JPH11124820A - 構築物用床版 - Google Patents

構築物用床版

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Publication number
JPH11124820A
JPH11124820A JP9286777A JP28677797A JPH11124820A JP H11124820 A JPH11124820 A JP H11124820A JP 9286777 A JP9286777 A JP 9286777A JP 28677797 A JP28677797 A JP 28677797A JP H11124820 A JPH11124820 A JP H11124820A
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JP
Japan
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curved
floor slab
male
female
face
Prior art date
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Pending
Application number
JP9286777A
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English (en)
Inventor
Nobuyasu Hagisawa
亘保 萩澤
Hiromitsu Ishikawa
博光 石川
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JAPAN ALUMINIUM FEDERATION
Furukawa Electric Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Altemira Co Ltd
MA Aluminum Corp
Original Assignee
JAPAN ALUMINIUM FEDERATION
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
Showa Aluminum Corp
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】橋桁等の構造材に対する荷重を減らし、容易に
形成できると共に、強固で破損しにくく維持管理を容易
にし得る床版を提供する。 【解決手段】複数のアルミ合金製の押出形材12を互い
に嵌合して連結される床版10であって、上記形材12
の一端面に雌型部20を、他端面に雄型部30を形成
し、上記雌型部20が上方の支点凸条22と、中央の湾
曲凹部26と、下方の係止凸条28とを有し、上記雄型
部30が上方の支点凹溝32と、中央の湾曲突部34を
形成する一対の湾曲突条35,36と、下方の係止凸条3
8とを有し、互いに隣接する形材12の支点凸条22を
支点凹溝32内に挿入し、雌・雄型部20,30を相対回
転させ湾曲凹部26内に湾曲突部34(35,36)を嵌合す
ると共に、雌・雄型部20,30の支点凸条22,38同
士を係止することにより、形材12同士を連結する。床
版10はボルトB,ナットNにて橋桁2に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁における複数
の橋桁同士間、或いは建物等における複数の梁同士間又
は桁同士間に掛け渡されて固定される構築物用床版に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、橋梁における橋脚間に架設され
る橋体60は、図8(A)に示すようにI形鋼からなる複
数の平行な橋桁62上に、鉄筋コンクリートからなる床
版64を固定し、この床版64上に防水層を介して図示
しないアスファルト舗装を敷設している。また、図8
(B)に示すように、複数の橋桁部分68を下面に一体に
形成した鉄筋コンクリート製の床版66からなる橋体6
5も広く採用されている。
【0003】一方、鉄骨構造のビル等では、図8(C)に
示すように、I形鋼からなる複数の平行な梁72間に、
鋼板を曲げ加工したデッキプレート74が掛け渡され、
その上に鉄筋コンクリート又はモルタルを敷設した床材
76を形成して、床版70としている。或いは、上記梁
72間に、予め成形されたPC(プレキャストコンクリ
ート)版を掛け渡し、固定して床版とすることも行われ
ている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】ところで、前記床版64,6
6は、鉄筋コンクリート製であるため、重量がかなり大
きい。このため、これらを支持する前記橋桁62や図示
しない橋脚も予め床版64等の荷重に十分耐えられる強
度の構造材が使用されている。また、前記デッキプレー
ト74を用いる床版70や、PC版もかなり重量である
ため、これらの荷重を支える梁72や桁・柱等の構造材
も大型のものが用いられている。
【0005】即ち、橋梁が本来支えるべき車両や人等、
或いは建物等が本来支えるべき内装物等以外に、床版が
橋桁や梁等の構造材に対しかなり大きな荷重を与えてい
る。更に、前記鉄筋コンクリート製の床版64等は、定
期的に欠損等の補修を行う等のメンテナンスが必要で、
構築物の維持管理のための労力も多大である。本発明
は、以上の従来の床版が抱える問題点を解決し、軽量で
構造体に対する所謂死荷重を減らし、容易に連結して形
成できると共に、強固で破損しにくく維持管理を容易に
し得る構築物用床版を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、床版を複数のアルミニウム合金製の押出形
材同士を互いに回転して嵌合することにより一体に形成
することに着想して成されたものである。即ち、本発明
の構築物用床版は、複数のアルミニウム合金製の押出形
材を互いに嵌合して連結される床版であって、上記押出
形材の一端面に雌型部を、他端面に雄型部を全長に渉っ
て形成し、上記雌型部が、該端面の一方の外側寄りにて
内向きに形成された支点凸条と、該端面の略中央に形成
した湾曲凹部と、該端面の他方の外側寄りに形成された
係止凸条とからなる断面を有し、上記雄型部が、該端面
の一方の外側寄りにて外向きに形成された支点凹溝と、
該端面の略中央に形成した湾曲突部と、該端面の他方の
外側寄りに形成された弾性変形可能な係止凸条とからな
る断面を有し、互いに隣接する押出形材の上記雌型部の
支点凸条を上記雄型部の支点凹溝内に挿入し、且つ雌・
雄両型部を相対的に回転させて上記湾曲凹部内に湾曲突
部を嵌合すると共に、雌・雄両型部の上記係止凸条同士
を互いに係止することにより、押出形材同士が互いに連
結される、ことを特徴とする。
【0007】これによれば、回転により雌・雄両型部を
容易に嵌合し、且つそれらの係止凸条同士の係止により
押出形材同士を強固に連結した床版を得ることができ
る。また、この床版を橋桁間に掛け渡し両端部で固定す
ると、押出形材間の連結部がガタ付いたり外れたりせ
ず、強固な床版にし得る。更に、床版の重量を著しく軽
量化できるため、床版を支持する橋桁等の構造材に過分
の荷重を与えず、構造材自体も小型・軽量化することが
可能となる。また、前記雄型部の湾曲突部が、互いに略
平行で弾性変形可能な一対の湾曲突条からなる構築物用
床版も含まれる。これによれば、各湾曲突条も弾性変形
可能になるため、対向する雌型部の湾曲凹部内に一層容
易に且つ緊密に嵌合することが可能となる。尚、上記各
湾曲突条は、上記支点凹溝を中心にして略同心円に沿っ
てカーブした曲率を有している。
【0008】更に、前記雌型部の湾曲凹部内の略中央
に、この湾曲凹部と同様に湾曲し且つ前記雄型部の一対
の湾曲突条の間に挿入されるカーブ突条を形成した構築
物用床版も含まれる。これによれば、雌型部の湾曲凹部
内の両側に、雄型部の各湾曲突条を嵌合すると共に、更
にこの一対の湾曲突条間に雌型部のカーブ突条が嵌合さ
れるので、押出形材同士の連結部が一層緻密な嵌合構造
となる。従って、押出形材同士の係る連結部に対し垂直
方向の剪断力が作用しても、十分抵抗することができ
る。尚、上記カーブ突条は、上記支点凸条を中心にして
略同心円に沿ってカーブした曲率を有し、該曲率は隣接
する一対の湾曲突条の各曲率の中間となる。
【0009】また、前記雌型部の係止凸条を該端面にお
いて内向きに形成し、この係止凸条が前記雄型部の隣接
する湾曲突条の外側面に形成された係止凸条と互いに係
止する構築物用床版も含まれる。これによれば、前記湾
曲突条自体の弾性変形により、前記雌・雄両型部の係止
凸条同士を互いに係止でき、且つ雌・雄両型部の各形状
を簡素化することができる。しかも、橋桁等の構造材に
先に固定された押出形材に対し、隣接する押出形材を回
転による嵌合と係止により容易且つ確実に連結すること
が可能となる。
【0010】更に、前記押出形材が、その押出方向に沿
った中空部を有すると共に、この中空部内に一方の外側
面に開口する底広凹溝を一体形成した構築物用床版も含
む。これによれば、床版を一層軽量化できると共に、該
床版を橋桁等に固定するためのボルトの頭を上記底広凹
溝内に挿入できるので、ボルト用の通し孔の穿設作業を
省略することもでき、床版の固定作業を容易化すること
ができる。更にまた、前記床版が、橋梁における複数の
橋桁同士間に掛け渡されるか、或いは建物等における複
数の梁同士間又は桁同士間に掛け渡されてボルト・ナッ
トにより固定される構築物用床版とすることも含まれ
る。この場合、床版を3本以上に橋桁等に跨って掛け渡
し、その床版の中間でも固定することも含まれる。尚、
本発明の床版は、複数の押出形材からなり、且つ床材
(版)として用いる全ての構築物、例えば住宅、テラス、
渡り廊下、或いは桟橋等にも適用され得る。
【0011】
【実施の形態】以下において本発明の実施に好適な形態
を図面と共に説明する。図1は、本発明の床版10を用
いた橋体1に関する。この橋体1は、図1(A)及び(B)
に示すように、橋梁の長手方向に沿って配設されたI形
鋼からなる複数の橋桁2,2と、これらの橋桁2,2間
の上方に掛け渡された床版10とからなり、この床版1
0の上方にアスファルト舗装層8が敷設される。上記橋
桁2は、上下の水平なフランジ4,4の中央を垂直なウ
ェブ6で繋いだ断面を有し、且つ互いに隣接する橋桁2
同士間は、約2.5メートルの中心間距離を有している。
尚、図1(B)において、橋桁2の上方のフランジ4上に
は、両側の各床版10,10の間隙を埋めるスぺーサ9
が、舗装層8内に埋設されている。
【0012】また、床版10を形成する複数の互いに連
結されたアルミニウム合金(以下、アルミと称する)製の
押出形材12は、断面が偏平な矩形で複数の中空部14
を有し、且つこの中空部14に沿う押出(長手)方向が橋
桁2と直角に配置される。更に、図1(B)及び図2に示
すように、床版10は各押出形材12の長手方法の両端
を各橋桁2の上方のフランジ4上に載置し、ボルトB・
ナットNにより固定される。尚、各押出形材12の長さ
は約2メートル余り、その断面は高さ約10cm、幅約2
5〜50cmの寸法で、約10〜15mmの肉厚を有してい
ると共に、JIS;6061−T5又はT6、或いは6
N01−T5又はT6等の展伸用アルミ合金材が使用さ
れる。
【0013】更に、図2に示すように、床版10を形成
する各押出形材12における中空部14の両端寄りに
は、通し孔16が穿設される。そして、前記ボルトBを
両端の開口部から中空部14に挿入し上記通し孔16を
通して、橋桁2の上方のフランジ4を貫通させ、ナット
Nと螺合する。これにて、床版10は、橋桁2,2間に
両端をボルトB・ナットNにより固定される。従って、
各押出形材12は、該中空部14に沿う押出方向の略全
長に沿って垂直方向の曲げモーメントを受ける。
【0014】また、各押出形材12は、互いの連結部1
8に沿う一端面に雌型部20を、他端面に雄型部30
を、それぞれ押出方向の全長に渉り一体に有している。
これらの雌・雄型部20,30は、追って後述する回転
嵌合と係止により、隣接する押出形材12同士を連結し
て連結部18を形成する。床版10の橋桁2上への固定
は、図3(A)に示すように、各押出形材12の両端から
各中空部14内にボルトBを挿入し、その雄ネジ部を通
し孔16内に貫通し、且つ橋桁2のフランジ4に明けた
通し孔5を貫通して垂下させ、これにナットNを締結す
ることにより行われる。この場合、押出形材12の熱膨
張及び収縮を考慮して、その通し孔16は、中空部14
の長手方向に沿った長孔とされる。
【0015】床版10を形成する各押出形材12の雌型
部20は、図3(B)に示すように、図示で左方の押出形
材12の端面13の上部(一方の外側寄り)から水平に延
びるフランジ21の先端に内向きに形成された支点凸条
22と、これに隣接する扇条24と、該端面13の略中
央にて斜め下向きにカーブする湾曲凹部26と、該端面
13の下部(他方の外側寄り)から水平に延びるフランジ
27の先端に外向きに形成された係止凸条28と、これ
に隣接する係止溝29とからなる断面を有する。上記湾
曲凹部26は支点凸条22を回転中心に形成されている
ため、その上下の内側面26a,26bの曲率は互いに
同心円を形成するように異なっている。
【0016】また、各押出形材12の雄型部30は、図
3(B)における右方の押出形材12の端面13における
上隅(一方の外側寄り)に外向きに形成された支点凹溝3
2と、該端面13の略中央において斜め上向きにカーブ
して突出する湾曲突部34と、該端面13の下隅(他方
の外側寄り)から突出する弾性変形可能なリブ37と、
その先端から上向き(内向き)に突出して形成した係止凸
条38とからなる断面を有する。上記支点凹溝32は、
断面が変形した略台形を呈し、前記雌型部20の支点凸
条22を回転可能に受入れるものである。また、湾曲突
部34は、互いに略平行な一対の弾性変形可能な湾曲突
条35,36とからなる。
【0017】図示で上方の湾曲突条35は大きな曲率の
ため急なカーブが付され、下方の湾曲突条36は小さな
曲率のため緩やかなカーブがそれぞれ付されている。上
記湾曲突条35,36の各基端部には、それらの弾性変
形を促すための小さな円弧溝39が形成されている。ま
た、湾曲突条35,36は、その弾性変形を利用して湾
曲凹部26内に嵌合保持される。このため、湾曲突条3
5の図示で上側の外側面35aの曲率は、湾曲凹部26
の上方の内側面26aの曲率に比べてやや小さく、湾曲
突条36の図示で下側の外側面36aの曲率は、湾曲凹
部26の下方の内側面26bの曲率に比べてやや大きく
設定されている。従って、これら湾曲突条35,36の
弾性力により湾曲突部34と湾曲凹部26との嵌合を容
易にすると共に、湾曲凹部26と湾曲突部34との弾性
的接触を確実にしている。
【0018】これらの雌・雄型部20,30による隣接
する押出形材12同士の連結は、以下のようにして行
う。図4(A)に示すように、左方の押出形材12を水平
にした状態で、雄型部30を下側にして約30度傾斜さ
せた右方の押出形材12を近付け、先ず雌型部20の支
点凸条22を雄型部30の支点凹溝32内に挿入する。
この状態で、雄型部30の一対の湾曲突条35,36
は、雌型部20における湾曲凹部26の上下の内側面2
6a,26bに接近又は接触可能となっている。そし
て、上記支点凸条22と支点凹溝32を回転中心とし
て、右方の押出形材12を図中の矢印方向に回転させ
る。
【0019】すると、雄型部30の湾曲突条35の外側
面35aはこれよりやや大きい曲率の内側面26aに沿
って、湾曲突条36の外側面36aはこれよりやや小さ
い曲率の内側面26bに沿って奥行き方向に接触しつ
つ、それぞれ湾曲凹部26内に挿入される。この場合、
外側面35aと内側面26a及び外側面36aと内側面
26bの各曲率は前記のように若干相違しているので、
互いに線接触となり湾曲突条35,36に弾性力を加え
つつ湾曲凹部26内に嵌合される。その結果、図4(B)
に示すように、湾曲突条35,36からなる湾曲突部3
4は、雌型部20の湾曲凹部26内に嵌合される。同時
に、雄型部30の係止凸条38はそのリブ37の弾性変
形を利用して、雌型部20の係止凸条28を乗り越え、
これに隣接する係止溝29内に進入する。この結果、両
係止凸条28,38は、互いに係止し合うと共に、左右
の押出形材12同士間には、図示のようにそれぞれの断
面を直線状にした連結部18が形成される。この連結操
作を複数の押出形材12に対して行うことで、押出形材
12の幅方向に沿って所望の長さを有する前記床版10
が形成される。
【0020】係る連結は、支点凸条22と支点凹溝32
を回転中心として、両押出形材12を相対的に回転させ
ることにより、雄型部30の湾曲突部34の湾曲突条3
5,36が雌型部20の湾曲凹部26内に弾性変形され
た状態で嵌合し、同時に雄型部30の係止凸条38が弾
性変形により雌型部20の係止凸条28に係止する。従
って、雌・雄型部20,30による連結は、容易且つ正
確な連結構造を隣接する押出形材12間に与える。しか
も、前記図3(A)に図示したように、橋桁2にボルト
B,ナットNで固定した後は、各連結部18における雄
型部30の係止凸条38は雌型部20の係止凸条28か
ら外れないため、強固な床版10を形成することができ
る。即ち、押出形材12間の連結部18に沿って垂直方
向の剪断力を受けても、雌・雄型部20,30は湾曲突
部34の各湾曲突条35,36が湾曲凹部26に対し弾
性変形された状態で嵌合することにより確実に2個所で
押出し形材12の押出(長手)方向に連続して接触するの
で、互いに協働して係る剪断力を吸収して支えることが
できる。
【0021】図5は床版10の異なる固定形態に関す
る。即ち、同図(A)に示すように、予め床版10を形成
する各押出形材12に対し、その下側(一方)の外側面に
開口する底広凹溝15を形成する函形部17を中空部1
4内の全長に一体に形成しておく。そして、図5(B)に
示すように、各底広凹溝15内に、両端からボルトBの
ボルト頭を挿入し、この状態で床版10を橋桁2上に近
付ける。次に、ボルトBの雄ネジ部を橋桁2上方のフラ
ンジ4の通し孔5に貫通させ、該フランジ4から垂下し
た雄ネジ部にナットNを締結して固定する。これによる
と、各押出形材12に対する前記通し孔16の穿設作業
も省略できる。尚、予めボルトBが底広凹溝15内で回
転しないように、そのボルト頭の6角又は4角の平行す
る2辺の寸法を選択することが望ましい。
【0022】図6は押出形材12同士の異なる連結形態
に関する。尚、以下においては前記と同じ要素や部分に
は、同じ符号か同様の符号を用いるものとする。図6
(A)において、右方の押出形材12の端面13には前記
と同じ雄型部30が形成されている。一方、左方の押出
形材12の端面13には前記湾曲凹部26の中央におい
てこの凹部26を上下に2分割するよう斜め下向きにカ
ーブして延びるカーブ突条40を付加した雌型部20′
が形成されている。このカーブ突条40は、雄・雌型部
30,20′が回転嵌合した際、図示のように雄型部3
0の各湾曲突条35,36間に僅かの隙間をおいて挿入
される。尚、カーブ突条40の鋭角となる基部にはその
弾性変形を促す小さな円弧溝41が形成されている。
【0023】従って、係る雄・雌型部30,20′の嵌合
による連結によれば、左右の押出形材12の連結部18
に沿い下向きの剪断力が加わっても、カーブ突条40に
よりこれを挟む湾曲突条35,36の動きが規制され
る。且つ、下部の係止凸条38は係止凸条28から外れ
にくくなるので、両形材12同士が共働し合って剪断力
に更に抵抗できる。更に、両形材12を左右方向に離間
させる外力にも十分耐えることもできる。この連結によ
り軽くて強固な床版10を得ることができる。
【0024】図6(B)において、左方の押出形材12の
端面13には、前記雌型部20のフランジ27の内側に
位置する湾曲凹部26の内側面26bに上(内)向きの係
止凸条42と係止溝44が形成された雌型部20″が形
成されている。一方、右方の押出形材12の端面13に
は、前記雄型部30の湾曲突条36の外側面36aに、
上記係止溝44内に進入して係止凸条42と係止する係
止凸条46が形成された雄型部30′が形成されてい
る。上記係止凸条46を有する湾曲突条36は、弾性変
形することが必須であるため、前記の各形態におけるも
のよりも比較的薄肉に形成される。尚、上記雌型部2
0″のフランジ27は、両形材12の回転嵌合に際して
も変形しない。
【0025】従って、係る雄・雌型部30′,20″の嵌
合による連結によれば、左右の押出形材12同士の連結
部18に沿って下向きの剪断力が加わっても、係止凸条
42,46同士の係止は一層深くなるので、両者が外れ
ることは殆んどない。且つ、両形材12を左右方向に離
間させる外力にも十二分耐えることもできる。更に、図
示で左方の押出形材12を橋桁2等に予め固定した後、
右方の押出形材12を嵌合して連結できるので、現場に
おいて床版10を容易に形成できる。よって、この連結
によると、軽量で一層強固な床版10を容易に得ること
ができる。
【0026】図7は床版10を形成する押出形材12同
士の更に異なる連結形態に関する。図7(A)において、
左方の押出形材12の端面13には前記と同じ雌型部2
0が形成されている。一方、右方の押出形材12の端面
13には、前記雄型部30の湾曲突部34全体の断面に
相当する湾曲突部54と、前記同様の支点凹溝52、リ
ブ55、及び係止凸条56とを有する雄型部50が形成
されている。尚、上記湾曲突部54の両側面と雌型部2
0の湾曲凹部26との間には、湾曲突部54の進入に支
障ない程度の隙間が設定される。
【0027】従って、係る雄・雌型部50,20の嵌合に
よる連結によれば、左右の押出形材12の連結部18に
沿って下向きの剪断力が加わっても、形材12同士の連
結部18に無垢の湾曲突部54が位置するため、下部の
係止凸条56は係止凸条28から外れにくくなるので、
両形材12同士が共働し合って剪断力に十分対抗でき
る。しかも、両形材12を左右方向に離間させる外力に
も十分耐えられる。従って、この連結によっても軽量で
一層強固な床版10を得ることができる。尚、図7(B)
に示すように、上記雄型部50の湾曲突部54における
断面の中央に、この突部54とほぼ相似形の中空部58
を押出形材12の全長に形成した雄型部50′としても
良い。これにより、押出形材12及び床版10を軽量化
し、且つ形材12同士の連結部18を上記と同様に強固
に形成することができる。
【0028】本発明は、以上に説明した各形態に限定さ
れるものではない。前記橋桁2を例えば梁や桁等に置き
換えた場合、前記各床版10はビルや住宅等の鉄骨構造
物における床版として十分活用できることは明白であ
る。また、湾曲突部を湾曲凹部内により深く嵌合させる
ことにより、複数の形材全体が緩くカーブした床版を形
成でき、例えばアーチ橋に活用することもできる。更
に、前記押出形材12の中空部14の断面は矩形であっ
たが、これを二等辺三角形や台形の断面とし、且つ押出
形材12の断面の長手方向に沿って交互に逆向きに配置
することにより、トラス構造を形成するようにすること
もできる。
【0029】また、押出形材はその上方の外側面が平坦
に連なっていれば、断面全体に渉って中空部を形成する
必要はなく、例えば複数の断面矩形等の中空部を間隔を
置いて一体に形成した形材や、平坦な上方の外側面を形
成する上壁板の下側から断面逆T形のリブを多数本一体
に垂下したオープン形材を用いることもできる。加え
て、各床版10は前記のように、それを形成する各押出
形材12が橋桁2,2間に直交するように配設される形
態に限らず、橋桁や梁同士に直角方向や斜め方向に結合
される小桁や大引等の構造材同士の間にその両端や中間
を固定して、橋桁2や梁等と平行としたり、或いは傾斜
させて固定することもできる。尚、前記橋桁2のフラン
ジ4の上面に合成ゴム等のシートを敷設して、その上に
床版10を固定することにより、振動を緩和すると共
に、各床版10の両端等におけるボルトBの固定部付近
を保護することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上において説明した本発明の構築物用
床版は、アルミ合金製の複数の押出形材同士を回転嵌合
と係止により容易且つ強固に連結して一体化したので、
橋桁や梁等の構造材に加わる荷重を低減でき、ガタ付き
や緩み或いは変形や破損を生じにくいという利点を有す
る。従って、床版自体は基よりこれを支える構造材の耐
久性を向上させることも可能となり、メンテナンス等の
管理も容易化することができる。また、請求項2の床版
によれば、床版を形成する押出形材の雄型部における湾
曲突部を一対の弾性変形可能な湾曲突条としたので、雌
・雄型部の寸法精度にバラツキがあっても両者の回転嵌
合が一層容易になり、且つ確実に2個所で押出形材の長
手方法に連続して接触するため、押出形材同士の連結部
への剪断力にも十分耐えることができる。更に、請求項
3の床版によれば、一層緻密で強固なカシメによる連結
構造を得ることができ、長期間に渉って安定した床版と
することができる。また、請求項4の床版は、橋桁等の
構造材に個別の押出形材を順次固定しつつ互いに連結さ
せて床版を形成でき、且つ形材連結部の剪断抵抗も高め
られる。加えて、請求項5の床版によれば、ボルトが貫
通する通し孔を穿設せずに、床版を形成する押出形材を
橋桁等の構造材に容易に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は共に本発明の床版を用いた橋体
の長手方向と幅方向に沿った部分垂直断面図。
【図2】図1の橋体を構成する橋桁間に本発明の床版を
掛け渡した状態を示す斜視図。
【図3】(A)は本発明の床版を固定した状態を示す部分
垂直断面図、(B)は床版を形成する押出形材同士の各連
結部の一形態を示す部分断面図。
【図4】(A)及び(B)は共に押出形材同士の一つの連結
形態を示す部分断面図。
【図5】(A)は本発明の床版の異なる形態を示す部分断
面図、(B)はこの床版の固定状態を示す部分断面図。
【図6】(A)及び(B)は共に本発明の床版を形成する押
出形材同士の異なる連結形態を示す部分断面図。
【図7】(A)及び(B)は共に本発明の床版を形成する押
出形材同士の更に異なる連結形態を示す部分断面図。
【図8】(A)及び(B)は共に従来の床版を用いた橋体の
部分垂直断面図、(C)はビル等の鉄骨構造に用いられる
従来の床版を示す部分垂直断面図。
【符号の説明】
2………………………………橋桁 10……………………………床版 12……………………………押出形材 13……………………………端面 14……………………………中空部 15……………………………底広凹溝 20,20′,20″…………雌型部 22……………………………支点凸条 26……………………………湾曲凹部 28,38,42,46,56…係止凸条 30,30′,50,50′……雄型部 32,52……………………支点凹溝 34,54……………………湾曲突部 35,36……………………湾曲突条 40……………………………カーブ突条 B………………………………ボルト N………………………………ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000186843 昭和アルミニウム株式会社 大阪府堺市海山町6丁224番地 (71)出願人 000002277 住友軽金属工業株式会社 東京都港区新橋5丁目11番3号 (71)出願人 000005290 古河電気工業株式会社 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 (71)出願人 000176707 三菱アルミニウム株式会社 東京都港区芝2丁目3番3号 (72)発明者 萩澤 亘保 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 石川 博光 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のアルミニウム合金製の押出形材を互
    いに嵌合して連結される床版であって、 上記押出形材の一端面に雌型部を、他端面に雄型部を全
    長に渉って形成し、 上記雌型部が、該端面の一方の外側寄りにて内向きに形
    成された支点凸条と、該端面の略中央に形成した湾曲凹
    部と、該端面の他方の外側寄りに形成された係止凸条と
    からなる断面を有し、 上記雄型部が、該端面の一方の外側寄りにて外向きに形
    成された支点凹溝と、該端面の略中央に形成した湾曲突
    部と、該端面の他方の外側寄りに形成された弾性変形可
    能な係止凸条とからなる断面を有し、 互いに隣接する押出形材の上記雌型部の支点凸条を上記
    雄型部の支点凹溝内に挿入し、且つ雌・雄両型部を相対
    的に回転させて上記湾曲凹部内に湾曲突部を嵌合すると
    共に、雌・雄両型部の上記係止凸条同士を互いに係止す
    ることにより、押出形材同士が互いに連結される、こと
    を特徴とする構築物用床版。
  2. 【請求項2】前記雄型部の湾曲突部が、互いに略平行で
    弾性変形可能な一対の湾曲突条からなる、ことを特徴と
    する請求項1に記載の構築物用床版。
  3. 【請求項3】前記雌型部の湾曲凹部内の略中央に、この
    湾曲凹部と同様に湾曲し且つ前記雄型部の一対の湾曲突
    条の間に挿入されるカーブ突条を形成した、 ことを特徴とする請求項2に記載の構築物用床版。
  4. 【請求項4】前記雌型部の係止凸条を該端面において内
    向きに形成し、この係止凸条が前記雄型部の隣接する湾
    曲突条の外側面に形成された係止凸条と互いに係止す
    る、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の構築物用
    床版。
  5. 【請求項5】前記押出形材が、その押出方向に沿った中
    空部を有すると共に、この中空部内に一方の外側面に開
    口する底広凹溝を一体形成した、 ことを特徴する請求項1乃至4の何れかに記載の構築物
    用床版。
  6. 【請求項6】前記床版が、橋梁における複数の橋桁同士
    間に掛け渡されるか、或いは建物等における複数の梁同
    士間又は桁同士間に掛け渡されてボルト・ナットにより
    固定されるものである、ことを特徴とする請求項1乃至
    5の何れかに記載の構築物用床版。
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