JPH11129035A - 金属板の加工方法 - Google Patents

金属板の加工方法

Info

Publication number
JPH11129035A
JPH11129035A JP9297402A JP29740297A JPH11129035A JP H11129035 A JPH11129035 A JP H11129035A JP 9297402 A JP9297402 A JP 9297402A JP 29740297 A JP29740297 A JP 29740297A JP H11129035 A JPH11129035 A JP H11129035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
lubricating oil
press
cooling medium
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9297402A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Sugita
知之 杉田
Kuniaki Matsui
邦昭 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP9297402A priority Critical patent/JPH11129035A/ja
Publication of JPH11129035A publication Critical patent/JPH11129035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多額の設備投資を必要とせず、成形性を向上
させることができると共に、その後の溶接加工における
溶接性及び脱脂工程における脱脂性が良好である金属板
の加工方法を提供する。 【解決手段】 40℃での粘度が20mm2/s以下で
ある潤滑油を金属板の表面に塗布した後、前記金属板を
金型内に配置しプレス成形したときに割れが発生しやす
い前記金属板の表面の位置に−50℃以下の冷却媒体を
噴霧することにより前記潤滑油を固形化させる。そし
て、前記冷却媒体の噴霧の後10秒以内に前記金属板を
プレス成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車部品、電機機
器部品及び航空機部品等に使用される金属板の加工方法
に関し、特に、プレス成形性並びにプレス成形後の溶接
性及び脱脂性が優れた金属板の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車の軽量化を図るため、高張
力鋼板及びアルミニウム又はアルミニウム合金板(以
下、アルミニウム及びアルミニウム合金を総称してアル
ミニウムという)の使用が増えつつある。しかし、これ
らの金属板は従来の鋼板と比してプレス成形性が劣って
いるので、プレス成形時に、加工条件が厳しい部位に割
れが発生しやすい。このため、設計時に製品の形状が制
限されてしまう。
【0003】そこで、自動車製造工程においては、これ
らの金属板のプレス成形性が低いという弱点を補うため
に、従来使用されている低粘度の洗浄油に代えて、高粘
度のプレス油の使用及び板表面に固形の潤滑皮膜を形成
させる固形潤滑剤の使用が検討されている。
【0004】プレス油又は固形潤滑剤を使用してプレス
成形が行われた場合には、その後の組立工程の際には潤
滑剤が除去されずに溶接加工等が行われる。そして、組
立工程終了後に脱脂工程が行われ、潤滑剤が除去され
る。しかし、プレス成形時に高粘度のプレス油が使用さ
れた場合には、塗油された金属板同士が密着して剥がれ
ないハンドリング性不良が発生したり、脱脂工程におい
てプレス油が十分には除去されないという問題が発生す
る。一方、固形潤滑剤が使用された場合には、組立工程
中の溶接加工時に金属板表面に形成された潤滑皮膜が溶
接電流を阻害するため、溶接強度が低下したり、スポッ
ト電極寿命が短くなり、溶接性が著しく低下する。
【0005】そこで、本願発明者等は極低温加工による
プレス成形方法を提案した(特開平4−300032号
公報)。この公報に記載されたプレス成形方法において
は、アルミニウム板の表面に極低温加工用の潤滑油を塗
布し、液体窒素に浸漬してアルミニウム板を冷却した
後、プレス成形している。このように金属板を液体窒素
に浸漬するための冷却装置は特開平6−82135乃至
82137号公報等に開示されている。
【0006】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
板の表面に潤滑油を塗布した後、−50℃以下に十分冷
却し、プレス成形する方法が提案されている(特開平6
−47455号公報)。この公報に記載されたプレス方
法においては、天然油脂又は天然油脂重合物を50重量
%以上含有する潤滑剤を塗布されたアルミニウム又はア
ルミニウム合金板を−50℃以下に冷却した後、プレス
成形を行っている。アルミニウム板は低温にて機械的性
質が著しく向上するので、−50℃以下で有効な潤滑剤
を使用してプレス成形を行うことにより、プレス成形性
が向上する。
【0007】更に、プレス金型の温度を制御して深絞り
成形を行う方法が提案されている(特開平6−8702
9号公報、特開平6−87030号公報)。これらの公
報に記載された成形方法においては、深絞り成形に使用
されるポンチ及びダイ又は板押え部の温度を制御すると
共に、被成形材である鋼板の表面に潤滑油を塗布し、そ
の上に非金属材料を貼り付けて深絞り成形を行ってい
る。この成形方法においては、プレス金型の温度を制御
することにより摩擦抵抗を低減し、また、非金属材料を
使用することによりしわの発生を防止できるので、成形
性が向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−300032号公報に提案されたプレス成形方法は
所期の目的は達成したものの、アルミニウム板を液体窒
素に浸漬する必要があるため、量産時には特開平6−8
2135乃至82137号公報に記載されたような冷却
装置が必要となり、多額の設備投資が必要となる。ま
た、液体窒素で完全に冷却してからプレス成形を行うの
で、鋼板等の低温脆性を示す材料には適用できないとい
う問題点がある。また、特開平6−47455号公報に
記載されたプレス方法においても、アルミニウム板を液
体窒素に浸漬するので、同様の問題点がある。
【0009】更に、特開平6−87029号公報及び特
開平6−87030号公報に記載された深絞り成形方法
においては、プレス金型の冷却を行うので、低温脆性を
起こさない材料を使用する必要があり、コストが上昇す
る。また、プレス金型の冷却工程自体がコスト上昇の原
因となる。更に、金型の寸法精度を確保するのが困難で
あると共に、成形性を向上させる効果は十分ではない。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、多額の設備投資を必要とせず、成形性を向
上させることができると共に、その後の溶接加工におけ
る溶接性及び脱脂工程における脱脂性が良好である金属
板の加工方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る金属板の加
工方法は、40℃での粘度が20mm2/s以下である
潤滑油を金属板の表面に塗布する工程と、前記金属板を
金型内に配置する工程と、プレス成形したときに割れが
発生しやすい前記金属板の表面の位置に−50℃以下の
冷却媒体を噴霧することにより前記潤滑油を固形化させ
る工程と、前記冷却媒体の噴霧の後10秒以内に前記金
属板をプレス成形する工程とを有することを特徴とす
る。
【0012】本発明においては、適切な粘度を有する潤
滑油を金属板の表面に塗布し、金属板の割れが発生しや
すい位置に適切な温度の冷却媒体を噴霧し、この直後に
金属板のプレス成形を行う。潤滑油は冷却されると固形
化されワックス状になり、その潤滑性が向上するので、
金属板の成形性が向上する。また、金属板の内部までは
冷却されないので、高張力鋼板等を使用しても低温脆性
によるプレス破断が生じることがない。固形化された潤
滑油の温度はプレス成形後に上昇し、その粘度は適切な
ものとなる。従って、その後の溶接加工における溶接性
及び脱脂工程における脱脂性は低粘度の潤滑油が塗布さ
れた場合と同等の良好なものとなる。
【0013】なお、前記冷却媒体は液体窒素、液体ヘリ
ウム又はドライアイスであってもよい。液体窒素、液体
ヘリウム及びドライアイスの温度は−50℃以下である
と共に、入手しやすいので冷却媒体として好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本願発明者等が前記課題を解決す
るため、鋭意実験研究を重ねた結果、適切な粘度を有す
る潤滑油を金属板の表面に塗布し、金属板の表面に適切
な温度の冷却媒体を噴霧することにより金属板の表面に
塗布された潤滑油を固形化し、その直後にプレス成形を
行うことにより、多額な設備投資が必要とせずに、良好
な成形性を得ることができると共に、その後の溶接性及
び脱脂性を低粘度の潤滑油が塗布された場合と同等の良
好なものにすることができることを見い出した。
【0015】以下、本発明に係る金属板の加工方法にお
ける数値限定理由について説明する。
【0016】潤滑油の粘度:20mm2/s以下(40
℃) 潤滑油の粘度は高いほど潤滑性が優れている。しかし、
40℃での粘度が20mm2/sを超える潤滑油を使用
すると、その後の脱脂工程における脱脂性が低下する。
また、塗油された金属板を重ねた場合、相互に密着して
剥がしにくくなる。更に、接合強度が低下して溶接性が
低下することもある。従って、40℃での潤滑油の粘度
は20mm2/s以下とする。
【0017】このような潤滑油は−50℃以下に冷却さ
れると固形化されてワックス状になり、その潤滑性が向
上する。その後、常温下に放置されると、潤滑油の温度
が上昇して、潤滑油は液状化され、その粘度が20mm
2/s以下となる。
【0018】冷却媒体の温度:−50℃以下 冷却媒体は板表面に噴霧されたときに、板表面に塗布さ
れた潤滑油を冷却し固形化させる。冷却媒体の温度が−
50℃を超えると、潤滑油を固形化させにくく、潤滑性
を向上させることができない。従って、冷却媒体の温度
は−50℃以下とする。なお、冷却媒体の種類は特に限
定されるものではない。使用目的に応じて、例えば、液
体窒素、液体ヘリウム又はドライアイスを霧状にしたも
のが使用される。液体窒素、液体ヘリウム及びドライア
イスは入手しやすいので、冷却媒体として好ましい。ま
た、冷却媒体を噴霧する方法も特に限定されるものでは
ない。但し、生産性の観点から、プレス成形機の側方に
冷却媒体が封入されたボンベを配設し、プレス成形前に
ボンベに連結されたノズルから冷却媒体を直接噴霧する
方法が望ましい。
【0019】プレス成形の時期:冷却媒体の噴霧後10
秒以内 冷却媒体を噴霧した後、10秒を超えると、金属板自体
まで冷却され、材料によっては低温脆性により破断が発
生する。また、固形化された潤滑油が溶解し、潤滑性が
低下する。従って、プレス成形は、冷却媒体を噴霧した
後、10秒以内に行うこととする。
【0020】なお、金属板の材料は特に限定されるもの
ではなく、一般的にプレス成形によって加工される材料
を製品に要求される特性に応じて選択すればよい。例え
ば、高強度が必要とされる場合には鋼板を使用し、軽量
であることが要求される場合にはアルミニウム板を使用
すればよい。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0022】第1実施例 先ず、試験材として板厚が1mmのアルミニウム合金板
(JIS5182−O材)及び高張力鋼板(SPFC)
を使用し、これらの試験材の表面に下記表1に示す各実
施例及び比較例の潤滑剤を塗布した。なお、潤滑油は鉱
油系の市販品である。また、固形潤滑剤としてはポリビ
ニルアルコールを使用し、バーコーダーで塗布量が1g
/m2となるように塗布量を調整した。また、下記表1
において、潤滑油の粘度は40℃でのものである。
【0023】
【表1】
【0024】次に、各試験材について、プレス成形性、
脱脂性、溶接性及び設備投資の必要性を調査した。な
お、各調査は潤滑油をはけ塗りした直後に行った。
【0025】プレス成形性の調査としては、一辺の長さ
が320mmであり、もう一辺の長さが400mmであ
るブランクを、一辺の長さが200mmであり、もう一
辺の長さが300mmであるポンチを使用し、加工速度
を300mm/sとして、80tメカニカルプレスによ
り角筒絞り試験した。
【0026】図1(a)は角筒絞り試験に使用される金
型を示す模式的断面図、(b)はその模式的平面図であ
る。なお、図1(b)において、上ダイ及びダイ基台は
省略されている。図1(a)に示すように、角筒絞り試
験に使用される金型においては、平板からなるポンチ基
台1が設けられ、その上面に肩部の半径が5.0mmの
ポンチ2が配設されている。なお、図1(b)に示すよ
うに、ポンチ2を上方から観察すると、隅部に半径が1
0mmの面取が施された略長方形となっている。また、
ポンチ基台1にはポンチ2の側方に孔が設けられてお
り、この孔に支柱3が上下方向に移動可能に挿入されて
いる。そして、支柱3の上部には試験材10を支持する
下ダイ4が設けられている。この下ダイ4の上に試験材
10が配置される。また、試験材10の上方にポンチ基
台1と平行に平板からなるダイ基台6が設けられてい
る。更に、ダイ基台6の下面で下ダイ4と対向する位置
に上ダイ5が設けられている。なお、上ダイ5のポンチ
2と対向する隅部には半径が5.0mmの面取が施され
ている。
【0027】このように構成された金型においては、ダ
イ基台6を下降させることにより、試験材10が上ダイ
5と下ダイ4とにより挟持される。次に、試験材10が
上ダイ5と下ダイ4とにより挟持された状態のまま、支
柱3を下降させる。こうすると、先ず、試験材10がポ
ンチ2の上面に接する。そして、ポンチ2の形状に倣っ
て試験材10が成形される。なお、液体窒素を噴霧する
場合には、図1(b)に示すポンチ2の隅部近傍の噴霧
位置7に液体窒素が噴霧される。
【0028】なお、角筒絞り試験を行う前に試験材には
前処理が施されている。この前処理方法を下記表2に示
す。下記表2の前処理方法の欄において、方法1は、試
験材を図1に示す金型に配置した後、噴霧位置7に液体
窒素を噴霧し、5秒経過してからプレス成形したことを
示す。方法2は、試験材を液体窒素中に浸漬して取出し
た後、金型に配置しプレス成形したことを示す。方法3
は、通常行われている方法であり、試験材を金型に配置
した後、そのままプレス成形したことを示す。
【0029】
【表2】
【0030】そして、角筒絞り試験の結果、アルミニウ
ム合金板では角筒絞り高さが20.0mm以上のもの
を、高張力鋼板では角筒絞り高さが30.0mm以上の
ものを、成形性が良好であると評価した。
【0031】また、脱脂性の調査として、先ず、自動車
製造工程中の脱脂工程において一般的に使用されている
ケイ酸ソーダ型アルカリ脱脂液(温度:43±2℃、p
H:10.5)に試験材を浸漬して取出した。そして、
試験材を水洗した後に、その水濡れ面積率を測定した。
この結果、水濡れ面積率が80%以上であるものを脱脂
性が良好であると評価した。
【0032】溶接性の調査としては、スポット溶接の連
続打点数を測定した。なお、連続打点数とは、引張せん
断試験(JIS Z 3136)により測定した溶接部の
強度が1500N以下となるまでの打点数である。この
結果、アルミニウム合金板では連続打点数が300点以
上のものを、高張力鋼板では連続打点数が1000点以
上のものを、接合強度が優れ、スポット電極寿命が長
く、溶接性が良好であると評価した。
【0033】また、設備投資の必要性は試験材を冷却す
るための冷却槽が必要であるか否かにより評価した。必
要としない場合を新たな設備投資が不要であり、良好で
あるとした。これらの調査結果を下記表3に示す。な
お、各調査結果の数値は、各実施例及び比較例につい
て、3回の試験を行った結果の平均値である。
【0034】
【表3】
【0035】上記表3に示すように、実施例1乃至3に
おいては、適切な粘度を有する潤滑油を使用し、適切な
方法でプレス成形の前処理を行っているので、角筒絞り
高さ、水濡れ面積率及び連続打点数が良好であると共
に、多額の設備投資が不要となった。
【0036】一方、比較例8においては、潤滑油の粘度
が本発明範囲の上限を超えているので、脱脂性が不良で
あった。
【0037】比較例9及び10においては、冷却媒体に
よる冷却を行っていないので、潤滑油が固形化されず、
潤滑性が低く、プレス成形性が不良であった。
【0038】比較例11及び12においては、試験材を
液体窒素に浸漬するため、多額の設備投資が必要とな
る。また、比較例12においては、試験材として低温脆
性を示す高張力鋼板を使用しているので、過剰な冷却に
よりプレス成形時に脆性破壊が生じた。
【0039】比較例13においては、潤滑油の粘度が本
発明範囲の上限を著しく超えているので、脱脂性及び溶
接性が不良であった。
【0040】比較例14においては、固形潤滑剤が使用
されているので、溶接電流が阻害され、溶接性が不良で
あった。
【0041】第2実施例 先ず、試験材として板厚が1mmの高張力鋼板(SPF
C)を使用し、この表面に潤滑油として40℃での粘度
が4mm2/sである市販の洗浄油を塗布した。そし
て、試験材に液体窒素(−196℃)を吹付けて、下記
表4に示す時間経過した後、プレス成形した。
【0042】
【表4】
【0043】次に、第1実施例と同様にして、プレス成
形性を調査した。この結果を下記表5に示す。
【0044】
【表5】
【0045】上記表5に示すように、実施例4及び5に
おいては、液体窒素を吹付けてからの経過時間が適切で
あるので、プレス成形性が良好であった。
【0046】一方、比較例15においては、経過時間が
本発明範囲の上限を超えているので、プレス成形性が不
良であった。また、潤滑油だけでなく試験材までもが冷
却され、低温脆性が起こり割れが発生した。
【0047】第3実施例 先ず、試験材として板厚が1mmのアルミニウム合金板
(JIS5182−O材)を使用し、この表面に潤滑油
として40℃での粘度が4mm2/sである市販の洗浄
油を塗布した。そして、試験材に下記表6に示す冷却媒
体を吹付けて、5秒間経過した後、プレス成形した。
【0048】
【表6】
【0049】次に、第1実施例と同様にして、プレス成
形性を調査した。この結果を下記表7に示す。
【0050】
【表7】
【0051】上記表7に示すように、実施例6及び7に
おいては、冷却媒体の温度が適切であるので、プレス成
形性が良好であった。
【0052】一方、比較例16においては、冷却媒体の
温度が本発明範囲の上限を超えているので、潤滑油が完
全には固形化されなかったため、潤滑性が低く、プレス
成形性が不良であった。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
潤滑油を適切な温度に冷却しているので、潤滑油は固形
化されワックス状になり、その潤滑性が向上する。この
ため、金属板の成形性を向上させることができる。ま
た、金属板の内部までは冷却されないので、高張力鋼板
等を使用しても低温脆性によるプレス破断が生じること
がない。そして、プレス成形後には、潤滑油の粘度は冷
却される以前のものとなる。従って、その後の溶接加工
における溶接性及び脱脂工程における脱脂性を低粘度の
潤滑油が塗布された場合と同等の良好なものとすること
ができる。また、冷却媒体として液体窒素、液体ヘリウ
ム又はドライアイスを選択することにより、冷却媒体を
入手しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は角筒絞り試験に使用される金型を示す
模式的断面図、(b)はその模式的平面図である。
【符号の説明】
1;ポンチ基台 2;ポンチ 3;支柱 4;下ダイ 5;上ダイ 6;ダイ基台 7;噴霧位置 10;試験材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃での粘度が20mm2/s以下で
    ある潤滑油を金属板の表面に塗布する工程と、前記金属
    板を金型内に配置する工程と、プレス成形したときに割
    れが発生しやすい前記金属板の表面の位置に−50℃以
    下の冷却媒体を噴霧することにより前記潤滑油を固形化
    させる工程と、前記冷却媒体の噴霧の後10秒以内に前
    記金属板をプレス成形する工程とを有することを特徴と
    する金属板の加工方法。
  2. 【請求項2】 前記冷却媒体は液体窒素、液体ヘリウム
    及びドライアイスからなる群から選択されたいずれか1
    種であることを特徴とする請求項1に記載の金属板の加
    工方法。
JP9297402A 1997-10-29 1997-10-29 金属板の加工方法 Pending JPH11129035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9297402A JPH11129035A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 金属板の加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9297402A JPH11129035A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 金属板の加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11129035A true JPH11129035A (ja) 1999-05-18

Family

ID=17846043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9297402A Pending JPH11129035A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 金属板の加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11129035A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420535B1 (ko) * 2000-08-08 2004-03-02 (주)새터 엔지니어링 보론함유 저탄소강을 이용한 박판 성형품 제작을 위한프레스 경화 공정
JP2017170423A (ja) * 2016-03-18 2017-09-28 游家龍 霧化装置及び該霧化装置を備えたノズル
JP2017534467A (ja) * 2014-08-28 2017-11-24 サフラン・エアクラフト・エンジンズ ターボマシン部材リング支持体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420535B1 (ko) * 2000-08-08 2004-03-02 (주)새터 엔지니어링 보론함유 저탄소강을 이용한 박판 성형품 제작을 위한프레스 경화 공정
JP2017534467A (ja) * 2014-08-28 2017-11-24 サフラン・エアクラフト・エンジンズ ターボマシン部材リング支持体の製造方法
JP2017170423A (ja) * 2016-03-18 2017-09-28 游家龍 霧化装置及び該霧化装置を備えたノズル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2169628C1 (ru) Способ формования листа из высокопластичного алюминиевого или титанового сплава
CN111434443B (zh) 一种汽车结构件的制备方法及装置
TWI604065B (zh) Battery case aluminum alloy plate and its manufacturing method
CN101512028A (zh) 镁合金构件及其制造方法
CN112077423A (zh) 一种铝镁合金的扩散连接方法
JPH11129035A (ja) 金属板の加工方法
JP2019508585A (ja) 成形のために最適化されたアルミニウム合金シート
JPH11309518A (ja) 金属薄板の高速深絞り加工方法
US6107260A (en) Aluminium or aluminium alloy moulding process lubricant, and aluminium or aluminium alloy plate for moulding processes
JP5975661B2 (ja) 成形加工用アルミニウム板
JPH06330077A (ja) アルミニウム及びアルミニウム合金の極低温加工用潤滑剤及び極低温加工方法
JP3340589B2 (ja) 防錆・潤滑剤が塗布された抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金板
JP2006130545A (ja) Al−Mg−Si系合金板の双ロール式連続鋳造圧延法、該連続鋳造圧延法により製造されるAl−Mg−Si系合金板および自動車外板、ならびに鋳造ロール
JP3987814B2 (ja) ボトル缶用アルミニウム合金板
JP7437527B2 (ja) 深絞りプロセスで加工片と深絞りツールとの間の摩擦を操作するように構成されたデバイス及び方法
JPH05247479A (ja) Al及びAl合金板低温成形用潤滑油及び低温成形方法
JP2799114B2 (ja) プレス加工性に優れたアルミニウム合金板
JPH07188956A (ja) 自動車車体用Mg含有アルミニウム合金板の表面処理方法
JP6933294B2 (ja) 潤滑皮膜を有する鋼板およびその製造方法
JP4079484B2 (ja) 成形加工用アルミニウム合金板の潤滑媒体塗布方法および装置
JPH05247480A (ja) Al及びAl合金板低温成形用潤滑油及び低温成形方法
JP3672111B2 (ja) プレス成形性及びスポット溶接性が優れたAl材
JP3471402B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の成形方法
JPH0665663A (ja) スポット抵抗溶接性および加工性に優れたアルミニウム材料
JP3138282B2 (ja) 自動車ボディパネル用アルミニウム合金板