JPH11130875A - 抗菌性を有するゴム成形体 - Google Patents

抗菌性を有するゴム成形体

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JPH11130875A
JPH11130875A JP9312777A JP31277797A JPH11130875A JP H11130875 A JPH11130875 A JP H11130875A JP 9312777 A JP9312777 A JP 9312777A JP 31277797 A JP31277797 A JP 31277797A JP H11130875 A JPH11130875 A JP H11130875A
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JP
Japan
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rubber
rubber molded
glass
glass powder
molded product
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Pending
Application number
JP9312777A
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English (en)
Inventor
Takeshi Iwata
健 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sansho Co Ltd
Kinki Pipe Giken KK
Original Assignee
Sansho Co Ltd
Kinki Pipe Giken KK
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Publication date
Application filed by Sansho Co Ltd, Kinki Pipe Giken KK filed Critical Sansho Co Ltd
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間使用しても「ぬめり」が生じず、優れ
た抗菌性を示すゴム成形体を提供する。 【構成】 酸化銀に換算して0.1〜20%の割合で銀
イオンを含有する水溶解性ガラスの粉体物が、基材ゴム
中に均一に分散されたゴム成形体で、この粉体物の粒径
は0.05〜100μmであり、ガラス粉体物:基材ゴ
ムの重量割合が、0.1〜20:100であることを特
徴とする。この際、ガラス粉体物のガラス組成として
は、SiO2 −Na2 O又はSiO2 −B2 3 −Na
2 Oが好ましく、基材ゴムとしては熱可塑性エラストマ
ーが好ましい。 【効果】 銀含有水溶解性ガス粉体物からの銀イオンの
溶出によって、優れた抗菌性及び抗カビ性が得られ、台
所流し台用の排水口菊割れカバーや、窓枠サッシのガラ
ス固定用パッキングや冷蔵庫のドア用パッキングとして
好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗菌性を有
するゴム成形体、特に、台所流し台用の排水口菊割れカ
バー、窓ガラス固定用パッキング及び、冷蔵庫のドア内
張りパッキングとして適したゴム成形体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現在広く使用されている台所流し台の排
水口には、当該排水口を覆うようにして、放射状に切れ
目の入ったゴム製の円板状カバー(菊割れカバー)が設
けられている。しかしながら、このようなカバーは抗菌
性を有しない素材でできているために、水と接触した状
態で放置した際にゴム表面に「ぬめり」が生じ、衛生性
の点で問題がある。一方、銀イオン(Ag+ )について
は、古くから制菌作用のあることが知られており、安全
な飲料水を確保するために、これを使用することも幾つ
か研究されてきている。ところが、銀イオンを確実に水
中へ継続的に溶出させることは難しく、銀化合物を直
接、ゴムに混合しても、抗菌性のある製品は得られな
い。
【0003】又、窓枠においては、窓ガラスの周縁を固
定するためにゴム製のパッキングが使用されているが、
このようなパッキングも抗菌性を有しない素材からなる
ものであるために、結露した水との接触によってゴム表
面に「ぬめり」が生じるという問題点がある。この他
に、冷蔵庫のドアに設けられる内張りパッキングにもゴ
ム製のものが使用されているが、この場合にも同様の問
題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、銀イ
オンを確実に継続的に溶出させることによって、ゴム表
面に「ぬめり」が生じず、優れた抗菌性を示す各種ゴム
成形体を提供することを課題とする。本発明者等は、不
規則な網目構造からなる水溶解性ガラスの特性を利用
し、水溶解性ガラス中に銀イオンを分散させて塊状物と
したものを粉砕して得たガラス粉体物が、水と接触した
際に銀イオンを確実に継続的に溶出させることに注目
し、このようなガラス粉体物を基材ゴム中に一定割合に
て分散されたゴム製品が優れた抗菌性及び抗カビ性を示
すことを見い出して、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決可能な、
本発明の抗菌性を有するゴム成形体は、酸化銀に換算し
て0.1〜20%の割合で銀イオンを含有する水溶解性
のガラス粉体物が、基材ゴム中に均一に分散された状態
で存在しており、前記ガラス粉体物の粒径が0.05〜
100μmであり、前記ガラス粉体物:基材ゴムの重量
割合が0.1〜20:100であることを特徴とする。
又、本発明は、上記のゴム成形体において、ガラス粉体
物のガラス組成が、SiO2 −Na2 O又はSiO2
2 3 −Na2 Oであることを特徴とするものでもあ
る。更に、本発明は、上記のゴム成形体が、台所流し台
用の排水口菊割れカバー、窓ガラス固定用パッキング及
び、冷蔵庫のドア内張りパッキングからなる群より選ば
れた製品形態であることを特徴とするものでもある。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明のゴム成形体に含ま
れる各成分について説明する。本発明のゴム成形体にお
けるガラス粉体物は、水に対する溶解性を有し、そのガ
ラス組成としては、SiO2 −Na2 O又はSiO2
2 3 −Na2 Oが好ましく、銀イオンは酸化銀(A
2 O)の形で含有される。ガラス組成を構成するSi
2 は、網目形成酸化物であり、SiO2 の網目構造単
位の水中への溶解によって銀イオンを搬送する役目を果
たす。このように、銀は単独で解離して水中に溶出する
のではなく、SiO2 の網目構造単位と共に水中に溶け
出し、SiO2 の水中への溶出によって、銀イオンの制
菌作用が保証される。一方、Na2 Oは網目修飾酸化物
であり、銀をAg2 Oの形で取り入れる役目と、ガラス
の水溶解性を保証する役目があり、SiO2 の連続網目
構造は、このNa2 Oによって断ち切られているものと
考えられる。又、B2 3 は、ガラスの融点を下げる製
造上の利点があると共に、水に溶解した状態では防腐効
果及び防錆効果をもたらす。更に、本発明のゴム成形体
中に含有されるAg2 Oは、Na2 Oの働きによって、
ガラスの中に取り入れられ、水と接触した際に、SiO
2 の網目構造単位と共に銀イオンとして水中へ溶出し、
制菌効果を発揮する。
【0007】本発明では、ゴム成形体中に分散されてい
るガラス粉体物の組成を変えることにより、水に対する
溶解性(溶解速度)を適宜調整することができ、この組
成がSiO2 −Na2 Oである水溶解性ガラスにおける
SiO2 :Na2 Oの組成比率は60〜95:40〜5
が好ましく、組成がSiO2 −B2 3 −Na2 Oであ
る水溶解性ガラスにおけるSiO2 :B2 3 :Na2
Oの組成比率は、10〜50:85〜20:5〜30が
好ましい。水に対する溶解速度やpHを調整するのに添
加可能な成分としては、CaO、K2 O、MgO、Al
2 3 などが挙げられる。
【0008】又、上記ガラス粉体物中の銀イオン濃度
は、酸化銀に換算して約0.1〜20%であることが好
ましく、約0.5〜5%がより好ましく、1%前後が特
に好ましい。更に、上記ガラス粉体物と基材ゴムとの重
量割合は0.1〜20:100であることが好ましく、
0.5〜5:100がより好ましく、特に1〜2:10
0が好ましい。この際、ガラス粉体物が0.1重量部未
満になると抗菌性が低下して「ぬめり」が生じ易くな
り、逆に、ガラス粉体物が20重量部を越えると成形体
を製造する際の加工性(成形性)が悪くなるので好まし
くない。このようなガラス粉体物は融点が約1200℃
で、熱安定性が優れているので、成形加工を行った際に
も物性の劣化が起こらないという利点がある。
【0009】尚、ガラス粉体物の粒径は、ゴム成形体の
成形性の点で0.05〜100μmが好ましく、2〜1
0μmがより好ましく、特に2μm前後が好ましい。こ
のような粒径のガラス粉体物は、上記組成比率の塊状物
を製造した後、粉砕機を用いて上記粒径になるまで粉砕
することによって比較的簡単に得ることができる。本発
明では、水溶性を有するガラス中に銀イオンが分散され
てなるガラス粉体物として市販品を利用することがで
き、例えばSiO2 −Na2 O−Ag2 Oを基本組成と
した銀含有水溶解性ガラス(商品名:バイオシュアSG
D、近畿パイプ技研株式会社製)や、SiO2 −B2
3 −Na2 O−Ag2 Oを基本組成とした銀含有水溶解
性ガラス(商品名:バイオシュアSGI、近畿パイプ技
研株式会社製)が利用できる。
【0010】銀イオンを安定な状態にするための媒体と
しては、上記ガラス以外にも液体や固体状の有機物や無
機物があるが、本発明において、水溶解性を有するガラ
スが採用されている理由には、1)銀イオンがガラスと
共に溶け出した際に、有効なイオン状態で長期間にわた
り安定であること、2)ガラスの溶出により、銀イオン
が連続的に供給されること、3)必要に応じてガラス組
成を変更することにより、銀イオンの溶出速度を調節す
ることができること、4)人体などに無害であること、
などが挙げられる。
【0011】本発明のゴム成形体の具体例としては、図
1(a)及び(b)に示されるような、台所流し台用の
排水口菊割れカバー1が最も一般的ではあるが、本発明
はこれに限定されるものではなく、流し台に取り付けて
使用されるゴミ受け用の吸盤やスポンジ置き台用の吸盤
などの形態であっても良く、この他、家庭において水が
使用される場所で使用される各種ゴム製品、例えば洗面
所用水溜栓や風呂用栓等としても利用でき、いずれの場
合も「ぬめり」が防止されて、衛生的な状態を保つこと
ができる。又、本発明のゴム成形体は、冷蔵庫のドアの
内周に取り付けられるパッキングや、窓枠サッシの窓ガ
ラス固定用パッキングや、流し台の排水を誘導するため
の排水管などであっても良い。
【0012】本発明では、上記のガラス粉体物を分散さ
せる基材ゴムとして、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性ゴ
ムなどの各種ゴムが使用できるが、その中でも最も適し
ている基材ゴムは、加硫工程やコンパウンド工程を必要
としない熱可塑性エラストマー(Thermo Plastic Elasto
mer, TPE) であり、このような基材ゴムに上記ガラス粉
体物を分散して得た本発明のゴム成形体は、耐候性及び
耐熱性が優れたものである。その中でも、台所流し台用
ゴム製品の製造に最も適している基材ゴムは、エチレン
プロピレンゴム(Ethylene Propylene Terpolymer, EPT)
である。又、アルミサッシの窓枠におけるガラス固定用
パッキングの製造には、基材として軟質塩化ビニルを使
用するのが好ましい。本発明のゴム成形体を製造する際
の方法としては、通常の成形方法が利用でき、基材ゴム
に上記ガラス粉体物を添加し、均一になるまで混合した
後、射出成形法や押出成形法等を用いて混合物を所望の
形状に成形する。以下の実施例は、本発明のゴム成形体
の具体例を説明するものであって、本発明はこれに限定
されない。
【0013】
【実施例】市販のエチレンプロピレンゴム100重量部
に、酸化銀に換算して約1%の銀を含む水溶解性ガラス
粉体物(商品名:バイオシュアSGI、近畿パイプ技研
株式会社製、粒径:約2μm)2重量部を添加して均一
になるまで混合を行い、得られた混合物を成形型の中に
入れ、図1に示される形状の台所流し台用の排水口菊割
れカバー(外径150mm×厚さ13mm)を製造し
た。このカバーを台所流し台用の排水口に取り付けて使
用したところ、1ヶ月以上使用した場合であってもゴム
表面に「ぬめり」が生じず、新鮮な状態に保たれること
が確認された。
【0014】
【発明の効果】本発明のゴム成形体は、基材ゴム中に分
散された銀含有水溶解性ガス粉体物からの銀イオンの溶
出によって、優れた抗菌性及び抗カビ性を示し、長期間
使用した場合であってもゴム表面に「ぬめり」が生じ
ず、細菌の増殖を防止することができ、衛生性の点で非
常に優れている。このため、本発明のゴム成形体は、台
所流し台用の排水口菊割れカバーや、窓ガラス固定用パ
ッキングや、冷蔵庫のドア内張りパッキングとして好適
であり、この他、家庭において水を使用する場所の水溜
用ゴム栓などとしても広く利用することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のゴム成形体の一例(台所流
し台用排水口菊割れカバー)を示す上面図であり、
(b)は、その側面図であり、右側半分はA線における
断面形状が示されている。
【符号の説明】
1 ゴム成形体(台所流し台用排水口菊割れカバー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 21/00 C08L 21/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化銀に換算して0.1〜20%の割合
    で銀イオンを含有する水溶解性のガラス粉体物が、基材
    ゴム中に均一に分散された状態で存在しており、前記ガ
    ラス粉体物の粒径が0.05〜100μmであり、前記
    ガラス粉体物:基材ゴムの重量割合が0.1〜20:1
    00であることを特徴とする、抗菌性を有するゴム成形
    体。
  2. 【請求項2】 前記ガラス粉体物のガラス組成が、Si
    2 −Na2 O又はSiO2 −B2 3 −Na2 Oであ
    ることを特徴とする請求項1記載の抗菌性を有するゴム
    成形体。
  3. 【請求項3】 台所流し台用の排水口菊割れカバー、窓
    ガラス固定用パッキング及び、冷蔵庫のドア内張りパッ
    キングからなる群より選ばれた製品形態であることを特
    徴とする、請求項1又は2記載の抗菌性を有するゴム成
    形体。
JP9312777A 1997-10-27 1997-10-27 抗菌性を有するゴム成形体 Pending JPH11130875A (ja)

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ID=18033291

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010273698A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 抗菌消臭剤およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010273698A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 抗菌消臭剤およびその製造方法

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