JPH11130135A - 液体容器の注排出具 - Google Patents
液体容器の注排出具Info
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Abstract
合であっても液体が洩れ出すことのない液体容器の注排
出具を提供すること。 【解決手段】スパウト2の口金部21を、熱を加えた後
に常温に戻すと直径が元の97〜99%に収縮するよう
にし、また、キャップ3には該口金部21に填め込むた
めの閉鎖部31を設け、該閉鎖部31を熱を加えてもあ
まり収縮しないようにすることによって、上記課題を解
決する。
Description
ボックスの内袋のような、液体容器の開口部分に取り付
けられる注排出具に関する。特に、内容物を80〜98
℃の高温状態で充填する、所謂ホット充填用の容器に適
した注排出具に関する。
けられる注排出具は、大きくスナップ式とスクリュー式
に分類することができる。スナップ式の注排出具の断面
図を図2に示す。該注排出具1は、スパウト2の口金部
21の上方から外側に向かって突出したリブ23と、キ
ャップ3の側面35から内側に向かって突出したリブ3
3を有しており、これらリブ23とリブ33を嵌合し、
キャップ3のすり鉢状の閉鎖部31をスパウト2の口金
部21に押しつけることによって、スパウト2の開口部
22を閉鎖する。通常、スナップ式の注排出具1は、口
金部21と閉鎖部31の密着性を良好にするために、キ
ャップ3がゴム弾性を持つ樹脂からなり、常温の液体を
充填した場合は液洩れ無く使用することができた。
図3に示す。スクリュー式の注排出具1は、スパウト
2、及びキャップ3の双方にねじ山24、34が設けら
れており、ねじ山24、34を螺合して、スパウト2の
口金部21の先端と、キャップ3の閉鎖部31を接触さ
せ、開口部22を閉鎖する。ところで、スクリュー式の
注排出具1はねじ山が変形しないように、通常高密度ポ
リエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂のような比較的硬
質の樹脂から成型されている。そのためキャップ3の閉
鎖部31とスパウト2の口金部21の先端の密着性が十
分でなく、液体が洩れ易かった。そこで、最近のスクリ
ュー式の注排出具1の多くは、閉鎖部31の内側にゴム
製のパッキン4がとりつけられたり、或いは低密度ポリ
エチレン樹脂製の断面形状が凸状の内栓が取り付けられ
たりしていた。
求められており、例えば醤油のように高温殺菌を行う液
体は、液体が常温に戻らないうちに容器に充填されるよ
うになった。該充填方法はホット充填と呼ばれ、詳しく
は液体がまだ80〜98℃の高温状態で容器に充填され
る。ホット充填は、液体を早く充填できるというメリッ
トを有しているが、同時に内容物の熱で容器を変形させ
易いというデメリットも有している。例えば、図2に示
すスナップ式の注排出具1を取り付けた容器を用いてホ
ット充填を行うと、キャップ3の閉鎖部31が歪み、口
金部21の先端と閉鎖部31の間に隙間ができて液洩れ
することがあった。また、図3に示すスクリュー式の注
排出具を用いた場合も同様で、熱によりパッキン4が変
形し、液漏れを起こすことがあった。
する課題は、常温の液体を充填した場合はもちろん、ホ
ット充填を行った場合であっても液体が洩れ出すことの
ない注排出具を提供することである。
題を解決するための手段として、液体容器の開口部分に
取り付けられるスパウトと、該スパウトの口金部に填め
込むことが可能な閉鎖部を有するキャップからなる注排
出具であって、前記スパウト、及びキャップを嵌合させ
ない状態で、別々に、90℃の熱水に300秒間浸け、
更にこれを常温まで自然冷却して、熱による寸法変化を
測定したとき、スパウトの口金部は直径が加熱前の97
〜99%に収縮し、更にキャップの閉鎖部は直径が加熱
前の99〜100%に収縮することを特徴とする液体容
器の注排出具が提供され、更に、前記閉鎖部が、ショア
ーA硬度が90以下のゴム弾性を有する樹脂からなるこ
とを特徴とする前記液体容器の注排出具1が提供され、
更にまた、前記口金部が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
からなることを特徴とする前記液体容器の注排出具が提
供され、更にまた、前記スパウトとキャップの嵌合方法
が、ねじ山によるスクリュー式であることを特徴とする
前記液体容器の注排出具が提供され、更にまた、前記液
体容器が、ホット充填に用いられる容器であることを特
徴とする前記液体容器の注排出具が提供される。
容物の熱によりキャップが歪み、液漏れを起こし易くな
っていた。そこで本発明者らは、スパウトの口金部を、
熱を加えた後に常温に戻すと大きく収縮するようにし、
また、キャップには該口金部に填め込むための閉鎖部を
設け、該閉鎖部を熱を加えてもあまり収縮しないように
することによって上記課題を解決するのである。すなわ
ち、80〜98℃の高温の液体を容器に充填した直後
に、スパウトにキャップを填め込むと、内容物の熱によ
って温められたスパウト、及びキャップが常温に冷めて
いく過程で、スパウトの口金部が収縮してキャップの閉
鎖部を締め付けるようになり、口金部と閉鎖部の密着性
が向上し液漏れを防ぐのである。
施の形態について説明する。図1は本発明による液体容
器の注排出具の一実施例を表す断面図で、スナップ式の
注排出具1の断面図(A)、及びスクリュー式の注排出
具2の断面図(B)である。
浸けて加熱し、これを常温まで自然冷却した際に、口金
部21の直径が加熱前の97〜99%に収縮すれば、そ
の樹脂組成や成型方法は限定されるものではない。収縮
率が1%未満の場合、閉鎖部31との間に隙間が生じて
液漏れを起こす可能性があり、また3%を超えて収縮す
ると、液体を排出する際にキャップ3を取り外すことが
困難になる。このようなスパウト2は、例えば直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂を用いて、射出成型することによ
って得られる。
にスナップ式の場合、スパウト2は口金部21の上方に
外側に向かって突出したリブ23を有している。また、
注排出具1が図1(B)に示すようにスクリュー式の場
合、スパウト2は口金部21の外周にねじ山24を有し
ている。
液が漏れ出さないように、熱変形し難い閉鎖部31を有
する。詳しくは、90℃の熱水に300秒間浸けて加熱
しこれを常温まで自然冷却した際に、直径の収縮が加熱
前の99〜100%である閉鎖部31を有する。閉鎖部
31は収縮特性が該条件を満たせば特に限定されるもの
ではないが、口金部21との密着性を考慮するとショア
ーAが硬度が90度以下であることが好ましい。このよ
うな、収縮特性、ショアー硬度を満足する閉鎖部31
は、例えば、天然ゴムや合成ゴム、熱可塑性エラストマ
ー等を用い、これを射出成型することによって得ること
ができるが、成型性の問題から熱可塑性エラストマー樹
脂を用いることが特に好ましい。更に、熱可塑性エラス
トマー樹脂の中でもスチレン系熱可塑性エラストマーが
射出成型性に優れているため、本発明の閉鎖部31の材
料として適しており、とりわけ水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体が圧縮永久歪み性、耐候性等の面か
ら好ましい。
いが、図2に示す従来のスナップ式キャップの閉鎖部3
1のようなすり鉢状ではなく、図1(A)(B)に示す
ように、断面形状が凸状をしていることが好ましい。こ
れは閉鎖部31がすり鉢状であると、口金部21が収縮
した際に、閉鎖部31が口金部21によって押し上げら
れて液漏れを起こしたり、スパウト2からキャップ3が
外れてしまったりする恐れがあるからである。一方、閉
鎖部31の断面形状が凸状であると、口金部21は収縮
した際に閉鎖部31を確実に締め付けるようになる。
く部分については樹脂組成を特に限定しないが、スナッ
プ式の場合、キャップ3全体を閉鎖部31と同じ樹脂を
用いて一度に射出成型することが好ましい。また、キャ
ップ3がスクリュー式の場合、キャップ3を閉鎖部31
とキャップ本体32に分け、別々に成型することが好ま
しい。これは、キャップ本体32はねじ山34を設ける
ために、高密度ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂
のような、比較的硬質の樹脂から成型することが好まし
いからである。よって、スクリュー式のキャップ3は閉
鎖部31とキャップ本体32と別々に射出成型し、後で
閉鎖部31をキャップ本体32に挿入することが好まし
い。
具1は製造が簡単であるが、スパウト2にキャップ3を
挿入する作業に力を要する。よって、使い易さを考慮す
ると、図1(B)に示すスクリュー式の注排出具1を用
いることが好ましい。スクリュー式の注排出具1は、キ
ャップ3をスパウト2に填め込みやすく、また、振動や
他の物品との接触等でキャップ3が外れる心配がない。
容器は特に限定されないが、例えばバッグインボックス
の内袋、複合紙から成るゲーブルトップ容器等を例示す
ることができる。
1(B)に図示した注排出具1を製造する。尚、実施例
1では閉鎖部31を水添スチレン−ブタジエンブロック
共重合体樹脂を用い、キャップ本体32を高密度ポリエ
チレン樹脂を用いて製造し、スパウト2は直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂を用いて成型した。スパウト2を、9
0℃の熱水に300秒間浸けて加熱し、更に自然冷却し
て常温に戻したときに、スパウト2の口金部21の直径
は加熱前の98.2%に収縮していた。また、同様にし
てキャップ3を加熱し、自然冷却すると閉鎖部31の直
径は加熱前の99.5%に収縮していた。また、閉鎖部
31のショアーA硬度は85度であった。
密度ポリエチレン樹脂を用い、キャップ本体32を高密
度ポリエチレン樹脂を用いて製造し、スパウト2は直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂を用いて成型した。実施例1
と同様にして、スパウト2、及びキャップ3を加熱し
て、自然冷却しすると、口金部21、及び閉鎖部31の
双方が、加熱前の98.2%に収縮していた。また閉鎖
部31の硬度はショアーD硬度で53であった。
具をバッグインボックスの内袋に取り付けて、以下の方
法で振動試験、及び輸送テストを行い、注排出具の性能
を測定した。結果を表2に示す。
に、内袋の容量の70%の量の水(20℃)を充填して
キャップをした試験検体と、容量の70%の量の熱水
(90℃)を充填してキャップをした試験検体(キャッ
プ締め付けトルク30kgf・cm)をそれぞれ20個ずつ用
意し、各々を外箱に入れて自然冷却後、垂直方向、水平
方向に各30分の振動(5〜100Hz)を与えた後に液
漏れを起こしている検体の個数を調べる。
に、内袋の容量の70%の量の水(20℃)を充填して
キャップをした試験検体(キャップ締め付けトルク30
kgf/cm)と、容量の70%の量の熱水(90℃)を充填
してキャップをした試験検体(キャップ締め付けトルク
30kgf/cm)をそれぞれ20個ずつ用意し、各々を外箱
に入れて自然放冷後、トラックで約2000kmの距離を
輸送し、液漏れを起こしている検体の個数を調べる。
であっても、熱水であっても液洩れを起こすことはなか
った。一方、比較例1のキャップは内容物が常温の水の
場合は液漏れを起こさなくても、熱水である場合に、振
動試験、輸送テストの双方で液洩れを起こした検体が現
れた。
縮しにくい閉鎖部が、加熱後冷却する収縮する口金部に
挿入されるため、常温の液体を充填した場合はもちろ
ん、高温の液体を充填した場合ででも液漏れを起こすこ
とがない。
す断面図で、スナップ式(A)とスクリュー式(B)で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】液体容器の開口部分に取り付けられるスパ
ウト2と、該スパウト2の口金部21に填め込むことが
可能な閉鎖部31を有するキャップ3からなる注排出具
であって、 前記スパウト2、及びキャップ3を嵌合させない状態
で、別々に、90℃の熱水に300秒間浸け、更にこれ
を常温まで自然冷却して、熱による寸法変化を測定した
とき、 スパウト2の口金部21は直径が加熱前の97〜99%
に収縮し、更にキャップ3の閉鎖部31は直径が加熱前
の99〜100%に収縮することを特徴とする液体容器
の注排出具1。 - 【請求項2】前記閉鎖部31が、ショアーA硬度が90
以下のゴム弾性を有する樹脂からなることを特徴とする
請求項1記載の液体容器の注排出具1。 - 【請求項3】前記口金部21が直鎖状低密度ポリエチレ
ン樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至2のいず
れかに記載の液体容器の注排出具1。 - 【請求項4】前記スパウト2とキャップ3の嵌合方法
が、ねじ山によるスクリュー式であることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の液体容器の注排出具
1。 - 【請求項5】前記液体容器が、ホット充填に用いられる
容器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載の液体容器の注排出具1。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30078697A JPH11130135A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 液体容器の注排出具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30078697A JPH11130135A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 液体容器の注排出具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11130135A true JPH11130135A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17889088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30078697A Pending JPH11130135A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | 液体容器の注排出具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11130135A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100924135B1 (ko) * | 2007-07-31 | 2009-11-02 | 김용준 | 스파우트를 구비하는 파우치 및 그 제조 방법 |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP30078697A patent/JPH11130135A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100924135B1 (ko) * | 2007-07-31 | 2009-11-02 | 김용준 | 스파우트를 구비하는 파우치 및 그 제조 방법 |
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A521 | Written amendment |
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