JPH1112364A - 共重合ポリアミドペレットおよびその製造方法 - Google Patents

共重合ポリアミドペレットおよびその製造方法

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JPH1112364A
JPH1112364A JP9166298A JP16629897A JPH1112364A JP H1112364 A JPH1112364 A JP H1112364A JP 9166298 A JP9166298 A JP 9166298A JP 16629897 A JP16629897 A JP 16629897A JP H1112364 A JPH1112364 A JP H1112364A
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pellets
copolymerized polyamide
polyamide
pellet
blocking
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JP9166298A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sakurai
剛 櫻井
Shigeru Okita
茂 沖田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低融点を有する共重合ポリアミドのペレッ
トであっても優れたブロッキング防止効果を有するペレ
ットを提供する。併せてそのために有効な共重合ポリア
ミドペレットの製造方法を提供する。 【解決手段】 共重合ポリアミドペレットの表面に厚
み50μm以上の結晶化層を存在させる。そのために
は、ペレタイズされた共重合ポリアミドペレットを、1
0〜80℃の水で処理することにより表面結晶化促進さ
せればよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共重合ポリアミドペ
レット及びその製造方法に関するものである。さらに詳
しくは、ペレット同士のブロッキングのない共重合ポリ
アミドペレットおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に共重合体の融点は単独重合体の融
点より低くなり、ポリアミドにおいても同様に共重合に
よる融点降下が起こる。3元共重合体では2元共重合で
得られる最低融点のポリアミドよりもさらに融点の低い
ポリアミドを得ることができる。
【0003】これら低融点の共重合ポリアミドはアルコ
ールに可溶であることを生かして構造接着剤、各種コー
ティング材、印刷板などに、低融点と接着性を生かして
ホットメルト接着剤など数多くの分野に利用されてい
る。
【0004】一般にポリアミドは繊維、フィルム、成形
品を製造するなど加工の際の作業性や輸送時の利便を考
慮して粒状(ペレット)に成形されることが多い。ポリ
アミドの粒状化(ペレット化)は通常、重合缶で重合し
た後、ストランド状(ガット状)もしくはシート状に吐
出し、その後カッターでペレタイズする方法がとられて
いる。
【0005】しかし、多元共重合ポリアミド特に3元以
上の多元共重合ポリアミドは結晶性が低いため、ペレッ
ト同士が付着し塊状となる、すなわちブロッキングを起
こす。ブロッキングを起こしたペレットは乾燥、輸送、
成形などの際に大きな障害となり、様々なトラブルが生
じることになる。特に乾燥時の障害は大きく、ペレタイ
ズ後ペレットを乾燥するためにバッチ式の乾燥機にペレ
ットを移送すると、堆積によるペレットの自重によりブ
ロッキングをおこし、乾燥機内で大きな塊になるなどの
現象が起こっている。
【0006】このブロッキングを解消する方法としては
一旦振動ふるいの上で熱風を当てることによりブロッキ
ングした塊をほぐす方法、あるいは攪拌機の中で攪拌し
てブロッキングした塊をほぐす方法等が行われている。
また、特開昭50−158629号公報では、ペレット
表面にパラフィンやシリコーンを付着させてブロッキン
グを抑制する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、振動ふるいの
上で熱風を当てたり、攪拌機中で攪拌してブロッキング
した塊をほぐす方法では、ブロッキングを完全に解消す
ることはできず、どうしてもブロック状物が残ってしま
う。また、ペレット表面にパラフィンやシリコーンを付
着させても、付着量が少ないとブロッキングは防止でき
ず、また付着量が多いと乾燥機の中にこれらの化合物が
蓄積して、品質を低下させる等の問題がある。
【0008】そのため、ブロッキングを引き起こさない
共重合ポリアミドの製造法が望まれていたが、現在まで
適当な方法は見出されていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み、本発
明者らは上記課題を解決するために共重合ポリアミドペ
レットの結晶化挙動とブロッキングについて鋭意検討し
た結果、ペレットのブロッキングとペレット表面結晶層
厚みに相関があり、表面結晶層厚みを一定以上にするこ
とによりブロッキングが回避できること、またペレタイ
ズ後に特定温度で水処理を行うことにより表面結晶層を
短時間で成長させることができることを見出し、本発明
に到達した。
【0010】すなわち、本発明の共重合ポリアミドペレ
ットは、ペレット表面に厚み50μm以上の結晶化層が
存在することを特徴とするものであり、また、その製造
方法は、ペレタイズされた共重合ポリアミドペレット
を、10〜80℃の水で処理することにより表面結晶化
促進させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明で云う表面結晶層の厚みとは、共重
合ポリアミドペレットの断面(重合缶からの吐出方向に
対し垂直な面)を偏光顕微鏡で観察した時に見られる表
面層厚みのことを指す。この表面結晶層と内側の非晶部
分は偏光により境界が明確に観察できるため容易に判断
でき、表面結晶層厚みとはペレット表面からこの境界ま
での厚みの平均値のことを云う。
【0013】また本発明で云う融解エンタルピー(Δ
H)とは共重合ポリアミドペレットを示差走査熱量計
(DSC)を用いて、一旦20℃/分の昇温速度で昇温
し、吸熱ピークプラス20℃で5分間保持し、次いで2
0℃/分の速度で0℃まで降温せしめた後20℃分の昇
温速度で測定した際の吸熱ピーク熱量を融解エンタルピ
ー(ΔH)とした。なお、吸熱ピークが複数となる場合
はその熱量の合計を融解エンタルピー(ΔH)とした。
【0014】本発明における共重合ポリアミドとは、共
重合ポリアミドである限りどのようなものであってもよ
い。共重合ポリアミドの例としては、例えばナイロン6
/66、ナイロン6/610、ナイロン6/612、ナ
イロン6/11、ナイロン6/12、ナイロン66/6
10、ナイロン66/612、ナイロン66/11、ナ
イロン66/12、ナイロン610/612、ナイロン
610/11、ナイロン610/12、ナイロン612
/11、ナイロン11/12などの2元共重合ポリアミ
ド、ナイロン6/11/66、ナイロン6/11/61
0、ナイロン6/11/612、ナイロン6/12/6
6、ナイロン6/12/610、ナイロン6/12/6
12、ナイロン6/66/610、ナイロン6/66/
612、ナイロン6/610/612、ナイロン11/
66/610、ナイロン11/66/612、ナイロン
12/66/610、ナイロン12/66/612、ナ
イロン11/12/66、ナイロン11/12/61
0、ナイロン11/12/612、ナイロン66/61
0/612などの3元共重合ポリアミド、ナイロン6/
11/12/66、ナイロン6/11/12/610、
ナイロン6/11/12/612、ナイロン6/11/
66/610、ナイロン6/12/66/610、ナイ
ロン11/12/66/610、ナイロン11/12/
66/612、ナイロン12/66/610/612な
どの4元共重合ポリアミドが挙げられる。さらに5元以
上の共重合ポリアミドであってもよい。なかでも3元以
上の共重合ポリアミドが好ましく、より好ましくは3元
または4元共重合ポリアミドである。
【0015】共重合成分としてはカプロアミド単位とヘ
キサメチレンアジパミド単位、すなわちナイロン6/6
6を有する共重合ポリアミドが好ましく、カプロアミド
単位とヘキサメチレンアジパミド単位およびヘキサメチ
レンセバカミド単位、すなわちナイロン6/66/61
0を有する3元共重合ポリアミドがより好ましい。さら
に、カプロアミド単位、ヘキサメチレンアジパミド単
位、ヘキサメチレンセバカミド単位およびラウロアミド
単位、すなわちナイロン6/66/610/12を有す
る4元共重合ポリアミドが好ましい。
【0016】ポリアミドの共重合組成比は共重合体であ
る限りどのような組成比であってもかまわないが、融点
が80〜200℃となるような組成比が好ましく、さら
に好ましくは90〜170℃である。融点が高いと水処
理による結晶化が十分には起こらず、融点が低いと水処
理によってペレット同士が軟化して、むしろブロッキン
グを起こしやすくなる。
【0017】また、共重合ポリアミドペレットの融解エ
ンタルピー(ΔH)は80J/g以下であり、好ましく
は10〜60J/g、より好ましくは10〜50J/g
である。
【0018】共重合ポリアミドペレットの表面結晶層の
厚みは50μm以上が好ましく、より好ましくは100
μm以上である。表面結晶層の厚みが50μm未満であ
るとブロッキング防止効果が不十分である。
【0019】ここで用いられる共重合ポリアミドの重合
度は、硫酸相対粘度(ポリマー1gを98%硫酸100
mlに溶解し、25℃で測定。以下同様。)で1.0〜
4.0、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは
1.2〜3.0である。硫酸相対粘度が1.0未満であ
ると溶融時の粘度が低く、重合後の吐出の際にストラン
ドを安定に得ることができなくなり、4.0を越えると
流動性が低下し、重合後の吐出に時間がかかるようにな
る。
【0020】これら共重合ポリアミドは公知の重合法に
よって得られるが、中でも溶融重合が最も好ましい。共
重合ポリアミドの重合度を調節するためカルボン酸、ア
ミンなどの末端封鎖剤を使用することも可能である。
【0021】本発明で云う水処理による結晶化促進工程
とは、重合缶から吐出し、ペレタイズした共重合ポリア
ミドペレットを一定の温度の水中で攪拌処理することを
指す。この水中攪拌処理に用いられる処理槽としては所
定の浴比(水と共重合ポリアミドペレットとの重量比)
が得られ、攪拌が可能なものであればいかなるものであ
っても良い。例えば、ポリアミドの重合缶を転用するこ
とも十分可能である。また、その撹拌方法についても特
に限定されるものではなく、攪拌翼の回転によるものの
他、例えば水流による攪拌などであっても良い。
【0022】この水処理の浴比としては、1以上10以
下が好ましい。浴比が1未満であると水中でのペレット
の分散性が悪くなり、表面が十分結晶化する前にブロッ
キングを起こしてしまう。また、浴比が10を越えると
多量の水が必要となり、効率的、経済的に好ましくな
い。
【0023】水処理の水温としては10〜80゜Cが適当
であり、好ましくは20〜50℃、より好ましくは20
〜40゜Cである。10℃より低いと結晶層の成長速度が
不十分である。水温は高い方が表面結晶層厚みの成長速
度が大きくなるが、80℃より高いと軟化によりペレッ
ト同士の融着を引き起こすことがある。
【0024】水処理時間は目的とする結晶化層厚みによ
って異なるが、通常は5分から10時間、好ましくは1
0分〜5時間、より好ましくは15分〜1時間である。
5分より短いと結晶層厚みが不十分であり、10時間を
越えると効果は見られずむしろ生産効率は低下する。
【0025】本発明によって得られる共重合ポリアミド
ペレットは製造工程のみならず、成形機、押出機のホッ
パーなどにおけるブロッキング防止においても有効であ
る。
【0026】本発明における共重合ポリアミドには本発
明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止
剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ハロゲン
化銅、ヨウ素化合物等)、耐候剤(レゾルシノール系、
サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノ
ン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(脂肪
族アミド、脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸および
その金属塩、脂肪酸エステル及びその誘導体、ビス尿素
及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウ
ム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニ
グロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、
クレー、マイカ等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オク
チル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防
止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、
4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオ
ン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃
剤(メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウ
ム、臭素化ポリスチレン、臭素化PPO、臭素化PC、
臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三
酸化アンチモンとの組み合わせ等)、充填剤(グラファ
イト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、硫化亜鉛、亜
鉛、鉛、ニッケル、アルミニウム、銅、鉄、ステンレ
ス、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の粒子状、
繊維状、針状、板状充填材)、他の重合体(他のポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマ
ー、ポリエーテルスルフォン、ABS樹脂、SAN樹
脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、アイ
オノマー樹脂、SBS、SEBS等)を添加することが
できる。これら添加剤の添加方法については特に限定さ
れない。
【0027】
【実施例】以下に実施例を上げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例および比較例に記した評価方法は次
の方法によって行った。
【0028】(1)融点の測定 示差走査熱量計(DSC)を用いて試料重量約8mg、
昇温速度20℃/minで共重合ポリアミドの融点を測
定した。
【0029】(2)融解エンタルピーの測定 示差走査熱量計(DSC)を用いて、一旦20℃/分の
昇温速度で昇温し、吸熱ピークプラス20℃で5分間保
持し、次いで20℃/分の速度で0℃まで降温せしめた
後、20℃/分の昇温速度で測定した際の吸熱ピーク熱
量を融解エンタルピー(ΔH)とした。なお、吸熱ピー
クが複数となる場合はその熱量の合計を融解エンタルピ
ー(ΔH)とした。
【0030】(3)ηr (硫酸相対粘度)の測定 ポリマー1gを98%硫酸100mlに溶解し、粘度計
を用いて25℃で測定した。
【0031】(4)表面結晶化層の厚みの測定 共重合ポリアミドペレットをカミソリで断面(吐出方向
と垂直な面)を切削し、厚さ数十μmとしたサンプル
を、偏光顕微鏡を用いて観察、表面から境界までの厚み
を測定した。20個のペレットについて測定を行い、そ
の平均値を採用した。
【0032】(5)耐ブロッキング性 半径15cmのステンレス製容器にペレットを5cmの
高さに均一に充填し、その上にふたをし、さらに500
gの荷重を一定時間かける。その後ペレットを取り出
し、ペレットの状況によって次のように分類する。本願
で目標としているのは評価AまたはBのレベルである。 評価A:ブロッキングはなく、1粒ずつバラバラになっ
ている。 評価B:ブロッキングしているペレットも存在するが手
で軽くもみほぐす程度でペレットは分離する。 評価C:ブロッキングが著しく、手でもみほぐしてもペ
レットの分離が難しい。
【0033】[比較例1]ヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシ
ン酸の等モル塩、ε−カプロラクタムおよび12−アミ
ノドデカン酸の水溶液を常法により重合して、共重合比
率6/66/610/12=33/17/33/17の
共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の融点
は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr は
2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直後
の表面結晶化層厚みは15μmであり、ブロッキングの
評価を行うと、ブロッキングを起こした(評価C)。
【0034】なお、この比較例1で得られたペレットを
振動ふるいの上に配送し、50℃の熱風を当てたが、既
に多くのブロッキング塊ができており、熱風を当てても
ほぐすことはできなかった。
【0035】[実施例1]ヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシ
ン酸の等モル塩、ε−カプロラクタムおよび12−アミ
ノドデカン酸の水溶液を常法により重合して、共重合比
率6/66/610/12=33/17/33/17の
共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の融点
は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr は
2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直後
のペレットを10℃の水に30分間浸漬した後、ブロッ
キングの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは80
μmであり、ブロッキング評価はBであった。
【0036】[実施例2]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7の共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の
融点は105℃、ηr は2.1であった。重合缶から吐
出、ペレタイズした直後のペレットを20℃の水に30
分間浸漬した後、ブロッキングの評価を行ったところ、
表面結晶化層厚みは150μmであり、ブロッキング評
価はBであった。
【0037】[実施例3]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7の共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の
融点は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr
は2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直
後のペレットを30℃の水に30分間浸漬した後、ブロ
ッキングの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは1
70μmであり、ブロッキング評価はAであった。
【0038】[実施例4]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7の共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の
融点は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr
は2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直
後のペレットを40℃の水に30分間浸漬した後、ブロ
ッキングの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは2
00μmであり、ブロッキング評価はAであった。
【0039】[実施例5]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7の共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の
融点は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr
は2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直
後のペレットを50℃の水に30分間浸漬した後、ブロ
ッキングの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは2
50μmであり、ブロッキング評価はAであった。
【0040】[実施例6]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の融
点は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr は
2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直後
のペレットを30℃の水に60分間浸漬した後、ブロッ
キングの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは16
0μmであり、ブロッキング評価はAであった。
【0041】[実施例7]ヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシ
ン酸の等モル塩、ε−カプロラクタムおよび12−アミ
ノドデカン酸の水溶液を常法により重合して、共重合比
率6/66/610/12=45/25/25/5の共
重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の融点は
135℃、融解エンタルピーは32J/g、ηr は2.
7であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直後のペ
レットを30℃の水に30分間浸漬した後、ブロッキン
グの評価を行ったところ、表面結晶化層厚みは120μ
mであり、ブロッキング評価はAであった。
【0042】[実施例8]ヘキサメチレンジアミン−ア
ジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシ
ン酸の等モル塩およびε−カプロラクタムの水溶液を常
法により重合して、共重合比率6/66/610=30
/40/30の共重合体のペレットを得た。なお、この
共重合体の融点は160℃、融解エンタルピーは38J
/g、ηrは2.2であった。重合缶から吐出、ペレタ
イズした直後のペレットを30℃の水に30分間浸漬し
た後、ブロッキングの評価を行ったところ、表面結晶化
層厚みは150μmであり、ブロッキング評価はAであ
った。
【0043】[比較例2]実施例1と同様にして、共重
合比率6/66/610/12=33/17/33/1
7の共重合体のペレットを得た。なお、この共重合体の
融点は105℃、融解エンタルピーは24J/g、ηr
は2.1であった。重合缶から吐出、ペレタイズした直
後のペレットを85℃の水に30分間浸漬したところ、
著しいブロッキングを起こした。評価はCであった。ま
た、ペレット形状の残っている部分の表面結晶層厚みを
測定したところ、3μmであった。
【0044】[比較例3]実施例1と同様にして重合し
た共重合ペレットにフェニル置換ジメチルポリシロキサ
ンを噴霧(ペレットに対して0.2重量%)した後にブ
ロッキングの評価を行ったが評価はCであった。また、
表面結晶層厚みは6μmであった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】表面結晶層厚みが50μm以上である本
発明の共重合ポリアミドペレットは優れたブロッキング
防止効果を有する。また、表面結晶層厚みを成長させる
ためには10〜80℃の水処理が非常に有効であり、こ
の工程によって表面結晶厚みを成長させることにより、
製造途中でブロッキングなく共重合ポリアミドペレット
を製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 77/06 C08L 77/06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペレット表面に厚み50μm以上の結
    晶化層が存在することを特徴とする共重合ポリアミドペ
    レット。
  2. 【請求項2】 共重合ポリアミドの融点が200℃以
    下であることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリア
    ミドペレット。
  3. 【請求項3】 共重合ポリアミドの融解エンタルピー
    (ΔH)が80J/g以下であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の共重合ポリアミドペレット。
  4. 【請求項4】 共重合ポリアミドがヘキサメチレンア
    ジパミド単位とカプロアミド単位を有する3元以上の多
    元共重合ポリアミドであることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の共重合ポリアミドペレット。
  5. 【請求項5】 共重合ポリアミドが、ヘキサメチレン
    アジパミド単位、カプロアミド単位およびヘキサメチレ
    ンセバカミド単位を有する3元共重合ポリアミドである
    ことを特徴とする請求項4記載の共重合ポリアミドペレ
    ット。
  6. 【請求項6】 共重合ポリアミドが、ヘキサメチレン
    アジパミド単位、カプロアミド単位、ヘキサメチレンセ
    バカミド単位およびラウロアミド単位を有する4元共重
    合ポリアミドであることを特徴とする請求項4記載の共
    重合ポリアミドペレット。
  7. 【請求項7】 ペレタイズされた共重合ポリアミドペ
    レットを、10〜80℃の水で処理することにより表面
    結晶化促進させることを特徴とする共重合ポリアミドペ
    レットの製造方法。
  8. 【請求項8】 水で処理する際の水温が20〜50℃
    であることを特徴とする請求項7記載の共重合ポリアミ
    ドペレットの製造方法。
  9. 【請求項9】 水での処理により共重合ポリアミドペ
    レットの表面結晶層厚みを50μm以上とすることを特
    徴とする請求項7又は8記載の共重合ポリアミドペレッ
    トの製造方法。
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