JPH11124485A - 複合樹脂組成物 - Google Patents

複合樹脂組成物

Info

Publication number
JPH11124485A
JPH11124485A JP23081498A JP23081498A JPH11124485A JP H11124485 A JPH11124485 A JP H11124485A JP 23081498 A JP23081498 A JP 23081498A JP 23081498 A JP23081498 A JP 23081498A JP H11124485 A JPH11124485 A JP H11124485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
resin composition
acid
weight
composite resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23081498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3933315B2 (ja
Inventor
Nobuo Shiraishi
信夫 白石
Masanobu Ajioka
正伸 味岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP23081498A priority Critical patent/JP3933315B2/ja
Publication of JPH11124485A publication Critical patent/JPH11124485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3933315B2 publication Critical patent/JP3933315B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸
ユニットを有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)、
セルロース、リグノセルロース及びデンプンからなる群
から選ばれた少なくとも一種のバイオマス材料(B成
分)及び不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成分)か
らなる複合樹脂組成物であって、A成分の少なくとも一
部とB成分の少なくとも一部が、C成分を介して共有結
合した物質を含む複合樹脂組成物を提供する。 【効果】 本発明の複合樹脂組成物は、各種成形物に加
工したとき、優れた物理特性(例えば、引張強度等)及
び成形加工性を示し、併せて優れた生分解性を有し、従
来、利用付加価値が低くかったバイオマス材料を、高付
加価値用途に、大量に応用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性を有する
構成要素からなる複合材料組成物に関し、詳しくは該組
成物を用いて成形加工する場合、加工性が高く、得られ
る成形品が機械的強度に優れると共に生分解性を有し、
フィルムやシートをはじめトレイなどワンウェイ用途成
形品、家具部材、建材、自動車や家電用品の内装材や外
装材、ハウジング部材等に有効に利用することのできる
複合樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロース、木材、デンプン等のバイオ
マス材料は熱可塑性が低く、とりわけそれらの粉末化さ
れたものにあっては、それのみではボード、シートなど
への熱圧プラスチック成形を行うことは困難であった。
したがって、特に、莫大な量で存在する木粉などにあっ
ては、家畜飼育用の敷わら・床敷き等の農業用資材・酪
農業用資材や充填材等の付加価値の低い分野での利用に
限られ、甚だしくは、全く利用されることなく焼却され
ているのが現状である。
【0003】なお、木粉の場合、数年前までは、わが国
でも活性炭としての利用があり、環境保全材としての利
用等とのからみで有用視されたが、その加工度の低さか
ら、現在では、東南アジアや中国で製造されたものの輸
入増により、国産品は極端に減少している。セルロース
系の材料についても、古紙の有効利用が必ずしも進んで
いるとはいえず、現在、問題となっているリサイクル法
の充実及び発効期限(古紙、紙箱の場合、西暦2000
年といわれている)との関係で、それらの活用のための
新しい技術の開発が待たれている。デンプンについて
は、その世界的な需要のバランスの現状から、或いは、
デンプン供給量を増大させる余地のあるところから、食
品用途以外での活用技術の新展開が希求されている。
【0004】さらに、石油の使用に歯止めをかけ、植物
資源や穀物を原料とする有機材料体系が近い将来に必要
であるという考え方が現在芽生えつつあるが、その意味
でも、基本的対応として、バイオマス材料の活用技術を
足もとから着実に組み上げていくという問題意識を持つ
べきであろう。そこで、バイオマス系材料の高度利用、
或いは、量的利用について、種々の検討が進められてき
た。その典型的具体例として、熱可塑性樹脂と木粉を溶
融混練した成形材料を挙げることができる。しかしなが
ら、このような熱可塑性樹脂と木粉を溶融混練した成形
材料については、従来の技術によったのでは、分散性、
相溶性、木粉表面とマトリックス樹脂の接着性、さらに
は、機械的性質が充分でなかった。
【0005】このような問題点に鑑み、本発明者らは、
鋭意検討を推進した結果、変性樹脂をマトリックス樹脂
として採用することにより、このような問題点を解決で
きることを見い出した。すなわち、本発明者等は、特開
昭62−039642号に、変性ポリオレフイン、セル
ロース系材料、及び、特定のグラフト体を特定割合で配
合してなる、機械的強度に著しく優れ、且つ、透明性、
平滑性等も優れ、フィルム、シート、家具等の内装材に
好適な複合樹脂組成物に関する技術を開示した。この技
術の応用については、数多く検討されるようになり、木
粉/熱可塑性樹脂複合混練物を押出成形した、耐久性が
著しく高い人造木材が、住宅部材として効果的に使用さ
れるようになった。
【0006】これら技術は、木粉等のバイオマス材料を
充填材として、汎用の熱可塑性樹脂(ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等)をマト
リックス樹脂として使用しているので、高度の耐久性が
求められる場合には、極めて有意義なものである。しか
しながら、場合により、これらの製品は、その使用を終
えた後の最終的廃棄処理過程をも考慮に入れた場合、埋
立時には、半永久的に環境に残存し、焼却時には、ダイ
オキシン等の有害物質を環境に排出する虞があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題の一つは、バイオマス材料の生分解性樹脂への
分散性、生分解性樹脂とバイオマス材料との相溶性、バ
イオマス材料表面とマトリックス樹脂である生分解性樹
脂の接着性、加工時の機械的性質と熱流動加工性が顕著
に改善された、生分解性樹脂とバイオマス材料からなる
分解性複合樹脂組成物、その製造方法及び該分解性複合
樹脂組成物からなる成形材料を提供することにある。
【0008】また、本発明が解決しようとする課題の一
つは、製品の使用を終えた後の最終的廃棄処理過程をも
考慮に入れた場合に、埋立時には、分解して環境に残存
せず、焼却時には、ダイオキシン等の有害物質を環境に
排出しない、生分解性樹脂とバイオマス材料からなる成
形材料を提供することにある。
【0009】さらに、本発明が解決しようとする課題の
一つは、ディスポーザブル用途から、耐久材用途(例え
ば、建材、自動車の内装材・外装材、家電用品のハウジ
ング等の部材等)まで利用しうる、製品の使用を終えた
後の最終的廃棄処理過程をも考慮に入れた場合に、埋立
時には、分解して環境に残存せず、焼却時には、ダイオ
キシン等の有害物質を環境に排出しない、生分解性樹脂
とバイオマス材料からなる成形材料及びそれを成形して
なる、成形加工品、人工木材、容器、フィルム、シー
ト、トレイ、発泡体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、生分解性
を有する木粉等のバイオマス材料と生分解性樹脂を複合
化した組成物の開発を目的として鋭意研究を重ねた。そ
の結果、不飽和カルボン酸又はその誘導体、脂肪族ポリ
ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリ
エステルと、木粉、デンプンなどバイオマス系材料とを
加熱、混練することにより、成型加工時の機械的強度と
熱流動加工性に優れ、しかも生分解性を有する平滑性、
光沢性に優れた成形品を与える複合樹脂組成物が得られ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の一つは、脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステ
ル樹脂(A成分)5−95重量%と、セルロース、リグ
ノセルロース及びデンプンからなる群から選ばれた少な
くとも一種のバイオマス材料(B成分)の混合物及びA
成分100重量部に対して1−30重量部の不飽和カル
ボン酸又はその誘導体(C成分)をラジカル発生剤の存
在下に、加熱、混練することからなる、複合樹脂組成物
の製造方法である。
【0012】また、本発明の一つは、脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹
脂(A成分)5−95重量%と、セルロース、リグノセ
ルロース及びデンプンからなる群から選ばれた少なくと
も一種のバイオマス材料(B成分)95−5重量%の混
合物及びA成分100重量部に対して1−30重量部の
不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成分)からなる複
合樹脂組成物であって、A成分の少なくとも一部とB成
分の少なくとも一部が、C成分を介して共有結合した物
質を含む複合樹脂組成物である。
【0013】また、本発明の一つは、脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹
脂(A成分)100重量部及び不飽和カルボン酸又はそ
の誘導体(C成分)1−30重量部を、溶媒の存在下又
は非存在下、ラジカル発生剤の存在下に、加熱反応させ
て変性した脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を
有する脂肪族ポリエステル(D成分)を得、次いで、A
成分0−95重量%を含むD成分との混合物(E成分)
を5−95重量%含むE成分とセルロース、リグノセル
ロース及びデンプンからなる群から選ばれた少なくとも
一種のバイオマス材料(B成分)との混合物を、加熱、
混練することからなる、複合樹脂組成物の製造方法であ
る。
【0014】また、本発明の一つは、脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹
脂(A成分)0−95重量%と、A成分100重量部に
対して不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成分)1−
30重量部で変性された脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰
り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(D成分)
の混合物(E成分)、及びセルロース、リグノセルロー
ス及びデンプンからなる群から選ばれた少なくとも一種
のバイオマス材料(B成分)とからなる複合樹脂組成物
であって、A成分の少なくとも一部とB成分の少なくと
も一部が、C成分を介して共有結合した物質を含み、B
成分及びD成分又はE成分中、B成分を5−95重量%
む複合樹脂組成物である。また、本発明の一つは、本発
明の複合樹脂組成物からなる成形加工品、人工木材、容
器、フィルム、シート、トレイ、発泡体である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の複合樹脂組成物は、ラジ
カル発生剤の存在下、脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り
返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)、
バイオマス材料(B成分)及び不飽和カルボン酸又はそ
の誘導体(C成分)を一括して、加熱、混練して反応さ
せるか(一段法)、又は、ラジカル発生剤の存在下、脂
肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族
ポリエステル樹脂(A成分)と不飽和カルボン酸又はそ
の誘導体(C成分)を加熱反応させて変性した脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエ
ステル樹脂(D成分)を得、次いで、該変性した脂肪族
ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリ
エステル樹脂(D成分)又は必要に応じてD成分にA成
分を加えた混合物とバイオマス材料成分(B成分)を加
熱、混練すること(二段法)によって得られる。
【0016】まず、本発明に使用される原材料について
述べる。本発明に使用される脂肪族ヒドロキシカルボン
酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成
分)は、ポリマー中に脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り
返し単位を含む脂肪族のホモポリエステル又はコポリエ
ステル又はその混合物である。ポリマー中の脂肪族ヒド
ロキシカルボン酸繰り返し単位の量は特に限定されない
が、好ましくは50重量%以上である。また、脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエ
ステル樹脂(A成分)がコポリマーである場合、その配
列様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロック
共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよい。すな
わち、脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有す
る脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)は、以下の脂肪族
ポリエステルを包含する。
【0017】1)脂肪族ヒドロキシカルボン酸ホモポリ
マー、例えば、ポリ乳酸又はポリ−ε−カプロラクト
ン。 2)脂肪族ヒドロキシカルボン酸と他の脂肪族ヒドロキ
シカルボン酸のコポリマー、例えば、ポリ乳酸とポリ−
ε−カプロラクトンのブロックコポリマー、乳酸とグリ
コール酸のランダムコポリマー。 3)脂肪族ヒドロキシカルボン酸、脂肪族多価アルコー
ル及び脂肪族多価カルボン酸又はその無水物とのコポリ
マー、例えば、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネーとの
ブロックコポリマー、乳酸、こはく酸及びエチレングリ
コールのランダムコポリマー。 4)脂肪族ヒドロキシカルボン酸と脂肪族多価アルコー
ル、脂肪族多価カルボン酸又は多糖類を核としたスター
ポリマー及び該スターポリマーを脂肪族多価アルコール
又は脂肪族多価カルボン酸で連結したポリマー、例え
ば、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸又はエチルセルロースを核
としてポリ乳酸を側鎖とするスターポリマー及び該スタ
ーポリマーを、ペンタエリスリトール又は1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸で連結したポリマー。
【0018】本発明で使用する脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A
成分)の原料である脂肪族ヒドロキシカルボン酸類は、
特に限定されない。本発明で使用する脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹
脂成分(A成分)の原料である脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸は、具体例として、例えば、グリコール酸、乳酸、
3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカ
プロン酸を包含し、さらに、脂肪族ヒドロキシカルボン
酸の環状エステル、例えば、グリコール酸の二量体であ
るグリコライドや、乳酸の二量体であるラクタイド、6
−ヒドロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプ
ロラクトンを包含する。これらは、必要に応じて二種類
以上混合使用してもよい。脂肪族ヒドロキシカルボン酸
が、不斉炭素を有する場合、D体、L体、それぞれ単独
であってもよいし、D体、L体の混合物、すなわちラセ
ミ体であってもよい。
【0019】本発明で使用する脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A
成分)の原料である脂肪族多価カルボン酸又はその無水
物は、特に限定されない。本発明で使用する脂肪族ヒド
ロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエス
テル樹脂(A成分)の原料である脂肪族多価カルボン酸
又はその無水物の具体例としては、例えば、シュウ酸、
コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデ
カン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸等、
1,2,3,4−ブタンテラカルボン酸、1,2,3,
4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸、1,
2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、テトラ
ヒドロフラン−2R,3T,4T,5C−テトラカルボ
ン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸、4−カルボキシ−1,1−シクロヘキサンジ酢酸、
1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3,
5−トリメチル−1,3,5−シクロヘキサントリカル
ボン酸、(1α,3α,5β)−1,3,5−トリメチ
ル−1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸等の3
官能以上の脂肪族又は脂環式多価カルボン酸類、又はそ
の無水物を包含する。これらの脂肪族多価カルボン酸又
はその無水物は、必要に応じて、二種類以上混合使用し
てもよい。また、これらの脂肪族多価カルボン酸又はそ
の無水物が、分子内に不斉炭素を有する場合は、D体、
L体、それぞれ、単独であってもよいし、D体、L体の
混合物、すなわち、ラセミ体でもよい。
【0020】本発明で使用する脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A
成分)の原料である脂肪族多価アルコールは、特に限定
されない。本発明で使用する脂肪族ヒドロキシカルボン
酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成
分)の原料である脂肪族多価アルコールの具体例として
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ポリテトラメチレングリコール、1, 4−ヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビ
スフェノールA等のジオール類、グリセリン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、イノシトール等3
官能以上のポリオール類を包含し、また、セルロース、
硝酸セルロース、アセチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ニトロセルロース;セロハン、ビスコースレーヨン及び
キュプラ等の再生セルロース、ヘミセルロース、デンプ
ン、アミロペクチン、デキストリン、デキストラン、グ
リコーゲン、ペクチン、キチン、キトサン、又はそれら
の誘導体等の多糖類をも包含する。これらの脂肪族多価
アルコールは、必要に応じて、二種類以上混合使用して
もよい。また、これらの脂肪族多価アルコールが、分子
内に不斉炭素を有する場合は、D体、L体、それぞれ、
単独であってもよいし、D体、L体の混合物、すなわ
ち、ラセミ体でもよい。
【0021】本発明に用いられる脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂
(A成分)として、上記の種々の脂肪族のホモポリエス
テル又は脂肪族コポリエステルが使用されるが、ポリエ
ステル中に乳酸繰り返し単位を有するものが好ましい。
また、ポリマー中に乳酸繰り返し単位が50重量%以上
含むものがより好ましい。
【0022】本発明に好ましく用いられる乳酸繰り返し
単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂成分として好まし
い具体例は、ポリ乳酸、乳酸と6−ヒドロキシカカプロ
ン酸のランダム又はブロックコポリマー、ポリ乳酸とポ
リブチレンサクシネートのブロックコポリマー、ペンタ
エリスリトール又は1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボン酸又はエチルセルロースを核としてポリ乳酸を側鎖
とするスターポリマー及び該スターポリマーを、ペンタ
エリスリトール又は1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボン酸で連結したポリマーを包含する。
【0023】本発明に使用される脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂
(A成分)の製造方法は特に限定されず、公知の方法、
例えば、直接脱水縮合法、開環重合法等によって製造す
ることができる。例えば、開環重合によらず、直接脱水
重縮合により脂肪族ヒドロキシカルボン酸ホモポリマー
又はコポリマーを製造する場合には、米国特許5,31
0,865号に開示されているように、乳酸と、必要に
応じて、他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸を、好ましく
は、有機溶媒、特にジフェニルエーテル系溶媒の存在下
で、共沸脱水縮合し、特に好ましくは、共沸により留出
した溶媒から水を除き、実質的に無水の状態にした溶媒
を反応系に戻す方法によって重合することにより、本発
明における使用に適した脂肪族ヒドロキシカルボン酸ホ
モポリマー又はコポリマーが得られる。また、脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエ
ステル樹脂(A成分)の製造に際し、適当な分子量調節
剤、分岐剤、その他の改質剤などの添加は差し支えな
い。
【0024】本発明に使用される脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂
(A成分)の分子量及び分子量分布については、特に制
限されないが、熱的、機械的物性面からは、重量平均分
子量(Mw)が、30,000以上であるものが好まし
く、50,000−1,000,000であるものが特
に好ましい。
【0025】本発明において使用するバイオマス材料
(B成分)は、セルロース、リグノセルロース及びデン
プンから選ばれた少なくとも一つである。セルロースと
しては、木材パルプをアルカリ処理し、機械的に細断し
たアルファ繊維フロックや綿実から得られるコットンリ
ンター、コットンフロック、人絹を細断した人絹フロッ
ク等を挙げることができる。リグノセルロースとして
は、リグノセルロース系繊維、リグノセルロース系粉末
が挙げられ、具体的には、木材パルプ、リファイナー・
グラフト・パルプ(RGP)、製紙パルプ、故紙、粉砕
処理した木片、木粉、果実殻粉等を例示することができ
る。これらセルロース、リグノセルロース系材料の形状
には、特に制限はなく、繊維状、粉末状のものが使用で
きる。
【0026】木粉の具体例としては、例えば、松、モ
ミ、ポプラ、竹、バガス、オイルパーム樹幹等の粉砕物
や鋸屑、カンナ屑などがあり、果実殻粉としては、クル
ミ、ピーナッツ、ヤシ等の果実の粉砕物がある。なお、
木粉を用いる場合には、できるだけ微粉化して繊維同志
の絡み合いをなくしたものが好ましいが、作業の煩雑
さ、経済性を考慮すると、通常20〜400メッシュ程
度のものが用いられる。これらの中でも特にRGPや木
粉を用いることが好ましい。RGPを用いる場合には、
乾式解繊等を用い、繊維同志の絡みをほぐしたものを用
いることが好ましい。
【0027】デンプンの具体例としては、例えば、コー
ンデンプン、馬鈴薯デンプン、芋デンプン、タピオカデ
ンプン及びそれらの軽度アセチル化物などを広く用いる
ことができる。デンプンは、通常、顆粒状で得られる
が、これらをそのまま用いることができる。
【0028】本発明に使用される不飽和カルボン酸又は
その誘導体(C)は、例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、無水ナジック酸、イタコン酸、無水イタコン酸、
シトラコン酸、無水シトラコン酸、クロトン酸、イソク
ロトン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、ソルビン酸、ア
クリル酸等が好ましく、特に、無水マレイン酸が好まし
い。また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、上記不
飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル等
を使用することができる。これら不飽和カルボン酸又は
無水物は、二種以上混合して使用することができる
【0029】本発明において使用されるラジカル発生剤
は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する
脂肪族ポリエステル樹脂成分(A成分)と不飽和カルボ
ン酸又はその誘導体(C)との反応を促進するものであ
れ、特に制限されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、クメンパーオキサイ
ド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロ
ピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、p−クロロ
ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、
1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシピバレート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(4−t−ブチ
ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネートなどの過酸化物、及びア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等を好適に使
用することができる。
【0030】次いで、本発明の複合樹脂組成物の製造方
法の実施の形態について、詳細に述べる、本発明の製造
方法の一つは、ラジカル発生剤の存在下、脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステ
ル樹脂成分(A成分)、バイオマス材料成分(B成分)
及び不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成分)を一括
して、加熱、混練する方法(一段法)である。
【0031】ここで、A成分とB成分との割合は、A成
分とB成分中A成分5−95重量%、好ましくは10−
90重量%を含有する。ここで、A成分の割合が95重
量%を超えると、B成分の割合が少なくなりすぎ、B成
分による補強効果が低下し、好ましくない。一方、通
常、A成分の割合が5重量%未満であると、B成分の割
合が多くなりすぎて、強度に問題のある成形物が得られ
たり、透明性、光沢に劣るものなど問題の多い成形物が
得られるので好ましくない。
【0032】また、C成分の量は、A成分100重量部
に対して、1重量部以上であり、好ましくは、A成分1
00重量部に対して1−30重量部である。A成分の量
が1重量部より少ないと、C成分を介してA成分とB成
分が共有結合した物質が得られないか、得られたとして
も十分な量ではなく、成形物に加工した場合、成形物に
期待した機械的強度、熱流動加工性等が得られない。ま
た、A成分の量が30重量部を越えたとき、より以上の
機械的強度が得られず、かえって脆くなる傾向がある。
また、ラジカル発生剤の量には特に制限はなく、A成分
100重量部に対して、0.01−1重量部である。
【0033】本発明の製造方法において、加熱、混練す
る方法は、従来公知の方法、例えば、バンバリーミキサ
ー、ヘンシェルミキサー等の混合機や、複数のロールを
備えたロールミル、ニーダー、各種押出機(エクストル
ーダー)を用い、A成分の融点以上の温度、好ましくは
140−240℃、より好ましくは、160−200℃
の温度にて、5−50分間、好ましくは、10−30分
間行なう。B成分が焼け焦げるほどの高い温度は避ける
べきである。また、この際のニーダー等の回転数は、通
常、30−200rpm、好ましくは50−150rp
mである。
【0034】なお、加熱、混練に際しては、上記の成分
を加える順序は、特に制限されない。一般には、A成分
が溶融された状態のところへ、B成分及びC成分が加え
られることが好ましい。また、この加熱、混練に際して
は、系外から水分や酸素(空気)が入らないように、不
活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、不活性ガスで
置換しながら、又は、不活性ガスでバブリングしながら
行ってもよい。
【0035】本発明のもう一つの製造方法は、ラジカル
発生剤の存在下、溶媒の存在下又は非存在下、脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエ
ステル樹脂(A成分)と不飽和カルボン酸又はその誘導
体(C成分)を加熱反応させて変性した脂肪族ヒドロキ
シカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル
樹脂(D成分)を得、次いで、該変性した脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステ
ル樹脂(D成分)又はこれに脂肪族ヒドロキシカルボン
酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成
分)を加えたものとバイオマス材料(B成分)を加熱、
混練する方法である(二段法)。
【0036】この場合、A成分に対するC成分の量、ラ
ジカル発生剤の量は、上述の一段法と同じである。A成
分とC成分を反応させる方法も上述の加熱、混練方法と
同じ方法で行うことができる。また、A成分とC成分を
溶媒の存在下に反応させることもできる。この場合、A
成分を溶解する高沸点の溶媒を用いることが好ましい。
反応温度は、140−240℃、好ましくは160−2
00℃であり、反応時間は、1−5時間である。反応終
了後、溶媒を蒸留したり、再沈等の公知の方法により除
去してD成分を得る。変性した脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(D
成分)中のC成分の付加量は、0.1−15重量%、好
ましくは、0.5−10重量%である。
【0037】得られたD成分はそのままB成分と加熱、
混練してもよいが、B成分とD成分の混合比を考慮し
て、必要に応じ、D成分を未変性のA成分により希釈し
た混合物(E成分)を用いてもよい。すなわち、A成分
を0−95重量%を含むD成分とA成分の混合物(E成
分)を用いいてもよい。D成分又はE成分とB成分を加
熱、混練する方法もまた、上記一段方法と同じ方法で行
うことができる。この場合、D成分又はE成分とB成分
との割合はD成分又はE成分5−95重量%、好ましく
は10−90重量%である。ここで、D成分又はE成分
の割合が95重量%を超えると、B成分の割合が少なく
なりすぎ、B成分による補強効果が低下し、好ましくな
い。一方、通常、D成分又はE成分の割合が5重量%未
満であると、B成分の割合が多くなりすぎて、強度に問
題のある成形物が得られたり、透明性、光沢に劣るもの
など問題の多い成形物が得られるので好ましくない。
【0038】本発明の複合樹脂組成物の製造方法及び後
述する各種成形方法において、必要に応じて適宜滑剤、
酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、可塑剤などの各種添
加剤を加えることができる。
【0039】このようにして得られた複合樹脂組成物
は、成型加工時の機械的強度、熱流動加工性に優れ、し
かも生分解性を有する平滑性、光沢性に優れた成形品を
与える。本発明の複合樹脂組成物は、脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹
脂(A成分)の少なくとも一部と、バイオマス材料(B
成分)の少なくとも一部が、不飽和カルボン酸又はその
誘導体(C成分)を介して共有結合した物質を含む。こ
のA成分とB成分がC成分を介して共有結合した物質の
存在が、上記種々の特性をもたらし、特に、本発明の複
合樹脂組成物を成形物に加工した場合の、引張強度の増
強や熱流動加工性の改善に寄与する。
【0040】本発明の複合樹脂組成物は、加圧成形、フ
ィルム成形、真空成形、押出成形、射出成形等の手段に
より、適宜、所望の形状に成形して各種成形品を製造す
ることができる。従って、本発明に係る複合樹脂組成物
の産業上利用性は、極めて高い。すなわち、本発明によ
れば、各種特性に優れ、製品の使用を終えた後の最終的
廃棄処理過程をも考慮に入れた場合、埋立時には、分解
して環境に残存せず、焼却時には、有害物質を環境に排
出しない、成形加工品、人工木材、容器、フィルム、シ
ート、トレイ、発泡体を提供することができる。
【0041】本発明に係る複合樹脂組成物により、引張
強度、引張破断伸長率、引張弾性率等の機械的強度に優
れた、成形加工品、人工木材、容器、フィルム、シー
ト、トレイ、発泡体を提供することができる。本発明に
係る複合樹脂組成物は、各種のフィルム・シート材料、
ディスポーザブル成形加工品(例えば、容器、パイプ、
角材、棒材、人工木材、トレイ、コンクリート・パネ
ル、発泡体等)、家具、建材、自動車用内装材・外装
材、家電製品の筐体・ハウジング、土木建築資材、農業
・酪農業・水産業用資材、リクリエーション用資材、ス
ポーツ用資材等の素材として有効に用いることができ
る。このように、これまで利用付加価値の低かったバイ
オマス材料を高度利用できるのみならず、強度特性に優
れ、しかも、生分解性を備えた複合樹脂組成物を、工業
的に容易、かつ、相対的に安価に提供することができ
る。
【0042】
【実施例】以下に本発明における実施例を記載するが、
本発明は以下に記載する方法及び装置に限定されるもの
ではない。この実施例で用いられた物性値測定法は、以
下のとおりである。 1)引張強度(破断)、引張破断伸度、引張弾性率 JISK−6732による。 2)溶融粘度、流動温度 フローテスターCFT−Cによって測定された。
【0043】実施例1−10 粉末状ポリ乳酸(PLA、三井化学株式会社製、重量平
均分子量130,000)23部、無水マレイン酸2.
3部及びジクミルパーオキサイド0.08重量部を、ビ
ーカーに秤り取り、よく混ぜ合わせた後、160℃に調
温され、30rpmで攪拌ブレードが互いに逆方向に回
転している東洋精機株式会社製ラボ・プラストミルの3
0ml容混練ダイ中に、すばやく全量を投入した。投入
後、直ちに、攪拌ブレード回転数を70rpmに上げ、
160℃で、15分間混練反応した。反応終了後、直ち
に、内容物を取り出し、冷却した。充分冷却後、プラス
チック粉砕機で粉末状にし、以後の実験に、無水マレイ
ン酸変性ポリ乳酸(MPLA−1)として共試した。得
られたMPLA−1を、クロロホルムに溶解、大過剰の
n−ペンタン中に投入沈澱させるという操作、及び、そ
の後の濾集、乾燥により精製した上で、滴定により、P
LAへの無水マレイン酸付加量を滴定により測定したと
ころ、1.1重量%であった。
【0044】なお、この滴定は次のように行った。すな
わち、MPLA−1試料0.2gを精製し、クロロホル
ム:エタノール=1:1容比の混液50mlに溶かし
た。指示薬としては、ブロムチモールブルー:フェノー
ルレッド=1:1の混合指示薬を用い、0.1規定の苛
性ソーダエタノール溶液で滴定し、黄色から薄い紫色と
なったところを終点とした。滴定は5回行い、その平均
値をとった。無水マレイン酸の付加率は、精製したMP
LA−1試料の重量をW0 、滴定によって求めた試料中
の無水マレイン酸の重量をW1 として、次式により求め
た。 マレイン酸付加量(%)=W1/W0×100
【0045】ついで、表1(表1)に示した所定割合
で、上記により調製したMPLA−1、未変性粉末状ポ
リ乳酸、及び、200メッシュパス木粉(セルロシン)
を、総計26gビーカーに秤り取り、スパーテルでよく
混ぜ合わせた後、180℃に調温され、攪拌ブレードが
30rpmで互いに逆方向に回転しているラボプラスト
ミル(東洋精機株式会社製)中に、5分間をかけて投入
し、引続き、同条件で、15分間混練を行った。次い
で、得られた混練物を、200℃で、0.5分間をかけ
て加圧成形して、0.4mmの厚みのフィルムを調製し
た。このフィルムより、80mm×5mmの短冊形試料
片を作り、力学特性(引張強度特性)と熱流動特性の評
価を行った。結果を表2(表2)示す。
【0046】比較例1 粉末状ポリ乳酸(PLA;三井化学株式会社製、重量平
均分子量130,000)と200メッシュパス木粉
(セルロシン)とを、13.0gずつビーカーに秤り取
り、スパーテルでよく混ぜ合わせた後、180℃に調温
され、攪拌ブレードが30rpmの回転数で互いに逆方
向に回転しているラボプラストミル(東洋精機株式会社
製)中に5分間をかけて投入し、引き続き、同条件で1
5分間混練を行った。次いで、得られた混練物を、20
0℃で、0.5分間をかけて加圧成形して、0.4mm
の厚みのフィルムを調製した。このフィルムより、80
mm×5mmの短冊形試料片を作り、力学特性(引張強
度特性)、熱流動特性の評価を行った。結果を表2(表
2)に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】実施例11−19 実施例1−10において、B成分である200メッシュ
パス木粉(セルロシン)の代わりに、コーンデンプンを
用いたこと以外は、実施例1−10と同様に行った。結
果を表3(表4)と表4(表4)に示す。
【0050】実施例20 無水マレイン酸の添加量を4.6重量部、及びジクミル
パーオキサイド量を0.1重量部とする以外、実施例1
と同様に反応を行い、変性PLA(MPLA−2)を得
た。実施例1とどうようにして精製後、滴定により求め
たマレイン酸付加率は、1.3%であった。実施例10
において、B成分である200メッシュパス木粉の代わ
りに、コーンデンプンを用い、また、MPLA−1の代
わりに、MPLA−2を用いること以外は、実施例10
と同様に行った。結果を表3(表3)と表4(表4)に
示す。
【0051】比較例2 比較例1において、B成分である200メッシュパス木
粉(セルロシン)の代わりに、コーンデンプンを用いた
こと以外は、比較例1と同様に行った。結果を表3(表
3)と表4(表4)に示す。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】実施例21−24 実施例1−10において、B成分である200メッシュ
パス木粉(セルロシン)の代わりに、セルロース微粉末
(ワットマンCF11)を用いたこと以外は、実施1−
10と同様に行った。結果を表5(表5)と表6(表
6)に示す。
【0055】比較例3 比較例1において、B成分である200メッシュパス木
粉(セルロシン)の代わりに、セルロース微粉末(ワッ
トマンCF11)を用いたこと以外は、比較例1と同様
に行った。結果を表5(表5)と表6(表6)に示す。
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】実施例25−27 表7(表7)に示した所定割合で、粉末状ポリ乳酸(P
LA;三井化学株式会社製、重量平均分子量130,0
00)(A成分)、セルロース微粉末(B成分)、無水
マレイン酸(C成分)及びジクミルパーオキサイド(X
成分)を総計26gビーカーに計り取り、スパーテルで
よく混ぜあわせた後、180℃に調温された実施例1と
同様のラボプラストミル中に、5分間かけて投入し、引
き続き同条件で15分間混練した。次いで、得られた混
練物を、実施例1と同様の方法で加圧成形して0.4m
mの厚みのフィルムを調製した。このフィルムより、8
0mm×5mmの短冊形試料片を作り、力学特性(引張
強度特性)、熱流動特性の評価を行った。結果を表7
(表7)と表8(表8)に示す。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】実施例1−10と比較例1とを比較する
と、まず、未変性ポリ乳酸の一部を、無水マレイン酸変
性ポリ乳酸で置き換えると、最終的に得られる成形フィ
ルムの引張強度が、最高で1.7倍になっている。しか
も、未変性ポリ乳酸の20%を、無水マレイン酸変性ポ
リ乳酸で置き換えるだけで、そのレベルの引張強度増強
効果が得られることは驚くべきことである。これらの知
見は、無水マレイン酸変性ポリ乳酸が、反応性相溶化剤
として機能していることを強く示唆している。すなわ
ち、無水マレイン酸変性ポリ乳酸のマレロイル基と木粉
表面の水酸基とが、180℃で20分間、混練するうち
に反応し、エステル結合により、木粉表面にマレイン酸
を介してポリ乳酸がグラフトされ、最終成形物中での木
粉充填剤とマトリックス樹脂ポリ乳酸(未変性、変性)
との界面の接着性を高めていることを示唆している。そ
の際、熱流動加工性は損なわれず、むしろ、加工性の高
いものとなっている。
【0062】また、実施例11−20と比較例2とを比
較すると、比較例2における未変性ポリ乳酸のみをマト
リックス樹脂とした場合と比較し、未変性ポリ乳酸の一
部を、無水マレイン酸変性ポリ乳酸で置き換えると、最
終的に得られる成形フィルムの強度が顕著に高くなり、
最高で1.49倍になっている。
【0063】実施例1−20と比較例1、2とを比較す
ると、E成分のマトリックス樹脂中の無水マレイン酸変
性ポリ乳酸(D成分)の含有量が増加するほど、溶融粘
度が小さくなっている。E成分のマトリックス樹脂中に
変性ポリ乳酸(D成分)が加わると、加工性の高い複合
体となり、加工性の程度は、変性ポリ乳酸含量が高まる
ほど大きくなっている。D成分のマトリックス樹脂中に
変性ポリ乳酸が加わると、B成分の充填剤の分散性も改
善されている。これら結果は、前述したように、無水マ
レイン酸変性ポリ乳酸が、反応性相溶化剤として挙動す
るという考察を、さらに強く裏付けているものと考えら
れる。
【0064】また、表7、表8の評価結果から明らかな
ように、粉末状ポリ乳酸(A成分)、セルロース微粉末
(B成分)、無水マレイン酸(C成分)を、ラジカル開
始剤の存在下に加熱、混練することにより、引張強度の
高い成形物を得ることができる。この結果もまた、A成
分とB成分がC成分を介して共有結合を有していること
を裏付けている。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)5−95
    重量%と、セルロース、リグノセルロース及びデンプン
    からなる群から選ばれた少なくとも一種のバイオマス材
    料(B成分)95−5重量%の混合物及びA成分100
    重量部に対して1−30重量部の不飽和カルボン酸又は
    その誘導体(C成分)をラジカル発生剤の存在下に、加
    熱、混練することからなる、複合樹脂組成物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)100重
    量部及び不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成分)1
    −30重量部を、溶媒の存在下又は非存在下、ラジカル
    発生剤の存在下に、加熱反応させて変性した脂肪族ヒド
    ロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂肪族ポリエス
    テル(D成分)を得、次いで、A成分0−95重量%を
    含むD成分との混合物(E成分)を5−95重量%含む
    E成分とセルロース、リグノセルロース及びデンプンか
    らなる群から選ばれた少なくとも一種のバイオマス材料
    (B成分)との混合物を、加熱、混練することからな
    る、複合樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 不飽和カルボン酸又はその誘導体(C成
    分)がマレイン酸又はマレイン酸無水物である請求項1
    又は2記載の複合樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)がポリ乳
    酸である請求項1−3のいずれかに記載の複合樹脂組成
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)5−95
    重量%と、セルロース、リグノセルロース及びデンプン
    からなる群から選ばれた少なくとも一種のバイオマス材
    料(B成分)の混合物及びA成分100重量部に対して
    1−30重量部の不飽和カルボン酸又はその誘導体(C
    成分)からなる複合樹脂組成物であって、A成分の少な
    くとも一部とB成分の少なくとも一部が、C成分を介し
    て共有結合した物質を含む複合樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)0−95
    重量%と、A成分100重量部に対して不飽和カルボン
    酸又はその誘導体(C成分)1−30重量部で変性され
    た脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単位を有する脂
    肪族ポリエステル樹脂(D成分)の混合物(E成分)、
    及びセルロース、リグノセルロース及びデンプンからな
    る群から選ばれた少なくとも一種のバイオマス材料(B
    成分)とからなる複合樹脂組成物であって、A成分の少
    なくとも一部とB成分の少なくとも一部が、C成分を介
    して共有結合した物質を含み、B成分及びD成分又はE
    成分中、B成分を5−95重量%む、複合樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 飽和カルボン酸又はその誘導体(C成
    分)がマレイン酸無水物である請求項5又は6記載の複
    合樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸繰り返し単
    位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(A成分)がポリ乳
    酸である請求項5−7のいずれかに記載の複合樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】 請求項5または6記載の複合樹脂組成物
    を加熱押出成形することからなる成型加工方法。
  10. 【請求項10】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなる成形加工品。
  11. 【請求項11】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなる人工木材。
  12. 【請求項12】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなる容器。
  13. 【請求項13】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなるフィルム。
  14. 【請求項14】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなるシート。
  15. 【請求項15】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなるトレイ。
  16. 【請求項16】 請求項5または6記載の複合樹脂組成
    物からなる発泡体。
JP23081498A 1997-08-19 1998-08-17 複合樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3933315B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23081498A JP3933315B2 (ja) 1997-08-19 1998-08-17 複合樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-222827 1997-08-19
JP22282797 1997-08-19
JP23081498A JP3933315B2 (ja) 1997-08-19 1998-08-17 複合樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11124485A true JPH11124485A (ja) 1999-05-11
JP3933315B2 JP3933315B2 (ja) 2007-06-20

Family

ID=26525104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23081498A Expired - Lifetime JP3933315B2 (ja) 1997-08-19 1998-08-17 複合樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3933315B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143438A (ja) * 2002-10-03 2004-05-20 Daicel Chem Ind Ltd 複合生分解性成形品
JP2005035134A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Toray Ind Inc 樹脂組成物の製造方法
JP2005042104A (ja) * 2003-07-04 2005-02-17 Toray Ind Inc 木材代替材料
JP2006021502A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Agri Future Joetsu Co Ltd 澱粉配合樹脂組成物、その製造方法、そのフィルム成形品及びこの成形品の成形方法
JP2007246869A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Furukawa Electric Co Ltd:The 生分解性樹脂発泡体
JP2007530744A (ja) * 2004-11-19 2007-11-01 ミシガン ステイト ユニバーシティー デンプン−ポリエステル生分解性グラフト共重合体及びその製造法
JP2007533770A (ja) * 2003-08-06 2007-11-22 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 生分解性ポリエステル混合物
JP2008111141A (ja) * 2008-02-04 2008-05-15 Toyota Motor Corp 相溶性脂肪族ポリエステルの製造方法
JP2008520814A (ja) * 2004-11-19 2008-06-19 ミシガン ステイト ユニバーシティー 押出し処理による化学的変性可塑化澱粉組成物
JP2010527393A (ja) * 2007-05-14 2010-08-12 アルケマ フランス 再生可能/生物分解可能な材料をベースにした共押出し用結合剤
JP2011500934A (ja) * 2007-10-22 2011-01-06 バイオ−テック ビオローギッシュ ナチューフェアパックンゲン ゲーエムベーハー ウント コンパニ カーゲー ポリマー材料およびその生産のための方法
US8563652B2 (en) 2007-10-22 2013-10-22 Biotec Biologische Naturverpackungen Gmbh & Co. Kg Polymer material and method for the production thereof

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143438A (ja) * 2002-10-03 2004-05-20 Daicel Chem Ind Ltd 複合生分解性成形品
JP2005042104A (ja) * 2003-07-04 2005-02-17 Toray Ind Inc 木材代替材料
JP2005035134A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Toray Ind Inc 樹脂組成物の製造方法
JP4572516B2 (ja) * 2003-07-18 2010-11-04 東レ株式会社 樹脂組成物の製造方法
JP4653743B2 (ja) * 2003-08-06 2011-03-16 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 生分解性ポリエステル混合物
JP2007533770A (ja) * 2003-08-06 2007-11-22 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 生分解性ポリエステル混合物
JP2006021502A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Agri Future Joetsu Co Ltd 澱粉配合樹脂組成物、その製造方法、そのフィルム成形品及びこの成形品の成形方法
JP4746288B2 (ja) * 2004-07-09 2011-08-10 アグリフューチャー・じょうえつ株式会社 澱粉配合樹脂組成物の製造方法
JP2007530744A (ja) * 2004-11-19 2007-11-01 ミシガン ステイト ユニバーシティー デンプン−ポリエステル生分解性グラフト共重合体及びその製造法
JP4815448B2 (ja) * 2004-11-19 2011-11-16 ミシガン ステイト ユニバーシティー 押出し処理による化学的変性可塑化澱粉組成物
JP2008520814A (ja) * 2004-11-19 2008-06-19 ミシガン ステイト ユニバーシティー 押出し処理による化学的変性可塑化澱粉組成物
JP2007246869A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Furukawa Electric Co Ltd:The 生分解性樹脂発泡体
JP4615465B2 (ja) * 2006-03-20 2011-01-19 古河電気工業株式会社 生分解性樹脂発泡体
JP2010527393A (ja) * 2007-05-14 2010-08-12 アルケマ フランス 再生可能/生物分解可能な材料をベースにした共押出し用結合剤
JP2011500934A (ja) * 2007-10-22 2011-01-06 バイオ−テック ビオローギッシュ ナチューフェアパックンゲン ゲーエムベーハー ウント コンパニ カーゲー ポリマー材料およびその生産のための方法
US8563652B2 (en) 2007-10-22 2013-10-22 Biotec Biologische Naturverpackungen Gmbh & Co. Kg Polymer material and method for the production thereof
US9228066B2 (en) 2007-10-22 2016-01-05 Biotec Biologische Naturverpackungen Gmbh & Co. Kg Polymer material and method for the production thereof
JP2008111141A (ja) * 2008-02-04 2008-05-15 Toyota Motor Corp 相溶性脂肪族ポリエステルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3933315B2 (ja) 2007-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6124384A (en) Composite resin composition
JP5275549B2 (ja) デンプン−植物油グラフトコポリマー及びその生物繊維複合材料、並びにその製造方法
JP5727498B2 (ja) 天然源のポリマー類及び脂肪族−芳香族コポリエステル類を含む生分解性組成物
Wu Characterization and biodegradability of polyester bioplastic-based green renewable composites from agricultural residues
CN103992517B (zh) 一种可连续化生产全降解淀粉基塑料合金及其制备方法
EP3640300B1 (en) Mixtures of biodegradable polyesters with at least one polymer of natural origin
Quintana et al. Recent advances in (reactive) melt processing of cellulose acetate and related biodegradable bio-compositions
JPH08510782A (ja) セルロースエステルブレンド
KR20090054434A (ko) 마스터배치 및 폴리머 조성물
MX2008014052A (es) Composición de polímero biodegradable novedosa, útil para la preparacion de plástico biodegradable y proceso para la preparación de dicha composición.
KR20060061814A (ko) 생분해성 폴리에스테르 혼합물
JP3933315B2 (ja) 複合樹脂組成物
US7884169B2 (en) Thermoplastic cellulose composition, method for producing the same, and molded product using the same
Wu Performance and biodegradability of a maleated polyester bioplastic/recycled sugarcane bagasse system
Reddy et al. Polyethylene/Other Biomaterials‐based Biocomposites and Bionanocomposites
JPH0539412A (ja) 分解性樹脂組成物
JP4288132B2 (ja) バイオマス材料と生分解性樹脂の複合材料
JP2003221423A (ja) 複合樹脂組成物とその製造方法
JP2005089535A (ja) 複合樹脂組成体及びその製造方法
Dewi et al. Characterization of sago starch-based degradable plastic with agricultural waste cellulose fiber as filler.
Nida et al. Biopolymers and biocomposites from agricultural waste
KR20220112873A (ko) 헤미셀룰로오스를 이용한 생분해성 플라스틱의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 생분해성 플라스틱

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140330

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term