JPH11121138A - 放圧構造付き避雷器 - Google Patents
放圧構造付き避雷器Info
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- JPH11121138A JPH11121138A JP9285587A JP28558797A JPH11121138A JP H11121138 A JPH11121138 A JP H11121138A JP 9285587 A JP9285587 A JP 9285587A JP 28558797 A JP28558797 A JP 28558797A JP H11121138 A JPH11121138 A JP H11121138A
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- insulator
- limiting element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁碍子内における急激な内部圧力の上昇に
よる放圧時、絶縁碍子内に収納された限流素子が絶縁碍
子から飛び出さないようにする。 【解決手段】 非直線性の電圧電流特性を有する限流素
子21a〜21cを絶縁碍子22内に収納し、絶縁碍子
22の内部圧力の上昇により破断可能な封止金具を絶縁
碍子22の一端開口部に気密的に被嵌した放圧構造を具
備した避雷器であって、限流素子21a〜21cと電気
的に接続される電極部材23を絶縁碍子22の他端に気
密的に固着し、電極部材23の限流素子21aと接合す
る部位及び限流素子21a〜21cに、非導電性繊維か
らなる絶縁布に熱硬化樹脂を含浸させたプリプレグシー
ト31を巻き付け、電極部材23及び限流素子21a〜
21cをプリプレグシート31で一体化する。
よる放圧時、絶縁碍子内に収納された限流素子が絶縁碍
子から飛び出さないようにする。 【解決手段】 非直線性の電圧電流特性を有する限流素
子21a〜21cを絶縁碍子22内に収納し、絶縁碍子
22の内部圧力の上昇により破断可能な封止金具を絶縁
碍子22の一端開口部に気密的に被嵌した放圧構造を具
備した避雷器であって、限流素子21a〜21cと電気
的に接続される電極部材23を絶縁碍子22の他端に気
密的に固着し、電極部材23の限流素子21aと接合す
る部位及び限流素子21a〜21cに、非導電性繊維か
らなる絶縁布に熱硬化樹脂を含浸させたプリプレグシー
ト31を巻き付け、電極部材23及び限流素子21a〜
21cをプリプレグシート31で一体化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放圧構造付き避雷器
に関し、詳しくは、雷サージ等による異常電圧の発生
時、送配電線等の設備を雷サージ等から保護し、また、
急激な内部圧力の上昇による放圧時、その内部に発生し
た電離ガスを放出させる放圧構造を具備した避雷器に関
する。
に関し、詳しくは、雷サージ等による異常電圧の発生
時、送配電線等の設備を雷サージ等から保護し、また、
急激な内部圧力の上昇による放圧時、その内部に発生し
た電離ガスを放出させる放圧構造を具備した避雷器に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、高圧や特高の送配電線付近へ
の落雷時、雷サージ等による異常電圧が発生した際、送
配電線等の設備を雷サージ等から保護するため、送配電
線の接地側と電線側との間に避雷器を取り付けている。
の落雷時、雷サージ等による異常電圧が発生した際、送
配電線等の設備を雷サージ等から保護するため、送配電
線の接地側と電線側との間に避雷器を取り付けている。
【0003】この避雷器は、サージ電圧に対しては低抵
抗、送配電線の通常の対地電圧に対しては高抵抗を示す
非直線性の電圧電流特性を有するZnO等の限流素子を
絶縁碍子内に収納した構造を具備する。
抗、送配電線の通常の対地電圧に対しては高抵抗を示す
非直線性の電圧電流特性を有するZnO等の限流素子を
絶縁碍子内に収納した構造を具備する。
【0004】この避雷器では、雷サージ等による異常電
圧が発生すると、限流素子が低抵抗値となってこれを瞬
時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅すれば、限流素
子が高抵抗値となって通常の対地電圧を遮断する。この
弁作用により、送配電線等の設備を雷サージ等から保護
している。
圧が発生すると、限流素子が低抵抗値となってこれを瞬
時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅すれば、限流素
子が高抵抗値となって通常の対地電圧を遮断する。この
弁作用により、送配電線等の設備を雷サージ等から保護
している。
【0005】尚、直撃雷などの定格を超えるサージ電圧
が発生すると、限流素子が故障することがあり、その場
合、絶縁碍子内で内部アークが発生し、その内部アーク
により電離したイオンを含んだ大量のガスが発生して内
部圧力が急激に上昇する。この急激な内部圧力の上昇に
より、絶縁碍子が爆発的に破壊して限流素子を含む内部
要素が周囲へ飛散する。このように爆発的な破壊により
限流素子を含む内部要素が飛散すると、人身事故の原因
にもなって非常に危険であり重大問題となる。
が発生すると、限流素子が故障することがあり、その場
合、絶縁碍子内で内部アークが発生し、その内部アーク
により電離したイオンを含んだ大量のガスが発生して内
部圧力が急激に上昇する。この急激な内部圧力の上昇に
より、絶縁碍子が爆発的に破壊して限流素子を含む内部
要素が周囲へ飛散する。このように爆発的な破壊により
限流素子を含む内部要素が飛散すると、人身事故の原因
にもなって非常に危険であり重大問題となる。
【0006】そこで、爆発的な破壊を未然に防止するた
め、急激な内部圧力の上昇による放圧時、その内部に発
生した電離ガスを放出させる放圧構造を具備した避雷器
がある。この放圧構造を具備した避雷器としては、例え
ば図2に示すように限流素子1a〜1cを磁器製の絶縁
碍子2に収納したギャップレス構造のものがある。
め、急激な内部圧力の上昇による放圧時、その内部に発
生した電離ガスを放出させる放圧構造を具備した避雷器
がある。この放圧構造を具備した避雷器としては、例え
ば図2に示すように限流素子1a〜1cを磁器製の絶縁
碍子2に収納したギャップレス構造のものがある。
【0007】その絶縁碍子2内で最上層に位置する限流
素子1aの上方には、スプリング3及び板ばね4が挟み
込まれた二つの接続金具5,6が配置され、その一方の
接続金具6が限流素子1aに接合し、他方の接続金具5
がボルト7に接合する。このボルト7が挿通された絶縁
碍子2の上端開口部にはシールゴム8を介して封止金具
9が気密的に装着され、その封止金具9に貫挿されたボ
ルト7をナット10でもって封止金具9に固定し、その
ナット10から突出するボルト7に電線側端子11を螺
着させる。
素子1aの上方には、スプリング3及び板ばね4が挟み
込まれた二つの接続金具5,6が配置され、その一方の
接続金具6が限流素子1aに接合し、他方の接続金具5
がボルト7に接合する。このボルト7が挿通された絶縁
碍子2の上端開口部にはシールゴム8を介して封止金具
9が気密的に装着され、その封止金具9に貫挿されたボ
ルト7をナット10でもって封止金具9に固定し、その
ナット10から突出するボルト7に電線側端子11を螺
着させる。
【0008】この電線側端子11は絶縁性を有する安全
カバー12で囲撓され、その安全カバー12の頂部に貫
通形成された挿通孔13に送配電線(図示せず)が挿入
されて電線側端子11に電気的に接続された状態で取り
付けられる。尚、前述の安全カバー12は封止金具9と
一体的に取り付けられた支持部材14により支持固定さ
れる。
カバー12で囲撓され、その安全カバー12の頂部に貫
通形成された挿通孔13に送配電線(図示せず)が挿入
されて電線側端子11に電気的に接続された状態で取り
付けられる。尚、前述の安全カバー12は封止金具9と
一体的に取り付けられた支持部材14により支持固定さ
れる。
【0009】一方、絶縁碍子2内で最下層に位置する限
流素子1cの下方には接続金具15,16が配置され、
この接続金具15,16を介して限流素子1cと電気的
に接続される封止金具17が、絶縁碍子2の下端開口部
にOリング18を介して気密的に被嵌される。この封止
金具17としては、急激な内部圧力の上昇による放圧時
に破断可能なシーマ金具が使用されている。この封止金
具17(以下、シーマ金具と称す)には接地側端子19
が取り付けられている。尚、絶縁碍子2の下部には、電
柱に取り付けるための支持バンド20が固着されてい
る。
流素子1cの下方には接続金具15,16が配置され、
この接続金具15,16を介して限流素子1cと電気的
に接続される封止金具17が、絶縁碍子2の下端開口部
にOリング18を介して気密的に被嵌される。この封止
金具17としては、急激な内部圧力の上昇による放圧時
に破断可能なシーマ金具が使用されている。この封止金
具17(以下、シーマ金具と称す)には接地側端子19
が取り付けられている。尚、絶縁碍子2の下部には、電
柱に取り付けるための支持バンド20が固着されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな放圧構造の避雷器では、急激な内部圧力の上昇によ
る放圧時、絶縁碍子2の下端開口部を閉塞するシーマ金
具17が破断することにより、電離ガスがシーマ金具1
7の破断部分から外部へ速やかに放出されることによ
り、絶縁碍子2が爆発的に破壊して限流素子1a〜1c
を含む内部要素が周囲へ飛散することを防止している。
うな放圧構造の避雷器では、急激な内部圧力の上昇によ
る放圧時、絶縁碍子2の下端開口部を閉塞するシーマ金
具17が破断することにより、電離ガスがシーマ金具1
7の破断部分から外部へ速やかに放出されることによ
り、絶縁碍子2が爆発的に破壊して限流素子1a〜1c
を含む内部要素が周囲へ飛散することを防止している。
【0011】しかしながら、前述した放圧時、シーマ金
具17の破断の程度が小さければ問題ないが、そのシー
マ金具17の破断の程度が大きく、絶縁碍子2の下端開
口部がほぼ完全に開口した状態に至ると、限流素子1a
〜1cを含む内部要素が絶縁碍子2の下端開口部から落
下し、人身事故の原因にもなって非常に危険であり重大
問題となる。特に、限流素子1a〜1cは大きな重量を
有するものであり、これが人間に当たるようなことがあ
ると、大怪我をすることになる。
具17の破断の程度が小さければ問題ないが、そのシー
マ金具17の破断の程度が大きく、絶縁碍子2の下端開
口部がほぼ完全に開口した状態に至ると、限流素子1a
〜1cを含む内部要素が絶縁碍子2の下端開口部から落
下し、人身事故の原因にもなって非常に危険であり重大
問題となる。特に、限流素子1a〜1cは大きな重量を
有するものであり、これが人間に当たるようなことがあ
ると、大怪我をすることになる。
【0012】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、絶縁碍子内に
おける急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁碍子内
に収納された限流素子が絶縁碍子から飛び出さないよう
にし得る放圧構造付き避雷器を提供することにある。
されたもので、その目的とするところは、絶縁碍子内に
おける急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁碍子内
に収納された限流素子が絶縁碍子から飛び出さないよう
にし得る放圧構造付き避雷器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、非直線性の電圧電流特
性を有する限流素子を絶縁碍子内に収納し、前記絶縁碍
子の内部圧力の上昇により破断可能な封止金具を絶縁碍
子の一端開口部に気密的に被嵌した放圧構造を具備した
避雷器であって、前記限流素子と電気的に接続される電
極部材を前記絶縁碍子の他端に気密的に固着し、前記電
極部材の限流素子と接合する部位及び限流素子に、非導
電性繊維からなる絶縁布に熱硬化樹脂を含浸させたプリ
プレグシートを巻き付け、前記電極部材及び限流素子を
前記プリプレグシートで一体化したことを特徴とする。
の技術的手段として、本発明は、非直線性の電圧電流特
性を有する限流素子を絶縁碍子内に収納し、前記絶縁碍
子の内部圧力の上昇により破断可能な封止金具を絶縁碍
子の一端開口部に気密的に被嵌した放圧構造を具備した
避雷器であって、前記限流素子と電気的に接続される電
極部材を前記絶縁碍子の他端に気密的に固着し、前記電
極部材の限流素子と接合する部位及び限流素子に、非導
電性繊維からなる絶縁布に熱硬化樹脂を含浸させたプリ
プレグシートを巻き付け、前記電極部材及び限流素子を
前記プリプレグシートで一体化したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る放圧構造付き避雷器
の実施形態を以下に詳述する。尚、この実施形態は図2
に示すギャップレス構造の避雷器に適用したものであ
る。
の実施形態を以下に詳述する。尚、この実施形態は図2
に示すギャップレス構造の避雷器に適用したものであ
る。
【0015】本発明の避雷器は、図1に示すようにサー
ジ電圧に対しては低抵抗、送配電線の通常の対地電圧に
対しては高抵抗を示す非直線性の電圧電流特性を有する
ZnO等の限流素子21a〜21cを磁器製の絶縁碍子
22に収納した構造を有する。
ジ電圧に対しては低抵抗、送配電線の通常の対地電圧に
対しては高抵抗を示す非直線性の電圧電流特性を有する
ZnO等の限流素子21a〜21cを磁器製の絶縁碍子
22に収納した構造を有する。
【0016】複数個(図では3個)の限流素子21a〜
21cのうち、最上層に位置する限流素子21aの上方
には断面逆T字状の電極部材であるボルト23が配置さ
れ、そのボルト23の頭部23aはその下方に位置する
限流素子21aと接合され、その頭部23aから上方へ
延びる脚部23bは絶縁碍子22の上端開口部に挿通さ
れる。この絶縁碍子22の上端開口部には、封止金具2
4がシールゴム25により気密的に装着され、前述のボ
ルト23の脚部23bがシールゴム25を介して封止金
具24に貫挿されている。
21cのうち、最上層に位置する限流素子21aの上方
には断面逆T字状の電極部材であるボルト23が配置さ
れ、そのボルト23の頭部23aはその下方に位置する
限流素子21aと接合され、その頭部23aから上方へ
延びる脚部23bは絶縁碍子22の上端開口部に挿通さ
れる。この絶縁碍子22の上端開口部には、封止金具2
4がシールゴム25により気密的に装着され、前述のボ
ルト23の脚部23bがシールゴム25を介して封止金
具24に貫挿されている。
【0017】この封止金具24に貫挿されたボルト23
の脚部23bをナット26でもって封止金具24に固定
し、そのナット26から突出するボルト23の脚部23
bに電線側端子27を螺着させる。この電線側端子27
は絶縁性を有する安全カバー28で囲撓され、その安全
カバー28の頂部に貫通形成された挿通孔29に送配電
線(図示せず)が挿入されて電線側端子27に電気的に
接続された状態で取り付けられる。尚、前述の安全カバ
ー28は封止金具24と一体的に取り付けられた支持部
材30により支持固定される。
の脚部23bをナット26でもって封止金具24に固定
し、そのナット26から突出するボルト23の脚部23
bに電線側端子27を螺着させる。この電線側端子27
は絶縁性を有する安全カバー28で囲撓され、その安全
カバー28の頂部に貫通形成された挿通孔29に送配電
線(図示せず)が挿入されて電線側端子27に電気的に
接続された状態で取り付けられる。尚、前述の安全カバ
ー28は封止金具24と一体的に取り付けられた支持部
材30により支持固定される。
【0018】前述したようにボルト23の頭部23a、
その頭部23aに接合した最上層の限流素子21a、中
間層、最下層の限流素子21b,21cには、例えばガ
ラス繊維等の高強度の非導電性繊維やポリエステル繊維
等の低強度の非導電性繊維からなる絶縁布に、エポキシ
樹脂やポリエステル樹脂などの絶縁性の熱硬化樹脂を含
浸させたプリプレグシート31が巻き付けられて加熱処
理により熱収縮でもって被着され、ボルト23の頭部2
3a及び3個の限流素子21a〜21cの外周面全体を
プリプレグシート31で被覆して一体化している。
その頭部23aに接合した最上層の限流素子21a、中
間層、最下層の限流素子21b,21cには、例えばガ
ラス繊維等の高強度の非導電性繊維やポリエステル繊維
等の低強度の非導電性繊維からなる絶縁布に、エポキシ
樹脂やポリエステル樹脂などの絶縁性の熱硬化樹脂を含
浸させたプリプレグシート31が巻き付けられて加熱処
理により熱収縮でもって被着され、ボルト23の頭部2
3a及び3個の限流素子21a〜21cの外周面全体を
プリプレグシート31で被覆して一体化している。
【0019】この絶縁材料からなるプリプレグシート3
1により、ボルト23の頭部23a及び限流素子21a
〜21cの外周面全体が被覆されているため、その内部
に湿気が侵入しにくくなって沿面閃絡を抑止する効果を
発揮する。尚、ボルト23の頭部23aの外周面には、
プリプレグシート31との被着性を良好なものとするた
め、ローレット加工が施されている。
1により、ボルト23の頭部23a及び限流素子21a
〜21cの外周面全体が被覆されているため、その内部
に湿気が侵入しにくくなって沿面閃絡を抑止する効果を
発揮する。尚、ボルト23の頭部23aの外周面には、
プリプレグシート31との被着性を良好なものとするた
め、ローレット加工が施されている。
【0020】一方、絶縁碍子22内で最下層に位置する
限流素子21cの下方にはスプリング32が配置され、
その上端部が限流素子21cと接合する。このスプリン
グ32の上端部には前述のプリプレグシート31を巻き
付けることが可能であり、このようにすれば、スプリン
グ32が限流素子21cから離脱することはない。この
スプリング32を介して限流素子21cと電気的に接続
される封止金具33が、絶縁碍子22の下端開口部にO
リング34を介して気密的に被嵌される。この封止金具
33としては、急激な内部圧力の上昇による放圧時に破
断可能なシーマ金具が使用される。この封止金具33
(以下、シーマ金具と称す)には接地側端子35が取り
付けられている。尚、絶縁碍子22の下部には、電柱に
取り付けるための支持バンド36が固着されている。
限流素子21cの下方にはスプリング32が配置され、
その上端部が限流素子21cと接合する。このスプリン
グ32の上端部には前述のプリプレグシート31を巻き
付けることが可能であり、このようにすれば、スプリン
グ32が限流素子21cから離脱することはない。この
スプリング32を介して限流素子21cと電気的に接続
される封止金具33が、絶縁碍子22の下端開口部にO
リング34を介して気密的に被嵌される。この封止金具
33としては、急激な内部圧力の上昇による放圧時に破
断可能なシーマ金具が使用される。この封止金具33
(以下、シーマ金具と称す)には接地側端子35が取り
付けられている。尚、絶縁碍子22の下部には、電柱に
取り付けるための支持バンド36が固着されている。
【0021】この避雷器では、雷サージ等による異常電
圧が発生すると、限流素子21a〜21cが低抵抗値と
なってこれを瞬時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅
すれば、限流素子21a〜21cが高抵抗値となって通
常の対地電圧を遮断する。この弁作用により、送配電線
の設備を雷サージ等から保護している。
圧が発生すると、限流素子21a〜21cが低抵抗値と
なってこれを瞬時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅
すれば、限流素子21a〜21cが高抵抗値となって通
常の対地電圧を遮断する。この弁作用により、送配電線
の設備を雷サージ等から保護している。
【0022】ここで、直撃雷などの定格を超えるサージ
電圧が発生すると、限流素子21a〜21cが故障する
ことがあり、その場合、絶縁碍子22内で内部アークが
発生し、その内部アークにより電離したイオンを含んだ
大量のガスが発生して内部圧力が急激に上昇する。この
急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁碍子22の下
端開口部を閉塞するシーマ金具33が破断することによ
り、電離ガスがシーマ金具33の破断部分から外部へ速
やかに放出されることにより、絶縁碍子22が爆発的に
破壊して限流素子21a〜21cを含む内部要素が周囲
へ飛散することを防止している。
電圧が発生すると、限流素子21a〜21cが故障する
ことがあり、その場合、絶縁碍子22内で内部アークが
発生し、その内部アークにより電離したイオンを含んだ
大量のガスが発生して内部圧力が急激に上昇する。この
急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁碍子22の下
端開口部を閉塞するシーマ金具33が破断することによ
り、電離ガスがシーマ金具33の破断部分から外部へ速
やかに放出されることにより、絶縁碍子22が爆発的に
破壊して限流素子21a〜21cを含む内部要素が周囲
へ飛散することを防止している。
【0023】この放圧時、シーマ金具33の破断の程度
が大きく、絶縁碍子22の下端開口部がほぼ完全に開口
した状態に至っても、スプリング32及び限流素子21
a〜21cがプリプレグシート31によりボルト23と
一体化されており、そのボルト23が絶縁碍子22に封
止金具24を介して固着されているので、スプリング3
2及び限流素子21a〜21cが絶縁碍子22の下端開
口部から落下することはない。
が大きく、絶縁碍子22の下端開口部がほぼ完全に開口
した状態に至っても、スプリング32及び限流素子21
a〜21cがプリプレグシート31によりボルト23と
一体化されており、そのボルト23が絶縁碍子22に封
止金具24を介して固着されているので、スプリング3
2及び限流素子21a〜21cが絶縁碍子22の下端開
口部から落下することはない。
【0024】尚、上記実施形態では、ギャップレス構造
の避雷器について説明したが、本発明はこれに限定され
ることなく、放電ギャップを絶縁碍子22の内部に有す
る構造の避雷器についても適用可能である。このギャッ
プ構造の避雷器の場合、図1に示すように3個の限流素
子21a〜21cのうち、真ん中に位置する限流素子2
1bの代わりに放電ギャップを形成するギャップスペー
サを配置してその上下に位置する2個の限流素子21
a,21cで挟み込んだ状態で、そのギャップスペーサ
を含む限流素子21a,21cをプリプレグシート31
で被覆して一体化すればよい。
の避雷器について説明したが、本発明はこれに限定され
ることなく、放電ギャップを絶縁碍子22の内部に有す
る構造の避雷器についても適用可能である。このギャッ
プ構造の避雷器の場合、図1に示すように3個の限流素
子21a〜21cのうち、真ん中に位置する限流素子2
1bの代わりに放電ギャップを形成するギャップスペー
サを配置してその上下に位置する2個の限流素子21
a,21cで挟み込んだ状態で、そのギャップスペーサ
を含む限流素子21a,21cをプリプレグシート31
で被覆して一体化すればよい。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、限流素子と電気的に接
続される電極部材を絶縁碍子に気密的に固着し、電極部
材の限流素子と接合する部位及び限流素子にプリプレグ
シートを巻き付けて電極部材及び限流素子を一体化した
ことにより、急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁
碍子の下端開口部を閉塞する封止金具が破断して大きく
開口しても、限流素子を含む内部要素がプリプレグシー
トにより一体化されて絶縁碍子に固定されているので、
限流素子を含む内部要素が絶縁碍子から飛び出すことは
なく、安全性が飛躍的に向上して商品的価値が高い避雷
器を提供することができる。
続される電極部材を絶縁碍子に気密的に固着し、電極部
材の限流素子と接合する部位及び限流素子にプリプレグ
シートを巻き付けて電極部材及び限流素子を一体化した
ことにより、急激な内部圧力の上昇による放圧時、絶縁
碍子の下端開口部を閉塞する封止金具が破断して大きく
開口しても、限流素子を含む内部要素がプリプレグシー
トにより一体化されて絶縁碍子に固定されているので、
限流素子を含む内部要素が絶縁碍子から飛び出すことは
なく、安全性が飛躍的に向上して商品的価値が高い避雷
器を提供することができる。
【図1】本発明に係る放圧構造付き避雷器の実施形態を
示す一部断面部分を含む正面図
示す一部断面部分を含む正面図
【図2】放圧構造付き避雷器の従来例を示す一部断面部
分を含む正面図
分を含む正面図
21a〜21c 限流素子 22 絶縁碍子 23 電極部材(ボルト) 31 プリプレグシート 33 封止金具(シーマ金具)
Claims (1)
- 【請求項1】 非直線性の電圧電流特性を有する限流素
子を絶縁碍子内に収納し、前記絶縁碍子の内部圧力の上
昇により破断可能な封止金具を絶縁碍子の一端開口部に
気密的に被嵌した放圧構造を具備した避雷器であって、
前記限流素子と電気的に接続される電極部材を前記絶縁
碍子の他端に気密的に固着し、前記電極部材の限流素子
と接合する部位及び限流素子に、非導電性繊維からなる
絶縁布に熱硬化樹脂を含浸させたプリプレグシートを巻
き付け、前記電極部材及び限流素子を前記プリプレグシ
ートで一体化したことを特徴とする放圧構造付き避雷
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9285587A JPH11121138A (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 放圧構造付き避雷器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9285587A JPH11121138A (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 放圧構造付き避雷器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11121138A true JPH11121138A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17693491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9285587A Pending JPH11121138A (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 放圧構造付き避雷器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11121138A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104752012A (zh) * | 2015-03-18 | 2015-07-01 | 胡妍 | 避雷器 |
-
1997
- 1997-10-17 JP JP9285587A patent/JPH11121138A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104752012A (zh) * | 2015-03-18 | 2015-07-01 | 胡妍 | 避雷器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071126 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080317 |