JPH11132950A - 試料の特性を表示するための遠心分析方法 - Google Patents

試料の特性を表示するための遠心分析方法

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JPH11132950A
JPH11132950A JP10193812A JP19381298A JPH11132950A JP H11132950 A JPH11132950 A JP H11132950A JP 10193812 A JP10193812 A JP 10193812A JP 19381298 A JP19381298 A JP 19381298A JP H11132950 A JPH11132950 A JP H11132950A
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JP10193812A
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Wolfgang Dr Schrof
ヴォルフガング、シュロフ
Peter Dr Rossmanith
ペター、ロスマニト
Walter Dr Maechtle
ヴァルター、メヒトレ
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BASF SE
Original Assignee
BASF SE
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/04Investigating sedimentation of particle suspensions
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/40Concentrating samples
    • G01N1/4077Concentrating samples by other techniques involving separation of suspended solids

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ正確に、試料中の各種各様の粒子
を、その遠心分離の間に、またはその後に同定し得る超
遠心分析方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも以下の諸工程、すなわち
(a)遠心分析機において、試料を遠心力の作用下に置
く工程、(b)試料に単色光、ことにレーザ光を照射す
る工程、(c)試料からの反射散乱光を検出する工程、
(d)工程(c)で検出された散乱光の非弾性的散乱光
部分をスペクトル評価して少なくとも1種類の物質(S
i)を同定する工程、および(e)遠心処理工程(a)
の結果として生じた試料状態を評価することにより、物
質の少なくとも1種類の特性量(Gji)を測定する工
程を、順次に、または同時に遠心分析機で行なうことに
より、試料中の少なくとも1種類の物質(Si)を同定
し、この物質を特徴ずける少なくとも1種類の特性量
(Gji)を測定することを特徴とする、試料の特性表
示方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、溶解状態もしくは分散状態で試
料中に含有されている少なくとも1種類の物質による反
射散乱光の非弾性的散乱光部分のスペクトル評価と、遠
心分析とを組合わせることにより、上記試料の特性を表
示する方法および装置に関する。本発明は、ことに、粒
子の形態で溶解もしくは分散している物質の特性的量、
例えば密度、分子量、分子量分布、粒度分布を測定し、
粒子の構造に関する情報を提供する方法および装置に関
する。ここで「粒子」と称するのは、溶解ないし分散状
態に在る被験物質ないし材料を意味し、低分子量のもの
も高分子量のものも含まれる。
【0002】
【従来技術】上述した特性的量を測定するための公知の
一方法は、遠心分析である。もっとも、粒子形態に在る
物質の粒度の故に、一般的には超遠心分析機が使用され
る。本発明においては、他の遠心分析機、例えば比較的
低い回転速度をもたらし得るに過ぎない、いわゆるディ
スク遠心分離機も使用され得る。しかしながら、以下に
おいて、本発明は遠心分析機に関連して説明され、本発
明に関して使用される「超遠心機」なる語は、常に超遠
心分析機(AUC)を意味する。
【0003】超遠心機、すなわち60000rpm以上
の極めて高速の遠心分析機においては、異なる密度およ
び/または粒子を有する複数物質の混合物を分離ないし
分別することができる。従って、超遠心機は種々の態様
で使用されることができ、その概要は、例えば以下の文
献、すなわちW.メヒトルの「アナリシス、オブ、ポリ
マー、ディスパージョンズ、ウィズ、アン、エイトセル
−AUC−マルチプレクサー」、1992年、ケンブリ
ッジのロイヤル、ソサエティ、オブ、ケミストリー刊、
S.E.ハーディングら編「アナリティカル、ウルトラ
セントリフューゲイション、イン、バイオケミストリ
ー、アンド、ポリマー、サイエンス」中の「ハイ、レゾ
リューション、パーティクル、サイズ、ディストリビュ
ーション、アンド、デンスティ、グラディエント、テク
ニーク」に示されている。
【0004】最も重要なAUC(超遠心分析機)測定技
術は、粒度、すなわち粒子の分子量分布または粒度分布
により粒子を分別する沈降(S)操作、粒子の重量平均
分子量を測定し得る平衡操作および密度、すなわち化学
的非均斉性、成分数、グラフト度などにより分別する密
度勾配(DG)操作である。
【0005】1.沈降操作(S操作) S操作の間、分析されるべき試料(溶液ないし分散液)
は、定常速度回転、または約600rpmから始まって
約60000rpmまで加速される増大速度回転に附さ
れる。試料内における物質粒子の沈降速度は、回転速度
の二乗に比例するので、所定粒度の粒子は、回転速度が
例えば600rpmから60000rpmに増大される
と、10000倍早く沈降する。量(特性的量)、例え
ば試料液中に含有される物質粒子の特徴的吸収量を測定
することにより、このようなS操作の間における粒子沈
降のメカニズムを観察できる。粒子が試料容器の底部に
達するまでの速度は、その粒径に応じて相違する。従っ
て、S操作は、粒径および試料中の粒度分布に関する直
接的な結論をもたらし得る。時点Tにおける、試料全体
にわたる試料の特性的量は、試料内における粒子の分布
に関して、試料の「真の」状態へのアクセスをもたらす
からである。そのためには、特定の補助的な量、例えば
粒子密度、吸収係数、比屈折率インクリメントを知る必
要がある。
【0006】低分子量および高分子量の異種の物質粒子
を含有する試料液を分離するのに特に有用な方法は、例
えばベックマン法で得られるような成層セルを使用して
成層操作を行なうことである。このタイプの成層セル
は、試料を含有する分析室のほかに溶媒を含有する貯槽
室を有する。超遠心操作の間に、回転速度が一定限度を
超えると、両室間の隔壁が除去され、溶媒が試料室内に
流入する。
【0007】試料室中に流入した溶媒は、試料溶液上に
層を形成する。この操作の間に、大径粒子は重力方向に
沈降するが、小径の故に沈降しない小径粒子は、試料溶
液と、層を形成する流入溶媒との間の界面に残留する。
流入溶媒の存在効果は、小径粒子がこの溶媒中に拡散す
るので、これら小径粒子のための帯域が拡大することで
ある。
【0008】この方法は、大径粒子と小径粒子とを一緒
に含有する試料を分離するために極めて有効である。
【0009】2.平衡操作 この平衡操作においては、物質粒子の重量平均分子量が
測定され得る。この測定を行なうため、異なる粒子濃度
Cを有する各試料を、安定状態に至るまで一定の回転速
度で同時に遠心処理する。この安定状態に在る粒子の半
径方向濃度プロフィルから、関連濃度分布が測定セル内
で測定され、別途測定される必要のある上述した補助的
特性量を利用して、見掛け分子量Mc が算定される。c
に対する1/Mc をプロットし、c=0に外挿法を施こ
してMW を得る。この方法を使用して、約300から1
×108 g/モルまでの重量平均分子量を有する粒子を
登録することができる。各試料における半径方向濃度プ
ロフィルを測定するため、干渉法を含む光学的技術が一
般的に使用される。しかしながら、干渉法を使用する場
合、他はすべて同様であるが、MW の代わりに分子量M
Z のZ平均が測定される。MZ およびMW を評価するこ
とにより、分子量分布、従って、例えば重合体のような
試料の非均質性に関する結論を引出すことができる。
【0010】3.密度勾配操作(DG操作) 超遠心分析の他の方法においては、異なる密度の二種類
の溶媒を被験粒子と混合し、次いでこの混合物を遠心処
理に附する。これにより、異なる密度の両溶媒は、粒子
がそれぞれの密度に応じて配置されている試料中に密度
勾配を形成する。すなわち、粒子を包囲する溶媒混合物
の密度が、粒子の固有密度に対応する一定の半径方向位
置に粒子が位置する。従って、この方法は個々の粒子を
それぞれの密度に応じて、従ってそれぞれの化学的性質
に応じて相互に分離することができる。例えば共重合体
は、これによりその構成分に分離され得る。従って、例
えばブロック共重合が意図した結果をもたらし得たかを
チェックすることができ、あるいはグラフト分散液中に
おけるグラフト度の平均地および分布を測定することが
できる。
【0011】超遠心処理は分子量、粒度、粒子密度に応
じて、これを含有する試料を分別する有用な方法ではあ
るが、これは原則的に各試料の化学的同定を可能ならし
めるものではない。
【0012】この理由で、試料中の物質粒子の化学的結
論を導き出すことを可能ならしめるために、超遠心操作
の間に、吸収量測定および蛍光スペクトル分析が、超遠
心分析と併わせて行なわれて来た。しかしながら、こと
に試料中に含有されている粒子が、有機的である場合に
は、この併用方法も余り有用ではない。一般的に有機物
質は、UV/VIS吸収および/または蛍光を全くもた
らさないか、あるいはこれをもたらすにしても極めて軽
微に過ぎないからである。さらに、蛍光スペクトルを記
録する場合、一般的に、被験粒子に対応して標識付けを
する必要があり、このための追加的操作を必要とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この分野の技
術的課題ないし本発明の目的は、簡単かつ正確に、試料
中の各種各様の粒子を、その遠心分離の間に、またはそ
の後に同定し得る超遠心分析方法を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】しかるに、この課題ない
し目的は、本発明による超遠心分析方法により解決ない
し達成されることが見出された。この方法は、試料中の
少なくとも1種類の物質(Si)を同定し、この物質を
特徴ずける少なくとも1種類の特性量(Gji)を測定
して、上述の少なくとも1種類の物質(Si)を含有す
る。少なくとも1種類の試料の特性を表示する方法であ
る。本発明によるこの方法は、少なくとも以下の諸工程
を、順次に、または同時に遠心分析機で行なう。すなわ
ち、(a)試料を遠心分析装置、ことに超遠心分析装置
中において遠心処理に附する。ここで超遠心分析装置と
称するのは、密度の差が比較的わずかな物質でも充分に
分離し得るように極めて高速で回転する遠心分析装置を
意味する。本発明において、遠心処理の時間および条
件、例えば速度、時間の経過と速度の関係、操作継続時
間、試料形態などは、個々の分析の目的に応じて決定さ
れる。同様にして分析装置の構造、例えば試料室の個
数、試料室の配列も、それぞれの場合の条件に応じて決
定される。さらに遠心操作の態様も、分離の課題に応じ
て、上述したように沈降操作、密度勾配操作、平衡操作
として適宜選択される。
【0015】(b)他の工程は、試料に単色光、ことに
レーザ光を照射することである。この光は試料により反
射、散乱される。
【0016】照射されるべき単色光の周波数は、散乱光
または散乱光部分の共鳴増幅が行なわれるように選定さ
れる。これにより、次工程で言及されるラーマン効果
で、共鳴現象が生起する。わずかに痕跡的レベルで存在
する物質を検出するためには、多くの場合、これが唯一
の手段である。
【0017】(c)次に試料からの反射、散乱光を検出
する。このためには、分光バンドによる検出を可能なら
しめる任意の光学的検出手段、例えばフォトマルチプラ
イアー、フォトダイオード、二次元ディテクター(CC
Dフォトダイオードなど)が、分光写真器、回析格子、
プリズム、カラーフィルタ、干渉フィルタなどと関連し
て使用され得る。ことに照射光に対して波長シフトを有
する。従って試料からの非弾性的散乱による、例えば分
子モードまたは格子モードの、すべての反乱光部分が捕
捉されねばならない。この波長シフトは、一般的にラマ
ン効果ないしブリュアン効果と称されている。
【0018】ことに試料からの後方散乱光を検出するの
が好ましい。これにより半透明ないし弱透過性、ことに
光学的に厚い重合体粒子を含有する試料の場合でも検出
が可能となる。
【0019】(d)工程(c)で検出された散乱光、す
なわちラマン散乱光の非弾性的散乱光部分のスペクトル
評価により、少なくとも1種類の物質(Si)が同定さ
れる。この同定には、化学的組成を測定するためラマン
分光法が使用される。本発明方法において有利に使用さ
れ得る多くのラマン分光法は、1995年刊、B.シュ
ラーデルの「インフラレッド、アンド、ラマン、スペク
トロスコーピイ」および「アプライド、スペクトロスコ
ーピイ」49(1995)1411におけるL.マーク
ウォート、B.キップ、E.ダシルヴァ、B.ラッセル
の報文に記載されている。これに関連して、問題の物質
のすべての化学的組成を測定することは、必ずしも絶対
に必要ではない。多くの場合、混合物中の複数物質を試
料中において相互に区別し得れば充分である。しかしな
がら、試料中の物質の化学的組成のみでなく、測定され
る分子モードを基礎として結合状態をも測定することが
必要であり、あるいは望ましい場合もある。ラマン分光
法による特別の利点は、これが極性化合物に感応せず、
従って重畳的に水バンドを有する試料中の他の組成分の
ラマンスペクトル無しに、水性媒体中における測定を可
能にすることである。さらに、一次的に後方散乱光で作
動する。例えばノッチフィルタ、簡単な分光写真器、C
CDアレー、高収率光学部品などの組合わせから成る、
新らしい高感度スペクトル計を使用して、測定時間を秒
単位に短縮できる。ラマン分光写真器を顕微鏡および光
ファイバーを組合わせて、μm領域の解像度で測定する
ことを可能ならしめ得る。
【0020】試料中の物質の同定は、また弾性的散乱光
部分の強さの評価によっても行なわれ得る。試料により
放射される蛍光のスペクトルないし強さも、試料中の物
質の同定を行なうために、補助的に使用され得る。この
場合、蛍光および散乱光の測定は、前方および後方の両
方向で行なわれ得る。
【0021】吸収を測定するには、ことに超遠心分析機
に組込まれた設備に適合せしめられた二重ビーム分光学
写真器を使用する。照射される単色光の一方の光束は試
料ないし試料中の物質粒子に指向され、同じ光の平行光
束は試料の溶媒に指向される。
【0022】屈折率は干渉法で測定される。
【0023】上述した方法、これに使用される装置は、
もちろん、関連するデータベース、例えばラマンスペク
トルのデータベースと組合わせて使用され、これにより
試料中の未知物質の同定もより迅速に行なわれ得る。こ
とに、これは本発明方法を、日常的な試料分析、ことに
重合体、例えばスチレン、ブタジエン、アクリラート、
アクリロニトリル、アミドなどの単独重合体、共重合
体、さらには無機、有機顔料の懸濁液の分析に使用する
ことを可能ならしめる。
【0024】さらに、本発明方法は、未知の組成物試料
および試料中の未知物質の分布を検査するのにことに有
用である。
【0025】(e)さらに他の工程は、工程(a)にお
ける遠心処理の結果生じた試料の状態を評価することに
より、物質(Si)の少なくとも1種の特性的量(Gj
i)を測定することである。この工程で測定される物質
(Si)の特性的量(Gji)は、超遠心分析方法によ
り通常、測定され得る特徴的な量である。これに関して
は、例えば、1991年刊、「AUC、イン、バイオケ
ミストリー、アンド、ポリマー、サイエンス」における
W.メヒトル、S.ハーディングの報文、「アンゲヴァ
ンテ、マクロモレクラーレ、ヘミー」162(198
8)35におけるW.メヒトルの報文、「コロイド、ア
ンド、ポリマー、サイエンス」262(1984)27
0におけるW.メヒトルの報文を参照され度い。測定さ
れるべき量(Gji)は、ことに試料中に含有される粒
子状物質(Si)の密度、沈降速度、沈降率などであ
る。
【0026】この工程で測定される特性的量から、次い
で行なわれる評価で、望ましい数値、例えば分子量分
布、粒度分布を決定し得る。
【0027】試料中の種々の個所における屈折率の差
は、粒子状物質(Si)の特性的量(Gji)の決定に
使用される。このようにして、例えば試料中の粒子状物
質の領域は、遠心分離後に決定され得る。場合によって
は、関心のある物質をまず試料中に見出さねばならな
い。これは光学的には試料の残余部分と区別され得ない
からである。しかしながら、これは密度、粒度などに関
連して遠心処理により分離され、次いで分離された各部
分が分光器により検査されることができる。これは、こ
とに、異なる構造であるが、化学的には同じ基本的組成
を有する複数重合体の混合物試料の場合に該当する。
【0028】試料の種々の個所における屈折率の差の測
定は、試料屈折率を測定する公知の各種方法で行なわれ
得る。この測定のためには、原則として、工程(b)に
ついて言及した単色光源のほかに、これと別個の光源が
設けられる。しかしながら、この場合の単色光部分を偏
向させて、単一光源だけで済ませることも考えられる。
本発明においては、屈折率の測定は、必ずしも必須不可
欠ではない。多くの場合、例えば屈折率の突然の飛躍に
より試料中における粒子状物質の領域を認識するため
に、単に定性的に屈折率の変化を測定するだけで充分で
ある。次いで、この物質がラマン分光法を使用して同定
され、屈折率変化は単に探査資料として使用される。
【0029】本発明の好ましい実施態様において、工程
(b)で試料内を照射する単色光の焦点を移動させる装
置が使用される。例えば光源を前後に移動させて、試料
中の観察深度を調節し得る同焦点光学的画像形成を行な
う。この場合、設定された焦点、すなわち所望の深度で
約1から3μmの正確性を達成し得る。深度の正確性
は、ダイアフラムまたは適当な内径を有する光ファイバ
ーを使用して行なわれる。この方法は試料を縦方向、す
なわち光束方向に、また半径方向、すなわち重力方向に
走査する。
【0030】比較的大きい横方向領域を観察すべき場合
には、光学装置全体を稼働テーブルまたはピエゾ機械装
置を使用して稼働させることも可能である。この種の装
置は、例えば超遠心分析装置における試料室が、半径方
向および/または縦方向に複数の劃室に分割されている
場合に有利である。これにより単一の遠心処理の間に、
同時に複数の試料を走査することができる。
【0031】単色光の入射円錐焦点の稼働ならびに反射
散乱光検出のための観察円錐の対応する移動も、セルに
平行に配列された試料室中にそれぞれ収納されている複
数試料を、各試料室ごとに別個の光学装置系を設置する
ことなく、順次観察することを可能ならしめる。一般的
に、試料を局所的に走査し得るようになされるのが好ま
しい。
【0032】さらに他の好ましい実施態様において、工
程(b)および工程(c)で、単色光の照射点および反
射散乱光の検出点を、試料に沿って移動させることがで
きる。これにより、遠心処理の間にラマンの分光測定装
置系を使用して試料の観察を行なうことが可能になる。
この装置系は試料に沿って簡単に移動し得るからであ
る。意図する目的によっては、試料を単一の点で静止的
に観察し、例えばこの点を横切る物質粒子の運動を観察
することもできる。
【0033】本発明方法は、光ファイバーを使用して、
ことに有利に使用され得る。例えば、散乱光をもたらす
ために使用される単色光は、光ファイバーを使用して、
試料に照射され得る。検出も同様に光ファイバーを使用
して行なわれ得る。これにより、超遠心分析機と別の場
所でラマン分析処理を行ない得る。測定処理を離れた2
個所の実験室で行ない、これらを光ファイバーで接続
し、適当であれば、ここで上述した光源およびラマン分
析装置の好ましい稼働をここで行なうこともできる。
【0034】超遠心分析機のロータに設けられた複数の
試料室中の複数の試料を同時に遠心処理に附し、ラマン
分光分析により同時に検査して、本発明方法により同時
に複数の試料の特性を表示することは、以下のようにし
て行なわれ得る。
【0035】例えばパルスレーザ、変調連続波レーザの
ような光パルスが、光学的トリガーにより、超遠心分析
機の例えば4もしくは8試料室の各試料室に焦点を合わ
せて照射される。後方散乱条件下に検出されるラマン光
が、分光計で分析される。
【0036】二次元検出器、例えばCCDアレーの使用
により、一方では、個々の試料からの後方散乱光が(例
えば水平方向で)検出することが、他方では、例えば電
気的に制御される架台、ピエゾ移動装置、音響光学的も
しくは電気光学的光束誘導装置系により、同調的に駆動
される傾斜ミラーを使用して、特定の他の試料室に(例
えば上下方向で)に振当てることが可能になされる。こ
れにより、各試料室の複数試料の特性表示を同時に行な
うことができる。
【0037】測定は、もちろん、充分に長時間のAUC
操作で順次に行なわれることができ、この場合には追加
的な光学的画像形成装置系は不必要である。
【0038】本発明は、また少なくとも1種類の物質粒
子(Si)を含有する少なくとも1種類の試料の特性を
表示するための装置を提供する。この本発明装置は、以
下の相互作用装置を包含する。すなわち、試料を保持す
るための少なくとも1個の試料室を有する遠心分析装
置、試料に単色光を照射し、試料からの反射、散乱光を
検出するための装置、および試料内の粒子状物質(S
i)の特性的量(Gji)を測定するための装置を包含
する。
【0039】本発明装置は、上述した本発明方法を実施
することができる。この装置は、上述した本発明方法の
好ましい、または有利な実施態様を実施するのに必要な
他の装置、部材を包含することができる。
【0040】
【実施例】以下において、本発明装置の実施例を示す添
附図面を参照しつつ、本発明をさらに具体的に説明す
る。
【0041】図1は本発明による試料特性表示装置を説
明する概略図であって、これは回転軸2を持つロータ1
を具備する。ロータの条溝内に、試料を保持するための
少なくとも1個の空室を有するセル3、4が設けられて
いる。本発明装置には、さらに、光学的画像装置を持っ
ていてもよく、セル4を照射するレーザ光源5と、試料
室4からの反射散乱光を分光識別して記録できる検出装
置6が設けられている。さらに他の光源9はノッチフィ
ルタ10を介してセルないし試料室3を照射する。ノッ
チフィルタ10を経て、反射散乱光は、検出装置11に
よりスペクトル分析される。光源5、9および検出装置
6、11、ないしその光学的画像装置(図示せず)は、
それぞれの、または共通の架台(図示せず)上に装着さ
れる。両受発光装置は、それぞれ、矢印7a、12aに
沿って半径方向に、また矢印7b、12bに沿って上下
方向に同調して移動し得るようになされている。従っ
て、試料室3、4を半径方向7a、12aおよび上下方
向7b、12bにおいて走査し得る。
【0042】ロータ1は、回転軸2を中心に旋回し得る
が、光源5、9はロータの旋回の過程でロータがこれら
を通過するその瞬間に試料室3、4に単色光を照射する
ことができる。試料から反射される、弾性的および非弾
性的散乱光は、同様にして、検出装置6、11、または
その光学的画像装置により記録され得る。検出装置は記
録された量数値を評価装置8に送信する。発見され、同
定された物質の量的特性、例えば密度、沈降速度、沈降
率、分子量分布、粒度分布などは、慣用の処理により測
定され得る。
【0043】図2は本発明装置の他の実施例を示す。ロ
ータ1の内部に配置されたセル3は、回転軸2に平行し
て複数の、図示の実施例では4の試料室3a−3dに分
割されている。従って、複数の試料を同時に、従って同
一条件下に測定することができる。本実施例において
は、光源14は、その照射光の焦点15を、矢印方向1
6において移動させ、試料室3a−3dのいずれかに位
置させ得るようになされている。これにより、各試料室
を順次照射し、各試料を順次遠心分析し得る。これは、
ことに光源14が試料に単色光を照射して、ラマン散乱
をもたらし、これに対応する検出を行なうために有益で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を説明するための概略図である。
【図2】他の実施例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1‥‥‥ロータ 2‥‥‥回転軸 3、4‥‥‥セル(試料室) 5‥‥‥レーザ光源 6‥‥‥検出装置 8‥‥‥評価装置 9‥‥‥光源 11‥‥検出装置 14‥‥光源 15‥‥焦点 16‥‥焦点移動方向(各試料室3a−3dに順次焦点
を合わせる)
フロントページの続き (72)発明者 ペター、ロスマニト ドイツ、67063、ルートヴィッヒスハーフ ェン、アルヴィン−ミタッシュ−プラッ ツ、12 (72)発明者 ヴァルター、メヒトレ ドイツ、67067、ルートヴィッヒスハーフ ェン、ダケンハイマー、シュトラーセ、23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも以下の諸工程、すなわち (a)遠心分析機において、試料を遠心力の作用下に置
    く工程、 (b)試料に単色光、ことにレーザ光を照射する工程、 (c)試料からの反射散乱光を検出する工程、 (d)工程(c)で検出された散乱光の非弾性的散乱光
    部分をスペクトル評価して少なくとも1種類の物質(S
    i)を同定する工程、および (e)遠心処理工程(a)の結果として生じた試料状態
    を評価することにより、物質(Si)の少なくとも1種
    類の特性量(Gji)を測定する工程を、順次に、また
    は同時に遠心分析機で行なうことにより、試料中の少な
    くとも1種類の物質(Si)を同定し、この物質を特徴
    づける少なくとも1種類の特性量(Gji)を測定する
    ことを特徴とする、試料の特性表示方法。
  2. 【請求項2】 試料中の物質(Si)の密度を、特性量
    (Gji)として、工程(a)で測定することを特徴と
    する、請求項(1)の方法。
  3. 【請求項3】 試料中の物質(Si)の沈降速度を、特
    性量(Gji)として、工程(a)で測定することを特
    徴とする、請求項(1)の方法。
  4. 【請求項4】 試料中の種々の個所における屈折率の差
    を、工程(e)における測定のために使用することを特
    徴とする、請求項(1)〜(3)のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 散乱光の弾性的散乱光部分の強さ、また
    は試料から放射される蛍光のスペクトルもしくは強さ、
    これらの二者またはそれ以上の組合わせの評価を、同定
    のために、工程(d)において追加的に行なうことを特
    徴とする、請求項(1)〜(4)のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 反射散乱光を工程(c)で検出すること
    を特徴とする、請求項(1)〜(5)のいずれかの方
    法。
  7. 【請求項7】 工程(b)において試料に照射される光
    の焦点を移動させる光学系を、工程(c)における検出
    のために使用することを特徴とする、請求項(1)〜
    (6)のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】 工程(b)において、単色光を照射する
    位置、工程(c)において、反射散乱光を検出する位置
    を、それぞれ試料に沿って移動させる装置を使用するこ
    とを特徴とする、請求項(1)〜(7)のいずれかの方
    法。
  9. 【請求項9】 工程(b)において、照射される光の周
    波数を、反射散乱光または反射散乱光部分の共鳴振幅が
    生起するように選択することを特徴とする、請求項
    (1)〜(8)のいずれかの方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも以下の相互作用装置、すな
    わち、 試料を保持するための少なくとも1試料室を有する遠心
    分析機、 試料に単色光を照射し、試料から反射する散乱光を検出
    する装置、および試料中に含有される物質(Si)を特
    徴ずける特性量(Gji)を測定する装置を包含するこ
    とを特徴とする、試料の特性表示装置。
JP10193812A 1997-07-09 1998-07-09 試料の特性を表示するための遠心分析方法 Withdrawn JPH11132950A (ja)

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