JPH05247480A - Al及びAl合金板低温成形用潤滑油及び低温成形方法 - Google Patents

Al及びAl合金板低温成形用潤滑油及び低温成形方法

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JPH05247480A
JPH05247480A JP4084815A JP8481592A JPH05247480A JP H05247480 A JPH05247480 A JP H05247480A JP 4084815 A JP4084815 A JP 4084815A JP 8481592 A JP8481592 A JP 8481592A JP H05247480 A JPH05247480 A JP H05247480A
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JP
Japan
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alloy
sheet
ester
lubricating oil
molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP4084815A
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English (en)
Inventor
Tsuneji Mori
常治 森
Takeo Sakurai
櫻井健夫
Takashi Inaba
隆 稲葉
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Al及びAl合金板の成形、特に加工が厳しい
場合や複雑な形状を有する部品を成形性よく加工できる
潤滑油及び低温成形方法を提供する。 【構成】 この潤滑油はエステルを主成分とし、−50
〜−100℃の流動点を有し、かつ、40℃における粘
度が50cSt以下のエステル系合成油であり、低温成形
に適している。低温でのプレス成形は、Al及びAl合金
板に、上記エステル系合成油を塗油後、該素材を冷却
し、素材温度が−50〜−150℃の範囲にて成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAl及びAl合金板の低温
成形方法に関し、特に自動車部品を始め、電気機器部
品、航空機部品、器物等において成形が困難な複雑な形
状に対して有効な低温プレス成形方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、自動車部品、電気機器部品、航空機部品、器物など
の成形においてAl及びAl合金板を適用する際、通常の
プレス成形ではその加工に限界があり、加工が厳しい場
合や複雑な形状を有する部品に成形する場合には、プレ
ス工程を複数回に分けて成形せざるを得ず、工程数増加
によるコストアップを免れなかった。
【0003】このような状況の中で、地球の温暖化やオ
ゾン層の破壊など環境問題の観点から、大気中の炭酸ガ
スなどの増加を抑制するために自動車の軽量化も本格的
に検討されている。軽量化の方法には種々あるが、素材
の置換、すなわち、従来主として使用されてきた鋼板の
代わりにAl或いはAl合金板を多用することにより軽量
化を進める検討がなされ、その使用量も増加しつつあ
る。しかし、Al或いはAl合金板の成形性は鋼板に比較
して劣っているため、材料及びプレス成形方法の面から
の改善ニーズが強い。
【0004】これらの要望に対して、材料面では、特開
昭63−89649号に提案されているように、Al材
料の成分組成や製造工程の適正化により材料の成形性を
向上させる試みがなされてきた。
【0005】しかし、近年、より加工が厳しく、しかも
複雑な形状への成形の要望が強まりつつあり、材料面の
みの改善だけでは不十分である。
【0006】一方、加工面でも、発明協会公開技報89
−15623号において極低温での成形方法を挙げてい
るが、単に材料の機械的性質や成形温度の影響が開示さ
れているにすぎず、実成形での成形性向上の観点からみ
れば、実情にはそぐわない。
【0007】本発明は、かゝる要請に応えるべくなされ
たものであって、Al及びAl合金板の成形、特に加工が
厳しい場合や複雑な形状を有する部品を成形性よく加工
し得る技術を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するためにAl及びAl合金板の成形方法について鋭
意研究を重ねた結果、潤滑条件及び成形温度を制御する
ことにより、前記課題を解決できることを見い出した。
【0009】すなわち、本発明は、エステルを主成分と
し、−50〜−100℃の流動点を有し、かつ、40℃
における粘度が50cSt以下であることを特徴とするA
l及びAl合金板成形用合成潤滑油を要旨とするものであ
る。
【0010】また、他の本発明は、Al及びAl合金板
に、エステルを主成分とし、−50〜−100℃の流動
点を有し、かつ、40℃における粘度が50cSt以下の
エステル系合成油を塗油後、該素材を冷却し、素材温度
が−50〜−150℃の範囲にて成形することを特徴と
するAl及びAl合金板のプレス成形方法を要旨とするも
のである。
【0011】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0012】
【作用】
【0013】まず、本発明の潤滑油の限定理由について
説明する。
【0014】潤滑油は、一般に低温ほど粘度が高くな
り、潤滑性も向上するが、鉱物油では流動点が−10℃
程度と高いため、潤滑効果が著しく低下する。したがっ
て、本発明では、流動点を低くできるエステル系合成油
を潤滑油として用いる。エステル系合成油としてはジエ
ステル、ポリオールエステルなどが挙げられる。
【0015】流動点は低いほどよいが、−50℃よりも
高い場合には、低温における潤滑性の劣化が大きく、ま
た、−100℃よりも低い潤滑油の製造は工業的に困難
であり、生産コスト上でも好ましくない。したがって、
エステル系合成油は流動点が−50〜−100℃のもの
に限定する。なお、油を冷却していったとき、流動性を
失った最高温度を凝固点、これより2.5℃高い温度を
流動点といい、油が流動性を失った瞬間の温度である。
【0016】潤滑油の粘度は、高いほど潤滑性に優れる
が、40℃における粘度が50cStを超える場合には、
低温における流動点が高くなり、潤滑性が劣化する。ま
た、部品によっては接着や溶接等の接合を後工程に行う
場合があり、40℃における粘度が50cStを超える場
合には接合前工程の脱脂不良を生じ易く、接合不良を招
く。したがって、エステル系合成油は、40℃における
粘度が50cSt以下のものに限定する。
【0017】なお、このエステル系合成油は、エステル
のみ(100重量%)の場合のほか、エステルを70%重
量以上含むものが好ましい。これは、主成分であるエス
テルが低温でフィルム状となる際に均一な皮膜を構成す
る上で有利なためである。
【0018】また、エステル以外の成分としては、低温
状態で凝固(凍結状態)し潤滑皮膜の破壊を招く成分(水
分等)以外であれば、例えば、極圧剤などを必要に応じ
て添加しても差し支えない。
【0019】次に本発明のプレス成形方法を説明する。
【0020】本発明が成形加工の対象とするAl及びAl
合金は、前述の発明協会公開技報89−15623号に
も示されているとおり、低温において脆化せず、逆に強
度、伸びは向上する。勿論、Al合金の成分系並びに組
成は制限されない。
【0021】素材の低温への冷却方法は、適当な方法が
適用でききるが、汎用性、コストなどの点から、液体窒
素による浸漬或いは金型内への直接噴霧などが望まし
い。
【0022】成形時の素材温度は低温ほどよいが、−5
0℃を超える高い温度の場合には成形性向上の効果が少
なく、また、−150℃よりも低い温度の場合には上記
潤滑油の劣化に伴う成形性の低下を招く。したがって、
成形時の素材温度は−50℃〜−150℃の範囲とす
る。
【0023】次に本発明の実施例を示す。
【0024】
【実施例1】板厚1mmのJIS5182合金のO材を成
形用材料とした。図1に示す球頭金型を用いクランクプ
レスを使用して成形試験(BHF:4.0Tonf、平均速
度:15m/分)を行った。その際、材料には潤滑油とし
【表1】 に示す種々の油を塗布し、液体窒素に2分間浸漬して冷
却した後、試験に供した。一部については潤滑油塗布
後、直ちに試験に供した。
【0025】成形性の評価は、プレスのストロークを変
えることにより、成形品の高さを順次高くしてゆき、成
形品に割れを生じる成形限界高さにより判定した。ま
た、脱脂性の評価は、潤滑油を塗布した材料に対して市
販の脱脂剤を用いて脱脂後(脱脂条件を表1に示す)、残
油状況を水漏れ面積率により判定した。それらの結果
は、表1に示す如くであり、本発明例は、比較例に比べ
て、成形限界高さの向上が認められ、また脱脂性も良好
であった。特に低温(−148℃)での成形性が顕著であ
った。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
加工が厳しく、複雑な形状の各種成形品へのAl及びAl
合金板の採用が可能となり、製品の軽量化に大きく貢献
できる効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形試験に用いた金型を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:24 A 8217−4H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステルを主成分とし、−50〜−10
    0℃の流動点を有し、かつ、40℃における粘度が50
    cSt以下であることを特徴とするAl及びAl合金板成形
    用合成潤滑油。
  2. 【請求項2】 低温成形用である請求項1に記載の合成
    潤滑油。
  3. 【請求項3】 Al及びAl合金板に、エステルを主成分
    とし、−50〜−100℃の流動点を有し、かつ、40
    ℃における粘度が50cSt以下のエステル系合成油を塗
    油後、該素材を冷却し、素材温度が−50〜−150℃
    の範囲にて成形することを特徴とするAl及びAl合金板
    のプレス成形方法。
JP4084815A 1992-03-06 1992-03-06 Al及びAl合金板低温成形用潤滑油及び低温成形方法 Pending JPH05247480A (ja)

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CA002091035A CA2091035A1 (en) 1992-03-06 1993-03-04 Method of stamping for aluminum or aluminum alloy sheet
DE4307020A DE4307020C2 (de) 1992-03-06 1993-03-05 Verfahren zum Verformen von Blechen aus Aluminium oder Aluminiumlegierungen
FR9302636A FR2688153B1 (fr) 1992-03-06 1993-03-08 Procede d'estampage de feuille en aluminium ou en alliage d'aluminium.

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103261462A (zh) * 2010-12-15 2013-08-21 爱励轧制产品德国有限责任公司 生产用于航空航天应用的成形Al合金板的方法
CN109226424A (zh) * 2018-11-13 2019-01-18 中南大学 一种铝合金板带局部深冷的零件冲压方法
CN109570315A (zh) * 2018-11-13 2019-04-05 中南大学 一种铝合金板带局部深冷的拉深杯制备方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US9533339B2 (en) 2010-12-15 2017-01-03 Aleris Rolled Products Germany Gmbh Method of producing a shaped Al alloy panel for aerospace applications
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