JPH11123164A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみの掻き上げを向上させることができる電
気掃除機を得ること。 【解決手段】 通風孔から外気を導入して床面１５に衝
突させ塵埃を掻き上げて吸引する電気掃除機用吸込具で
あって、掃除機本体７に通じる連通管４を回動自在に取
り付けた吸込具本体１と、吸込具本体１の底面に開口さ
れ吸込空間部８を介して連通管４と連通した吸込口９
と、吸込具本体１の前部に貫設され前方から吸込口９方
向に外気を導入する第１の通風孔１２と、吸込具本体１
の後部に貫設され後方から吸込口９方向に外気を導入す
る第２の通風孔１３を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機の吸込
具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図１１、図１２、図１３は、例えば、特
公昭５４ー１５８０６６号公報に開示された吸込空気流
を床面に衝突させてごみを掻き上げる従来の電気掃除機
用吸込具の一例を示す縦断面図、正面図及び底面図であ
る。

【０００３】図に示すように、吸込具本体１を床面１５
に沿って移動させると、スリット状の孔１２及びそり部
２２の下面のａ，ｃ方向から吸込具本体１内に空気が流
入し、これらが合流して床面１５に衝突して床面１５に
あるごみを掻き上げる。このごみは、吸込通路１０を通
って吸込口９からｄ方向に吸引され、連通管４を通って
パイプ、ホースを通り、電気掃除機本体内に集塵され
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
電気掃除機用吸込具によれば、吸込具本体１を床面１５
の絨毯上で動かした場合、通風空気流は吸込具本体１の
前方に設けたスリット状の孔１２から流入してくるた
め、前進時、後進時共に、通風空気流が絨毯の植毛の根
元の前方側にのみ衝突して後方側には衝突せず、後方側
のごみを掻き揚げることができない。

【０００５】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、絨毯植毛の根元の前後に通風空気流
を衝突させることにより、ごみの掻き上げ機能を向上さ
せることができる電気掃除機用吸込具を得ることを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、通風孔から外
気を導入して床面に衝突させ塵埃を掻き上げて吸引する
電気掃除機用吸込具であって、掃除機本体に通じる連通
管を回動自在に取り付けた吸込具本体と、吸込具本体の
底面に開口され吸込空間部を介して連通管と連通した吸
込口と、吸込具本体の前部に貫設され前方から吸込口方
向に外気を導入する第１の通風孔と、吸込具本体の後部
に貫設され後方から吸込口方向に外気を導入する第２の
通風孔とを備えた。

【０００７】また、吸込具の進行方向を検出する前後進
検出部と、前後進検出部からの信号を受けて前進時は第
２の通風孔を閉じ、後進時は第１の通風孔を閉じる第
１、第２のシャッター部を備えた。

【０００８】

【発明の実施の形態】

実施の形態１ 図１は本発明の実施の形態１の縦断面図、図２は図１の
平面図、図３は図１の正面図、図４は図１の底面図、図
５は電気掃除機の全体を示す斜視図である。１は電気掃
除機の吸込具本体で、上ケース２と下ケース３を結合し
て形成されている。４は吸込具本体１のほぼ中央後部に
回動自在に取り付けられた連通管で、パイプ５及びホー
ス６を介して電気掃除機本体７に接続している。

【０００９】８は吸込具本体１の中央部付近に設けた吸
込空間部で、吸込具本体１の底面前方に開口した吸込口
９から吸込んだ塵埃等をこの吸込空間部８を通して連通
管４方向に移動させる。１０は吸込口９に連続してその
両側に形成した長溝状の吸込通路である。１１は吸込具
本体１の外周に設けた緩衝用のバンパで、吸込具本体１
が壁や家具等にぶつかったときに傷を付けないように軟
質材料によって構成されている。

【００１０】１２は吸込具本体１の前部で吸込通路１０
の前方側に向けて貫通された第１の通風孔で、バンパ１
１に貫通され、第１の上流開口部１２ａと第１の下流開
口部１２ｂを有している。そして、吸込具本体１の長手
方向に設けた複数のグループによって形成され、その開
口形状は各グループの両側が弧をなす長方形状をなし、
上部は垂直に下部は吸込通路１０方向に傾斜して形成さ
れている。

【００１１】この場合、第１の通風孔１２は、バンパ１
１以外の部分、例えば吸込具本体１の前部の上面、側
面、底面のいずれの部分に設けてもよく、また、おのお
のを独立させて設けたものであってもよい。さらに、そ
の開口形状は円形、四角形、長穴状等のいかなる形状で
あってもよく、全ての通路が垂直方向に貫通するもので
あってもよい。

【００１２】１３は吸込具本体１の後部で吸込口９を除
く吸込通路１０の後方に向けて貫通させた第２の通風孔
で、連通管４の両側に開口する第２の上流開口部１３ａ
と下ケース３の吸込通路１０の近傍に開口する第２の下
流開口部１３ｂを有している。そして、吸込具本体１の
長手方向に設けた複数のグループによって形成され、そ
の開口形状は各グループの両側が弧をなす長方形状をな
し、上部は連通管４の回動部近傍両側の上ケース２から
垂直に、下部は吸込通路１０方向に傾斜して形成されて
いる。

【００１３】この場合、第２の通風孔１３は吸込具本体
１の後部の上面、側面、底面のいずれの部分に設けても
よく、また、おのおのを独立させて設けたものであって
もよい。さらに、開口形状が円形、四角形、長穴状等の
いかなる形状であってもよく、全ての通路が垂直方向に
貫通するものであってもよい。なお、１４は吸込具本体
１の底面に配設したローラである。

【００１４】上記のように構成した実施の形態１の作用
を説明する。吸込具本体１を例えば絨毯からなる床面１
５に沿って移動させると、掃除機本体７からの吸引に伴
って、吸込口９から床面１５のごみと共に周辺空気を吸
込む。そのとき、第１の通風孔１２及び第２の通風孔１
３からも空気が吸引される。第１の通風孔１２の第１の
上流開口部１２ａから吸引された通風空気流ａは、第１
の通風孔１２を通って第１の下流開口部１２ｂから吸込
通路１０の前部側に流出し、吸込通路１０方向に移動す
る。一方、第２の通風孔１３の第２の上流開口部１３ａ
から吸引された通風空気流ｂは、第２の通風孔１３を通
って第２の下流開口部１３ｂから吸込通路１０の後部側
に流出し、吸込通路１０方向に移動する。

【００１５】こうして、吸込通路１０の前部側から流出
する通風空気流ａと後部側から流出する通風空気流ｂは
床面１５の絨毯に衝突する。そして、通風空気流ａ，ｂ
は互いに対向する方向から進行して、通風空気流ａは絨
毯の植毛の根元の前方から、通風空気流ｂは絨毯の植毛
の根元の後方からまんべんなく衝突して、ごみを掻き上
げる。このようにして掻き上げられたごみは、吸込通路
１０を通って吸込口９から吸引され、吸引気流となって
吸込空間部８から連通管４を通り、さらにパイプ５、ホ
ース６を通って、電気掃除機本体７内に集塵される。

【００１６】実施の形態１によれば、第１、第２の通風
孔１２，１３を吸込具本体１の前後に設置したため、前
後から導入した通風空気流ａ，ｂが互いに向き合う方向
で床材と衝突し、絨毯等の根元にまんべんなく行きわた
るので、ごみの掻き上げが増大して、吸塵性能を向上さ
せることができる。

【００１７】実施の形態２ 図６は本発明の実施の形態２の縦断面図、図７は図６の
平面図、図８は図６の正面図、図９は図６の底面図、図
１０は図９の要部の側面図である。なお、実施の形態１
と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略す
る。１６は第１の通風孔１２の第１の上流開口部１２ａ
を開閉するために、上ケース２に沿って滑動する第１の
シャッター部で、長方形状の前後に移動する平面によっ
て形成され、吸込具本体１が前方に移動するときは第１
の上流開口部１２ａを開き、吸込具本体１が後方に移動
するときは第１の上流開口部１２ａを閉じるようになっ
ている。

【００１８】１７は第２の通風孔１３の第２の上流開口
部１３ａを開閉するために、上ケース２に沿って滑動す
る第２のシャッター部で、長方形状の前後に移動する２
枚の平面によって形成され、吸込具本体１が前方に移動
するときは第２の上流開口部１３ａを閉じ、吸込具本体
１が後方に移動するときは第２の上流開口部１３ａを開
くようになっている。そして、これらの第１、第２のシ
ャッター部１６，１７は、例えばソレノイド構造を用い
て開閉するようにしてある。

【００１９】１８は吸込具本体１の進行方向を検出する
前後進検出部で、下ケース１７面上であって前側に設け
たローラ１４の近傍に配設され、この前後進検出部１８
からの信号を受けて第１のシャッター部１６及び第２の
シャッター部１７がそれぞれ第１の上流開口部１２ａ及
び第２の上流開口部１３ａを開閉する。１９，２０，２
１はローラ１４の側部に取り付けた第１、第２、第３の
反射板で、これに前後進検出部１８からの光を照射し
て、その反射の状態から、前後進検出部１８によってロ
ーラ１４の回転方向、すなわち吸込具本体１の進行方向
が検出される。

【００２０】上記のように構成した実施の形態２の作用
を説明する。吸込具本体１を床面１５の絨毯上で移動さ
せると、ローラ１４の回転方向を検出する前後進検出部
１８が作動する。すなわち、前後進検出部１８は、ロー
ラ１４の回転と共に回転する反射板１９〜２１の反射の
順序、１９→２０→２１→１９又は１９→２１→２０→
１９を検出してローラ１４の回転方向を検知し、前後進
を検出してシャッター部に信号を送る。第１、第２のシ
ャッター部１６，１７では、前後進検出部１８からの信
号を受けて、いずれか一方のシャッターを閉じる。

【００２１】前進信号を受けると、第２のシャッター１
７が作動して第２の通風孔１３の第２の上流開口部１３
ａを閉じる。このとき、第１のシャッター１６は開放状
態のまま維持され、第１の通風孔１２の第１の上流開口
部１２ａは開かれた状態にある。

【００２２】吸込具本体１を床面１５に沿って前進させ
ると、掃除機本体７からの吸引に伴って、吸込口９から
床面１５のごみと共に周辺空気を吸込む。そのとき、第
１の通風孔１２からも空気が吸引され、第１の上流開口
部１２ａから吸引された通風空気流ａは、第１の通風孔
１２を通って第１の下流開口部１２ｂから吸込通路１０
の前部側に流出し、吸込通路１０方向に向かって移動
し、床面１５の絨毯に衝突する。こうして通風空気流ａ
は絨毯の植毛の根元の前方に集中的に衝突してごみを掻
き上げ、吸込通路１０を通って吸込口４から吸引され、
吸引気流となって吸込空間部８から連通管４を通り、パ
イプ５、ホース６を通って、電気掃除機本体７内に集塵
される。

【００２３】一方、後進信号を受けると、第１のシャッ
ター１６が作動して第１の通風孔１２の第１の上流開口
部１２ａを閉じる。このとき、第２のシャッター１７は
開放状態のまま維持され、第２の通風孔１３の第２の上
流開口部１３ａａは開かれた状態にある。

【００２４】こうして吸込具本体１を床面１５に沿って
後進させると、掃除機本体７からの吸引に伴って、吸込
口９から床面１５のごみと共に周辺空気を吸込む。その
とき、第２の通風孔１３からも空気が吸引され、第２の
上流開口部１３ａから吸引された通風空気流ｂは、第２
の通風孔１３を通って第２の下流開口部１３ｂから吸込
通路１０の後部側に流出し、吸込通路１０方向に向かっ
て移動し、床面１５の絨毯に衝突する。そして通風空気
流ｂは絨毯の植毛の根元の後方に集中的に衝突してごみ
を掻き上げ、吸込通路１０を通って吸込口４から吸引さ
れ、吸引気流となって吸込空間部８から連通管２を通
り、パイプ５、ホース６を通って、電気掃除機本体７内
に集塵される。

【００２５】実施の形態２によれば、吸込具本体１の前
進、後進に連動して、第１、第２の通風孔１２，１３の
何れか一方を閉じるようにしたので、通風空気流の流速
が高まり、床材のより深くまで空気流が到達できて、吸
塵性能を高めることができる。

【００２６】

【発明の効果】本発明に係る電気掃除機用吸込具は、掃
除機本体に通じる連通管を回動自在に取り付けた吸込具
本体と、吸込具本体の底面に開口され吸込空間部を介し
て連通管と連通した吸込口と、吸込具本体の前部に貫設
され前方から吸込口方向に外気を導入する第１の通風孔
と、吸込具本体の後部に貫設され後方から吸込口方向に
外気を導入する第２の通風孔とを備えたので、前後から
導入した通風空気流が互いに向き合う方向で床材と衝突
し、絨毯等の根元にまんべんなく行きわたるため、ごみ
の掻き上げが増大して吸塵性能を向上させることができ
る。

【００２７】また、吸込具の進行方向を検出する前後進
検出部と、前後進検出部からの信号を受けて前進時は第
２の通風孔を閉じ、後進時は第１の通風孔を閉じる第
１、第２のシャッター部を備えたので、通風空気流の流
速が高まり、床材のより深くまで空気流が到達できて、
吸塵性能を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態１の縦断面図である。

【図２】 図１の平面図である。

【図３】 図１の正面図である。

【図４】 図１の底面図である。

【図５】 電気掃除機の全体構成を示す斜視図である。

【図６】 本発明の実施の形態２の縦断面図である。

【図７】 図６の平面図である。

【図８】 図６の正面図である。

【図９】 図６の底面図である。

【図１０】 図９の要部の側面図である。

【図１１】 従来の電気掃除機用吸込具の一例を示す縦
断面図である。

【図１２】 図１１の正面図である。

【図１３】 図１１の底面図である。

【符号の説明】

１ 吸込具本体、４ 連通管、７ 掃除機本体、８ 吸
込空間部、９ 吸込口、１２ 第１の通風孔、１３ 第
２の通風孔、１５ 床面、１６ 第１のシャッター部、
１７ 第２のシャッター部、１８ 前後進検出部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 正博 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 古藤 悟 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山内 英士 東京都千代田区大手町二丁目６番２号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通風孔から外気を導入して床面に衝突さ
   せ、塵埃を掻き上げて吸引する電気掃除機用吸込具にお
   いて、 掃除機本体に通じる連通管を回動自在に取り付けた吸込
   具本体と、該吸込具本体の底面に開口され吸込空間部を
   介して前記連通管と連通した吸込口と、前記吸込具本体
   の前部に貫設され前方から前記吸込口方向に外気を導入
   する第１の通風孔と、前記吸込具本体の後部に貫設され
   後方から前記吸込口方向に外気を導入する第２の通風孔
   とを備えたことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
2. 【請求項２】 吸込具の進行方向を検出する前後進検出
   部と、該前後進検出部からの信号を受けて前進時は第２
   の通風孔を閉じ、後進時は第１の通風孔を閉じる第１、
   第２のシャッター部を備えたことを特徴とする請求項１
   記載の電気掃除機用吸込具。