JPH11126110A - 移動装置 - Google Patents
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- JPH11126110A JPH11126110A JP9289777A JP28977797A JPH11126110A JP H11126110 A JPH11126110 A JP H11126110A JP 9289777 A JP9289777 A JP 9289777A JP 28977797 A JP28977797 A JP 28977797A JP H11126110 A JPH11126110 A JP H11126110A
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- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02N—ELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H02N1/00—Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
- H02N1/002—Electrostatic motors
- H02N1/006—Electrostatic motors of the gap-closing type
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- Control Of Position Or Direction (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
動して高精度に位置決めすることが可能な移動装置を提
供する。 【解決手段】移動対象物6と、この移動対象物の中心軸
Pに対して対称に配置され、移動対象物を平行移動自在
に支持する板状バネ20,24と、移動対象物を移動さ
せるためのX方向駆動用及びY方向駆動用アクチュエー
タ22,16とを備えており、板状バネは、夫々、移動
対象物を移動した際に作用する曲げ力に対する剛性が小
さく、且つ、移動対象物を移動した際に作用する圧縮力
及び引っ張り力に対する剛性が大きくなっている。
Description
ーブ顕微鏡及びこれを応用した走査機構に用いられ、移
動対象物を所定方向に正確に移動して高精度に位置決め
するための移動装置に関する。
図8に示すように、固定ベース2から垂直方向(Z方
向)に延出した平行バネ4に支持された移動対象物6
(例えば、走査型プローブ顕微鏡や走査型レーザー顕微
鏡等に用いられるステージ)に所定の押圧力Fを加える
ことによって、移動対象物6を例えばX方向(Z方向に
直交する方向)に所定距離だけ平行移動させることがで
きる装置が知られている(以下、第1の従来技術とい
う)。
報には、図9に示すように、固定ベース2から延出した
4つの板バネ8によってX方向に移動自在に支持された
移動対象物6に対して圧電体10を介して押圧力を加え
ることによって、移動対象物6をX方向に所定距離だけ
平行移動させることができる装置が知られている(以
下、第2の従来技術という)。
従来技術では、移動対象物6を移動させた際に平行バネ
4に作用する曲げ力によって、平行バネ特有の沈み込み
が生じ、このときの沈み込み量ΔZに対応して、移動対
象物6は、移動方向とは異なる方向(Z方向)に変位し
てしまうといった問題がある。特に高精度な移動制御を
要求される装置では、このような沈み込みが生じると、
移動対象物6を高精度に位置決めすることが困難になっ
てしまう。
を移動させた際、この移動対象物6の両側に配置された
板バネ8には、夫々、曲げ力だけで無く引っ張り力も同
時に作用するため、板バネ8の弾性変形量が小さくな
り、この結果、移動対象物6の移動範囲が狭く限定され
てしまうといった問題がある。
に成されており、その目的は、移動対象物を所定方向に
必要な量だけ正確に移動して高精度に位置決めすること
が可能な移動装置を提供することにある。
るために、本発明の移動装置は、移動対象物と、この移
動対象物に対する固定ベースと、前記移動対象物の中心
軸に対して対称に配置され、前記移動対象物を平行移動
自在に係合する弾性部材と、この弾性部材の一端が係合
し、他端が前記固定ベースと係合する前記移動対象物を
移動させるためのアクチュエータとを備えている。
した後、この原理を応用した各実施の形態に係る移動装
置について、添付図面を参照して説明する。図1(a)
には、沈み込みや曲げ力及び引っ張り力を生じること無
く、移動対象物6を所定方向に必要な量だけ正確に平行
移動させて高精度に位置決めするための基本原理が示さ
れている。
対象物6は、その両側が中心軸Pに対して対称に配置さ
れた弾性部材によって平行移動自在に支持されており、
この移動対象物6に押圧力が作用しない限り、移動対象
物6は、常時、一定位置(以下、初期位置という)に弾
性的に保持されるようになっている。
例として、中央部分が一部中抜きされた中抜き部12a
を有する板状バネ12が用いられており、これら板状バ
ネ12を介して移動対象物6は、固定ベース14に弾性
的に支持されている。なお、板状バネ12の下端部12
bは、他の部位に固定されること無くフリーな状態とな
っている。
6に所定の押圧力Fを加えた際、図中点線で示すよう
に、一方の板状バネ12の中抜き部12aが拡大し同時
に他方の板状バネ12の中抜き部12aが縮小すること
によって、板状バネ12の曲げ量に対応して下端部12
aが、移動対象物6方向に引き上げられるため、移動対
象物6は、沈み込みを生じること無く、同一平面内にお
いて常に平行移動することになる。なお、押圧力Fを解
除すれば、移動対象物6は、板状バネ12の弾性力によ
って、初期位置に平行移動して戻される。
した具体的原理の構成が示されている。具体的原理にお
いて、移動対象物6の矢印X方向に沿った両側には、夫
々、上述した基本原理と同様の作用効果を奏する弾性部
材が、中心軸Pに対して対称に配置されており、移動対
象物6は、これら弾性部材を介してアクチュエータ(例
えば、圧電体)16(以下、Y方向駆動用アクチュエー
タという)に支持されている。なお、Y方向駆動用アク
チュエータ16は、夫々、固定ベース18に固定されて
おり、移動対象物6を矢印Y方向に移動させることがで
きるようになっている。
一例として、矢印Y方向に沿って延出し且つその中央部
分が矢印Y方向に沿って一部中抜きされた中抜き部20
aを有する板状バネ20が用いられており、これら板状
バネ20を介して移動対象物6は、Y方向駆動用アクチ
ュエータ16に支持されている。
6の中心軸Pを通って矢印X方向と平行に延出している
X中心線Lxに対して対称に延在している。このような
板状バネ20は、移動対象物6を矢印X方向に移動した
際に作用する曲げ力に対する剛性が小さく、且つ、移動
対象物6を矢印Y方向に移動した際に作用する圧縮力及
び引っ張り力に対する剛性が大きくなっている。
圧力で移動対象物6を矢印X方向に移動させた場合、各
々の板状バネ20には、矢印X方向の曲げ力が作用する
が、この曲げ力に対する板状バネ20の剛性が小さいた
め、板状バネ20は、夫々、移動対象物6に加えられた
押圧力に対応して円滑に弾性変形する。この場合、各々
の板状バネ20は、図1(a)で説明した基本原理と同
様に、一方の板状バネ20の中抜き部20aが拡大し同
時に他方の板状バネ20の中抜き部20aが縮小する。
この結果、移動対象物6は、沈み込みを生じること無
く、同一平面(XY平面)内において矢印X方向に円滑
に平行移動する。なお、押圧力を解除すれば、移動対象
物6は、板状バネ20の弾性力によって初期位置に戻さ
れる。
ュエータ16を駆動させて伸張させると、この伸張運動
が各々の板状バネ20を介して移動対象物6に伝達され
ることによって、移動対象物6を矢印Y方向に平行移動
させることができる。
6の伸張運動によって板状バネ20には、矢印Y方向の
圧縮力及び引っ張り力が作用するが、このような圧縮力
及び引っ張り力に対する板状バネ20の剛性が大きいた
め、板状バネ20は、夫々、弾性変形すること無く、Y
方向駆動用アクチュエータ16の伸張運動をそのまま移
動対象物6に伝達する。この結果、移動対象物6は、ア
クチュエータ16の伸張量に対応(一致)した量だけ正
確に同一平面(XY平面)内において矢印Y方向に平行
移動する。
伸張させた後、逆に、Y方向駆動用アクチュエータ16
を縮小させれば、移動対象物6を初期位置方向に平行移
動させて戻すことができる。
象物を所定方向に必要な量だけ正確に平行移動させて高
精度に位置決めすることができる。次に、上述した原理
を応用した本発明の第1の実施の形態に係る移動装置に
ついて、図2を参照して説明する。
た原理と同一の構成には、同一符号を付して、その説明
を省略する。図2に示すように、本実施の形態の移動装
置は、2軸方向に移動対象物6を移動制御できるように
構成されており、簡単に説明すると、上記の具体的原理
(図1(b)参照)の構成を移動対象物6の矢印X方向
及びY方向に沿った両側(即ち、図面の上下左右)に対
称に配置している。
構成は、既に図1(b)で説明したので、同一符号を付
して、その説明を省略すると共に、以下の構成の説明で
は、移動対象物6の矢印Y方向に沿った両側の構成の説
明に止める。
方向に沿った両側には、夫々、上述した原理(図1参
照)と同様の作用効果を奏する弾性部材が、中心軸Pに
対して対称に配置されており、移動対象物6は、これら
弾性部材を介してアクチュエータ(例えば、圧電体)2
2(以下、X方向駆動用アクチュエータという)に支持
されている。なお、X方向駆動用アクチュエータ22
は、夫々、固定ベース18に固定されていると共に、Y
方向駆動用アクチュエータ16と同一の形状及び機能を
有しており、移動対象物6を矢印X方向に移動させるこ
とができるようになっている。
一例として、矢印X方向に沿って延出し且つその中央部
分が矢印X方向に沿って一部中抜きされた中抜き部24
aを有する板状バネ24が用いられており、これら板状
バネ24を介して移動対象物6は、X方向駆動用アクチ
ュエータ22に支持されている。
バネ20と同一の形状及び機能を有している。即ち、板
状バネ24は、夫々、移動対象物6の中心軸Pを通って
矢印Y方向と平行に延出しているY中心線Lyに対して
対称に延在している。また、板状バネ24は、移動対象
物6を矢印Y方向に移動した際に作用する曲げ力に対す
る剛性が小さく、且つ、移動対象物6を矢印X方向に移
動した際に作用する圧縮力及び引っ張り力に対する剛性
が大きくなっている。
は、矢印X方向及びY方向の両側に夫々配置された板状
バネ20,24によって、常時、一定位置(以下、初期
位置という)に弾性的に保持されることになり、例えば
各々のY方向駆動用アクチュエータ16を駆動させて変
位させると、この変位運動(伸縮運動力や伸縮量)が各
々の板状バネ20を介して移動対象物6に伝達される。
6の例えば伸張運動によって板状バネ20には、矢印Y
方向の圧縮力及び引っ張り力が作用するが、このような
圧縮力及び引っ張り力に対する板状バネ20の剛性が大
きいため、板状バネ20は、夫々、若干の弾性変形をす
るものの、Y方向駆動用アクチュエータ16の伸張運動
をほぼそのまま移動対象物6に伝達する。
った両側の板状バネ24には、矢印Y方向の曲げ力が作
用するが、この曲げ力に対する板状バネ24の剛性が小
さいため、板状バネ24は、夫々、移動対象物6に加え
られた伸張運動に対応して円滑に弾性変形する。この場
合、各々の板状バネ24は、図1(a)で説明した基本
原理と同様に、一方の板状バネ24の中抜き部24aが
拡大し同時に他方の板状バネ24の中抜き部24aが縮
小する。
じること無く、また、移動方向に圧縮力及び引っ張り力
の影響を受け難くなり、Y方向駆動用アクチュエータ1
6の伸張量に対応(一致)した量だけ正確に、同一平面
(XY平面)内において矢印Y方向に円滑に平行移動す
る。
駆動させて伸張させた場合も、上記同様の動作に従っ
て、移動対象物6は、沈み込みを生じること無く、X方
向駆動用アクチュエータ22の伸張量に対応(一致)し
た量だけ正確に、同一平面(XY平面)内において矢印
X方向に円滑に平行移動する。
びX方向駆動用アクチュエータ22を選択的に伸張させ
た後、これらY方向駆動用アクチュエータ16及びX方
向駆動用アクチュエータ22を選択的に縮小させれば、
移動対象物6を初期位置方向に平行移動させて戻すこと
ができる。
元方向(XY方向)に必要な量だけ正確に平行移動させ
て高精度に位置決めすることが可能な移動装置を実現す
ることができる。
動装置について、図3を参照して説明する。なお、本実
施の形態の説明に際し、第1の実施の形態と同一の構成
には、同一符号を付して、その説明を省略する。
置には、移動対象物6の矢印X方向及びY方向(即ち、
2軸方向)の移動量を拡大するための拡大機構が設けら
れている。
一例として、移動対象物6の矢印X方向の移動量を拡大
するように、移動対象物6の両側にY中心線Lyに沿っ
て延出したX方向拡大アーム26と、移動対象物6の矢
印Y方向の移動量を拡大するように、移動対象物6の両
側にX中心線Lxに沿って延出したY方向拡大アーム2
8とを備えている。
が板状バネ24に一体的に接続されており、その他端が
ヒンジ部30を介して固定ベース18に一体的に接続さ
れている。
26の他端の寸法を縮小するように絞り込んで形成され
ており、このヒンジ部30を中心に、X方向拡大アーム
26を所定方向に旋回させることができるようになって
いる。
は、X方向拡大アーム26の一端と他端との間に配置さ
れており、X方向拡大アーム26の側面をY中心線Ly
に直交する方向、即ち、X中心線Lx方向に押圧するこ
とによって、X方向拡大アーム26をヒンジ部30を中
心に旋回させることができるようになっている。
の一端が板状バネ20に一体的に接続されており、その
他端がヒンジ部32を介して固定ベース18に一体的に
接続されている。
28の他端の寸法を縮小するように絞り込んで形成され
ており、このヒンジ部32を中心に、Y方向拡大アーム
28を所定方向に旋回させることができるようになって
いる。
は、Y方向拡大アーム28の一端と他端との間に配置さ
れており、Y方向拡大アーム28の側面をX中心線Lx
に直交する方向、即ち、Y中心線Ly方向に押圧するこ
とによって、Y方向拡大アーム28をヒンジ部32を中
心に旋回させることができるようになっている。
6は、夫々、機械的に許容できる範囲で可能な限りヒン
ジ部32に近接した位置に配置することが好ましい。な
ぜなら、Y方向駆動用アクチュエータ16をヒンジ部3
2に近接配置することによって、Y方向拡大アーム28
の一端(具体的には、Y方向拡大アーム28と板状バネ
20との接続端)の変位量(即ち、ヒンジ部32を中心
にしたY方向拡大アーム28の一端の旋回量)は、てこ
の原理に基づいて拡大され、Y方向駆動用アクチュエー
タ16の伸張量よりも大きくすることができるからであ
る。
タ22は、夫々、機械的に許容できる範囲で可能な限り
ヒンジ部30に近接した位置に配置することが好まし
い。なぜなら、X方向駆動用アクチュエータ22をヒン
ジ部30に近接配置することによって、X方向拡大アー
ム26の一端(具体的には、X方向拡大アーム26と板
状バネ24との接続端)の変位量(即ち、ヒンジ部30
を中心にしたX方向拡大アーム26の一端の旋回量)
は、てこの原理に基づいて拡大され、X方向駆動用アク
チュエータ22の伸張量よりも大きくすることができる
からである。
よってY方向拡大アーム28の側面に直接押圧力を作用
させると、この押圧力が作用したY方向拡大アーム28
の側面に局所的な応力集中が生じて、Y方向拡大アーム
28の側面が局部的に変形してしまう場合がある。この
ような変形が生じると、それ以降のY方向拡大アーム2
8に対する旋回制御が正確に行うことができなくなって
しまう。
態を回避するように、Y方向拡大アーム28のヒンジ部
32に近接した位置に、このY方向拡大アーム28の材
質よりも硬い材料(例えば、焼き入れ材など)で形成さ
れたピン34を圧入し、このピン34に対してY方向駆
動用アクチュエータ16の押圧力を作用させるように構
成している。
クチュエータ16の押圧力をピン34に作用すると、こ
のピン34に作用した押圧力は、ピン34の周囲に分散
する形でY方向拡大アーム28に伝達される。このた
め、Y方向拡大アーム28の側面に局所的な応力集中は
生じない。
拡大アーム26のヒンジ部30に近接した位置にも、こ
のX方向拡大アーム26の材質よりも硬い材料(例え
ば、焼き入れ材など)で形成されたピン36が圧入さ
れ、このピン36に対してX方向駆動用アクチュエータ
22の押圧力を作用させるように構成している。
断面円形のものを採用しているが、局所的な応力集中を
防止することができれば、任意の形状(例えば、楕円
形、半円形など)を適用することが可能である。
方向駆動用アクチュエータ16を駆動させて伸張させる
と、この伸張運動(伸張運動力や伸張量)は、ピン34
を介してY方向拡大アーム28に伝達される。
用アクチュエータ16の押圧力は、ピン34の周囲に分
散する形でY方向拡大アーム28に伝達されるため、Y
方向拡大アーム28は、その側面に局所的な応力集中を
生じること無く、てこの原理に基づいて、ヒンジ部32
を中心にY方向駆動用アクチュエータ16の伸張量より
も大きく旋回する。
20を介して移動対象物6に伝達される。この場合、板
状バネ20は、夫々、Y方向拡大アーム28の旋回運動
に伴って弾性変形し、その中抜き部20aがY方向拡大
アーム28の旋回方向に沿って拡大するため、Y方向拡
大アーム28の旋回運動は、板状バネ20を介して移動
対象物6をY方向に平行移動させるための直線運動に変
換される。
22を駆動させて伸張させると、この伸張運動(伸張運
動力や伸張量)は、ピン36を介してX方向拡大アーム
26に伝達される。
用アクチュエータ22の押圧力は、ピン36の周囲に分
散する形でX方向拡大アーム26に伝達されるため、X
方向拡大アーム26は、その側面に局所的な応力集中を
生じること無く、てこの原理に基づいて、ヒンジ部30
を中心にX方向駆動用アクチュエータ22の伸張量より
も大きく旋回する。
24を介して移動対象物6に伝達される。この場合、板
状バネ24は、夫々、X方向拡大アーム26の旋回運動
に伴って弾性変形し、その中抜き部24aがX方向拡大
アーム26の旋回方向に沿って拡大するため、X方向拡
大アーム26の旋回運動は、板状バネ24を介して移動
対象物6をX方向に平行移動させるための直線運動に変
換される。
板状バネ20の動作は、第1の実施の形態と同様である
ため、その説明は省略する。本実施の形態によれば、拡
大機構によって移動対象物の平行移動量を所定方向に必
要な量だけ拡大して高精度に位置決めすることが可能な
移動装置を実現することができる。
動装置について、図4及び図5を参照して説明する。な
お、本実施の形態の説明に際し、第1及び第2の実施の
形態と同一の構成には、同一符号を付して、その説明を
省略する。
を矢印XYZ方向(三次元方向、即ち、3軸方向)に移
動することができるように構成されている。このような
構成を実現するために、本実施の形態の移動装置は、そ
の一例として、第2の実施の形態を改良する形で構成さ
れている。
形態では、板状バネ20,24(図3参照)の代わり
に、これらをX方向拡大アーム26、Y方向拡大アーム
28及び移動対象物6よりも肉薄に形成した薄板状バネ
20´,24´が適用されている。
て延出し且つその中央部分が矢印Y方向に沿って中抜き
された中抜き部20a´が形成されている。この場合、
薄板状バネ20´は、換言すると、中抜き部20a´を
構成するように棒状バネを屈曲して構成されたものと言
える。
物6を矢印X方向及びZ方向に移動した際に作用する曲
げ力に対する剛性が小さく、且つ、移動対象物6を矢印
Y方向に移動した際に作用する圧縮力及び引っ張り力に
対する剛性が大きくなっている。
て延出し且つその中央部分が矢印X方向に沿って中抜き
された中抜き部24a´が形成されている。この場合、
薄板状バネ24´は、換言すると、中抜き部24a´を
構成するように棒状バネを屈曲して構成されたものと言
える。
物6を矢印Y方向及びZ方向に移動した際に作用する曲
げ力に対する剛性が小さく、且つ、移動対象物6を矢印
X方向に移動した際に作用する圧縮力及び引っ張り力に
対する剛性が大きくなっている。
´を適用することによって、移動対象物6は、常時、同
一位置に弾性的に支持された状態となるため、移動対象
物6に矢印Z方向の押圧力を与えた場合、これら薄板状
バネ20´,24´が夫々同様に弾性変形して円滑に曲
がるため、移動対象物6を矢印Z方向に正確且つ円滑に
平行移動させることが可能となる。
及びY方向の押圧力を与えた場合、これら薄板状バネ2
0´,24´が弾性変形して円滑に曲がるため、移動対
象物6を矢印X方向及びY方向に円滑に移動させること
が可能となる。但し、薄板状バネ20´,24´は、夫
々、薄肉形状を成しているため、移動対象物6を矢印X
方向及びY方向に移動する際、矢印Z方向に沈み込みが
生じる場合がある。
て、矢印Z方向への沈み込みを生じること無く、同一平
面(XY平面)内において移動対象物6を平行移動させ
るように、上述した基本原理(図1(a)参照)と同様
の作用効果を奏する弾性部材が移動対象物6の中心軸P
に対して対称に(本実施の形態では、その一例として、
移動対象物6の四隅に)配置されている。
一例として、矢印Z方向に沿って延出し且つその中央部
分が矢印Z方向に沿って一部中抜きされた中抜き部38
aを有した肉薄の薄板状バネ38が用いられている。こ
の場合、薄板状バネ38は、換言すると、中抜き部38
aを構成するように棒状バネを屈曲して構成されたもの
と言える。
矢印X方向及びY方向に移動した際に作用する曲げ力に
対する剛性が小さく、且つ、移動対象物6を矢印Z方向
に移動した際に作用する圧縮力及び引っ張り力に対する
剛性が大きくなっている。
が移動対象物6に接続され、その他端が後述するZ方向
駆動用アクチュエータ42を介して固定ベース18に接
続されており、これら薄板状バネ38を介して移動対象
物6は、固定ベース18に弾性的に支持されている。な
お、薄板状バネ38の下端部38bは、他の部位に固定
されること無くフリーな状態となっており、1枚の連結
部材40を介して互いに連結されている。
方向駆動用アクチュエータ42の一端と接続され、Z方
向駆動用アクチュエータの他端は、弾性部材(薄板状バ
ネ38、連結部材40)を介して移動対象物6に固定さ
れている。
6を矢印X方向又はY方向に移動した際、図5中実線で
示すように、一方の薄板状バネ38の中抜き部38aが
拡大し同時に他方の薄板状バネ38の中抜き部38aが
縮小することによって、薄板状バネ38の曲げ量に対応
して下端部38bが、図5中二点鎖線の位置から実線で
示す位置まで移動対象物6方向に引き上げられるため、
移動対象物6は、沈み込みを生じること無く、同一平面
(XY平面)内において常に平行移動することになる。
用アクチュエータ42(例えば、圧電体)は、夫々、移
動対象物6の四隅近傍の固定ベース18に固定されてお
り、薄板状バネ38の他端を矢印Z方向に押圧すること
ができるようになっている。
2を伸張させて薄板状バネ38の他端に押圧力を加える
と、薄板状バネ38には、矢印Z方向の圧縮力及び引っ
張り力が作用するが、このような圧縮力及び引っ張り力
に対する薄板状バネ38の剛性が大きいため、薄板状バ
ネ38は、夫々、弾性変形すること無く、Z方向駆動用
アクチュエータ42の伸張運動をそのまま移動対象物6
に伝達する。
ネ20´,24´には、夫々、矢印Z方向の曲げ力が作
用するが、この曲げ力に対する薄板状バネ20´,24
´の剛性が小さくなっているため、薄板状バネ20´,
24´は、夫々、移動対象物6に加えられた伸張運動に
対応して円滑に弾性変形する。
0´,24´によって常に同一位置に弾性的に支持され
た状態を維持しつつ、Z方向駆動用アクチュエータ42
の伸張量に対応(一致)した量だけ正確に矢印Z方向に
円滑に平行移動する。
形態と同様であるため、その説明を省略する。本実施の
形態によれば、移動対象物を三次元方向に必要な量だけ
正確に平行移動させて高精度に位置決めすることが可能
な移動装置を実現することができる。
の改良として説明したが、第1の実施の形態の改良とす
る形で構成することもできる。この場合には、例えば、
板状バネ20,24を本実施の形態の薄板状バネ20
´,24´と同様に形成すると共に、本実施の形態と同
様の作用効果を奏する弾性部材並びにZ方向駆動用アク
チュエータ42を移動対象物6の中心軸Pに対して対称
に配置すれば良い。
構成に限定されることは無く、新規事項を追加しない範
囲で種々変更することが可能である。第2及び第3の実
施の形態において、移動対象物6を1軸方向(例えば、
矢印Y方向)にだけ移動させることを目的とするのであ
れば、図6に示すように、板状バネ24及び薄板状バネ
24´を直接固定ベース18に一体的に接続させること
によって、沈み込みを生じること無く、移動対象物6を
矢印Y方向に必要な量だけ平行移動させて高精度に位置
決めすることが可能となる。
図7に示すように、板状バネ20,24、並びに、薄板
状バネ20´,24´を夫々非対称に延在させたいわゆ
る屈曲状バネとして構成しても上記各実施の形態の作用
効果を実現することが可能である。
る。 (1) 移動対象物と、この移動対象物に対する固定ベ
ースと、前記移動対象物の中心軸に対して対称に配置さ
れ、前記移動対象物を平行移動自在に係合する弾性部材
と、この弾性部材の一端が係合し、他端が前記固定ベー
スと係合する前記移動対象物を移動させるためのアクチ
ュエータとを備えていることを特徴とする移動装置。 (2) 前記移動対象物と係合する前記弾性部材は、前
記移動対象物の一方向に2つ、この一方向に直交する他
方向に2つ設けられており、前記弾性部材は、前記移動
対象物より薄く成形されていることを特徴とする上記
(1)に記載の移動装置。 (3) 前記移動対象物の移動量を拡大するように、前
記移動対象物の中心軸に対して対称に配置され、前記弾
性部材を介して前記移動対象物に接続された拡大アーム
を備えており、この拡大アームは、前記アクチュエータ
の変位量を拡大して前記移動対象物に伝達することによ
って、前記移動対象物の移動量を拡大させることを特徴
とする上記(1)又は(2)に記載の移動装置。 (4) 前記拡大アームは、棒状の部材であり、一端が
前記弾性部材と係合し、他端が前記固定ベースと係合し
ており、前記アクチュエータは、前記拡大アームの延出
方向に直交する方向から前記拡大アームを押圧すること
を特徴とする上記(3)に記載の移動装置。 (5) 前記移動対象物、前記固定ベース、前記弾性部
材及び前記拡大アームは、同一材料で一体成形されてい
ることを特徴とする上記(3)又は(4)に記載の移動
装置。 (6) 移動対象物と、この移動対象物の中心軸に対し
て対称に配置され、前記移動対象物を平行移動自在に支
持する弾性部材と、前記移動対象物を移動させるための
アクチュエータとを備えており、前記弾性部材は、前記
移動対象物を移動した際に作用する曲げ力に対する剛性
が小さく、且つ、前記移動対象物を移動した際に作用す
る圧縮力及び引っ張り力に対する剛性が大きくなってい
ることを特徴とする移動装置。 (7) 前記移動対象物の移動量を拡大するように、前
記移動対象物の中心軸に対して対称に配置され、前記弾
性部材を介して前記移動対象物に接続された拡大アーム
を備えており、この拡大アームは、前記アクチュエータ
の変位量を拡大して前記移動対象物に伝達することによ
って、前記移動対象物の移動量を拡大させることを特徴
とする上記(6)に記載の移動装置。 (8) 前記拡大アームは、棒状の部材であり、一端が
前記弾性部材と係合し、他端が前記固定ベースと係合し
ており、前記アクチュエータは、前記拡大アームの延出
方向に直交する方向から前記拡大アームを押圧すること
を特徴とする上記(7)に記載の移動装置。
に必要な量だけ正確に移動して高精度に位置決めするこ
とが可能な移動装置を提供することができる。
発明の具体的原理図。
成を示す図。
成を示す図。
動装置の構成を示す図、(b)は、同図(a)のb−b
線に沿う断面を矢印b方向から見た図。
明図。
示す図。
成を示す図。
示す図。
示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 移動対象物と、 この移動対象物に対する固定ベースと、 前記移動対象物の中心軸に対して対称に配置され、前記
移動対象物を平行移動自在に係合する弾性部材と、 この弾性部材の一端が係合し、他端が前記固定ベースと
係合する前記移動対象物を移動させるためのアクチュエ
ータとを備えていることを特徴とする移動装置。 - 【請求項2】 前記移動対象物と係合する前記弾性部材
は、前記移動対象物の一方向に2つ、この一方向に直交
する他方向に2つ設けられており、前記弾性部材は、前
記移動対象物より薄く成形されていることを特徴とする
請求項1に記載の移動装置。 - 【請求項3】 前記移動対象物の移動量を拡大するよう
に、前記移動対象物の中心軸に対して対称に配置され、
前記弾性部材を介して前記移動対象物に接続された拡大
アームを備えており、 この拡大アームは、前記アクチュエータの変位量を拡大
して前記移動対象物に伝達することによって、前記移動
対象物の移動量を拡大させることを特徴とする請求項1
又は2に記載の移動装置。
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JP28977797A JP3772005B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 移動装置及び移動装置を有する走査型プローブ顕微鏡 |
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-
1997
- 1997-10-22 JP JP28977797A patent/JP3772005B2/ja not_active Expired - Fee Related
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