JPH11133254A - ポリマー光導波路、光集積回路、及び光モジュール - Google Patents
ポリマー光導波路、光集積回路、及び光モジュールInfo
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- JPH11133254A JPH11133254A JP29749697A JP29749697A JPH11133254A JP H11133254 A JPH11133254 A JP H11133254A JP 29749697 A JP29749697 A JP 29749697A JP 29749697 A JP29749697 A JP 29749697A JP H11133254 A JPH11133254 A JP H11133254A
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Abstract
マー光導波路を提供する。 【解決手段】 基板上に下部クラッド層(屈折率
n1 )、コア層(屈折率n2 )を順次塗布し、コア層の
不要部を除去した後、再度第1の上部クラッド層(屈折
率n3 )、第2の上部クラッド層(屈折率n4 )を順次
塗布してポリマー光導波路を作製する。各層の屈折率
は、n2 >n3 >n1 ,n4 と設定する。
Description
光導波路、並びにその光導波路を用いた光集積回路及び
光モジュールに関する。
指して、光導波路及びそれを用いた光集積回路や光モジ
ュールの研究が活発化している。特に、基板にポリマー
を塗布して作製するポリマー光導波路は、作製が容易で
量産性に優れて低コスト化も期待できることから、近年
注目されている。ポリマー材料としては、ポリメタクリ
ルレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポ
リイミド等が挙げられる。このうちポリイミドは耐熱性
に優れて信頼性が高く、ドライエッチング等の加工も容
易である。ポリイミドを用いたシングルモード光導波路
については、例えば、特開平4−9807号公報、特開
平9−219020号公報、電子情報通信学会技術報告
OME95−52,pp.37−42等に記載されてい
る。
ルモード光導波路の構造を図6に示す。この光導波路は
以下のプロセスで作製する。まずシリコン、石英などの
無機基板101上に、下部クラッド層102(屈折率n
0 )となるポリイミドの前駆体(ポリアミド酸)を塗布
し、ベークによってイミド化する。次に、コア層103
(屈折率n1 )となるポリイミド(n1 >n0 )の前駆
体を塗布・ベークし、フォトリソグラフィーとドライエ
ッチングを用いて不要部を除去する。最後に、上部クラ
ッド層104(屈折率n0 )となるポリイミドの前駆体
(下部クラッド層と同じ)を塗布・ベークして埋込型の
光導波路ができる。
ルモードファイバとの結合損、及び導波路作製の観点か
ら屈折率n1 と屈折率n0 の差は約0.3%に、コアの
寸法は約8×8μmに、クラッド層の厚さは10〜20
μm程度に設定される。また、通信で使用される波長
1.3〜1.5μmの光に対する吸収を小さくするため
に、コア層やクラッド層にはフッ素化を行ったポリイミ
ドが用いられる。
イミドを用いて図6に示す従来の光導波路を作製して
も、その導波路の伝搬損失が光の偏光方向によって大き
く異なるという問題がある。例えば、試作した屈折率差
0.3%、コア7×7μm、下部クラッド層厚10μ
m、上部クラッド層厚15μmのポリイミド光導波路の
TE、TM光に対する伝搬損失はそれぞれ0.6、1.
1dB/cmとなり、TM光に対する損失がTE光に対
する損失よりも大きくなってしまう。このために従来構
造の導波路を用いて光集積回路を作製しても、挿入損失
に大きな偏波依存性(polarization dependent loss:
PDL)が現れて実用上大きな障害となっている。ポリ
イミドの光導波路が大きなPDLを持つ原因としては、
膨張係数の異なる無機基板上に作製したポリイミド膜の
持つ大きな複屈折(0.6%程度)が考えられる。この
複屈折のためにTE光とTM光に対する導路波路の閉じ
込め強度が異なり、閉じ込めの弱いTM光は導波路表面
まで広がったり、基板へ漏れたりして伝搬損失が大きく
なる。
ラッドの屈折率差を大きくしたり、 クラッド層を厚くすることにより、光の閉じ込めを強
くして、TM光についても導波路表面や基板の影響を受
けないようにすることが考えられる。しかしながら、前
者の場合には、導波路をシングルモードにするために導
波路の幅を狭くする必要が生じてフォトリソグラフィー
やドライエッチング等のプロセスが難しくなったり、屈
折率差が大きくなるためにエッチングの際に生じる側面
の凹凸による伝播損失の増加が大きくなるという問題が
ある。また導波路のスポットサイズも小さくなってシン
グルモードファイバとの結合損失が大きくなるという問
題もある。また、後者の場合には、ポリイミドと基板の
熱膨張係数の差によって生じる基板の反りが大きくなっ
て作製プロセスが極めて難しくなるという問題がある。
また、導波路上に薄膜ヒータ設けて導波路の熱光学効果
を利用する光スイッチなどでは、クラッド層を厚くする
とスイッチング時間が長くなるという問題もある。
鑑みてなされたもので、複屈折の大きなポリイミドを用
いてもPDLが小さく作製が容易で低損失な光導波路を
提供し、更にこの導波路を用いて特性の優れた光集積回
路や光モジュールを提供することを目的とする。
層とクラッド層との屈折率差を、構造的に基板に平行な
方向より基板に垂直な方向に大きくし、基板に垂直な方
向の閉じ込め強度を強めることで前記目的を達成する。
すなわち、本発明は、コア層とクラッド層とを基板上に
積層して形成された光導波路において、基板の面に平行
な方向からコア層を挟むクラッド層より屈折率の小さな
クラッド層で基板の面に垂直な方向からコア層を挟んだ
ことを特徴とする。基板に垂直な方向からコア層を挟む
クラッド層は、必ずしもコア層に接している必要はな
い。
上に、ポリマーから成る下部クラッド層(屈折率n1 )
とポリマーから成るコア層(屈折率n2 )を順次塗布
し、前記コア層の不要部を除去した後、再度ポリマーか
ら成る第1の上部クラッド層(屈折率n3 )とポリマー
から成る第2の上部クラッド層(屈折率n4 )を順次塗
布して作製する埋込型のポリマー光導波路であって、各
層の屈折率の間に n2 >n3 >n1 ,n4 の関係があることを特徴とする。
上に、ポリマーから成る第1の下部クラッド層(屈折率
n5 )、ポリマーから成る第2の下部クラッド層(屈折
率n6 )、ポリマーから成るコア層(屈折率n7 )を順
次塗布し、前記コア層の不要部を除去した後、再度ポリ
マーから成る第1の上部クラッド層(屈折率n8 )、ポ
リマーから成る第2の上部クラッド層(屈折率n9 )を
順次塗布して作製する埋込型のポリマー光導波路であっ
て、各層の屈折率の間に n7 >n6 >n5 n7 >n8 >n9 の関係があることを特徴とする。
屈折率差が大きすぎる場合には、導波路をシングルモー
ドにするために導波路の幅を小さくする必要があり作製
が難しく、またエッチングにより生じる導波路側面の凹
凸による散乱損失が大きくなる。さらに、シングルモー
ドファイバとの結合損失を小さくするためには、コア層
と第1の上部クラッド層の屈折率差は、シングルモード
ファイバの屈折率差である0.3%をベースにして±
0.1%の範囲に設定するのが好ましい。
界面の影響によるPDLを効果的に抑えるためには、コ
ア層と下部クラッド層(又は第1の下部クラッド層)及
びコア層と第2のクラッド層の屈折率差は大きく、少な
くとも0.5%以上に設定する必要がある。各層を構成
するポリマーは全てポリイミド、例えば下記の化学式
〔化1〕で表されるポリイミドとすることができる。
模式図である。説明を簡単にするため、図5(a)〜
(e)において同じ機能部分、特に同じ屈折率の関係を
有する部分には同じ符号を付して示した。図5(a)
は、基板51上に下部クラッド層52を形成し、その上
にコア層53とコア層53を側方から挟む第1の上部ク
ラッド層54を形成し、更にその上に第2の上部クラッ
ド層54を形成した光導波路を示す。下部クラッド層5
2及び第2の上部クラッド層55の屈折率は、第1の上
部クラッド層54の屈折率より小さい。図5(b)は、
第2の上部クラッド層55の下方に更に1層のクラッド
層54aを追加的に設けた光導波路の例である。クラッ
ド層54aの屈折率は第1の上部クラッド層54より小
さく、第2の上部クラッド層55より大きければよい
が、典型的には第1の上部クラッド層54と同じ屈折率
とすればよい。図5(c)は、図5(b)に示したクラ
ッド層54aを第1の上部クラッド層54と一体的に形
成した光導波路の例を示す。
ラッド層からなる層の上下に1層ずつのクラッド層54
a,54bを追加的に設けた光導波路の例を示す。クラ
ッド層54aの屈折率は第1の上部クラッド層54より
小さく第2の上部クラッド層55より大きく、またクラ
ッド層54bの屈折率は第1の上部クラッド層54より
小さく下部クラッド層52より大きければよいが、典型
的には第1の上部クラッド層54と同じ屈折率とすれば
よい。図5(e)は、図5(d)に示したクラッド層5
4aを第1の上部クラッド層54と一体的に形成した光
導波路の例を示す。
ッチ、Y分岐、方向性結合器、波長フィルタなどを単体
であるいは組み合わせてモノリシックに形成することで
光集積回路を製作することができる。あるいは、本発明
のポリマー光導波路を有する基板の上に、半導体レーザ
又はフォトダイオードを実装して光モジュールを構成す
ることができる。
施の形態を説明する。図1は、本発明による光導波路の
例を示す模式図である。まず、これを用いて本発明の作
用を述べる。この光導波路は、基板1上に下部クラッド
層2のポリイミド及びコア層3のポリイミドを塗布し、
コア層3をエッチングした後に屈折率の異なる2種類の
ポリイミドを塗布することによって、2層の上部クラッ
ド層4,5を設けている。
ラッド層4、第2上部クラッド層5の屈折率をそれぞれ
n1 、n2 、n3 、n4 (n2 >n3 >n1 、n4 )と
する。下部クラッド層2の屈折率n1 とコア層3の屈折
率n2 の差は大きく(例えば0.6%程度)設定してい
るので、光が基板1に漏れてPDLを生じることは無
い。一方、コア層3の屈折率n2 と第1上部クラッド層
4の屈折率n3 の差は、従来と同じ約0.3%に設定し
ている。従って、導波路の幅は従来と同じ8μm程度で
シングルモードになり、フォトリソグラフィーやドライ
エッチング技術は従来と同じレベルで問題を生じない。
またコア側面の屈折率差が従来と変わらないため、エッ
チング側面の凸凹による散乱損失も従来に比べて増加し
ない。
空気との界面の影響を受けてPDLを生じないように第
2上部クラッド層5を有し、コア層3の屈折率n2 と第
2上部クラッド層5の屈折率n4 の差は大きく(例えば
0.6%程度)設定している。この光導波路では、基板
に垂直方向の屈折率差を大きくしたためにシングルモー
ドにするためにはコア層3の厚さを6μm程度に薄くす
る必要があり、垂直方向のスポットサイズが減少して光
ファイバとの結合損失が多少増えるが、水平方向の屈折
率差は従来と同じために水平方向のスポットサイズはシ
ングルモードファイバと一致することができる。
単に屈折率差を増やしてPDLを小さくした場合より
も、結合損失の増加を小さく押さえることができる。以
上により、本発明により散乱損失や結合損失が小さく、
PDLが小さなポリイミド光導波路を従来のプロセス技
術で容易に提供できる。本発明において用いるポリイミ
ドは、特に限定されるものではなく、使用波長帯におい
て透明性に優れるポリイミドが用いられる。1.3μm
あるいは1.55μm帯等の通信波長帯において使用す
る場合には、一般にはフッ素を含有したフッ素化ポリイ
ミドを用いることができる。この種のフッ素化ポリイミ
ドはその原料であるジアミンあるいは二酸無水物の少な
くとも一成分にフッ素を含有するモノマを用いることに
より容易に合成できる。フッ素を導入することにより近
赤外領域での透明性が向上し、またフッ素の量を制御す
ることにより屈折率を制御することができる。
例について説明する。作製に用いるポリイミドの例とし
ては、前記化学式〔化1〕で表される2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物(6FDA)と2,2’−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TFD
B)又は4,4’−オキシジアニリン(ODA)から合
成されるフッ素化ポリイミドを挙げることができる。本
ポリイミドでは、ODAの比(x)を大きくすることに
より屈折率を大きくできる。
れるポリイミド(x=0)の前駆体であるポリアミド酸
のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(15wt%)を
スピンコートにより塗布し、ベークによってイミド化を
行い、下部クラッド層2(厚さ10μm)を形成する。
同様に、〔化1〕で表されるポリイミド(x=0.2)
の前駆体の溶液を塗布・ベークしてコア層3(厚さ6μ
m)を設けて、ホトリソグラフィとO2 ガスによるドラ
イエッチングを用いてコア層の不要部分を除去する。エ
ッチングに用いたマスクを除去した後、〔化1〕で表さ
れるポリイミド(x=0.1)の前駆体の溶液を塗布・
ベークして第1上部クラッド層4(平坦部における厚さ
10μm)を設け、更に、〔化1〕で表されるポリイミ
ド(x=0)の前駆体の溶液を塗布・ベークして第2上
部クラッド層5(厚さ5μm)を設けた。ODAの比x
を上記の値に設定することにより、コア層3と下部クラ
ッド層2及び第2上部クラッド層5の屈折率差を0.6
%に、コア層3と第1上部クラッド層4の屈折率差を
0.3%に設定している。また導波路幅は8μmとし
た。
て、長さ6cmの導波路の両端面をシングルモードファ
イバで光結合して特性を評価した。測定波長1.55μ
mにおいてファイバ間の挿入損失は3.0dBであり、
PDLは0.2dB以下と小さな値が得られた。同時
に、図6に示す従来構造の光導波路(下部クラッド層厚
10μm、コア層8×8μm、上部クラッド層厚15μ
m、コア・クラッドの屈折率差0.3%)を作製した
が、PDLは5dB以上と大きくなった。
る光導波路の他の実施例について説明する。図1の実施
例は下部クラッド層が一層のポリイミド層からなる場合
の例であったが、ここで説明する実施例は、下部クラッ
ド層が屈折率の異なる2層のポリイミドから構成されて
いる光導波路の例である。図2に示すように、この実施
例の光導波路は、下部クラッド層が第1下部クラッド層
6と第2下部クラッド層7の2層のポリイミドからな
る。ここでは、第1下部クラッド層6、第2下部クラッ
ド層7、コア層3、第1上部クラッド層4、第2上部ク
ラッド層5のポリイミドの組成をx=0,0.2,0.
3,0.2,0に、膜厚を5,5,7,10,5μmに
それぞれ設定して前記実施例と同様に光導波路を作製し
た。この構造では、コア層3と第1下部クラッド層6及
びコア層3と第2上部クラッド層5の屈折率差が0.9
%と大きく、基板1や空気との界面に光が広がることを
押さえてPDLが発生するのを防いでいる。一方、コア
層3とコア層の脇を埋める第1上部クラッド層4の屈折
率差は0.3%と小さいために、従来と同じ導波路幅
(8μm)でシングルモードにできる。作製した導波路
(長さ6cm)のPDLは0.2dB以下と小さな値が
得られた。
集積回路の一例である光スイッチを示し、図3(a)は
平面図、図3(b)はそのA−A′断面図である。この
光スイッチは、導波路上に設けた薄膜ヒータにより導波
路の屈折率を変化させて光路の切り替えを行うY分岐型
のスイッチを多段に集積化したサイズ1×4の光スイッ
チである。
した。まず、シリコン基板1上に、前記〔化1〕で表さ
れるポリイミド(x=0)の前駆体のN,N−ジメチル
アセトアミド溶液をスピンコートにより塗布し、ベーク
によりイミド化を行って下部クラッド層2(厚さ10μ
m)を形成する。同様に、〔化1〕で表されるポリイミ
ド(x=0.2)の前駆体の溶液を塗布・ベークしてコ
ア層3(厚さ6μm)を設ける。次に、ホトリソグラフ
ィとO2 ガスによるドライエッチングを用いてコア層を
パターニングして導波路パターン及びY分岐を形成す
る。エッチングに用いたマスクを除去した後、〔化1〕
で表されるポリイミド(x=0.1)の前駆体の溶液を
塗布・ベークして第1上部クラッド層4(平坦部におけ
る厚さ10μm)を設け、〔化1〕で表されるポリイミ
ド(x=0)の前駆体の溶液を塗布・ベークして第2上
部クラッド層5(厚さ5μm)を設けた。導波路上面に
Crを真空蒸着して薄膜ヒータ10を設けた。導波路幅
は8μm、スイッチ部の分岐角は0.1度、スイッチ部
(ヒータ)の長さは各10mm、全素子長は40mmと
した。
し、導波路の入出力端面をシングルモードファイバ11
で光結合して光スイッチの特性を評価した。波長1.5
5μmにおいて、作製した光スイッチのファイバ間挿入
損失は4.0dBであり、PDLは0.2dB以下と小
さな値が得られた。また、各ヒータ当たり100mWで
消光比20dB以上でスイッチングした。
用いた光モジュールの内部構造を示す。このモジュール
は、フォトダイオード43とレーザダイオード42及び
導波路Y分岐を有するピンポン光伝送用送受信光モジュ
ールである。この光モジュールを以下の手順で作製し
た。まず、SiO2 膜40を有するシリコン基板1上に
Cr/Au電極41を設けた。次に、前記〔化1〕で表
されるポリイミド(x=0)の前駆体のN,N−ジメチ
ルアセトアミド溶液をスピンコートにより塗布・ベーク
して第1下部クラッド層6(厚さ5μm)を設ける。同
様に〔化1〕で表されるポリイミド(x=0.2)の前
駆体の溶液を塗布・ベークして第2下部クラッド層7
(厚さ5μm)を設ける。〔化1〕で表されるポリイミ
ド(x=0.3)の前駆体の溶液を塗布・ベークしてコ
ア層3(厚さ6μm)を設け、ホトリソグラフィとO2
ガスによるドライエッチングによって導波路パターン及
びY分岐を形成する。エッチングに用いたマスクを除去
した後、〔化1〕で表されるポリイミド(x=0.2)
の前駆体の溶液を塗布・ベークして第1上部クラッド層
4(平坦部における厚さ10μm)を設け、〔化1〕で
表されるポリイミド(x=0)の前駆体の溶液を塗布・
ベークして第2上部クラッド層5(厚さ5μm)を設け
た。
よって基板上の一部のポリマー層を完全に除去して、素
子搭載部及び電極引出し部を露出した。搭載部にレーザ
ダイオード42及び導波路型フォトダイオード43を搭
載し、基板端面に光ファイバ11を接着した。更に、こ
れを金属パッケージに入れ気密封止を行って、光モジュ
ールを完成した。作製した光モジュールの受信特性を評
価したところ、受信感度の偏波依存性は0.2dB以下
であった。これはポリイミド導波路やY分岐のPDLが
小さいためである。
リイミドを用いて光導波路を構成する場合について説明
したが、他のカルボン酸二無水物と他のジアミンを用い
て合成される他のあらゆるポリイミドあるいはその共重
合体を用いても同様の光導波路を構成することができ
る。さらに、ポリイミド以外の複屈折が大きなポリマー
を用いた場合でも同様にPDLを低減する効果があるこ
とも言うまでもない。
が大きなポリマーを用いても偏波依存性の少ない光導波
路を実現できる。また、この光導波路を用いて光集積回
路や光モジュールを構成することにより、偏波依存性が
小さく特性が優れた光集積回路や光モジュールを得るこ
とができる。
図。
模式図。
光スイッチを示す図。
ュールを示す図。
模式図。
上部クラッド層、5…第2上部クラッド層、6…第1下
部クラッド層、7…第2下部クラッド層、10…薄膜ヒ
ータ、11…シングルモードファイバ、40…SiO2
膜、41…Cr/Au電極、42…レーザダイオード、
43…導波路型フォトダイオード、51…基板、52…
下部クラッド層、53…コア層、54…第1の上部クラ
ッド層、54a,54b…クラッド層、55…第2の上
部クラッド層、101…基板、102…下部クラッド層
102、103…コア層、104…上部クラッド層
Claims (10)
- 【請求項1】 ポリマーからなるコア層とポリマーから
なるクラッド層とを基板上に積層して形成された光導波
路において、前記基板の面に平行な方向から前記コア層
を挟むクラッド層より屈折率の小さなクラッド層で前記
基板の面に垂直な方向から前記コア層を挟んだことを特
徴とする光導波路。 - 【請求項2】 基板上に、ポリマーから成る下部クラッ
ド層(屈折率n1 )とポリマーから成るコア層(屈折率
n2 )を順次塗布し、前記コア層の不要部を除去した
後、再度ポリマーから成る第1の上部クラッド層(屈折
率n3 )とポリマーから成る第2の上部クラッド層(屈
折率n4 )を順次塗布して作製する埋込型のポリマー光
導波路であって、各層の屈折率の間に n2 >n3 >n1 ,n4 の関係があることを特徴とするポリマー光導波路。 - 【請求項3】 各層の屈折率が次の関係 0.002≦(n2 −n3 )/n2 ≦0.004 (n2 −n1 )/n2 ≧0.005 (n2 −n4 )/n2 ≧0.005 を満たすことを特徴とする請求項2に記載のポリマー光
導波路。 - 【請求項4】 基板上に、ポリマーから成る第1の下部
クラッド層(屈折率n5 )、ポリマーから成る第2の下
部クラッド層(屈折率n6 )、ポリマーから成るコア層
(屈折率n7 )を順次塗布し、前記コア層の不要部を除
去した後、再度ポリマーから成る第1の上部クラッド層
(屈折率n8 )、ポリマーから成る第2の上部クラッド
層(屈折率n9 )を順次塗布して作製する埋込型のポリ
マー光導波路であって、各層の屈折率の間に n7 >n6 >n5 n7 >n8 >n9 の関係があることを特徴とするポリマー光導波路。 - 【請求項5】 各層の屈折率が次の関係、 0.002≦(n7 −n8 )/n7 ≦0.004 (n7 −n5 )/n7 ≧0.005 (n7 −n9 )/n7 ≧0.005 を満たすことを特徴とする請求項4に記載のポリマー光
導波路。 - 【請求項6】 前記各層を構成するポリマーが全てポリ
イミドであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項に記載のポリマー光導波路。 - 【請求項7】 前記各層を構成するポリマーが下記の化
学式 で表されるポリイミドであることを特徴とする請求項6
に記載のポリマー光導波路。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のポリ
マー光導波路を用いたことを特徴とする光集積回路。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項記載のポリ
マー光導波路を用いたことを特徴とする光スイッチ。 - 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか1項記載のポ
リマー光導波路を有する基板の上に、半導体レーザ又は
フォトダイオードを実装したことを特徴とする光モジュ
ール。
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