JPH1112742A - Cvd装置およびそのクリーニング方法 - Google Patents

Cvd装置およびそのクリーニング方法

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JPH1112742A
JPH1112742A JP18744397A JP18744397A JPH1112742A JP H1112742 A JPH1112742 A JP H1112742A JP 18744397 A JP18744397 A JP 18744397A JP 18744397 A JP18744397 A JP 18744397A JP H1112742 A JPH1112742 A JP H1112742A
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gas
diffusion plate
gas diffusion
holder
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JP18744397A
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English (en)
Inventor
Koji Miyake
浩二 三宅
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルダ周りの空間に接する面に固着した堆積
物だけでなく、ガス拡散板の孔内および背後空間に接す
る面に固着した堆積物をも効果的に除去する。 【解決手段】 このクリーニング方法は、第1および第
2の工程を備えている。第1の工程では、反応容器22
を接地しかつガス拡散板26を反応容器22から電気的
に絶縁しておいて、クリーニングガス導入手段44から
反応容器22内にクリーニングガス48を導入しなが
ら、高周波電源54からガス拡散板26と反応容器22
との間に高周波電力を供給して両者間に高周波放電によ
ってクリーニングガス48のプラズマ70を生成する。
第2の工程では、ガス拡散板26および反応容器22を
接地しかつホルダ32を反応容器22から電気的に絶縁
しておいて、反応容器22内にクリーニングガス48を
導入しながら、高周波電源54からホルダ32と反応容
器22およびガス拡散板26との間に高周波電力を供給
してこれらの間に高周波放電によってクリーニングガス
48のプラズマ60を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反応容器内にお
いて熱、プラズマ、光またはこれらの併用によって基板
上に薄膜を形成する、MOCVD(有機金属化合物を用
いるCVD)装置その他のCVD(化学気相成長)装置
およびそのクリーニング方法に関し、より具体的には、
反応容器内に設けられたガス拡散板の孔内および背後空
間に固着した堆積物の除去をも効果的に行う手段に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のCVD装置の一例を図2に示す。
この装置は、弁40を介して真空排気装置42によって
所定の真空(例えば成膜時に10-1〜10Torr程
度)に排気される反応容器22を有している。
【0003】反応容器22内には、成膜しようとする基
板30を保持するホルダ(サセプタとも呼ばれる)32
が設けられている。ホルダ32内またはその裏面側に
は、この例では、基板30を加熱するヒータ34が設け
られている。ホルダ32は、絶縁物36で電気的に絶縁
して、支持部材38で支持されている。
【0004】反応容器22の天井部には、原料ガス供給
装置2からの原料ガス16を導入する原料ガス配管18
およびクリーニングガス導入手段44からのクリーニン
グガス48を導入するクリーニングガス導入管52が接
続されている。反応容器22内の天井部付近には、少な
くとも上記原料ガス配管18の接続部を覆うように、か
つ支持部材24によって支持して、ガス拡散板26が設
けられている。このガス拡散板26は、多数の孔28を
有しており、原料ガス配管18から導入された原料ガス
16をほぼ均一に拡散して基板30の近傍に供給する。
【0005】原料ガス16は、特定のものに限定されな
い。例えば、MOCVDの場合を例に挙げれば、Ba
(DPM)2 、Sr(DPM)2 、Pb(DPM)2
の有機金属原料を(DPMは、ジピバロイルメタン)、
THF(テトラヒドラフラン)等のアダクト(溶剤の一
種)に溶解した液体原料6を気化したものである。
【0006】原料ガス供給装置2は、この例ではいわゆ
るバブラーまたはバブリング装置と呼ばれるものであ
り、窒素ガスおよび希ガス(即ちHe、Ne、Ar、K
r、Xe、Rn。以下同じ)の少なくとも一種から成る
不活性ガス14を弁8を介して原料容器4内の上記液体
原料6内に吹き込んで液体原料6内に気泡を生じさせ、
これによって液体原料6の気化を促進し、これによって
得られた原料ガス16を流量調節器12を経由して送出
するものである。
【0007】クリーニングガス導入手段44は、成膜時
に反応容器22内に生じる(具体的には反応容器22の
内壁、ホルダ32およびガス拡散板26に固着する)堆
積物を溶かすクリーニングガス48を供給するクリーニ
ングガス源46、弁50および上記クリーニングガス導
入管52を有している。上記堆積物は、具体的には、原
料ガス16中の成分が加熱等によって分解・析出したも
の等である。クリーニングガス48は、この堆積物を溶
かして除去するものであり、例えばHNO3 (硝酸)、
HNO2 (亜硝酸)、H22 (過酸化水素)、HCl
(塩化水素)、HF(フッ化水素)等を気化したもので
ある。
【0008】反応容器22およびそれに支持部材24を
介して電気的に接続されたガス拡散板26は接地されて
おり、これらとホルダ32との間に、整合回路56を介
して、例えば13.56MHzの周波数の高周波電力を
出力する高周波電源54が接続されている。58は絶縁
物である。
【0009】成膜時は、弁8、9、11、20および4
0を開、弁10および弁50を閉にして、真空排気装置
42によって反応容器22内を排気しながら、原料ガス
供給装置2から原料ガス16を送出して反応容器22内
に導入する。導入された原料ガス16は、ガス拡散板2
6によってほぼ均一に拡散されて、ヒータ34によって
加熱された基板30の表面近傍に達し、基板30の表面
にCVD反応によって堆積して薄膜が形成される。この
とき、ヒータ34による加熱と併せて、高周波電源54
によってホルダ32とガス拡散板26および反応容器2
2との間に高周波放電を生じさせて原料ガス16のプラ
ズマ60を生成してプラズマCVDによって薄膜を形成
しても良い。また、必要に応じて、反応容器22内に原
料ガス16と共にそれと反応する他の反応ガスを導入し
ても良い。膜形成に寄与しなかった原料ガス16は、弁
40を通って真空排気装置42によって外部に排出され
る。
【0010】上記成膜工程では、ヒータ34によって、
基板30だけでなく、ガス拡散板26、反応容器22の
内壁およびホルダ32も加熱されるため、またプラズマ
60を生成した場合はこれらが当該プラズマ60に曝さ
れるため、原料ガス16が分解されてこれらの表面にも
膜が、即ち前述した堆積物が堆積する。
【0011】そこで従来は、次のようなクリーニングを
行っていた。即ち、弁50および40を開、他の弁を閉
として、真空排気装置42によって反応容器22内を排
気しながら、クリーニングガス導入手段44からの前述
したクリーニングガス48を反応容器22内に導入する
と共に、高周波電源54からホルダ32とガス拡散板2
6および反応容器22との間に高周波電力を供給して、
ホルダ32とガス拡散板26および反応容器22との間
に高周波放電を生じさせてクリーニングガス48のプラ
ズマ60を生成する。このプラズマ生成によって、クリ
ーニングガス48が解離または電離してその活性種が生
成され、この活性種によるエッチング作用およびスパッ
タ作用によって、ガス拡散板26、反応容器22の内壁
およびホルダ32に固着した堆積物を除去する。クリー
ニング後の排ガスは、真空排気装置42によって、更に
必要に応じて当該排ガスを無害化するトラップ器を介し
て、外部に排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のク
リーニング方法においては、ホルダ32と反応容器22
の壁面およびガス拡散板26との間の高周波放電を利用
するため、ホルダ32周りの空間Aにはプラズマ60は
生成されるけれども、ガス拡散板26の背後空間Bには
プラズマは生成されない。しかも、ガス拡散板26に設
けられた孔28は、ガス拡散作用を効果的に生じさせる
ために通常はアスペクト比(孔の深さ/孔の直径)が5
〜10程度と大きいため、ホルダ32周りの空間Aで生
成されたプラズマ60が孔28の内部の奥まで十分な密
度で進入することは不可能である。このため、ガス拡散
板26の背後空間Bに接する面や各孔28の内部に固着
した堆積物を十分に除去することができない。その結
果、孔28の目詰まりによって成膜時の膜質の均一性や
膜質の再現性を悪化させたり、孔28や背後空間Bに接
する面の堆積物が剥離してパーティクル(ごみ)が発生
してそれが基板表面の膜に付着する等の問題が生じる。
【0013】そこでこの発明は、ホルダ周りの空間に接
する面に固着した堆積物だけでなく、ガス拡散板の孔内
および背後空間に接する面に固着した堆積物をも効果的
に除去することができるクリーニング方法およびCVD
装置を提供することを主たる目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係るクリーニ
ング方法の一つは、前記反応容器を接地しかつ前記ガス
拡散板を反応容器から電気的に絶縁しておいて、前記反
応容器内に生じる堆積物を溶かすクリーニングガスを反
応容器内に導入しながら、前記ガス拡散板と反応容器と
の間に高周波電力を供給して両者間に高周波放電によっ
て前記クリーニングガスのプラズマを生成する第1の工
程と、前記ガス拡散板および反応容器を接地しかつ前記
ホルダを反応容器から電気的に絶縁しておいて、前記ク
リーニングガスを反応容器内に導入しながら、前記ホル
ダと前記反応容器およびガス拡散板との間に高周波電力
を供給してホルダと反応容器およびガス拡散板との間に
高周波放電によって前記クリーニングガスのプラズマを
生成する第2の工程とを備えることを特徴としている
(請求項1)。
【0015】このクリーニング方法によれば、第1の工
程によって、ガス拡散板と反応容器との間に、即ち前述
したガス拡散板の背後空間に、クリーニングガスのプラ
ズマを生成するので、このプラズマによって、ガス拡散
板の背後空間に接する面に固着した堆積物を効果的に除
去することができる。しかも、上記プラズマは、ガス拡
散板の孔内に、背後空間側から、所定の奥行までは十分
な密度で進入することができるので、当該プラズマによ
って、ガス拡散板の孔内に固着した堆積物を、背後空間
側から所定の奥行まで効果的に除去することができる。
【0016】更に第2の工程によって、ホルダと反応容
器およびガス拡散板との間に、即ち前述したホルダ周り
の空間に、クリーニングガスのプラズマを生成するの
で、このプラズマによって、ホルダ周りの空間に接する
面に固着した堆積物を効果的に除去することができる。
しかも、上記プラズマは、ガス拡散板の孔内に、ホルダ
周りの空間側から、所定の奥行までは十分な密度で進入
することができるので、当該プラズマによって、ガス拡
散板の孔内に固着した堆積物を、ホルダ周りの空間側か
ら所定の奥行まで効果的に除去することができる。これ
と上記第1の工程とによって、ガス拡散板の孔の表裏両
側からプラズマによる堆積物除去を行うことになるの
で、当該孔内に固着した堆積物を効果的に除去すること
ができる。
【0017】この発明に係るCVD装置の一つは、前記
反応容器を接地しかつ前記ホルダおよび前記ガス拡散板
を当該反応容器から電気的に絶縁しており、かつ、前記
反応容器内に生じる堆積物を溶かすクリーニングガスを
当該反応容器内に導入するクリーニングガス導入手段
と、一方の出力端が接地された高周波電源と、前記ガス
拡散板を少なくとも接地電位部と前記高周波電源の他方
の出力端につながるラインとの間で切り換える第1のス
イッチと、前記ホルダを少なくとも前記高周波電源の他
方の出力端につながるラインと開放部との間で切り換え
る第2のスイッチとを備えることを特徴としている(請
求項4)。
【0018】このCVD装置によれば、第1のスイッチ
によってガス拡散板を高周波電源の他の出力端につなが
るライン側に切り換えておき、かつ第2のスイッチによ
ってホルダを開放部側に切り換えておき、更にクリーニ
ングガス導入手段から反応容器内にクリーニングガスを
導入することによって、ガス拡散板と反応容器との間に
高周波電源から高周波電力を供給して両者間に高周波放
電によってクリーニングガスのプラズマを生成すること
ができる。これによって、上記請求項1の第1の工程と
同様の作用を奏することができる。
【0019】また、第1のスイッチによってガス拡散板
を接地電位部側に切り換えておき、かつ第2のスイッチ
によってホルダを高周波電源の他の出力端につながるラ
イン側に切り換えておき、更にクリーニングガス導入手
段から反応容器内にクリーニングガスを導入することに
よって、ホルダと反応容器およびガス拡散板との間に高
周波電源から高周波電力を供給してホルダと反応容器お
よびガス拡散板との間に高周波放電によってクリーニン
グガスのプラズマを生成することができる。これによっ
て、上記請求項1の第2の工程と同様の作用を奏するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係るCVD装
置の一例を示す図である。図2の従来例と同一または相
当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従
来例との相違点を主に説明する。
【0021】このCVD装置においては、前述した反応
容器22は接地している。また、前述したホルダ32と
支持部材38との間は絶縁物36で電気的に絶縁してい
る。更に、前述したガス拡散板26とその支持部材24
との間に絶縁物62を設けて、ガス拡散板26を反応容
器22から電気的に絶縁している。反応容器22には前
述したクリーニングガス導入手段44が接続されてい
る。
【0022】このCVD装置は、第1のスイッチ66お
よび第2のスイッチ68を備えている。
【0023】第1のスイッチ66は、この例では、共通
接点dを第1の接点aと第2の接点bとに択一的に切り
換えて接続するものである。この共通接点dには前記ガ
ス拡散板26が接続されている。64は絶縁物である。
接点aは接地されている。前述した高周波電源54の一
方の出力端は接地されており、他方の出力端は整合回路
56を経由してこのスイッチ66の接点bに接続されて
いる。このスイッチ66によって、ガス拡散板26を接
地電位部(接点a側に切り換えた時)と高周波電源54
につながるライン(接点b側に切り換えた時)との間で
切り換えることができる。
【0024】第2のスイッチ68は、この例では、共通
接点dを第1の接点a、第2の接点bおよび第3の接点
cとに択一的に切り換えて接続するものである。この共
通接点dには前記ホルダ32が接続されている。接点a
は整合回路56を経由して高周波電源54の他方の出力
端に接続されている。接点bは開放されている。接点c
は接地されている。このスイッチ68によって、ホルダ
32を高周波電源54につながるライン(接点a側に切
り換えた時)、開放部(接点b側に切り換えた時。これ
は浮動電位部とも言える。)および接地電位部(接点c
側に切り換えた時)の三者間で切り換えることができ
る。
【0025】このスイッチ66および68を切り換える
状態の例を表1にまとめて示す。
【0026】
【表1】
【0027】即ち、成膜工程時は、スイッチ66を接点
a側に切り換え、かつスイッチ68を接点a側に切り換
える。かつ、真空排気装置42によって反応容器22内
を真空排気しながら、反応容器22内に原料ガス供給装
置2から原料ガス16を導入する。これによって、従来
例の場合と同様に、ホルダ32といずれも接地され
た反応容器22およびガス拡散板26との間に高周波電
源54から高周波電力を供給してホルダ32と反応容器
22およびガス拡散板26との間に、即ち前述したホル
ダ32周りの空間Aに、高周波放電によって原料ガス1
6のプラズマ60を生成して、プラズマによる活性化エ
ネルギーを利用したCVD反応によって基板30の表面
に薄膜を形成することができる。この成膜方法は、プラ
ズマCVD法と呼ばれる。この場合、ヒータ34による
基板30の加熱を併用しても良い。
【0028】但し、プラズマ60を生成せずに、ヒータ
34による基板30の加熱のみによって、熱による活性
化エネルギーを利用して基板30上に薄膜を形成しても
良い。この成膜方法は、熱CVD法と呼ばれる。また、
図示しない手段によって基板30の表面近傍に光(例え
ば紫外光やレーザ光等)を照射して、光による活性化エ
ネルギーを利用して基板30上に薄膜を形成しても良
い。この成膜方法は、光CVD法と呼ばれる。これらの
成膜方法のようにプラズマ60を生成しない場合は、高
周波電源54を用いない(働かせない)ので、スイッチ
66および68をどの状態に切り換えておいても良い
が、通常は、スイッチ66を接点a側に、かつスイッチ
68を接点c側に切り換えて、ガス拡散板26およびホ
ルダ32を接地しておけば良い。
【0029】クリーニング工程時は、真空排気装置42
によって反応容器22内を真空排気しながら、反応容器
22内にクリーニングガス導入手段44からクリーニン
グガス48を導入する。その場合、第1の工程として、
スイッチ66を接点b側に切り換え、かつスイッチ68
を接点b側に切り換えておく。これによって、ガス拡散
板26と反応容器22との間に高周波電源54から高周
波電力を供給してガス拡散板26と反応容器22との間
に、即ち前述したガス拡散板の背後空間Bに、高周波放
電によってクリーニングガス48のプラズマ70を生成
することができる。この場合、スイッチ68を接点b側
に切り換えてホルダ32を開放しておく(浮動電位にし
ておく)ので、ガス拡散板26とホルダ32との間で高
周波放電が生じるのを抑制することができる。その結
果、主としてガス拡散板26の背後空間Bでプラズマ7
0を生成することができ、これによって背後空間Bに高
密度のプラズマ70を生成することができる。
【0030】この背後空間Bでのプラズマ70の生成に
よって、クリーニングガス48の活性種が生成され、こ
の活性種によるエッチング作用およびスパッタ作用によ
って、背後空間Bに接する面に、即ちガス拡散板26の
背面やそれに対向する反応容器22の内壁面に固着した
堆積物を効果的に除去することができる。しかも、上記
プラズマは、ガス拡散板26の各孔28内に、背後空間
B側から、所定の奥行までは十分な密度で進入すること
ができるので、当該プラズマ70によってガス拡散板2
6の各孔28内に固着した堆積物を、背後空間B側から
所定の奥行まで効果的に除去することができる。
【0031】次に、エッチングの第2の工程として、ス
イッチ66および68以外は第1の工程と同様の条件に
しておき、スイッチ66を接点a側に切り換え、かつス
イッチ68を接点a側に切り換える。これによって、成
膜の場合と同様に、ホルダ32といずれも接地され
た反応容器22およびガス拡散板26との間に高周波電
源54から高周波電力を供給してホルダ32と反応容器
22およびガス拡散板26との間に、即ち前述したホル
ダ32周りの空間Aに、高周波放電によってクリーニン
グガス48のプラズマ60を生成することができる。
【0032】この空間Aでのプラズマ60の生成によっ
て、クリーニングガス48の活性種が生成され、この活
性種によるエッチング作用およびスパッタ作用によっ
て、ホルダ32周りの空間Aに接する面に、即ちホルダ
32の周りの反応容器22の内壁面、ガス拡散板26の
ホルダ32側の面およびホルダ32の表面に固着した堆
積物を効果的に除去することができる。しかも、上記プ
ラズマ60は、ガス拡散板26の各孔28内に、ホルダ
周りの空間A側から、所定の奥行までは十分な密度で進
入することができるので、当該プラズマ60によって、
ガス拡散板26の各孔28内に固着した堆積物を、ホル
ダ周りの空間A側から所定の奥行まで効果的に除去する
ことができる。これと上記第1の工程とによって、従来
例と違って、ガス拡散板26の各孔28の表裏両側から
プラズマ60および70による堆積物除去を行うことに
なるので、各孔28内に固着した堆積物を従来例に比べ
て遙かに効果的に除去することができる。
【0033】なお、クリーニングの上記第1の工程と第
2の工程とを上記とは逆の順序で行っても良く、その場
合でもホルダ32周りの空間Aにおけるプラズマ60の
生成と、ガス拡散板26の背後空間Bにおけるプラズマ
70の生成とを行うことに変わりはないので、上記と同
様の効果が得られる。
【0034】また、図1中に示すように、上記高周波電
源54とアース間に高周波電源54側を負極にして直流
バイアス電源72を直列に挿入しても良い。そのように
すれば、この直流バイアス電源72によって、クリーニ
ングの上記第1の工程ではガス拡散板26に負のバイア
ス電圧を印加し、クリーニングの上記第2の工程ではホ
ルダ32に負のバイアス電圧を印加することができる。
この負バイアス電圧によって、プラズマ60または70
中の正イオンを負バイアスしたガス拡散板26またはホ
ルダ32に引き込んで衝突させることができるので、前
述したエッチング作用およびスパッタ作用がより向上
し、ガス拡散板26およびホルダ32に固着した堆積物
をより効果的に除去することが可能になる。この負バイ
アス電圧の大きさは、例えば−10V〜−200V程度
の範囲内で良い。
【0035】また、クリーニングの上記第1の工程と第
2の工程とではプラズマ条件が異なり、プラズマインピ
ーダンスも当然異なるので、反応容器22内へのクリー
ニングガス48の導入量を変えることによって、または
反応容器22に窒素ガスおよび希ガスの少なくとも一種
から成る不活性ガスを更に導入することによって、また
は両者を併用することによって、反応容器22内のガス
圧を制御するのが好ましく、そのようにすれば高周波放
電条件をより最適化してより高密度のプラズマを生成す
ることが容易になる。この不活性ガスは、例えば上記原
料ガス供給装置2の弁10および11を開いて上記不活
性ガス14を原料ガス配管18を経由して反応容器22
内に導入しても良いし、クリーニングガス導入管52か
らクリーニングガス48と混合して導入しても良いし、
その他の経路で導入しても良い。
【0036】また、ホルダ周りの空間Aにプラズマを生
成するクリーニングの第2の工程では、スイッチ66を
接点b側に切り換え、かつスイッチ68を接点c側に切
り換えて、ガス拡散板26といずれも接地された反
応容器22およびホルダ32との間に高周波電源54か
ら高周波電力を供給してそれらの間で高周波放電を生じ
させてホルダ32周りの空間Aにクリーニングガス48
のプラズマ60を生成するようにしても良い。
【0037】また、上記表1に示したスイッチの使い方
では、第2のスイッチ68の接点cは使用しないので、
この場合は、第2のスイッチ68を、このような接点c
を有しないものにしても良い。
【0038】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
【0039】請求項1記載のクリーニング方法によれ
ば、第1の工程によって生成するプラズマによって、ガ
ス拡散板の背後空間に接する面に固着した堆積物を効果
的に除去することができ、かつ第2の工程によって生成
するプラズマによって、ホルダ周りの空間に接する面に
固着した堆積物を効果的に除去することができる。しか
も、第1の工程によるプラズマと第2の工程によるプラ
ズマとによって、ガス拡散板の孔の表裏両側からプラズ
マによる堆積物除去を行うことができるので、当該孔内
に固着した堆積物をも効果的に除去することができる。
【0040】請求項2記載のクリーニング方法によれ
ば、請求項1の場合と同様に、第1の工程によって生成
するプラズマによって、ガス拡散板の背後空間に接する
面に固着した堆積物を効果的に除去することができ、か
つ第2の工程によって生成するプラズマによって、ホル
ダ周りの空間に接する面に固着した堆積物を効果的に除
去することができる。しかも、第1の工程によるプラズ
マと第2の工程によるプラズマとによって、ガス拡散板
の孔の表裏両側からプラズマによる堆積物除去を行うこ
とができるので、当該孔内に固着した堆積物をも効果的
に除去することができる。
【0041】請求項3記載のクリーニング方法によれ
ば、反応容器内に窒素ガスおよび希ガスの少なくとも一
種から成る不活性ガスを更に導入して当該反応容器内の
ガス圧を制御することによって、上記第1の工程および
第2の工程における高周波放電条件をより最適化してよ
り高密度のプラズマを生成することが容易になる。
【0042】請求項4記載のCVD装置によれば、第1
のスイッチおよび第2のスイッチを切り換えることによ
って、一つの高周波電源を用いて、ガス拡散板の背後空
間とホルダ周りの空間とにクリーニングガスのプラズマ
を切り換えて生成することができる。その結果、ホルダ
周りの空間に接する面に固着した堆積物だけでなく、ガ
ス拡散板の孔内および背後空間に接する面に固着した堆
積物をも効果的に除去することができる。
【0043】請求項5記載のCVD装置によれば、高周
波電源と接地電位部との間に前者を負極側にして直列に
挿入された直流のバイアス電源を更に備えているので、
ガス拡散板またはホルダに負のバイアス電圧を印加する
ことができ、この負バイアス電圧を印加した物に対する
プラズマのエッチング作用およびスパッタ作用がより向
上するので、これらに固着した堆積物をより効果的に除
去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るCVD装置の一例を示す図であ
る。
【図2】従来のCVD装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 原料ガス供給装置 16 原料ガス 22 反応容器 26 ガス拡散板 28 孔 30 基板 32 ホルダ 36 絶縁物 44 クリーニングガス導入手段 48 クリーニングガス 54 高周波電源 60 プラズマ 62 絶縁物 66 第1のスイッチ 68 第2のスイッチ 70 プラズマ 72 直流バイアス電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスを反応容器内に設けられた多数
    の孔を有するガス拡散板を通して反応容器内に導入し
    て、同反応容器内に設けられたホルダ上の基板にCVD
    法によって薄膜を形成するCVD装置において、前記反
    応容器を接地しかつ前記ガス拡散板を反応容器から電気
    的に絶縁しておいて、前記反応容器内に生じる堆積物を
    溶かすクリーニングガスを反応容器内に導入しながら、
    前記ガス拡散板と反応容器との間に高周波電力を供給し
    て両者間に高周波放電によって前記クリーニングガスの
    プラズマを生成する第1の工程と、前記ガス拡散板およ
    び反応容器を接地しかつ前記ホルダを反応容器から電気
    的に絶縁しておいて、前記クリーニングガスを反応容器
    内に導入しながら、前記ホルダと前記反応容器およびガ
    ス拡散板との間に高周波電力を供給してホルダと反応容
    器およびガス拡散板との間に高周波放電によって前記ク
    リーニングガスのプラズマを生成する第2の工程とを備
    えることを特徴とするCVD装置のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 原料ガスを反応容器内に設けられた多数
    の孔を有するガス拡散板を通して反応容器内に導入し
    て、同反応容器内に設けられたホルダ上の基板にCVD
    法によって薄膜を形成するCVD装置において、前記反
    応容器を接地しかつ前記ガス拡散板を反応容器から電気
    的に絶縁しておいて、前記反応容器内に生じる堆積物を
    溶かすクリーニングガスを反応容器内に導入しながら、
    前記ガス拡散板と反応容器との間に高周波電力を供給し
    て両者間に高周波放電によって前記クリーニングガスの
    プラズマを生成する第1の工程と、前記反応容器および
    ホルダを接地しかつ前記ガス拡散板を反応容器から電気
    的に絶縁しておいて、前記クリーニングガスを反応容器
    内に導入しながら、前記ガス拡散板と前記反応容器およ
    びホルダとの間に高周波電力を供給してガス拡散板と反
    応容器およびホルダとの間に高周波放電によって前記ク
    リーニングガスのプラズマを生成する第2の工程とを備
    えることを特徴とするCVD装置のクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 前記反応容器内に窒素ガスおよび希ガス
    の少なくとも一種から成る不活性ガスを更に導入して当
    該反応容器内のガス圧を制御する請求項1または2記載
    のCVD装置のクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 原料ガスを反応容器内に設けられた多数
    の孔を有するガス拡散板を通して反応容器内に導入し
    て、同反応容器内に設けられたホルダ上の基板にCVD
    法によって薄膜を形成するCVD装置において、前記反
    応容器を接地しかつ前記ホルダおよび前記ガス拡散板を
    当該反応容器から電気的に絶縁しており、かつ、前記反
    応容器内に生じる堆積物を溶かすクリーニングガスを当
    該反応容器内に導入するクリーニングガス導入手段と、
    一方の出力端が接地された高周波電源と、前記ガス拡散
    板を少なくとも接地電位部と前記高周波電源の他方の出
    力端につながるラインとの間で切り換える第1のスイッ
    チと、前記ホルダを少なくとも前記高周波電源の他方の
    出力端につながるラインと開放部との間で切り換える第
    2のスイッチとを備えることを特徴とするCVD装置。
  5. 【請求項5】 前記高周波電源と接地電位部との間に前
    者を負極側にして直列に挿入された直流バイアス電源を
    更に備える請求項4記載のCVD装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004193509A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Watanabe Shoko:Kk シャワーノズル及び成膜装置
JP2008153314A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Tokyo Electron Ltd 基板載置台、基板載置台の製造方法、基板処理装置、流体供給機構
JP2008283217A (ja) * 2008-08-11 2008-11-20 Tokyo Electron Ltd 処理装置およびそのクリーニング方法
US8336488B2 (en) 2007-11-30 2012-12-25 Advanced Micro-Fabrication Equipment, Inc. Asia Multi-station plasma reactor with multiple plasma regions

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