JPH11121901A - 回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板の製造方法

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JPH11121901A
JPH11121901A JP7585598A JP7585598A JPH11121901A JP H11121901 A JPH11121901 A JP H11121901A JP 7585598 A JP7585598 A JP 7585598A JP 7585598 A JP7585598 A JP 7585598A JP H11121901 A JPH11121901 A JP H11121901A
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circuit board
electrode
plasma
chamber
etching
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JP7585598A
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English (en)
Inventor
Akira Iwamori
暁 岩森
Noriyuki Yanagawa
紀行 柳川
Mitsuru Sadamoto
満 貞本
Moriji Morita
守次 森田
Kunio Nishihara
邦夫 西原
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマを用いた回路基板の孔開け加工方法の
提供。 【解決手段】回路基板として、導電層と導電層との間に
形成され、かつ、主に樹脂からなる絶縁層を有し、電気
的接続をとる為の孔径が0.3mmを越えないものを使
用する。プラズマを発生させてこの回路基板に孔開け加
工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路基板の製造方法
に関する。詳しくは本発明は導電層と絶縁層の積層体か
らなる回路基板において、プラズマを用いて絶縁層に孔
開けを行う回路基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子産業において、電子機器の高
性能化、高機能化、コンパクト化が求められており、そ
れに伴ってICチップ、ICチップを実装する為のボー
ド(Board)も微細化、高密度化が進んでいる。I
Cチップでは、シリコン等の微細なパターニングの際に
はプラズマを用いたドライプロセスは必須である。ま
た、導電層である銅箔と絶縁層であるポリイミドを交互
に積層した回路基板はポリイミドの有する優れた耐熱
性、電気的特性等、等の理由によりICの実装用基板と
して広く用いられている。
【0003】プリント配線板の実装技術、とりわけ回路
基板製造時における、スルーホール、バイアホール形成
技術は特に重要である。現在のスルーホール(Through
Hole)、バイアホール(Via Hole)形成法としてメカニ
カルドリル法、レーザー加工法等のドライプロセスがあ
るが、中でも近年のレーザー加工技術の発展に伴い、レ
ーザーによるスルーホール、バイアホール形成技術が進
歩している。このようなドライプロセスを用いてスルー
ホール、バイアホールを形成する場合、スルーホール、
バイアホール形成時に生じる残渣がその後の工程で不良
を生じさせる原因になっている。
【0004】また、ウエットエッチングによりスルーホ
ール、バイアホール加工を行う場合でも、穴の形状が小
さい為にエッチング速度分布が生じ、部分的に完全にス
ルーホール、バイアホールが形成されない部分も生じ
る、といった問題がある。また、ウエットエッチングの
場合、その液体の取扱い難さや廃液処理の問題、基板の
汚染、さらにはエッチング形状を自由に制御できないと
いった問題がある。現在、このエッチング形状の制御性
は回路基板のファイン化に伴い益々重要性を増してい
る。具体的には等方的な形状よりも異方的な形状が求め
られている。一方、プラズマを用いたドライエッチング
法は基板を汚染しないこと、廃液等の問題が生じないこ
と、さらには加工形状の制御が可能であるといった特徴
がある。
【0005】しかしながらプラズマを用いるエッチング
の場合、エッチングの加工形状とエッチング速度は相反
する因子であり、加工形状の制御と高いエッチング速度
を両立させるのは困難であった。そのため、プラズマを
用いて絶縁層であるポリマーをエッチングする技術は報
告されていたものの、実際の回路基板のスルーホール、
バイアホールの形成に応用された例はほとんど報告され
ていなかった。とりわけ、孔径が0.3mm以下の微細
な孔開け加工に対して応用された例は報告されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した問題点のない、プラズマを用いた回路基板の孔開け
加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は、0.3mm
を越えないの微細な孔を有する回路基板の孔開け加工技
術に関し鋭意検討した結果、プラズマを用いることで達
成されることを見いだした。さらに、エッチング速度の
向上、孔開け加工の異方的形状には電極の形状、エッチ
ング時の温度制御、エッチング種の制御が重要であるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、(1)導電層と導
電層との間に形成され、かつ、主に樹脂からなる絶縁層
を有し、電気的接続をとる為の孔径が0.3mmを越え
ないものである回路基板において、プラズマを生起させ
て孔開けを行うことを特徴とする回路基板の製造方法で
あり、(2)周波数が10乃至100MHzの高周波電
源を用いてプラズマを生起させることを特徴とする
(1)に記載の回路基板の製造方法であり、(3)高周
波電圧とは独立に、高周波に直流成分を印加することを
特徴とする(1)乃至(2)のいずれかに記載の回路基
板の製造方法であり、(4)高周波印加電極が凹凸構造
を有する電極であることを特徴とする(1)乃至(3)
のいずれかに記載の回路基板の製造方法であり、(5)
凹凸構造を有する電極において、凹部の深さhが電極間
隔dの少なくとも1/2であり、かつ、凸部の幅wが電
極間隔dの少なくとも1/4であることを特徴とする
(4)に記載の回路基板の製造方法であり、(6)凹凸
構造を有する電極上に回路基板を電極面に対して平行に
設置することを特徴とする(4)乃至(5)のいずれか
に記載の回路基板の製造方法であり、(7)絶縁層であ
る樹脂のガラス転移温度をTgとすると、孔開けを行う
際の基板の温度Tが、Tg+100℃を越えないことを
特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の回路基
板の製造方法であり、(8)プラズマを生起させるのに
用いるガスが酸素にアミンのフッ化物ガスを添加した混
合ガスであることを特徴とする(1)乃至(7)のいず
れかに記載の回路基板の製造方法であり、(9)アミン
のフッ化物ガスが(CF3 3 N、または(C2 5
3 Nであることを特徴とする(8)に記載の回路基板の
製造方法であり、(10)プラズマを生起させるのに用
いるガスが酸素にNF3 ガスを添加した混合ガスである
ことを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の
回路基板の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は導電層である銅箔と絶縁
層である樹脂層を交互に積層した回路基板であれば何れ
の回路基板にも適応できるが、中でも優れた耐熱性、電
気的特性等を有するポリイミドを樹脂層に用いた多層回
路基板に好適である。
【0010】本発明で用いることのできる高周波電圧は
10kHz〜1000MHz、好ましくは10MHz〜
100MHzであるが、電波法上および取扱い上13.
56MHz、或いは27MHzが好適に用いられる。特
にこの範囲の周波数がプラズマ中でのイオン、ラジカル
の運動性を制御する上で好ましい。更に前記した高周波
電圧とは独立に、高周波電圧に直流電圧を印加すること
によりイオンポテンシャルを制御し、イオンによる選択
的エッチング性を制御することができる。
【0011】次に、エッチング速度を向上させるために
は(a)電極の形状、(b)エッチング時の温度制御、
(c)エッチング種の制御が重要である。つまり、
(a)電極の構造に凹凸構造をつけることで、プラズマ
密度を向上させ、エッチング速度を向上させることがで
きる。凹凸構造を有する電極において、山の高さ、すな
わち凹部の深さhが電極間隔dの1/2未満では、電極
表面を凹凸に形成した効果が小さくなる。山の高さhは
電極間隔dの少なくとも1/2であることが好ましい。
【0012】更に、凹凸構造を有する電極において、山
の幅、すなわち凸部の幅wが電極間隔dの1/4未満で
は、電極の凹凸構造による効果が小さくなる。特にこの
幅wはエッチングの均一性に影響を及ぼす。つまり、凸
部の幅wが電極間隔dの少なくとも1/4であれば、均
一性は著しく向上し、エッチング速度の場所依存性が殆
ど無くなることが分かった。
【0013】また、(b)エッチングは物理的反応でな
くむしろ化学的反応で進行することを考えると、加熱下
に行うことが反応速度を向上させる上で必要であり、特
に絶縁層のガラス転移温度(Tg)付近に加熱した雰囲
気下で行えば、最も反応性が高いことを見いだした。つ
まり基板温度(T)がTg付近に加熱されていると、エ
ッチング速度が高くなることを見いだしたのである。
【0014】ポリマーの種類により最適な温度(T)は
異なるが、例えばTgが150℃以上の耐熱性を有する
ポリマーの場合、そのポリマーのガラス転移温度をTg
とすると、Tg−100℃≦T≦Tg+100℃で行え
ば、室温で行った場合よりも高いエッチング速度が得ら
れること、更にこのエッチング速度はTg或いはそれ以
上の温度雰囲気中で更に高くなる。
【0015】(c)更に、エッチング種として酸素ガス
の他にアミン化合物のフッ化物、あるいはNF3 ガスを
添加した系が良いこと、つまり酸素ガスにこれらのガス
を添加した系は高速エッチングに効果的である。これら
のガスの添加が効果的である理由は一般的にエッチング
種として用いられているCF4 等のフッ素系ガスに比
べ、N−F結合がC−F結合エネルギーより低く、プラ
ズマ中で容易にイオン、ラジカルになり易いためであ
る。
【0016】(a)電極の凹凸構造はその形状は特に制
限されるものではないが、プラズマの均一性を考えると
対称性を有するものが好ましい。本発明に用いる凹凸電
極の一例を図3乃至図5に示す。
【0017】(b)本発明において回路基板の絶縁層と
してのポリマーは特に限定されるわけではないが、現在
はポリイミド系の樹脂を用いている場合が多い。
【0018】ポリイミド層として具体的な例を示すとす
れば、カプトン、ユーピレックス、アピカル等の商品名
として、市場で入手できるポリイミドフィルムを有効に
用いることができる。さらに、ピロメリット酸無水物、
ビフタル酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無
水物、オキシジフタル酸無水物、ハイドロフランジフタ
ル酸無水物等の酸無水物とメトキシジアミノベンゼン、
4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニ
リン、3,3’−オキシジアニリン、ビスジアニリノメ
タン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、p,p−ア
ミノフェノキシベンゼン、p,m−アミノフェノキシベ
ンゼン、m,p−アミノフェノキシベンゼン、m,m−
アミノフェノキシベンゼン、クロル−m−アミノフェノ
キシベンゼン、p−ピリジンアミノフェノキシベンゼ
ン、m−ピリジンアミノフェノキシベンゼン、p−アミ
ノフェノキシビフェニル、m−アミノフェノキシビフェ
ニル、p−ビスアミノフェノキシベンジルスルホン、m
−ビスアミノフェノキシベンジルスルホン、p−ビスア
ミノフェノキシベンジルケトン、m−ビスアミノフェノ
キシベンジルケトン、p−ビスアミノフェノキシベンジ
ルヘキサフルオロプロパン、m−ビスアミノフェノキシ
ベンジルヘキサフルオロプロパン、m−ビスアミノフェ
ノキシベンジルヘキサフルオロプロパン、p−ビスアミ
ノフェノキシベンジルプロパン、o−ビスアミノフェノ
キシベンジルプロパン、m−ビスアミノフェノキシベン
ジルプロパン、p−ジアミノフェノキシベンジルチオエ
ーテル、m−ジアミノフェノキシベンジルチオエーテ
ル、インダンジアミン、スピロビジアミン、ジケトンジ
アミン等のアミンと反応、イミド化して形成されるポリ
イミドも本発明に効果的に用いることができる。
【0019】このようなポリイミド系の樹脂を中心とし
た絶縁層を有する回路基板をプラズマによるドライエッ
チングを行うに際し、絶縁層樹脂のTgに近い温度雰囲
気下、より具体的には例えば、Tgが約250℃のポリ
イミド絶縁層の場合、150℃〜350℃の範囲で加熱
してエッチングを行うとエッチング速度が飛躍的に向上
することが判った。より高い温度雰囲気下でエッチング
を行えばエッチング速度は向上するが、Tgよりも高い
温度では絶縁層の物性が変化し、形態変化が生じる場合
があるので好ましいとは言えない。
【0020】(c)エッチングガスとしてはアミン化合
物のフッ化物、あるいはNF3 ガスを酸素ガスに添加し
た系が良いことは既に述べたが、これらガスの添加量は
好ましくは5〜90 vol%、より好ましくは10〜50
vol%程度である。アミン化合物のフッ化物としては特
に限定はされないもののメチルアミン或いはエチルアミ
ンのフッ化物が好適に用いられ、(CF3 3 N、(C
2 5 3 N等を用いることができる。
【0021】このようなアミン化合物の製造法として、
例えば、(CF3 3 N(沸点−6.5℃)の製造法
は、US特許2616927号公報において、コーク、
サイモン(Kauck、Simons)等が報告してい
るように、無水フッ化水素中でトリメチルアミンを電気
化学的にフッ素化することで製造される。その他の製法
として、(CH3 3 Nのフッ素ガスによる直接フッ素
化、或いは、(CH3 3 NのCoF3 によるフッ素化
により製造することも可能である。
【0022】本発明の装置は、少なくとも、(a)回路
基板の導入手段、その保持手段、その排出手段を具備し
た、プラズマ処理を行うプラズマ処理室、(b)電力印
加装置、(c)真空排気手段、を備えたドライエッチン
グ装置であればよい。更に、エッチング工程の効率を向
上させる為には(d)基板ホルダー上に設置された回路
基板を搬入する為の搬入室、(e)搬出する為の搬出
室、ならびに(f)搬入室からプラズマ処理室、プラズ
マ処理室から搬出室へ基板ホルダーを搬送する為の搬送
機構、を備えた装置を用いるのが良い。これは、プラズ
マ処理を連続的に行なう場合、処理室は高真空である
為、予めある程度の真空を保ったチャンバー内に回路基
板を保持させておき、そこからエッチング処理を行う処
理室へ回路基板を搬送させた方が高真空になるまでの時
間を短縮できるからである。ここで言う予備室とは、こ
の予めある程度の真空を保ったチャンバーで(d)搬入
室と(e)搬出室のことを指す。
【0023】また、本発明におけるプラズマ処理装置の
操作圧力は、プラズマ処理室はプラズマが生起可能な圧
力であれば特に限定はされないが、例えば0.13〜
1,330Pa、好ましくは1.3〜270Pa程度で
ある。また、搬入室と搬出室の操作圧力はプラズマ処理
室の圧力よりも高い圧力、例えば1.3〜13,300
Pa、好ましくは13〜1,330Pa程度である。搬
入室と搬出室の圧力が高いのは、プラズマ処理室を真空
に引く為の時間を節約する為であり、前記した圧力から
大気開放、大気から前記した圧力に真空引きを行って操
作する。尚、プラズマ処理室の圧力のコントロールは、
搬入室との間のゲートバルブ開放時に室内の圧力が上昇
するので、プラズマ生起圧力まで真空引きを行い、一
方、搬出室との間のゲートバルブ開放時に再び室内の圧
力が上昇するので、プラズマ生起圧力まで真空引きを行
うことによって行われる。以下、平行平板型のRF電極
を用いた場合の連続処理装置を例にして、より具体的に
説明する。
【0024】プラズマ処理室11は、13.56MHz
の平行平板型高周波電極(RF電源を含む電極)61と
それとは独立にRF電極61に直流電圧を印加できるロ
ーパスフィルター62と、対向電極71(接地)を有す
る。該プラズマ処理室11にベローバルブ付きフランジ
81、81’、部屋を仕切るゲートバルブ82、82’
を取り付け、次いで基板搬入室21、基板搬出室22を
連結した。
【0025】尚、プラズマ処理室11と電極61、71
には加熱できるようヒーターが取り付けてある。また、
基板搬入室21とプラズマ処理室11間の基板の搬入手
段及び、基板搬出室22とプラズマ処理室11間の基板
の搬出手段には搬送用のアーム41、41’がそれぞれ
設置されている。搬送用アーム41、41’の先端は、
基板ホルダー31が載せられるように、フォーク状の構
造になっている。基板搬入室21、基板搬出室22はリ
ークバルブが備え付けられ大気開放できるようになって
いる。また、プラズマ処理室11の内部を真空にできる
ようにロータリーポンプ12が、更に高い真空度を達成
できるようにメカニカルブースターポンプ13が連結さ
れており、また基板搬入室21及び搬出室22も真空に
保てるようにロータリーポンプ12’、12”がそれぞ
れ備え付けられている。また、プラズマ処理室11には
エッチングに用いるガスライン14(酸素及びNF
3 他)が連結されている。基板ホルダーの一例を示す模
式図を図2に示す。
【0026】プラズマエッチング法として、まず回路基
板51を基板ホルダー31に設置する。その後、回路基
板51及び基板ホルダー31を基板搬入室21内の基板
搬入用アーム41の先端(フォーク状構造)に設置し、
基板搬入室21の蓋を閉じ、真空引きを行う。真空度が
プラズマ処理室11と同等かやや高い圧力に達するとゲ
ートバルブ82が開く。ゲートバルブ82が開いた後、
基板51を載せた基板ホルダー31をプラズマ処理室1
1に搬送し、電極61上に設置する。その後、搬送用ア
ーム41は基板搬入室21へ戻り、ゲートバルブ82は
閉じる。
【0027】プラズマ処理室11にはガスライン14を
通してガスが流れ、一定時間プラズマを生起させる。こ
の時、基板搬入室21は大気開放されているので新たな
基板51を載せた基板ホルダー31がセットできる。一
定時間のプラズマ処理(エッチング)が終了した後、基
板搬出室22の真空度がプラズマ処理室11と同等かや
や高い圧力に達するとゲートバルブ82’が開く。ゲー
トバルブ82’が開いた後、基板搬出室22にあった搬
送用アーム41’が基板51を載せた基板ホルダー31
をプラズマ処理室11から基板搬出室22へ搬送し、ゲ
ートバルブ82’を閉じる。基板搬出室22は大気開放
され、大気圧に戻ったならば基板51並びに基板ホルダ
ー31を取り出す。
【0028】この時、基板搬入室21にある基板ホルダ
ー31にセットされた新たな基板51はゲートバルブ8
2が開放された後、プラズマ処理室11へ搬送される。
このようにして搬送、プラズマ処理を繰り返し行うこと
で、連続的にかつ高速で回路基板のエッチングが行われ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 厚さ18μm、0.2mmφの孔径を有する銅薄膜と、
低膨張率ポリイミドフィルム(商品名:カプトンENZ
T,東レ−デュポン社製)の両面に熱可塑性の接着性ポ
リイミドPI−A(三井化学株式会社製:厚さ3μm、
Tg=約200℃)を塗布して得たポリイミド層とおよ
び、厚さ2mmの銅板とをプレスにより張り合わせて銅
板/ポリイミド層/銅薄膜からなる積層体を形成し、こ
れを回路基板とした。該ポリイミド層が絶縁層として機
能する。酸素ガスとNF3 の混合ガス(組成比は80:
20)を用いて、図1に記載のプラズマエッチング装置
(但し、ローパスフィルター62による直流電圧の印加
は行わなかった)によりエッチングを行った。エッチン
グ条件を以下に示す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 温度 20 ℃ (処理室)
【0030】実施例2 実施例1記載の回路基板を用いた。酸素ガスとNF3
混合ガス(組成比は80:20)を用いて、図1に記載
のプラズマエッチング装置(但し、ローパスフィルター
62による直流電圧の印加を行なった)によりエッチン
グを行った。エッチング条件を以下に示す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 直流電圧 −300 V 温度 20 ℃ (処理室)
【0031】実施例3 実施例1記載の回路基板を用いた。酸素ガスとNF3
混合ガス(組成比は80:20)を用いて、図1に記載
のプラズマエッチング装置(但し、ローパスフィルター
62による直流電圧の印加を行なわなかった)によりエ
ッチングを行った。
【0032】また、図3に示す凹凸構造を有する電極
を、図1に示した13.56MHzの平行平板型高周波
電極(RF電極)61上に取り付けた(図6)。凹凸構
造を有する電極において、山の高さ、すなわち凹部の深
さhが電極間隔dの1.5倍、山の幅、すなわち凸部の
幅wが電極間隔dの0.67倍であるのものを使用し
た。hが3cm、dが2cm、wが1.3cmのものを
使用した。エッチング条件を以下に示す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 温度 20 ℃ (処理室)
【0033】実施例4 実施例1記載の回路基板を用いた。酸素ガスとNF3
混合ガス(組成比は80:20)を用いて、図1に記載
のプラズマエッチング装置(但し、ローパスフィルター
62による直流電圧の印加を行なわなかった)によりエ
ッチングを行った。
【0034】また、チャンバー(処理室)及び電極の温
度を200℃に制御し、エッチングを行った。エッチン
グ条件を以下に示す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 温度 200 ℃ (処理室)
【0035】実施例5 実施例1で用いた回路基板を用い、エッチングを行っ
た。また、図4に示す凹凸構造を有する電極を13.5
6MHzの平行平板型高周波電極(RF電極)61上に
取り付け、酸素ガスとNF3 の混合ガス(組成比は8
0:20)を用いて、図1に記載のプラズマエッチング
装置(但し、ローパスフィルター62による直流電圧の
印加を行なった)によりエッチングを行った。また、チ
ャンバー(処理室)及び電極の温度を200℃に制御
し、エッチングを行った。エッチング条件を以下に示
す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 直流電圧 −300 V 温度 200 ℃ (処理室)
【0036】実施例6 実施例5と同様な条件でエッチングを行った。但し、N
3 の代わりに(C25 3 Nを用いた。(C
2 5 3 Nは70℃に加熱し、Heガスによるバブリ
ングすることで、図1に記載のプラズマエッチング装置
のプラズマ処理室11に導入した。 エッチング条件: 酸素ガス/(C2 5 3 N (He)ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 直流電圧 −300 V 温度 200 ℃ (処理室)
【0037】実施例7 図1において13.56MHzの高周波電源に換えて2
7MHzの高周波電源を用いた以外は、実施例1と同様
な条件でエッチングを行った。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 温度 20 ℃ (処理室)
【0038】比較例1 実施例1記載の回路基板を用いて、ヒドラジン溶液によ
りエッチングを行った。
【0039】比較例2 実施例1記載の回路基板を用いた。酸素ガスとCF4
混合ガス(組成比は80:20)を用いて、図1に記載
のプラズマエッチング装置(但し、ローパスフィルター
62による直流電圧の印加を行なわなかった)によりエ
ッチングを行った。エッチング条件を以下に示す。 エッチング条件: 酸素ガス/NF3 ガス流量 80/20 sccm 搬送室、搬出室圧力 133 Pa 処理室圧力 27 Pa RF電極パワー 200 W 温度 20 ℃ (処理室)
【0040】試験例1 実施例1〜6、および比較例1、2において、ポリイミ
ド層(40μm厚)の孔開けに要した時間を測定し、表
1にまとめた。また、エッチング加工形状についても評
価を行ない、異方性を++、+、±、−(異方性の大き
いものは++、等方的なものは−)で記した。
【0041】
【表1】 尚、絶縁層であるポリイミド樹脂層を他の樹脂に変えて
も同様な結果が得られた。さらに、孔径を0.2mmφ
以下、すなわち0.15mmφ、0.10mmφのもの
を用いても同様な結果が得られた。
【0042】
【発明の効果】本発明によって、ドライプロセスにより
回路基板の孔開け加工法が提供可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置の模式図である。
【図2】 基板ホルダーの一例を示す模式図である。
【図3】 凹凸電極の一例を示す模式図である。
【図4】 凹凸電極の一例を示す模式図である。
【図5】 凹凸電極の一例を示す模式図である。
【図6】 装置の模式図である。
【符号の説明】
11:プラズマ処理室 12、12’、12”:ロータリーポンプ 13:メカニカルブースターポンプ 14:ガスライン 21:基板搬入室 22:基板搬出室 31:基板ホルダー 41、41’:搬送用アーム 51:回路基板 61:RF電極 62:直流電圧を印加する為のローパスフィルター 71:対向電極 81、81’:バルブ付きフランジ 82、82’:ゲートバルブ 91:凹凸構造を有する電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 守次 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 西原 邦夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電層と導電層との間に形成され、かつ、
    主に樹脂からなる絶縁層を有し、電気的接続をとる為の
    孔径が0.3mmを越えないものである回路基板におい
    て、プラズマを生起させて孔開けを行うことを特徴とす
    る回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】周波数が10乃至100MHzの高周波電
    源を用いてプラズマを生起させることを特徴とする請求
    項1に記載の回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】高周波電圧とは独立に、高周波に直流成分
    を印加することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか
    に記載の回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】高周波印加電極が凹凸構造を有する電極で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の回路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】凹凸構造を有する電極において、凹部の深
    さhが電極間隔dの少なくとも1/2であり、かつ、凸
    部の幅wが電極間隔dの少なくとも1/4であることを
    特徴とする請求項4に記載の回路基板の製造方法。
  6. 【請求項6】凹凸構造を有する電極上に回路基板を電極
    面に対して平行に設置することを特徴とする請求項4乃
    至5のいずれかに記載の回路基板の製造方法。
  7. 【請求項7】絶縁層である樹脂のガラス転移温度をTg
    とすると、孔開けを行う際の基板の温度Tが、Tg+1
    00℃を越えないことを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれかに記載の回路基板の製造方法。
  8. 【請求項8】プラズマを生起させるのに用いるガスが酸
    素にアミンのフッ化物ガスを添加した混合ガスであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の回路
    基板の製造方法。
  9. 【請求項9】アミンのフッ化物ガスが(CF3 3 N、
    または(C2 5 3 Nであることを特徴とする請求項
    8に記載の回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】プラズマを生起させるのに用いるガスが
    酸素にNF3 ガスを添加した混合ガスであることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載の回路基板の製
    造方法。
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