JPH11135293A - 除電装置 - Google Patents

除電装置

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JPH11135293A
JPH11135293A JP33077297A JP33077297A JPH11135293A JP H11135293 A JPH11135293 A JP H11135293A JP 33077297 A JP33077297 A JP 33077297A JP 33077297 A JP33077297 A JP 33077297A JP H11135293 A JPH11135293 A JP H11135293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除電装置から発生するプラス、またはマイナ
スイオンのイオンバランスをとり帯電体の除電を行うこ
と。 【解決手段】 電源部1と電源制御回路3とを接続線2
で接続し、電源制御回路3の出力側は、正極性の高電圧
発生回路4と負極性の高電圧発生回路5に接続する。正
極性の高電圧発生回路4は正極性の電極針6と、負極性
の高電圧発生回路5は負極性の電極針7に接続する。電
源制御回路3には、接地線9に流れる電流を検出する電
流センサ3c、ピークホールド回路3g、電流がピーク
値から減衰する方向の微分信号を形成する微分回路3
h、マイクロコンピュータ3j、スイッチ3k,3lを
設け、正極性または負極性の高電圧発生回路のいずれか
一方を所定時間駆動し、この間他方をオフに制御し、イ
オンバランスをとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極性または負極
性の電荷に帯電している帯電体の帯電量をゼロに近づけ
るための除電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶製造ライン等において、対象物体が
帯電しているとほこり等が付着して製品が不良品となる
ことがあり、また、コンベア等により物体を搬送してい
る場合には、小さい対象物体が帯電することにより製品
同士が吸引されて接触してしまい、生産ラインが停止し
てしまうことがある。このため、静電気の発生を抑制す
る必要がある個所には、限られたスペースに多数の除電
装置が配置される。
【0003】静電気は対象物体に蓄積されている正また
は負の電荷により生ずるものであり、静電気に起因する
対象物体の帯電電位は大地を基準電位として、対象物体
の表面電位を測定することにより決定されている。除電
の原理は、このような対象物体に蓄積されている電荷を
大地に流し込むか、または蓄積されている電荷とは反対
の極性のイオンを吹き付けて帯電電位を中和することに
より、対象物体、すなわち帯電体に蓄積されている電荷
をゼロに近づけるものである。
【0004】上記のような除電の原理を応用した除電装
置として、従来電極針に高電圧発生部からの直流高電圧
または交流高電圧を印加して電極針からプラス、または
マイナスのイオンを発生させて、このイオンを帯電体に
吹き付けるようにしたものが知られている。このときの
空気中を流れるプラス、またはマイナスのイオン流は、
高電圧発生部と大地間の電流として考えることができ
る。すなわち、高電圧発生部から大地に向かって流れる
電流はマイナスのイオン流に相当し、大地から高電圧発
生部に向かって流れる電流はプラスのイオン流に相当し
ている。
【0005】このようなイオン流と電流との相互関係に
より、除電装置から発生しているプラス、マイナスのイ
オン量が同数であれば中和されて電流はゼロとなる。図
18は、上記のような原理を用いた除電装置の従来例を
示す回路図である。図において、1は直流または交流の
電源部、2は接続線、3は電源制御回路、4は正極性の
高電圧発生回路、5は負極性の高電圧発生回路、6は正
極性の電極針、7は負極性の電極針、8はイオンを対象
物体である帯電体に吹き付ける際に必要な場合に設けら
れるファンで電極針に近接した位置に設置されるが、プ
ラス、またはマイナスのイオンの反発力のみでイオンが
帯電体に付着する場合にはファンの設置を省略できる。
9は接地線、10はプラス、またはマイナスのイオン流
に相当する電流を検出する検出抵抗である。
【0006】電源制御回路3において、3aは電流セン
サの検出値を表示する表示部、3bは電極針の劣化等に
より電流センサの検出値、すなわち、イオン量の検出値
が所定値よりも少ないときに警報を発生する警報部、3
cは検出抵抗10を流れる電流値を検出する電流セン
サ、3dはA/D変換器、3eは出力制御部である。こ
のような構成の電源制御回路3により、例えば倍電圧発
生回路を用いた正極性、負極性の高電圧発生回路4、5
の所定の電圧制御と、ファン8の起動停止等の運転制御
を行う。
【0007】前述したように、帯電体に対する除電は、
帯電している極性とは逆極性のイオンを吹き付けること
により行われているが、このときのイオンの流れは大地
を基準電位として形成されているので、除電装置で形成
されているプラス、またはマイナスのイオンのいずれか
の極性のイオンの発生量が他方の極性のイオンの発生量
よりも多いときには、その差の値は接地線9で検出され
る電流の大きさに比例する。このため、接地線9に流れ
る電流の大きさと方向を測定することにより、除電装置
からはプラス、またはマイナスのいずれの極性のイオン
がどれだけの量多く発生しているかが判定できる。
【0008】図18の例においては、接地線に接続した
検出抵抗10と電流センサ3cを用いて、除電装置から
発生するイオンのいずれの極性の量が多いかを判断し
て、プラス、またはマイナスのイオンの発生量を常に等
しくするような制御をしている。すなわち、プラス、ま
たはマイナスのイオンの発生量が同等となるイオンバラ
ンスがとれている状態であれば検出抵抗10を流れる電
流は検出されない。したがって、接地線を流れる電流の
大きさを電源制御回路3の出力制御部3eにフィードバ
ックすることにより正極性または負極性の高電圧発生回
路の出力電圧を制御して、イオンバランスをとるように
している。
【0009】検出抵抗10に電流が流れていない場合に
は、高電圧発生回路4、5の電源を切る、または、ファ
ンの電源を切る等の措置を取ることによって節電をした
り、埃の巻き上げを防止することもできる。
【0010】図19は、出力制御部3eで形成される制
御信号により制御される正極性および負極性の高電圧発
生回路4、5から出力されるパルス状電圧波形の一例を
示すタイミングチャートである。図19には、周期Tの
うち時間taでプラスイオンを発生させ、周期Tのうち
時間tbでマイナスイオンを発生させるような電圧波形
が示されている。図においてHは正または負の高電圧発
生回路がオンの期間を、また、Lは正または負の高電圧
発生回路がオフの期間を示している。電圧波形の振幅値
は、例えば6000Vに選定される。この実施例におい
ては、電流センサにより検出された信号の正負の極性と
その大きさに応じて出力制御部3eによる制御信号でパ
ルス幅ta,tbを制御して、イオンバランスを得てい
る。
【0011】図20は、図18の構成のような除電装置
の前方に正極性に帯電している帯電体11が存在してい
る場合のプラス、またはマイナスのイオンの状態を示す
回路図である。帯電体11が正極性に帯電していると、
プラスのイオンは帯電体11に対して反発し、マイナス
のイオンは帯電体11に対して吸着しやすい。このため
に、マイナスのイオンが多く発生するようになり、接地
線9には大地に向かって瞬時的には電流i1が流れる。
【0012】この際には、出力制御部3eは除電装置と
帯電体間にはマイナスのイオンが多く存在しているもの
と判断し、除電装置からはプラスのイオンを多く発生さ
せてマイナスのイオンとの中和を図るように動作する。
図21はこの場合の動作のタイミングチャートである。
図21に示すように周期Tのうち時間tcでプラスイオ
ンを発生させ、時間tdでマイナスイオンを発生させる
ように、すなわち正極性の高電圧発生回路4のオン期間
を負極性の高電圧発生回路5のオン期間よりも長くなる
ように正極性および負極性それぞれの高電圧発生回路を
制御して、イオンバランスが得られるように動作する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図20の例では、帯電
体11が正極性に帯電しているのであるから、除電装置
はマイナスのイオンを多く発生させてイオンを中和する
ように動作すべきところ、従来例による正極性および負
極性の高電圧発生回路の制御では、上記のように逆にプ
ラスイオンを多く発生させるように動作してしまい帯電
体の除電ができない場合が生じるという問題があった。
【0014】また、除電装置は、電源電圧を高電圧に昇
圧するための昇圧トランスや制御装置等の多数の部品を
有しており、電極針から発生するイオンを帯電体に吹き
付けるためのファンを設置する場合にはファンを含め
て、これらの構成部品を一体にしてケース等に配置して
いるので装置全体が大型となり、限られたスペースには
設置できないという問題があった。
【0015】本発明はこのような問題に鑑みて、帯電体
の除電を確実に行うように構成した除電装置の提供を目
的とするものである。
【0016】また、所定量の正負のイオンを発生させる
ために昇圧トランスの容量を変えることなく限られたス
ペースに設置できるように、構成部品を分割して収納で
きるような構成とした除電装置の提供を目的とするもの
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は請求項1に係
る発明において、除電装置を、電源電圧を所定の電圧に
昇圧し正および負の極性の高電圧を発生する高電圧発生
手段と、前記高電圧発生手段から高電圧が供給されて先
端部からプラスとマイナスのイオンを発生する電極手段
と、前記高電圧発生手段の駆動、停止を制御する電源制
御回路とを有する除電装置であって、前記電源制御回路
には、電極手段から発生しているプラスとマイナスのイ
オン量の差に相当する正または負の極性の電流を除電装
置と大地間に接続した接地線から検出する検出手段と、
前記検出手段で検出される極性の電流のピーク値を保持
するピーク保持回路と、前記ピーク保持回路からの信号
により、正または負のいずれの極性の高電圧発生手段を
駆動するかを判定し、当該極性の高電圧発生手段の駆動
継続時間を演算する演算制御手段とを設ける構成とする
ことにより達成される。
【0018】また、上記目的は請求項2に係る発明にお
いて、除電装置を、電源電圧を所定の電圧に昇圧し正お
よび負の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、前
記高電圧発生手段から高電圧が供給されて先端部からプ
ラスとマイナスのイオンを発生する電極手段と、前記高
電圧発生手段の駆動、停止を制御する電源制御回路とを
有する除電装置であって、前記電源制御回路には、電極
手段から発生しているプラスとマイナスのイオン量の差
に相当する正または負の極性の電流を除電装置と大地間
に接続した接地線から検出する検出手段と、前記検出手
段で検出される極性の電流がピーク値から時間的に減衰
する傾きの信号を形成する信号形成回路と、前記信号形
成回路からの信号により、正または負のいずれの極性の
高電圧発生手段を駆動するかを判定し、当該極性の高電
圧発生手段の駆動継続時間を演算する演算制御手段とを
設ける構成とすることにより達成される。
【0019】また、上記目的は請求項3に係る発明にお
いて、除電装置を、電源電圧を所定の電圧に昇圧し正お
よび負の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、前
記高電圧発生手段から高電圧が供給されて先端部からプ
ラスとマイナスのイオンを発生する電極手段と、前記高
電圧発生手段の駆動、停止を制御する電源制御回路とを
有する除電装置であって、前記電源制御回路には、電極
手段から発生しているプラスとマイナスのイオン量の差
に相当する正または負の極性の電流を除電装置と大地間
に接続した接地線から検出する検出手段と、前記検出手
段で検出される極性の電流のピーク値を保持するピーク
保持回路と、前記検出手段で検出される極性の電流がピ
ーク値から時間的に減衰する傾きの信号を形成する信号
形成回路と、前記ピーク保持回路および信号形成回路か
らの信号により、正または負のいずれの極性の高電圧発
生手段を駆動するかを判定し、当該極性の高電圧発生手
段の駆動継続時間を演算する演算制御手段とを設ける構
成とすることにより達成される。
【0020】また、請求項4に係る発明においては、前
記請求項1、2または3に記載の発明において、電極手
段から発生するイオンを帯電体に吹き付けるファンを設
けたことを特徴としている。
【0021】また、上記目的は請求項5に係る発明にお
いては、前記請求項1、2または3に記載の発明におい
て、除電装置を、前記電源制御回路を一方のユニット
に、高電圧発生手段と電極手段とを他方のユニットに分
離してそれぞれ別個のケースに収納し、両ユニットをケ
ーブルで接続する構成とすることにより達成される。
【0022】請求項1の構成では、接地線に流れる正負
の極性の電流を検出して、その電流のピーク値を一旦保
持して除電装置を制御している。また、請求項2の構成
では、接地線に流れる正負の極性の電流を検出して,電
流がピーク値から時間的に減衰する傾きの信号により除
電装置を制御している。更に、請求項3の構成では、接
地線に流れる正負の極性の電流を検出して、その電流の
ピーク値を一旦保持し、電流がピーク値から時間的に減
衰する傾きの信号により除電装置を制御している。この
ように請求項1、2、及び3の構成とすることにより、
接地線に流れる電流の時間的な変化を考慮して除電装置
を制御しているので、確実に帯電体の除電を行うことが
できる。
【0023】請求項4の構成とすることにより、電極手
段に近接した位置にファンを設けているので、電極手段
から発生するイオンを帯電体に吹き付けて除電を効果的
に行うことができる。
【0024】また、請求項5の構成とすることにより、
高電圧の構成部品と他の構成部品とを分離してそれぞれ
別個のユニットに収納しているので、帯電体に対して設
置のスペースを考慮してこれらのユニットを配置でき
る。各ユニットを接続するケーブルは低電圧の仕様のも
のが適用され、線径の細いもので足りる。また、ケーブ
ルを作業現場で引き回しても作業員に感電等の危険を及
ぼす恐れがない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図3は本発明の原理を説明する回路図であ
り、図4、図5は除電装置30により帯電体11の除電
が終了するまでの接地線9に流れる電流の時間的な変化
を示す特性図である。図3において、帯電体11が正極
性に帯電しているとすると接地線9には図4に示すよう
なマイナスのイオン流に相当するi1方向の電流が流れ
て時間と共に減衰する。また、帯電体11が負極性に帯
電しているとすると接地線9には図5に示すようなプラ
スのイオン流に相当するi2方向の電流が流れて時間と
共に減衰する。
【0026】図3において、接地線9に流れる電流のピ
ーク値は帯電体11の帯電電圧の大きさに応じて大きく
なる。図6は、このような接地線9に流れる電流のピー
ク値と帯電体11の帯電電圧の大きさとの関係を示す特
性図であり、帯電体11が正極性に帯電している場合の
例である。特性paは、帯電体11の帯電電圧が小さく
電流のピーク値は小さな値のiaとなる。特性pbは、
帯電体11の帯電電圧が特性paの場合よりも大きく電
流のピーク値はibで中位の値となる。特性pcは、帯
電体11の帯電電圧が大きく電流のピーク値は大きな値
のicとなる。
【0027】図7は、帯電体の大きさと、接地線9に流
れる電流がピーク値から時間的に減衰する傾き、すなわ
ち、ピーク値から減衰する方向の微分信号との関係を示
す特性図である。特性Pd1は、帯電体の大きさが小さ
い場合であり、接地線9に流れる電流がピーク値idか
ら時間的に減衰する傾きS1は大きくなり短時間で減衰
する。特性Pd2は、帯電体の大きさが中位の場合であ
り、接地線9に流れる電流がピーク値idから時間的に
減衰する傾きS2はS1よりも緩やかであり減衰時間は
特性Pd1よりも長くなる。
【0028】特性Pd3は、帯電体の大きさが大きい場
合であり、接地線9に流れる電流がピーク値idから時
間的に減衰する傾きS3はS2よりも更に緩やかであ
り、減衰時間は特性pd2よりも延長される。このよう
に、帯電体の大きさが大きいほど帯電量も多くなるの
で、接地線に流れる電流がピーク値から時間的に減衰す
る傾きは緩やかとなり、減衰時間は長くなる特性を有し
ている。
【0029】本発明は、図6に示したような接地線に流
れる極性の電流のピーク値と帯電体の帯電電圧との関係
の特性、および、図7に示したような接地線に流れる極
性の電流がピーク値から時間的に減衰する傾きと帯電体
の大きさとの関係の特性に着目してななされたものであ
る。すなわち、図8の特性図に示すように、接地線に流
れる電流を検出して、その正負の極性と、電流のピーク
値ie、または接地線に流れる電流の正負の極性と,電
流のピーク値ieから時間的に減衰する傾きSe、更に
は接地線に流れる電流の正負の極性と電流のピーク値i
e及びピーク値ieから時間的に減衰する傾きSeを判
定し、その判定結果により除電装置を制御してイオンバ
ランスを得るものである。
【0030】このように、本発明においては除電装置に
より除電を行う際に接地線に流れる電流の時間的な変化
を考慮して除電装置を制御しているので、図20、図2
1の従来例で説明したように、検出抵抗に流れる瞬時的
な電流検出により帯電体の帯電極性と同じ極性のイオン
を除電装置から出力してしまい、有効に除電できないと
いう問題は生じない。
【0031】図1は、本発明の実施の形態の除電装置の
回路図である。図18の従来例と同じところまたは対応
するところには同じ符号を付して詳細な説明は省略し、
本発明の特徴である電源制御回路3の構成について説明
する。接地線9に流れる電流は電流センサ3cにより検
出されて増幅器3fにより増幅される。増幅器3fによ
り増幅された検出電流は、一方ではピークホールド回路
3gに入力されてピーク値が一旦保持され、続いて第1
のA/D変換器3dに入力されてピーク値の信号をデジ
タル値に変換し、このデジタル値の信号はマイクロコン
ピュータ3jに入力される。このように接地線9に流れ
る電流は検出されるとピークホールド回路3gに入力さ
れてピーク値が保持される構成としているので、瞬間的
な外乱信号やノイズ等は除去されて影響は受けない。
【0032】増幅器3fにより増幅された検出電流は、
他方では微分回路3hに入力されて微分され、単位時間
毎の増加または減少の割合い、すなわち電流の時間的な
傾きの信号を形成する。次にこの微分信号は第2のA/
D変換器3iに入力されてデジタル値に変換され、デジ
タル値に変換された微分信号はマイクロコンピュータ3
jに入力される。3kは正の高電圧発生回路4のスイッ
チング回路、3lは負の高電圧発生回路5のスイッチン
グ回路である。
【0033】次に本発明の除電装置の動作について説明
する。帯電体が正極性に帯電しているものとすると、電
源制御回路3の電流センサ3cは図8に示すようなマイ
ナスのイオン流に相当する電流を検出する。そして、ピ
ークホールド回路3gはピーク値ieを保持し、ピーク
ホールド回路で一旦保持されたピーク値の信号は第1の
A/D変換器3dを通してデジタル値に変換されマイク
ロコンピュータ3jに入力される。また、電流センサ3
cで検出された信号は微分回路3hにより単位時間毎に
微分され、第2のA/D変換器3iを通してデジタル値
に変換されマイクロコンピュータ3jに入力される。
【0034】このようにして、電流センサ3cで検出さ
れた電流の極性、そのピーク値、電流の時間的な傾きの
信号に相当する微分信号がマイクロコンピュータ3jに
入力される。微分信号の中には、電流がピーク値から減
衰する方向の微分信号が含まれる。マイクロコンピュー
タ3jは、電流センサ3cで検出された電流の極性とピ
ークホールド回路で保持された電流のピーク値、また
は、電流センサ3cで検出された電流の極性と電流がピ
ーク値から減衰する方向の微分信号、更には、電流セン
サ3cで検出された電流の極性とピークホールド回路で
保持された電流のピーク値及び電流がピーク値から減衰
する方向の微分信号により、除電装置の制御信号を形成
する。
【0035】すなわち、マイクロコンピュータ3jは上
記のような各入力信号に基づいて、除電装置からはいず
れの極性のイオンをどれだけの量出力すればイオンバラ
ンスが得られるかの判定と演算を実行する。この判定及
び演算結果に基づき、前記スイッチング回路3k、3l
に対するオン、オフ制御を行い、正極性及び負極性の高
電圧発生回路4、5の駆動、停止を制御する。
【0036】図2は、マイクロコンピュータ3jにより
スイッチング回路3k、3lをオン、オフ制御した場合
の正極性及び負極性の高電圧発生回路4、5の動作の一
例を示すタイミングチャートである。帯電体は正の極性
に帯電しているものとすると、除電装置からはマイナス
のイオンを多く発生させることによりイオンバランスが
得られるので、時刻tから時刻tまでのTa時間は
負の高電圧発生回路5を継続して駆動し、この間正極性
の高電圧発生回路4は継続して停止としている。
【0037】マイクロコンピュータ3jは,前記電流セ
ンサで検出された極性の電流のピーク値と、検出された
極性の電流がピーク値から時間的に減衰する傾きの信号
に相当する微分信号に基づき、帯電体の帯電電圧の大き
さと帯電体の大きさとを判定する。そして、帯電体の帯
電電圧を0とするために必要なイオン量が除電装置から
出力されるように、上記の負極性の高電圧発生回路5を
継続して駆動する時間Taを演算する。
【0038】なお、以上の例では正極性の高電圧発生回
路4、負極性の高電圧発生回路5には正極性および負極
性の電極針6、7を取り付ける構成について説明した
が、本発明の除電装置においてはイオン発生部の構成は
これに限らず、正極性および負極性の高電圧発生回路に
は、細線等の長尺状物や突起部を有する部材等の電極手
段を取り付けてイオン発生部とすることもできる。
【0039】図1において、電源制御回路3には表示部
3aが設けられている。この表示部3aは、電極針6、
7から発生しているプラス、またはマイナスのイオンに
ついて、いずれの極性のイオンがどれだけの量多く発生
しているかを検出している電流センサ3cの信号を表示
するものであるが、この電流センサ3cの信号は、イオ
ン発生部の上記特性の信号であると共に、帯電体のイオ
ン付着状態の信号であるものと考えることができる。
【0040】すなわち、帯電体に付着しているイオンが
正負の極性でバランスしている状態であれば電流センサ
3cの信号はゼロとなるが、いずれかの極性のイオンの
付着量が多い場合には電流センサ3cの信号はゼロとは
ならない。表示部3aに表示されたデータを監視するこ
とにより帯電体の除電の状態を作業者は判断できるの
で、電流センサ3cの信号をゼロとなるように電源制御
回路3を制御することにより、帯電体の除電の完了を確
認することができる。
【0041】また、電源制御回路3には警報部3bが設
けられている。この警報部3bは、電極針6、7から発
生しているプラス、またはマイナスのイオンについて、
電極針の摩耗や埃の付着等によりイオンの発生量が所定
の範囲よりも少ない場合には警報を発生するものであ
る。警報部の構成としては、正極性および負極性の高電
圧発生回路4、5の電圧対電流の特性をモニタリングし
て、基準値と比較して比較値が一定の範囲外であれば警
報信号を発生する構成とすることができる。このような
警報部を設けることにより、作業者は、除電装置のメン
テナンスを適正に行うことができる。
【0042】図9は、本発明の除電装置の各構成部品を
ユニット化してケースに収納する例の配置図である。図
に示すように、ユニット12には直流または交流の電源
部1、接続線2、電源制御回路3、接地線9、検出抵抗
10を配置してケースに収納する。また、ユニット13
には、正極性の高電圧発生回路4、負極性の高電圧発生
回路5、正極性の電極針6、負極性の電極針7、ファン
8を配置してケースに収納する。ファン8は設けない場
合もある。ユニット12,13は、両端にコネクタを有
するケーブル14により接続する。なお、電源部として
商用周波数の電源を使用する場合等には、電源部1はユ
ニット12とは分離して配置することができる。
【0043】除電装置は、帯電体の存在している場所に
よってはスペースの関係等によりできるだけ小型である
ことが要請されるが、一定の高電圧を発生するためには
昇圧トランスの容量の関係から小型化には限界がある。
図9のように除電装置を二つのユニットに分割するとイ
オンの発生、吹き付けに必要な正極性の電極針6、負極
性の電極針7、ファン8を配置したユニット13のみを
ユニット12から分離して帯電体の近傍に設置できるの
で、除電装置を小型化したと同様にスペースの問題は解
消できる。
【0044】しかも、高電圧発生部はユニット13にま
とめて配置しているので、低圧側のユニット12から配
線されるケーブル14は細い線径のものが使用でき、ケ
ーブル内は低圧の電圧が印加されているので床面等に引
き回しても作業者が感電等の事故を引き起こす恐れがな
く、作業者の安全が図れる。
【0045】図10は、別の実施の形態を説明する回路
図である。この例では、接地線に検出抵抗を接続するこ
とに代えて、帯電体11に近接した位置にセンサヘッド
16を配置する構成としている。帯電体11の帯電極性
と帯電電圧の大きさをセンサヘッド16により検出し、
検出信号はセンサコントローラ15に設けた表示部17
を介してA/D変換器18に供給する。センサヘッド1
6の検出信号により帯電体の帯電の状態を表示部17に
表示するので、作業者は帯電体の帯電の状態を帯電体に
近い位置で確認できる。
【0046】A/D変換器18によりデジタル信号に変
換された検出信号は、電源制御回路3に入力され、帯電
体に帯電されている極性とは逆極性のイオンを帯電体に
大量に吹き付けるように、正極性または負極性の高電圧
発生回路4、5の一方の出力電圧を一時的に大きくする
ように制御して、帯電体から急速に除電する。高電圧発
生回路の電圧が低下して定常値に達すると、センサヘッ
ドを用いない通常の運転モードに移行し、イオンバラン
スした状態を保持して、帯電体の帯電をゼロに近づけ
る。
【0047】図11は、図10に示されたようなセンサ
コントローラ15を用いてセンサヘッド16の校正を行
う例の回路図である。図11に示すようにセンサコント
ローラ15には、直流24Vの電源15a、直流24V
を例えば直流1000Vに昇圧するDC/DCコンバー
タ15b、センサヘッド16の検出出力が入力され、当
該の入力値を表示する表示部やセンサ感度を調整する調
整部等が設けられている制御回路15c、10MΩ程度
の感電防止用抵抗15d、校正用出力端子15eが設け
られている。19は金属板、20は校正用出力端子15
eに導線で接続されている校正用ヘッドである。
【0048】次に、上記のようなセンサコントローラ1
5によるセンサヘッド16の校正機能について説明す
る。DC/DCコンバータ15bで1000Vに昇圧さ
れた直流電圧を校正用出力端子15eから出力し、校正
用ヘッド20を金属板19に接触させると、感電防止用
抵抗15dを通して金属板19は1000Vに帯電す
る。この状態でセンサヘッド16により金属板19の帯
電電圧を検出し検出値を制御回路15cに入力する。入
力された帯電電圧を制御回路15cに設けた表示部によ
り確認する。表示部に表示された入力値をみながらセン
サ感度を調整して、表示される入力値が1000Vにな
るようにセンサヘッド16の校正を行う。
【0049】図12は、センサコントローラ15を用い
て除電装置30の除電能力を評価し、メンテナンスの必
要性の有無を判断する例の回路図である。図11と同様
にして校正用出力端子15eから1000Vの直流電圧
を出力し、校正用ヘッド20を金属板19に接触させて
金属板19を1000Vに帯電させる。このときに除電
装置30がない場合には、センサヘッド16による金属
板19の帯電電圧の検出値は1000Vとなる。
【0050】次に、除電装置30を配置して除電装置3
0からマイナスのイオンを金属板19に吹き付けて除電
すると、センサヘッド16による金属板19の帯電電圧
の検出値は、金属板19の帯電電圧1000Vから除電
装置30による除電値を減算した値となり、この検出値
が制御回路15cに設けた表示部に表示される。この表
示された検出値から除電装置30の除電能力を評価し、
所定の除電がなされていない場合にはメンテナンスが必
要であるものと判断する。
【0051】除電装置30の除電能力が低下する原因と
しては、長期間の放電による電極針の劣化、ほこり等の
異物の付着、ファンを用いる場合にはエアフィルタの目
詰りによる風量の低下等がある。上記のようにして除電
装置30の除電能力が低下していると判断された場合に
は、電極針やエアフィルタのメンテナンスを行い除電装
置30の除電能力を回復させる。
【0052】図13は、除電装置30の収納ケースの一
例を示す概略の斜視図である。図において、31は電源
部等を収納する基体ケース、32は電極針等を収納する
補助ケース、33は補助ケース32の前面に取り付けら
れ、電極針に直接作業者の手が触れないように保護して
いるメッシュ板である。補助ケース32は基体31に着
脱自在に取り付けられ、メッシュ板33は補助ケース3
2に着脱自在に取り付けられている。
【0053】図14は、電極針を固定する例を示す平面
図である。補助ケース32には電極針6の固定板34が
配置されており、固定板34には電極針の本数分の着脱
部35が設けられ電極針6は着脱部35に固定されてい
る。劣化した電極針6を交換する場合には、基体ケース
31から補助ケース32を取外し、補助ケース32の前
面に固定されているメッシュ板33を取外す。補助ケー
ス32に配置されている固定板34の着脱部35から劣
化した電極針6を1本ずつ引き抜き、新らしい電極針を
当該の着脱部35に装着する。
【0054】図14の構成では、劣化した電極針を作業
者が1本ずつ着脱部35から引き抜き、新らしい電極針
を当該の着脱部35に装着するので電極針の先端部に手
が触れ、安全性が損なわれれる恐れがある。このため
に、図15の平面図に示すようにして電極針を固定する
部分を改良している。図15において、36はプリント
基板、36a、36bはプリント基板36の両端に形成
されている引出片である。電極針6はプリント基板36
に直接に固定されている。なお、電極針6はプリント基
板36に代えて絶縁物や金属で複数の針を固定する構成
とすることもできる。
【0055】電極針6が劣化すると、引出片36a,3
6bに手をかけてプリント基板36を補助ケース32か
ら引出し、すべての電極針6をプリント基板36ごと新
しいものと交換する。このため、電極針6の交換時には
直接に電極針6に手を触れないので作業の安全が図れ
る。電極針6には同じ高電圧が印加されて放電するので
ほぼ同時期に劣化するものと考えられ、このようにすべ
ての電極針6の交換を行っても電極針6を無駄にするも
のではない。また、プリント基板36は安価に入手でき
るので、電極針6と同時にプリント基板36も交換する
ことにしてもコストの上でそれ程の負担増とはならな
い。
【0056】以上の例は、直流の高電圧を用いた除電装
置の例であるが、本発明は交流の高電圧を用いた除電装
置にも適用できる。図16は、交流を用いた除電装置の
原理を示す回路図である。図において、20は電源部、
21は昇圧トランス、22は電極針、8はファンであ
る。昇圧トランス21の一次側巻線は、商用周波数電源
等の低圧の電源部20に接続され、二次巻線からは例え
ば3000〜10000ボルト程度の交流高電圧を出力
して電極針22に印加し、電極針22からはプラス、ま
たはマイナスのイオンが交互に発生する。
【0057】電極針22は対象物体からある距離をおい
て配置されているが、プラス、またはマイナスのイオン
の反発力によりイオンが飛ばされて帯電体に付着する。
この反発力が弱くてそのままでは電極針から発生したイ
オンが帯電体には付着しにくい場合には、図示のように
電極針から発生したイオンを帯電体に吹き付けるために
ファン8が設けられることがある。電極針22から発生
するプラス、またはマイナスのイオンは、前記したファ
ン8により帯電体に吹き付けられ、帯電電位を中和して
除電する。
【0058】図17は、本発明による除電装置に交流の
高電圧を用いた例を説明する回路図である。図におい
て、20は交流電源、21は昇圧トランス、22は電極
針である。電源制御回路3には、A/D変換器23、直
流バイアス電源回路24、検出回路25、制御回路2
6、電圧制御回路27が設けられている。28は検出抵
抗である。昇圧トランス21の出力側からは、電源電圧
を所定の電圧に昇圧した高電圧の交流が得られ、電圧制
御回路27を介して所定の電圧が電極針22に印加され
る。電極針22の先端部からは、プラス、またはマイナ
スのイオンが交互に出力される。
【0059】この例では、昇圧トランス21の二次側巻
線の接地線に、直流バイアス電源回路24を介して検出
抵抗28を接続しているので、検出抵抗28には電極針
22から発生しているイオンに相当する正負の直流電流
が流れる。図1の直流高電圧を用いた除電装置と同様に
して、検出回路25により除電装置の電極針22から発
生しているプラス、またはマイナスのイオン量の差が判
断でき、この差をゼロにするように制御回路26の信号
により電圧制御回路27を制御して、イオンバランスを
得る。検出回路25では交流電源周波数をカットするロ
ーパスフィルタ等の手段により、正負のイオン量の差を
検出することができる。制御回路26に、検出回路25
で検出された電流のピークホールド回路や、微分回路を
設けることにより図1の直流高電圧を用いた除電装置と
同様に除電装置を制御できる。
【0060】なお、交流型の除電装置においては、電源
側からは正負のサイクルで電圧が供給されているので、
電極針22では原理的にはプラス、またはマイナスのイ
オンが交互に同量発生することになるが、オフセットの
影響等により常に正負のイオンが同量電極針22から発
生しているわけではない。このため、昇圧トランス21
と電極針22の間に電圧制御回路27を設けて電圧のレ
ベル調整をすることにより、電極針22からの正負のイ
オン発生量を調整している。
【0061】交流型の除電装置においても、プラス、ま
たはマイナスのイオンを交互に出力する手段としては、
電極針22に代えて、細線等の長尺状物や突起部を有す
る部材を用いる構成とすることもできる。
【0062】更に、交流型の除電装置においても、図1
に記載したような直流型の除電装置と同様に、対象物に
付着したイオンの正負の極性と量を表示する表示装置
と、電極針から出力されるイオン量が所定の範囲外とな
ると警報を発生する警報装置を設ける構成とすることも
できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明においては、接地線
に流れる正負の極性の電流を検出して、その電流のピー
ク値を一旦保持して除電装置を制御している。また、接
地線に流れる正負の極性の電流を検出して,電流がピー
ク値から時間的に減衰する傾きの信号により除電装置を
制御している。更に、接地線に流れる正負の極性の電流
を検出して、その電流のピーク値を一旦保持し、電流が
ピーク値から時間的に減衰する傾きの信号により除電装
置を制御している。このような構成とすることにより、
接地線に流れる電流の時間的な変化を考慮して除電装置
を制御しているので、確実に帯電体の除電を行うことが
できる。
【0064】また、電極手段に近接した位置にファンを
設けることにより、電極手段から発生するイオンを対象
物体に吹き付けて除電を効果的に行うことができる。
【0065】また、高電圧の構成部品と他の構成部品と
を分離してそれ別個のユニットに収納しているので、対
象物体に対して設置のスペースを考慮してこれらのユニ
ットを配置できる。各ユニットを接続するケーブルは低
電圧の仕様のものが適用され、線径の細いもので足り
る。また、ケーブルを作業現場で引き回しても作業員に
感電等の危険を及ぼす恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除電装置の好適な実施の形態にお
ける構成を示す回路図である。
【図2】本発明に係る除電装置のタイミングチャートで
ある。
【図3】本発明の基本原理を示す回路図である。
【図4】除電装置の一般的な特性図である。
【図5】除電装置の一般的な特性図である。
【図6】除電装置の一般的な特性図である。
【図7】除電装置の一般的な特性図である。
【図8】本発明の基本原理を示す特性図である。
【図9】本発明に係る除電装置の実施の形態における他
の構成を示す配置図である。
【図10】除電装置にセンサヘッドを付設した例の構成
を示す回路図である。
【図11】センサコントローラの機能の一例を示す回路
図である。
【図12】センサコントローラの機能の他の例を示す回
路図である。
【図13】除電装置の収納ケースの一例を示す斜視図で
ある。
【図14】電極針取付けの一例を示す平面図である。
【図15】電極針取付けの他の例を示す平面図である。
【図16】交流を用いた除電装置の基本原理を示す回路
図である。
【図17】交流を用いた除電装置に本発明を用いた例を
示す回路図である。
【図18】除電装置の従来例を示す回路図である。
【図19】従来例の除電装置のタイミングチャートであ
る。
【図20】従来例の除電装置の電源制御装置の一例を示
す回路図である。
【図21】従来例の除電装置のタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1 電源部 2 接続線 3 電源制御回路 4 正極性の高電圧発生回路 5 負極性の高電圧発生回路 6 正極性の電極針 7 負極性の電極針 8 ファン 9 接地線 10 検出抵抗 11 帯電体 12 第1のユニット 13 第2のユニット 14 ケーブル 15 センサコントローラ 16 センサヘッド 17 表示装置 18 A/D変換器 19 金属板 20 校正用ヘッド 30 除電装置 36 プリント基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源電圧を所定の電圧に昇圧し正および
    負の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記高
    電圧発生手段から高電圧が供給されて先端部からプラス
    とマイナスのイオンを発生する電極手段と、前記高電圧
    発生手段の駆動、停止を制御する電源制御回路とを有す
    る除電装置であって、前記電源制御回路には、電極手段
    から発生しているプラスとマイナスのイオン量の差に相
    当する正または負の極性の電流を除電装置と大地間に接
    続した接地線から検出する検出手段と、前記検出手段で
    検出される極性の電流のピーク値を保持するピーク保持
    回路と、前記ピーク保持回路からの信号により、正また
    は負のいずれの極性の高電圧発生手段を駆動するかを判
    定し、当該極性の高電圧発生手段の駆動継続時間を演算
    する演算制御手段とを設けてなる除電装置。
  2. 【請求項2】 電源電圧を所定の電圧に昇圧し正および
    負の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記高
    電圧発生手段から高電圧が供給されて先端部からプラス
    とマイナスのイオンを発生する電極手段と、前記高電圧
    発生手段の駆動、停止を制御する電源制御回路とを有す
    る除電装置であって、前記電源制御回路には、電極手段
    から発生しているプラスとマイナスのイオン量の差に相
    当する正または負の極性の電流を除電装置と大地間に接
    続した接地線から検出する検出手段と、前記検出手段で
    検出される極性の電流がピーク値から時間的に減衰する
    傾きの信号を形成する信号形成回路と、前記信号形成回
    路からの信号により、正または負のいずれの極性の高電
    圧発生手段を駆動するかを判定し、当該極性の高電圧発
    生手段の駆動継続時間を演算する演算制御手段とを設け
    てなる除電装置。
  3. 【請求項3】 電源電圧を所定の電圧に昇圧し正および
    負の極性の高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記高
    電圧発生手段から高電圧が供給されて先端部からプラス
    とマイナスのイオンを発生する電極手段と、前記高電圧
    発生手段の駆動、停止を制御する電源制御回路とを有す
    る除電装置であって、前記電源制御回路には、電極手段
    から発生しているプラスとマイナスのイオン量の差に相
    当する正または負の極性の電流を除電装置と大地間に接
    続した接地線から検出する検出手段と、前記検出手段で
    検出される極性の電流のピーク値を保持するピーク保持
    回路と、前記検出手段で検出される極性の電流がピーク
    値から時間的に減衰する傾きの信号を形成する信号形成
    回路と、前記ピーク保持回路および信号形成回路からの
    信号により、正または負のいずれの極性の高電圧発生手
    段を駆動するかを判定し、当該極性の高電圧発生手段の
    駆動継続時間を演算する演算制御手段とを設けてなる除
    電装置。
  4. 【請求項4】 前記電極手段から発生するイオンを帯電
    体に吹き付けるファンを設けたことを特徴とする請求項
    1、2または3に記載の除電装置。
  5. 【請求項5】 前記電源制御回路を一方のユニットに、
    高電圧発生手段と電極手段とを他方のユニットに分離し
    てそれぞれ別個のケースに収納し、両ユニットをケーブ
    ルで接続する構成としたことを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の除電装置。
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