JPH11128753A - ハニカム触媒、その製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム触媒を用いた排ガス処理方法 - Google Patents

ハニカム触媒、その製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム触媒を用いた排ガス処理方法

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JPH11128753A
JPH11128753A JP9298383A JP29838397A JPH11128753A JP H11128753 A JPH11128753 A JP H11128753A JP 9298383 A JP9298383 A JP 9298383A JP 29838397 A JP29838397 A JP 29838397A JP H11128753 A JPH11128753 A JP H11128753A
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honeycomb
honeycomb catalyst
catalyst
rectangular
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Toshifumi Mukai
利文 向井
Shigeru Tominaga
成 冨永
Takeshi Hirota
健 広田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位面積当たりの表面積および触媒活性を向
上させるとともに、ダストの詰まりが少ないハニカム触
媒およびこのハニカム触媒を用いた排ガス処理方法を提
供すること。 【解決手段】 格子状に配列された複数のガス流路を有
するハニカム触媒において、前記ガス流路の断面を矩形
とし、該矩形断面の長辺に沿ったガス流路壁面のみを波
状面とし、このハニカム触媒を、被処理ガスの流通流路
内にガス流路が鉛直となるように配置するか、または波
状の流路壁面が鉛直となるように水平に配置して排ガス
を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハニカム触媒、そ
の製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム触媒を
用いた排ガス処理方法に係り、特に、ガス流路における
幾何学的表面積を増大させるとともに、ガス拡散の妨げ
となる流れの境膜を剥離させて化学反応を促進させるこ
とができるハニカム触媒、その製造方法および製造装置
ならびに前記ハニカム触媒を用いた排ガス処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所や各種工場から排出される排
ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去する方法として
は、一般に、排ガスを脱硝触媒の存在下で、アンモニア
等の還元剤と接触、反応させて無害化する方法が採用さ
れている。このようなNOxの接触還元処理方法に使用
される脱硝触媒としては、例えば金属や無機クロス等か
らなる基材に触媒ペーストを塗り込んだ板状触媒、触媒
ペーストを口金と押出機によって成形したハニカム触
媒、または触媒粉末を押し固めた粒状触媒等があげられ
るが、現在では板状触媒とハニカム触媒が主流となり、
処理対象ガスの種類によって使い分けられている。
【0003】一般的に、ダーティ排ガスに対してはダス
トが詰まりにくく、耐摩耗性に優れた板状触媒が好まし
く、ダストを含まないクリーン排ガスに対しては単位体
積当たりの表面積を大きくすることができるハニカム触
媒が有効とされている。また、それぞれの触媒形状の欠
点を補うために、ハニカム触媒については、ダーティガ
スでもダストの詰まりにくいセル形状や被処理ガス条件
が提案されているとともに(例えば特公昭54−294
19号公報)、耐摩耗性の改善がなされている(例えば
特開昭63−162028号公報)。一方、板状触媒に
ついては、薄肉狭ピッチ化や井桁状に組合わせる等の開
発が進められている(例えば特開昭55−152552
号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ハニカム触
媒は単位体積当たりの表面積が大きくとれるので、板状
触媒に比べて触媒反応器を小さくできるという特長があ
るが、ハニカムセルの四角における流速の低下部が数多
く存在するために、単位面積当たりの触媒活性は板状触
媒よりもむしろ小さくなる。また、ハニカム触媒をダー
ティガスに適用すると、四角の低速部においてダストが
堆積し、目詰まりが発生するという問題もある。さら
に、平面矩形セルからなる従来のハニカム触媒では、セ
ル角部での低流速箇所で高拡散抵抗域の数が低減される
ので単位面積当たりの活性が向上するものの、単位体積
当たりの表面積を増大させるための工夫がなされていな
いために単位体積当たりの触媒活性を充分に向上させる
ことができないという問題があった。単位体積当たりの
触媒活性を向上させるためには、格子セルの角部の低速
部を解消したり、流れの境界層を発達させないように適
宜剥離させることが有効であり、そのために、セル壁面
を波打たせたハニカム触媒が提案されている。
【0005】例えば、図4に示すように、通常のハニカ
ム基材を押出し成形しながら、成形体に圧縮、引張り力
を加えてセル面を波状とした、自動車の排ガス処理用の
ハニカム触媒(特開昭61−68141号公報)、また
は図5に示すように、上記と同様に押出し成形し、得ら
れた成形体に一方向の、または経時的に回転方向を変化
させた回転(ねじり)を与えてセル壁面を波状としたハ
ニカム触媒(特開昭58−43238号公報)が提案さ
れている。
【0006】しかしながら、上記格子状に成形したの
ち、外部から強制的に塑性変形を加えたハニカム触媒は
乾燥、焼成時に割れを生じる等の欠点があり、最善のも
のとはいえない。また、セル壁面のすべてが波状である
ことから、水平流としてダーティガスに適用した場合
にはダストが溜まり易いこと、および平面セルからな
るハニカム触媒よりも機械的強度が低くなるという欠点
がある。さらに、その製造方法に関しては、500mm
L 以上の長尺ものの成形が困難であること、境界層を
剥離させたり、表面積を著しく向上できるほどの大きな
波状面を形成するのが困難であり、表面積を増加できた
としても通常数%程度にすぎないこと、およびセル内
外に均一な波形面を形成させるのが困難であるという本
質的な問題もあった。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、単位体積当たりの表面積および触媒活性を向上
させるとともに、ダストの詰まりが少ないハニカム触
媒、その製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム
触媒を用いた排ガス処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハニカム
触媒の断面形状、流路壁面形状等と触媒活性およびダス
トの詰まり等について鋭意研究した結果、ハニカム触媒
の断面形状を矩形とし、矩形断面の長辺に沿った壁面の
みを波状面とすることにより、流路方向の圧壊強度を維
持しつつ、触媒活性を向上させることができること、こ
のようなハニカム触媒を成形するには、成形流路が矩形
格子であって、格子交点と長辺の流路上の両方に触媒ペ
ーストの供給流路を開口した成形用口金が適しており、
この成形用口金を用いて格子交点と長辺の流路上の両方
にペーストを供給して押し出すか、または前記長辺流路
上に開口するペースト供給流路の断面積を、格子交点に
開口するペースト供給流路の断面積よりも大きくした形
成用口金を用いて長辺流路へのペースト供給速度を格子
交点へのペースト供給速度よりも大きくすればよいこ
と、および矩形断面の長辺に沿った壁面のみを波状面と
したハニカム触媒を、被処理ガスの流通流路内にガス流
路が鉛直となるように、または波状の流路壁面が鉛直と
なるように水平に配置することにより、ダストの堆積を
防止して安定した排ガス処理ができることを見出し、本
発明に到達した。
【0009】すなわち、本願で特許請求される発明は以
下のとおりである。 (1)格子状に配列された複数のガス流路を有するハニ
カム触媒において、前記ガス流路の断面を矩形とし、該
矩形断面の長辺に沿ったガス流路壁面のみを波状面とし
たことを特徴とするハニカム触媒。 (2)格子状の成形流路と該成形流路に触媒ペーストを
供給するペースト供給流路とを有するハニカム成形用口
金において、前記成形流路の格子を矩形格子とし、該矩
形格子の格子交点および長辺の流路上にペースト供給流
路を開口したことを特徴とするハニカム成形用口金。 (3)前記矩形格子の長辺の流路上に開口するペースト
供給流路の断面積を、前記格子交点に開口するペースト
供給流路の断面積よりも大きくしたことを特徴とする上
記(2)に記載のハニカム成形用口金。
【0010】(4)前記成形流路の溝幅(t)に対する
溝深さ(Lt)の比(Lt/t)を15以上としたこと
を特徴とする上記(2)または(3)に記載のハニカム
成形用口金。 (5)前記成形流路の溝幅(t)に対する矩形セルの長
辺ピッチ(p)の比(p/t)を10以上としたことを
特徴とする上記(2)〜(4)の何れかに記載のハニカ
ム成形用口金。
【0011】(6)触媒ペーストをペースト供給流路を
経て格子状の成形流路に供給、押出してハニカム状に成
形するハニカム触媒の製造方法において、前記成形流路
の格子として矩形格子を用い、該矩形格子の格子交点お
よび長辺の流路上に触媒ペーストを供給することを特徴
とするハニカム触媒の製造方法。 (7)前記長辺流路へのペースト供給速度を格子交点へ
のペースト供給速度よりも大きくすることを特徴とする
上記(6)に記載のハニカム触媒の製造方法。
【0012】(8)請求項1記載のハニカム触媒を用い
た排ガス処理方法であって、前記ハニカム触媒を、被処
理ガスの流通流路内にガス流路が鉛直となるように配置
するか、または波状の流路壁面が鉛直となるように水平
に配置することを特徴とするハニカム触媒を用いた排ガ
ス処理方法。本発明のハニカム触媒において、ガス流路
断面を矩形とし、該矩形断面の長辺に沿ったガス流路壁
面のみを波状面としたことにより、単位体積当たりの触
媒表面積が増大する。また、一方向の内壁面のみが波状
面であることから、全てのセル壁面を波状とした従来の
ハニカムに比べて流路方向の圧壊強度が高く、平面セル
で構成されたハニカムの強度とほぼ同様の強度を維持す
ることができる。矩形セルの長辺に沿った壁面は、例え
ば短周期、高振幅波状に成形される。
【0013】本発明のハニカム成形用口金としては、断
面矩形の成形流路の格子交点に対応するペースト供給流
路に加えて、断面矩形の前記成形流路の長辺の中央辺り
にペーストを供給するための波状部形成用ペースト供給
流路を設けたものが使用される。本発明において、格子
交点へのペースト供給流路の断面積を、矩形格子の長辺
中央辺りへのペースト供給流路の断面積よりも小さく
し、断面矩形の成形流路の格子交点におけるペーストの
流動抵抗を前記長辺中央辺りにおけるペースト流動抵抗
に比べて相対的に大きくすること、すなわち格子交点に
おけるペースト吐出速度に対して長辺中央辺りにおける
ペースト吐出速度が大きくなるように調整することが好
ましい。これによって局所的に流速差が生じても口金出
口で一体形状されることから、流速の大きい長辺の中心
部辺りで押出し方向に波状面が形成される。
【0014】本発明のハニカム成形用口金において、口
金の溝幅(t)に対するセルピッチ(長辺ピッチ)pの
比、すなわちp/tを10以上とすることが好ましく、
より好ましくは10〜15である。これによって、成形
体のセルピッチ(長辺ピッチ)pに対するリブの厚さ
(t)が相対的に薄くなり、長辺に沿った壁面を容易に
波状に成形することができる。
【0015】本発明において、長辺に沿った壁面を押出
し方向に波打たせることにより、各面間における押出し
方向に沿ったウエルドライン(潜在する欠陥)の位置で
亀裂が発生し易くなるおそれがあるが、成形用口金の成
形流路の上流端の圧力を増大させることにより、このよ
うな欠陥を解消することができる。成形流路の上流端の
圧力を向上させる方法としては、例えば従来、正方形格
子セルにおける口金の溝深さLtと溝幅tの比Lt/t
>10であったものを、Lt/t≧15とする方法があ
げられる。すなわち本発明のハニカム成形用口金におい
て、溝幅tに対する溝深さLtの値、Lt/tは15以
上であることが好ましく、より好ましくは15〜25で
ある。
【0016】本発明のハニカム触媒を用いた排ガス処理
方法において、ハニカム触媒を、該ハニカム触媒のガス
流路における波状の壁面が鉛直となるように水平に配置
することにより、またはガス流路自体が鉛直方向となる
ように配置することにより、ダストの堆積による目詰ま
りを回避することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例によってさ
らに詳細に説明する。 実施例1 図3は、本発明の一実施例であるハニカム成形用口金の
構造を示す説明図であり、(a)は押出し方向に直交す
る断面を示す説明図、(b)は押出し方向に沿った断面
を示す説明図である。図3において、押出し口金のセル
形状は矩形であり、長辺セルピッチ8は10mmp、短
辺セルピッチ9は5mmp(辺の長短比2/1)であ
る。また、溝幅tは0.7mm、溝深さLtは11.0
mm(Lt/t=11.0/0.7)である。また、ペ
ースト供給流路における穴深さLdは14.5mm、穴
径dは格子交点の供給流路で4.0mm、長辺の中央辺
部における供給流路で3.2mmであり、穴深さLdに
対する穴径dの比(d/Ld)は、格子交点の供給流路
で4.0/14.5、長辺中央辺部における供給流路で
3.2/14.5である。
【0018】このような成形口金をスクリュー式押出機
の下流側に取り付け、触媒ペーストとして、比表面積3
00m2 /gの酸化チタンを主成分とするTi/W/V
系粉末に、有機増粘剤としてメチルセルロースを3wt
%、無機繊維としてガラスチョップ、媒体として水を添
加して混練した脱硝触媒ペーストを用い、成形速度25
0mm/minで押し出し成形したところ、成形圧力が
安定して定常状態に入った時点では、図1に部分斜視図
として示したように、矩形断面の長辺に沿ったガス流路
壁面のみが波状にうねった、セル数が15セル×30セ
ル、外形が約150mm角のハニカム成形体を得た。
【0019】得られたハニカム成形体を、多孔質板でで
きたハンドリング兼乾燥治具にくるみ、温度85℃、相
対湿度70%の雰囲気で約4日間乾燥し、これを非通気
条件で約2日間かけて保持条件550℃×4hで焼成し
てハニカム触媒とした。得られた触媒はひび割れもな
く、矩形断面の長辺に沿って内外壁面ともほぼ均一なう
ねり面が形成されていた。波形状の周期は5〜6.3m
m、振幅は3mmで、幾何学的表面積はうねり(波状面)
のない従来の平面ハニカムセルに対して約20%増加し
ていた。
【0020】また、このハニカム触媒の波状面が鉛直に
なるように配置した場合と水平になるように配置した場
合におけるガス流路内のフライアッシュ堆積量を比較し
たところ、波状面が鉛直方向になるように配置した場合
のフライアッシュの堆積量は、水平になるように配置し
た場合の1/10以下となり、この値は7.4mmp /
1.4mmt の平面セルハニカムにおける堆積量とほぼ同
等であることがわかった。
【0021】フライアッシュ堆積試験の条件は以下のと
おりである。 供試ガス中のフライアッシュ濃度:300mg/m3 処理温度:室温 ガス流速:約7m/s ガス流通時間:5日間(循環流)
【0022】比較例1 ペーストの供給流路を格子交点に対応するもののみ(長
方形格子状配列(穴ピッチ5.0mm×10.0mm))と
した以外は上記実施例1と同様の成形用口金を用いて同
様の触媒ペーストを押し出し成形したところ、定常状態
においてセル数が15セル×30セル、外形約150mm
角の、平面セルで構成された矩形セルハニカム脱硝触媒
が得られた。
【0023】実施例1(波状面が鉛直方向となるように
水平に配置)および比較例1で得られたハニカム触媒に
ついて、以下の条件で脱硝性能試験を行い、その結果を
図2に比較して示した。 脱硝性能試験条件 供試ガス組成=NO:200ppm 、NH3 :240ppm
、CO2 :6%、O2 :10%、H2 O:6% 空塔速度(AV)=51m/h 処理温度=350℃ 図2(a)において、総括反応速度で比較すると、実施
例1で得られたハニカム触媒は、比較例1で得られたハ
ニカム触媒に対して反応速度が約40%向上しているこ
とが分かる。これは、上述したように、表面積が20%
増大したのに比べると、触媒活性が大きく向上したこと
を示している。このことから、本実施例1のハニカム触
媒は単に表面積が増大するだけでなく、セル内の流れが
改善されることにより拡散抵抗が低減して総括反応速度
が向上するものと考えられる。
【0024】図2(b)において、ガス流速7m/sの
とき、実施例1で得られたハニカム触媒の圧力損失は、
比較例1の平面セルハニカム触媒に対して約10%上昇
したことが分かる。図2(c)において、実施例1のハ
ニカム触媒の圧壊強度は、比較例1の平面壁ハニカム
(同セル寸法)に比べて、縦圧壊強度は若干低下する
が、横圧壊強度については同等またはそれ以上であるこ
とが分かる。
【0025】実施例2 成形流路の長辺に対するペースト供給流路の孔径を、格
子交点の供給流路の孔径と同様4.0mmとした以外
は、上記実施例1と同様の成形用口金を用いて同様の触
媒ペーストを押し出し成形したところ、定常状態におい
て実施例1と同様に長辺が流路方向に沿って均一に波状
にうねった矩形ハニカム触媒が得られた。なお、短辺に
沿った壁面においても時々弱いうねりが発生しているの
が観察された。得られたハニカム触媒の性能は、実施例
1とほぼ同等であった。
【0026】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、ハ
ニカム触媒のガス流路断面を矩形とし、該矩形断面の長
辺に沿ったガス流路壁面のみを波状面としたことによ
り、ハニカム触媒の単位体積当たりの表面積が約20%
増大し、かつガス拡散の妨げとなるガス流の境膜が剥離
し易くなり単位面積当たりの触媒活性を約40%向上さ
せることができる。
【0027】本願の請求項2記載の発明によれば、成形
用口金の成形流路格子を矩形格子とし、該矩形格子の格
子交点および長辺の流路上にペースト供給流路を開口し
たことにより、格子交点におけるペーストの流動抵抗が
長辺中央部におけるペースト流動抵抗よりも大きくなる
ので、長辺に沿った壁面が波状のガス流路からなるハニ
カム触媒が得られる。
【0028】本願の請求項3記載の発明によれば、矩形
格子の長辺の流路上に開口するペースト供給流路の断面
積を、格子交点に開口するペースト供給流路の断面積よ
りも大きくしたことにより、上記発明と同様の効果がよ
り顕著に得られる。本願の請求項4記載の発明によれ
ば、成形口金における成形流路の溝幅(t)に対する溝
深さ(Lt)の値(Lt/t)を15以上としたことに
より、上記発明の効果に加えて、ガス流路を形成する各
面間における押出し方向に沿ったウエルドライン(潜在
する欠陥)の位置にのおける亀裂の発生を抑制すること
ができる。
【0029】本願の請求項5記載の発明によれば、成形
流路の溝幅(t)に対する長辺ピッチ(p)の値(p/
t)を10以上としたことにより、成形体のセルピッチ
(長辺ピッチp)に対してリブの厚さ(t)が相対的に
薄くなり、上記発明の効果に加えて、長辺に沿った壁面
を容易に波状化することができる。本願の請求項6記載
の発明によれば、成形口金の成形流路の格子を矩形格子
とし、該矩形格子の格子交点および長辺の流路上に触媒
ペーストを供給することにより、格子交点におけるペー
ストの流動抵抗を長辺中央辺りにおけるペーストの流動
抵抗よりも大きくすることができるので、長辺に沿った
壁面が波状のガス流路からなるハニカムが得られる。
【0030】本願の請求項7記載の発明によれば、前記
長辺流路へのペースト供給速度を格子交点へのペースト
供給速度よりも大きくすることにより、上記発明と同様
の効果がより顕著に得られる。本願の請求項8記載の発
明によれば、請求項1記載のハニカム触媒を用いた排ガ
ス処理方法において、前記ハニカム触媒を、被処理ガス
の流通流路内にガス流路が鉛直となるように配置する
か、または波状の流路壁面が鉛直となるように水平に配
置することにより、ガス流路内でのダストの堆積を防止
して効率よく排ガスを浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である断面矩形セルの長辺のみを波状と
したハニカム触媒。
【図2】本発明のハニカム触媒と従来の平面壁セルハニ
カムとの性能を比較した図。
【図3】本発明であるハニカム触媒を成形するための成
形口金の構造を示す図。
【図4】従来技術を示す図。
【図5】従来技術を示す図。
【符号の説明】
1…矩形セル、2…セル長辺、3…セル短辺、4…波状
面、5…成形流路(溝)、6…供給流路(孔)、7…ウ
エルドライン、8…長辺セルピッチ、9…短辺セルピッ
チ、10…格子交点供給流路、11…長辺供給流路、1
2…触媒ペースト。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子状に配列された複数のガス流路を有
    するハニカム触媒において、前記ガス流路の断面を矩形
    とし、該矩形断面の長辺に沿ったガス流路壁面のみを波
    状面としたことを特徴とするハニカム触媒。
  2. 【請求項2】 格子状の成形流路と該成形流路に触媒ペ
    ーストを供給するペースト供給流路とを有するハニカム
    成形用口金において、前記成形流路の格子を矩形格子と
    し、該矩形格子の格子交点および長辺の流路上にペース
    ト供給流路を開口したことを特徴とするハニカム成形用
    口金。
  3. 【請求項3】 前記矩形格子の長辺の流路上に開口する
    ペースト供給流路の断面積を、前記格子交点に開口する
    ペースト供給流路の断面積よりも大きくしたことを特徴
    とする請求項2に記載のハニカム成形用口金。
  4. 【請求項4】 前記成形流路の溝幅(t)に対する溝深
    さ(Lt)の比(Lt/t)を15以上としたことを特
    徴とする請求項2または3に記載のハニカム成形用口
    金。
  5. 【請求項5】 前記成形流路の溝幅(t)に対する矩形
    セルの長辺ピッチ(p)の比(p/t)を10以上とし
    たことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のハニ
    カム成形用口金。
  6. 【請求項6】 触媒ペーストをペースト供給流路を経て
    格子状の成形流路に供給、押出してハニカム状に成形す
    るハニカム触媒の製造方法において、前記成形流路の格
    子として矩形格子を用い、該矩形格子の格子交点および
    長辺の流路上に触媒ペーストを供給することを特徴とす
    るハニカム触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記長辺流路へのペースト供給速度を格
    子交点へのペースト供給速度よりも大きくすることを特
    徴とする請求項6に記載のハニカム触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のハニカム触媒を用いた排
    ガス処理方法であって、前記ハニカム触媒を、被処理ガ
    スの流通流路内にガス流路が鉛直となるように配置する
    か、または波状の流路壁面が鉛直となるように水平に配
    置することを特徴とするハニカム触媒を用いた排ガス処
    理方法。
JP9298383A 1997-10-30 1997-10-30 ハニカム触媒、その製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム触媒を用いた排ガス処理方法 Pending JPH11128753A (ja)

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JP9298383A Pending JPH11128753A (ja) 1997-10-30 1997-10-30 ハニカム触媒、その製造方法および製造装置ならびに前記ハニカム触媒を用いた排ガス処理方法

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JP (1) JPH11128753A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7399729B2 (en) 2003-12-22 2008-07-15 General Electric Company Catalyst system for the reduction of NOx
JP2010221185A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Ngk Insulators Ltd ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法
CN110087769A (zh) * 2016-09-28 2019-08-02 康明泰克股份有限公司 具有表面纹理的结构催化剂及其应用

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