した誤差フィルタ部13から出力される誤差補正
データ14を加算部12に供給して、各画素で生じる誤
差データを誤差拡散マトリックスで表わされる周辺画素
に拡散することで中間調の表現が行われることになる。
【0009】このような誤差拡散方法を使用すると、写
真のような中間調領域の再現を良好に行うことができる
ものの、文字や図形の領域では細線がかすれて表現され
るといった問題があった。
【0010】そこで特開平4−269076号公報で
は、このような問題を解決する技術を開示している。こ
の技術では、2値化処理を行った際の負の画素の個数計
数することで処理を行おうとする画素(注目画素)が線
を表わす画素であるかどうかを判別するようにしてい
る。そして、線を表わす画素の場合には、画素の濃度を
2値化する前にその注目画素の濃度を増大する処理を行
うようにしている。すなわち、注目画素の濃度を増大し
た後に2値化処理を行うことにして、線を相対的に太ら
せて細線のかすれを防止している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように誤差拡散方
法を文字や図形と中間調の領域が混在した原稿に適用す
ると、文字や図形の領域の再現性が落ちるため、線を表
わす画像情報の部分を判別してその部分の濃度を上げる
ようにした画像処理装置が登場している。しかしなが
ら、このような画像処理装置で中間調の画像部分をその
まま処理すると、線を表わす画像情報と誤認識された領
域で画像の濃度が濃くなってしまい、中間調の再現を良
好に行うことができない。
【0012】このようなことから、文字や図形の領域と
中間調の領域とを最初から区別して画像処理を行うこと
が以前から提案されている。しかしながら、このような
処理を行うためには原稿等の画像濃度の部分が文字や図
形の領域でどの部分が中間調の領域であるかを前もって
スキャンする必要があり、あるいはそのような判別用の
回路を誤差拡散処理を行う回路と独立して設ける必要が
あって、装置の価格を上昇させる原因になるといった問
題があった。
【0013】そこで本発明の目的は、誤差拡散処理を行
う回路部分自体で文字や図形と中間調の領域を判別し
て、文字や写真等について適切な画像処理を行うことの
できる画像処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)画像の濃度に応じた多値画像データを所定の
しきい値と比較して2値化する2値化手段と、(ロ)こ
の2値化手段によって2値化された2値画像データと2
値化前の多値画像データを入力して画像濃度の誤差を計
算する誤差計算手段と、(ハ)この誤差計算手段によっ
て計算された誤差計算結果を入力して次に処理されるべ
き多値画像データに加減する誤差補正データを算出する
誤差補正データ算出手段と、(ニ)この誤差補正データ
算出手段で算出された誤差補正データを次に処理される
べき多値画像データに加える加算手段と、(ホ)誤差計
算手段によって計算された誤差計算結果を入力してこれ
を基にこの誤差の生じた画素が2値画像の領域か中間調
の領域かを判別する判別手段と、(へ)この判別手段の
判別結果に応じて誤差補正データ算出手段の算出値を2
値画像の領域用と中間調の領域用のいずれか該当する側
に切り替えさせる算出切替指示手段とを画像処理装置に
具備させる。
【0015】すなわち請求項1記載の発明では、誤差計
算手段によって計算された誤差計算結果を誤差補正デー
タ算出手段に供給するだけでなく判別手段に入力して2
値画像の領域か中間調の領域かの判別を行なうようにし
たので、この判別手段を誤差拡散処理とは別の回路部分
に設ける場合と比べて回路規模を減少させることがで
き、画像処理装置のコストダウンを図ることができる。
【0016】請求項2記載の発明では、(イ)画像の濃
度に応じた多値画像データを所定のしきい値と比較して
2値化する2値化手段と、(ロ)この2値化手段によっ
て2値化された2値画像データと2値化前の多値画像デ
ータを入力して画像濃度の誤差を計算する誤差計算手段
と、(ハ)この誤差計算手段によって計算された誤差計
算結果を入力して次に処理されるべき多値画像データに
加減する誤差補正データを算出する誤差補正データ算出
手段と、(ニ)この誤差補正データ算出手段で算出され
た誤差補正データを次に処理されるべき多値画像データ
に加える加算手段と、(ホ)誤差計算手段によって計算
された誤差計算結果を入力して画像処理の対象となる注
目画素の周辺に位置する予め設定した複数の周辺画素の
2値化の際の誤差の絶対値の和を算出し、この和が予め
定めた値よりも大きいときには注目画素が中間調の領域
であると判別しこれ以外については2値画像の領域であ
ると判別する判別手段と、(へ)この判別手段の判別結
果に応じて誤差補正データ算出手段の算出値を2値画像
の領域用と中間調の領域用のいずれか該当する側に切り
替えさせる算出切替指示手段とを画像処理装置に具備さ
せる。
【0017】すなわち請求項2記載の発明では、誤差計
算手段によって計算された誤差計算結果を誤差補正デー
タ算出手段に供給するだけでなく判別手段に入力して、
画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する予め設
定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差の絶対値の和
を算出し、この和が予め定めた値よりも大きいときには
注目画素が中間調の領域であると判別しこれ以外につい
ては2値画像の領域であると判別することで2値画像の
領域か中間調の領域かの判別を行なうようにした。この
結果、判別手段を誤差拡散処理とは別の回路部分に設け
る場合と比べて回路規模を減少させることができ、画像
処理装置のコストダウンを図ることができる。
【0018】請求項3記載の発明では、(イ)画像の濃
度に応じた多値画像データを所定のしきい値と比較して
2値化する2値化手段と、(ロ)この2値化手段によっ
て2値化された2値画像データと2値化前の多値画像デ
ータを入力して画像濃度の誤差を計算する誤差計算手段
と、(ハ)この誤差計算手段によって計算された誤差計
算結果を入力して次に処理されるべき多値画像データに
加減する誤差補正データを算出する誤差補正データ算出
手段と、(ニ)この誤差補正データ算出手段で算出され
た誤差補正データを次に処理されるべき多値画像データ
に加える加算手段と、(ホ)誤差計算手段によって計算
された誤差計算結果を入力して画像処理の対象となる注
目画素の周辺に位置する予め設定した複数の周辺画素の
2値化の際の誤差が正の値になる割合あるいは負の値に
なる割合を算出しその算出された割合に応じて注目画素
が中間調の領域に属するか2値画像の領域に属するかを
判別する判別手段と、(へ)この判別手段の判別結果に
応じて誤差補正データ算出手段の算出値を2値画像の領
域用と中間調の領域用のいずれか該当する側に切り替え
させる算出切替指示手段とを画像処理装置に具備させ
る。
【0019】すなわち請求項3記載の発明では、誤差計
算手段によって計算された誤差計算結果を誤差補正デー
タ算出手段に供給するだけでなく判別手段に入力して、
画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する予め設
定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差が正の値にな
る割合あるいは負の値になる割合を算出しその算出され
た割合に応じて注目画素が中間調の領域に属するか2値
画像の領域に属するかを判別することで2値画像の領域
か中間調の領域かの判別を行なうようにした。この結
果、判別手段を誤差拡散処理とは別の回路部分に設ける
場合と比べて回路規模を減少させることができ、画像処
理装置のコストダウンを図ることができる。
【0020】請求項4記載の発明では、(イ)画像の濃
度に応じた多値画像データを所定のしきい値と比較して
2値化する2値化手段と、(ロ)この2値化手段によっ
て2値化された2値画像データと2値化前の多値画像デ
ータを入力して画像濃度の誤差を計算する誤差計算手段
と、(ハ)この誤差計算手段によって計算された誤差計
算結果を入力して次に処理されるべき多値画像データに
加減する誤差補正データを算出する誤差補正データ算出
手段と、(ニ)この誤差補正データ算出手段で算出され
た誤差補正データを次に処理されるべき多値画像データ
に加える加算手段と、(ホ)誤差計算手段によって計算
された誤差計算結果を入力して画像処理の対象となる注
目画素の周辺に位置する予め設定した複数の周辺画素の
2値化の際の誤差が正の値になる割合あるいは負の値に
なる割合を算出すると共にこれら複数の周辺画素の2値
化の際の誤差の絶対値の和を算出し、これら算出された
割合及び誤差の絶対値の和をそれぞれについて定めたし
きい値と比較して注目画素が中間調の領域に属するか2
値画像の領域に属するかを判別する判別手段と、(へ)
この判別手段の判別結果に応じて誤差補正データ算出手
段の算出値を2値画像の領域用と中間調の領域用のいず
れか該当する側に切り替えさせる算出切替指示手段とを
画像処理装置に具備させる。
【0021】すなわち請求項4記載の発明では、誤差計
算手段によって計算された誤差計算結果を誤差補正デー
タ算出手段に供給するだけでなく判別手段に入力して、
画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する予め設
定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差が正の値にな
る割合あるいは負の値になる割合を算出すると共にこれ
ら複数の周辺画素の2値化の際の誤差の絶対値の和を算
出し、これら算出された割合及び誤差の絶対値の和をそ
れぞれについて定めたしきい値と比較して注目画素が中
間調の領域に属するか2値画像の領域に属するかを判別
するようにした。この結果、判別手段を誤差拡散処理と
は別の回路部分に設ける場合と比べて回路規模を減少さ
せることができ、画像処理装置のコストダウンを図るこ
とができる。しかも、領域の判別を2つの判断手法を組
み合わせることにより行なうので、精度の高い判断を行
なうことができる。
【0022】請求項5記載の発明では、請求項1〜請求
項4記載の画像処理装置で判別手段は文字や線図からな
る2値画像の領域と写真のようなハーフトーンからなる
中間調の領域を判別することを特徴としている。
【0023】また請求項6記載の発明では、請求項1〜
請求項4記載の画像処理装置で判別手段が文字や線図か
らなる2値画像の領域と写真のようなハーフトーンから
なる中間調の領域と記録色がある程度の領域に一面に存
在したりその領域に全く存在しないべた領域とを判別す
ることを特徴としている。ここでべた領域とは、例えば
べた黒の領域やべた白の領域をいう。
【0024】更に請求項7記載の発明では、請求項1〜
請求項4記載の画像処理装置で多値画像データは網点除
去フィルタを経たデータであることを特徴としている。
このフィルタを経ることにより、網点で構成された中間
調画像も2値画像と誤認識されることがなく、良好な再
現が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
【0026】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0027】第1の実施例
【0028】図1は本発明の第1の実施例における画像
処理装置の概要を表わしたものである。この実施例の画
像処理装置111は、複写機として実現される装置であ
る。この装置は、図示しないプラテンガラス上の原稿を
読み取るイメージセンサ112を備えている。イメージ
センサ112の読み取った画像情報113はA・D変換
器114に送られ、ここで多値画像データ115に変換
される。本実施例では8ビット(256階調)の画像デ
ータに変換される。この多値画像データ115は、前処
理回路116に入力される。前処理回路116は、この
多値画像データ115を後段の濃度変換処理回路117
で濃度変換を行う前の前処理を行う。例えば、イメージ
センサ112で原稿を読み取る際の図示しないの照度の
不均一さやイメージセンサ112の個々の読取素子の特
性の変動を補償するためのシェーディング補正を行う。
装置によっては特定のモードで、画像をディジタル的に
拡大したり縮小するような処理を行うこともある。
【0029】前処理回路116から得られた8ビットの
画像データ118は、濃度変換処理回路117に送ら
れ、ここで濃度変換テーブル(図示せず)を使用した濃
度の調整が行われる。濃度変換テーブルには、この複写
機の記録部を構成する図示しない記録装置の濃度特性
や、同じく図示しない操作パネルからオペレータが入力
した濃度指示に従った濃度の変換表が格納されている。
濃度変換処理回路117から出力される8ビットの画像
データ119は、誤差拡散処理回路121に入力され
る。誤差拡散処理回路121は、これを誤差拡散処理法
で2値化処理を実行する。このようにして得られた最終
的な2値画像データ122は、“0”あるいは“1”の
1ビットのシリアルなデータであり、前記した記録装置
に送られて画像の記録が行われることになる。なお、図
1に示した画像処理装置111は、図示しないCPU
(中央処理装置)等からなる制御部で全体的な制御を受
けている。
【0030】図2は、図1に示した誤差拡散処理回路の
具体例を示したものである。誤差拡散処理回路121
は、図1の濃度変換処理回路117から出力される8ビ
ットの画像データ119を入力する加算部131を備え
ている。この加算部131には、誤差フィルタ部132
から濃度表現の誤差を補正するための誤差補正データ1
33が供給され、これと画像データ119の加算が画素
ごとに行われるようになっている。加算出力135はリ
ミッタ部136に入力されて加算結果が8ビットの範囲
内、すなわち256段階に収まるような信号変換が行わ
れる。リミッタ136の出力137は、2値化部138
に入力されて、所定のしきい値設定回路139から出力
されるしきい値141を基準にして2値化される。すな
わち、出力137がしきい値141よりも濃度の高い画
像データであれば、2値化部138から出力される2値
画像データ122は“1”となり、黒レベルを示す画像
データとなる。これに対して出力137がしきい値以下
であれば、2値画像データ122が“0”となり白レベ
ルを示す画像データとなる。この結果、2値画像データ
122が“0”のときには、黒の濃度を追加するための
正の誤差が発生し、2値画像データ122が“1”のと
きには、黒の濃度が超過したために負の誤差が発生す
る。このような2値画像データ122は図示しない記録
装置に送られて、誤差を発生させながら2値で画像の記
録が行われることになる。
【0031】一方、記録部に送られる2値画像データ1
22は、誤差計算部144にも入力される。誤差計算部
144には、リミッタ部136から同じく分岐して出力
137が供給される。誤差計算部144は、黒レベル設
定回路145から基準となる黒レベル146の供給を受
けて現実に2値画像データ122として出力した濃度レ
ベルと256段階の出力137との誤差を計算し、この
誤差計算結果147を誤差フィルタ部132と文字写真
判定部148に供給する。
【0032】誤差フィルタ部132には、ラインメモリ
149が付属している。誤差フィルタ部132は、現画
素で生じた誤差データをこのラインメモリ149に格納
すると共に、誤差拡散マトリックスを構成する各画素で
の重み付けによる誤差の平均値を加重平均として算出す
る。これが加算部131へ供給される誤差補正データ1
33となる。誤差拡散マトリックスについては、先の図
17および図18で説明したので、これらの説明を省略
する。文字写真判定部148は、誤差計算結果147お
よびラインメモリ149の出力151を用いて、注目画
素が文字や線図(以下単に文字という。)の領域に存在
するのか、写真の領域に存在するかの判定を行う。そし
て、この判定結果152を誤差フィルタ部132に送っ
てその演算内容を変更し、文字の部分でも画像の処理が
最適となるようにしている。本実施例で演算内容の変更
は、重み付け係数を変更することによって行っている。
【0033】図3は、文字写真判定部を具体的に表わし
たものである。文字写真判定部148は、図2に示した
ラインメモリ149から供給される出力151を入力す
る誤差データ絶対値合計部161と、この誤差データ絶
対値合計部161の出力する合計値162を所定のしき
い値回路163の出力するしきい値164と比較する比
較器165から構成されている。比較器165の出力が
判定結果152として誤差フィルタ部132に供給され
ることになる。
【0034】ここで文字写真判定部148は、第1〜第
4のフリップフロップ回路166〜169と、誤差計算
部144(図2)から出力される誤差計算結果147を
入力する第5のフリップフロップ回路171と、これら
第1〜第5のフリップフロップ回路166〜169、1
71の出力およびラインメモリ149(図2)の出力1
51と誤差計算結果147を入力してこれらの絶対値の
合計を求める絶対値合計部173とから構成されてい
る。絶対値合計部173に並行して入力される7つのデ
ータは、図17で説明した誤差拡散マトリックスの各画
素位置に対応するデータである。したがって、絶対値合
計部173は誤差拡散マトリックスの誤差データの絶対
値の合計を算出することになる。
【0035】絶対値合計部173から出力される絶対値
の合計値162は、後に説明するように文字領域で小さ
い。比較器165は、この合計値162をしきい値16
4と比較して、しきい値164を超過するような場合に
は写真領域と判定し、これ以外の場合には文字領域と判
定する。判定結果152は誤差フィルタ部132に供給
され、これに応じてそのフィルタ係数を変化させること
になる。
【0036】図4は、誤差フィルタ部を具体的に表わし
たものである。誤差フィルタ部132は、図3に示した
文字写真判定部148から出力される判定結果152を
入力して第1の変換係数181と第2の変換係数182
のいずれか一方を選択する係数選択器183を備えてい
る。係数選択器183の出力する変換係数184は係数
変換部185に入力され、重み付け係数発生回路186
から供給される誤差拡散マトリックスの各誤差データの
重み付け係数acf〜gcfの係数の掛け率を2段階に変更
する。
【0037】この誤差フィルタ部132は、図3に示し
た文字写真判定部148と同様にラインメモリ149の
出力151を入力する4段構成の第1〜第4のフリップ
フロップ回路191〜194と、誤差計算結果147を
入力する第5のフリップフロップ回路195を備えてい
る。第1〜第5のフリップフロップ回路191〜195
の各出力および出力151と誤差計算結果147の7つ
のデータは、図17で説明した誤差拡散マトリックスの
各画素位置に対応するデータとして加重平均部196に
入力される。
【0038】加重平均部196は、誤差拡散マトリック
スの各画素位置に対応する第1〜第7の乗算器201〜
207と、これらの出力を入力して加算する加算器20
8を備えている。加算器208は、係数選択器183が
写真に対する係数を変換係数184として係数変換部1
85に入力している状態で、図18で説明したような誤
差配分の重み付けで誤差データの加重平均を行い、これ
を誤差補正データ133として図2に示した加算部13
1に出力する。この場合には、図3に示した文字写真判
定部148が写真領域として判定した場合なので、この
写真領域に対して従来と同様の誤差拡散処理が行われる
ことになる。
【0039】これに対して、文字写真判定部148が文
字領域と判定した場合、係数選択器183が文字用の係
数を選択する。この場合には、係数が例えばゼロとなる
ような小さな値が選択され誤差補正データ133がゼロ
または極めて小さな値となって加算部131に出力され
る。したがって、この場合には誤差拡散処理が抑制され
た形で行われ、文字領域での文字の再現が良好に行われ
ることになる。次に以上の文字写真判定部148および
誤差フィルタ部132の動作を更に具体的に説明する。
【0040】図5は、文字写真判定部の判定処理の流れ
を表わしたものである。なお、このような判定処理は、
前記したCPU(中央処理装置)が、ROM(リード・
オンリ・メモリ)に格納された制御用のプログラムを実
行することによって実現する。まず、CPUは、図3に
示した絶対値合計部173を使用してラインメモリ14
9(図2)から注目画素の前ラインで算出された誤差デ
ータと、現ラインの誤差計算部144(図2)で算出さ
れた誤差データの絶対値の合計を計算する(ステップS
101)。合計(Sum)は、絶対値を“abs”で表
わし、誤差拡散マトリックスの各画素をa〜gとすると
き、次の(1)式で表わすことができる。 Sum=abs(a)+abs(b)+abs(c)+abs(d)+ abs(e)+abs(f)+abs(g) ……(1)
【0041】計算する領域は、本実施例では誤差フィル
タ部132と同様に前ラインが5画素で、現ラインが2
画素の合計7画素である。なお、この第1の実施例では
計算を行う対象の領域を7画素としているが、これに限
定されるものではない。文字写真判定用により大きな領
域を設定することも可能である。
【0042】このようにして合計値162が求められた
ら、図3に示した比較器165はあらかじめ設定してあ
るしきい値164をこの合計値162と比較する。しき
い値164の値を”Th”とすると、これとの間で比較
が行われる(ステップS102)。この結果として、合
計値(Sum)の方がしきい値(Th)よりも大きけれ
ば(Y)、その領域は写真領域と判定される(ステップ
S103)。これ以外の場合には(ステップS102:
N)、文字領域と判定されることになる(ステップS1
04)。
【0043】このように絶対値の合計値の大小を基にし
て文字領域と写真領域を判定する根拠を説明する。誤差
データの絶対値は、(1)式から明らかなように、黒ま
たは白データに近ければ小さくなり、これらの中間の濃
度では大きな値を示す。すなわち、誤差データの絶対値
の合計は、白色が連続している領域や黒色が連続してい
る領域および文字のエッジ部分のように白色と黒色が急
峻に変化している領域では、小さな値となる。また、中
間的な濃度が多い領域としての写真の画像領域では大き
な値となる。
【0044】誤差フィルタ部132では、文字写真判定
部148から出力される判定結果152を基にして重み
付け係数を変更する。本実施例では第1〜第7の乗算器
201〜207を用いて変換用の係数を掛けて重み付け
係数を変換している。誤差拡散法では、重み付け係数の
総和が“1”のときにすべての誤差が拡散される。そこ
で、中間調を再現したいときには“1”に近い係数を使
用する。通常の場合には係数“1”が使用される。文字
の再現性については、逆に係数が“0”に近い方が良好
な結果を得ることができる。本実施例では、文字用(第
1の変換係数181)には変換の係数として0.3〜
0.5を使用すると良好な結果を得ることができ、写真
用(第2の変換係数182)には、0.75〜1.0を
使用すると良好な結果を得ることができた。
【0045】第1の実施例の第1の変形例
【0046】図6は、以上説明した第1の実施例に対す
る第1の変形例を説明するための誤差フィルタ部の構成
を表わしたものである。この変形例の誤差フィルタ部2
31は先の第1の実施例の誤差フィルタ部132(図
4)に対応するものである。そこで、図4と同一部分に
は同一の符号を付して、これらの説明を適宜省略するこ
とにする。
【0047】この第1の変形例では、図3に示した文字
写真判定部148から出力される判定結果152が係数
選択器183に入力され、判定内容に応じて第1の変換
係数181と第2の変換係数182のいずれか一方が変
換係数184として出力されることになる。この変換係
数184は設定値乗算器232に入力される。
【0048】一方、重み付け係数発生回路186から出
力される誤差拡散マトリックスの各誤差データの重み付
け係数acf〜gcfの係数は、そのまま加重平均部196
に入力される。すなわちこの変形例の誤差フィルタ部2
31では、加算器208から出力される誤差補正データ
233は、処理中の領域が文字領域か写真領域かを問わ
ず一定しており、従来の写真領域に対する誤差拡散法に
近いデータ内容となる。この誤差補正データ233は、
設定値乗算器232で変換係数184を乗算され、最終
的な誤差補正データ234として第1の実施例で説明し
た記録装置に送られ、画像の記録が行われることにな
る。
【0049】この第1の変形例では先の実施例と異な
り、後段の回路部分で誤差データの調整を行っている。
すなわち、写真領域についてはほぼ“1”の変換係数1
84で誤差データ234を設定値乗算器232から出力
させ、文字領域についてはほぼ“0”の変換係数184
で誤差データ234を設定値乗算器232から出力させ
ることになる。この第1の変形例の画像処理装置では、
先の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0050】第1の実施例の第2の変形例
【0051】図7は、第1の実施例の第2の変形例にお
ける画像処理装置の全体的な構成を表わしたものであ
る。この画像処理装置251で図1に示した画像処理装
置111と同一部分には同一の符号を付しており、これ
らの説明を適宜省略することにする。
【0052】この第2の変形例の画像処理装置251で
は、濃度変換処理回路117と誤差拡散処理回路121
の間に網点除去処理回路252を配置している。網点除
去処理回路252の出力する8ビットの画像データ25
3は誤差拡散処理回路121に入力され、その出力とし
ての2値画像データ254が第1の実施例で説明した記
録装置に送られて画像の記録が行われる。網点除去処理
回路252は、網点の周波数をカットするようなローパ
スフィルタ特性あるいはバンドパスフィルタ特性を有す
るフィルタによって構成されている。
【0053】グラビアや新聞等の網点印刷の行われた原
稿では、網点の領域で白色から黒色あるいは黒色から白
色の急峻なエッジが周期的に発生する。網点の使用され
た領域では、本来中間調の再現が行われる場合が多い。
しかしながら網点に対して何らの処置も行なっていない
と、この領域が文字領域と判断されることになり、これ
によって画質の劣化が生じる。第2の変形例ではこのよ
うな問題を解決するもので、網点の周波数をカットする
ことで文字と写真の領域の判別を正しく行なわせ、網点
領域で写真の再現を向上させることができる。
【0054】第2の実施例
【0055】図8は、本発明の第2の実施例における画
像処理装置の概要を表わしたものである。この第2の実
施例の画像処理装置301で第1の実施例の画像処理装
置111と同一部分には同一の符号を付しており、これ
らの説明を適宜省略する。第2の実施例の画像処理装置
301では、8ビットの画像データ119を入力する誤
差拡散処理回路302が画像のべた黒あるいはべた白を
も判定してその処理を行なえるものとなっており、これ
によって処理された2値画像データ303が、第1の実
施例で説明したと同様の記録装置に送られて画像の記録
が行われる。これは、誤差拡散法で画像のべた黒領域を
処理すると、本来べた黒として表現すべき領域の黒の画
素部分が完全な黒レベルで読み取られない場合にその誤
差を補償するために黒の画素領域の一部が白く補正され
てしまい、べた黒が表現できない不都合があったのと、
同様にべた白で表現されるべき領域の一部が誤差を補償
するために黒く補正されてしまいべた白を表現できない
不都合があったので、これらの不都合を解消しようとす
るためである。
【0056】図9は、この画像処理装置の誤差拡散処理
回路の構成を表わしたものである。この誤差拡散処理回
路302で図2に示した誤差拡散処理回路121と同一
部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜
省略する。この誤差拡散処理回路302では、誤差計算
部144から誤差計算結果147を入力する画像判定部
311および誤差フィルタ部312の構成が第1の実施
例と相違している。
【0057】図10は、この第2の実施例の画像判定部
の構成を具体的に表わしたものである。この画像判定部
311で第1の実施例の図3に示した回路部分と同一部
分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省
略する。この画像判定部311は、図9に示したライン
メモリ149の出力313を第1のフリップフロップ回
路166に入力し、誤差計算部144から出力される誤
差計算結果147を第5のフリップフロップ回路171
に入力する誤差データ絶対値合計部161を備えてい
る。誤差データ絶対値合計部161の構成自体は第1の
実施例のそれと同一である。誤差データ絶対値合計部1
61の絶対値合計部173から出力される合計値162
は、第1の比較器321の第1の入力端子に入力され
る。第1の比較器321の第2の入力端子には、第1の
しきい値回路322から第1のしきい値323が入力さ
れ、第3の入力端子には第2のしきい値回路324から
第2のしきい値325が入力されるようになっている。
【0058】一方、ラインメモリ149の出力313と
誤差計算部144から出力される誤差計算結果147お
よび第1〜第5のフリップフロップ回路166〜16
9、171の出力は、正数カウンタ327に入力されて
カウントされるようになっている。正数カウンタ327
の出力するカウント値328は第2の比較器329に入
力される。第2の比較器329は、第3のしきい値回路
331および第4のしきい値回路332からそれぞれ第
3および第4のしきい値333、334の供給を受ける
ようになっており、これらを基にしてカウント値328
の大小を比較するようになっている。第1の比較器32
1の比較結果336および第2の比較器329の比較結
果337ならびに正数カウンタ327の出力するカウン
ト値328は判定回路338に入力され、文字と写真の
領域判定が行われる。この判定結果339は図9に示し
たように画像判定部311から誤差フィルタ部312に
供給されることになる。
【0059】ところで、本実施例でも誤差拡散マトリッ
クスは一例として示した図17の構成のものを使用し、
誤差配分の重み付けについては図18に示したものを使
用している。誤差データ絶対値合計部161は、図9に
示したラインメモリ149の出力313を第1〜第4の
フリップフロップ回路166〜169に入力してこれら
の出力とラインメモリ149の出力313を絶対値合計
部173に供給することで注目画素の前ラインで算出さ
れた画素データを絶対値合計部173に供給する。また
誤差計算結果147とこれを入力した第5のフリップフ
ロップ回路171の出力とを絶対値合計部173に供給
することで誤差計算部144(図9)で計算された現ラ
インの誤差データとこの前ラインの誤差データとの絶対
値の合計値を計算する。第1の比較器321はこれら誤
差データの絶対値の合計と第1および第2のしきい値3
23、325を比較して比較結果336を判定回路33
8に出力することになる。
【0060】判定回路338は、第1および第2の比較
器321、329の比較結果336、337を入力し
て、べた黒領域、べた白領域および文字領域の判別を最
終的に行なう。判別の論理は次のようになる。 (1)第2の比較器329に入力される正数カウンタ3
27のカウント値が“0”、かつ誤差データの絶対値の
合計値がしきい値“2”以下のときには、べた黒領域と
する。 (2)第2の比較器329に入力される正数カウンタ3
27のカウント値が“0”で、かつ誤差データの絶対値
の合計が第1のしきい値以上のときには、写真領域とす
る。 (3)第2の比較器329に入力される正数カウンタ3
27のカウント値が最大値(実施例では“6”)で、か
つ誤差データの絶対値の合計値が第2のしきい値未満の
ときには、べた白領域とする。 (4)第2の比較器329に入力される正数カウンタ3
27のカウント値が最大値(実施例では“6”)で、か
つ誤差データの絶対値の合計が第2のしきい以上のとき
には写真領域とする。 (5)第2の比較器329に入力される正数カウンタ3
27のカウント値が第4のしきい値未満であるときある
いは第3のしきい値以上であるときには同じく写真領域
とする。 (6)それ以外については、すべて文字領域と判定す
る。
【0061】判定回路338のこのような判定論理を説
明する。マトリックス内の7つの符号が正または負のい
ずれかに偏っている場合には、エッジが少ない画像デー
タに基づくものと考えられる。したがって、このような
場合には判別の対象となる領域が写真領域であると判定
する。ただし、極端な場合として、マトリックス内の誤
差の絶対値の和が非常に小さい場合には、偏っている符
号が正であるか負であるかによってべた黒またはべた白
の領域であると判定することも有効である。マトリック
ス内の7つの符号が正と負で特に偏ることなく混在して
いる場合には、次のように判定する。 (1)マトリックス内の誤差の絶対値の和があるしきい
値よりも小さいときには、白に近い画像データと黒に近
い画像データが均等に存在する、すなわちエッジが存在
すると考えられる。したがって、この場合には文字領域
であると判定する。 (2)マトリックス内の誤差の絶対値の和があるしきい
値よりも大きい場合には、グレー(灰色)の濃度が多い
画像データと考えられる。そこでこの場合には、写真領
域であると判定する。
【0062】ところで本実施例の画像判定部311に
は、正数カウンタ327が設けられており、これが誤差
拡散マトリックス内の誤差データの内で正の値を有する
データの個数を算出する。誤差拡散マトリックスが7つ
の画素を一度に処理するようになっているので、正数カ
ウンタ327はそれぞれ“0”から“7”までのいずれ
かの値をカウント値328として出力することになる。
【0063】誤差データの符号の正負は、現画素データ
が2値化のしきい値よりも大きい(すなわち黒寄り)
か、2値化のしきい値よりも小さい(すなわち白寄り)
かを示している。すなわち、正の符号の割合が多ければ
その領域では白っぽい画素が連続していることを示し、
逆の場合には黒っぽい画素が連続していることを示して
いる。このような場合にはその領域は写真領域であると
判定することができる。第3のしきい値333および第
4のしきい値334はこの判定のために使用される。
【0064】これに対して、正の符号と負の符号が同等
に近い割合で存在している場合には、2つの場合を考え
ることができる。第1の場合では、エッジのように白と
黒が急峻に変化している場合である。第2の場合は、中
間の濃度領域をなだらかに変化している場合である。こ
れらのいずれの場合かを判別するのに、第1の実施例で
使用した誤差データ絶対値合計部161の出力する合計
値162をしきい値(第1のしきい値323および第2
のしきい値325)と比較すればよい。すなわち、誤差
データの絶対値の合計があるしきい値よりも小さければ
エッジ(文字領域)として判別し、大きければ中間濃度
領域(写真領域)と判別することができる。このような
判別のために第3および第4のしきい値333、334
と第2の比較器329の他に、第1の比較器321が使
用される。判定回路338は、第1の比較器321の比
較結果336および第2の比較器329の比較結果33
7を使用して最終的な文字写真判定結果を判定結果33
9として出力することになる。
【0065】図11は、図10に示した画像判定部を用
いた文字および写真の判定制御の様子を表わしたもので
ある。第2の実施例の画像処理装置も第1の実施例の装
置と同様にCPU(図示せず)を内蔵しており、ROM
(図示せず)に格納された制御プログラムを実行するこ
とでこのような制御を行なうようになっている。
【0066】まずCPUは、図17に示した誤差拡散マ
トリックス内の正の誤差データの個数(n)を正数カウ
ンタ327を使用して計数し(ステップS201)、ま
た絶対値合計部173を使用して誤差データの絶対値の
合計を計算する(ステップS202)。合計(Sum)
は、先の実施例の(1)式で表わすことができる。次に
CPUは正の誤差データの個数nがゼロであるかどうか
の判別を行なう(ステップS203)。ゼロであれば
(Y)、合計(Sum)が第2のしきい値回路328か
ら出力される第2のしきい値Th2 よりも小さいかどう
かの判別を行なう(ステップS204)。この結果、第
2のしきい値Th2 よりも小さい場合には(Y)、べた
黒領域と判定し(ステップS205)、これを表わす判
定結果339を判定回路338から出力させる。
【0067】これに対して、ステップS204で合計
(Sum)が第2のしきい値回路324から出力される
第2のしきい値Th2 以上である場合には(N)、その
領域を写真領域と判定し(ステップS206)、これを
表わす判定結果339を判定回路338から出力させ
る。
【0068】次に、ステップS203で正の誤差データ
の個数nが“1”以上であると判別された場合には、こ
の個数nが最大値であるかどうかの判別が行われる(ス
テップS207)。最大値である場合には(Y)、合計
(Sum)が第2のしきい値回路324から出力される
第2のしきい値Th2 よりも小さいかどうかの判別が行
われる(ステップS208)。小さければ(Y)、べた
白領域と判定し(ステップS209)、これを表わす判
定結果339を判定回路338から出力させる。
【0069】ステップS207で正の誤差データの個数
nが最大値ではないと判別された場合には(N)、それ
が第3のしきい値Th3 と第4のしきい値Th4 の範囲
に存在するかどうかの判別が行われる(ステップS21
0)。範囲内であれば(Y)、ステップS206に進ん
で写真領域と判定される。そうでない場合には(ステッ
プS210:N)、合計(Sum)が第1のしきいTh
1 よりも大きいかどうかの判別が行われ(ステップS2
11)、大きければステップS206に進んで写真領域
と判定される。そうでない場合には文字領域と判定され
ることになる(ステップS212)。
【0070】図12は、この第2の実施例で使用される
画像処理装置の誤差フィルタ部の構成を表わしたもので
ある。この誤差フィルタ部312で第1の実施例の図4
と同一の部分には同一の符号を付しており、これらの説
明を適宜省略する。
【0071】誤差フィルタ部312は、第1の変換係数
341〜第3の変換計数343の3種類の変換係数を入
力する係数選択器344を備えている。係数選択器34
4には図10で説明した画像判定部311から判定結果
339が入力され、これに応じて選択された変換係数3
46が係数変換部185に入力されるようになってい
る。すなわち、係数変換部185は文字、写真の他にべ
た黒およびべた白に応じて3種類の係数変換を行ない、
その結果を加重平均部196に入力することになる。加
重平均部196の加算器208は、係数選択器344が
選択した変換係数346に応じて、誤差配分の重み付け
で誤差データの加重平均を行い、これを誤差補正データ
351として図9に示した加算部131に出力する。
【0072】このような構成の誤差フィルタ部312
で、第1の変換係数341は文字用の変換係数であり、
第2の変換係数342は写真用の変換係数である。ま
た、第3の変換計数343は、べた黒およびべた白に共
通した変換係数となっている。誤差拡散法では、重み付
け係数の総和が“1”のときにすべての誤差が拡散され
る。したがって、中間調を再現したいときには“1”に
近い係数を使用するようにしており、通常は“1”が設
定される。文字の再現を行なう場合には逆に変換係数は
“0”に近い方が良好となる。本実施例では、文字用の
第1の変換係数341として、0.3〜0.5の値を使
用し、写真用の第2の変換係数342として0.75〜
1.0の値を使用している。また、べた黒あるいはべた
白の領域では、誤差が拡散されないように文字の再現性
と同様な変換係数が好ましい。そこで本実施例では第3
の変換係数に0の値を使用している。
【0073】第2の実施例の第1の変形例
【0074】図13は本発明の第2の実施例の第1の変
形例としての誤差フィルタ部の構成を表わしたものであ
る。この変形例の誤差フィルタ部361で図12と同一
部分には同一の符号を付している。すでに図4と図6で
説明したと同様に誤差フィルタ部361は、図12の誤
差フィルタ部312における係数変換部185の代わり
に、図6に示した設定値乗算器232を使用している。
加算器208から出力された誤差補正データ362は設
定値乗算器232に入力され、文字、写真あるいはべた
黒、べた白の領域に応じた変換係数346が乗算された
後、その結果が誤差補正データ363として図9に示し
た加算部131に送出されることになる。
【0075】第2の実施例の第2の変形例
【0076】図14は本発明の第2の実施例の第2の変
形例としての画像判定部の構成を表わしたものである。
この変形例の画像判定部371で図10の画像判定部3
11と同一部分には同一の符号を付しており、これらの
説明を適宜省略する。この第2の変形例では、第1の比
較器371の一方の入力端子に誤差データ絶対値合計部
161内の絶対値合計部173から合計値162が供給
され、他方の入力端子には第1のしきい値回路373か
ら第1のしきい値374が供給される。第2の比較器3
29の入出力関係は図10と同一である。
【0077】すなわちこの第2の変形例では、第1の比
較器371がただ1種類のしきい値(第1のしきい値3
74)を用いて合計値162の比較を行ない、その比較
結果376を判定回路377に入力して、正数カウンタ
327の出力するカウント値328および第2の比較器
329の比較結果337と併せて文字と写真の判定を行
なうようになっている。この判定結果378は図9に示
したように誤差フィルタ部312に供給されることにな
る。
【0078】判定回路377では、次のような判定を行
なう。 (1)第2の比較器329で正数カウンタ327の出力
するカウント値328が第3のしきい値334以下ある
いは第2のしきい値333以上のときには、写真領域と
判定する。 (2)この(1)に示す条件以外であっても誤差データ
の絶対値の合計が第1のしきい値374以上のときであ
れば、この領域を同様に写真領域と判定する。 (3)これら以外の場合には、その領域を文字領域と判
定する。
【0079】このような判定の根拠を説明する。誤差デ
ータの符号は、現画素データが2値化されるしきい値よ
りも大きい(すなわち黒寄り)か、2値化のしきい値よ
りも小さい(すなわち白寄り)かを示している。すなわ
ち、正の符号の割合が多ければその領域では白っぽい画
素が連続していることを示し、逆の場合には黒っぽい画
素が連続していることを示している。これについては図
10で説明した。
【0080】これに対して、正の符号と負の符号が同等
に近い割合で存在している場合には、2つの場合を考え
ることができる。第1の場合では、エッジのように白と
黒が急峻に変化している場合である。第2の場合は、中
間の濃度領域をなだらかに変化している場合である。こ
れらのいずれの場合かを判別するのに、第1の実施例で
使用した誤差データ絶対値合計部161の出力する合計
値162を第1のしきい値374と比較し、誤差データ
の絶対値の合計があるしきい値よりも小さければエッジ
(文字領域)として判別し、大きければ中間濃度領域
(写真領域)と判別している。判定回路377は、第1
の比較器371の比較結果376および第2の比較器3
29の比較結果337を使用して最終的な文字写真判定
結果を判定結果378として出力することになる。
【0081】図15は、この第2の実施例の第2の変形
例における画像判定部の判定動作を示したものである。
この変形例でも図示しないCPUが図示しないRAM等
の記憶媒体に格納された制御用のプログラムを実行して
画像の判定制御を行うことになる。
【0082】まずCPUは、図17に示した誤差拡散マ
トリックス内の正の誤差データの個数(n)を正数カウ
ンタ327を使用して計数し(ステップS301)、こ
れが第3のしきい値Th3 以下であるかどうかを判別す
る(ステップS302)。そうであれば(Y)、その領
域を写真領域と判定する(ステップS303)。それ以
外の場合には(ステップS302:N)、正の誤差デー
タの個数(n)が第2のしきい値Th2 よりモード大き
いかどうかを判別する(ステップS304)。大きけれ
ば(Y)、前と同様にその領域を写真領域と判定する
(ステップS303)。
【0083】大きくなければ(ステップS304:
N)、絶対値合計部173を使用して誤差データの絶対
値の合計を計算する(ステップS305)。合計(Su
m)は、先の実施例の(1)式で表わすことができる。
CPUはこれが第1のしきい値Th1 よりも大きいかど
うかを判別する(ステップS306)。大きい場合には
(Y)、前と同様にその領域を写真領域と判定する(ス
テップS303)。それ以外の場合には(ステップS3
06:N)、その領域を文字領域と判定することになる
(ステップS307)。
【0084】本発明は以上説明した実施例および変形例
に限定されるものではない。例えば第1の実施例を適用
する画像処理装置で、変換係数が“0”と“1”で良い
結果が得られる場合には、その係数変換部185をアン
ド回路(アンド素子)で簡単に構成することができる。
また、より高度な制御システムを必要とする場合には、
比較器の出力を誤差データの絶対値の合計によって複数
出力させ、変換係数を3つ以上有することで対応させる
ことができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜請求項4
記載の発明によれば、誤差計算手段によって計算された
誤差計算結果を誤差補正データ算出手段に供給するだけ
でなく判別手段に入力して2値画像の領域か中間調の領
域かの判別を行なうようにしたので、この判別手段を誤
差拡散処理とは別の回路部分に設ける場合と比べて回路
規模を減少させることができ、画像処理装置のコストダ
ウンを図ることができる。
【0086】また請求項4記載の発明によれば、領域の
判別を2つの判断手法を組み合わせることにより行なう
ので、精度の高い判断を行なうことができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例における画像処理装置
の概要を表わしたブロック図である。
【図2】 図1に示した誤差拡散処理回路の具体例を示
したブロック図である。
【図3】 第1の実施例における文字写真判定部を具体
的に表わしたブロック図である。
【図4】 第1の実施例における誤差フィルタ部を具体
的に表わしたブロック図である。
【図5】 第1の実施例における文字写真判定部の判定
処理の流れを表わした流れ図である。
【図6】 第1の実施例の第1の変形例における誤差フ
ィルタ部の構成を表わしたブロック図である。
【図7】 第1の実施例の第2の変形例における画像処
理装置の全体的な構成を表わしたブロック図である。
【図8】 本発明の第2の実施例における画像処理装置
の概要を表わしたブロック図である。
【図9】 第2の実施例における画像処理装置の誤差拡
散処理回路の構成を表わしたブロック図である。
【図10】 第2の実施例の画像判定部の構成を具体的
に表わしたブロック図である。
【図11】 図10に示した画像判定部を用いた文字お
よび写真の判定制御の様子を表わした流れ図である。
【図12】 第2の実施例で使用される画像処理装置の
誤差フィルタ部の構成を表わしたブロック図である。
【図13】 第2の実施例の第1の変形例における誤差
フィルタ部の構成を表わしたブロック図である。
【図14】 第2の実施例の第2の変形例としての画像
判定部の構成を表わしたものである。
【図15】第2の実施例の第2の変形例における画像判
定部の判定動作を示した流れ図である。
【図16】 従来使用された誤差拡散処理回路を示した
ブロック図である。
【図17】 誤差拡散マトリックスの構成の一例を表わ
した説明図である。
【図18】 図17に示した誤差拡散マトリックスにお
ける各画素の誤差配分の重み付けの係数の一例を表わし
た説明図である。
【符号の説明】
121、302…誤差拡散処理回路、122…2値画像
データ、132、312…誤差フィルタ部、138…2
値化部、144…誤差計算部、147…誤差計算結果、
148…文字写真判定部、149…ラインメモリ、15
2…判定結果、163…しきい値回路、165…比較
器、173…絶対値合計部、185…係数変換部、18
6…重み付け係数発生回路、196…加重平均部、20
8…加算器、232…設定値乗算器、252…網点除去
処理回路、311…画像判定部、322、373…第1
のしきい値回路、324…第2のしきい値回路、329
…第2の比較器、331…第3のしきい値回路、332
…第4のしきい値回路、344…係数選択器、371…
画像判定部、377…判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 健二 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号 富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像の濃度に応じた多値画像データを所
    定のしきい値と比較して2値化する2値化手段と、 この2値化手段によって2値化された2値画像データと
    2値化前の多値画像データを入力して画像濃度の誤差を
    計算する誤差計算手段と、 この誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して次に処理されるべき多値画像データに加減する誤
    差補正データを算出する誤差補正データ算出手段と、 この誤差補正データ算出手段で算出された誤差補正デー
    タを次に処理されるべき多値画像データに加える加算手
    段と、 前記誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力してこれを基にこの誤差の生じた画素が2値画像の領
    域か中間調の領域かを判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に応じて前記誤差補正データ算
    出手段の算出値を2値画像の領域用と中間調の領域用の
    いずれか該当する側に切り替えさせる算出切替指示手段
    とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 画像の濃度に応じた多値画像データを所
    定のしきい値と比較して2値化する2値化手段と、 この2値化手段によって2値化された2値画像データと
    2値化前の多値画像データを入力して画像濃度の誤差を
    計算する誤差計算手段と、 この誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して次に処理されるべき多値画像データに加減する誤
    差補正データを算出する誤差補正データ算出手段と、 この誤差補正データ算出手段で算出された誤差補正デー
    タを次に処理されるべき多値画像データに加える加算手
    段と、 前記誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する
    予め設定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差の絶対
    値の和を算出し、この和が予め定めた値よりも大きいと
    きには注目画素が中間調の領域であると判別しこれ以外
    については2値画像の領域であると判別する判別手段
    と、 この判別手段の判別結果に応じて前記誤差補正データ算
    出手段の算出値を2値画像の領域用と中間調の領域用の
    いずれか該当する側に切り替えさせる算出切替指示手段
    とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 画像の濃度に応じた多値画像データを所
    定のしきい値と比較して2値化する2値化手段と、 この2値化手段によって2値化された2値画像データと
    2値化前の多値画像データを入力して画像濃度の誤差を
    計算する誤差計算手段と、 この誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して次に処理されるべき多値画像データに加減する誤
    差補正データを算出する誤差補正データ算出手段と、 この誤差補正データ算出手段で算出された誤差補正デー
    タを次に処理されるべき多値画像データに加える加算手
    段と、 前記誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する
    予め設定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差が正の
    値になる割合あるいは負の値になる割合を算出しその算
    出された割合に応じて注目画素が中間調の領域に属する
    か2値画像の領域に属するかを判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に応じて前記誤差補正データ算
    出手段の算出値を2値画像の領域用と中間調の領域用の
    いずれか該当する側に切り替えさせる算出切替指示手段
    とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 画像の濃度に応じた多値画像データを所
    定のしきい値と比較して2値化する2値化手段と、 この2値化手段によって2値化された2値画像データと
    2値化前の多値画像データを入力して画像濃度の誤差を
    計算する誤差計算手段と、 この誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して次に処理されるべき多値画像データに加減する誤
    差補正データを算出する誤差補正データ算出手段と、 この誤差補正データ算出手段で算出された誤差補正デー
    タを次に処理されるべき多値画像データに加える加算手
    段と、 前記誤差計算手段によって計算された誤差計算結果を入
    力して画像処理の対象となる注目画素の周辺に位置する
    予め設定した複数の周辺画素の2値化の際の誤差が正の
    値になる割合あるいは負の値になる割合を算出すると共
    にこれら複数の周辺画素の2値化の際の誤差の絶対値の
    和を算出し、これら算出された割合及び誤差の絶対値の
    和をそれぞれについて定めたしきい値と比較して注目画
    素が中間調の領域に属するか2値画像の領域に属するか
    を判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に応じて前記誤差補正データ算
    出手段の算出値を2値画像の領域用と中間調の領域用の
    いずれか該当する側に切り替えさせる算出切替指示手段
    とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記判別手段は文字や線図からなる2値
    画像の領域と写真のようなハーフトーンからなる中間調
    の領域を判別することを特徴とする請求項1〜請求項4
    記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記判別手段は文字や線図からなる2値
    画像の領域と写真のようなハーフトーンからなる中間調
    の領域と記録色がある程度の領域に一面に存在したりそ
    の領域に全く存在しないべた領域とを判別することを特
    徴とする請求項1〜請求項4記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記多値画像データは網点除去フィルタ
    を経たデータであることを特徴とする請求項1〜請求項
    4記載の画像処理装置。
JP9301055A 1997-10-31 1997-10-31 画像処理装置 Pending JPH11136512A (ja)

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