JPH11124506A - 透湿性フィルム - Google Patents

透湿性フィルム

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Publication number
JPH11124506A
JPH11124506A JP30926097A JP30926097A JPH11124506A JP H11124506 A JPH11124506 A JP H11124506A JP 30926097 A JP30926097 A JP 30926097A JP 30926097 A JP30926097 A JP 30926097A JP H11124506 A JPH11124506 A JP H11124506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
resin
film
moisture permeability
urethane resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP30926097A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kasuga
憲一 春日
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOSHIN RUBBER KK
Original Assignee
KOSHIN RUBBER KK
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Publication date
Application filed by KOSHIN RUBBER KK filed Critical KOSHIN RUBBER KK
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性であるポリウレタンの吸水による膨潤
を抑制し、高い耐水圧性を持つ透湿フィルムを得る。 【解決手段】 自重の数倍の吸水性を持ち、しかし膨潤
の激しいポリウレタン樹脂に膨潤抑制のため他のプラス
チック配合物を混合することにより、高透湿性で高耐水
圧性のフィルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高吸水性ポリウレタ
ン樹脂と熱可塑性樹脂を混合したプラスチックにおい
て、フィルムに成形して透湿性を持たせたもので、さら
にこのフィルムは多孔質ではないために高耐水性を併せ
持つプラスチックフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】透湿性スキーウェアやレインウェア、手
袋、農業用カバーフィルム、食品包装用フィルム等の材
料としては、その用途上内外からの湿気は透過するが、
外部からの水や細菌等の微生物、あるいは微細な汚物は
通さないことが共通して重要な因子であり、このため従
来より多孔質あるいは非多孔質透湿性ポリウレタンの製
造方法に種々の提案がなされている。(USP4、18
1,127,WO85−5373、特開昭58−180
152、特開昭59−140217、特開昭59−14
0219、特開昭59−159338、特開昭60−1
35245など)
【0003】これらの多くの試行中多孔質フィルムは、
透湿性と同時に通気性を有し、好ましい材料ではある
が、例えば医療用手袋や食品包装フィルム等特殊な用途
に対しては外部からの細菌や微細な汚物の侵入を防止す
ることが困難であり、使用に耐えないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリウレタン
でこのように微細孔を持たず透湿性を得ようとすると、
自重の数倍もの吸水性を有する材料を使用する必要があ
る。
【0005】例えばポリウレタンポリマーに親水性を付
与する方法として、ポリオール成分にポリオキシエチレ
ングリコールやポリオキシエチレンとポリプロピレンの
ブロック共重合体を用いることは良く知られている。更
に分子量4000〜25000のポリオキシエチレング
リコールと有機ジイソシアネートとから得たイソシアネ
ート末端プレポリマーに当量の水又は有機ポリアミンを
用いて軽度に交叉結合させることにより自重の数倍の吸
水能力を有するポリウレタンハイドロゲルが得られるこ
とも公知である(特開昭51−13891号)
【0006】しかし、ポリオール成分としてポリオキシ
エチレングリコールを単独又はポリオキシプロピレング
リコールと混用したり、両者の共重合体を用いた場合、
ポリオキシエチレンの含有率に比例して吸水によるポリ
マーの膨潤性が大きくなる傾向を示し膨潤時には著しい
強度低下を起こすものであった。
【0007】この改良のためポリエステルポリオールを
用いイソシアネート末端プレポリマーとしたのち、これ
にジメチルホルムアルデヒドを加える方法(特開昭62
−9423)又はポリエチレングリコールと有機ジカル
ボン酸単独又は有機ジカルボン酸とε−カプロラクト
ン、又は短鎖ポリオールを反応させて合成した親水性ポ
リウレタン重合剤等の試みが行われた。
【0008】しかし、その結果として親水性ポリウレタ
ンポリマーの膨潤は抑えられるものの、フィルムとした
時の透湿量が低下することとなった。
【0009】本発明はこのような欠点を解決した吸水に
よる膨潤のない、もみ強度にも強い特に衣料用等に優れ
た透湿性フィルムを提供するものである。
【0010】強い吸水性を有する親水性ポリウレタンは
優れた透湿膜となりうるが、およそ製品とはならないほ
どの著しい膨潤をもたらす。そこである割合でプラスチ
ックと混合することにより、透湿性を維持したまま膨潤
が抑制されることに着目し、種々検討した結果本発明を
するに至ったものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】親水性ポリウレタンに熱
可塑性プラスチック配合物を25〜75%の範囲で混合
し、透湿性を維持しつつ吸水による膨潤を抑えたフィル
ムを成形するものである。
【0012】また、この透湿性発現のメカニズムは、従
来の連続微細孔によるものではなく、無穴であり従って
微細孔によって水蒸気を通すシステムに比べて格段にそ
の耐水圧性が高い。
【0013】
【発明の実施の形態】図面は本発明に係わる透湿フィル
ムの一実施例を示し、図1は自重の20〜150%を吸
水する親水性ポリウレタンに熱可塑性プラスチック配合
物を25〜75%の範囲で混合し成形した単一素材フィ
ルム。図2は他素材との積層で2は透湿性のある他素材
で1は自重の20〜150%を吸水する親水性ポリウレ
タンに熱可塑性プラスチック配合物を25〜75%の範
囲で混合し成形したフィルム。図3は他素材との積層で
3層としたもので、2は透湿性のある他素材で1は自重
の20〜150%を吸水する親水性ポリウレタンに熱可
塑性プラスチック配合物を25〜75%の範囲で混合し
成形したフィルム、3は2と同様透湿性のある他素材で
ある。
【0014】このフィルムの材質の構成素材の一部とな
る熱可塑性プラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリ
ル、ポリビニルブチラート、ポリビニルアルコール、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、ポリ塩化ビニリ
デン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、フ
ッ素樹脂、セルロース系樹脂、ナイロン等であり親水性
ウレタンと相溶し、親水性ウレタンの吸水による膨潤を
透湿性を損なうことなく抑制できるものであれば材質は
特に問わない。
【0015】親水性ポリウレタンと混合する熱可塑性プ
ラスチックの混合比率を限定したのは、親水性ポリウレ
タンの量が混合する熱可塑性プラスチックの3倍をこえ
ると、熱可塑性プラスチックによる親水性ポリウレタン
の吸水による膨潤を抑制することができず、混合する熱
可塑性プラスチックが親水性ポリウレタンの3倍をこえ
ると、透湿性が著しく損なわれるからである。望ましく
は親水性ポリウレタンと混合する熱可塑性プラスチック
の割合が40〜60%の範囲であれば、膨潤抑制効果と
透湿性のバランスが良く耐水圧性も良好となる。
【0016】次に製造例及び試験結果を示す。
【0017】製造例1 表1に示す親水性ウレタン樹脂とポリ塩化ビニル配合物
とMEKそしてTHFが1:1:5:3となる割合で親
水性ポリウレタンとポリ塩化ビニル樹脂を溶解し、固形
分20%の溶液を得る。これをナイフコートにより離型
紙上に乾燥状態で20マイクロメートルの被膜を形成す
るように塗布して乾燥し、乾燥炉内から出たところであ
らかじめ接着処理をほどこしたナイロンタフタに圧着
し、図2の積層物を得た。比較例1には微細孔構造によ
り透湿性を確保している20マイクロメートルのポリウ
レタン被膜を持つナイロンタフタ生地を準備した。尚こ
の場合の両者のフィルム厚、総厚ともに同じである。
【0018】また、耐水圧に関してはJIS L109
2(繊維製品の防水性試験方法)の5.1.2(耐水圧
法)により行った。
【0019】その結果表1に示すごとく、比較例1に比
べて大きな透湿量を有していることが確認された。
【0020】さらにJIS K6328のスコット式も
み試験機を用いて行ったもみ試験(1kg×1000
回)においても、比較例1と比べてフィルムが強靭であ
ることが確認された。
【表1】
【0021】製造例2 表に示す親水性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル配合物を
MEKとTHFの混合溶剤に溶解し、固形分20%の溶
液を得、これを製造例1と同様の方法で20マイクロメ
ートルのフィルムを持つ図2の積層物を得た。比較例2
−1は親水性ポリウレタンに塩化ビニル配合物が80%
の割合で、比較例2−2は親水性ポリウレタンに塩化ビ
ニル配合物が20%の割合となるように調整したもので
ある。
【0022】これについて、製造例1と同様に透湿試験
を行った結果、親水性ポリウレタン量の少ない2−1に
ついては著しく透湿量の低いことが確認された。
【0023】また、耐水圧性の試験についても製造例1
と同様のの試験を行い、またその後のフィルムの状態を
観察した結果、親水性ポリウレタン量の多い比較例2−
2については、フィルムが白化膨潤し耐水圧も5000
mm水柱と実施例2の20000mm水柱以上と比べて
かなり低いものであった。
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明は前の通りの構成であるから、高
透湿性でありながら高耐水圧性ある微細孔構造を有しな
いプラスチック製フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単一素材シートの概略図
【図2】積層(2層)シートの概略図
【図3】積層(3層)シートの概略図
【符号の説明】
1 通気性素材 2 親水性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル配合物の混合
により構成される透湿性フィルム 3 通気性素材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸水性ウレタン樹脂と熱可塑性樹脂を
    混合して成形したプラスチックフィルムにおいて、熱可
    塑性樹脂の成分が25〜75%範囲に混合して透湿性を
    有することを特徴とするフィルム。
  2. 【請求項2】 水蒸気透過を妨げない織布又は不織布や
    他素材を、片面又は両面に張り合わせて積層物とした請
    求項1に記載したフィルム。
JP30926097A 1997-10-22 1997-10-22 透湿性フィルム Pending JPH11124506A (ja)

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JP30926097A JPH11124506A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 透湿性フィルム

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JPH11124506A true JPH11124506A (ja) 1999-05-11

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JP30926097A Pending JPH11124506A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 透湿性フィルム

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314508A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 樹脂組成物及び透湿性材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314508A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 樹脂組成物及び透湿性材料

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