JPH1112246A - アルキル硫酸エステル塩の製造方法 - Google Patents

アルキル硫酸エステル塩の製造方法

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JPH1112246A
JPH1112246A JP16311297A JP16311297A JPH1112246A JP H1112246 A JPH1112246 A JP H1112246A JP 16311297 A JP16311297 A JP 16311297A JP 16311297 A JP16311297 A JP 16311297A JP H1112246 A JPH1112246 A JP H1112246A
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alkyl sulfate
concentration
alkyl
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aqueous solution
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Koichi Ohori
浩一 大堀
Hiroyuki Fukui
博之 福井
Hiroshi Noro
浩史 野呂
Takanobu Katayama
孝信 片山
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/02Anionic compounds
    • C11D1/12Sulfonic acids or sulfuric acid esters; Salts thereof
    • C11D1/14Sulfonic acids or sulfuric acid esters; Salts thereof derived from aliphatic hydrocarbons or mono-alcohols
    • C11D1/146Sulfuric acid esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D11/00Special methods for preparing compositions containing mixtures of detergents
    • C11D11/04Special methods for preparing compositions containing mixtures of detergents by chemical means, e.g. by sulfonating in the presence of other compounding ingredients followed by neutralising

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大規模な乾燥装置と多大な乾燥エネルギーが不
要な、アルキル硫酸エステル塩の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】アルキル硫酸エステルをアルカリにより中
和してアルキル硫酸エステル塩を製造する方法におい
て、アルキル硫酸エステルとしてアルキル基の炭素数が
12のアルキル硫酸エステルが95重量%以上を占める
アルキル硫酸エステルを用い、そしてアルキル硫酸エス
テル塩の濃度が75重量%以上、85重量%以下の濃度
のペースト状水溶液が得られるように中和を行うことを
特徴とするアルキル硫酸エステル塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキル硫酸エステ
ル塩の製造方法に関するものであり、詳しくは特に高嵩
密度粉粒状活性剤の製造に適したアルキル硫酸エステル
塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製造時及び使用時における取り扱
い性の容易さ、粉塵の発生量の低減化、持ち運びの容易
さ、及び省エネルギーの観点から、高嵩密度粉粒状活性
剤の需要が増加している。上記のような高嵩密度粉粒状
活性剤の代表的な製造方法としては、特開平2−218
656公報等に記載の方法があり、かかる公報において
は、アルキル硫酸エステルとしてアルキル基の炭素数が
10〜16のアルキル硫酸エステルの混合物を用いてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高純度のアルキル基の
炭素数が12のアルキル硫酸エステル塩(例えば、全ア
ルキル硫酸エステル塩の95重量%以上がアルキル基の
炭素数が12のもの。)は、アルキル基の炭素数が12
付近のアルキル硫酸エステル塩の混合物と比較して融点
や粘度が高く、それらの測定が困難であったため、粘度
特性の報告が無かった。したがって、アルキル基の炭素
数が12のアルキル硫酸エステル塩が高濃度となる領域
では、アルキル基の炭素数が12のアルキル硫酸エステ
ルの中和により上記のアルキル硫酸エステル塩を得るこ
とは不可能と考えられていた。そのため、得られるアル
キル硫酸エステル塩が低濃度のスラリーとなる条件で中
和を行い、該スラリーの噴霧乾燥により所望のアルキル
硫酸エステル塩が生産されてきた。このような製造方法
には、低濃度スラリーを噴霧乾燥させるための大規模な
乾燥装置と多大な乾燥エネルギーを要するという課題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決すべく、アルキル基の炭素数が12のアルキル硫
酸エステルをアルカリにより中和してアルキル硫酸エス
テル塩を製造する方法について、注意深くその粘度を測
定することにより、以下の知見を得た。 1)アルキル硫酸エステル塩の高濃度領域に粘度の極小
値がある。 2)アルキル硫酸エステル塩の混合物に比べて、粘度の
極小値が高濃度側にあり、且つ極小値が高い。また、谷
の幅が狭い(即ち、操作領域が狭い。)。 3)極小値より低濃度側では急激に粘度が上昇するが、
高濃度側では粘度の上昇が比較的が緩やかである。 4)流動状態での見掛け粘度はそれ程大きくない(中和
反応の操作が可能な程度である。)。
【0005】上記の特徴を利用し、得られるアルキル硫
酸エステル塩のペースト状水溶液の濃度が、アルキル硫
酸エステル塩の粘度が極小値となる濃度より高濃度(7
5重量%以上の高い濃度)となるように、中和反応に使
用するアルカリ水溶液の濃度を調整してアルキル硫酸エ
ステル塩の製造を行ったところ、意外にも反応が円滑に
進行し、ループ除熱型反応器を用いることにより、アル
キル基の炭素数が12のアルキル硫酸エステル塩が高濃
度で連続的に得られることを見出した。かかる知見に基
づき、本発明者らは本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明の要旨は、〔1〕アルキル硫
酸エステルをアルカリにより中和してアルキル硫酸エス
テル塩を製造する方法において、アルキル硫酸エステル
としてアルキル基の炭素数が12のアルキル硫酸エステ
ルが95重量%以上を占めるアルキル硫酸エステルを用
い、そしてアルキル硫酸エステル塩の濃度が75重量%
以上、85重量%以下の濃度のペースト状水溶液が得ら
れるように中和を行うことを特徴とするアルキル硫酸エ
ステル塩の製造方法、〔2〕ループ除熱型反応器を用い
て連続的にアルキル硫酸エステルをアルカリにより中和
させることを特徴とする前記〔1〕記載の製造方法、に
関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のアルキル硫酸エステル塩
の製造方法は、アルキル硫酸エステルをアルカリにより
中和してアルキル硫酸エステル塩を製造する方法におい
て、アルキル硫酸エステルとしてアルキル基の炭素数が
12のアルキル硫酸エステルが95重量%以上を占める
アルキル硫酸エステルを用い、そしてアルキル硫酸エス
テル塩の濃度が75重量%以上、85重量%以下の濃度
のペースト状水溶液が得られるように中和を行うことを
特徴とする。
【0008】本発明で用いられるアルキル基の炭素数が
12のアルキル硫酸エステルは、高純度のもの、具体的
にはアルキル基の炭素数が12のアルキル硫酸エステル
が、原料として用いられる全アルキル硫酸エステルの9
5重量%以上を占めるものである。かかる高純度のアル
キル基の炭素数が12のアルキル硫酸エステルは、例え
ば、獣脂、ヤシ油及びパーム油等の天然油脂から得られ
る脂肪族アルコール、又はオキソ合成及びチーグラ合成
等の化学合成によって得られる合成アルコールを蒸留し
て得られる、全アルコールの95重量%以上がラウリル
アルコールである高純度のラウリルアルコールを、硫酸
化することにより得られる。
【0009】中和に使用するアルカリは、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、及びトリ
エタノールアミン等があるが、特に水酸化ナトリウムが
好ましい。かかるアルカリは、一種類の化合物を単独で
用いても良く、二種類以上の化合物を混合して用いても
よい。
【0010】中和は、アルキル硫酸エステルとアルカリ
とを混合して接触させることにより達成される。中和の
際の反応温度は60〜100℃が好ましく、70〜80
℃がより好ましい。反応物の固化を抑える観点から60
℃以上が好ましく、分解を抑える観点から100℃以下
が好ましい。
【0011】アルカリ添加量は中和によりアルキル硫酸
エステル塩が生成する程度であれば良く、アルキル硫酸
エステル1モルに対して1.0〜1.2モルが好まし
く、1.0〜1.1モルがより好ましい。アルキル硫酸
エステル又はアルキル硫酸エステル塩の分解を抑える観
点から、アルカリの量はアルキル硫酸エステル1モルに
対して1.0モル以上が好ましい。また、界面活性剤と
しての物性の劣化や粘度の急激な増加を抑える観点か
ら、アルカリの量はアルキル硫酸エステル1モルに対し
て1.2モル以下が好ましい。
【0012】本発明において、得られるペースト状水溶
液のアルキル硫酸エステル塩の濃度は、75重量%以
上、85重量%以下であることが好ましく、76〜82
重量%がより好ましく、78〜80重量%が特に好まし
い。該エステル塩の濃度が85重量%を越える場合、ペ
ースト状水溶液の粘度が高過ぎるため、混合操作やライ
ンへの送液操作が行いにくくなり、その結果所望のアル
キル硫酸エステル塩が効率的に製造できない場合があ
る。また、該エステル塩の濃度が75重量%に満たない
場合、上記と同様に粘度が高くなることや、噴霧乾燥の
ためのエネルギーがより多く必要となるという問題があ
る。
【0013】かかる範囲にアルキル硫酸エステル塩のペ
ースト状水溶液の濃度を調整するには、例えば、アルカ
リをアルカリ水溶液として反応系に添加する場合、アル
カリ水溶液の濃度を調整すれば良い。このとき、中和反
応によって生成する水の量を考慮すれば、より厳密に上
記の濃度を設定できるため、好ましい。
【0014】本発明においては、得られるペースト状水
溶液中のアルキル硫酸エステル塩の濃度をかかる範囲に
特定することにより、中和反応の操作に支障をきたすこ
となく、水分含量の少ないペースト状水溶液を得ること
ができる。
【0015】中和に使用する反応器は特に限定されない
が、中和時の物性を考慮すると、図1に示すループ除熱
型反応器を使用することが好ましい。ループ除熱型反応
器を用いることにより、連続的にアルキル硫酸エステル
をアルカリにより中和させることができる。
【0016】このループ除熱型反応器は図1に示す如
く、アルキル硫酸エステル及びアルカリの中和反応を行
う反応器1と該反応器1に接続したループ反応管2、ア
ルキル硫酸エステル供給ライン10、及びアルカリ供給
ライン11を備えている。このループ反応管2は、一端
2a及び他端2bがそれぞれ反応器1に接続されてルー
プを形成しており、ループ反応管2の上流側にポンプ3
が、下流側に熱交換器4がそれぞれ配設され、且つ反応
器1と熱交換器4との間にループ反応管2から反応生成
物であるアルキル硫酸エステル塩の一部を次工程に抜き
出す分岐管5が形成されている。また、上記反応器1は
アルキル硫酸エステル、アルカリ及び循環するアルキル
硫酸エステル塩水溶液とを攪拌混合する攪拌翼6を有し
ている。この攪拌翼6は高い剪断力を呈するように工夫
されており、通常1000〜3000rpmで駆動する
ようになっている。なお、場合により反応器1とポンプ
3の配置順序を替えて使用することもできる。なお、図
1に示すループ除熱型反応器は、原料の混合を行うため
に攪拌翼を設けたものである。攪拌翼以外の混合手段と
しては、例えば、ラインミキサー、マイルダー、遠心ポ
ンプ等が挙げられる。
【0017】上記反応器1内にアルキル硫酸エステル及
びアルカリを投入すると、攪拌翼6が作用してアルキル
硫酸エステル及びアルカリを混合して中和反応を促進
し、アルキル硫酸エステル塩を生成させる。この際、中
和熱が発生するが、熱交換器4によって除熱冷却された
アルキル硫酸エステル塩の一部がループ反応管2の他端
2bから上記反応器1に還流されて中和熱による温度上
昇を抑制するため、アルキル硫酸エステル塩は熱分解す
ることなく円滑に生成する。なお、上記分岐管5から抜
き出されたアルキル硫酸エステル塩は次工程の混合器等
(図示せず)へ給送され、該混合器でビルダーなどの他
の洗剤組成物成分と混合される。
【0018】上記の如く、アルキル硫酸エステル及びア
ルカリを所定のモル比及び水溶液濃度になるように供給
すると反応器1内で中和反応が起こり、アルキル硫酸エ
ステル塩が生成する。このアルキル硫酸エステル塩は図
2に示す高濃度域における極小粘度近傍の粘度を示す状
態になる。
【0019】また、ループ除熱型反応器を用いて製造を
行う場合、循環倍率(反応器内の内容物の循環流量÷原
料供給量)は5〜40倍が好ましく、10〜20倍がよ
り好ましい。熱交換器での除熱効率の低下を抑える観点
から5倍以上が好ましく、系内の圧力の上昇を抑える観
点から40倍以下が好ましい。また、攪拌翼を用いて混
合する場合、翼先端速度は5m/s以上が好ましく、1
0〜20m/sがより好ましい。混合力不足による分解
を抑える観点から5m/s以上が好ましく、機械的発熱
による熱分解を抑える観点から20m/s以下が好まし
い。
【0020】系内の反応温度は上記と同様である。所定
の温度範囲に系内を維持するには、例えば熱交換器に通
液する温水の温度又は水量を調節することにより達成さ
れる。その他の中和のための条件は上記のとおりであ
る。
【0021】ペースト状水溶液からアルキル硫酸エステ
ル塩を製造する方法は特に限定されるものではなく、通
常用いられる公知の真空薄膜乾燥法等が用いられる。ま
た、噴霧乾燥を行うことなく、ペースト状水溶液の状態
のままで次工程に送液しても良い。即ち、得られるアル
キル硫酸エステル塩は水分濃度が約15〜25重量%で
従来法により得られるアルキル硫酸エステル塩の水分濃
度に比べて格段に低い。したがって本発明による場合、
アルキル硫酸エステル塩は、次工程の他の洗剤成分との
混合工程に続く乾燥工程において、従来の如く噴霧乾燥
によることなく粘度の高いペースト状のまま他の乾燥方
法を採用して乾燥させることもできるため、乾燥に要す
るエネルギーを格段に節約することができると共に、乾
燥装置の設置空間を格段に縮小することができる。
【0022】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例及び参考例によ
りさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例等に
より何ら制限されるものではない。
【0023】実施例1 図1に示したループ除熱型反応器を用い、以下の条件で
連続反応を行った。 アルキル硫酸エステル組成 アルキル硫酸エステル:98.6重量%(分子量26
7) (但し、該アルキル硫酸エステルにおいて、アルキル基
の炭素数が12のものは98重量%を占める。) 遊離硫酸:0.3重量% 未反応アルコール:1.1重量% 水酸化ナトリウム水溶液濃度:39重量%
【0024】反応条件 アルキル硫酸エステルに対する水酸化ナトリウムのモル
比:1.02 原料供給量:13kg/hr(アルキル硫酸エステルと
水酸化ナトリウムの合計) 滞留時間:5.5分間(ループ内容量1.2L) 循環倍率:15倍 攪拌混合器(マイルダー)翼先端速度:15m/s 反応温度:80〜85℃ pH:10〜11
【0025】上記反応条件で連続反応を行った結果、ア
ルキル硫酸エステル塩含有量78重量%のペースト状反
応物が安定的に得られた。
【0026】実施例2及び3 実施例1と同一装置、同一原料を用い、反応条件を表1
に示す如く変えて中和反応を行った。
【0027】比較例1 実施例1と同一装置、同一原料を用い、反応条件を表1
に示す如く変えて中和反応を行った。即ち、実施例1〜
3に比べて、加える水酸化ナトリウム水溶液の濃度を低
くして中和反応を行った。
【0028】比較例2 実施例1と同一装置、同一原料を用い、反応条件を表1
に示す如く変えて中和反応を行った。すなわち、実施例
1〜3に比べて水酸化ナトリウム水溶液の濃度を高くし
て中和反応を行った。
【0029】上記実施例1〜実施例3及び比較例1、2
における中和反応の主な条件及び結果を表1に示す。実
施例1においては、製造操作は安定して行なうことがで
きた。実施例2では、実施例1に比べて水酸化ナトリウ
ム水溶液濃度を低くしたため、また、実施例3では、実
施例1に比べて水酸化ナトリウム水溶液濃度を高くした
ため、いずれも生成するペースト状水溶液の粘度が高く
なる傾向が見られるものの、ほぼ安定して製造操作を行
うことができた。また比較例1では、実施例1に比べて
水酸化ナトリウム水溶液濃度が低過ぎるため、また比較
例2では水酸化ナトリウム水溶液の濃度が高過ぎるた
め、生成するペースト状水溶液の粘度が高くなり過ぎ、
製造操作自体が実施できなかった。
【0030】
【表1】
【0031】参考例1 アルキル硫酸エステル塩の水溶液における、アルキル硫
酸エステル塩の濃度とアルキル硫酸エステル塩の水溶液
の粘度との関係を調べた。アルキル硫酸エステル塩とし
ては、アルキル基の炭素数が12のナトリウム塩、及び
アルキル基の炭素数が10〜16のナトリウム塩の混合
物を用いた。
【0032】粘度の測定は次のようにして実施した。粘
度計はBM型粘度計を用い、ローターはローターNo.
1〜No.4のものを用いた。ローターの回転数は30
rpmで実施した。測定を通して、アルキル硫酸エステ
ル塩の水溶液は60℃に維持した。結果を図2に示す。
なお、図2において、●はアルキル基の炭素数が12の
ナトリウム塩のデータであり、○はアルキル基の炭素数
が10〜16のナトリウム塩の混合物のデータである。
【0033】図2より、以下の事実が示された。 1)アルキル硫酸エステル塩の高濃度領域に粘度の極小
値がある。 2)アルキル硫酸エステル塩の混合物に比べて、アルキ
ル基の炭素数が12のものはその水溶液の粘度の極小値
が高濃度側にあり、且つ極小値が高い。また、谷の幅が
狭い。 3)極小値より低濃度側では急激に粘度が上昇するが、
高濃度側では粘度の上昇が比較的が緩やかである。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、これまで不可能とされ
てきた、アルキル基の炭素数が12のアルキル硫酸エス
テル塩の高濃度スラリーであるペースト状水溶液を、効
率良く安定的に生産することができる。また、得られる
ペースト状水溶液は水分が少ないため、少ないエネルギ
ーで効率的に乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ループ除熱型反応器の一例である。
【図2】図2は、アルキル硫酸エステル塩水溶液におけ
る、アルキル硫酸エステル塩の濃度とアルキル硫酸エス
テル塩水溶液の粘度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 反応器 2 ループ反応管 2a ループ反応管の一端 2b ループ反応管の一端 3 ポンプ 4 熱交換器 5 分岐管 6 攪拌翼 10 アルキル硫酸エステル供給ライン 11 アルカリ供給ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 孝信 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル硫酸エステルをアルカリにより
    中和してアルキル硫酸エステル塩を製造する方法におい
    て、アルキル硫酸エステルとしてアルキル基の炭素数が
    12のアルキル硫酸エステルが95重量%以上を占める
    アルキル硫酸エステルを用い、そしてアルキル硫酸エス
    テル塩の濃度が75重量%以上、85重量%以下の濃度
    のペースト状水溶液が得られるように中和を行うことを
    特徴とするアルキル硫酸エステル塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 ループ除熱型反応器を用いて連続的にア
    ルキル硫酸エステルをアルカリにより中和させることを
    特徴とする請求項1記載の製造方法。
JP16311297A 1997-06-19 1997-06-19 アルキル硫酸エステル塩の製造方法 Pending JPH1112246A (ja)

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