JPH11130458A - 光ファイバの冷却装置及び製造方法 - Google Patents

光ファイバの冷却装置及び製造方法

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JPH11130458A
JPH11130458A JP9293085A JP29308597A JPH11130458A JP H11130458 A JPH11130458 A JP H11130458A JP 9293085 A JP9293085 A JP 9293085A JP 29308597 A JP29308597 A JP 29308597A JP H11130458 A JPH11130458 A JP H11130458A
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一也 桑原
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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勝也 永山
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    • C03B37/027Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres
    • C03B37/02718Thermal treatment of the fibre during the drawing process, e.g. cooling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ冷却装置の位置を制御して光ファ
イバとの接触を回避する。 【解決手段】 光ファイバ(10)の製造装置の一部を
構成する光ファイバ冷却装置(4)において、内部に光
ファイバと冷却材の通路を有する冷却管(4c)と、前
記光ファイバの位置を検出する位置検出装置(3a、3
b)と、その検出した光ファイバの位置に基づいて前記
冷却管の、前記光ファイバに対し直交する方向の位置を
制御する位置制御装置とを備えていることを特徴とする
光ファイバの冷却装置及び製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、光ファイバ母材
を加熱、溶融し、延伸した高温の光ファイバを冷却する
光ファイバ冷却装置及び光ファイバの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを製造するには、まず、図1
に示すような光ファイバ製造装置により、光ファイバ母
材1を垂直に固定し、線引き炉2で加熱、溶融し、線引
きにより光ファイバ10を所定の外径まで細径化し、冷
却装置4により常温付近まで冷却し、その後塗布装置5
により樹脂を被覆し、硬化装置6により、被覆した樹脂
を紫外線硬化し、ガイドローラ7を経て図示しないドラ
ムに巻き取ることによりなされる。
【0003】なお、光ファイバの製造工程において、光
ファイバが樹脂で被覆される前は裸の状態のガラスだけ
からなる光ファイバであるのに対し、製造された光ファ
イバは樹脂が被覆されており同じ物ではないが、本願で
は必要な場合以外は特に区別せずに光ファイバという。
【0004】線引きした光ファイバ10の表面に、塗布
装置5により被覆樹脂を塗布する前に、光ファイバ冷却
装置4により常温まで冷却するのは、光ファイバの冷却
が不十分で常温より高温の状態の裸の光ファイバに被覆
樹脂を塗布すると、塗布装置5内の光ファイバ近傍の樹
脂温度が上昇して粘性が低下し、樹脂が安定してけん引
されなくなるので、線引き中の光ファイバ上に均一に樹
脂被覆をすることが困難となるためである。
【0005】光ファイバ冷却装置4は、光ファイバやH
eガスや水などの冷却材を通過させるための、上端及び
下端に複数の開口を有する柱状の冷却管よりなる。この
開口は、冷却管の中心に位置する光ファイバ通路と、こ
の通路を取り囲むように設けられた複数の外側通路から
なる。
【0006】中心の光ファイバ通路では、高温状態の線
引きした光ファイバとHeガスなどの冷却気体を同時に
通過させて光ファイバを冷却する。周辺の外側通路で
は、水などの冷却液を供給して、光ファイバの熱により
加熱された冷却気体の熱を更に冷却液により排除して光
ファイバの冷却効率を高める(特開平3−65535号
公報)。
【0007】この場合において、線引きした光ファイバ
の冷却効率を更に高める目的で、冷却管の光ファイバ通
路の断面を狭くしたり、冷却気体であるHeガスの漏出
を抑制してHe濃度を高く維持するために冷却管の入口
側と出口側で光ファイバ通路の広さを内部よりも狭くし
ている(特開平3−65535号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、線引き
中の光ファイバ母材1がわずかに曲がっていたり、母材
が垂直方向から若干ずれて固定されていたり、加熱炉1
2の温度分布が均一でなかったりした場合などに、線引
き中の光ファイバ10の走向位置が光ファイバに直交す
る方向にずれることに起因して、冷却装置4の入口若し
くは出口又は光ファイバ通路と接触して損傷を受け、線
引き中又はその後の工程中で破断して生産性の低下をも
たらす。
【0009】一方、近時の技術革新により光ファイバの
製造技術が向上し、線引き速度が増加の一途を辿ってお
り、前記冷却装置4の光ファイバ通路との接触による光
ファイバ10の損傷、破断の問題が無視できなくなって
いる。また、線引き速度の向上とともに、冷却能力の強
化が必要となり、冷却装置4の長さが通常の5倍を要す
る場合もでてきた。これは装置設計の自由度を狭めると
ともに、光ファイバ通路との接触の問題を深刻なものと
している。
【0010】この場合において、光ファイバ冷却装置4
の光ファイバに直交する方向の位置を制御して、光ファ
イバ10が常に冷却装置4の入口若しくは出口又は光フ
ァイバ通路の中心若しくはその近傍を通過するように維
持することができれば、光ファイバ通路との接触による
光ファイバの損傷の問題を解決し、生産性や品質を一層
向上できる。
【0011】さらにこの位置制御により、冷却装置の光
ファイバ通路を従来よりも狭めて冷却効率を向上するこ
とも可能となり、これにより冷却装置の長大化を回避で
き、冷却装置4の装置設計の自由度を向上できる可能性
がある。これにより光ファイバの線引き速度の一層の向
上が可能となり、生産性を高めることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を克服するため
に本願発明においては、光ファイバ母材を加熱、溶融
し、延伸した高温の光ファイバを冷却する光ファイバ冷
却装置において、前記光ファイバ冷却装置が、内部に光
ファイバと冷却気体の通路を有する冷却管と、前記光フ
ァイバの通過位置を検出する線位置検出装置と、その検
出した光ファイバの位置に基づいて前記冷却管の少なく
とも上部の、前記光ファイバに対し直交する方向の位置
を制御する位置制御装置とを備えていることを特徴とす
る。
【0013】また、本願発明は、前記光ファイバ冷却装
置が、前記冷却管の入口側又は出口側に、光ファイバが
通過する開口を有しかつ冷却気体の漏出を防止する気体
漏出防止絞りと、前記光ファイバに直交する方向に前記
気体漏出防止絞りの位置を制御する位置制御装置とを備
えることをも特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3、表1に基づ
いて本願発明の実施の形態を説明する。なお、同じ部位
には同じ番号を付し重複する説明を省略する。本実施形
態の冷却装置4は、冷却管4c、入口側の気体漏出防止
絞り4a、出口側の気体漏出防止絞り4b、入口側の線
位置検出装置3a、出口側の線位置検出装置3b、並び
に図示しない位置制御装置から構成される。
【0015】この位置制御装置は、冷却管4cの入口側
部分及び出口側部分、入口側の気体漏出防止絞り4a、
出口側の気体漏出防止絞り4bの各被制御位置(以下、
単に、各被制御位置という。)毎に、光ファイバに直行
する方向の位置を制御する機能を有し、これら各被制御
位置毎に、線位置検出装置3a、3bからの光ファイバ
の位置情報を処理する位置制御回路、及びこの位置制御
回路からの情報に基づき各被制御位置を機械的に制御す
る自動ステージからなる。
【0016】冷却管4cは、光ファイバやHeガスや水
などの冷却材を通過させるための、長手方向に開口を有
する4角柱状の冷却管よりなる。この開口は、冷却管4
cの中心に位置する光ファイバ通路と、この通路を取り
囲むように対照的な位置に設けられた2個以上の外側通
路からなる。この外側通路は光ファイバ通路に対し対象
性がよくなるように配置されるのが好ましい。中心の光
ファイバ通路では、高温状態の線引きした光ファイバと
Heガスなどの冷却気体を同時に通過させて光ファイバ
を冷却する。周辺の外側通路では、水などの冷却液を供
給して、光ファイバの熱により加熱された冷却気体の熱
を更に冷却液により排除して光ファイバの冷却効率を高
める。
【0017】光ファイバ通路の内径は、本願発明の特徴
である位置制御を行うことによる効果として、従来10
mm乃至15mm程度であるのに対して3mm乃至10
mm程度と著しく小さくすることが可能となり、冷却効
率を顕著に向上することができる。更に光ファイバ10
の線速は通常200m/分乃至1000m/分であり、
高速になるほど光ファイバに随伴して冷却装置4内に入
り込む空気の量が増え冷却効率が悪くなるが、この高速
の場合にも本願発明の冷却管の位置制御による細径化に
より、冷却管に要り込む空気の量を少なくすることとあ
いまって、冷却効率を向上することができる。
【0018】尚、冷却管4cは、光ファイバ通路への光
ファイバの線通し作業を容易にするために、エアシリン
ダなどの駆動装置により、冷却管4cの中心軸を含む面
で半割可能な半割構造とすることもできる。冷却効率が
顕著に向上する結果として、冷却管4cの長さは、従来
5mにも及ぶ場合があるのに対し極めて短くなり、通常
1.0m乃至3.0m程度である。
【0019】冷却気体としては通常Heを用い、流量は
5リットル/分程度である。冷却液は、通常水を用い、
冷却装置4の出口の光ファイバが常温に近くなるように
外側通路に供給する。
【0020】気体漏出防止絞り4a、4bは、光ファイ
バ10を通過させる開口を有するとともに、冷却気体の
漏出を抑制して冷却効率を維持する機能を有し、冷却管
4cの光ファイバの入口側と、出口側に装着される。気
体漏出防止絞り4a、4bの光ファイバに直交する方向
の位置及び開口の大きさは位置制御回路からの命令に基
づき径時的に制御可能である。この気体漏出防止絞り4
a、4bの開口の内径は、通常は、冷却管4cの光ファ
イバ通路の内径よりも小さく設定され、3mmから10
mmの範囲で任意に変更することができる。
【0021】線位置検出装置3a、3bはレーザを用い
た非接触式の測定器であって、レーザ光線束を相互に直
交する2方向に照射して光ファイバによるレーザ光線束
の遮蔽位置を検出することにより光ファイバの位置を特
定する。線位置検出装置3a、3bは、冷却装置4の入
口側と出口側に設置され、線引き中の光ファイバ10に
ついて、これに直交する方向の位置を検出し、その情報
を位置制御装置に内蔵する位置制御回路に供給する機能
を有する。
【0022】図示しない位置制御装置は、前記各被制御
位置について、それぞれ独立に、光ファイバに直行する
方向の位置を、線引き中の光ファイバ10が光ファイバ
通路の中心に位置するように、制御できるようになって
いる。気体漏出防止絞り4a、4bについては、位置制
御とともに、開口の大きさも同時に制御できる。例え
ば、光ファイバの振動が大きいときは比較的大きな開口
とし、振動が小さいときは小さな開口とすることができ
る。気体漏出防止絞り4a、4bの位置制御の方向を図
2(a)に、冷却管4cの位置制御の方向を図2(b)
に、それぞれ模式的に示す。
【0023】位置制御装置は、前記各被制御位置につい
て、内蔵する位置制御回路により、前記線位置検出装置
3a、3bから供給される線引き中の光ファイバの入口
側及び出口側の各光ファイバについての位置情報と、記
憶している各被制御位置についての位置情報とをそれぞ
れ比較して、各光ファイバ通路の中心位置からの光ファ
イバの変位を推定し、その変位情報を図示しない各自動
ステージに供給する。
【0024】位置制御装置は、前記各被制御位置につい
て、光ファイバに直交する方向の位置を機械的に制御可
能な各自動ステージを有する。この自動ステージは、位
置制御回路からの前記変位情報に基いて例えばステッピ
ングモータにより、光ファイバ10が前記各制御位置で
光ファイバ通路の中心に維持されるように、この各自動
ステージとこれに機械的に接続する前記各被制御位置、
即ち冷却管4cの入口側部分及び出口側部分、入口側の
気体漏出防止絞り4a、出口側の気体漏出防止絞り4b
の各位置が制御される。
【0025】通常、気体漏出防止絞り4a、4bの開口
の内径の方が、冷却管4cの光ファイバ通路の内径より
も小さいので、前者については比較的精密な位置制御を
行い、後者については比較的疎な位置制御で足りる。
【0026】なお、線引き中の光ファイバ10は、通常
塗布装置5が設置されている位置において、光ファイバ
10に直交する方向の位置が被覆ダイスにより実質的に
固定されるので、光ファイバ10と直交する方向の位置
は、被覆ダイスに遠い冷却管4cの入口側と被覆ダイス
から近い出口側で異なる。
【0027】従って、通常は入口側と出口側で、独立に
制御するのが好適である。但し、母材1の端から塗布装
置5の間の長さに対して冷却管4cの長さがそれほど長
くなく、冷却管4cの上部と下部での光ファイバの位置
の冷却管4cに水平な面における変位の差が小さい場合
には、冷却管4c全体で位置制御してもよい。また、冷
却管4cの下部から塗布装置5との間が短く、冷却管4
cの下部での変位が無視できる場合には、冷却管4cの
上部のみを位置制御するのが好適である。
【0028】
【実施例】本実施例では、本願発明の光ファイバ冷却装
置を使用して、光ファイバを製造し、本願発明の効果を
明らかにした。即ち、まず、同じ諸元、即ち光ファイバ
通路の内径及び長さが同じの冷却管4cを用いて、本願
発明により位置制御を行う本実施例の場合と、位置制御
を行わない比較ケースとして採用した比較例1の各場合
について、それぞれ光ファイバを製造して破断回数を比
較し、位置制御を行ったことによる光ファイバ通路との
接触回数の減少の効果を明らかにした。
【0029】次に、各冷却管4c及び冷却材漏出防止絞
り4a、4bの各諸元について、位置制御を行う本実施
例の場合に対し、破断回数と冷却効果が同じ条件の下
で、位置制御を行わない従来の光ファイバ冷却方法を採
用する比較例2の場合との比較を行った。これにより、
本願発明による位置制御を行った結果として、冷却管4
cの短縮による装置設計の自由度の向上の程度を明らか
にした。
【0030】具体的には、まず本願発明の特徴である位
置制御による、光ファイバ通路との接触を回避する効果
を確認するために、実施例として、前記実施形態のうち
から選定した、表1に示す諸元の、冷却管4c及び冷却
材漏出防止絞り4a、4bを用いて、光ファイバ10を
製造し、光ファイバ通路との接触、破断回数を明らかに
した。また、位置制御をしない点以外は実施例と、同じ
冷却管4c及び冷却材漏出防止絞り4a、4bを使用
し、かつ同じ製造条件を採用した比較例1について、同
様に光ファイバ10を製造し、光ファイバ通路との接
触、破断回数を明らかにした。
【0031】
【表1】
【0032】光ファイバの製造試験は、光ファイバ10
の線速を400m/分とし、図1に示す方法に従って光
ファイバを製造した。冷却装置4の位置制御について
は、前記各被制御位置毎に独立に位置制御を行った。た
だし、冷却材漏出防止絞り4a、4bについて開口の大
きさは、試験結果の解析を容易とするために制御せずに
一定に維持した。冷却気体としてはHeを用い5リット
ル/分の割合で供給した。冷却液は水を用いた。
【0033】製造した光ファイバの接触個所の特定は、
光ファイバを製造した後に、走行状態の光ファイバ10
に一定の荷重を負荷する、スクリーニング装置による破
断試験により、強度が低下している部分を破断させるこ
とにより行った。
【0034】試験結果を表1の実施例の欄に、比較例1
の結果と対比して示す。また、破断が光ファイバ通路と
の接触に起因するものか否かを確認するために、破断し
た光ファイバの破断個所と破断面の状態について、比較
例1の場合と対比して図3に示す。
【0035】表1の結果より、位置制御をした実施例の
場合には、位置制御をしない比較例1の場合と比較し
て、光ファイバの破断回数を顕著に減少できることがわ
かる。即ち、それぞれ延べ500kmの光ファイバを製
造した場合、位置制御しない比較例1の場合には16回
もスクリーニング試験において破断するのに対し、位置
制御をした実施例の場合には、2回しか破断していな
い。
【0036】ここで、は、破断面について光ファイバ
のガラスの内部を起点とするミラー面を確認した断面で
あり、接触とは関係のない光ファイバの強度不足に起因
する破断を示し、は、同じく破断面について光ファイ
バのガラスの外周を起点とするミラー面を確認した断面
であり、接触による強度低下に起因する破断であり、
は、破断面についてミラー面を確認できなかった、破断
原因を特定できない破断である。
【0037】接触に起因すると確認できた破断である前
記だけでみると、位置制御をしない比較例1の場合で
は13回の破断であるのに対し、位置制御した実施例の
場合には、破断回数はゼロであり、光ファイバ通路と全
く接触していないことが分かる。
【0038】また、図3より全破断回数18回に対し接
触によるものと確認できる前記の破断は13回であ
り、スクリーニング試験の段階で破断した少なくとも約
70%、即ちスクリーニング試験の段階で破断したケー
スの大部分が接触によるものであることがわかる。
【0039】次に、同じ破断頻度で、かつ同じ冷却機能
を発揮する条件の下で、位置制御を行う本実施例の冷却
管4c及び気体漏出防止絞り4a、4bの各諸元に対
し、比較例2として、本実施例に対応する、従来の位置
制御をしないこれら装置の各諸元を特定し、冷却管の長
さの短縮による装置設計の自由度の向上の効果を明らか
にした。
【0040】具体的に、比較例2の冷却装置4は、前記
実施例の冷却装置4と同じ冷却機能で、かつ実施例の場
合と同じ光ファイバ通路との接触、破断頻度、即ち延べ
500kmで2回の破断を生ずる諸元を、冷却装置4の
試作とその試作装置による光ファイバの製造試験の繰返
しにより特定した。
【0041】結果を表1の比較例2の欄に、位置制御を
行なった実施例の場合と対比して示す。なお、本比較例
2の接触、破断特性に関しては、前提により表1に示す
実施例の場合と同じである。
【0042】表1の結果より、本願発明の実施例の冷却
装置4は、従来技術による比較例2の冷却装置4と比較
して、位置制御を行った効果として光ファイバ通路の内
径が従来技術による比較例2の15mmから7mmと半
分以下となり、気体漏出防止絞り4a、4bの内径が比
較例2の10mmから3mmとなり、また冷却管4cの
長さが1mと比較例2の3分の1と著しく短縮され、冷
却効果が顕著に向上したことがわかる。
【0043】前記実施の形態、実施例では、冷却管4c
の入口側部分及び出口側部分、入口側の気体漏出防止絞
り4a、出口側の気体漏出防止絞り4bの各被制御位置
で位置制御を行うが、これらすべての被制御位置を位置
制御することも、必要なもののみ任意に選択して制御す
ることもできる。
【0044】また、これら被制御位置に限定されるもの
でもない。前記実施の形態、実施例では、光ファイバ母
材1、塗布装置5、その他のガイドローラーなどの位置
を固定して冷却装置4の位置を移動させることについて
述べてきたが、冷却装置4の位置を固定し、光ファイバ
母材1、塗布装置5、その他のガイドローラーなどの位
置を光ファイバ10と直交する方向に制御して、光ファ
イバと光ファイバ通路等との接触を回避することもでき
る。
【0045】
【発明の効果】光ファイバ母材を加熱、溶融し、延伸し
た高温の光ファイバを冷却する光ファイバ冷却装置にお
いて、光ファイバに直交する方向の位置を制御して、光
ファイバが常に光ファイバ通路の中心を通過するように
維持することにより、光ファイバ通路との接触による光
ファイバの損傷を回避し、光ファイバの生産性や品質を
一層向上する。
【0046】さらにこの位置制御により、冷却装置の光
ファイバ通路を従来よりも狭めて冷却効率を向上するこ
とも可能となり、これにより冷却装置の長大化を回避で
き、冷却装置の装置設計の自由度を向上する。これによ
り光ファイバの線引き速度の一層の向上が可能となり、
生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバ製造工程中における、本願発明の光
ファイバ冷却装置を示す斜視図である。
【図2】本願発明の光ファイバ冷却装置の位置制御の方
向を示す斜視図である。
【図3】本願発明の冷却装置を用いて製造した光ファイ
バの破断個所及び破断面の状態を示す図である。
【符号の説明】
1:光ファイバ母材 2:光ファイバ線引炉 3a、3b:光ファイバ線置検出装置 4:光ファイバ冷却装置 4a、4b:気体漏出防止絞り 4c:冷却管 5:塗布装置 6:硬化装置 7:ガイドローラ 10:光ファイバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ母材を加熱、溶融し、延伸し
    た高温の光ファイバを冷却する光ファイバ冷却装置にお
    いて、前記光ファイバ冷却装置が、内部に光ファイバと
    冷却気体の通路を有する冷却管と、前記光ファイバの位
    置を検出する線位置検出装置と、その検出した光ファイ
    バ位置に基づき前記冷却管の少なくとも一部の位置を制
    御する位置制御装置とを備えていることを特徴とする光
    ファイバ冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバ冷却装置は、前記冷却管
    の入口側又は出口側に、光ファイバが通過する開口を有
    しかつ冷却気体の漏出を抑制する気体漏出防止絞りと、
    前記気体漏出防止絞りの位置を制御する位置制御装置と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の光ファ
    イバ冷却装置。
  3. 【請求項3】 光ファイバ母材を加熱、溶融し、延伸し
    た高温の光ファイバを冷却する光ファイバの製造方法に
    おいて、前記光ファイバを冷却する冷却装置の入口又は
    出口で光ファイバの位置を検出し、その検出した光ファ
    イバ位置に基づき前記冷却管の少なくとも上部の位置又
    は前記冷却管の入口部若しくは出口部に設けた冷却気体
    の漏出を抑制する気体漏出防止絞りの位置を制御しつつ
    前記光ファイバを冷却することを特徴とする光ファイバ
    の製造方法。
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JP2012051757A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ線引き方法および線引き装置
CN107056043A (zh) * 2017-05-09 2017-08-18 江苏亨通光纤科技有限公司 一种带自动对中、清洁功能的光纤冷却管
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