JPH11130602A - 有害微生物防除用組成物の消毒および防腐への使用 - Google Patents

有害微生物防除用組成物の消毒および防腐への使用

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JPH11130602A
JPH11130602A JP10220528A JP22052898A JPH11130602A JP H11130602 A JPH11130602 A JP H11130602A JP 10220528 A JP10220528 A JP 10220528A JP 22052898 A JP22052898 A JP 22052898A JP H11130602 A JPH11130602 A JP H11130602A
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JP
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surfactant
acid
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disinfection
preservation
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JP10220528A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Takahashi
靖侑 高橋
Taku Fujii
卓 藤井
Kazuaki Takahashi
一晃 高橋
Shingo Hishiya
晋吾 菱屋
Fumio Saito
文郎 斉藤
Takashi Fujii
隆司 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ophtecs Corp
Original Assignee
Ophtecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体安全性に優れた有害微生物防除用組成物
の消毒および防腐への使用を提供すること。 【解決手段】 (A)界面活性剤、(B)非還元性の糖
質またはポリオールおよび(C)キレート化剤を含有す
る有害微生物防除用組成物の消毒および/または防腐へ
の使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害微生物防除用
組成物の消毒および防腐への使用に関する。さらに詳し
くは、該組成物をコンタクトレンズの洗浄・保存液の防
腐剤および化学消毒剤、点眼薬並びに歯科用剤をはじめ
とする種々の医薬品製剤・医薬部外品および化粧品類の
防腐剤および消毒剤としての使用に関する。
【0002】
【従来の技術】産業上、生体に対する安全性が高く且つ
効力のある抗菌剤、消毒剤(殺菌剤)並びに防腐剤の開
発は重要な位置付けにあることは言うまでもない。これ
らの分野は厖大且つ多岐に亘るものであり、一言で説明
できるものではないが、抗菌剤は、生体内、外科的手術
層、創傷部位等に繁殖した病原微生物(細菌、真菌、ウ
イルス等)に殺菌的あるいは静菌的に作用する製剤であ
り、感染予防薬としても適用される。
【0003】一方、消毒剤は、創傷部位、手術器材等の
医療用具、コンタクトレンズ、結膜嚢をはじめとする眼
科用、口腔や咽喉の歯科用、手指・皮膚、産婦人科・泌
尿器科用等広い範囲において病原菌を殺す目的または感
染予防の薬剤として用いられる。また、防腐剤(保存
料)は、コンタクトレンズの洗浄・保存液、点眼薬をは
じめとする各種医薬用液剤、医薬部外品、食品・飲料
水、化粧品および家庭用・工業用洗剤等に混入した細
菌、カビ等を殺菌的あるいは静菌的に繁殖を防止する添
加物として用いられる。以上の如く、抗菌剤、消毒剤あ
るいは防腐剤は多岐に亘るが、各分野の目的、効果、用
途等に応じて技術開発がなされた。
【0004】コンタクトレンズの洗浄液および保存液に
使用される防腐剤は、ソルビン酸、および硼酸−硼砂等
がある。これらは、殺菌力が比較的弱いために(静菌作
用)、しばしば微生物の繁殖が起こり、容器内の汚染が
観察される。また、強い殺菌効果をもつ塩化ベンザルコ
ニウム、クロロブタノール、グルコン酸クロルヘキシジ
ンおよびパラヒドロキシ安息香酸エステル類等は、コン
タクトレンズの中でも特にソフトコンタクトレンズおよ
び酸素透過性ハードコンタクトレンズへの吸着および蓄
積現象が起こり、その結果、レンズの変形、劣化および
蓄積された防腐剤のレンズからの徐放により発生する角
結膜障害のために上記防腐剤を使用することが難しかっ
た(特公平8−16042号公報および日コレ誌34
(4)、267〜276頁、1992年参照)。
【0005】コンタクトレンズの多目的ケア製剤に含ま
れる化学消毒剤には、ポリヘキサメチレンビグアニド、
クロルヘキシジンおよびポリクオータニウム等が使用さ
れている。しかしながら、殺菌性を重視するために、こ
れら消毒剤をより高い濃度で使用した場合、細胞障害お
よび角膜着色を生ずる恐れがある。一方、これらの障害
を抑えるために、消毒剤をより低い濃度で用いると抗菌
力の低下をきたすので、該消毒剤の処方の煩雑さに少な
からず問題が残されている(特公平6−49642号公
報参照)。また、3%過酸化水素の消毒液は、微生物の
種類によっては、殺菌効果の低いものもあり、誤用した
場合は、角膜障害を引き起こす恐れがある。
【0006】頻回使用容器を用いる点眼剤をはじめとす
る種々の医薬品液剤には、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、パラオ
キシ安息香酸エステル類、ソルビン酸、クロロブタノー
ルおよびチメロサール等が防腐剤として用いられてき
た。しかしながら、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼ
トニウムおよびグルコン酸クロルヘキシジン等の陽イオ
ン界面活性剤、パラオキシ安息香酸エステル類およびク
ロロブタノールは抗菌力は強いが、これらの物質を含有
する点眼剤を頻回点眼したり、角膜に傷があったり、ド
ライアイ症状等涙液動態が正常でない人にとって防腐剤
の影響が大きく角膜障害が起るといわれている(眼科
、43〜48頁、1989年および眼科33、533
〜538頁、1991年参照)。ソルビン酸は、上述の
ごとく防腐効果が小さく、またチメロサールは水銀化合
物であるため日本ではその使用は現在認められていな
い。
【0007】点眼薬としての消毒剤は、同じく塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロル
ヘキシジンおよびアルキルポリアミノエチルグリシン等
が用いられている。これらは結膜嚢の洗浄・消毒に使用
され、副作用として眼刺激症状、ショック、発疹、かゆ
み等の過敏症がある。歯科用に関しては、口腔内や咽喉
の消毒および抜歯創感染予防の含嗽薬としてアズレン、
ポビドンヨード、陽イオン界面活性剤の臭化ドミフェン
および塩化ベンゼトニウム等の消毒剤が使用されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有害
微生物防除用組成物の消毒および防腐への使用を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、生体安全性に優れ
且つ消毒効果および防腐効果に優れた組成物の消毒およ
び防腐への使用を提供することにある。本発明のさらに
他の目的は、上記組成物のコンタクトレンズの洗浄・保
存液の防腐剤並びにその化学消毒剤、また点眼薬並びに
歯科用剤をはじめとする種々の医薬品製剤の防腐剤およ
び消毒剤としての使用を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、各々単一ではその
消毒・防腐効果を発現しないかまたはその効果の弱い界
面活性剤、非還元性の糖質またはポリオールおよびキレ
ート化剤の少なくとも3成分を共存させた水溶液は、驚
くべきことに、強力な消毒および防腐効果を発現できた
こと、それに伴い種々の産業分野に適用できる製剤を調
製し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明によれば、本発明の上記
目的および利点は、(A)界面活性剤、(B)非還元性
の糖質またはポリオールおよび(C)キレート化剤を含
有してなる有害微生物防除用組成物の消毒および/また
は防腐への使用が提供される。本発明の各成分は、多分
野において汎用されており、生体安全性も保証されてい
るものであり、これら3成分の組成物に基づく消毒・防
腐剤への利用は、現在までに全く未知のものであり、従
って、使用目的に応じた各製剤の生体安全性が確認され
れば、多分野において利用することができる画期的な消
毒・防腐剤システムとなりうる。
【0011】本発明における組成物に用いられる(A)
界面活性剤としては、使用目的、対象とする産業分野に
応じて陽イオン系、陰イオン系、両性イオン系および非
イオン系化合物の中から選ばれた少なくとも1種使用で
きる。
【0012】陽イオン界面活性剤としては、アルキルア
ミン塩、アルキルアンモニウム塩等から選ばれた少なく
とも1種使用できる。アルキルアミン塩としては例えば
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL
−ピロリドンカルボン酸塩がある。
【0013】陰イオン界面活性剤としては、例えばアル
キルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸、α−オレフィ
ンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸、アルキロイルメチルタウリン、アルキロイルベンザ
ルコシン、N−アシルサルコシン、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル燐酸、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル硫酸、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫
酸、カルボキシル化ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ルまたはこれらのナトリウム塩、カリウム塩およびトリ
エタノールアミン塩およびメチルタウリン誘導体とその
塩の群から選ばれた少なくとも1種使用できる。
【0014】両性イオン界面活性剤としては、例えばN
−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシ
ン、N−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグ
リシン、N−ラウロイルアミノプロピル−N−カルボキ
シメチル−N−ヒドロキシエチルグリシン、N−オレイ
ルアミノプロピル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロ
キシエチルグリシン、N−3−ドデシロキシ−2−ヒド
ロキシプロピル−N,N−ジメチルグリシン、N−ココ
イルアミノプロピル−N−ヒドロキシエチル−3−アミ
ノプロピオン酸、トリ[3−(N−ココイルアミノエチ
ル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチル)ア
ミノ−2−ヒドロキシプロパノール]ホスフェート、ア
ルキルジアミノエチルグリシン・ハイドロクロライド
(アルキル基は、12個と14個の炭素原子を含むもの
を主成分とする)等があり、これらの群から選ばれた少
なくとも1種使用できる。
【0015】非イオン界面活性剤としては、ポリ(オキ
シエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブロック共重
合体(ポロクサマー)、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシ
エチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油、脂肪酸モノグリセリド、プロピレン
グリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ショ糖エステルおよ
びポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)
エチレンジアミン縮合物(ポロクサミン)等があり、こ
れらは単独であるいは2種以上併用することができる。
上記の界面活性剤は、本発明の製剤全量の0.0000
5〜1.0重量%となる濃度の範囲で用いられる。
【0016】(B)非還元性の糖質類としては、1−O
−アルキルグルコース、シュークロース、トレハロー
ス、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリ
スリトール、アラビトール、リビトール、スレイトー
ル、ダルシット、ソルビトール、ズルシトール、ラフィ
ノース、ゲンチアノース、メレジトース、プランテオー
ス、スタキオース、ベルバスコース等があり、これらは
単独であるいは2種以上併用することができる。また、
ポリオールとしては、エチレングリコール、グリセリ
ン、プロピレングリコール、ポリビニルアルコールおよ
びポリエチレングリコールまたはこれらの混合物があ
る。これらの非還元性の糖質またはポリオールは、製剤
全量の0.01〜10.0重量%となる濃度の範囲で用い
られる。
【0017】(C)キレート化剤としては、エチレンジ
アミン四酢酸、グルコン酸、クエン酸、酒石酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸およびこれらのナトリウム塩とカ
リウム塩、ポリリン酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナト
リウムが好ましく、その中でもエチレンジアミン四酢酸
二ナトリウムは特に好ましい。これらのキレート化剤
は、製剤全量の0.01〜1.0重量%となる濃度の範囲
で用いられる。
【0018】本発明における有害微生物防除用組成物
は、上記の(A)界面活性剤、(B)非還元性の糖質ま
たはポリオールおよび(C)キレート化剤を水系媒体中
に溶解することにより調製される。水系媒体としては、
精製水に等張化剤および/あるいは緩衝剤あるいは親水
性付与剤を溶解した水溶液が好ましく用いられる。等張
化剤、緩衝剤あるいは親水性付与剤は、好ましくは各々
2重量%以下で精製水に溶解して調製される。等張化剤
としては、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムが好まし
い。緩衝剤としては、例えばリン酸二水素ナトリウムお
よびリン酸一水素二ナトリウムの如きリン酸系緩衝剤、
硼砂および硼酸の如き硼酸系緩衝剤並びにトリスヒドロ
キシメチルアミノメタン(トロメタミン)と希塩酸およ
びトリスマレートと希カセイソーダ液の如きトリス緩衝
剤が好ましい。また、親水性付与剤としては、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸ナ
トリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、グリセリン、プロピレングリコール、デキストラ
ン、ポリクォータニウム類が好ましい。
【0019】本発明における組成物は、有害微生物防除
用組成物の保存効力テストを行った結果、界面活性剤、
非還元性の糖質またはポリオールおよびキレート化剤の
3種類の主成分配合製剤は、強い保存効果を示した。し
かしながら、3種類の主成分のうち1種類でも欠いた製
剤並びに該主成分単独の製剤は、保存効果が無いかまた
は弱かった。本発明における組成物の抗菌メカニズムに
ついては現在のところ不明であるが、特に該非還元性の
糖質またはポリオールの本抗菌システムの中での役割に
ついては非常に興味深いところであり、今後の研究課題
として残されている。
【0020】本発明における組成物によれば、生体安全
性に関して、該製剤に用いられる界面活性剤のうち陰イ
オンおよび非イオン界面活性剤は、コンタクトレンズの
洗浄・保存液に既に使用されており、また点眼剤および
歯科用剤をはじめとする種々の医薬品製剤・医薬部外品
および化粧品においても使用実績があり、さらに食品添
加物として前述の非イオン界面活性剤の幾つかは使用許
可されており、安全性は確かめられている。キレート化
剤であるエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムは、同様
にコンタクトレンズの洗浄・保存液、その消毒液並びに
各種医薬品および化粧品の安定化剤等に使用されてい
る。また、食品添加物としても缶詰および清涼飲料水等
の酸化防止剤として使用されている。
【0021】非還元性の糖質またはポリオールの中で、
特に本発明システムの抗菌活性を最も強く発現するトレ
ハロース、マンニトールおよびグリセリンが挙げられ
る。トレハロースについては、家兎への静注試験で炭酸
ガスにまで代謝されること(Biochem. Physiol.,50B,
221頁、1975年参照)からヒトへの輸液剤の利用
の可能性があること、並びに該物質が含まれる輸液成分
の脂肪含有栄養組成物およびアミノ酸含有栄養組成物は
生体安全性に問題がないこと(特開平6−199664
号および特開平6−70718号公報参照)、および食
品への利用(特開平6−170221号公報参照)等が
報告されている。また、マンニトールおよびグリセリン
については日本薬局方に注射液並びにその添加物として
収載されていると共に、使用実績があるので、従ってト
レハロース、マンニトールおよびグリセリンともに生体
安全性の高い物質である。
【0022】以上により、本発明における組成物に用い
られている界面活性剤、非還元性の糖質またはポリオー
ルおよびキレート化剤の3主成分は、それぞれ使用実績
があり、また生体安全性が確かめられていることから、
本発明の組成物はコンタクトレンズの洗浄・保存液の防
腐剤およびその化学消毒剤として、点眼薬および歯科用
剤をはじめとする医薬品製剤並びに化粧品類の防腐剤お
よび消毒成分として使用することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 表1に示すNo.1〜No.7の溶液を調製した。
【0024】
【表1】
【0025】溶液の調製は約80%の蒸留水に、ヒドロ
キシエチルセルロースを溶解した後に無水リン酸二ナト
リウムと無水リン酸一ナトリウムを溶かす。その後、エ
チレンジアミン四酢酸二ナトリウム、トレハロース、グ
リセリンを溶解し、最後にα−オレフィンスルホン酸ナ
トリウムを溶かし、蒸留水で所定の容量にする(水溶液
のpHは7.2)。前記の溶液にイー・コリ(E.col
i)、ピー・アルギノーサ(P.aeruginos
a)、エス・アウレウス(S.aureus)およびシ
ー・アルビカンス(C.albicans)を1mlあ
たり106〜108個程度加え25℃で静置する。3日後
と7日後に菌を接種した溶液のそれぞれ1mlを寒天培
地(表3、表4)と混釈し、プラスティックシャーレに
入れ培養し生菌数を測定する。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】界面活性剤であるα−オレフィンスルホン
酸ナトリウム、非還元糖質であるトレハロースまたは/
およびグリセリン、キレート化剤であるエチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウムを含む溶液No.4、5および6
は、保存効力を示したが、いずれか1種を含まない溶液
No.1、2、3およびα−オレフィンスルホン酸ナト
リウム、トレハロースまたは/およびグリセリン、エチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウムのいずれも含まない溶
液No.7は全ての供試微生物に対し保存効力が弱いか
またはほとんど観察されなかった。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】実施例2 表5に示すNo.8〜No.11の溶液を調製した。
【0031】
【表5】
【0032】溶液は実施例1と同様に親水性付与剤・緩
衝剤・キレート化剤・等張化剤・非還元糖質・界面活性
剤の順に溶解し調製することができる(水溶液のpHは
7.2)。表5の溶液に実施例1と同様の方法でイー・
コリ(E.coli)およびシー・アルビカンス(C.a
lbicans)を接種し、3日後と7日後の生菌数を
測定した。その結果を表6に示す。
【0033】
【表6】
【0034】実施例3 表7に示すNo.12〜No.15の溶液を調製した。
【0035】
【表7】
【0036】溶液は実施例1と同様に親水性付与剤・緩
衝剤・キレート化剤・等張化剤・ポリオール・界面活性
剤の順に溶解し調製することができる(水溶液のpHは
7.2)。表7の溶液に実施例1と同様の方法でイー・
コリ(E.coli)およびシー・アルビカンス(C.a
lbicans)を接種し、3日後と7日後の生菌数を
測定した。その結果を表8に示す。
【0037】
【表8】
【0038】実施例1、2および3の表2、6および8
の結果を考え合わせると、各種非還元糖質またはポリオ
ール、陰イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性
剤を用いても充分な保存効力を示すことが確認できた。
【0039】実施例4 表9に示すNo.16〜No.17の溶液を調製した。
【0040】
【表9】
【0041】溶液は実施例1と同様に親水性付与剤・緩
衝剤・キレート化剤・等張化剤・非還元糖質・界面活性
剤の順に溶解し調製することができる(水溶液のpHは
8.0)。表9の溶液に実施例1と同様の方法でイー・
コリ(E.coli)およびシー・アルビカンス(C.a
lbicans)を接種し、3日後の生菌数を測定し
た。その結果を表10に示す。
【0042】
【表10】
【0043】表10の結果から緩衝剤を変更しても保存
効力を示すことを確認した。また、非還元糖質の添加は
保存効力を増強した。
【0044】実施例5 表11に示すNo.18〜No.21の溶液を調製した。
【0045】
【表11】
【0046】溶液は実施例1と同様に親水性付与剤・緩
衝剤・キレート化剤・等張化剤・非還元糖質またはポリ
オール・界面活性剤の順に溶解し調製することができる
(水溶液のpHは7.2)。表11の溶液にイー・コリ
(E.coli)、ピー・アエルギノーサ(P.aeru
ginosa)、エス・アウレウス(S.aureu
s)およびシー・アルビカンス(C.albican
s)を1mlあたり106〜108個程度接種し、6時間
までの生菌数を測定した。その結果を表12に示す。
【0047】
【表12】
【0048】表12の結果は、非還元糖質であるトレハ
ロースまたはポリオールであるグリセリンと界面活性剤
であるα−オレフィンスルホン酸ナトリウムおよびキレ
ート化剤であるエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの
配合調製液は、充分な消毒効果をも発揮することを示し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菱屋 晋吾 兵庫県豊岡市神美台156−5 株式会社オ フテクス研究所内 (72)発明者 斉藤 文郎 兵庫県豊岡市神美台156−5 株式会社オ フテクス研究所内 (72)発明者 藤井 隆司 兵庫県豊岡市神美台156−5 株式会社オ フテクス研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)界面活性剤、(B)非還元性の糖
    質またはポリオールおよび(C)キレート化剤を含有す
    る有害微生物防除用組成物の消毒および/または防腐へ
    の使用。
  2. 【請求項2】 界面活性剤が、陽イオン系、陰イオン
    系、両性イオン系および非イオン系化合物よりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の使用。
  3. 【請求項3】 非還元性の糖質が、1−O−アルキルグ
    ルコース、シュークロース、トレハロース、マンニトー
    ル、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ア
    ラビトール、リビトール、スレイトール、ダルシット、
    ソルビトール、ズルシトール、ラフィノース、ゲンチア
    ノース、メレジトース、プランテオース、スタキオース
    およびベルバスコースよりなる群から選ばれる少なくと
    も1種である請求項1記載の使用。
  4. 【請求項4】 非還元性のポリオールが、エチレングリ
    コール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリビニ
    ルアルコールおよびポリエチレングリコールよりなる群
    から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の使
    用。
  5. 【請求項5】 キレート化剤が、エチレンジアミン四酢
    酸、グルコン酸、クエン酸、酒石酸、ジエチレントリア
    ミン五酢酸およびこれらの酸のナトリウム塩並びにこれ
    らの酸のカリウム塩、ポリリン酸ナトリウムおよびニト
    リロ三酢酸ナトリウムよりなる群から選ばれる請求項1
    記載の使用。
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