JPH1113164A - レゾネータ式吸音パネル - Google Patents

レゾネータ式吸音パネル

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Publication number
JPH1113164A
JPH1113164A JP9163722A JP16372297A JPH1113164A JP H1113164 A JPH1113164 A JP H1113164A JP 9163722 A JP9163722 A JP 9163722A JP 16372297 A JP16372297 A JP 16372297A JP H1113164 A JPH1113164 A JP H1113164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonator
sound
sound absorbing
resonator type
absorbing panel
Prior art date
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Pending
Application number
JP9163722A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Murahashi
将男 邑橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nozawa Corp
Original Assignee
Nozawa Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nozawa Corp filed Critical Nozawa Corp
Priority to JP9163722A priority Critical patent/JPH1113164A/ja
Publication of JPH1113164A publication Critical patent/JPH1113164A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波数音領域において高い吸音率を得るこ
とができると共に、構成が簡単で、しかも中空押し出し
成形法によって容易に製造することができるレゾネータ
式吸音パネルを提供する。 【解決手段】 レゾネータ部材1の内部に中空部2を設
けると共に、同レゾネータ部材2の音源側の表面に上記
中空部2と連通する開口3を設けてなるレゾネータ式吸
音パネルにおいて、上記レゾネータ部材1の音源側表面
の少なくとも上記開口3間に、音源方向に向けて突出す
る断面三角形状の凸部5を、上記開口3の連設方向と平
行に設けてなるレゾネータ式吸音パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鉄道、道
路、工場等のように固有の音を発生する場所、あるいは
特定の防音室を構成する壁面等に設置され、その音を吸
音して防音効果を得る、いわゆるレゾネータ式吸音パネ
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のレゾネータ式吸音パネルは、図
4、5に示すようにレゾネータ部材1の内部に中空部2
を設けると共に、レゾネータ部材1の音源側の表面に中
空部2と連通するスリット又は穴等からなる開口3を設
けて構成されたレゾネータパネル4を、複数枚接合して
所定の大きさのパネルとしたものであり、開口3を介し
て中空部2に取り込んだ音を中空部2内で共鳴させ、音
エネルギーを摩擦抵抗等により熱エネルギーに変換して
減衰させることによって、防音効果を得るようにしたも
のである。
【0003】このようなレゾネータ式吸音パネルの吸音
特性における問題点の1つとして、低周波数音領域での
吸音効果(吸音率)が比較的低い点が上げられる。その
理由としては、以下の要因が考えられる。 (1)低周波数音領域の吸音では、中空部2の断面積を
大きくする必要があるが、その断面積に比して開口3の
面積が小さく、開口率が小さくなるため、充分な吸音効
果が得られない。 (2)レゾネータ式吸音パネルの表面は一般に平坦であ
り、この音源側に面する広い面積の平坦部によって、音
源からの音波が反射し、これが吸音効果の低下をもたら
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
した吸音率の低い要因を解消して、特に低周波数音領域
において高い吸音率を得ることができるレゾネータ式吸
音パネルを提供することにある。本発明のもう一つの課
題は、構成が簡単で、吸音効果が高く、しかも中空押し
出し成形法によって容易に製造することができるレゾネ
ータ式吸音パネルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明に係るレゾネータ式吸音パネルは、レゾネ
ータ部材の内部に中空部を設けると共に、同レゾネータ
部材の音源側の表面に上記中空部と連通する開口を設け
てなるレゾネータ式吸音パネルにおいて、上記レゾネー
タ部材の音源側表面の少なくとも上記開口間に、音源方
向に向けて突出する断面三角形状の凸部を、上記開口の
連設方向と平行に設けてなることを特徴とするもので、
音源側表面の少なくとも開口間に断面三角形状の凸部を
設けることにより、パネル表面での音波の反射を抑え、
音の指向性を開口付近で強制的に変えて集音作用、すな
わち音圧を高め、より効果的にレゾネータ機構を機能さ
せることができるため、吸音効果を向上させることがで
きる。
【0006】また、本発明に係るレゾネータ式吸音パネ
ルは、上記したレゾネータ式吸音パネルにおいて、上記
三角形状凸部を上記レゾネータ部材と一体成形してなる
ことを特徴とするもので、三角形状凸部をレゾネータ部
材と一体成形構造とすることによって、通常この種レゾ
ネータ式吸音パネルの製造に用いられている中空押し出
し成形法をそのまま適用し、三角形状凸部を含むレゾネ
ータ式吸音パネルを簡易に一体成形により製造すること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図1
乃至図3に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態
に係るレゾネータ式吸音パネルの正面図(A)とその側
面図(B)、図2は同レゾネータ式吸音パネルの拡大断
面図、図3は同レゾネータ式吸音パネルの吸音性能の確
認試験結果を示す試験体の仕様図(A)と試験結果の比
較図(B)、(C)である。
【0008】図中において、1はレゾネータ部材であ
り、内部に吸音周波数に合わせて設定された容積を持つ
多数の中空部2を有している。そして、その音源側の表
面に、吸音周波数に合わせて設計される直径、あるいは
断面積を有する多数の穴、スリット等からなる開口3
を、所定の配列で内部の中空部2に連通するように設け
ることによって、一枚のレゾネータパネル4を構成して
いる。
【0009】このレゾネータパネル4は、セメント系、
セラミック系、金属系及び樹脂系等の材料を用い、用途
に応じて選択された材料により製造される。例えば、外
壁、遮音壁等の外部環境で用いられるものについては、
無機質系で強靱なセメント系、セラミック系、金属系等
の材料が好適であり、室内等の屋内環境で用いられるも
のについては、それに加えて樹脂系材料が好適である。
【0010】また、レゾネータパネル4の音源側の表面
には、開口3の列の間に位置して音源方向に向けて突出
する断面三角形状の凸部5が、開口3の連設方向と平行
に設けられている。この三角形状凸部5は、レゾネータ
部材1と別体で設けたものを接合してもよいが、一体成
形構造とすることによって、この種レゾネータパネル4
を製造する際に一般的に用いられている中空押し出し成
形法をそのまま適用して、一体成形することができる。
【0011】そして、このように成形されたレゾネータ
パネル4を複数枚つなぎ合わせることによって、図1に
示すように所定の大きさを持つ一枚のレゾネータ式吸音
パネル6を構成することができる。なお、三角形状凸部
5は、開口3の列間に連続的に設けているが、必ずしも
連続的に設ける必要はなく、例えば一列置きに設けてき
よく、また、その三角形状凸部5の頂角は特に限定され
ないが、90度前後が適切である。
【0012】しかして、上記のレゾネータ式吸音パネル
6においては、音源からの音波はレゾネータ式吸音パネ
ル6に伝わり、その表面に設けられている開口3を介し
て内部の中空部2に取り込まれ、中空部2内での共鳴に
より音エネルギーが摩擦抵抗等で熱エネルギーに変換さ
れることによって減衰され、これにより防音効果を得る
ことができる。
【0013】ここで、レゾネータ式吸音パネル6の固有
の吸音周波数は、中空部2の容積と開口3の径によって
決まり、通常はレゾネータ式吸音パネルでより低周波数
音領域において吸音ピークを得るには、中空部2の容積
を大きくしている。このように、吸音周波数領域をシフ
トすることは比較的簡単であるが、しかし同じ周波数音
領域の中で吸音率を上げることはなかなか難しい。特に
低吸音周波数タイプのレゾネータ式吸音パネルでは、開
口3のピッチが大きく、音波がパネル表面で反射され易
くなるため、レゾネータ効果が得られにくい面がある。
【0014】しかしながら、上記のようにレゾネータパ
ネル4の音源側の表面における開口3の列間に断面三角
形状の凸部5を設けることによって、パネル表面での音
波の反射を抑えることができ、音の指向性を開口3付近
で強制的に変えて集音効果、すなわち音波の音圧を高め
て、より効果的にレゾネータ機能を発揮させることがで
きる。
【0015】つまり、本実施形態のレゾネータ式吸音パ
ネル6は、その断面をみると音源に向かってラッパ状に
拡がった表面形状を有しているため、このレゾネータ式
吸音パネル6に向けて音波が伝わってくる様は、漸次幅
狭となる湾に対して波が打ち寄せる様のようで、波打ち
際で波高が最大、すなわちレゾネータ式吸音パネル6の
開口3付近で音波の音圧が最大となる。
【0016】この音圧の高まりによって、レゾネータ式
吸音パネル6の発熱が三角形状凸部5を設けていないレ
ゾネータ式吸音パネルの発熱より高くなり、このことは
音エネルギーを摩擦抵抗等により熱エネルギーに変換し
て減衰するレゾネータの吸音効果の向上を意味し、特に
低吸音周波数タイプのレゾネータ式吸音パネル6におけ
る吸音率を向上をもたらす。
【0017】図3は、試験体として、図の(A)に示す
ように三角形状凸部5が設けられていない従来タイプ
(イ)と、三角形状凸部5を設けた本発明タイプ(ロ)
のレゾネータを作り、JIS−A−1409(残響室法
吸音率の測定方法)に準ずる試験方法によって試験した
結果を示すもので、図の(B)、(C)に示すように吸
音率のピークを比較すると、低周波数音領域である12
5Hz付近で、集音形状を施した本発明タイプ(ロ)の
方が、吸音率にして約10%高くなる結果が得られた。
【0018】かくして、上記のレゾネータ式吸音パネル
6によると、レゾネータパネル4の表面に三角形状凸部
5を設けるだけの簡単な構成によって、表面が平坦な構
造のレゾネータ式吸音パネルに比べ、低周波数音領域で
の吸音率を大きく向上させることができる。また、三角
形状凸部5をレゾネータ部材1と一体成形構造とするこ
とにより、従来からこの種レゾネータパネルの製造に用
いられている中空押し出し成形法をそのまま用いて簡易
に製造することができる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るレ
ゾネータ式吸音パネルによると、レゾネータパネルの音
源側表面の開口列の間に断面三角形状の凸部を設けたこ
とにより、パネル表面での音波の反射を抑えて集音作用
を高め、より効果的にレゾネータ機能を発揮させること
ができるようになるため、特に低周波数音領域で高い吸
音率を期待することができる。
【0020】また、上記の三角形状凸部をレゾネータ部
材と一体成形構造とすることによって、中空押し出し成
形法をそのまま適用して、三角形状凸部を含むレゾネー
タパネルを簡易に一体成形により製造することができる
ため、構成が簡単で、吸音効果の高いレゾネータ式吸音
パネルを経済的に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るレゾネータ式吸音パネ
ルの正面図(A)とその側面図(B)である。
【図2】本発明の実施形態に係るレゾネータ式吸音パネ
ルの拡大断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るレゾネータ式吸音パネ
ルの吸音性能の確認試験結果を示す試験体の仕様図
(A)と試験結果の比較図(B)、(C)である。
【図4】従来のレゾネータ式吸音パネルの正面図(A)
とその側面図(B)である。
【図5】従来のレゾネータ式吸音パネルの拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1…レゾネータ部材、2…中空部、3…開口、5…三角
形状凸部、6…レゾネータ式吸音パネル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レゾネータ部材の内部に中空部を設ける
    と共に、同レゾネータ部材の音源側の表面に上記中空部
    と連通する開口を設けてなるレゾネータ式吸音パネルに
    おいて、 上記レゾネータ部材の音源側表面の少なくとも上記開口
    間に、音源方向に向けて突出する断面三角形状の凸部
    を、上記開口の連設方向と平行に設けてなることを特徴
    とするレゾネータ式吸音パネル。
  2. 【請求項2】 上記三角形状凸部を上記レゾネータ部材
    と一体成形してなることを特徴とする請求項1記載のレ
    ゾネータ式吸音パネル。
JP9163722A 1997-06-20 1997-06-20 レゾネータ式吸音パネル Pending JPH1113164A (ja)

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JP9163722A JPH1113164A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 レゾネータ式吸音パネル

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7881524B2 (en) 2005-04-08 2011-02-01 Canon Kabushiki Kaisha Information processing apparatus and information processing method
JP2015137501A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 フクビ化学工業株式会社 吸音パネルおよびその製造方法
CN106638344A (zh) * 2017-01-13 2017-05-10 北京天润康隆科技股份有限公司 一种无棉非金属复合声屏障及其制备方法

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