JPH11133220A - 光フィルタの作製方法 - Google Patents

光フィルタの作製方法

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JPH11133220A
JPH11133220A JP9294503A JP29450397A JPH11133220A JP H11133220 A JPH11133220 A JP H11133220A JP 9294503 A JP9294503 A JP 9294503A JP 29450397 A JP29450397 A JP 29450397A JP H11133220 A JPH11133220 A JP H11133220A
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optical filter
light
specific wavelength
manufacturing
phase mask
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JP9294503A
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Yoshitaka Terao
芳孝 寺尾
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光フィルタ作製のためのレーザ照射光の反射
光に干渉を生じさせないようにすること。 【解決手段】 この光フィルタの作製方法では、特定波
長感光性光伝搬手段22に対し位相マスク14を介して
上方から特定波長のレーザ光12を照射して、選択的に
グレーティング領域を形成することにより光フィルタを
製造するにあたり、位相マスク14および特定波長感光
性光伝搬手段22の双方またはいずれか一方の光反射領
域に、反射防止膜34を形成する第1の工程と、位相マ
スク14および反射防止膜34を介して特定波長感光性
光伝搬手段22にレーザ光を照射する第2の工程と含む
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光フィルタ、特
にファイバーブラッググレーテイング(以下,FBGと
略称する)を作製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信における波長フィルタリン
グや分散補償器として光ファイバに周期的な屈折率変化
を施したFBGが用いられている。周期的な屈折率変化
を起こさせるためには、参考文献1(米国特許第536
7588号)に開示されているような、位相マスク法が
用いられている。以下、FBGの製造プロセスについて
図4を用いて説明する。
【0003】図4(A)は、FBGを作製するための従
来の光フィルタの作製方法を示す概略構成図および図4
(B)は、図4(A)の楕円で囲った部分の拡大図であ
る。図4を用いて、FBGを作製するプロセスにつき説
明する。
【0004】図4(A)において、レーザ光源2(ここ
ではラムダ・フィジックス製KrFエキシマレーザ)か
ら波長248nmのレーザ光4が出力される。次に、こ
のレーザ光4は、アッテネータ(出力調整器)6を通過
し、ミラー8により方向を変換し、シリンドリカルレン
ズ10でビーム径が調整されて照射用レーザ光12とな
り、位相マスク14に照射される。
【0005】図4(B)において、この位相マスク14
の下面には、回折格子16が形成されている。よって、
この回折格子16でレーザ光12は回析されて、位相マ
スク14の下部には回析光18が干渉し合って干渉縞を
生じる。位相マスク14の下側にはクラッド部20が露
出された状態の、特定波長感光性光伝搬手段、ここでは
紫外線感光性光ファイバ22(例えば、コーニング社製
の商品番号:コーニング28)が設置されている。従っ
て、回析光18の光強度の高い部分が紫外線感光性光フ
ァイバ22のコア部24に局所的な屈折率変化部26を
生じさせて、屈折率が不変の部分と変化した部分とによ
りグレーティング部を形成している。
【0006】このグレーテイングを有する紫外線感光性
光ファイバ22の軸方向から波長1550nmの赤外線
レーザ光である入射光28を入射させると、以下の条件
式(1)に示す波長λb の光30はブラッグ反射により
入射端32に出射される。
【0007】 λb =2・neff ・Λ ‥‥‥‥‥‥‥(1) ここで、λb は入射光の波長、neff はグレーティング
部の実効屈折率、およびΛはファイバの屈折率変化の周
期をそれぞれ表している。
【0008】また、位相マスク14(石英ガラス製)
は、通常、その表面もしくは裏面のどちらか一方に、回
析格子16となる凹凸パターンが形成されている。そし
て、この周期Λは、凹凸の周期の2倍となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、位相マ
スク14および特定波長感光性光伝搬手段、ここでは紫
外線感光性光ファイバ22などの光導波路材料は、Si
2 をベースとしてに作製されている。このため、位相
マスク14の屈折率と紫外線感光性光ファイバ22の屈
折率との差はほとんど無い。
【0010】また、図5(A)および(B)に示すよう
に、位相マスク14と紫外線感光性光ファイバ22の間
に微小でも隙間(例えば、d1 やd2 やd3 等)がある
と(通常、感光性光ファイバの被膜厚は約60μmなの
で、グレーティング領域の被膜を剥がした後は約60μ
mの隙間があく)、位相マスク14の表面と紫外線感光
性光ファイバ22の表面との間でレーザ光12の反射光
が干渉を起こす。すなわち、位相マスク14の表面は平
坦面であるのに対し、紫外線感光性光ファイバ22の表
面は曲面であるので、位相マスク14と紫外線感光性光
ファイバ22との間に隙間が形成される。この隙間を通
過する光の紫外線感光性光ファイバ22の表面で反射し
てできる反射光は、互いに隣接する光が光路差を有して
いるので、上から眺めるとニュートンリングのような干
渉縞が発生する。そのため、紫外線感光性光ファイバ2
2のコア部24中の、干渉で光が強め合った箇所に、不
本意な屈折率変化を生じさせ、設計通りの回析格子が作
製できないといった問題があった。
【0011】そこで、感光性光ファイバに反射光に起因
する干渉を生じさせない光フィルタの作製方法の出現が
望まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的の達成のため、
この発明の光フィルタの作製方法によれば、特定波長感
光性光伝搬手段に対し位相マスクを介して上方から特定
波長のレーザ光を照射して、選択的にグレーティング領
域を形成することにより光フィルタを製造するにあた
り、位相マスクおよび特定波長感光性光伝搬手段の双方
またはいずれか一方の光反射領域に、反射防止膜を形成
する第1の工程と、位相マスクおよび反射防止膜を介し
て特定波長感光性光伝搬手段にレーザ光を照射する第2
の工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】このように構成すれば、光反射領域に反射
防止膜を形成した後に、この反射防止膜を介して特定波
長感光性光伝搬手段の表面にレーザを照射するので、位
相マスクあるいは特定波長感光性光伝搬手段の表面に光
が照射されても、反射防止膜により反射光が吸収され
る。従って、位相マスクの表面と特定波長感光性光伝搬
手段の表面でのレーザ光の反射による干渉の発生が抑え
られ(干渉縞抑止効果)、その結果、特定波長感光性光
伝搬手段に対して不本意な屈折率の変化を生じさせるこ
ともない。
【0014】また、この場合、反射防止膜は、レーザ光
を透過する材料から成り、および反射防止膜の膜厚D
は、以下の条件式を満たすように形成される。
【0015】D=λ・{(2n+1)/4} 但し、λはレーザ光の波長を表し、およびnは0以上の
正の整数とする。
【0016】反射防止膜をこの条件を満たすようにすれ
ば、反射防止膜の光吸収効果が十分に発揮され、干渉縞
の発生を確実に抑止できる。
【0017】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、光反射領域を、位相マスクの、特定波長感光性光伝
搬手段に対向する面、および特定波長感光性光伝搬手段
の、位相マスクに対向する面とするのが良い。このよう
に構成すれば、上述した干渉縞抑止効果がより確実に達
成できる。
【0018】また、この発明の好適実施例によれば、光
反射領域を、特定波長感光性光伝搬手段の、位相マスク
に対向する面とするのが良い。このように構成しても、
上述した干渉縞抑止効果が得られる。
【0019】また、この発明の他の好適実施例によれ
ば、光反射領域を、位相マスクの、特定波長感光性光伝
搬手段に対向する面とするのが良い。
【0020】このように構成すれば、上述した干渉縞抑
止効果に加えて、位相マスクに反射防止膜を形成してあ
るので、FBG等の製造終了毎に紫外線感光性光ファイ
バに反射防止膜を新たに形成する手間が不要となり、F
BG等の量産化に適している。
【0021】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、特定波長感光性光伝搬手段を、特定波長感光性光フ
ァイバとするのが良い。
【0022】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、特定波長感光性光伝搬手段を、特定波長感光性平板
型光導波路とするのが良い。
【0023】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、反射防止膜を、フッ化カルシュウム(CaF)膜と
するのが良い。
【0024】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、反射防止膜を、フッ化マグネシウム(MgF)膜と
するのが良い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。なお、図中、各構成成分の
大きさ、形状および配置関係は、この発明が理解できる
程度に概略的に示してあるにすぎず、また、以下に説明
する数値的条件は単なる例示にすぎないことを理解され
たい。
【0026】[第1の実施の形態]図1(A)は、この
発明の光フィルタの作製方法の第1の実施の形態を示す
概略図および図1(B)は図1(A)の楕円で囲った部
分の拡大図である。
【0027】以下、図1を参照して、この実施の形態の
光フィルタの作製方法につき説明する。なお、図4を参
照して説明した従来の装置の構成成分と同一の構成成分
については、同一の符号を付して示し、説明の必要があ
る場合を除き、その詳細な説明を省略する。
【0028】この発明の光フィルタの作製方法によれ
ば、特定波長感光性光伝搬手段22に対し位相マスク1
4を介して上方から特定波長のレーザ光12を照射す
る。この特定波長感光性光伝搬手段22として、ここで
は、例えば紫外線感光性光ファイバ(例えば、コーニン
グ社製の商品番号:コーニング28)を用い、また、レ
ーザ光12として、ここでは例えば波長248nmのレ
ーザ光を使用する。そして、このレーザ照射により、こ
の光ファイバのコア部24に選択的にグレーティング領
域を形成して光フィルタ、ここではファイバーブラッグ
グレーティング(FBG)を作製する。
【0029】第1の実施の形態では、紫外線感光性光フ
ァイバ22の位相マスク14に対向する面の光反射領域
に、反射防止膜34を形成する第1の工程と、位相マス
ク14および反射防止膜34を介して紫外線感光性光フ
ァイバ22にレーザ光を照射する第2の工程とを含む点
にある。反射防止膜34の形成は、蒸着やスパッタリン
グを用いるのが良い。
【0030】さらに反射防止膜34を、好ましくは、特
定波長のレーザ光12、すなわちここでは例えば波長2
48nmの紫外線レーザ光を透過する材料、例えば紫外
線レーザ光に対して透明な材料で形成する。
【0031】また、さらに、反射防止膜34の膜厚D
を、好ましくは、以下の条件式(2)を満たすように形
成するのが良い。
【0032】 D=λ・{(2n+1)/4}‥‥‥‥(2) 但し、λはレーザ光の波長を表し、また、nは0以上の
正の整数とする。
【0033】次に、この条件式(2)の原理について、
図3を用いて説明する。
【0034】図3(A)は反射防止膜に光が照射した場
合の2つの反射光BおよびCの状態を示す説明図、およ
び図3(B)は反射光Bと反射光Cが互いに相殺する状
態を示す図である。
【0035】参考文献2(「光学薄膜ユーザーズハンド
ブック」第106頁の第14〜15行目および図4. 2
日刊工業新聞社 1991年10月30日発行)に記
載されているように、反射防止(AR)膜の膜厚Dは、
入射光の1/4波長厚でなければならない。すなわち、
図3(A)において入射光Aが反射防止膜34を透過し
て紫外線感光性光ファイバ22の表面で反射してできる
反射光Bと、入射光Aが反射防止膜34の表面で反射し
てできる反射光Cとの光路差は、膜厚をDとすると、2
Dとなる。光路差2Dは1/2波長の奇数倍であれば、
反射光Bの位相と反射光Cの位相との差はちょうど1/
2波長となりこのため両光BおよびCは互いに打ち消し
あって光強度は零となる(図3(B)参照)。すなわ
ち、光路差の1/2である膜厚Dは、1/4波長の奇数
倍となり、条件式(2)を満足することがわかる。
【0036】ところで、この発明の光フィルタの作製方
法で反射防止膜34として使用できる材料は、参考文献
2の第107頁の第1〜9行目に記載されているよう
に、反射防止膜に用いる材料の屈折率が以下の条件式
(3)を満たすことが理想的である。
【0037】 nf =√(n0 ・ns )‥‥‥‥‥‥(3) 但し、nf は反射防止膜の屈折率、n0 は入射媒質の屈
折率、およびns は基板の屈折率をそれぞれ表してい
る。例えば、ns =1. 52のSiO2 (ガラス)の場
合には、最適な膜屈折率は約1. 23となる。しかし、
自然界には、この屈折率条件を満足しかつ典型的な雰囲
気中で安定な膜材料は存在しない。例えば、この発明の
光フィルタの作製方法に用いる反射防止膜34として、
フッ化カルシウム(CaF)(屈折率nf =1. 433
9)が好適である。CaF以外の好適例は、耐久性のあ
る次善の膜物質であるフッ化マグネシウム(MgF)が
挙げられる。クライオライトやチオライト等の膜物質は
MgFよりも低い屈折率を持つが、これらの膜は、多少
潮解性を示すので、湿気のある雰囲気中では適当ではな
い。
【0038】従って、ここでは、発光波長248nmの
レーザ光を用いているので、条件式(2)により、反射
防止膜34の膜厚Dは、例えばn=0,1,2の場合、
62nm、186nm、310nmとそれぞれ定まる。
このようにnを変えて膜厚Dを好適な数値、ここでは6
2nmと定めている。次に反射防止膜34の材料として
フッ化カルシウム(CaF)を選択し、紫外線感光性光
ファイバ22に対し蒸着或いはスパッタリング法で膜厚
が62nmになるように被膜化する。
【0039】なお、上述した構成例では、特定波長感光
性光伝搬手段として、紫外線感光性光ファイバ22を例
に説明してきたが、その他に紫外線感光性平板型光導波
路を用いることが出来る。実際上、平板型光導波路でも
完全な平板はあり得ず、反射光の干渉が生じて虹状の干
渉縞が発生する。
【0040】以上、第1の実施の形態の構成について説
明してきたが、このように構成すれば、以下のような作
用効果を得ることができる。
【0041】位相マスク14あるいは特定波長感光性光
伝搬手段、例えば紫外線感光性光ファイバ(具体的には
コーニング28)22の表面に光が照射されても、反射
防止膜34、ここではCaFにより反射光が吸収されて
しまうので、位相マスク14の表面と紫外線感光性光フ
ァイバ22の表面でのレーザ光の反射による干渉が抑え
られ、特定波長感光性光伝搬手段,ここでは紫外線感光
性光ファイバ22に対する不本意な屈折率の変化を与え
ることもない。よって、この発明に係る光フィルタの作
製方法は、特定波長感光性光伝搬手段22、ここでは紫
外線感光性光ファイバあるいは紫外線感光性光導波路に
対する不本意な屈折率の変化を与えないので、理想的な
グレーティングを備えたFBGあるいは平板型光導波路
等を製造することができる。
【0042】[第2の実施の形態]図2は、第2の実施
の形態を示す概略構成図である。図2における光フィル
タの作製方法は、光反射領域が、位相マスク14の、特
定波長感光性光伝搬手段、ここでは紫外線感光性光ファ
イバ22に対向する面である点を除いては第1の実施の
形態の構成と全く同じである。
【0043】なお、第1の実施の形態と同様に反射防止
膜34は、CaF以外にMgFでも良い。
【0044】この場合、この反射防止膜34(例えばC
aFまたはMgF)の膜厚および形成方法は、紫外線感
光性光ファイバ22に反射防止膜を設けたときと同じ膜
厚および形成方法とすることができる。
【0045】このように構成すれば、第1の実施の形態
で述べた効果に加えて、既に位相マスク14に反射防止
膜34を形成してあるので、FBG等の製造終了毎に紫
外線感光性光ファイバ22に反射防止膜34を新たに形
成する手間が不要となり、FBG等の量産化に適してい
る。
【0046】なお、上述した各実施の形態では、紫外線
感光性光ファイバ22の表面または位相マスク14の凹
凸側の表面に反射防止膜34を設けているが、紫外線感
光性光ファイバ22の表面および位相マスク14の凹凸
側の両面の双方に反射防止膜34を設けても良い。その
ように構成すれば、より安定かつ確実に反射光を吸収し
て優れたグレーティングを紫外線感光性光ファイバ22
のコア部24に形成できる。
【0047】なお、第1および第2の実施の形態では、
波長248nmのレーザ光を用いているが、特にこれに
限定されるものではなく、他の波長のレーザ光でも構わ
ない。
【0048】[動作の説明]以下、第1の実施の形態と
第2の実施の形態における動作について、図1乃至図3
を用いて説明する。
【0049】特定波長感光性光伝搬手段、ここでは紫外
線感光性光ファイバ22に対し位相マスク14を介して
上方から特定波長のレーザ光12、ここでは波長248
nmのレーザ光を照射して、選択的にグレーティング領
域を形成することにより光フィルタを製造するにあた
り、先ず最初に位相マスク14および紫外線感光性光フ
ァイバ22の双方またはいずれか一方の光反射領域、す
なわち位相マスク14の、紫外線感光性光ファイバ22
に対向する面、およびまたは紫外線感光性光ファイバ2
2の、位相マスク14に対向する面に、反射防止膜34
を形成しておく(第1の工程)。その後、レーザ光源2
から出射されたレーザ光4は、アッテネータ6で所定の
光量に調整され、ついでミラー8で反射される。そし
て、この反射光はシリンドリカルレンズ10を通ること
によってレーザ光が収束され、位相マスク14に入射す
る。位相マスク14に入射したレーザ光12は、位相マ
スク14の回析格子16により回折され、縞模様の回析
光18を生成する。このすぐ下に紫外線感光性光ファイ
バ22を回析光16にファイバ軸が直交するように配置
されていて、回析光18が紫外線感光性光ファイバ22
に照射される(第2の工程)。この回折光18の照射に
より、紫外線感光性光ファイバ22に周期的な屈折率変
化が生じる。この際、紫外線感光性光ファイバ22の表
面でのレーザ光の反射光(図1参照)あるいは位相マス
ク14の表面での反射光(図2参照)は反射防止膜34
によって吸収されて、縞模様の回折光18には作用しな
い(図3参照)。このようにして、理想的なFBGが得
られる。
【0050】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の光フィルタの作製方法によれば、位相マスクある
いは特定波長感光性光伝搬手段の表面に光が照射されて
も、反射防止膜により反射光が吸収されてしまうので、
位相マスクの表面と特定波長感光性光伝搬手段の表面で
のレーザ光の反射による干渉が抑えられる。よって、こ
の発明に係る光フィルタの作製方法は、特定波長感光性
光伝搬手段に対する不必要な屈折率の変化を与えないの
で、理想的なグレーティングを備えたFBGあるいは平
板型光導波路等を製造することができる。
【0051】また、特に位相マスク側のみに反射防止膜
を形成した場合は、既に位相マスクに反射防止膜を形成
してあるため、FBG等の製造終了毎に特定波長感光性
光伝搬手段に反射防止膜を新たに形成する手間が不要と
なり、FBG等の量産化に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の光フィルタの作製方法の第1
の実施の形態を示す概略図および(B)は(A)の楕円
で囲った部分の拡大図である。
【図2】本発明の光フィルタの作製方法の第2の実施の
形態を示す一部拡大図である。
【図3】(A)は反射防止膜に光が照射した場合の2つ
の反射光BおよびCの状態を示す説明図、(B)は反射
光Bと反射光Cが互いに打ち消し合う状態を示す図であ
る。
【図4】(A)は従来の光フィルタの作製方法の概略構
成図および(B)は(A)の楕円で囲った部分の拡大図
である。
【図5】(A)は従来の光フィルタの作製方法の問題点
を説明する側面図、(B)は(A)のY−Y線での断面
図である。
【符号の説明】 2:レーザ光源 4:レーザ光 6:アッテネータ 8:ミラー 10:シリンドリカルレンズ 12:レーザ光 14:位相マスク 16:回折格子 18:回析光 20:クラッド部 22:紫外線感光性光ファイバ 24:コア部 26:屈折率変化部 28:入射光 30:波長λb の光 32:入射端 34:反射防止膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定波長感光性光伝搬手段に対し位相マ
    スクを介して上方から特定波長のレーザ光を照射して、
    選択的にグレーティング領域を形成することにより光フ
    ィルタを作製するにあたり、 前記位相マスクおよび前記特定波長感光性光伝搬手段の
    双方またはいずれか一方の光反射領域に、反射防止膜を
    形成する第1の工程と、前記位相マスクおよび前記反射
    防止膜を介して前記特定波長感光性光伝搬手段に前記レ
    ーザ光を照射する第2の工程とを含む光フィルタの作製
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光フィルタの作製方法
    において、前記反射防止膜を、前記レーザ光を透過する
    材料で形成し、および該反射防止膜の膜厚Dを、以下の
    条件式を満たすように形成することを特徴とする光フィ
    ルタの作製方法。 D=λ・{(2n+1)/4} 但し、λはレーザ光の波長を表し、およびnは0以上の
    正の整数とする。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光フィルタの作製方法
    において、前記光反射領域を、前記位相マスクの、前記
    特定波長感光性光伝搬手段に対向する面、および前記特
    定波長感光性光伝搬手段の、前記位相マスクに対向する
    面とすることを特徴とする光フィルタの作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光フィルタの作製方法
    において、前記光反射領域を、前記位相マスクの、前記
    特定波長感光性光伝搬手段に対向する面とすることを特
    徴とする光フィルタの作製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光フィルタの作製方法
    において、前記光反射領域を、前記特定波長感光性光伝
    搬手段の、前記位相マスクに対向する面とすることを特
    徴とする光フィルタの作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    光フィルタの作製方法において、前記特定波長感光性光
    伝搬手段を、特定波長感光性光ファイバとすることを特
    徴とする光フィルタの作製方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    光フィルタの作製方法において、前記特定波長感光性光
    伝搬手段を、特定波長感光性平板型光フィルタとするこ
    とを特徴とする光フィルタの作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    光フィルタの作製方法において、前記反射防止膜を、フ
    ッ化カルシュウム(CaF)で形成することを特徴とす
    る光フィルタの作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    光フィルタの作製方法において、前記反射防止膜を、フ
    ッ化マグネシウム(MgF)で形成することを特徴とす
    る光フィルタの作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6574395B1 (en) * 1999-07-21 2003-06-03 Sa Highwave Optical Technologies Photowritten Bragg grating apodization method

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