JPH1112430A - 制振材料 - Google Patents

制振材料

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JPH1112430A
JPH1112430A JP18077397A JP18077397A JPH1112430A JP H1112430 A JPH1112430 A JP H1112430A JP 18077397 A JP18077397 A JP 18077397A JP 18077397 A JP18077397 A JP 18077397A JP H1112430 A JPH1112430 A JP H1112430A
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正 長谷川
Kunihiko Sato
邦彦 佐藤
Hajime Matsuda
元 松田
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Aron Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は制振性に優れかつ圧縮永久歪が小さい
制振材料を提供することを課題とする。 【解決手段】ゴム弾性に優れるスチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体および/またはスチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体水素添加物、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体水素添加
物および/またはスチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体を添加して制振性を改良する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転軸の軸受部の騒
音対策等に適用される制振材料に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の制振材
料としてはスチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体(SIS)やスチレン−イソプレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体(SIBS)が使用されて
いた(特開平2−102212号)。これらブロック共
重合体は制振性はあるが、圧縮永久歪が大きいと言う問
題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体(SBS)および/またはス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)の水素添加物85〜65重量部と、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体(SIS)の水素添
加物および/またはスチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体(SIS)15〜35重量部との混合物
からなる制振材料を提供するものである。該制振材料に
用いられるSISはイソプレンブロックのビニル結合含
有量が40重量%以上のものが好ましい。本発明におい
ては、上記組成に更にポリフェニレンエーテル樹脂(P
PO)を添加することによって、圧縮永久歪は更に改良
され、また硬度調節のためにポリプロピレン(PP)お
よび/または柔軟剤および/または充填剤を添加しても
よい。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明の制振材料においてSBS
および/またはSBS水素添加物は優れたゴム弾性を示
し、ビニル結合含有量が40重量%以上のSIS水素添
加物および/またはSISは上記SBSやSBS水素添
加物の制振性を改良するものであり、更にPPOを添加
混合することによって圧縮永久歪が改良される。
【0005】本発明では制振材料の硬度調節のためにP
Pおよび/または柔軟剤が使用されてもよい。柔軟剤と
してはパラフィン、ミネラルオイル、プロセスオイル、
流動パラフィン等が使用される。本発明の制振材料には
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、
ポリエチレン等の充填剤が添加されてもよい。
【0006】本発明の制振材料においてSBSおよび/
またはSBS水素添加物とSIS水素添加物および/ま
たはSISとの混合重量比は85:15〜65:35と
する。SIS水素添加物および/またはSISとの混合
重量比が15を下回ると制振性の改良効果が顕著ではな
く、また35を上回ると圧縮永久歪が低下し、更に射出
成形性も悪化する。
【0007】PPOは上記SBSおよび/またはSBS
水素添加物とSIS水素添加物および/またはSISと
の混合物(以下混合エラストマーと言う)100重量部
に対して60重量部以下の添加量、望ましくは50〜2
0重量部の範囲の添加量で使用される。PPOの使用量
が60重量部を上回ると射出成形性に悪影響が及ぼさ
れ、20重量部を下回るとPPOの圧縮永久歪改良効果
が顕著でなくなる。
【0008】PPは上記したように制振材料の硬度の調
節に用いられ、通常上記混合エラストマー100重量部
に対して10〜50重量部程度添加される。柔軟剤も上
記したように制振材料の硬度の調節に用いられ、通常上
記混合エラストマー100重量部に対して50〜300
重量部程度添加される。更に充填剤は通常上記混合エラ
ストマー100重量部に対して25〜100重量部程度
添加される。上記成分の他、例えば老化防止剤、紫外線
吸収剤、顔料が添加されてもよい。
【0009】〔実施例1〕(SBS:SIS混合エラス
トマー) 表1の処方(重量比)のエラストマー試料をバンバリー
ミキサーで混合調製した。
【表1】 上記試料についてtan δ(20℃,60℃)、圧縮永久
歪、流動性を測定し、その結果は表2に示される。
【表2】 tan δ:レオバイブロン使用(振動周波数100Hz) 圧縮永久歪:JIS−K−6301記載の方法により、70℃×22時間後 の圧縮永久歪を測定 流動性:ASTM−D−1238記載の方法により、200℃×5kgf の 条件で測定を行なった。
【0010】本発明の試料No.1−1〜1−5はいずれ
もtan δ(20℃,60℃)が0.1以上であり、優れ
た制振性を有し、また圧縮永久歪も60%以下である。
更に流動性も1.0g/min.以上であり射出成形性も良
好である。
【0011】〔比較例1〕(SBS:SIS混合エラス
トマー) 表3の処方(重量比)のエラストマー試料をバンバリー
ミキサーで混合調製した。
【表3】 上記試料についてtan δ(20℃,60℃)、圧縮永久
歪、流動性を実施例1と同様に測定した。その結果は表
4に示される。
【表4】
【0012】試料No.1C−1はSBSを85重量部以
上含むものであり、tan δ(20℃,60℃)は0.1
以下であり制振性が悪い。更にSISを35重量部以上
含有する1C−2は圧縮永久歪が60%以上であり、流
動性が1.0以下であり、射出成形性が不良である。
【0013】〔実施例2〕(SBS水素添加物:SIS
水素添加物混合エラストマー) 表5の処方(重量比)のエラストマー試料を実施例1と
同様にバンバリーミキサーで混合調製した。
【表5】 上記試料についてtan δ(20℃,60℃)、圧縮永久
歪、流動性を実施例1と同様に測定した。その結果は表
6に示される。
【表6】
【0014】本発明の試料No.2−1〜2−5はいずれ
もtan δ(20℃,60℃)が0.1以上であり、優れ
た制振性を有し、また圧縮永久歪も60%以下である。
更に流動性も1.0g/min.以上であり射出成形性も良
好である。
【0015】〔比較例2〕(SBS水素添加物:SIS
水素添加物混合エラストマー) 表7の処方(重量比)のエラストマー試料を実施例1と
同様にバンバリーミキサーで混合調製した。
【表7】 上記試料について実施例1と同様にtan δ(20℃,6
0℃)、圧縮永久歪、流動性を測定した。その結果は表
8に示される。
【表8】
【0016】試料No.2C−1はSBS水素添加物を8
5重量比以上含むものであり、tanδ(20℃,60
℃)は0.1以下で制振性が悪い。更にSIS水素添加
物を35重量比以上含有する2C−2は圧縮永久歪が6
0%以上であり流動性が1.0以下であり、射出成形性
が不良である。
【0017】〔実施例3〕(SBS水素添加物:SIS
水素添加物:PPO混合エラストマー) 表9の処方(重量比)のエラストマー試料を実施例1と
同様にバンバリーミキサーで混合調製した。
【表9】 上記試料についてtan δ(20℃,60℃)、圧縮永久
歪、流動性を実施例1と同様に測定した。その結果は表
10に示される。
【表10】
【0018】PPOを添加した本実施例の試料は、いず
れもtan δ(20℃,60℃)が0.1以上であり、優
れた制振性を有し、また実施例2試料No.2−2等と比
較すればPPOの添加によって圧縮永久歪は大巾に改良
されている。
【0019】〔比較例3〕(SBS水素添加物:SIS
水素添加物:PPO混合エラストマー) 表11の処方(重量比)のエラストマー試料を実施例1
と同様にバンバリーミキサーで混合調製した。
【表11】 上記試料についてtan δ(20℃,60℃)、圧縮永久
歪、流動性を実施例1と同様に測定した。その結果は表
12に示される。
【表12】
【0020】PPOの添加量が20重量部を下回る試料
No.3C−1は実施例2試料No.2−2等と比較すれば
圧縮永久歪の改良効果に差はなく、また60重量部を上
回る試料No.3C−2は流動性が1.0g/min.以下で
あり、射出成形性が悪化している。
【0021】
【発明の効果】本発明では優れたゴム弾性を有するSB
Sおよび/またはSBS水素添加物にSIS水素添加物
および/またはSISを添加して制振性を改良するか
ら、広い温度範囲で制振性に優れしかも圧縮永久歪が小
さい制振材料が得られる。該圧縮永久歪は更にPPOを
添加することによって大巾に改良される。本発明の制振
材料はしたがって自動車、家庭電化製品等の回転軸の軸
受部。エンジン等の部材のマウント部等に適用され、優
れた制振性を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
    共重合体および/またはスチレン−ブタジエン−スチレ
    ンブロック共重合体の水素添加物85〜65重量部と、
    スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水
    素添加物および/またはスチレン−イソプレン−スチレ
    ンブロック共重合体15〜35重量部との混合物からな
    る制振材料
  2. 【請求項2】該スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
    ク共重合体のイソプレンブロックのビニル結合含有量は
    40重量%以上である請求項1に記載の制振材料
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の混合物100重
    量部に更にポリフェニレンエーテル樹脂を60重量部以
    下の量で添加混合した制振材料
  4. 【請求項4】請求項1または2または3に記載の混合物
    に更にポリプロピレンおよび/または柔軟剤および/ま
    たは充填剤を添加混合した制振材料
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