JP2000314703A - 活性化合物の探索、およびこのために用いる機器 - Google Patents

活性化合物の探索、およびこのために用いる機器

Info

Publication number
JP2000314703A
JP2000314703A JP2000050820A JP2000050820A JP2000314703A JP 2000314703 A JP2000314703 A JP 2000314703A JP 2000050820 A JP2000050820 A JP 2000050820A JP 2000050820 A JP2000050820 A JP 2000050820A JP 2000314703 A JP2000314703 A JP 2000314703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active compound
raman
sample
reference active
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000050820A
Other languages
English (en)
Inventor
Wolfgang Schroff
ヴォルフガング,シュロフ
Juergen Dr Klingler
ユルゲン,クリングラー
Dieter Dr Horn
ディーター,ホルン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2000314703A publication Critical patent/JP2000314703A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y15/00Nanotechnology for interacting, sensing or actuating, e.g. quantum dots as markers in protein assays or molecular motors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/44Raman spectrometry; Scattering spectrometry ; Fluorescence spectrometry
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/457Correlation spectrometry, e.g. of the intensity
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/65Raman scattering
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J2003/2866Markers; Calibrating of scan
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/65Raman scattering
    • G01N21/658Raman scattering enhancement Raman, e.g. surface plasmons

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】活性化合物探索の分野において、物質の基質に
対する結合を、迅速かつ高感度に測定する方法と機器を
提供する。 【解決手段】測定容量の試料中の少なくとも1種類の参
照用活性化合物の、試料中に配置した基質への結合状態
から自由拡散状態への転移、またはこの逆の転移を、前
記少なくとも1種類の参照用活性化合物の並進拡散挙動
をラマン相関分光法により測定する。これらの転移を測
定するための機器は、少なくとも以下の素子、すなわち
a.可変照明波長を有する光源、b.試料中の、測定す
べき一定の測定容量を調節する焦点合わせ装置、c.参
照用活性化合物から発生したラマン散乱光を高時間分解
能で検出するための少なくとも1個の装置、d.活性化
合物探求のためにゆらぎ分析を行う装置を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、有効な活性化合物、特に医薬ま
たは農作物保護に係る活性化合物の探索のために用いら
れる方法と機器に関する。有効活性化合物の決定は、予
め用意した基質と参照用活性化合物との複合体におい
て、より有効な活性化合物でこの参照用化合物を置換す
ることにより間接的に行われる。有効化合物は物質ライ
ブラリーから選択された、基質への結合親和性が参照用
化合物よりも大きいものである。しかるに、この方法は
置換法(displacement method)と呼ばれる。
【0002】現代の活性化合物探索に係る研究では、ブ
ルート・フォース法または高処理(high throughput)法
の使用が増加しているが、これらの方法では、多数の物
質から、特定の基質に対する活性化合物が除去されてし
まう。このため、物質の基質に対する結合を迅速に測定
可能とする、高感度、高選択性の方法および機器が要求
されている。これらの例には、置換原理を用いて、蛍光
偏光における変化から回転拡散の変化を検出する均一蛍
光分析法があり、参照用活性化合物の置換が起こった後
の局所的環境変化による蛍光相関または光散乱から得ら
れる並進拡散における変化を検出するものである。
【0003】不均一法を実行することも可能であるが、
この方法では固相または拡散粒子への結合が行われ、均
一検出法には必要のない複雑な洗浄および/または分離
工程が必要である。この方法では付加的な較正を行っ
て、活性物質の濃度測定をすることも必要であるが、蛍
光相関分光法またはラマン相関分光法等の相関法では、
計数ゆらぎに基づく測定が行われるため、活性化合物濃
度の詳細を測定する必要はなく(ドイツ特許出願公開第
19533092.7参照)、付加的な較正の必要はな
い。
【0004】他の均一測定法、例えば蛍光偏光または蛍
光寿命の検出による置換法は、蛍光物質の局所的移動、
または局所的環境の微小変化に敏感であり、このため実
際の興味の対象となる測定の大きな妨害となることもし
ばしば見受けられる。
【0005】しかるに本発明は、物質の基質に対する結
合の、迅速な、高感度の、更に非常に選択的な測定の行
われる方法および機器を、特に活性化合物探索の分野で
の使用について、提供することをその目的とする。
【0006】本発明者等は、上記目的が請求項1に記載
の発明による方法、および請求項6に記載の対応の機器
の使用法により達成されることを見出した。他の設計的
特徴は、対応の従属項に記載されている。
【0007】本発明の方法は、測定容量の試料中の少な
くとも1種類の参照用活性化合物の、試料中に配置した
基質への結合状態から自由拡散状態への転移を、上述の
少なくとも1種類の参照用活性化合物の並進拡散挙動を
ラマン相関分光法により記録する測定方法である[Rama
n Correlation Spectroscopy, W. Schrof, J. Klingele
r, S. Rozouvan, D. Horn; Phys. Rev. E57 (1998) R25
23-6]。
【0008】ラマン相関分光法では、選択された粒子の
動特性が測定される。このため、少量の所定測定容量か
ら、粒子の特性を示すバンドのラマン信号のゆらぎの挙
動が分析される。これから得られる自己相関関数によ
り、平均数と拡散定数が求められる。選択されたラマン
バンドの相関関数の減衰定数も、同関数から直接求めら
れる。減衰定数は、特に対応の粒子の熱拡散計数の関数
を意味し、これにより該粒子の拡散挙動が特定される。
相関時間0における相関関数の値は、測定容量中に存在
する粒子の平均数を含む。ストークス−アインシュタイ
ンの方程式により、選択された粒子の粒径が求められ
る。同様に得られる、異なる化学組成の2種類の粒子に
由来する2つのラマンバンドの相互相関関数から、2種
類の粒子が同様のゆらぎパターン、つまり同様の動き、
換言すれば複雑なゆらぎパターンを示すか否かが評価可
能である。
【0009】まず本発明の方法も、均一置換法に基づく
ことを述べておく。この方法では、物質ライブラリーか
ら得られた活性化合物か、或いは組合わせ化学により得
られた物質の方が参照用化合物よりも効果的に用いられ
るとされた場合には(すなわち基質に対してより高い結
合親和性を有する場合)、既に存在する基質と参照用活
性化合物の複合体における参照用活性化合物が更に有効
な活性化合物により置換される。参照用活性化合物が、
更に効果的な活性化合物により置換されることは、参照
用活性化合物の並進挙動の観察から結論付けられる。参
照用活性化合物の並進挙動は、参照用活性化合物の特徴
を示す、測定量の試料におけるバンドの、対応のラマン
信号(ラマン相関分光法により測定)のゆらぎ挙動を決
定するものである。該参照用活性化合物粒子の平均数お
よび拡散定数は、自己相関関数により決定され、最終的
に参照用活性化合物の基質に結合している状態から自由
拡散状態への転移が起こったかどうか、すなわち試料に
添加された被検活性化合物が参照用化合物よりも有効か
否かについて、決定的な議論を行うことが可能となる。
【0010】この方法の検出感度は、いわゆるSERS(Sur
face Enhanced Raman Scattering:表面増強ラマン散
乱)およびSERRS(Surface Enhanced Resonance Raman
Scattering:表面増強共鳴ラマン散乱)効果により顕著
に向上する。SERS効果において、大散乱断面積は、金属
ナノ粒子上の当該物質の局所場の増大または化学吸着に
より得られるものである。しかるに、本発明において検
出すべき分子は、金属ナノ粒子表面に直接近接した部分
に移動するのが好ましい。好ましい実施の形態におい
て、金属ナノ粒子としてはAgまたはAu粒子が用いら
れる。他の好ましい実施の形態において、更に、入射
光、好ましくはレーザー光の波長を、検出されるべき物
質、すなわち参照用活性化合物の電子吸収の前後に選択
する。この結果起こる共鳴ラマン効果(SERRS効果)に
より、ラマン散乱断面積が更に増大する。
【0011】他の好ましい実施の形態において、参照用
活性化合物を、大ラマン散乱断面積と特徴的ラマンスペ
クトルを示すラジカルで変性する。参照用活性化合物
は、好ましくはアルキル鎖等のスペーサーを介して、蛍
光ラジカル、好ましくは芳香族分子、特に好ましくは複
数の共役芳香環を有するポリ芳香族分子、例えばアクリ
ジン(例えばアクリジンオレンジ)、キサンテン(例え
ばフルオレセイン、ローダミン、ベンガルピンク、エオ
シンおよびエリスロシン)、チオキサンテンまたはピレ
ンから選択される蛍光染料、または他のフルオロクロ
ム、例えばテトラサイクリン、またはポルフィリンに結
合するのが好ましく、これらのラジカルはそれぞれ金属
表面に強い親和性を有する固有の領域を有するか、この
様な領域を有するように置換されていても良い。上述の
固有の領域は、N−および/またはS−含有基である。
芳香族部分は、大きなラマン断面積と、特徴的な高構造
を有するラマンスペクトルを呈する。この変性参照活性
化合物が金属ナノ粒子に結合している場合、この間に参
照用化合物がその生物学的活性を失わないことが保証さ
れなければならず、レーザー波長は、共鳴条件が得られ
るように設定され、参照用活性化合物は、芳香族ラジカ
ルのバンドから非常に選択的に、および上述の複数の増
強メカニズムにより高感度で検出される。金属表面は蛍
光の放出を非常に効果的に抑制するために、蛍光の問題
は起こらない。実際の測定効果、すなわち参照用活性化
合物が、基質に対する結合から、更に効果的な活性化合
物により置換される事実は上述したとおりであり、並進
拡散の測定によりゆらぎ実験で選択的に且つ高感度で検
出される。試験対象の活性化合物が、参照用活性化合物
よりも効果的である場合、金属ナノ粒子に付着した状態
の参照用活性化合物が、結合状態から自由状態に変換さ
れる。これにより、直接測定効果として、参照用活性化
合物の大きさおよび質量の低減により並進拡散定数が増
大する。
【0012】金属ナノ粒子に対して、複数の異なる参照
用活性化合物を施してもよい。特徴的なラマンバンドに
より、個々の活性化合物のスペクトルにおける分離が可
能となる。このように単一の測定容量内で異なる実験を
同時に行うことができる。この並列配置により、活性化
合物の追求がより早く、より効果的に行われる。個々の
参照用活性化合物の各ラマンバンドの測定されるバンド
が、それぞれ同時に検出される。置換が起こった事実は
相関時間定数の特徴的な短縮により確認される。
【0013】本発明の好ましい実施の形態において、少
なくとも1種類の参照用活性化合物を、大きなラマン断
面積と、特徴的ラマンスペクトルを示し、粒子のラマン
スペクトルが互いに異なる複数種類の粒子により変性す
る。これにより、置換発生の認識に確実性が増す。参照
用活性化合物の置換は、複数の検出チャネルにおける相
関時間定数の短縮により、対応の自己相関関数の比較を
行い検出される。単一のチャンネルで起こった効果は、
干渉効果として無視できる。
【0014】2〜3の異なるドッキング点を有する物質
の場合、例えばトロンビンまたは多機能抗体の場合、全
ドックング点に結合する活性化合物、すなわち更に有効
な活性化合物を探すことがしばしば望まれる。種々のド
ッキング点の全ての検出チャンネルが、相関時間定数の
短縮を示さなければならない。つまり相関時間定数の短
縮によりはじめて、上述の各ドッキング点に当初結合し
ていた参照用活性化合物が確かに被検活性化合物により
置換されたことが認識される。
【0015】更に本発明は、試料内部の少なくとも1種
類の活性化合物の、試料内に配置された基質に結合した
状態から自由拡散状態への移行、またはその逆の移行を
測定するための機器の使用法を開示するものであり、こ
の機器は少なくとも以下の各素子、すなわち a.可変照明波長を有する光源、 b.試料中の、検査に付される一定の測定容量を決定す
るための焦点合わせ装置、 c.参照用活性化合物から発生したラマン散乱光を高時
間分解能で検出するための少なくとも1個の装置、 d.活性化合物を探すためにゆらぎ分析(fluctuation a
nalysis)を行う装置、を有するものである。
【0016】本発明の機器は、可変照明波長、好ましく
はUVスペクトル領域の光源を有するものである。この
ため、前部にシングルビームモノクロメータを有するキ
セノン最大圧灯を使用することが可能である。振動数可
変レーザー装置、例えば振動数二倍、光学的パラメトリ
ック発振器を用いるのが好ましい。光源から発振する光
を、焦点合わせ装置を用いて被検用試料に集光し、サン
プル内の少なくとも1試料容量を画定する。この方法で
画定される測定容量は0.1μm3未満ないしこれ以
上、好ましくは0.1μm3〜5mm5の範囲とされる。
更にこの機器は参照用活性化合物から得られる散乱光を
検出するための装置を有する。この検出装置は、優れた
時間分解能を有し、好ましくはμsからmsの範囲、特
に好ましくは≦10μsで稼動するのが好ましい。更
に、本発明の機器は、活性化合物探索用のゆらぎ分析を
行う装置を有している。
【0017】まず分析対象の物質または活性化合物を、
測定前に基質または基質と参照用活性物質とを含むバッ
ファ溶液に導入するのが好ましい。この後、インキュベ
ーション時間を置く。次いで散乱光の相関測定を行う。
所定測定量の試料から得られる散乱光は、原則として分
光バンドによる検出を可能とする光検出器、例えば光電
子増倍管、フォトダイオード、二次元検出器(CCDフ
ォトダイオード等)を、スペクトログラフ、回折格子、
プリズム,着色フィルターまたは干渉フィルターと組み
合わせた装置により検出される。既に説明したように、
入射光に対して波長のシフトを有する散乱光成分、すな
わち分子の振動等に基づく試料の非弾力性光散乱、つま
りラマンバンドが本発明により収集される。試料の一定
測定容量からの後方散乱光も検出されるのが好ましい。
このように、光透明度を実質的に有さないか、または全
く有さない、特に光学的に厚い(吸収係数の大きい)試
料、例えば重合体試料を分析することも可能である。
【0018】本発明の機器の好ましい実施の形態におい
て、使用する焦点合わせ装置は、共焦点ラマン顕微鏡で
ある。この場合、試料は顕微鏡の対物レンズを介し、好
ましくはレーザー光を用いて光照射される。これによ
り、試料内の特定測定容量が画定される。まず、後方散
乱ラマン光はフィルター、好ましくはホログラフノッチ
フィルターによりレーザー光からスペクトル上で分離さ
れる。試料内の深度面(depth plane)は検出光光路上の
顕微鏡の共焦点図形により選択され、測定容量が数μm
3に三次元的に制限される。設定焦点に対して約1〜3
μmの精度、すなわち望ましい深さセグメントが達成さ
れる。通常、ラマン光のスペクトル上の分離は、単純な
回折格子スペクトログラフにより行われる。光学的画像
形成により、選択されたラマンバンドが1個以上の、高
時間分解能を有する高感度の光検出器により確実に検出
される。次いで検出器からの電気的信号がコリレータ
(相関器)、好ましくは振動分析器またはADコンバー
タに送られ、更に対応のソフトウエアのシグナル処理を
行い、最終的に自己−および/または相互相関関数、振
動スペクトルおよび/または一致の分析を決定する。被
検活性化合物の添加後に得られた自己相関曲線と、被検
活性化合物の添加を行わずに得られた自己相関曲線とを
コンピュータにより比較する。添加による短縮があれば
置換が示され、これにより新規活性物質が検出されたと
言える。
【0019】本発明による機器の他の実施の形態におい
て、使用される焦点合わせ装置は光ファイバーを用いた
構造物とされる。これにより実験のセットアップが簡単
とされるため、コストが大幅に削減される。
【0020】できる限り高い処理能力を発揮するため
に、本発明の他の好ましい実施の形態では、一連の異な
る試料のスキャンないし順次連続的分析が行われる。こ
のため、例えば各試料導入用の96、384、1536
またはこれ以上のウエルを有する微量用プレートが使用
される。この機器の新規の使用法に関する好ましい実施
の形態において、この機器が調節可能な並進ステージを
有し、このステージ上に1種類以上のサンプル、好まし
くは上述のような微量用プレートが載置される。本発明
の方法により試料を分析した後、種々の試料を有する微
量用プレートが、調節可能な、好ましくはコンピュータ
により調製可能な並進ステージにより、他の試料を含む
新しいウエルが分析されるように移動する。次いで、得
られた各相関曲線を、好ましくは同時に、適当な評価プ
ログラムにより分析する。この後、新規活性化合物の発
見されたサンプルを含むウエルを記録する。
【0021】更に、活性化合物を探索するための本発明
の方法の使用法を説明する。
【0022】以下に、図面を参照しつつ本発明の機器の
複数の実施の形態を記載し、本発明における更なる利
点、特徴、および可能な使用法を説明する。
【0023】図1は、共焦点ラマン顕微鏡および自己コ
リレータを有する、本発明の機器の一実施例を示す構成
図である。
【0024】図2は、共焦点ラマン顕微鏡および相互コ
リレータを有する、本発明の機器の他の一実施例を示す
構成図である。
【0025】図3は、光ファイバー構造物を有する本発
明の機器の他の一実施例を示す構成図である。
【0026】図1は、本発明の機器の構成を示す線図で
ある。この構成では、共焦点顕微鏡1がラマン分光計2
に、レーザー3が顕微鏡1の結像光学により試料内の非
常に少量の容量に集光するような形態で結合されてい
る。得られたラマン光は、まず検出光光路でノッチ付き
フィルター5、好ましくは高性能ホログラフノッチフィ
ルタによりレーザー光から光学的に分離される。深度面
は、検出光光路における共焦点図形に基づいて決定さ
れ、これにより測定容量7は三次元的に数μm3、好ま
しくは1μm3に限定される。高光透過率の回折格子ス
ペクトロメータ8がラマン光のスペクトル的な分離の作
業を行う。光学的結像システム9が、選択されたラマン
バンドを高時間分解能での、シリコンアバランシェフォ
トダイオード等の高感度光検出器10における検出を保
証する。次いで、検出器からの電気信号をコリレータ1
1に送り、次いで対応のソフトウエアによるシグナル処
理を行い、これにより自己相関関数が決定される。選択
されたラマンバンドの相関関数の減衰定数には上述の通
り、拡散挙動の情報が含まれ、相関時間0における相関
関数の値には共焦点測定容量中に存在する粒子の平均数
が含まれる。分析対象の活性化合物を添加する前および
後の自己相関曲線をコンピュータにより比較することに
より、置換の現象が起こったかどうかがわかる。被検活
性化合物の添加後に短縮があれば、置換が起こったこ
と、すなわち新規活性化合物の検出を意味する。
【0027】図2は、本発明の機器の他の好ましい実施
の形態を示している。この実施例では、図1とは異な
り、複数の光検出器10が配置されている。これによ
り、複数の選択されたラマンバンドを同時に検出するこ
とが可能となる。金属ナノ粒子に複数種類の、相互に異
なるそれぞれ特徴的なラマンバンドを示す参照用活性化
合物を付着させる場合は、相互相関による、或いは相互
コリレータによる測定が行われる。相互相関によると、
異なるラマン線に属する複数の物質が相関する形態で変
動するかどうか、つまりこれらが同一の粒子上に配置し
ているかどうかを調べることができる。この場合にも、
置換の発生は相関時間定数の特徴的な短縮により認識さ
れる。このように一度の実験で複数の試験を行うことが
できる。この並列的配置用いると、活性化合物の検出が
さらに効果的に行われる結果となる。しかしながらこの
配置でも、1種類または同様の参照用活性化合物が増加
する場合、つまり大きなラマン断面積を有し、特徴的な
ラマンスペクトルを示す複数の置換基により変性される
ことにより、置換発生に確信が得られる。参照用活性化
合物の置換は種々の光検出器10により、対応の自己相
関関数の比較を介し、相関定数の低下として検出されな
ければならない。
【0028】図3は、本発明の機器の他の実施形態の部
分図であり、同図では図1および2の共焦点顕微鏡が、
類似の光ファイバー構造物13に変更されている。これ
により、レーザー光が単一モードファイバー14に導入
される。更にスペースフィルター15が付加的に設置さ
れ、これによりモード品質が向上する。次いでレーザー
光はノッチ付きフィルター16、焦点合わせ光学レンズ
17、好ましくは顕微鏡対物レンズを経て試料4に導入
される。測定容量7からのラマン散乱は焦点合わせ光学
レンズ17からの後方散乱として集光され、ノッチ付き
フィルタ16を通過してレーザー波長の大部分が抑制さ
れる。調節可能な共焦点絞り19に集光させるレンズ1
8により共焦点結像が行われる。光は、次いで分光計に
つながる検出ファイバー20に直接導入され、ここでラ
マン光が分光計でスペクトル的に分離され、偏光光学素
子または他の光ファイバーにより個々の検出器に送られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】共焦点ラマン顕微鏡と自己コリレータを有す
る、本発明の機器の一実施例を示す構成図である。
【図2】共焦点ラマン顕微鏡と相互コリレータを有す
る、本発明の機器の他の実施例を示す構成図である。
【図3】光ファイバー構造物を有する本発明の機器の他
の一実施例を示す構成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン,クリングラー ドイツ、67112、ムターシュタット、ブル ネンシュトラーセ、31 (72)発明者 ディーター,ホルン ドイツ、69120、ハイデルベルク、シュレ ダーシュトラーセ、69

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定容量の試料中の少なくとも1種類の
    参照用活性化合物の、試料中に配置した基質への結合状
    態から自由拡散状態への転移、またはこの逆の転移を、
    前記少なくとも1種類の参照用活性化合物の並進拡散挙
    動をラマン相関分光法により記録することによる測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1種類の参照用活性化合
    物を、大きなラマン散乱断面積と、特徴的なラマンスペ
    クトルとを示す1種類以上のラジカルで変性することを
    特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1種類の参照用活性化合
    物を変性するラジカルが、芳香族分子であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1種類の参照用活性化合
    物を金属ナノ粒子に結合させることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の測定方法。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも1種類の参照用活性物質
    を、それぞれ大きなラマン断面積と、特徴的なラマンス
    ペクトルを示す複数の異なるラジカルにより変性し、こ
    の種々のラジカルのラマンスペクトルが相互に異なるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の測定方
    法。
  6. 【請求項6】 測定容量の試料中の少なくとも1種類の
    参照用活性化合物の、試料中に配置した基質への結合状
    態から自由拡散状態への転移、またはこの逆の転移を測
    定するための機器の使用法であって、該機器が、少なく
    とも以下の素子、すなわち a.可変照明波長を有する光源、 b.試料中の、検査に付される一定測定容量を設定する
    ための焦点合わせ装置、 c.参照用活性化合物から発生したラマン散乱光を良好
    時間分解能で検出するための少なくとも1個の装置、 d.活性化合物探求のためにゆらぎ分析を行う装置を有
    することを特徴とする使用法。
  7. 【請求項7】 前記機器が、1個以上の試料を搭載する
    ための調節可能な並進ステージを有することを特徴とす
    る、請求項6に記載の機器の使用法。
  8. 【請求項8】 活性化合物探索のための、請求項1〜5
    に記載のいずれかの方法の使用法。
JP2000050820A 1999-03-03 2000-02-28 活性化合物の探索、およびこのために用いる機器 Withdrawn JP2000314703A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19909351.2 1999-03-03
DE19909351A DE19909351A1 (de) 1999-03-03 1999-03-03 Verfahren und Vorrichtung zur Wirkstoffsuche

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000314703A true JP2000314703A (ja) 2000-11-14

Family

ID=7899585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000050820A Withdrawn JP2000314703A (ja) 1999-03-03 2000-02-28 活性化合物の探索、およびこのために用いる機器

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1033568B1 (ja)
JP (1) JP2000314703A (ja)
AT (1) ATE415621T1 (ja)
DE (2) DE19909351A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250655A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Institute Of Physical & Chemical Research ラマン分光法によるタンパク質溶液結晶化過程の解析方法及び装置
JP5006215B2 (ja) * 2006-02-07 2012-08-22 古河電気工業株式会社 光検出装置及び測定対象読取装置
WO2020235426A1 (ja) * 2019-05-17 2020-11-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 ラマン分光スペクトル解析装置及びラマン分光スペクトル解析方法
US11439327B2 (en) 2019-06-18 2022-09-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for measuring Raman spectrum

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107063456B (zh) * 2017-04-24 2018-07-13 中国科学院上海光学精密机械研究所 原位时间分辨光栅衍射效率光谱测量装置和方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4429239A1 (de) * 1994-08-18 1996-02-22 Basf Ag Verfahren zur Fluoreszenz-Korrelations-Spektroskopie und Vorrichtung zu dessen Durchführung
GB9517955D0 (en) * 1995-07-25 1995-11-08 Univ Strathclyde Nucleotide sequence detection and analysis
DE19533092A1 (de) * 1995-09-07 1997-03-13 Basf Ag Vorrichtung zur parallelisierten Zweiphotonen-Fluoreszenz-Korrelations-Spektroskopie (TPA-FCS) und deren Verwendung zum Wirkstoff-Screening
DE19630956A1 (de) * 1996-07-31 1998-02-05 Basf Ag Verfahren und Vorrichtung zur Raman-Korrelationsspektroskopie

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250655A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Institute Of Physical & Chemical Research ラマン分光法によるタンパク質溶液結晶化過程の解析方法及び装置
JP5006215B2 (ja) * 2006-02-07 2012-08-22 古河電気工業株式会社 光検出装置及び測定対象読取装置
US8685710B2 (en) 2006-02-07 2014-04-01 The Furukawa Electric Co., Ltd. Photodetector and measurement object reader
WO2020235426A1 (ja) * 2019-05-17 2020-11-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 ラマン分光スペクトル解析装置及びラマン分光スペクトル解析方法
JP7386444B2 (ja) 2019-05-17 2023-11-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 ラマン分光スペクトル解析装置及びラマン分光スペクトル解析方法
US11439327B2 (en) 2019-06-18 2022-09-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for measuring Raman spectrum

Also Published As

Publication number Publication date
DE50015465D1 (de) 2009-01-08
EP1033568B1 (de) 2008-11-26
EP1033568A2 (de) 2000-09-06
EP1033568A3 (de) 2001-10-10
ATE415621T1 (de) 2008-12-15
DE19909351A1 (de) 2000-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11946851B2 (en) Parallel flow cytometer using radiofrequency multiplexing
US5815262A (en) Apparatus for parallelized two-photon fluorescence correlation spectroscopy (TPA-FCS), and the use thereof for screening active compounds
US7411673B2 (en) Scanning spectrophotometer for high throughput fluorescence detection
JP5160158B2 (ja) 画像化システム及びその方法
JP2002071567A (ja) 高速高スループット分光計および方法
EP0988525B1 (en) A method for characterizing samples on the basis of intermediate statistical data
CA2579958A1 (en) Apparatus and method for producing a calibrated raman spectrum
US6141095A (en) Apparatus for measuring and applying instrumentation correction to produce a standard Raman spectrum
JP2005500513A (ja) ハイスループットの蛍光の検出のためのスキャニング分光光度計
US20200080939A1 (en) High throughput method and apparatus for measuring multiple optical properties of a liquid sample
US20100014076A1 (en) Spectrometric apparatus for measuring shifted spectral distributions
US7277169B2 (en) Whole spectrum fluorescence detection with ultrafast white light excitation
JP2000314703A (ja) 活性化合物の探索、およびこのために用いる機器
JP2000283960A (ja) マイクロチップ電気泳動装置
US20070165215A1 (en) Contactless corrosion sensor
US8873036B2 (en) Optical devices and systems for use in spectroscopy
EP1203219B1 (en) Apparatus for measuring and applying instrumentation correction to produce standard raman spectrum
RU108608U1 (ru) Микроскоп с компактным раман-люминесцентным анализатором
JPH09145619A (ja) 散乱光等の分光測定方法及び装置
JPH04270943A (ja) 分光分析装置
JP2769570B2 (ja) ラマン分光分析装置
JPS6379067A (ja) 液体クロマトグラフ
JPH02147939A (ja) 顕微分光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501