JPH0626670Y2 - コンクリート型枠用シート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はコンクリート型枠用シート、更に詳細には、
コンクリート型枠のせき板内面に張設してコンクリート
の付着防止や余剰水の排水などを有効に行わしめるコン
クリート型枠用シートに関する。

〔従来の技術、及びその問題点〕

従来、この種のコンクリート型枠用シートとしては、合
成樹脂製フィラメントを単に平織してなるシートが知ら
れている。かかるシートは、コンクリート型枠を取外す
さいにコンクリート面から容易に剥離せしめることがで
きる反面、平織り状とされているからシート自体が平坦
であって、織目の目詰りを生じてコンクリートの余剰水
を適正に排水しずらい欠点があった。

また、不織布製基材の両面に合成樹脂製フィルムを散点
的に貼着したものも提案されているが、基材の層間剥離
を生じてシートとしての一体性を欠きやすく、しかも、
余剰水の排水性において問題があった。

この考案は、従来の問題点を一挙に解決し、コンクリー
トとの剥離が良好であるのみならず、余剰水を確実に排
水することができる便利なコンクリート型枠用シートを
提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

即ち、この考案は、合成樹脂製フィラメントを織成して
所定間隔毎に筒状部が形成されると共に、該各筒状部に
は間隔保持材が挿着された構成よりなるものである。

〔作用〕

シート基材が合成樹脂製フィラメントを織成することに
より形成されているから、コンクリート面との剥離を迅
速、かつ、確実に行うことができる。さらに、シート基
材には所定間隔毎に筒状部が形成せされると共に、該筒
状部には間隔保持材が挿着されているから、筒状部を間
隔保持材により適正な空間に常に確実に保持せしめ、織
目の目詰りを確実に防止することができるものであっ
て、コンクリートの余剰水をスムーズに、しかも、確実
に排水することができる。

〔実施例〕

以下に、この考案を図面に示す１実施例について説明す
る。

１はポリエチレンやナイロンなどの合成樹脂製フィラメ
ントを織成して形成された所要幅のシート基材で、該シ
ート基材１は２本合せの縦フィラメントを所定間隔をお
いて重ね合せ、又、分離して織成することによりフラッ
ト部２と筒状部３とが交互に形成せられている（第１図
及び第２図参照）。４は上記の筒状部３内に挿着された
糸様体などよりなる間隔保持材である。その他、５はコ
ンクリート型枠、６は該コンクリート型枠５を構成する
せき板、Ａはコンクリートを示す。

この考案に係るシートは、第３図及び第４図に示すよう
に、据付けたコンクリート型枠５のせき板６に張設して
生コンクリートを打設する。このさい、間隔保持材４に
よりシート基材１の筒状部３は適正な空間を保持し、織
目の目詰まりを確実に防止する。打設した生コンクリー
トの余剰水の殆どは筒状部３の織目を通って外方に排出
される。そして、コンクリートが所要の強度に達した時
点でコンクリート型枠５を取外し、同時にシートをコン
クリート面より剥離せしめ（第５図参照）、再利用に供
する。

なお、上記実施例において、シート基材１の周縁のほつ
れを防止するため、所要幅の縁取り片を接合してもよ
く、また、筒状部３のみの端縁を接合せしめてもよい。

〔考案の効果〕

この考案によれば以上の次第で、シート基材が合成樹脂
製フィラメントを織成することにより形成されているか
ら、コンクリート面との剥離を迅速、かつ、確実に行う
ことができる。さらに、シート基材には所定間隔毎に筒
状部が形成されると共に、該各筒状部には間隔保持材が
挿着されているから、筒状部を各間隔保持材により適正
な空間に保持せしめ、織目の目詰まりを確実に防止する
ことができるものであって、コンクリートの余剰水をス
ムーズに、しかも、確実に排水することができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１図は斜視
図、第２図は水平断面図、第３図は使用状態を示す垂直
断面図、第４図は同平面図、第５図はシートの剥離状態
を示す斜視図である。 １……シート基材、３……筒状部、４……間隔保持材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】合成樹脂製フィラメントを織成して所定間
   隔毎に筒状部が形成されると共に、該各筒状部には間隔
   保持材が挿着されてなることを特徴とするコンクリート
   型枠用シート。