JPH11128687A - 排ガス浄化方法 - Google Patents
排ガス浄化方法Info
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- JPH11128687A JPH11128687A JP9292980A JP29298097A JPH11128687A JP H11128687 A JPH11128687 A JP H11128687A JP 9292980 A JP9292980 A JP 9292980A JP 29298097 A JP29298097 A JP 29298097A JP H11128687 A JPH11128687 A JP H11128687A
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- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
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- Y02C20/10—Capture or disposal of greenhouse gases of nitrous oxide (N2O)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】排ガスの処理雰囲気を酸素過剰雰囲気と還元雰
囲気との間で交互に振動させることによって、排ガス中
の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素の三元成分を浄
化する排ガス浄化方法において、排ガスが硫黄酸化物を
含む場合においても、触媒の窒素酸化物の還元機能が低
下せず、しかも、耐熱性にもすぐれ、従って、長期間に
わたって、排ガス中の窒素酸化物を安定して効率よく還
元することができる排ガス浄化方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】本発明によれは、排ガスの処理雰囲気を酸
素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交互に振動させるこ
とによって、排ガス中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸
化炭素の三元成分を浄化する排ガス浄化方法において、
排ガスをロジウム及びイリジウムから選ばれる少なくと
も1種からなる触媒に接触させることを特徴とする排ガ
ス浄化方法が提供される。
囲気との間で交互に振動させることによって、排ガス中
の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素の三元成分を浄
化する排ガス浄化方法において、排ガスが硫黄酸化物を
含む場合においても、触媒の窒素酸化物の還元機能が低
下せず、しかも、耐熱性にもすぐれ、従って、長期間に
わたって、排ガス中の窒素酸化物を安定して効率よく還
元することができる排ガス浄化方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】本発明によれは、排ガスの処理雰囲気を酸
素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交互に振動させるこ
とによって、排ガス中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸
化炭素の三元成分を浄化する排ガス浄化方法において、
排ガスをロジウム及びイリジウムから選ばれる少なくと
も1種からなる触媒に接触させることを特徴とする排ガ
ス浄化方法が提供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素酸化物と共に
炭化水素や一酸化炭素等を含む排ガスを酸素過剰雰囲気
下に処理して、これら窒素酸化物と共に炭化水素や一酸
化炭素等をも除去して浄化するための排ガス浄化方法に
関する。
炭化水素や一酸化炭素等を含む排ガスを酸素過剰雰囲気
下に処理して、これら窒素酸化物と共に炭化水素や一酸
化炭素等をも除去して浄化するための排ガス浄化方法に
関する。
【0002】詳しくは、本発明は、工場、自動車等から
排出される排ガス中の窒素酸化物を除去し、浄化するた
めの方法であって、燃料等の還元剤を排ガス中に間欠的
に短時間、即ち、脈動的に加えるか、又はエンジン室内
の空気燃料比を変化させて、ストイキ燃焼若しくはリッ
チ燃焼させて、排ガス雰囲気を周期的に還元雰囲気とす
ることによって、触媒を還元し、その後の酸素過剰雰囲
気下において、二酸化窒素を触媒に吸蔵させることな
く、排ガス中の一酸化窒素(又は二酸化窒素)を窒素に
還元すると共に、上記炭化水素と一酸化炭素を酸化雰囲
気下で酸化除去する排ガス浄化触媒及び方法に関する。
排出される排ガス中の窒素酸化物を除去し、浄化するた
めの方法であって、燃料等の還元剤を排ガス中に間欠的
に短時間、即ち、脈動的に加えるか、又はエンジン室内
の空気燃料比を変化させて、ストイキ燃焼若しくはリッ
チ燃焼させて、排ガス雰囲気を周期的に還元雰囲気とす
ることによって、触媒を還元し、その後の酸素過剰雰囲
気下において、二酸化窒素を触媒に吸蔵させることな
く、排ガス中の一酸化窒素(又は二酸化窒素)を窒素に
還元すると共に、上記炭化水素と一酸化炭素を酸化雰囲
気下で酸化除去する排ガス浄化触媒及び方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、工場、自動車等から排出される排
ガス中の窒素酸化物を除去する方法として、その窒素酸
化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方法や、アン
モニア、水素、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤を用い
て窒素に変換する方法等が知られている。しかしなが
ら、前者の方法によれば、生成するアルカリ廃液を処理
して、公害の発生を防止する方策が必要である。他方、
後者の方法によれば、還元剤としてアンモニアを用いる
ときは、これが排ガス中の硫黄酸化物と反応して塩類を
生成し、その結果、触媒の還元活性が低下する問題があ
る。また、水素、一酸化炭素、炭化水素等を還元剤とし
て用いる場合でも、これらが低濃度に存在する窒素酸化
物よりも高濃度に存在する酸素と反応するため、窒素酸
化物を低減するためには多量の還元剤を必要とするとい
う問題がある。
ガス中の窒素酸化物を除去する方法として、その窒素酸
化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方法や、アン
モニア、水素、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤を用い
て窒素に変換する方法等が知られている。しかしなが
ら、前者の方法によれば、生成するアルカリ廃液を処理
して、公害の発生を防止する方策が必要である。他方、
後者の方法によれば、還元剤としてアンモニアを用いる
ときは、これが排ガス中の硫黄酸化物と反応して塩類を
生成し、その結果、触媒の還元活性が低下する問題があ
る。また、水素、一酸化炭素、炭化水素等を還元剤とし
て用いる場合でも、これらが低濃度に存在する窒素酸化
物よりも高濃度に存在する酸素と反応するため、窒素酸
化物を低減するためには多量の還元剤を必要とするとい
う問題がある。
【0004】このため、最近では、還元剤の不存在下に
窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されてい
るが、しかし、従来、知られているそのような触媒は、
窒素酸化物分解活性が低いために、実用に供し難いとい
う問題がある。
窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されてい
るが、しかし、従来、知られているそのような触媒は、
窒素酸化物分解活性が低いために、実用に供し難いとい
う問題がある。
【0005】また、炭化水素や含酸素化合物を還元剤と
して用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、種
々のゼオライト等が提案されており、特に、Cu−ZS
M−5やH型ZSM−5(SiO2 /Al2 O3 モル比
=30〜40)が最適であるとされている。しかしなが
ら、このようなCu−ZSM−5やH型ZSM−5で
も、未だ十分な還元活性を有するものとはいい難く、特
に、排ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト構造体
中のアルミニウムが脱アルミニウムして、性能が急激に
低下するので、一層高い還元活性を有し、更に、排ガス
が水分を含有する場合にも、すぐれた耐久性を有する窒
素酸化物接触還元用触媒が要望されている。
して用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、種
々のゼオライト等が提案されており、特に、Cu−ZS
M−5やH型ZSM−5(SiO2 /Al2 O3 モル比
=30〜40)が最適であるとされている。しかしなが
ら、このようなCu−ZSM−5やH型ZSM−5で
も、未だ十分な還元活性を有するものとはいい難く、特
に、排ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト構造体
中のアルミニウムが脱アルミニウムして、性能が急激に
低下するので、一層高い還元活性を有し、更に、排ガス
が水分を含有する場合にも、すぐれた耐久性を有する窒
素酸化物接触還元用触媒が要望されている。
【0006】そこで、銀又は銀酸化物を無機酸化物に担
持させてなる触媒等、種々の触媒が提案されているが、
そのような触媒のうち、反応速度が速い触媒は、酸化活
性が高く、窒素酸化物に対する選択反応性が低いため
に、窒素酸化物の除去率が低く、他方、アルミナ等の反
応選択性の高い触媒は、反応速度が遅く、高SV(空間
速度)での使用が困難である等、実用上、大きい問題点
を有している。更に、硫黄酸化物の共存下での触媒活性
の劣化が著しいという問題もある(特開平5−3176
47号公報)。また、従来の窒素酸化物接触還元用触媒
は、耐熱性が十分ではなく、用途によっては、一層の耐
熱性が強く要望されている。
持させてなる触媒等、種々の触媒が提案されているが、
そのような触媒のうち、反応速度が速い触媒は、酸化活
性が高く、窒素酸化物に対する選択反応性が低いため
に、窒素酸化物の除去率が低く、他方、アルミナ等の反
応選択性の高い触媒は、反応速度が遅く、高SV(空間
速度)での使用が困難である等、実用上、大きい問題点
を有している。更に、硫黄酸化物の共存下での触媒活性
の劣化が著しいという問題もある(特開平5−3176
47号公報)。また、従来の窒素酸化物接触還元用触媒
は、耐熱性が十分ではなく、用途によっては、一層の耐
熱性が強く要望されている。
【0007】そこで、このような問題を解決する一つの
方法として、酸素過剰下(リーン条件下)に触媒上で一
酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2 )に転換し、か
くして、生成した二酸化窒素を触媒上に吸着させ、これ
に還元剤、例えば、燃料等の炭化水素や含酸素有機化合
物を間欠的に短時間、即ち、脈動的に噴射して(以下、
「パルス的に」噴射して、という。)、還元雰囲気下
(リッチ条件下)で窒素酸化物を窒素に還元するという
窒素酸化物吸蔵型触媒が提案されている。
方法として、酸素過剰下(リーン条件下)に触媒上で一
酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2 )に転換し、か
くして、生成した二酸化窒素を触媒上に吸着させ、これ
に還元剤、例えば、燃料等の炭化水素や含酸素有機化合
物を間欠的に短時間、即ち、脈動的に噴射して(以下、
「パルス的に」噴射して、という。)、還元雰囲気下
(リッチ条件下)で窒素酸化物を窒素に還元するという
窒素酸化物吸蔵型触媒が提案されている。
【0008】しかしながら、通常、排ガス中には、硫黄
酸化物が含まれているので、この方法によれば、窒素酸
化物の吸着点に硫黄酸化物が吸着し、従って、燃料等の
炭化水素類をパルス的に噴射して、排ガスの処理雰囲気
を還元雰囲気にしても、この硫黄酸化物が触媒上から脱
離せず、かくして、触媒上での窒素酸化物の吸着量が徐
々に低下し、窒素酸化物除去率が低下するという問題が
ある。
酸化物が含まれているので、この方法によれば、窒素酸
化物の吸着点に硫黄酸化物が吸着し、従って、燃料等の
炭化水素類をパルス的に噴射して、排ガスの処理雰囲気
を還元雰囲気にしても、この硫黄酸化物が触媒上から脱
離せず、かくして、触媒上での窒素酸化物の吸着量が徐
々に低下し、窒素酸化物除去率が低下するという問題が
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の窒素
酸化物吸蔵型排ガス浄化触媒を用いる排ガス浄化におけ
る上述したような問題を根本的に解決するためになされ
たものであって、その目的とするところは、排ガス中に
還元剤をパルス的に噴射し、又はエンジン室内の空気燃
料比を変化させて、ストイキ若しくはリッチ燃焼させ
て、排ガス雰囲気を還元雰囲気として、ある種の白金元
素からなる活性成分を還元状態において、窒素酸化物を
高活性にて還元し、このリッチ条件に引き続くその後の
酸化雰囲気下のリーン条件下において、活性成分に二酸
化窒素を吸蔵させることなく、活性成分をリーン期間の
初期の間、還元状態に保持して、排ガス中の窒素酸化物
を窒素に還元し、併せて、酸素過剰下に、炭化水素や一
酸化炭素をも酸化除去するという反応、即ち、排ガス雰
囲気をリッチ条件とリーン条件との間で交互に振動させ
る異相反応(heterogeneous reaction) によって、窒素
酸化物を効率よく除去する新規な排ガス浄化方法を提供
することを目的とする。
酸化物吸蔵型排ガス浄化触媒を用いる排ガス浄化におけ
る上述したような問題を根本的に解決するためになされ
たものであって、その目的とするところは、排ガス中に
還元剤をパルス的に噴射し、又はエンジン室内の空気燃
料比を変化させて、ストイキ若しくはリッチ燃焼させ
て、排ガス雰囲気を還元雰囲気として、ある種の白金元
素からなる活性成分を還元状態において、窒素酸化物を
高活性にて還元し、このリッチ条件に引き続くその後の
酸化雰囲気下のリーン条件下において、活性成分に二酸
化窒素を吸蔵させることなく、活性成分をリーン期間の
初期の間、還元状態に保持して、排ガス中の窒素酸化物
を窒素に還元し、併せて、酸素過剰下に、炭化水素や一
酸化炭素をも酸化除去するという反応、即ち、排ガス雰
囲気をリッチ条件とリーン条件との間で交互に振動させ
る異相反応(heterogeneous reaction) によって、窒素
酸化物を効率よく除去する新規な排ガス浄化方法を提供
することを目的とする。
【0010】特に、本発明は、排ガスが硫黄酸化物を含
む場合においても、触媒活性が低下せず、しかも、耐熱
性にもすぐれ、従って、長期間にわたって、排ガス中の
窒素酸化物を安定して効率よく還元することができる異
相的な排ガス浄化方法、即ち、窒素酸化物除去方法を提
供することを目的とする。
む場合においても、触媒活性が低下せず、しかも、耐熱
性にもすぐれ、従って、長期間にわたって、排ガス中の
窒素酸化物を安定して効率よく還元することができる異
相的な排ガス浄化方法、即ち、窒素酸化物除去方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれは、排ガス
の処理雰囲気を酸素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交
互に振動させることによって、排ガス中の窒素酸化物、
炭化水素及び一酸化炭素の三元成分を浄化する排ガス浄
化方法において、排ガスをロジウム及びイリジウムから
選ばれる少なくとも1種からなる触媒に接触させること
を特徴とする排ガス浄化方法が提供される。
の処理雰囲気を酸素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交
互に振動させることによって、排ガス中の窒素酸化物、
炭化水素及び一酸化炭素の三元成分を浄化する排ガス浄
化方法において、排ガスをロジウム及びイリジウムから
選ばれる少なくとも1種からなる触媒に接触させること
を特徴とする排ガス浄化方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明による排ガス浄化方法の好
ましい一態様によれば、触媒は、ロジウム及びイリジウ
ムから選ばれる少なくとも1種を担体に0.1〜20重量
%の範囲で担持させてなり、担体は、特に、限定される
ものではなく、例えば、酸化チタン)チタニア)、酸化
ジルコニウム(ジルコニア)、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナ、チタニア−シリカ、ゼオライト等、従来
より知られている任意のものが用いられるが、好ましく
は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、シリカ、アルミナ
シリカ−アルミナ(複合酸化物)及びチタニア−シリカ
(複合酸化物)から選ばれる少なくとも1種が用いられ
る。
ましい一態様によれば、触媒は、ロジウム及びイリジウ
ムから選ばれる少なくとも1種を担体に0.1〜20重量
%の範囲で担持させてなり、担体は、特に、限定される
ものではなく、例えば、酸化チタン)チタニア)、酸化
ジルコニウム(ジルコニア)、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナ、チタニア−シリカ、ゼオライト等、従来
より知られている任意のものが用いられるが、好ましく
は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、シリカ、アルミナ
シリカ−アルミナ(複合酸化物)及びチタニア−シリカ
(複合酸化物)から選ばれる少なくとも1種が用いられ
る。
【0013】本発明によれば、排ガスの処理雰囲気を酸
素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交互に振動させつ
つ、排ガスを触媒に接触させる排ガス浄化方法におい
て、排ガスを上記触媒に接触させることによって、排ガ
ス中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素の三元成分
を浄化することができる。即ち、本発明によれば、窒素
酸化物、炭化水素及び一酸化炭素を含む排ガスを上記触
媒に接触させることによって、高い効率にて、窒素酸化
物を還元し、除去する、即ち、排ガスを浄化することが
できる。
素過剰雰囲気と還元雰囲気との間で交互に振動させつ
つ、排ガスを触媒に接触させる排ガス浄化方法におい
て、排ガスを上記触媒に接触させることによって、排ガ
ス中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素の三元成分
を浄化することができる。即ち、本発明によれば、窒素
酸化物、炭化水素及び一酸化炭素を含む排ガスを上記触
媒に接触させることによって、高い効率にて、窒素酸化
物を還元し、除去する、即ち、排ガスを浄化することが
できる。
【0014】本発明の排ガス浄化方法においては、ロジ
ウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の活性
成分は、リッチ時に速やかに金属状態に還元され、この
還元状態において、窒素酸化物を高活性にて選択的に窒
素に還元し、次いで、このリッチ条件に引き続くリーン
条件下においても、一定の時間の間は、還元状態(金属
状態)に保たれて、窒素酸化物を一酸化炭素、水素、炭
化水素等によって選択的に且つ効率的に還元するものと
みられる。
ウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の活性
成分は、リッチ時に速やかに金属状態に還元され、この
還元状態において、窒素酸化物を高活性にて選択的に窒
素に還元し、次いで、このリッチ条件に引き続くリーン
条件下においても、一定の時間の間は、還元状態(金属
状態)に保たれて、窒素酸化物を一酸化炭素、水素、炭
化水素等によって選択的に且つ効率的に還元するものと
みられる。
【0015】しかしながら、本発明の方法によれば、従
来の方法におけるように、リーン条件下で二酸化窒素を
触媒に吸蔵させて、窒素酸化物の浄化能を高めるもので
はないので、触媒に硫黄酸化物が吸着することによる触
媒の窒素酸化物の浄化能の低下もないという特徴を有し
ている。
来の方法におけるように、リーン条件下で二酸化窒素を
触媒に吸蔵させて、窒素酸化物の浄化能を高めるもので
はないので、触媒に硫黄酸化物が吸着することによる触
媒の窒素酸化物の浄化能の低下もないという特徴を有し
ている。
【0016】従って、本発明においては、ロジウム及び
イリジウムから選ばれる少なくとも1種の活性成分を担
体に担持させてなる触媒において、活性成分の担持量が
金属換算にて0.1重量%よりも少ないときは、活性成分
がリッチ条件下に還元されても、このリッチ条件に引き
続くリーン条件下において、窒素酸化物の選択還元能が
十分ではなく、窒素酸化物の高い浄化率を得ることがで
きない。
イリジウムから選ばれる少なくとも1種の活性成分を担
体に担持させてなる触媒において、活性成分の担持量が
金属換算にて0.1重量%よりも少ないときは、活性成分
がリッチ条件下に還元されても、このリッチ条件に引き
続くリーン条件下において、窒素酸化物の選択還元能が
十分ではなく、窒素酸化物の高い浄化率を得ることがで
きない。
【0017】しかしながら、活性成分の担持量が金属換
算にて20重量%を越えても、得られる触媒のリーン時
の窒素酸化物の浄化能とリッチ時の窒素酸化物の浄化能
がそれに見合って向上せず、また、触媒の製造費用を徒
に高めることとなって、不利である。
算にて20重量%を越えても、得られる触媒のリーン時
の窒素酸化物の浄化能とリッチ時の窒素酸化物の浄化能
がそれに見合って向上せず、また、触媒の製造費用を徒
に高めることとなって、不利である。
【0018】本発明による方法において用いる触媒は、
例えば、以下のようにして調製することができる。ロジ
ウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の水溶
性塩の水溶液を用意し、これに酸化チタン等の担体を浸
漬し、乾燥させた後、酸化雰囲気中で焼成し、場合によ
っては、更に、還元雰囲気中で焼成することによって、
ロジウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の
元素を担体に担持させてなる触媒を得ることができる。
例えば、以下のようにして調製することができる。ロジ
ウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の水溶
性塩の水溶液を用意し、これに酸化チタン等の担体を浸
漬し、乾燥させた後、酸化雰囲気中で焼成し、場合によ
っては、更に、還元雰囲気中で焼成することによって、
ロジウム及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の
元素を担体に担持させてなる触媒を得ることができる。
【0019】本発明による排ガス浄化は、次のような機
構によって行なわれる。但し、本発明は、このような機
構や理論によっては何ら制約を受けるものではない。即
ち、リーン条件下において、活性成分は、それ自体は、
速やかに金属状態に還元され、この還元状態で窒素酸化
物を高活性で選択的に窒素に還元すると共に、このリッ
チ条件に引き続くリーン条件下においても、活性成分
は、リッチ時に活性成分や担体に吸着した排ガス中の炭
化水素や一酸化炭素によって、直ちには酸化されること
なく、一定の時間(1分乃至数分程度)、還元状態に保
たれ、その結果、リーン条件下においても、活性成分の
窒素酸化物の選択還元能が低下せず、窒素酸化物を窒素
に還元するとみられる。このように、本発明によれば、
リッチ条件下のみならず、リーン条件下においても、排
ガス中の窒素酸化物が還元されるので、効率よく排ガス
を浄化することができるのであろう。
構によって行なわれる。但し、本発明は、このような機
構や理論によっては何ら制約を受けるものではない。即
ち、リーン条件下において、活性成分は、それ自体は、
速やかに金属状態に還元され、この還元状態で窒素酸化
物を高活性で選択的に窒素に還元すると共に、このリッ
チ条件に引き続くリーン条件下においても、活性成分
は、リッチ時に活性成分や担体に吸着した排ガス中の炭
化水素や一酸化炭素によって、直ちには酸化されること
なく、一定の時間(1分乃至数分程度)、還元状態に保
たれ、その結果、リーン条件下においても、活性成分の
窒素酸化物の選択還元能が低下せず、窒素酸化物を窒素
に還元するとみられる。このように、本発明によれば、
リッチ条件下のみならず、リーン条件下においても、排
ガス中の窒素酸化物が還元されるので、効率よく排ガス
を浄化することができるのであろう。
【0020】本発明において、酸素過剰雰囲気(リーン
条件)とは、排ガスに含まれる炭化水素、一酸化炭素、
水素等の可燃成分が排ガスに含まれる酸素によって完全
燃焼するに足るよりも、酸素を多く含んでいる雰囲気条
件をいう。即ち、排ガスが理論空気燃料比条件(ストイ
キ条件)よりも多くの酸素を含んでいる雰囲気条件をい
う。これに対して、還元雰囲気(リッチ条件)とは、上
記リーン条件とは反対に、排ガスに含まれる炭化水素、
一酸化炭素、水素等の可燃成分が排ガスに含まれる酸素
によって完全燃焼するに足る量の酸素を含んでいない雰
囲気条件をいう。
条件)とは、排ガスに含まれる炭化水素、一酸化炭素、
水素等の可燃成分が排ガスに含まれる酸素によって完全
燃焼するに足るよりも、酸素を多く含んでいる雰囲気条
件をいう。即ち、排ガスが理論空気燃料比条件(ストイ
キ条件)よりも多くの酸素を含んでいる雰囲気条件をい
う。これに対して、還元雰囲気(リッチ条件)とは、上
記リーン条件とは反対に、排ガスに含まれる炭化水素、
一酸化炭素、水素等の可燃成分が排ガスに含まれる酸素
によって完全燃焼するに足る量の酸素を含んでいない雰
囲気条件をいう。
【0021】かくして、本発明の方法によれば、排ガス
が窒素酸化物と共に硫黄酸化物を含んでいても、触媒の
排ガス浄化能が低下せず、従って、長期間にわたって安
定に排ガスから窒素酸化物を接触還元除去することがで
きる。また、本発明による触媒は、耐熱性にもすぐれて
いる。それ故に、本発明による排ガス浄化触媒及び方法
は、例えば、酸素過剰雰囲気下に運転されるリーンバー
ンガソリン、GDI(Gasoline Direct Injection 、ガ
ソリン直接噴射)車やディーゼルエンジン車のエンジン
排ガスの浄化に好適に適用することができる。
が窒素酸化物と共に硫黄酸化物を含んでいても、触媒の
排ガス浄化能が低下せず、従って、長期間にわたって安
定に排ガスから窒素酸化物を接触還元除去することがで
きる。また、本発明による触媒は、耐熱性にもすぐれて
いる。それ故に、本発明による排ガス浄化触媒及び方法
は、例えば、酸素過剰雰囲気下に運転されるリーンバー
ンガソリン、GDI(Gasoline Direct Injection 、ガ
ソリン直接噴射)車やディーゼルエンジン車のエンジン
排ガスの浄化に好適に適用することができる。
【0022】本発明において用いる触媒は、いずれも、
通常、前述したように、粉末乃至粒状物として得ること
ができるので、それぞれの触媒を、従来、知られている
通常の成形方法によって、それ自体にて、ハニカム状、
球状、環状等の種々の構造体や形状に容易に成形するこ
とができる。それぞれの触媒を所要の構造体や形状に成
形するに際して、必要に応じて、従来より知られている
種々の成形助剤、成形体補強材、無機繊維、有機バイン
ダー等を適宜配合してもよい。
通常、前述したように、粉末乃至粒状物として得ること
ができるので、それぞれの触媒を、従来、知られている
通常の成形方法によって、それ自体にて、ハニカム状、
球状、環状等の種々の構造体や形状に容易に成形するこ
とができる。それぞれの触媒を所要の構造体や形状に成
形するに際して、必要に応じて、従来より知られている
種々の成形助剤、成形体補強材、無機繊維、有機バイン
ダー等を適宜配合してもよい。
【0023】それ自体が上述したような触媒からなるハ
ニカムや球状物等の構造体は、例えば、次のようにして
得ることができる。即ち、前述したようにして、それぞ
れの触媒を粉末として調製し、これを適宜の溶剤を用い
て有機バインダーと混練し、ハニカム構造体に成形し、
乾燥させた後、焼成すればよい。
ニカムや球状物等の構造体は、例えば、次のようにして
得ることができる。即ち、前述したようにして、それぞ
れの触媒を粉末として調製し、これを適宜の溶剤を用い
て有機バインダーと混練し、ハニカム構造体に成形し、
乾燥させた後、焼成すればよい。
【0024】また、本発明によれば、不活性な基材を予
め所要形状に成形し、これに粉末状のそれぞれの触媒を
ウォッシュ・コート法等の適宜の方法によって被覆担持
させ、かくして、それぞれ触媒構造体とすることもでき
る。上記不活性な基材からなる成形体としては、例え
ば、ステンレス箔からなるコルゲート状ハニカムや、コ
ージェライトのような鉱物物質からなるハニカム、球状
物、環状物等のような構造体を挙げることができ、これ
らに触媒を担持させて、三次元触媒構造体とすることが
できる。
め所要形状に成形し、これに粉末状のそれぞれの触媒を
ウォッシュ・コート法等の適宜の方法によって被覆担持
させ、かくして、それぞれ触媒構造体とすることもでき
る。上記不活性な基材からなる成形体としては、例え
ば、ステンレス箔からなるコルゲート状ハニカムや、コ
ージェライトのような鉱物物質からなるハニカム、球状
物、環状物等のような構造体を挙げることができ、これ
らに触媒を担持させて、三次元触媒構造体とすることが
できる。
【0025】本発明によれば、このように、不活性な基
材からなるハニカムや球状物や環状物等のような構造体
にウォッシュ・コート法等によって、その表面に触媒層
を形成して、触媒を担持させる場合、触媒層がその表面
から30μm以上にわたる厚み(以下、簡単のために、
触媒層厚みという。)を有するように構造体の表面に担
持させることが好ましい。このように構造体に担持され
ている触媒層をその表面から30μm以上の厚みにわた
るものとすることによって、窒素酸化物に対する反応
性、即ち、窒素酸化物の選択還元性の高い触媒構造体を
得ることができる。しかし、本発明によれば、触媒層厚
みは、通常、300μm以下であればよい。触媒層厚み
を300μmを越える厚みとしても、それに見合うよう
な選択還元性の改善を得ることができず、触媒構造の費
用面からも好ましくない。
材からなるハニカムや球状物や環状物等のような構造体
にウォッシュ・コート法等によって、その表面に触媒層
を形成して、触媒を担持させる場合、触媒層がその表面
から30μm以上にわたる厚み(以下、簡単のために、
触媒層厚みという。)を有するように構造体の表面に担
持させることが好ましい。このように構造体に担持され
ている触媒層をその表面から30μm以上の厚みにわた
るものとすることによって、窒素酸化物に対する反応
性、即ち、窒素酸化物の選択還元性の高い触媒構造体を
得ることができる。しかし、本発明によれば、触媒層厚
みは、通常、300μm以下であればよい。触媒層厚み
を300μmを越える厚みとしても、それに見合うよう
な選択還元性の改善を得ることができず、触媒構造の費
用面からも好ましくない。
【0026】前述したようなそれ自体が触媒成分からな
るハニカム触媒構造体においては、触媒層厚みは、ハニ
カム触媒構造体のセルの壁の厚さ方向に実質的に均一で
ある。従って、ハニカム構造体のセル壁が60μm以上
であれば、触媒は、セル壁の表面から30μm以上の厚
みにわたって担持されている。セル壁は、その両側の表
面において、排ガスと接触されるからである。
るハニカム触媒構造体においては、触媒層厚みは、ハニ
カム触媒構造体のセルの壁の厚さ方向に実質的に均一で
ある。従って、ハニカム構造体のセル壁が60μm以上
であれば、触媒は、セル壁の表面から30μm以上の厚
みにわたって担持されている。セル壁は、その両側の表
面において、排ガスと接触されるからである。
【0027】本発明において、排ガスをリッチ条件下に
置くための還元剤としては、好ましくは、水素、一酸化
炭素(CO)、炭化水素、種々の含酸素有機化合物等が
用いられる。このうち、炭化水素としては、例えば、気
体状のものとして、メタン、エタン、プロパン、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン等の炭化水素
ガス、液体状のものとして、ペンタン、ヘキサン、オク
タン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単
一成分系の炭化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の
鉱油系炭化水素等を挙げることができる。特に、本発明
によれば、上記したなかでも、エチレン、プロピレン、
イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケ
ン、プロパン、ブタン等の低級アルカン、軽油等が好ま
しく用いられる。これら炭化水素は、単独で用いてもよ
く、また、必要に応じて2種類以上併用してもよい。
置くための還元剤としては、好ましくは、水素、一酸化
炭素(CO)、炭化水素、種々の含酸素有機化合物等が
用いられる。このうち、炭化水素としては、例えば、気
体状のものとして、メタン、エタン、プロパン、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン等の炭化水素
ガス、液体状のものとして、ペンタン、ヘキサン、オク
タン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単
一成分系の炭化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の
鉱油系炭化水素等を挙げることができる。特に、本発明
によれば、上記したなかでも、エチレン、プロピレン、
イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケ
ン、プロパン、ブタン等の低級アルカン、軽油等が好ま
しく用いられる。これら炭化水素は、単独で用いてもよ
く、また、必要に応じて2種類以上併用してもよい。
【0028】特に、本発明によれば、自動車のエンジン
排ガスを浄化する場合、その燃料を還元剤として好適に
用いることができる。
排ガスを浄化する場合、その燃料を還元剤として好適に
用いることができる。
【0029】また、含酸素有機化合物としては、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、オクタノール等のアルコール類、例えば、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、油脂類等のエス
テル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類等を挙げること
ができる。これら含酸素有機化合物も、単独で用いても
よく、また、必要に応じて2種類以上併用してもよい。
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、オクタノール等のアルコール類、例えば、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、油脂類等のエス
テル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類等を挙げること
ができる。これら含酸素有機化合物も、単独で用いても
よく、また、必要に応じて2種類以上併用してもよい。
【0030】更に、本発明においては、上記水素、一酸
化炭素(CO)、炭化水素、含酸素有機化合物の2種以
上の混合物を還元剤として用いることができる。従っ
て、エンジンの燃焼条件をリッチ条件とすることによっ
て生成する水素、一酸化炭素(CO)、炭化水素及び含
酸素有機化合物を含む混合排ガスを還元剤として用い
て、排ガスを浄化するのは、本発明による好ましい態様
の一つである。
化炭素(CO)、炭化水素、含酸素有機化合物の2種以
上の混合物を還元剤として用いることができる。従っ
て、エンジンの燃焼条件をリッチ条件とすることによっ
て生成する水素、一酸化炭素(CO)、炭化水素及び含
酸素有機化合物を含む混合排ガスを還元剤として用い
て、排ガスを浄化するのは、本発明による好ましい態様
の一つである。
【0031】本発明においては、上記還元剤は、用いる
具体的な炭化水素や含酸素有機化合物によっても異なる
が、通常、排ガス中の酸素が還元剤と反応して、酸素濃
度が0%となるに必要な最少の還元剤の量(即ち、化学
量論量)に対して、モル比で0.9〜10程度の範囲で用
いられる。還元剤の使用量が上記最少量(化学量論量)
に対するモル比にて0.9よりも少ないときは、窒素酸化
物が十分に還元されず、他方、上記モル比が10を越え
るときは、未反応の還元剤の排出量が多くなるために、
排ガス中の窒素酸化物の浄化処理の後に、これを除去す
るための後処理が必要となる。
具体的な炭化水素や含酸素有機化合物によっても異なる
が、通常、排ガス中の酸素が還元剤と反応して、酸素濃
度が0%となるに必要な最少の還元剤の量(即ち、化学
量論量)に対して、モル比で0.9〜10程度の範囲で用
いられる。還元剤の使用量が上記最少量(化学量論量)
に対するモル比にて0.9よりも少ないときは、窒素酸化
物が十分に還元されず、他方、上記モル比が10を越え
るときは、未反応の還元剤の排出量が多くなるために、
排ガス中の窒素酸化物の浄化処理の後に、これを除去す
るための後処理が必要となる。
【0032】本発明において、排ガス中の窒素酸化物を
酸化して、触媒上に吸着させるリーン条件と、吸着した
窒素酸化物を還元剤によって還元除去するリッチ条件と
のそれぞれの時間は、排ガス処理条件により適宜に定め
ることができるが、通常、リーン条件が30秒から1
分、リッチ条件が1秒から1分である。
酸化して、触媒上に吸着させるリーン条件と、吸着した
窒素酸化物を還元剤によって還元除去するリッチ条件と
のそれぞれの時間は、排ガス処理条件により適宜に定め
ることができるが、通常、リーン条件が30秒から1
分、リッチ条件が1秒から1分である。
【0033】本発明の方法において、触媒が窒素酸化物
に対して還元活性を示す最適の温度は、用いる還元剤や
触媒種により異なるが、通常、100〜800℃であ
る。この温度領域においては、空間速度(SV)500
0〜100000hr-1程度で排ガスを流通させること
が好ましい。本発明において特に好適な反応温度領域
は、150〜500℃の範囲である。
に対して還元活性を示す最適の温度は、用いる還元剤や
触媒種により異なるが、通常、100〜800℃であ
る。この温度領域においては、空間速度(SV)500
0〜100000hr-1程度で排ガスを流通させること
が好ましい。本発明において特に好適な反応温度領域
は、150〜500℃の範囲である。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0035】(1)触媒の調製 実施例1 酸化チタン粉末(比表面積110m2 /g)60gとシ
リカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN)6
gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール1
00gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕し
て、ウォッシュ・コート用スラリーを調製した。このス
ラリーをセル数200/平方インチのコージェライトか
らなるハニカム基材に塗布して、酸化チタンを約150
g/L(層厚み75μm)の割合で担持させ、更に、5
00℃にて3時間焼成した。
リカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN)6
gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール1
00gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕し
て、ウォッシュ・コート用スラリーを調製した。このス
ラリーをセル数200/平方インチのコージェライトか
らなるハニカム基材に塗布して、酸化チタンを約150
g/L(層厚み75μm)の割合で担持させ、更に、5
00℃にて3時間焼成した。
【0036】次いで、硝酸ロジウム水溶液(ロジウムと
して8.45重量%)2.80gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記酸化チタンを担持させたハニ
カム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶液を除
去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気中、6
00℃で3時間焼成して、ロジウム0.5重量%を担持さ
せた酸化チタン触媒を得た。
して8.45重量%)2.80gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記酸化チタンを担持させたハニ
カム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶液を除
去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気中、6
00℃で3時間焼成して、ロジウム0.5重量%を担持さ
せた酸化チタン触媒を得た。
【0037】実施例2 水和アルミナ(Al2 O3 ・nH2 O、水澤化学工業
(株)製GB−45)の粉末60gとシリカゾル(日産
化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の
水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒
体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・
コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数2
00/平方インチのコージェライトからなるハニカム基
材に塗布して、γ−アルミナを約150g/L(層厚み
77μm)の割合で担持させた。
(株)製GB−45)の粉末60gとシリカゾル(日産
化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の
水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒
体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・
コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数2
00/平方インチのコージェライトからなるハニカム基
材に塗布して、γ−アルミナを約150g/L(層厚み
77μm)の割合で担持させた。
【0038】次に、硝酸ロジウム水溶液(ロジウムとし
て8.45重量%)5.61gを水で30mLとし、この水
溶液中に上記γ−アルミナ担持させたハニカム基材を浸
漬し、付着している過剰の水溶液を除去し、100℃に
て12時間乾燥し、更に、空気中、600℃で3時間焼
成して、ロジウム1重量%を担持させたγ−アルミナ触
媒を得た。
て8.45重量%)5.61gを水で30mLとし、この水
溶液中に上記γ−アルミナ担持させたハニカム基材を浸
漬し、付着している過剰の水溶液を除去し、100℃に
て12時間乾燥し、更に、空気中、600℃で3時間焼
成して、ロジウム1重量%を担持させたγ−アルミナ触
媒を得た。
【0039】実施例3 水和アルミナ(Al2 O3 ・nH2 O、水澤化学工業
(株)製GB−45)の粉末60gとシリカゾル(日産
化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の
水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒
体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・
コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数2
00/平方インチのコージェライトからなるハニカム基
材に塗布して、γ−アルミナを約150g/L(層厚み
77μm)の割合で担持させた。
(株)製GB−45)の粉末60gとシリカゾル(日産
化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の
水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒
体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・
コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数2
00/平方インチのコージェライトからなるハニカム基
材に塗布して、γ−アルミナを約150g/L(層厚み
77μm)の割合で担持させた。
【0040】次いで、硝酸ロジウム水溶液(ロジウムと
して8.45重量%)11.2gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記γ−アルミナを担持させたハ
ニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶液を
除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気中、
600℃で3時間焼成して、ロジウム2重量%を担持さ
せたγ−アルミナ触媒を得た。
して8.45重量%)11.2gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記γ−アルミナを担持させたハ
ニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶液を
除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気中、
600℃で3時間焼成して、ロジウム2重量%を担持さ
せたγ−アルミナ触媒を得た。
【0041】実施例4 チタニア−シリカ(重量比25/75、比表面積154.
7m2 /g)60gとシリカゾル(日産化学工業(株)
製スノーテックスN)6gとを適当量の水と混和し、こ
れをジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミ
ルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリ
ーを調製した。このスラリーをセル数200/平方イン
チのコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、
酸化ジルコニウムを約150g/L(層厚み77μm)
の割合で担持させた。
7m2 /g)60gとシリカゾル(日産化学工業(株)
製スノーテックスN)6gとを適当量の水と混和し、こ
れをジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミ
ルで5分間湿式粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリ
ーを調製した。このスラリーをセル数200/平方イン
チのコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、
酸化ジルコニウムを約150g/L(層厚み77μm)
の割合で担持させた。
【0042】次いで、硝酸ロジウム水溶液(ロジウムと
して8.45重量%)5.61gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記酸化ジルコニウムを担持させ
たハニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶
液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気
中、600℃で3時間焼成して、ロジウム1重量%を担
持させた酸化ジルコニウム触媒を得た。
して8.45重量%)5.61gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記酸化ジルコニウムを担持させ
たハニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水溶
液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空気
中、600℃で3時間焼成して、ロジウム1重量%を担
持させた酸化ジルコニウム触媒を得た。
【0043】実施例5 実施例4において、硝酸ロジウム水溶液に代えて、硝酸
ロジウム水溶液(ロジウムとして8.45重量%)5.61
gと塩化イリジウム水溶液(イリジウムとして5.00重
量%)4.71gを用いた以外は、実施例4と同様にし
て、ロジウム1重量%とイリジウム0.5重量%とを担持
させた酸化ジルコニウム触媒を得た。
ロジウム水溶液(ロジウムとして8.45重量%)5.61
gと塩化イリジウム水溶液(イリジウムとして5.00重
量%)4.71gを用いた以外は、実施例4と同様にし
て、ロジウム1重量%とイリジウム0.5重量%とを担持
させた酸化ジルコニウム触媒を得た。
【0044】実施例6 実施例1において、硝酸ロジウム水溶液に代えて、塩化
イリジウム水溶液(イリジウムとして5.00重量%)1
4.13gを用いた以外は、実施例1と同様にして、イリ
ジウム1.5重量%を担持させた酸化チタン触媒を得た。
イリジウム水溶液(イリジウムとして5.00重量%)1
4.13gを用いた以外は、実施例1と同様にして、イリ
ジウム1.5重量%を担持させた酸化チタン触媒を得た。
【0045】実施例7 実施例6において、担体として、酸化チタンに代えて、
シリカを用いた以外は、実施例1と同様にして、イリジ
ウム1.5重量%を担持させたシリカ触媒を得た。
シリカを用いた以外は、実施例1と同様にして、イリジ
ウム1.5重量%を担持させたシリカ触媒を得た。
【0046】実施例8 実施例6において、担体として、酸化チタンに代えて、
シリカ−アルミナ(デビソン化学製#135)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、イリジウム1.5重量%
を担持させたシリカ触媒を得た。
シリカ−アルミナ(デビソン化学製#135)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、イリジウム1.5重量%
を担持させたシリカ触媒を得た。
【0047】比較例1 炭酸バリウム(BaCO3 )20gとγ−アルミナ粉末
(住友化学工業(株)製AC11K)40gとシリカゾ
ル6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボー
ル100gを粉砕媒体として、遊星ミルで5分間湿式粉
砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを調製した。こ
のスラリーをセル数200/平方インチのコージェライ
トからなるハニカム基材に塗布して、炭酸バリウムとγ
−アルミナを約150g/L(層厚み79μm)の割合
で担持させた。
(住友化学工業(株)製AC11K)40gとシリカゾ
ル6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボー
ル100gを粉砕媒体として、遊星ミルで5分間湿式粉
砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを調製した。こ
のスラリーをセル数200/平方インチのコージェライ
トからなるハニカム基材に塗布して、炭酸バリウムとγ
−アルミナを約150g/L(層厚み79μm)の割合
で担持させた。
【0048】ジニトロジアンミン白金水溶液(白金とし
て15.09重量%)6.25gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記炭酸バリウムとγ−アルミナ
を担持させたハニカム基材を浸漬し、付着している過剰
の水溶液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更
に、空気中、600℃にて3時間焼成して、白金2重量
%を担持させた酸化バリウム/γ−アルミナ触媒を得
た。この触媒の成分割合(重量比)は、BaO/Pt/
γ−アルミナ=96.2/3.8/96.2であった。
て15.09重量%)6.25gをイオン交換水で30mL
とし、この水溶液中に上記炭酸バリウムとγ−アルミナ
を担持させたハニカム基材を浸漬し、付着している過剰
の水溶液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更
に、空気中、600℃にて3時間焼成して、白金2重量
%を担持させた酸化バリウム/γ−アルミナ触媒を得
た。この触媒の成分割合(重量比)は、BaO/Pt/
γ−アルミナ=96.2/3.8/96.2であった。
【0049】比較例2 炭酸バリウム(BaCO3 )75.00gとアルミナゾル
(日産化学工業(株)製A−20、アルミナ含量20重
量%)193.70g(アルミナとして38.74g)をイ
オン交換水200mLに分散させた。このスラリーに粉
砕媒体としてジルコニアボール100mLを加え、遊星
ミルで30分間、湿式粉砕した。このようにして得たス
ラリーを蒸発乾固さた後、空気中、600℃で3時間焼
成して、バリウムとアルミニウムの複合酸化物(BaO
・Al2 O3 )を得た。
(日産化学工業(株)製A−20、アルミナ含量20重
量%)193.70g(アルミナとして38.74g)をイ
オン交換水200mLに分散させた。このスラリーに粉
砕媒体としてジルコニアボール100mLを加え、遊星
ミルで30分間、湿式粉砕した。このようにして得たス
ラリーを蒸発乾固さた後、空気中、600℃で3時間焼
成して、バリウムとアルミニウムの複合酸化物(BaO
・Al2 O3 )を得た。
【0050】一方、硝酸アルミニウム(Al(NO3 )
3 ・9H2 O)275.96gと四塩化チタン(TiCl
4 )水溶液(チタンを酸化チタンとして10重量%含有
する。)125.01gをイオン交換水2Lに溶解させ
た。これに1/10規定のアンモニア水を、攪拌下、p
H8に設定したpHコントローラにてpHを調節しなが
ら滴下した。滴下終了後、1時間熟成して、水酸化アル
ミニウムと水酸化チタンの混合物のスラリーを得た。こ
のスラリーを濾過、水洗した後、700℃で3時間、空
気中で焼成して、アルミナとチタニアとの重量比75/
25の混合物を得た。
3 ・9H2 O)275.96gと四塩化チタン(TiCl
4 )水溶液(チタンを酸化チタンとして10重量%含有
する。)125.01gをイオン交換水2Lに溶解させ
た。これに1/10規定のアンモニア水を、攪拌下、p
H8に設定したpHコントローラにてpHを調節しなが
ら滴下した。滴下終了後、1時間熟成して、水酸化アル
ミニウムと水酸化チタンの混合物のスラリーを得た。こ
のスラリーを濾過、水洗した後、700℃で3時間、空
気中で焼成して、アルミナとチタニアとの重量比75/
25の混合物を得た。
【0051】次に、前記バリウムとアルミニウムの複合
酸化物粉末30gとγ−アルミナ/チタニア混合物粉末
30gとシリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテッ
クスN)6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニ
アボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿
式粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを調製し
た。このスラリーをセル数200/平方インチのコージ
ェライトからなるハニカム基材に塗布して、バリウムと
アルミニウムの複合酸化物とγ−アルミナ/チタニアを
約150g/L(層厚み79μm)の割合で担持させ
た。
酸化物粉末30gとγ−アルミナ/チタニア混合物粉末
30gとシリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテッ
クスN)6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニ
アボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿
式粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを調製し
た。このスラリーをセル数200/平方インチのコージ
ェライトからなるハニカム基材に塗布して、バリウムと
アルミニウムの複合酸化物とγ−アルミナ/チタニアを
約150g/L(層厚み79μm)の割合で担持させ
た。
【0052】次いで、ジニトロジアンミン白金水溶液
(白金として15.09重量%)6.25gをイオン交換水
で30mLとし、この水溶液中に上記バリウムとアルミ
ニウムの複合酸化物とγ−アルミナ/チタニアを担持さ
せたハニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水
溶液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空
気中、600℃で3時間焼成して、白金2重量%を担持
させたバリウムとアルミニウムの複合酸化物/γ−アル
ミナ/チタニア触媒を得た。この触媒の成分割合(重量
比)は、BaO・Al2 O3 /Pt/γ−アルミナ/チ
タニア=96.2/3.8/72.1/24.0であった。
(白金として15.09重量%)6.25gをイオン交換水
で30mLとし、この水溶液中に上記バリウムとアルミ
ニウムの複合酸化物とγ−アルミナ/チタニアを担持さ
せたハニカム基材を浸漬した後、付着している過剰の水
溶液を除去し、100℃にて12時間乾燥し、更に、空
気中、600℃で3時間焼成して、白金2重量%を担持
させたバリウムとアルミニウムの複合酸化物/γ−アル
ミナ/チタニア触媒を得た。この触媒の成分割合(重量
比)は、BaO・Al2 O3 /Pt/γ−アルミナ/チ
タニア=96.2/3.8/72.1/24.0であった。
【0053】(2)評価試験 以上の実施例と比較例による触媒を用いて、下記の試験
条件にて、窒素酸化物を含む排ガスの浄化(窒素酸化物
の接触還元)を行なって、窒素酸化物の除去率をケミカ
ル・ルミネッセンス法にて求めた。この際、窒素酸化物
の除去率は、リッチ条件及びリーン条件での窒素酸化物
濃度の時間を関数とする積分値から求めた。
条件にて、窒素酸化物を含む排ガスの浄化(窒素酸化物
の接触還元)を行なって、窒素酸化物の除去率をケミカ
ル・ルミネッセンス法にて求めた。この際、窒素酸化物
の除去率は、リッチ条件及びリーン条件での窒素酸化物
濃度の時間を関数とする積分値から求めた。
【0054】(試験条件) (1)ガス組成 リッチ条件 NO 530ppm O2 0.3容量% 水素 2容量% CO 3容量% プロピレン 3000ppm SO2 42ppm 水 8.4容量% CO2 7.4容量% 窒素 残部
【0055】 リーン条件 NO 500ppm O2 10容量% 水素 2000ppm CO 0.5容量% プロピレン 2000ppm SO2 40ppm 水 8容量% CO2 7容量% 窒素 残部
【0056】上記リッチ条件とリーン条件を5秒、55
秒の間隔で交互に振動させた。
秒の間隔で交互に振動させた。
【0057】(2)空間速度 100000hr-1に
て排ガスを供給した。 (3)反応温度 200℃、250℃、300℃、3
50℃、400℃、450℃
て排ガスを供給した。 (3)反応温度 200℃、250℃、300℃、3
50℃、400℃、450℃
【0058】結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】次に、実施例1、実施例4、実施例8、比
較例1及び比較例2にて調製した触媒を用いて、反応温
度を600℃とした以外は、上記反応条件で3時間反応
を行なった後、上記反応条件下で排ガスの浄化を行なっ
て、触媒の耐熱性及び耐硫黄酸化物性を評価した。結果
を表2に示す。
較例1及び比較例2にて調製した触媒を用いて、反応温
度を600℃とした以外は、上記反応条件で3時間反応
を行なった後、上記反応条件下で排ガスの浄化を行なっ
て、触媒の耐熱性及び耐硫黄酸化物性を評価した。結果
を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】更に、実施例1及び実施例8にて調製した
触媒を用いて、前記リッチ条件とリーン条件とを交互に
振動させることなく、リーン条件下において、窒素酸化
物を含む排ガスの浄化(窒素酸化物の接触還元)を行な
って、窒素酸化物の除去率を求めた。結果を表3に示
す。
触媒を用いて、前記リッチ条件とリーン条件とを交互に
振動させることなく、リーン条件下において、窒素酸化
物を含む排ガスの浄化(窒素酸化物の接触還元)を行な
って、窒素酸化物の除去率を求めた。結果を表3に示
す。
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】表1及び表2に示す結果から明らかなよ
うに、本発明によれば、排ガスが硫黄酸化物を含む場合
であっても、用いる触媒の窒素酸化物の還元性能が低下
せず、しかも、耐熱性にもすぐれるので、長期間にわた
って、排ガス中の窒素酸化物を安定して効率よく還元す
ることができる。これに対して、酸化バリウム/白金や
酸化バリウムと酸化アルミニウムとの複合酸化物/白金
を担体に担持させてなる触媒によれば、排ガスが硫黄酸
化物を含む場合、窒素酸化物の浄化性能の低下が著し
く、安定して窒素酸化物を除去することができない。
うに、本発明によれば、排ガスが硫黄酸化物を含む場合
であっても、用いる触媒の窒素酸化物の還元性能が低下
せず、しかも、耐熱性にもすぐれるので、長期間にわた
って、排ガス中の窒素酸化物を安定して効率よく還元す
ることができる。これに対して、酸化バリウム/白金や
酸化バリウムと酸化アルミニウムとの複合酸化物/白金
を担体に担持させてなる触媒によれば、排ガスが硫黄酸
化物を含む場合、窒素酸化物の浄化性能の低下が著し
く、安定して窒素酸化物を除去することができない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/36 102H (72)発明者 田畑 啓一 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社中央研究所内 (72)発明者 植田 計幸 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社中央研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】排ガスの処理雰囲気を酸素過剰雰囲気と還
元雰囲気との間で交互に振動させることによって、排ガ
ス中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素の三元成分
を浄化する排ガス浄化方法において、排ガスをロジウム
及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種からなる触
媒に接触させることを特徴とする排ガス浄化方法。 - 【請求項2】触媒がロジウム及びイリジウムから選ばれ
る少なくとも1種を担体に0.1〜20重量%の範囲で担
持させてなる請求項1に記載の排ガス浄化方法。 - 【請求項3】担体が酸化チタン、酸化ジルコニウム、シ
リカ、アルミナ、シリカ−アルミナ及び酸化チタン−シ
リカから選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載
の排ガス浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9292980A JPH11128687A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 排ガス浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9292980A JPH11128687A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 排ガス浄化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11128687A true JPH11128687A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17788921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9292980A Pending JPH11128687A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 排ガス浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11128687A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US12011705B2 (en) | 2021-01-08 | 2024-06-18 | Johnson Matthey Public Limited Company | Method and composition |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06296870A (ja) * | 1993-02-16 | 1994-10-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排気ガス浄化用触媒 |
JPH07232064A (ja) * | 1994-02-23 | 1995-09-05 | Toyota Motor Corp | 排気ガス浄化用触媒 |
JPH081006A (ja) * | 1994-06-21 | 1996-01-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排ガス浄化用触媒とその製造方法 |
JPH09155161A (ja) * | 1995-12-06 | 1997-06-17 | Ict:Kk | ガソリンエンジンの排気ガス浄化方法 |
-
1997
- 1997-10-24 JP JP9292980A patent/JPH11128687A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06296870A (ja) * | 1993-02-16 | 1994-10-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排気ガス浄化用触媒 |
JPH07232064A (ja) * | 1994-02-23 | 1995-09-05 | Toyota Motor Corp | 排気ガス浄化用触媒 |
JPH081006A (ja) * | 1994-06-21 | 1996-01-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排ガス浄化用触媒とその製造方法 |
JPH09155161A (ja) * | 1995-12-06 | 1997-06-17 | Ict:Kk | ガソリンエンジンの排気ガス浄化方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US12011705B2 (en) | 2021-01-08 | 2024-06-18 | Johnson Matthey Public Limited Company | Method and composition |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040916 |
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A02 | Decision of refusal |
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