JPH11127721A - コンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製造方法 - Google Patents
コンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製造方法Info
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- JPH11127721A JPH11127721A JP9316438A JP31643897A JPH11127721A JP H11127721 A JPH11127721 A JP H11127721A JP 9316438 A JP9316438 A JP 9316438A JP 31643897 A JP31643897 A JP 31643897A JP H11127721 A JPH11127721 A JP H11127721A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Artificial Fish Reefs (AREA)
- Revetment (AREA)
- Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 雨、風などの劣悪な作業環境下であっても成
形用の型枠に対して安定した状態にて着脱自在で迅速か
つ容易に配設することができるコンクリートブロック用
中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製
造方法を提供する。 【解決手段】 水若しくはアルカリにて溶融する可溶性
フィルム3に、塊状の酸性金属塩2とともに鉄製型枠6
に磁着する磁石体4を配設して中和処理体1を形成す
る。この中和処理体1を、コンクリートブロック成形用
の鉄製型枠内に磁石体4により磁着し、この型枠内にコ
ンクリートを打設してコンクリートブロックの表面に酸
性金属塩2を被着させる。酸性金属塩2は、コンクリー
トブロックの表面に浸透層を形成し、コンクリートブロ
ックから溶出するアルカリ成分を中和する。
形用の型枠に対して安定した状態にて着脱自在で迅速か
つ容易に配設することができるコンクリートブロック用
中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製
造方法を提供する。 【解決手段】 水若しくはアルカリにて溶融する可溶性
フィルム3に、塊状の酸性金属塩2とともに鉄製型枠6
に磁着する磁石体4を配設して中和処理体1を形成す
る。この中和処理体1を、コンクリートブロック成形用
の鉄製型枠内に磁石体4により磁着し、この型枠内にコ
ンクリートを打設してコンクリートブロックの表面に酸
性金属塩2を被着させる。酸性金属塩2は、コンクリー
トブロックの表面に浸透層を形成し、コンクリートブロ
ックから溶出するアルカリ成分を中和する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消波用、護岸用と
して海岸等に設置されるコンクリートブロックを中和処
理するためにその表面に酸性金属塩を被着するためのコ
ンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコン
クリートブロックの製造方法に関する。
して海岸等に設置されるコンクリートブロックを中和処
理するためにその表面に酸性金属塩を被着するためのコ
ンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコン
クリートブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックは、消波用、護岸
用として海岸等に多く設置されているが、コンクリート
は水中で徐々に水酸化カルシウムを溶出するものであ
る。そしてこの水酸化カルシウムは、アルカリ性である
水酸化物イオンを発生して、海の生態系を破壊する虞れ
があり、また水酸化カルシウムが藻類に必要な水中の二
酸化炭素と結合してしまうことで藻類の成長を妨げた
り、さらに水酸化カルシウムが二酸化炭素と結合し炭酸
カルシウムとなって岩石に付着して生物を枯死させる虞
れがあった。実際に、コンクリートブロックには藻類は
付き難く、また浜が炭酸カルシウムの白い層に覆われて
魚や藻が育たなくなる磯焼けの原因の一つといわれてい
る。
用として海岸等に多く設置されているが、コンクリート
は水中で徐々に水酸化カルシウムを溶出するものであ
る。そしてこの水酸化カルシウムは、アルカリ性である
水酸化物イオンを発生して、海の生態系を破壊する虞れ
があり、また水酸化カルシウムが藻類に必要な水中の二
酸化炭素と結合してしまうことで藻類の成長を妨げた
り、さらに水酸化カルシウムが二酸化炭素と結合し炭酸
カルシウムとなって岩石に付着して生物を枯死させる虞
れがあった。実際に、コンクリートブロックには藻類は
付き難く、また浜が炭酸カルシウムの白い層に覆われて
魚や藻が育たなくなる磯焼けの原因の一つといわれてい
る。
【0003】そこで、海の環境を守るためにコンクリー
トブロックからアルカリ性の水酸化物イオンが溶出しな
いようにすることが検討され、その結果コンクリートブ
ロックを中和処理すべく、図5に示す特開平5−684
46号の剥離紙12を備えた両面粘着シート13に塊状
の硫酸第一鉄等の酸性金属塩14を配設して水溶性又は
アルカリ可溶性シート15で覆って形成されてなる複層
シート11が案出された。この複層シート11は、剥離
紙12を剥がしてコンクリートブロックを成形する型枠
16内に貼付しコンクリートを打設することで、コンク
リート中の水分で水溶性又はアルカリ可溶性シート15
は溶解し、また酸性金属塩14も溶解してコンクリート
表面部分に酸性金属塩の浸透層を形成するものである。
17は、コンクリートを打設する前に剥がす保護シート
である。
トブロックからアルカリ性の水酸化物イオンが溶出しな
いようにすることが検討され、その結果コンクリートブ
ロックを中和処理すべく、図5に示す特開平5−684
46号の剥離紙12を備えた両面粘着シート13に塊状
の硫酸第一鉄等の酸性金属塩14を配設して水溶性又は
アルカリ可溶性シート15で覆って形成されてなる複層
シート11が案出された。この複層シート11は、剥離
紙12を剥がしてコンクリートブロックを成形する型枠
16内に貼付しコンクリートを打設することで、コンク
リート中の水分で水溶性又はアルカリ可溶性シート15
は溶解し、また酸性金属塩14も溶解してコンクリート
表面部分に酸性金属塩の浸透層を形成するものである。
17は、コンクリートを打設する前に剥がす保護シート
である。
【0004】コンクリートブロックにこの複層シート1
1を用いて酸性金属塩の浸透層を形成することで、水中
のコンクリートから溶出するアルカリ性の水酸化物イオ
ンが中和されて好適な環境が保持されるとともに、酸性
金属塩の浸透層からは魚や藻の成育に必要な鉄イオンを
溶出することにより河川、海洋の自然環境を好適に保全
するものである。
1を用いて酸性金属塩の浸透層を形成することで、水中
のコンクリートから溶出するアルカリ性の水酸化物イオ
ンが中和されて好適な環境が保持されるとともに、酸性
金属塩の浸透層からは魚や藻の成育に必要な鉄イオンを
溶出することにより河川、海洋の自然環境を好適に保全
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の酸性金属塩を配設した複層シートは、型枠の内
壁に両面粘着シートを貼付して固定するのであるが、こ
の作業には以下のような問題点があった。すなわち、コ
ンクリートブロックの成形作業は、重量物であるコンク
リートブロックの運搬に多大な手間を要することから、
これを設置する海岸で直接行うのが通常であるが、風が
吹くと複層シートがたなびいて両面粘着シートを所定箇
所に貼付し難く、また雨が降ると型枠の内壁が濡れて複
層シートの両面粘着シートが貼付できなくなり、さらに
鉄製の型枠には錆び止め用の油が塗布されているのでこ
の油を除去しないと複層シートの両面粘着シートが貼付
できず、そして一旦貼付した複層シートを貼り直すこと
は極めて困難であるなど作業効率上、解決しなければな
らない幾多の問題点が残存していた。
た従来の酸性金属塩を配設した複層シートは、型枠の内
壁に両面粘着シートを貼付して固定するのであるが、こ
の作業には以下のような問題点があった。すなわち、コ
ンクリートブロックの成形作業は、重量物であるコンク
リートブロックの運搬に多大な手間を要することから、
これを設置する海岸で直接行うのが通常であるが、風が
吹くと複層シートがたなびいて両面粘着シートを所定箇
所に貼付し難く、また雨が降ると型枠の内壁が濡れて複
層シートの両面粘着シートが貼付できなくなり、さらに
鉄製の型枠には錆び止め用の油が塗布されているのでこ
の油を除去しないと複層シートの両面粘着シートが貼付
できず、そして一旦貼付した複層シートを貼り直すこと
は極めて困難であるなど作業効率上、解決しなければな
らない幾多の問題点が残存していた。
【0006】そこで、本発明は、上述した問題点を全て
解決し、雨、風などによる劣悪な作業環境下であっても
成形用の型枠に対して安定した状態にて着脱自在で迅速
かつ容易に配設し、固定化することができ、作業効率の
一層の向上化を図ることのできるコンクリートブロック
用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの
製造方法を提供することを目的とするものである。
解決し、雨、風などによる劣悪な作業環境下であっても
成形用の型枠に対して安定した状態にて着脱自在で迅速
かつ容易に配設し、固定化することができ、作業効率の
一層の向上化を図ることのできるコンクリートブロック
用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明のコンクリートブロック用中和処理体は、コ
ンクリートブロックの表面に被着しコンクリートブロッ
クから溶出するアルカリ成分を中和させるための酸性金
属塩を水若しくはアルカリにて溶融する可溶性フィルム
に配設するとともに、さらにこの可溶性フィルムには磁
石体をも配設して中和処理体を形成し、該中和処理体を
コンクリート打設前にコンクリートブロック成形用の鉄
製型枠内に磁着固定可能としたことを特徴とするもので
ある。
め、本発明のコンクリートブロック用中和処理体は、コ
ンクリートブロックの表面に被着しコンクリートブロッ
クから溶出するアルカリ成分を中和させるための酸性金
属塩を水若しくはアルカリにて溶融する可溶性フィルム
に配設するとともに、さらにこの可溶性フィルムには磁
石体をも配設して中和処理体を形成し、該中和処理体を
コンクリート打設前にコンクリートブロック成形用の鉄
製型枠内に磁着固定可能としたことを特徴とするもので
ある。
【0008】または、コンクリートブロック成形用の鉄
製型枠の内壁には、水若しくはアルカリにて溶融する可
溶性フィルムに酸性金属塩とともに磁石体を配設して形
成した中和処理体を磁着固定し、前記鉄製型枠内にコン
クリートを打設してこのコンクリート中の水分で前記可
溶性フィルムを溶解させるとともに、前記酸性金属塩を
溶解させて前記コンクリートブロックの表面部分に前記
酸性金属塩の浸透層を形成させることを特徴とするもの
である。
製型枠の内壁には、水若しくはアルカリにて溶融する可
溶性フィルムに酸性金属塩とともに磁石体を配設して形
成した中和処理体を磁着固定し、前記鉄製型枠内にコン
クリートを打設してこのコンクリート中の水分で前記可
溶性フィルムを溶解させるとともに、前記酸性金属塩を
溶解させて前記コンクリートブロックの表面部分に前記
酸性金属塩の浸透層を形成させることを特徴とするもの
である。
【0009】また、鉄製型枠の内壁に磁着され、酸性金
属塩とともに磁石体を配設してなる中和処理体の端縁部
は、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する合成樹脂マグネット体にて前記鉄製型枠に磁着固定
してもよい。
属塩とともに磁石体を配設してなる中和処理体の端縁部
は、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する合成樹脂マグネット体にて前記鉄製型枠に磁着固定
してもよい。
【0010】また、酸性金属塩と磁石体は可溶性フィル
ムの複数個所に間隔を置いて点在させてもよい。
ムの複数個所に間隔を置いて点在させてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明のコンク
リートブロック用中和処理体1を示し、適宜な間隔で配
置された塊状の硫酸第一鉄などの酸性金属塩2と、これ
を両面から挟み込む水若しくはアルカリにて溶融する2
枚の可溶性フィルム3と、酸性金属塩2が本来配置され
る位置に一定間隔ごとに配設される磁石体4と、塊状の
酸性金属塩2と可溶性フィルム3を保持すべく可溶性フ
ィルム3の一方面に着脱自在に配設された保護フィルム
5とから構成される。本実施例にあっては、磁石体4は
一例として酸性金属塩2の配置個所16個に1個の割合
で配設されているが、磁石体4の配置個所や個数は使用
状況等に応じて適宜設定するものである。
リートブロック用中和処理体1を示し、適宜な間隔で配
置された塊状の硫酸第一鉄などの酸性金属塩2と、これ
を両面から挟み込む水若しくはアルカリにて溶融する2
枚の可溶性フィルム3と、酸性金属塩2が本来配置され
る位置に一定間隔ごとに配設される磁石体4と、塊状の
酸性金属塩2と可溶性フィルム3を保持すべく可溶性フ
ィルム3の一方面に着脱自在に配設された保護フィルム
5とから構成される。本実施例にあっては、磁石体4は
一例として酸性金属塩2の配置個所16個に1個の割合
で配設されているが、磁石体4の配置個所や個数は使用
状況等に応じて適宜設定するものである。
【0012】酸性金属塩2としては、水中のコンクリー
トブロックから溶出するアルカリ性の水酸化物イオンを
中和することのできる酸性の硫酸第一鉄若しくは硫酸第
二鉄が好適である。この硫酸第一鉄や硫酸第二鉄から発
生する鉄イオンは、魚や藻の成育に必要なもので、豊か
な漁場の形成に役立つものである。
トブロックから溶出するアルカリ性の水酸化物イオンを
中和することのできる酸性の硫酸第一鉄若しくは硫酸第
二鉄が好適である。この硫酸第一鉄や硫酸第二鉄から発
生する鉄イオンは、魚や藻の成育に必要なもので、豊か
な漁場の形成に役立つものである。
【0013】可溶性フィルム3は、打設したコンクリー
ト中の水若しくはアルカリ分で溶融するもので、水に溶
融するものとしては例えばポリビニルアルコール等が、
またアルカリ分で溶融するものとしては例えば酢酸ビニ
ル・クロトン酸共重合体等があり、これらの中から適宜
選択して使用する。
ト中の水若しくはアルカリ分で溶融するもので、水に溶
融するものとしては例えばポリビニルアルコール等が、
またアルカリ分で溶融するものとしては例えば酢酸ビニ
ル・クロトン酸共重合体等があり、これらの中から適宜
選択して使用する。
【0014】磁石体4は、フェライト等の硬磁性体粉を
合成樹脂材に混入して成形した樹脂結合型磁石であり、
酸性金属塩2と同様の形状とすることで、酸性金属塩2
を配置する個所に入れ替えて配設することができる。ま
た、磁石体4としては焼結型の磁石を用いても良い。
合成樹脂材に混入して成形した樹脂結合型磁石であり、
酸性金属塩2と同様の形状とすることで、酸性金属塩2
を配置する個所に入れ替えて配設することができる。ま
た、磁石体4としては焼結型の磁石を用いても良い。
【0015】保護フィルム5は、図2に示すごとく、中
和処理体1を鉄製型枠6に磁着させ、コンクリートを打
設する前に剥がすものであり、したがってポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の水やアルカリ分で溶けない不溶
性のフィルムでよい。
和処理体1を鉄製型枠6に磁着させ、コンクリートを打
設する前に剥がすものであり、したがってポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の水やアルカリ分で溶けない不溶
性のフィルムでよい。
【0016】このような構成からなる本発明のコンクリ
ートブロック用中和処理体1を用いたコンクリートブロ
ックの製造方法としては、図2及び図3に示すごとく、
鉄製型枠6の内壁に中和処理体1を磁着させて固定す
る。中和処理体1は、磁石体4により磁着しているので
何度でも貼り直しすることができる。
ートブロック用中和処理体1を用いたコンクリートブロ
ックの製造方法としては、図2及び図3に示すごとく、
鉄製型枠6の内壁に中和処理体1を磁着させて固定す
る。中和処理体1は、磁石体4により磁着しているので
何度でも貼り直しすることができる。
【0017】そして、コンクリートを打設する前に、中
和処理体1の保護フィルム5を剥がし、可溶性フィルム
3の上端や中和処理体1同志の合わせ目等の適宜な個所
に、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する棒状の合成樹脂マグネット体7を可溶性フィルム3
の上から配置して鉄製型枠6に磁着させる。可撓性を有
する合成樹脂マグネット体7を用いることで、鉄製型枠
が曲面を形成していても、その曲面に沿って合成樹脂マ
グネット体7を曲げて可溶性フィルム3を容易且つ確実
に固定することができる。これにより、可溶性フィルム
3がずり落ちたりコンクリートの打設時にめくれる虞れ
はなくなる。そして、鉄製型枠6内にコンクリートを打
設すると、コンクリートの硬化とともにコンクリート中
の水により可溶性フィルム3が溶解する。
和処理体1の保護フィルム5を剥がし、可溶性フィルム
3の上端や中和処理体1同志の合わせ目等の適宜な個所
に、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する棒状の合成樹脂マグネット体7を可溶性フィルム3
の上から配置して鉄製型枠6に磁着させる。可撓性を有
する合成樹脂マグネット体7を用いることで、鉄製型枠
が曲面を形成していても、その曲面に沿って合成樹脂マ
グネット体7を曲げて可溶性フィルム3を容易且つ確実
に固定することができる。これにより、可溶性フィルム
3がずり落ちたりコンクリートの打設時にめくれる虞れ
はなくなる。そして、鉄製型枠6内にコンクリートを打
設すると、コンクリートの硬化とともにコンクリート中
の水により可溶性フィルム3が溶解する。
【0018】中和処理体1が貼設された鉄製型枠6内に
コンクリートを打設した後は、従来と同様に充填作業、
養生作業等を行った後、型枠を脱型して図4に示すコン
クリートブロック8を取り出す。この状態では、酸性金
属塩2は溶解してコンクリート表面部分に金属塩の浸透
層を形成し、コンクリートブロック8の表面は鉄錆色を
している。また、磁石体4はコンクリートブロック8の
表面に埋設されたままの状態であるが、酸性金属塩2が
配設されていた個所には酸性金属塩2が溶解して浸透層
を形成した結果、凹部が形成される。
コンクリートを打設した後は、従来と同様に充填作業、
養生作業等を行った後、型枠を脱型して図4に示すコン
クリートブロック8を取り出す。この状態では、酸性金
属塩2は溶解してコンクリート表面部分に金属塩の浸透
層を形成し、コンクリートブロック8の表面は鉄錆色を
している。また、磁石体4はコンクリートブロック8の
表面に埋設されたままの状態であるが、酸性金属塩2が
配設されていた個所には酸性金属塩2が溶解して浸透層
を形成した結果、凹部が形成される。
【0019】従来の中和処理体は、作業の手間を考えて
幅径が1メートル以下のシート状に形成されていたが、
本発明のコンクリートブロック用中和処理体1は、型枠
への貼付作業が容易であることから、製造・搬送に便宜
なロール状にすることも可能である。
幅径が1メートル以下のシート状に形成されていたが、
本発明のコンクリートブロック用中和処理体1は、型枠
への貼付作業が容易であることから、製造・搬送に便宜
なロール状にすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】以上詳述の如く、本発明のコンクリート
ブロック用中和処理体によれば、コンクリートブロック
の表面に被着しコンクリートブロックから溶出するアル
カリ成分を中和させるための酸性金属塩を水若しくはア
ルカリにて溶融する可溶性フィルムに配設するととも
に、さらにこの可溶性フィルムには磁石体をも配設して
中和処理体を形成し、該中和処理体をコンクリート打設
前にコンクリートブロック成形用の鉄製型枠内に磁着固
定可能としたことで、コンクリートブロックの表面に酸
性金属塩の浸透層を形成するための中和処理体は、磁石
体により着脱自在で迅速かつ容易に鉄製型枠に磁着する
ことができることから、型枠に錆び止めの油が付着した
ままでも、また雨、風などによる劣悪な作業環境下であ
っても、安定した状態にて型枠への貼付作業が行え、ま
た中和処理体が風等でずれた場合でも容易に貼り直すこ
とができ、作業効率の一層の向上化を図ることができる
ものである、さらに従来の中和処理体における両面粘着
シートや剥離紙が不用となることから、より廉価な中和
処理体とすることができるものである。
ブロック用中和処理体によれば、コンクリートブロック
の表面に被着しコンクリートブロックから溶出するアル
カリ成分を中和させるための酸性金属塩を水若しくはア
ルカリにて溶融する可溶性フィルムに配設するととも
に、さらにこの可溶性フィルムには磁石体をも配設して
中和処理体を形成し、該中和処理体をコンクリート打設
前にコンクリートブロック成形用の鉄製型枠内に磁着固
定可能としたことで、コンクリートブロックの表面に酸
性金属塩の浸透層を形成するための中和処理体は、磁石
体により着脱自在で迅速かつ容易に鉄製型枠に磁着する
ことができることから、型枠に錆び止めの油が付着した
ままでも、また雨、風などによる劣悪な作業環境下であ
っても、安定した状態にて型枠への貼付作業が行え、ま
た中和処理体が風等でずれた場合でも容易に貼り直すこ
とができ、作業効率の一層の向上化を図ることができる
ものである、さらに従来の中和処理体における両面粘着
シートや剥離紙が不用となることから、より廉価な中和
処理体とすることができるものである。
【0021】または、本発明の中和処理体を用いたコン
クリートブロックの製造方法によれば、コンクリートブ
ロック成形用の鉄製型枠の内壁には、水若しくはアルカ
リにて溶融する可溶性フィルムに酸性金属塩とともに磁
石体を配設して形成した中和処理体を磁着固定し、前記
鉄製型枠内にコンクリートを打設してこのコンクリート
中の水分で前記可溶性フィルムを溶解させるとともに、
前記酸性金属塩を溶解させて前記コンクリートブロック
の表面部分に前記酸性金属塩の浸透層を形成させること
で、中和処理体を磁石体により着脱自在に容易に鉄製型
枠に磁着することができることから、錆び止めの油や多
少の雨に影響されることなく安定した状態にて型枠への
貼付作業が行え、また中和処理体が風等でずれた場合で
も容易に貼り直すことができる。
クリートブロックの製造方法によれば、コンクリートブ
ロック成形用の鉄製型枠の内壁には、水若しくはアルカ
リにて溶融する可溶性フィルムに酸性金属塩とともに磁
石体を配設して形成した中和処理体を磁着固定し、前記
鉄製型枠内にコンクリートを打設してこのコンクリート
中の水分で前記可溶性フィルムを溶解させるとともに、
前記酸性金属塩を溶解させて前記コンクリートブロック
の表面部分に前記酸性金属塩の浸透層を形成させること
で、中和処理体を磁石体により着脱自在に容易に鉄製型
枠に磁着することができることから、錆び止めの油や多
少の雨に影響されることなく安定した状態にて型枠への
貼付作業が行え、また中和処理体が風等でずれた場合で
も容易に貼り直すことができる。
【0022】また、鉄製型枠の内壁に磁着され、酸性金
属塩とともに磁石体を配設してなる中和処理体の端縁部
は、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する合成樹脂マグネット体にて前記鉄製型枠に磁着固定
することで、中和処理体がずり落ちたりコンクリートの
打設時にめくれる虞れはなくなる。また可撓性を有する
合成樹脂マグネット体を用いることで、鉄製型枠が曲面
を形成していても、その曲面に沿って合成樹脂マグネッ
ト体を曲げて中和処理体を容易且つ確実に固定すること
ができる。
属塩とともに磁石体を配設してなる中和処理体の端縁部
は、合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有
する合成樹脂マグネット体にて前記鉄製型枠に磁着固定
することで、中和処理体がずり落ちたりコンクリートの
打設時にめくれる虞れはなくなる。また可撓性を有する
合成樹脂マグネット体を用いることで、鉄製型枠が曲面
を形成していても、その曲面に沿って合成樹脂マグネッ
ト体を曲げて中和処理体を容易且つ確実に固定すること
ができる。
【図1】本発明のコンクリートブロック用中和処理体の
斜視図である。
斜視図である。
【図2】本発明のコンクリートブロック用中和処理体を
型枠に被着させた状態を示す断面図である。
型枠に被着させた状態を示す断面図である。
【図3】本発明のコンクリートブロック用中和処理体を
型枠に被着させた状態を示す斜視図である。
型枠に被着させた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の製造方法により形成されたコンクリー
トブロックの斜視図である。
トブロックの斜視図である。
【図5】従来のコンクリートブロック用中和処理体を型
枠に被着させた状態を示す断面図である。
枠に被着させた状態を示す断面図である。
1 コンクリートブロック用中和処理体 2 酸性金属塩 3 可溶性フィルム 4 磁石体 5 保護フィルム 6 鉄製型枠 7 合成樹脂マグネット体 8 コンクリートブロック
Claims (4)
- 【請求項1】 コンクリートブロックの表面に被着しコ
ンクリートブロックから溶出するアルカリ成分を中和さ
せるための酸性金属塩を水若しくはアルカリにて溶融す
る可溶性フィルムに配設するとともに、さらにこの可溶
性フィルムには磁石体をも配設して中和処理体を形成
し、該中和処理体をコンクリート打設前にコンクリート
ブロック成形用の鉄製型枠内に磁着固定可能としたこと
を特徴とするコンクリートブロック用中和処理体。 - 【請求項2】 コンクリートブロック成形用の鉄製型枠
の内壁には、水若しくはアルカリにて溶融する可溶性フ
ィルムに酸性金属塩とともに磁石体を配設して形成した
中和処理体を磁着固定し、前記鉄製型枠内にコンクリー
トを打設してこのコンクリート中の水分で前記可溶性フ
ィルムを溶解させるとともに、前記酸性金属塩を溶解さ
せて前記コンクリートブロックの表面部分に前記酸性金
属塩の浸透層を形成させることを特徴とするコンクリー
トブロックの製造方法。 - 【請求項3】 鉄製型枠の内壁に磁着され、酸性金属塩
とともに磁石体を配設してなる中和処理体の端縁部は、
合成樹脂材に磁性粉を混入して成形した可撓性を有する
合成樹脂マグネット体にて前記鉄製型枠に磁着固定する
ことを特徴とする請求項2記載のコンクリートブロック
の製造方法。 - 【請求項4】 酸性金属塩と磁石体は可溶性フィルムの
複数個所に間隔を置いて点在させたことを特徴とする請
求項1記載のコンクリートブロック用中和処理体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9316438A JPH11127721A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | コンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9316438A JPH11127721A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | コンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11127721A true JPH11127721A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=18077095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9316438A Pending JPH11127721A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | コンクリートブロック用中和処理体及びこれを用いたコンクリートブロックの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11127721A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021181302A1 (en) * | 2020-03-11 | 2021-09-16 | Malcolmson David | Delivery device for concrete admixtures and process for retarding the setting of surface portion of concrete |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP9316438A patent/JPH11127721A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021181302A1 (en) * | 2020-03-11 | 2021-09-16 | Malcolmson David | Delivery device for concrete admixtures and process for retarding the setting of surface portion of concrete |
GB2594572B (en) * | 2020-03-11 | 2023-11-22 | Colin Malcolmson David | Delivery device |
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