JPH11132159A - オイルポンプ装置 - Google Patents

オイルポンプ装置

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JPH11132159A
JPH11132159A JP31864197A JP31864197A JPH11132159A JP H11132159 A JPH11132159 A JP H11132159A JP 31864197 A JP31864197 A JP 31864197A JP 31864197 A JP31864197 A JP 31864197A JP H11132159 A JPH11132159 A JP H11132159A
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oil pump
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壽 宮崎
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一郎 木村
Kanetake Aoki
金剛 青木
Sadanori Miura
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビテーションを回避しつつ、オイルポン
プの駆動馬力を低減する。 【解決手段】 ポンプ室10に形成される各空間群のう
ち拡大側空間22g〜22i、22kに対応させる吸込
ポート31を複数設け、制御弁7によって、オイルポン
プ1の作業状態を、複数の吸込ポート31が互いに連通
して拡大側空間に吸込作業を行わせる第1状態と、複数
の吸込ポートのうちのいずれかに供給路5の吐出ポート
33からの作動油を圧送して拡大側空間の一部の吸込作
業を不要とする第2状態に切換制御し、第1状態にて制
御弁7の第2中間ポート74及び第1中間ポートと制御
ポート71の連通を遮断する弁体77の第1弁部77b
のシール長さL1を第2中間ポート74、74aの開口
長さL2よりも小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出性能を可変と
されたオイルポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オイルポンプ装置においては、インナー
ロータの回転数が増加すると、吐出ポートから吐出され
る作動油の吐出量が増加するため、オイルポンプ装置に
より生じる油圧が増大する。ところで、従来、2台のギ
アポンプを一体的に装備したオイルポンプ装置が知られ
ている(実開昭61ー23485号公報)。このもの
は、油圧が小さくなりがちな低速回転領域では、2台の
ギアポンプを駆動させて作動油の吐出量を確保し、これ
により必要油圧を確保する。一方、高速回転領域では、
吐出量が増大して油圧の増大が期待できるので、1台の
ギアポンプのみを駆動させ、必要以上の油圧を回避し、
仕事効率を向上させている。
【0003】また、従来より図6に示すようにリリーフ
弁300を備えたオイルポンプ装置も知られている。こ
のものでは、吸込ポート101及び吐出ポート102を
備えたポンプボデー100と、ポンプボデー100のポ
ンプ室105に回転自在に配置された多数の内歯を備え
たアウターロータと、該アウターロータの内歯と噛合す
る多数の外歯を備えたインナーロータ200と、吐出ポ
ートからの作動油の油圧に応じて作動するリリーフ弁3
00とを有する。このものにおいても、前述同様にイン
ナーロータの回転数が増加すると、吐出ポート102か
らの作動油の吐出量が増加するので、オイルポンプ装置
により生じる油圧が増大するものである。そして、イン
ナーロータ200の回転数が増加して基準圧以上の油圧
が生じた場合には、吐出ポート102からの作動油の油
圧がリリーフ弁300のばねの付勢力に打ち勝つので、
リリーフ弁300が開放作動し、これにより余剰の作動
油をリリーフ弁300のリリーフポートから外部に排出
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した実
開昭61ー23485号公報に係わるオイルポンプ装置
によれば、ギアポンプを2台必要とするので、小型化の
面で不利であり、車体などの基体に搭載する場合には搭
載性の面で不利である。
【0005】また、吐出ポートからの作動油の油圧に応
答して作動するリリーフ弁とを有するオイルポンプ装置
によれば、前述した様に基準圧以上の油圧が生じた場合
には、余剰の作動油をリリーフポートから外部に排出す
るものであるため、外部に排出される余剰の作動油につ
いても、基準圧以上の大きな油圧が作用しているので、
オイルポンプ装置は余分の仕事をしていることになり、
オイルポンプ装置における仕事効率の面で好ましくな
い。
【0006】本発明は、上記した実情に鑑みなされたも
ので、その課題は、インナーロータの回転数が増加して
必要油圧が確保された場合において、排出される余剰の
作動油を複数ある吸込ポートの一部へ制御弁を介して圧
送帰還させる手段を採用することにより、仕事効率の向
上及びキャビテーションの回避を図り得、これによりオ
イルポンプの駆動馬力の低減に有利であり、更に小型化
の面で有利であり、車体等の基体に搭載する場合におい
て搭載性の向上を図り得るオイルポンプ装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の技術的手段は、当該オイルポンプ装置
を、ロータ室を有するハウジング、該ロータ室内に回転
可能に嵌挿されるアウターロータ及び駆動源により回転
駆動されることにより容積を増減する複数の空間群を前
記アウターロータとの間に形成するインナーロータを有
し、該空間群のうち縮小側空間が吐出ポートに連通し、
拡大側空間がその少なくも1つが油貯蔵部に連通される
複数の吸込ポートに分れて連通して、該吐出ポートから
吐出される作動油を被送給部に送給するオイルポンプ
と、軸方向に延びる弁室、該弁室と前記吐出ポートとを
連通する第1ポート、前記弁室と前記複数の吸込ポート
の内の前記貯蔵部に連通されていない少なくとも1つの
吸込ポートとを連通する第2ポート及び前記弁室と他の
前記吸込ポートとを連通する第3ポートを少なくとも有
するボデーと、該ボデー内に摺動可能に嵌挿される弁体
とを有し、前記オイルポンプの動作状態を、前記吐出ポ
ートの吐出圧に応じた前記弁体の移動により、前記第2
ポートと前記第3ポートとの前記弁室を介した連通を許
容すると共に前記第2ポート及び第3ポートと前記第1
ポートの連通を遮断して、前記油貯蔵部より前記複数の
吸込ポートを介して前記拡大側空間に作動油の吸込を行
わせる第1状態と、前記第1ポートと前記第2ポートと
の前記弁室を介した連通を許容すると共に前記第1ポー
ト及び前記第2ポートと前記第3ポートの連通を遮断し
て、前記第2ポートに連通される前記吸込ポートに対応
した一部の拡大側空間に前記吐出ポートからの作動油を
圧送する第2状態とに切換可能な制御弁とを具備してな
る構成とし、前記第1状態にて前記第2ポート及び前記
第3ポートと前記第1ポートの連通を遮断する前記弁体
のシール長さを前記第2ポートの開口径よりも小さくし
たことである。
【0008】上記した手段においては、前記制御弁を、
前記第1状態と前記第2状態との間の過渡状態であっ
て、前記第1ポート、前記第2ポート及び前記第3ポー
トが前記弁室を介して互いに連通する切換過渡状態に更
に切換可能とし、該切換過渡状態から前記第2状態へ切
換わるときの前記オイルポンプの吐出圧を、前記切換過
渡状態における前記オイルポンプの吐出特性線と前記第
3ポートに連通される前記吸込ポートに対応した一部の
拡大側空間のみの吸込による前記オイルポンプの吐出特
性線とが交差する点での吐出圧以下に設定することが好
ましい。
【0009】上記した手段によれば、駆動源の回転数及
びインナーロータの回転数が小さくて供給路の油圧が所
定域(Pm)よりも小さなときには、制御弁は第1状態
となり、複数の吸込ポートが一つの吸込ポートとなって
拡大側空間に作動油が吸込まれる。従って、オイルポン
プは、拡大側空間の全部が吸込を行い、よって、インナ
ーロータの回転数が小さくても、被送給部に送給される
必要油圧は確保される。
【0010】一方、インナーロータの回転が増して吐出
ポートからの吐出量が増し、供給路の油圧が所定域より
も大きくなったときには、制御弁はオイルポンプを第2
状態とし、拡大側空間の一部だけで吸込を行わせる。こ
れにより、ポンプの仕事が低減され、それにもかかわら
ず被送給部に送給される必要油圧は確保される。換言す
れば、駆動源及びロータの回転数が増して吐出ポートか
らの吐出量が増し、供給路の油圧が所定域よりも大きく
なり、供給路のみで必要油圧が確保される場合には、拡
大側空間の一部だけで吸込をさせ、残りの拡大側空間に
は余剰の作動油を圧送することで吸込が行われなくな
る。
【0011】また、第1状態にて第2ポート及び第3ポ
ートと第1ポートの連通を遮断する弁体のシール長さが
第2ポートの開口径よりも小さいため、第1状態から第
2状態への切換過渡時には、第2ポートは第1ポート又
は第3ポートに連通し、第2ポートの開口が弁体により
遮断されることはない。このため、第2ポートが遮断さ
れた状態で第2ポートに連通される吸込ポートに対応す
る拡大側空間が吸込みを行い(その容積を拡大し)、キ
ャビテーションが発生することが回避される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従ったオイルポン
プ装置の一実施形態を図面に基づき、説明する。この実
施形態は、車両に搭載して内燃機関のクランクシャフト
により回転して油圧を発生させるものである。
【0013】図1にオイルポンプ装置の概念構成図を示
す。図1に示すオイルポンプ装置に係わるオイルポンプ
1は金属製(例えば、アルミ系合金、鉄系合金)のハウ
ジング1aを備えている。ハウジング1aには円筒状の
ロータ室1a1が形成されており、該ロータ室1a1内
にはその内周に多数個の内歯11を備えたアウターロー
タ3が回転自在に嵌合されている。アウターロータ3内
には、アウターロータ3の軸心に対して所定量偏心した
軸心を有するインナーロータ2が同偏心軸を中心に回転
可能に配設されている。インナーロータ2は駆動源とし
ての内燃機関のクランクシャフトに接続され、クランク
シャフトと共に回転する。尚、インナーロータ2の回転
数は一般的には600〜7000rpm程度となるよう
に設計されている。
【0014】インナーロータ2は、その外周に多数個の
外歯21を備えている。この外歯21及び内歯11は、
トロコイド曲線又はサイクロイド曲線で規定されてい
る。インナーロータ2の回転方向は、反時計方向(矢示
A1)方向であり、インナーロータ2の回転に伴いイン
ナーロータ2の外歯21が内歯11に次々と入り込み、
アウターロータ3も同方向に回転する。外歯21と内歯
11とにより図1に示す空間22a〜22kに分割され
たポンプ室10が形成される。図1に示す空間22aは
最も容積が大きなものであり、空間22fは最も容積が
小さなものである。
【0015】空間22aよりも下流の空間22b〜22
f(縮小側空間)は、次第に容積が縮小するため吐出圧
が生成され、作動油の吐出作用が得られる。また、空間
22fよりも上流の空間22g〜22k(拡大側空間)
は、次第に容積が増大するため吸込圧が生成され、作動
油の吸込作用が得られる。
【0016】オイルポンプ1のハウジング1aには、上
記空間22b〜22fに連通した吐出ポート33が形成
されている。吐出ポート33は、インナーロータ2の回
転に伴いポンプ室10から作動油を吐出するポートであ
る。ハウジング1aには、また、吸込ポート31が吸込
ポートAと吸込ポートBとに分割されて形成されてい
る。吸込ポートAは、空間22g〜22iに連通し、吸
込ポートBは空間22kに連通している。
【0017】本実施形態では、矢印A1に示す回転方向
において、吸込ポートBは吸込ポートAよりも下流に位
置している。また吸込ポートAの開口面積は、吸込ポー
トBの開口面積に比して大きく設定されている。図1か
ら理解できるように、内歯11と外歯21との接触点E
1、E2によって、吸込ポートAと吸込ポートBを区分
けしている。よって、吸込ポートAと吸込ポートBと
は、ポンプ室10の周方向において互いに連通しておら
ず、従って、吸込ポートAと吸込ポートBとは互いに独
立した吸込機能を有する。また、吸込ポートAには、オ
イルパン、リザーバ、オイルタンク等の油貯蔵部69に
延在した吸込管路66が連通している。勿論、この油貯
蔵部69には、被送給部80に送給された作動油の一部
が帰還されるようになっている。
【0018】吐出ポート33に連通した供給路5は、内
燃機関の送給部80に作動油を導出する通路であり、途
中に分岐路6Aをもつ。分岐路6Aの先端はスプール形
の制御弁7の制御ポート(第1ポート)71に接続され
ている。制御弁7は、オイルポンプ1のハウジング1a
に形成された弁室78内に軸方向に摺動可能に配設され
た弁体77を有し、該弁体77は、制御ポート71に常
時連通されるヘッド室75を弁室78内に形成する第1
弁部77bと、弁体77を常時ヘッド室75へ向けて付
勢するスプリング79が収容された背面室79aを弁室
78内に形成する第2弁部77aとを備えている。第1
弁部77aと第2弁部77bの間は小径の軸部で連結さ
れており、これにより両弁部77a、77b間に弁通路
76が形成される。弁室78には、吸込ポートAに通路
62を介して連通した第1中間ポート(第3ポート)7
3と、吸込ポートBに通路63を介して連通した第2中
間ポート(第2ポート)74とが形成されている。第2
中間ポート74は、弁体77がヘッド室75内の油圧に
よりスプリング79に抗して摺動することにより、第1
弁部77bによって制御ポート71及び第3中間ポート
73とのヘッド室75及び弁通路76を介した連通を開
閉制御されるように、弁室78内に開口しており、第1
中間ポート73は、弁体77の上記摺動により第1弁部
77bによって弁通路76及びヘッド室75を介した第
2中間ポート74及び制御ポート71との連通を開閉制
御されるように弁室78内に開口している。図1及び図
2に示すように、第2中間ポート74の弁室78への開
口部には、該開口部の弁室78の軸方向の長さL2を第
2弁部77bの軸方向のシール長さL1よりも実質的に
大きくさせるサイド通路74aが形成されている。尚、
背面室79aには圧力抜き孔79bが形成されている。
また、第2弁部77aは、常に背面室79aと第1中間
ポート73とを仕切っている。
【0019】従って、弁体77の位置によって、制御弁
7は、オイルポンプ1の動作状態を、第1状態(第1、
第2中間ポート73、74を弁通路76を介して連通
し、吸込ポートA、Bを互いに連通した状態)、第2状
態(制御ポート71、第2中間ポート74をヘッド室7
5を介して連通し、分岐路6Aを吸込ポートBに連通し
た状態)及び第3状態(制御ポート71、第1中間ポー
ト73、第2中間ポート74をヘッド室75を介して連
通し、分岐路6Aを吸込ポートA及びBに連通した状
態)に切換制御可能に構成される。尚、上記したよう
に、第2弁部77aの軸方向のシール長さL1<第2中
間ポート74の開口部の軸方向長さL2とされているこ
とから、制御弁7は第1状態と第2状態との間の過渡状
態であって、第1中間ポート73と第2中間ポート74
が弁通路76を介して連通し、第2中間ポート74と制
御ポート71がヘッド室75を介して連通する切換過渡
状態とにも切換制御される。第1状態は、図1に対応
し、第2状態は図3に、第3状態は図4に、切換過渡状
態は図2に夫々対応している。尚、通路62、63、分
岐路6A、吸込管路66の一部、供給路5の一部は制御
弁7と同様にオイルポンプ1のハウジング1aに形成さ
れている。
【0020】上記した構成からなるオイルポンプ装置の
作用を説明する。
【0021】クランクシャフトの回転数が零から上昇す
る低回転域では、スプリング79の力が供給路5の油圧
より勝り、制御弁7は、図1のように各中間ポート7
3、74を弁通路76で連通し、吸込ポートA及びBを
互いに連通する。両吸込ポートA及びBが連通すること
は、空間22g〜22kが吸込を行うことであり、オイ
ルポンプ1は、油貯蔵部69の作動油を吸込通路66を
通して空間22g〜22kより吸込み、空間22b〜2
2eより吐出ポート33に吐出する。吐出した作動油は
供給路5から内燃機関に送給される。
【0022】このとき、図5に示す低回転域(回転数0
<N≦N1)の特性が得られる。図5において、特性α
は、吸込ポートA及びB共に吸込が行われる場合の吐出
特性であり、特性βは、吸込ポートA及びBのいずれか
一方の吸込が行われる場合の吐出特性である。低回転域
の特性は、上記特性αに一致したものとなる。このよう
に内燃機関の回転数が低回転域にあっては、通常の吸込
と吐出が行われ、必要油圧は充分確保される(第1状
態)。
【0023】一方、内燃機関の回転数が増加して低回転
域と中間回転域の境界値N1(内燃機関の回転数が例え
ば、1500rpm)を越えた場合には、インナーロー
タ2の回転数も増す。この場合には、吐出ポート33か
らの作動油の吐出量が増加するので、供給路5の作動油
の油圧も境界値N1に応じて上昇し、所定域(Pm)よ
りも大きくなる。この油圧(PN1)により、弁体77
が図1においてスプリング79に抗して図示左方に摺動
され、図2に示すように、中間回転域の前半では、制御
弁7は、弁体77の第1弁部77bが第2中間ポート7
4を弁通路76及びヘッド室75に開口させ、切換過渡
状態に位置される。この切換過渡状態では、吸込ポート
A(空間22g〜22i)で吸込がなされると共に、吸
込ポートB(空間22k)で通路63の一部が開口する
ことにより絞られた第2中間ポート74、弁通路76、
第1中間ポート73及び通路62を介して吸込みがなさ
れる(吸込ポートBでは、制限された吸込がなされ
る)。これと同時に、吸込ポートBが、通路63、その
一部が開口することにより絞られた第2中間ポート7
4、ヘッド室75及び制御ポート71を介して分岐路6
Aと連通し、これにより内燃機関の被送給部80に送給
されるべき作動油の一部が吸込ポートBにて吸込まれる
(圧送される)。このとき、図4に示す中間回転域の前
半(N1<N<N2)の特性が得られる。更に内燃機関
の回転数が増加してN2以上になると、インナーロータ
2の回転数も増加し、吐出ポート33からの作動油の吐
出量が増加して供給路5の作動油の油圧も更に上昇す
る。この油圧(PN2)は、図3から理解できるように
弁体77を図において左側に更に移動し、第1中間ポー
ト73と第2中間ポート74の弁通路76を介した連通
を遮断する。これにより、油貯蔵部69の作動油を吸込
むポンプ動作は、空間22g〜22iのみで行われる
(第2状態)。このように、第1状態と第2状態との切
換過渡期にはL1<L2の設定による切換過渡状態によ
り、第2中間ポート74の開口が第1弁部77bにより
閉塞されることはないので、第2中間ポート74が閉塞
された状態で空間22kがインナーロータ2の回転に応
じて容積を拡大する(吸込み動作を行う)ことはない。
このため、キャビテーションによる異音、エロージョン
の発生が回避される。
【0024】また、上記中間回転域の後半においては、
第2中間ポート74が分岐路6Aと連通し、内燃機関に
送給されるべき作動油の一部が分岐路6A→ヘッド室7
5→通路63を経て吸込ポートBに圧送される。従っ
て、吸込ポートBに連通した空間22kは吸込を行わ
ず、吐出された作動油が空間22kに圧送され、オイル
ポンプ1の行う仕事は吸込ポートAに連通した22g〜
22iだけで行われる。このときの吐出特性は、図5に
示すように、低回転域の増加特性より吸込ポートBの特
性分が減じられたものとなり、オイルポンプ1の吸込仕
事を減じて内燃機関に必要な油圧を効率良く得ることが
できる(中間回転域)。尚、本実施形態では、図4にお
いて、中間回転域の前半の特性線が特性βと交差する回
転数N2(吐出圧PN2)にて上記した過渡状態から第
2状態へと切替わるようにしたが、本発明では、例えば
第2中間ポート74の位置を適宜変更することにより、
この切替わる回転数(吐出圧)は、N2(PN2)以下
に設定される。この設定により、図5に破線Cで示した
ように過渡状態から第2状態への切替わる回転数(吐出
圧)がN2(PN2)よりも高い場合における、中間回
転域後半及び高回転域での吐出量(吐出圧)不足による
内燃機関の焼付き等の発生の恐れ、吐出された作動油の
一部が制御ポート71から第1中間ポート73及び第2
中間ポート74に流れ込むことにより第1弁部77b及
び第2弁部77a間に生じる圧力差に起因して破線部の
ようにヒステリシスが発生して、中間回転域後半及び高
回転域での吐出量(吐出圧)不足による内燃機関の焼付
きの発生や異音の発生の恐れが回避される。尚、第2状
態に切替わった後は、速やかに特性βに沿った吐出特性
となる。
【0025】更に内燃機関の回転数が上昇し、中間回転
域と高回転域の境界値N3を越えると、供給路5の作動
油の油圧(PN3)も上昇し、図4に示すように、制御
弁7の弁体77は更に左側に移動され、分岐路6Aが吸
込ポートA及びBに連通させる。これにより、供給路5
からの作動油の一部が空間22g〜22i、22kに圧
送される(第3状態)。即ち、供給路5に送給された作
動油の一部がオイルポンプ1で循環して、ポンプ仕事を
低減する。この時の吐出特性は、図5の回転数N3以上
の領域に示すように、その後の回転数の増加に応じて中
間回転域と同様の増加特性を呈する。
【0026】こうして本実施形態では、供給路の作動油
を複数の吸込ポートに回転数(油圧)に応じて段階的に
圧送しているので、内燃機関側で回転数に応じて必要な
だけの作動油を送給しつつオイルポンプの駆動馬力低減
を行うことができる。特に、高回転時には内燃機関側で
の必要な油量だけしか吸込まないので、吸込通路、例え
ば、ストレーナ等を大きくしたりする必要がない。ま
た、実開昭61−23485号公報のように2台のギヤ
ポンプを一体的に装備したオイルポンプに対して、1組
のロータにて設定できるので、オイルポンプの小型化ひ
いては軽量化に有利であり、オイルポンプの車体等への
搭載性が向上する。
【0027】上記した実施形態では、制御弁を油圧で作
動されるタイプとしたが、本発明の実施にあたっては、
電気式、例えば、周知の比例式電磁制御手段を用いるよ
うにしても良い。この場合、電磁制御手段は、供給路5
の油圧、油温度、スロットル開度、内燃機関の回転数に
応じた出力信号を発生する電気制御装置の出力信号によ
り、制御される。その他、本発明は車両以外に他の産業
機器に使用するオイルポンプ装置にも適用でき、更にポ
ンプの駆動形態もクランクシャフト直結駆動式に限ら
ず、例えば、タイミングベルトによるプーリ駆動式等で
も良い等、適宜選択できるものである。
【0028】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、駆動源及
びロータの回転数が増して吐出ポートからの吐出量が増
し、供給路の油圧が所定域よりも大きくなり、供給路の
みで必要油圧が確保される場合には、制御弁が第2状態
に切換わり、拡大側空間の一部だけで吸込をさせ、残り
の拡大側空間には余剰の作動油を圧送することで吸込が
行われなくなる。従って、内燃機関側で回転数に応じて
必要なだけの作動油を送給しつつオイルポンプの駆動馬
力低減を行うことができる。特に、高回転時には内燃機
関側での必要な油量だけしか吸込まないので、吸込通
路、例えば、ストレーナ等を大きくしたりする必要がな
く、また、実開昭61−23485号公報のように2台
のギヤポンプを一体的に装備したオイルポンプに対し
て、1組のロータにて設定できるので、オイルポンプの
小型化ひいては軽量化を図ることができ、オイルポンプ
の車体等への搭載性が向上することができる。
【0029】また、制御弁は第1状態にて第2ポート及
び第3ポートと第1ポートの連通を遮断する弁体のシー
ル長さが第2ポートの開口径よりも小さく設定されてい
るため、第1状態から第2状態への切換過渡時に、第2
ポートが閉塞されることはない。このため、第2ポート
が閉塞された状態で第2ポートに連通される吸込ポート
に対応する拡大側空間の容積が拡大されることが回避さ
れるので、キャビテーションによる異音、エロージョン
の発生を防止しつつ、上記した駆動馬力低減、軽量化、
車体への搭載性の向上等を効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従ったオイルポンプ装置の一実施形態
の低回転域(制御弁の第1状態)における状態を示す構
成図である。
【図2】図1に示す一実施形態の中間回転域前半(制御
弁の切換過渡状態)における動作説明図である。
【図3】図1に示す一実施形態の中間回転域後半(制御
弁の第2状態)における動作説明図である。
【図4】図1に示す一実施形態の高速回転域(制御弁の
第3状態)における動作説明図である。
【図5】図1に示す一実施形態の吐出特性図である。
【図6】従来のオイルポンプ装置を概略して示す構成図
である。
【符号の説明】
1 オイルポンプ 1a ハウジング(ボデー) 1a1 ロータ室 2 インナーロータ 3 アウターロータ 5 供給路 6A 分岐管 7 制御弁 31 吸込ポート 33 吐出ポート 71 制御ポート(第1ポート) 73 第1中間ポート(第3ポート) 74 第2中間ポート(第2ポート) 74a サイド通路(第2ポートの開口) 77 弁体 77b 第1弁部 78 弁室 A 一方の吸込ポート B 他方の吸込ポート L1 第1弁部のシール長さ L2 第2中間ポートの開口長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 禎則 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータ室を有するハウジング、該ロータ
    室内に回転可能に嵌挿されるアウターロータ及び駆動源
    により回転駆動されることにより容積を増減する複数の
    空間群を前記アウターロータとの間に形成するインナー
    ロータを有し、該空間群のうち縮小側空間が吐出ポート
    に連通し、拡大側空間がその少なくも1つが油貯蔵部に
    連通される複数の吸込ポートに分れて連通して、該吐出
    ポートから吐出される作動油を被送給部に送給するオイ
    ルポンプと、 軸方向に延びる弁室、該弁室と前記吐出ポートとを連通
    する第1ポート、前記弁室と前記複数の吸込ポートの内
    の前記貯蔵部に連通されていない少なくとも1つの吸込
    ポートとを連通する第2ポート及び前記弁室と他の前記
    吸込ポートとを連通する第3ポートを少なくとも有する
    ボデーと、該ボデー内に摺動可能に嵌挿される弁体とを
    有し、前記オイルポンプの動作状態を、前記吐出ポート
    の吐出圧に応じた前記弁体の移動により、前記第2ポー
    トと前記第3ポートとの前記弁室を介した連通を許容す
    ると共に前記第2ポート及び第3ポートと前記第1ポー
    トの連通を遮断して、前記油貯蔵部より前記複数の吸込
    ポートを介して前記拡大側空間に作動油の吸込を行わせ
    る第1状態と、前記第1ポートと前記第2ポートとの前
    記弁室を介した連通を許容すると共に前記第1ポート及
    び前記第2ポートと前記第3ポートの連通を遮断して、
    前記第2ポートに連通される前記吸込ポートに対応した
    一部の拡大側空間に前記吐出ポートからの作動油を圧送
    する第2状態とに切換可能な制御弁とを具備し、 前記第1状態にて前記第2ポート及び前記第3ポートと
    前記第1ポートの連通を遮断する前記弁体のシール長さ
    を前記第2ポートの開口径よりも小さくしたことを特徴
    とするオイルポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御弁は、前記第1状態と前記第2
    状態との間の過渡状態であって、前記第1ポート、前記
    第2ポート及び前記第3ポートが前記弁室を介して互い
    に連通する切換過渡状態とに更に切換可能であり、該切
    換過渡状態から前記第2状態へ切換わるときの前記オイ
    ルポンプの吐出圧を、前記切換過渡状態における前記オ
    イルポンプの吐出特性線と前記第3ポートに連通される
    前記吸込ポートに対応した一部の拡大側空間のみの吸込
    による前記オイルポンプの吐出特性線とが交差する点で
    の吐出圧以下に設定したことを特徴とする請求項1に記
    載のオイルポンプ装置。
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