JPH1113337A - ウィンドガラスの挟持有無検出装置 - Google Patents

ウィンドガラスの挟持有無検出装置

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JPH1113337A
JPH1113337A JP9167312A JP16731297A JPH1113337A JP H1113337 A JPH1113337 A JP H1113337A JP 9167312 A JP9167312 A JP 9167312A JP 16731297 A JP16731297 A JP 16731297A JP H1113337 A JPH1113337 A JP H1113337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パルス周期の変動にて挟まれ検出を行うウィン
ドガラスの挟持有無検出装置において、挟まれによらな
いパルス周期の変動に対して該ガラスによる挟み込みの
誤検出を抑制する。 【解決手段】コントローラ2は、モータMの回転速度に
相対したパルス周期のパルス信号SP を入力し、その時
々のパルス周期、このパルス周期に基づく平均パルス周
期、この平均パルス周期とその時のパルス周期とに基づ
く周期差分値、及び、この周期差分値を合計した周期差
分和を算出する。コントローラ2は、この周期差分和と
しきい値とを比較し、該差分和がしきい値を超えたと
き、ウィンドガラスにて何かが挟持されたと判定し、駆
動回路8,8aを介してモータMを反転駆動させる。
又、コントローラ2は、その時の周期差分値が正の値で
あって、1つ前に算出された周期差分値未満のとき、そ
の時の周期差分値を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウィンドガラスの
挟持有無検出装置に係り、詳しくは閉まるウインドガラ
スに物等が挟持されたときその挟持を検出し挟持された
物等をその挟持状態から解放するウィンドガラスの挟持
有無検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のパワーウィンド装置は、
窓開閉スイッチを操作することによりウィンドガラスが
開閉するようになっている。詳述すると、例えば窓が全
開状態にあるとき、窓閉スイッチを操作すると、ウィン
ドガラスを上下動させるモータに対して電源を供給する
とともに該ガラスが閉まる方向に回転させる。そして、
該ガラスが完全に閉まると、モータに供給する電源を停
止させ該ガラスの閉動作は終了する。
【0003】又、この種のパワーウィンド装置には、挟
まれ防止機構が備えられたものがある。この挟まれ防止
機構は、ウィンドガラスが閉動作を行っている途中にお
いて、該ガラスとドアフレームとの間に例えば物が挟ま
ってそれ以上の閉動作が不能となったとき、その挟まっ
たことを検出して該ガラスを開く方向に開動作させて挟
まった物を解放させるようにしたものである。
【0004】この物等が挟まったことの検出(以下、挟
持有無検出という)には、パルス検知方式がある。この
パルス検知方式は、ウィンドガラスを開閉するモータの
回転速度を検出し、その回転速度に比例した周期のパル
ス信号を生成することによって行われる。一般に、モー
タの回転速度が速いとパルス周期は短く、反対に遅いと
パルス周期は長くなる。このパルス周期の変動を利用し
て以下のように挟持有無検出が行われる。
【0005】今、モータが一定の回転速度でウィンドガ
ラスを閉める方向に閉動作させているとき、その時々に
出力されるパルス周期は一定となる。そして、今出力さ
れた実パルスのパルス周期T0 より1つ前のパルスのパ
ルス周期T1 より数えてn個の各パルスのパルス周期T
1 〜Tn を合計し、その合計値をnで割る。つまり、平
均パルス周期PAVE (=(T1 +T2 +・・・+Tn )
/n)を求める。従って、パルス周期が常に一定なら
ば、平均パルス周期PAVE も一定となる。
【0006】又、その時に求められたパルス周期T0 と
平均パルス周期PAVE との周期差分値PS0(=T0 −P
AVE )を求める。そして、今算出された周期差分値PS0
を含めた過去n個の周期差分値PS0〜PSn-1を合計す
る。つまり、周期差分和PSTを求める。
【0007】そして、この求めた周期差分和PSTと、挟
持有無を決定するためのしきい値PH とを比較する。そ
して、その時の周期差分和PSTがその時のしきい値PH
より大きいとき何かが挟まったと判断する。反対にその
時の周期差分和PSTがその時のしきい値PH 以下のとき
は何も挟まっていないと判断する。
【0008】図5(a)〜(c)は、悪路走行時におい
て、ウィンドガラスが全開状態から全閉状態に閉動作し
た場合の、実パルスのパルス周期T0 、平均パルス周期
PAVE の推移を示す。尚、図5(b)は図5(a)のE
1部分の拡大図であり、図5(c)は図5(a)のE2
部分の拡大図である。又、この場合、悪路走行で発生す
る振動は周期的であって、この振動によるパルス周期T
0 の一周期の変動では、実パルスがn個サンプリングさ
れる。
【0009】図5(a)に示すように、悪路走行で発生
する振動によって、パルス周期T0は直ちに反映され変
動するのに対して、平均パルス周期PAVE は直ちに反映
されることはなく緩やかに変動する。又、パルス周期T
0 は、平均パルス周期PAVEを中心に変動して推移して
いく。
【0010】上記したように、その時の周期差分値PS0
はその時のパルス周期T0 から平均パルス周期PAVE を
減算したものであるから、図5(b)に示すように、周
期差分値PS0〜PSn-1は悪路走行で発生する振動によっ
て大きく変動する。しかし、この振動によるパルス周期
T0 の変動は平均パルス周期PAVE をほぼ中心として変
動するため、悪路走行時の振動によって変動する周期差
分値PS0〜PSn-1はn個得た時点で相殺されることとな
る。つまり、この周期差分値PS0をn個合計した周期差
分和PSTは、定常走行時と悪路走行時ではほぼ同じ値と
なる。その結果、この挟持有無検出方法では、悪路走行
で発生する振動にてパルス周期T0 が変動しても挟持有
無判定に支障をきたすことはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウィンドガ
ラスの閉まる方向に対向するドアフレーム、若しくは車
体フレーム等には、該ガラスとフレームとの隙間から車
内への液体の侵入を防止するためにゴム等よりなるウェ
ザーストリップが取着されている。閉動作しているウィ
ンドガラスがウェザーストリップに到達しウェザースト
リップの挿入溝に該ガラスの端部が挿入されると、該ガ
ラスの摺動抵抗は増加する。すると、前記モータの回転
速度は低下し、その回転速度の低下に基づいてパルス周
期T0 は長くなる。
【0012】図5(c)に示すように、ウィンドガラス
がウェザーストリップに到達した後は、悪路走行で発生
する振動とウィンドガラスの摺動抵抗増加によるモータ
の回転速度の低下とによって、直ちに反映されるパルス
周期T0 は変動するとともに徐々に長くなる。一方、直
ちに反映されない平均パルス周期PAVE は、パルス周期
T0 よりも緩やかな変化で長くなる。すると、その時の
パルス周期T0 は、平均パルス周期PAVE を中心に変動
しなくなり、悪路走行時の振動によって変動する周期差
分値PS0〜PSn-1は全て正の値となって相殺されなくな
る。その結果、周期差分和PSTは増加していき、やがて
しきい値PH を超えてしまう。つまり、悪路走行時にお
いて、ウィンドガラスにウェザーストリップが作用する
全閉位置付近では、悪路走行時の振動によって何かが挟
まれたと誤判定してしまう虞がある。
【0013】このように、パルス周期の変動にて挟まれ
検出を行うウィンドガラスの挟持有無検出装置では、挟
まれによらないパルス周期の変動に対してウィンドガラ
スによる挟み込みの誤検出を抑制することが必要であっ
た。
【0014】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、パルス周期の変動に
て挟まれ検出を行うウィンドガラスの挟持有無検出装置
において、挟まれによらないパルス周期の変動に対して
該ガラスによる挟み込みの誤検出を抑制することができ
るウィンドガラスの挟持有無検出装置を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ウィンドガラスを開閉動作させるモータに対して正
逆転駆動させるための駆動電源を供給する駆動回路と、
前記モータの回転速度に相対したパルス周期のパルス信
号を入力し、その時々のパルス信号のパルス周期を求
め、予め定めた過去の複数個のパルス周期とで平均パル
ス周期を求め、その平均パルス周期とその時のパルス周
期とで周期差分値を求める周期差分値演算手段と、前記
周期差分値演算手段にて算出されたその時の周期差分値
と予め定めた過去の複数個の周期差分値とを合計した周
期差分和を算出する周期差分和演算手段と、前記周期差
分和が挟持有無を決定するためのしきい値と比較するこ
とにより、ウィンドガラスの閉動作時において、周期差
分和がしきい値を超えたとき該ガラスにて何かが挟持さ
れたと判定し、前記駆動回路を介して前記モータを反転
駆動させる判定手段とを備えたウィンドガラスの挟持有
無検出装置において、前記周期差分値演算手段にて算出
されたその時の周期差分値が正の値であって、その時の
周期差分値が1つ前に算出された周期差分値未満のと
き、その時の周期差分値を補正する補正手段を備えたこ
とを要旨とする。
【0016】請求項2に記載の発明は、前記補正手段
は、補正されるべきその時の周期差分値を予め定めた補
正値に置き換えて補正するようにしたことを要旨とす
る。請求項1に記載の発明によれば、補正手段は、周期
差分値演算手段にて算出されたその時の周期差分値が正
の値であって、その時の周期差分値が1つ前に算出され
た周期差分値未満のとき、その時の周期差分値を補正す
る。ウィンドガラスにて何かが挟持されるとパルス周期
が徐々に長くなることから、今得た周期差分値が1つ前
に得た周期差分値未満となる変動は、挟まれによらない
変動であるといえる。しかも、今得た周期差分値が正の
値であると、挟まれによらない変動であるにもかかわら
ず周期差分和が増加し、その増加が誤判定を引き起こす
要因となる。従って、補正手段は挟まれによらない周期
差分値の変動による周期差分和の増加を抑制するため、
ウィンドガラスによる挟み込みの誤検出を抑制すること
ができる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、補正手段
は、補正されるべきその時の周期差分値を予め定めた補
正値に置き換えて補正する。従って、補正手段は、特別
な計算をする必要がないため、その補正を簡単かつ確実
に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
一形態を図1〜図4に従って説明する。図1は、パワー
ウィンド装置1の電気的構成を示す。判定手段、周期差
分値演算手段、周期差分和演算手段、及び、補正手段と
してのコントローラ2は、定電圧回路3から5ボルトの
動作電源を入力する。定電圧回路3は、ダイオード4を
介してバッテリ電源(12ボルト)Bを入力し、5ボル
トの動作電源を生成する。
【0019】閉動作用スイッチ5、開動作用スイッチ
6、オートスイッチ7は、ドアの内側面に設けられてい
る。閉動作用スイッチ5はウィンドガラスを閉まる方向
に動作させるためのスイッチであり、開動作用スイッチ
6はウィンドガラスを開く方向に動作させるためのスイ
ッチである。両スイッチ5,6は、揺動型のパワーウィ
ンドスイッチを選択的に切換え操作することによりオン
・オフ操作される。即ち、パワーウィンドスイッチを一
方へ揺動させると、閉動作用スイッチ5がオンされ、他
方へ揺動させると、開動作用スイッチ6がオンされるよ
うになっている。そして、両スイッチ5,6は、乗員が
操作中のみオン作動し、操作力を解除すると中立位置に
復帰してオフ作動する。
【0020】又、オートスイッチ7は、揺動型のパワー
ウィンドスイッチを選択的に切換え押圧操作することに
よりオン・オフ操作される。そして、乗員の押圧操作が
解除された場合でも、コントローラ2の制御により、オ
ートスイッチ7の開動作側、若しくは閉動作側への操作
に基づいてウィンドガラスを全開・全閉状態に動作させ
る。そして、各スイッチ5〜7は、前記コントローラ2
にそれぞれ接続され、該コントローラ2に対してオン・
オフ信号をそれぞれ出力する。
【0021】前記コントローラ2とウィンドガラスを動
作させるモータMとの間には、リレー駆動回路8及びリ
レー回路8aが直列に接続されている。リレー駆動回路
8は、コントローラ2からの駆動制御信号に基づいてリ
レー回路8aを駆動させてモータMに駆動電源の供給又
は停止を行うとともに正転又は逆転を行わせる。即ち、
リレー駆動回路8及びリレー回路8aは、モータMを駆
動する駆動回路を構成している。
【0022】前記リレー回路8aは、2つの励磁コイル
L1,L2及び切換スイッチX1,X2とからなる。各
励磁コイルL1,L2は、リレー駆動回路8とバッテリ
との間に並列に接続され、該回路8の制御に基づいてバ
ッテリ電源Bの供給又は遮断がなされる。励磁コイルL
1は、前記閉動作用スイッチ5のオン信号に基づくコン
トローラ2からの駆動制御信号に応答してバッテリ電源
Bが供給され励磁状態となる(励磁コイルL2は非励磁
状態)。一方、励磁コイルL2は、前記開動作用スイッ
チ6のオン信号に基づくコントローラ2からの駆動制御
信号に応答してバッテリ電源Bが供給され励磁状態とな
る(励磁コイルL1は非励磁状態)。尚、各励磁コイル
L1,L2には、フライホイールのためのダイオードD
1,D2がそれぞれ並列に接続されている。
【0023】切換スイッチX1,X2は、モータMの陽
極及び陰極にそれぞれ接続され、各励磁コイルL1,L
2の励磁・非励磁状態に基づいてバッテリ電源Bとグラ
ンドGNDとの間で切り換えられる。即ち、各励磁コイ
ルL1,L2が非励磁状態のとき、モータMは切換スイ
ッチX1,X2を介して接地される。一方、励磁コイル
L1が励磁状態となると、切換スイッチX1がバッテリ
電源B側に切り換えられ、モータMは該スイッチX1を
介して供給されるバッテリ電源Bに基づいて正転する。
又、励磁コイルL2が励磁状態となると、切換スイッチ
X2がバッテリ電源B側に切り換えられ、モータMは該
スイッチX2を介して供給されるバッテリ電源Bに基づ
いて逆転する。
【0024】即ち、リレー駆動回路8及びリレー回路8
aは、前記閉動作用スイッチ5のオン信号に基づくコン
トローラ2からの駆動制御信号に応答してモータMを正
転駆動させウィンドガラスを上動させる。又、リレー駆
動回路8及びリレー回路8aは、前記開動作用スイッチ
6のオン信号に基づくコントローラ2からの駆動制御信
号に応答してモータMを逆転駆動させウィンドガラスを
下動させる。
【0025】リミットスイッチ9は、前記コントローラ
2に接続されている。リミットスイッチ9は、前記ウィ
ンドガラスが全閉位置に到達したときオンして、そのオ
ン信号をコントローラ2に出力する。コントローラ2
は、リミットスイッチ9からのオン信号に基づいてリレ
ー駆動回路8及びリレー回路8aを介してモータMの正
転駆動を停止させる。
【0026】パルスセンサ10は、前記モータMに設け
られている。パルスセンサ10は、該モータMの回転速
度に比例したパルス周期T0 のパルス信号SP を前記コ
ントローラ2に出力する。即ち、パルスセンサ10は、
モータMの回転速度が速くなるとそれに比例した短いパ
ルス周期T0 のパルス信号SP をコントローラ2に出力
する。従って、反対にモータMの回転速度が遅くなる
と、コントローラ2にはそれに比例してパルス周期T0
が長くなるパルス信号SP が入力される。
【0027】前記コントローラ2は、その内部に格納さ
れた制御プログラムに従って、各スイッチ5〜7からの
オン信号によってモータMを正転又は逆転駆動を行わせ
るとともに、リミットスイッチ9からのオン信号及びパ
ルスセンサ10からのパルス信号SP とによって該モー
タMを停止させる。又、コントローラ2は、ウィンドガ
ラスの閉動作中において、パルスセンサ10からのパル
ス信号SP に基づきウィンドガラスにおける挟持有無を
検出する。
【0028】ここで、ウィンドガラスの通常の閉動作時
において、前記モータMは一定に回転しているため、パ
ルスセンサ10からのパルス信号SP はその周期が一定
である。ところが、ウィンドガラスにて何かが挟持され
ると、モータMの回転は徐々に低下する。図2は、ウィ
ンドガラスが全開状態から全閉状態に推移している途中
に何かが挟持された場合のパルス信号SP の変動を示
す。上記したように、ウィンドガラスにて何かが挟持さ
れるとモータMの回転は徐々に低下することから、挟ま
れ点からパルス周期T0 〜Tn が徐々に長くなる。
【0029】又、コントローラ2の挟持有無の検出は、
従来同様に、n個のパルス周期T1〜Tn を用いて、平
均パルス周期PAVE (=(T1 +T2 +・・・+Tn )
/n)を算出する。コントローラ2は、今求めたパルス
周期T0 と平均パルス周期PAVE との周期差分値PS0
(=T0 −PAVE )を算出する。この周期差分値PS0
は、通常の閉動作時には、パルス周期T0 〜Tn が常に
一定であって平均パルス周期PAVE も一定となるため、
周期差分値PS0は増加しない。一方、ウィンドガラスに
て何かが挟持されるとパルス周期T0 〜Tn が徐々に長
くなることから、周期差分値PS0は徐々に増加してい
く。
【0030】次に、コントローラ2は、今算出された周
期差分値PS0を含めた過去n個の周期差分値PS0〜PSn
-1を合計してなる周期差分和PSTを求める。周期差分和
PSTは、コントローラ2のメモリ2aに格納されている
挟持有無を決定するためのしきい値PH と比較される。
そして、周期差分和PSTがこのしきい値PH を超えたと
き、コントローラ2は挟まれと判定し、リレー駆動回路
8及びリレー回路8aを介してモータMを所定時間だけ
逆転駆動させ該ガラスを所定量だけ開く方向に動作させ
る。
【0031】又、コントローラ2は、今得た周期差分値
PS0が正の値であって、この周期差分値PS0が1つ前に
得た周期差分値PS1未満となると、今得た周期差分値P
S0を予め定めた補正値P0 (本実施の形態では、補正値
P0 は「0」)に置き換えて補正するようになってい
る。尚、この補正値P0 は、予めメモリ2aに格納され
ている。
【0032】詳述すると、図2に示すように、ウィンド
ガラスにて何かが挟持されるとパルス周期T0 〜Tn が
徐々に長くなることから、今得た周期差分値PS0が1つ
前に得た周期差分値PS1未満となる変動は、挟まれによ
らない変動であるといえる。しかも、今得た周期差分値
PS0が正の値であるということは、挟まれによらない変
動であるにもかかわらず周期差分和PSTが増加すること
を意味することから、その増加が誤判定を引き起こす要
因となる。従って、コントローラ2は、今得た周期差分
値PS0が正の値であって、この周期差分値PS0が1つ前
に得た周期差分値PS1未満となると、今得た周期差分値
PS0を「0」に置き換えるため、挟まれによらない周期
差分値PS0の変動による周期差分和PSTの増加を抑制し
ている。その結果、本実施形態では、挟まれによらない
パルス周期T0 〜Tn の変動に対してウィンドガラスに
よる挟み込みの誤検出を抑制することが可能である。
【0033】又、図5(c)に示すような悪路走行で発
生する振動とウィンドガラスの摺動抵抗増加によるモー
タの回転速度の低下とによって、その時のパルス周期T
0 が平均パルス周期PAVE を中心に変動せず周期差分値
PS0〜PSn-1が全て正の値となる場合には、上記した周
期差分値PS0の補正による周期差分和PSTの増加の抑制
が有効である。
【0034】次に、上記のように構成されたパワーウィ
ンド装置1の作用を説明する。図3及び図4は、コント
ローラ2が実行するパワーウィンド装置1の挟持判定制
御ルーチンである。この制御ルーチンは、ウィンドガラ
スが閉まる方向に動作が開始されたとき、即ち前記閉動
作用スイッチ5のオン信号に基づいてスタートする。
【0035】ステップ21では、図2に示すようなパル
スセンサ10からのパルス信号SPを入力し、ステップ
22において、今入力されたパルス信号SP のパルス周
期T0 を求める。次に、ステップ23では、n個のパル
ス周期T1 〜Tn が得られたかどうか判定する。コント
ローラ2は、n個のパルス周期T1 〜Tn を得ていない
と、前記ステップ21に戻りパルス信号SP を入力す
る。つまり、コントローラ2は、n個のパルス周期T1
〜Tn を得るまでステップ21〜23を繰り返し、n個
のパルス周期T1 〜Tn を得るとステップ24に進む。
【0036】ステップ24では、n個のパルス周期T1
〜Tn を用いて、平均パルス周期PAVE (=(T1 +T
2 +・・・+Tn )/n)を算出する。次に、ステップ
25では、今求めたパルス周期T0 と平均パルス周期P
AVE との周期差分値PS0(=T0 −PAVE )を算出す
る。
【0037】次にステップ26では、今求めた周期差分
値PS0を含めてn個の周期差分値PS0〜PSn-1が得られ
たかどうか判定する。コントローラ2は、n個の周期差
分値PS0〜PSn-1を得ていないと、前記ステップ21に
戻る。つまり、コントローラ2は、n個の周期差分値P
S0〜PSn-1を得るまでステップ21〜26を繰り返し、
n個の該差分値PS0〜PSn-1を得ると図4に示すステッ
プ27に進む。
【0038】ステップ27では、今得た周期差分値PS0
が正の値であるか否かを判定する。コントローラ2は、
今得た周期差分値PS0が負の値であるとステップ28に
進み、ステップ28において、n個の周期差分値PS0〜
PSn-1を合計した周期差分和PSTを算出する。一方、今
得た周期差分値PS0が正の値であると、コントローラ2
はステップ29に進む。
【0039】ステップ29では、今得た周期差分値PS0
が1つ前に得た周期差分値PS1未満か否かを判定する。
コントローラ2は、今得た周期差分値PS0が1つ前に得
た周期差分値PS1以上のとき、前記ステップ28に進
む。一方、今得た周期差分値PS0が1つ前に得た周期差
分値PS1未満のとき、コントローラ2はステップ30に
進み、今得た周期差分値PS0を「0」に置き換えて、前
記ステップ28に進む。尚、今得た周期差分値PS0が
「0」に置き換えられたとき、コントローラ2は、次に
入力した周期差分値と比較するために置き換え前の周期
差分値PS0をメモリ2aに一時的に記憶する。そして、
コントローラ2は、ステップ28において周期差分和P
STを算出するとステップ31に進む。
【0040】ステップ31では、今算出された周期差分
和PSTと、前記しきい値PH とが比較される。そして、
その周期差分和PSTがしきい値PH より大きいと、コン
トローラ2はウィンドガラスにて何かが挟まったと判断
してステップ32に進む。ステップ32では、前記駆動
回路8を介して所定時間だけモータMを正転駆動から逆
転駆動に切り換え、ステップ33に進む。ステップ33
では、モータMを所定時間だけ逆転駆動させ、閉動作し
ているウィンドガラスを所定の量だけ開く方向に動作さ
せる。すると、ウィンドガラスにて挟持されたものを解
放することができるようになる。そして、ウィンドガラ
スを所定の量だけ開く方向に動作させた後、この制御ル
ーチンは終了する(エンド)。
【0041】一方、ステップ31において、周期差分和
PSTがしきい値PH 以下のときは何も挟まっていないと
判断してステップ34に進む。ステップ34では、モー
タMの正転駆動を続行させ、ウィンドガラスを引き続き
閉動作させる。次に、ステップ35では、ウィンドガラ
スが全閉状態か否かを判定する。即ち、前記リミットス
イッチ9がウィンドガラスにてオン作動されると、該ガ
ラスが全閉状態であると判定しステップ36に進む。ス
テップ36ではモータMの駆動を停止させ、その後、制
御ルーチンを終了する(エンド)。又、リミットスイッ
チ9がオン作動されていない場合には、ウィンドガラス
が閉動作途中であると判定し、図3に示すステップ21
に戻る。つまり、ウィンドガラスが全閉状態となるま
で、ステップ21〜31は繰り返される。このようにし
て、本実施の形態におけるコントローラ2は、ウィンド
ガラスの挟持有無の検出を行っている。
【0042】上記したように、本実施の形態によれば、
以下の特徴を有する。 (1)ウィンドガラスにて何かが挟持されるとパルス周
期T0 〜Tn が徐々に長くなることから、今得た周期差
分値PS0が1つ前に得た周期差分値PS1未満となる変動
は、挟まれによらない変動であるといえる。しかも、今
得た周期差分値PS0が正の値であるということは、挟ま
れによらない変動であるにもかかわらず周期差分和PST
が増加することを意味し、その増加が誤判定を引き起こ
す要因となる。本実施形態のコントローラ2は、今得た
周期差分値PS0が正の値であって、この周期差分値PS0
が1つ前に得た周期差分値PS1未満となると、今得た周
期差分値PS0を補正するようにした。従って、挟まれに
よらない周期差分値PS0の変動による周期差分和PSTの
増加が抑制され、ウィンドガラスによる挟み込みの誤検
出を抑制することができる。
【0043】又、図5(c)に示すような悪路走行で発
生する振動とウィンドガラスの摺動抵抗増加によるモー
タの回転速度の低下とによって、その時のパルス周期T
0 が平均パルス周期PAVE を中心に変動せず周期差分値
PS0〜PSn-1が全て正の値となる場合には、上記した周
期差分値PS0の補正による周期差分和PSTの増加の抑制
が有効である。
【0044】(2)しかも、コントローラ2は、上記し
た補正されるべき周期差分値PS0を予め定めた補正値P
0 に置き換えるようにした。従って、コントローラ2
は、特別な計算をする必要がないため、その補正を簡単
かつ確実に行うことができる。
【0045】尚、本発明は前記実施の形態の他、以下の
態様で実施してもよい。 ○上記実施の形態では、コントローラ2は補正されるべ
き周期差分値PS0を予め定めた補正値P0 に置き換えた
が、その状態に最適となるように計算した補正値に置き
換えるようにしてもよい。
【0046】○上記実施の形態では、補正値P0 を
「0」としたが、他の数値であってもよい。 ○上記実施の形態では、悪路走行時におけるウィンドガ
ラスの全閉位置付近でのパルス周期T0 〜Tn の変動に
基づく誤判定を抑制するようにしたが、別の原因による
パルス周期の変動に基づく誤判定も抑制することができ
る。
【0047】尚、上記に記載したウィンドガラスは、サ
イドドア、スライドドア、サンルーフ等に対してそれぞ
れ使用され電動で開閉される全てのウィンドガラスのこ
とをいう。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
パルス周期の変動にて挟まれ検出を行うウィンドガラス
の挟持有無検出装置において、挟まれによらないパルス
周期の変動に対して該ガラスによる挟み込みの誤検出を
抑制することができるウィンドガラスの挟持有無検出装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるパワーウィンド装置の
電気的構成図。
【図2】 パルス信号を示す波形図。
【図3】 挟持判定ルーチンを示すフローチャート。
【図4】 同じく挟持判定ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図5】 (a)〜(c)は、悪路走行時におけるパル
ス周期の変動を示す波形図。
【符号の説明】
2…判定手段、周期差分値演算手段、周期差分和演算手
段、及び、補正手段としてのコントローラ、8…駆動回
路を構成するリレー駆動回路、8a…駆動回路を構成す
るリレー回路、M…モータ、P0 …補正値、PAVE …平
均パルス周期、PH …しきい値、PS0〜PSn-1…周期差
分値、PST…周期差分和、SP …パルス信号、T0 〜T
n …パルス周期。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウィンドガラスを開閉動作させるモータ
    (M)に対して正逆転駆動させるための駆動電源を供給
    する駆動回路(8,8a)と、 前記モータ(M)の回転速度に相対したパルス周期(T
    0 )のパルス信号(SP )を入力し、その時々のパルス
    信号(SP )のパルス周期(T0 )を求め、予め定めた
    過去の複数個のパルス周期(T1 〜Tn )とで平均パル
    ス周期(PAVE)を求め、その平均パルス周期(PAVE
    )とその時のパルス周期(T0 )とで周期差分値(PS
    0)を求める周期差分値演算手段(2)と、 前記周期差分値演算手段(2)にて算出されたその時の
    周期差分値(PS0)と予め定めた過去の複数個の周期差
    分値(PS1〜PSn-1)とを合計した周期差分和(PST)
    を算出する周期差分和演算手段(2)と、 前記周期差分和(PST)が挟持有無を決定するためのし
    きい値(PH )と比較することにより、ウィンドガラス
    の閉動作時において、周期差分和(PST)がしきい値
    (PH )を超えたとき該ガラスにて何かが挟持されたと
    判定し、前記駆動回路(8,8a)を介して前記モータ
    (M)を反転駆動させる判定手段(2)とを備えたウィ
    ンドガラスの挟持有無検出装置において、 前記周期差分値演算手段(2)にて算出されたその時の
    周期差分値(PS0)が正の値であって、その時の周期差
    分値(PS0)が1つ前に算出された周期差分値(PS1)
    未満のとき、その時の周期差分値(PS0)を補正する補
    正手段(2)を備えたことを特徴とするウィンドガラス
    の挟持有無検出装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段(2)は、補正されるべき
    その時の周期差分値(PS0)を予め定めた補正値(P0
    )に置き換えて補正するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載のウィンドガラスの挟持有無検出装置。
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