JPH11120336A - 顔画像描画方法および装置 - Google Patents

顔画像描画方法および装置

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JPH11120336A
JPH11120336A JP30499897A JP30499897A JPH11120336A JP H11120336 A JPH11120336 A JP H11120336A JP 30499897 A JP30499897 A JP 30499897A JP 30499897 A JP30499897 A JP 30499897A JP H11120336 A JPH11120336 A JP H11120336A
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lip
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Keisuke Onishi
啓介 大西
Kazuhiro Ogiwara
和浩 荻原
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ONISHI NETSUGAKU KOGYOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 唇の特徴をそのまま表現できるような自然な
口紅の描画を行う。 【解決手段】 唇画像の各画素を色相、明度、彩度に分
解し、唇の各画素の色相を口紅の色相に合わせ、唇画像
の各画素のトーン(彩度と明度)の相対関係を保ったま
ま、口紅のトーンに変換することによって、元の唇の特
性をそのまま活かして唇画像を口紅色に色変換する。彩
度と明度で定まるトーン平面で、全反射点と口紅のトー
ン点を結ぶ線上に沿って、影でない部分の画素に対し
て、ユーザーの要求する艶度あるいはマット度に合うよ
うにトーンを移動することにより口紅のツヤを表現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックを用いた顔画像描画システムに関する。詳しく
は、口紅、カラーコンタクトなどの化粧部材を用いたと
きの顔画像をシミュレーションする方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまで、口紅、カラーコンタクトレン
ズなどを選択するために、コンピュータグラフィックス
を用いたシミュレーションが行われている。化粧品販売
等でその人に合った口紅を探すために、実際に口紅をつ
けて実演することがある。しかしこのような方法は、実
際の口紅を使わなければならないだけでなく、口紅を塗
ったり落としたりするために、時間の掛かるものとなっ
ていた。このため、最近ではコンピュータによるシミュ
レーションが行われている。コンピュータによるシミュ
レーションはデジタルカメラ等で取り込んだ顔画像の上
に、唇の形に合わせた口紅色のパターンを張り付けると
いうものである。
【0003】また、眼鏡やコンタクトレンズについて
も、コンピュータグラフィックを用いた顔画像のシミュ
レーションが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の顔画像に
ついてのシミュレーションは、一応は画像は形成できる
ものの、自然の画像とは微妙な違いがでる。化粧の場合
はこの微妙な違いも問題とされることが多く、実用化す
る場合には解決しなければならない課題であった。
【0005】たとえば、唇の上に単に口紅色のパターン
を重ねるという単純な方法では自然な口紅を塗った状態
の画像を再現できない。唇と口紅の一体感がなく、口紅
が浮いてように見えたり、唇と肌との境がくっきりと浮
き出ているために、自然感のない顔画像となっていた。
また、口紅の特性である艶のある感じや無い感じを、表
現するシステムがなかったこともメイクアップをシミュ
レーションする際の大きな問題点となっていた。
【0006】カラーコンタクトレンズについても、単純
に目にカラー画像を重ねる手法では、実際にカラーコン
タクトレンズを装着したときにくらべて、元の目の情報
が失われ、目だけが浮いた不自然な印象の顔画像になっ
てしまいがちである。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、デジタ
ルカメラ等で取り込んだ元の顔画像にたいして口紅やカ
ラーコンタクトレンズなど化粧部材を用いたときの顔画
像を自然な形で表現するシミュレーション描画方法ある
いは装置を得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、コンピュータグラフィックを用いて化粧部材を施し
た顔画像を描く方法において、(1)化粧対象部の画像の
各画素を色相、明度、彩度に分解し、(2)前記化粧対象
部の各画素の色相を前記化粧部材の色相に合わせ、(3)
前記化粧対象部画像の各画素の彩度と明度で定まるトー
ンの相対関係を保ったまま、該化粧部材の彩度と明度で
定まるトーンに変換する、こと顔画像を描画する。
【0009】化粧部材が口紅、前記化粧対象部が唇であ
る。前記化粧部材がカラーコンタクトレンズ、前記化粧
対象部が目である。
【0010】特に、口紅により化粧を施した唇を含む顔
画像を描く際は、(1)前記唇の画像の各画素を色相、明
度、彩度に分解し、(2)前記唇の画像の各画素の色相を
前記口紅の色相に合わせ、(3)前記唇画像の各画素の彩
度と明度で定まるトーンの相対関係を保ったまま、前記
口紅の彩度と明度で定まるトーンに変換し、(4)彩度と
明度で定まるトーン平面で、全反射点と口紅のトーン点
を結ぶ線上に沿って、相対的に与えられた明度より高い
部分の画素に対して、ユーザーの要求するツヤ度に合う
ようにトーンを移動することにより口紅のツヤを表現す
ることができる。
【0011】また、唇の画像が(1)一部手入力を行い元
の唇画像から唇輪郭線を求め(2)前記唇輪郭線からの距
離に関するメンバーシップ関数、画素の明度に関するメ
ンバーシップ関数、画素の彩度に関するメンバーシップ
関数、唇および肌に対する操作量に関するメンバーシッ
プ関数を導入し、(3)前記メンバーシップ関数からα値
を求め、(4)αカットと重心法を用いて操作量に関する
前記メンバーシップ関数から対唇口紅色変換方式の操作
量と対肌口紅色変換方式の操作量を決定し、(5)それぞ
れの操作量から移動ベクトルを求めて各画素に加えるフ
ァジィ制御に基づいて唇輪郭周辺の描画を行うことで境
界部がより自然な口紅により化粧を施した唇を含む顔画
像を描画できる
【0012】また、上記の手法を実行するコンピュータ
装置についても(1)化粧対象部の画像の各画素を色相、
明度、彩度に分解する手段、(2)前記化粧対象部の各画
素の色相を前記化粧部材の色相に合わせる手段、(3)前
記化粧対象部画像の各画素の彩度と明度で定まるトーン
の相対関係を保ったまま、該化粧部材の彩度と明度で定
まるトーンに変換する手段、を備えた顔画像描画装置と
することができる。
【0013】口紅により化粧を施した唇を含む顔画像を
描く装置についても、(1)前記唇の画像の各画素を色
相、明度、彩度に分解する手段、(2)前記唇の画像の各
画素の色相を前記口紅の色相に合わせる手段、(3)前記
唇画像の各画素の彩度と明度で定まるトーンの相対関係
を保ったまま、前記口紅の彩度と明度で定まるトーンに
変換する手段、(4)彩度と明度で定まるトーン平面で、
全反射点と口紅のトーン点を結ぶ線上に沿って、相対的
に与えられた明度より高い部分の画素に対して、ユーザ
ーの要求するツヤ度に合うようにトーンを移動すること
により口紅のツヤを表現する手段を備えた顔画像描画装
置とすることができる。
【0014】また、唇の画像が(1)元の唇画像から唇輪
郭線を求める手段、(2)前記唇輪郭線からの距離に関す
るメンバーシップ関数、画素の明度に関するメンバーシ
ップ関数、画素の彩度に関するメンバーシップ関数、唇
および肌に対する操作量に関するメンバーシップ関数を
導入する手段、(3)前記メンバーシップ関数からα値を
求める手段、(4)αカットと重心法を用いて操作量に関
する前記メンバーシップ関数から対唇口紅色変換方式の
操作量と対肌口紅色変換方式の操作量を決定する手段、
(5)それぞれの操作量から移動ベクトルを求めて各画素
に加えるファジィ制御に基づいて唇輪郭周辺の描画を行
う手段を備えた口紅により化粧を施した唇を含む顔画像
描画装置とすることができる。
【0015】本発明のコンピュータグラフィックシステ
ムにおいて、元の顔画像に加えられる対象となる口紅や
カラーコンタクトレンズなどの色相・明度・彩度の色空
間で描画処理を行う。一般にコンピュータのカラーグラ
フィック表示はRGB(光の3原色)で行われることが
多いが、その場合には、RGB色空間をいったん色相・
明度・彩度の色空間に変換してから描画処理を行い、出
力時に再びRGB色空間に変換する。
【0016】デジタルカメラ等で取り込んだ顔画像に対
して、手入力によって虹彩部あるいは唇領域をいくつか
の点で定義する。この点をスプラインでスムージングし
て滑らかな曲線とする。唇については、この曲線を「唇
輪郭」とし、その唇輪郭からあるドット(画素)数以上
の内側を「唇領域」とする。唇輪郭の内および外の、あ
るドット以内の狭い範囲を「曖昧領域」とする。唇輪郭
からあるドット数以上の外側を「肌領域」とする。本発
明では、対唇領域と対肌領域に対する2つの口紅描画法
を用い、曖昧領域に対してはその2つの描画法をファジ
ー制御によって求めた係数で混ぜ合わせた処理を行う。
【0017】唇領域における口紅描画法を説明する。色
相・明度・彩度の色空間は3次元空間であるが、唇領域
に口紅を塗る場合には、唇領域の色相は口紅の色相にな
るために、口紅のトーン平面のみで考える。なおトーン
平面は明度・彩度の2次元座標であり、以下、単に“ト
ーン平面(明度と彩度の平面)”とした場合は口紅のト
ーン平面を意味する。
【0018】最初に唇領域の各画素のトーンに対して加
重平均を求める。次に全反射点すなわち明度軸上の最大
値を取る点を求め、全反射点と加重平均点を結ぶベクト
ルVLおよび全反射点と口紅のトーン点を結ぶベクトル
R、VLとVRのなす角度θ、および唇の各画素を口紅
のトーンに変換するための移動ベクトルVLR(=VR
L)を求める。
【0019】次に唇領域の各画素を前記加重平均点を中
心にθ度回転したあと、各画素のベクトル(全反射と各
画素のトーン点を結ぶベクトル)に移動ベクトルVLR
加える。これを本発明では色変換方式1−1とよぶ。こ
の色変換方式1−1によって唇に口紅が塗られた状態を
表現できたことになる。別の言い方をするなら、各画素
のトーンの相対関係を保ったまま、各画素のトーンを口
紅のトーンに変換されたことになる。
【0020】なお色変換方式1−1では、加重平均点と
唇領域の各画素のトーン(明度と彩度)をθ度回転し
て、回転後の加重平均点と口紅のトーン点を結ぶベクト
ルを移動ベクトルとして各画素の回転変換後のトーンベ
クトルに加えてもよい。ここで大切なことは、各画素の
トーンの相対関係を保ったまま、口紅のトーンに変換す
ることである。
【0021】さらにユーザーの望むツヤあるいはマット
(ツヤ消し)を行うには、上記のトーン平面において、
全反射点と口紅のトーン点を結ぶの直線に沿って、影で
ない部分の画素を移動する。この操作によって、唇の元
の特性(明暗)はそのまま残して口紅の艶度を強調して
表現することができる。これを色変換方式1−2とよ
ぶ。なお、“色変換方式1”とした場合は、色変換方式
1−1および1−2を含む。また影でない部分の画素と
は、相対的に与えられた明度より高い画素を意味する。
【0022】次に唇と肌の境界線付近すなわち曖昧領域
の口紅描画方法を説明する。なお、ここでは画素が肌の
特性をもつときの色変換方式を以下のように定義する。
すなわち、口紅を塗ったとき、肌の色が透けて見えるよ
うに、肌のトーンと口紅のトーンをある比率で混ぜて塗
る。この色変換を色変換方式2とよぶ。
【0023】唇と肌は必ずしも明確に区別ができない。
そこで、肌および唇輪郭線付近の描画に対しては、輪郭
線からの距離に関するメンバーシップ関数、画素の明度
に関するメンバーシップ関数、画素の彩度に関するメン
バーシップ関数、肌(変換方式2)および唇(変換方式
1)に対する操作量に関するメンバーシップ関数を導入
し、αカットと重心法によって色変換方式1と変換方式
2の操作量を決定する。すなわち、ファジィ理論に基づ
いて唇輪郭周辺の口紅を表現する。これによって唇の輪
郭周辺の口紅が自然な形で描画できる。
【0024】カラーコンタクトの描画では、まず目の外
郭を定義するとともに、眼球の虹彩の中心点と半径を指
定する。つぎに定義された虹彩部分に対して、色変換方
式1を用いてカラーコンタクトを描画する。
【0025】上記の方法は、口紅描画法およびカラーコ
ンタクト描画を行うシステム、装置、および当該描画法
を用いた同種の色描画を行うシステム、装置に応用でき
る。また、色変換法は元の素材の上に半透明な塗料など
の素材を重ねる操作にも利用できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を用いて
説明する。コンピュータグラフィックでは、一般に光の
3原色すなわちRGBでカラーを扱う。図1はRGB色
空間を3次元の座標で表したものである。それぞれ3軸
をR(赤)、G(緑)、B(青)とし、原点Oが(0,0,
0)、軸の増加方向を明度の増加方向とし、最大を1と
したとき、最大の明度Aは(1,1,1)である。
【0027】すなわち、R、G、Bが最大の明るさをも
った状態が白(純白)になる。線分OAはそれぞれR、
G、Bが同じ明るさ(明度)を示す線であり、原点Oに
近いほど暗くなる。人の目には、点Aが白、点Aから点
Oに近づくほど白から灰色、そして黒へと変化して見え
る。他の色もこの3原色の混ざり具合によって表すこと
ができる。たとえば黄色は(1,1,0)で表すことができ
るが、このRとGの輝度(明度)の違いによって赤に近
づいたり、緑に近づいたりする。各原色の輝度は、いく
つかの段階に分けることができるが、各原色の輝度の違
いによって色が決まる。
【0028】RGBはコンピュータ上の処理としてはわ
かりやすいが、人間の感覚とは対応がとれていない。本
発明ではRGBで取り込んだカラー画像を色相、明度、
彩度を色の3要素とした色空間に変換する。色相、明
度、彩度を基調にした色空間の表現法としてHVCやH
LSなどがある。ここではHVCで話を進めるが、もち
ろん本発明はHVCに限定したものではないが、HVC
の色相(H)、明度(V)、彩度(C)での表現は、人
間の視覚に対して等歩性があるために、人間の感覚で理
解しやすい。
【0029】RGB色空間をHVC色空間に変換する
と、図2のように表せる。図において、横軸が彩度
(C)、縦軸が明度(V)、回転方向が色相(H)であ
る。円柱を水平に切った円すなわち色相はマンセル表色
系をなしていて、赤、橙、黄色、黄緑、緑……のように
色が並ぶ。上(V軸の上部)に行くほど明るくなり、V=
maxで白になり、V=minで黒になる。本発明では(V,C)=(V
max,0)の点を全反射点とよび、以下の処理において重要
な座標点となる。彩度(C)は色の純度を表すもので、
純度の高いほど艶やかさを増す。
【0030】デジタルカメラ等で取り込んだ唇画像から
の唇領域を定義するために、唇の輪郭にそって何点かを
指定し、Cスプラインを用いて滑らかな曲線補正を行
う。図3において黒点が手入力による境界上の指定点、
曲線がCスプラインによる補正曲線である。この曲線内
が唇の領域、その外部が肌の領域となる。ただし、口紅
を塗るときには、肌と唇の境界領域は曖昧領域となるた
めに、ファジィ制御を使う。
【0031】唇領域に対する色変換を説明する。図4に
おいて、唇領域の画素について解析を行い、加重平均を
求める。加重平均値が示す点を唇の色の代表点Mとし
て、 (V,C)=(Vmax,0) となる点、すなわち明度がVmaxかつ色彩が0となる点
W、Wと加重平均点Mとを結ぶベクトルVM、VMとV軸
がなす平面を唇のトーン平面とした場合、一般にVM
沿った線上に唇の各画素が分布するが、必ずしもすべて
の画素が唇のトーン平面上に載るわけではなく、その周
辺にばらつく。
【0032】しかし、元の唇の特徴をには色相のばらつ
きではなく、陰影のばらつき(具体的には皺、影、反射
光等)が重要であるから、すべての唇領域の画素の色相
は残す口紅の色相に変換し、口紅のトーン平面上のみを
考慮した処理で、口紅描画は十分に機能する。したがっ
て、以下では口紅のトーン平面(以下、単に“トーン平
面”と記述)のみを考慮する。
【0033】上記の考察から、図4で示したような3次
元的扱い方をしなくても、本発明では図5のトーン平面
だけの扱いで十分に対応できる。すなわち、図5の○印
は、元の唇領域内の各画素を明度と彩度でプレーン平面
上にプロットした点である。この各画素に対する加重平
均が×印で示した点であり、この点をLとする。明度を
10段階で制御したとすると、全反射点Wは(10,0)であ
る。
【0034】口紅のトーン点をRとしたとき、WとLを
結ぶベクトルがVL、WとRを結ぶベクトルがVRであ
り、唇のトーンを口紅のトーンに変換するには、VR
LをVLに加えてやればよい。このVR−VLを移動ベク
トルといい、VLRと表すことにする。
【0035】しかし、単純にVLRを各画素のベクトル
(Wと各画素のトーン点を結ぶベクトル)に加えると、
Wと加重平均点Lの線上に沿って適当なばらつきをもっ
て分布するという元の特性が活かされなくなり、不合理
が生じる。そこでベクトルVLとVRのなす角度θを求
め、各画素のトーンを点Lを中心にθ度回転しておき、
そのあとで移動ベクトルVLRを加える。
【0036】これによって、図5の△で示した点に各画
素のトーンが変換される。すなわち、変換後の唇領域の
各画素のトーン分布は、WとRを結ぶ線上に沿って変換
前と同じ位置関係でばらつく。以上が、色変換方式1−
1である。
【0037】さらにユーザーの要求するツヤやマット
(ツヤ消し)を表現するには、直線WRに沿って影でな
い画素のトーンを移動する。全反射点Wに近づけるとツ
ヤが出て輝きを増す。逆にWから遠ざけるとツヤが失わ
れていき、艶度を落とすことができる。以上が、色変換
方式1−2である。なお、影でない画素とは、相対的に
与えられた明度より高い画素を意味する。
【0038】上記の色変換方式1−1および1−2を色
変換方式1としてまとめると、以下のようなる。 <色変換方式1> S01:唇領域を指定し、唇領域に含まれる各画素をHV
Cに分解し、唇の各画素の色相(H)を口紅の色相
(H)に変換するとともに、VCをトーン平面上に度数
分布として表す。 S02:その度数分布の加重平均を求める。 S03:加重平均から口紅のトーンまでの移動ベクトルを
求める。 S04:全反射点(明度10、彩度0)と加重平均点を結
ぶベクトルと全反射点と口紅のトーン点を結ぶベクトル
がなす角度θを求め、元の唇の各画素を加重平均点を中
心にθ度回転させたあと、移動ベクトルを加算し、変換
後の画素のトーンとする。 S05:完全反射点と口紅のトーン点を結ぶ直線にそっ
て、影でない画素のトーンをより完全反射点に近い方向
に近づけることによってツヤや艶やかさが強調され、逆
に遠ざけるほどツヤや艶やかさのない感じを醸し出すこ
とができる。 S06:通常のRGB色空間でのコンピュータグラフィッ
クシステムにおいては、上記で求めたHVC色空間の各
画素をRGB色空間に再変換し、表示装置に表示する。
【0039】加重平均点Lは色変換後は口紅のトーン点
Rに重なるが、他の画素は点Lを中心に広がりをもって
いる。すなわち、いくつもの彩度や明度が異なる画素が
混ざり、全体から見たときに口紅の色で描かれているよ
うに感じられる。同時に、元の唇の特徴はそのまま活か
されていることになる。さらに、S05の処理を施すこと
によって、唇や口紅の特徴(唇の陰影や口紅の輝き)を
より強調することができるとともに、ユーザーの艶度に
合わせた口紅が表現できる。
【0040】次に唇と肌との境界線付近すなわち図3に
おける曖昧領域の処理について説明する。なおここで
は、画素が肌の属性をもったったときの口紅の色に変換
する方式を色変換方式2を追加し、以下のように決め
る。
【0041】<色変換方式2> S01:口紅を塗ったとき、肌の色が透けて見えるように、
肌のトーンと口紅のトーンをある比率で混ぜて塗る。
【0042】またはファジィ制御ルールを以下のように
決めておく。 <口紅色変換規則> 規則1:輪郭線付近でなく唇の内側か、輪郭付近で肌で
なければ色変換方式1の操作量を多くし、色変換方式2
の操作量を少なくする。 規則2:輪郭線付近でなく唇の外側か、輪郭付近で肌っ
ぽければ色変換方式1の操作量を少なく、色変換方式2
の操作量を多くする。 規則3:輪郭線付近で唇でも肌でもなければ色変換方式
1の操作量をやや多く、色変換方式2の操作量をやや多
くする。
【0043】具体的には以下で説明するメンバーシップ
関数を導入し、非ファジィ化することによって明確に操
作量を決定する。図6は輪郭線から距離関数に関するメ
ンバーシップ関数(A0、A1、A2) A0 :輪郭付近でなく唇の内側 A1 :輪郭付近である A2 :輪郭付近でなく唇の外側、
【0044】図7は画素の明度に関するメンバーシップ
関数(BV0、BV1)、 BV0:明度が肌っぽい BV1:明度が唇っぽい
【0045】図8は画素の彩度に関するメンバーシップ
関数(BCO、BC1)である。 BC0:彩度が肌っぽい BC1:彩度が唇っぽい
【0046】肌でなければ唇であり、唇でなければ肌で
あるから、メンバーシップ関数BV0とBV1、BC0
とBC1は補集合の関係にある。補集合の関係にあるフ
ァジィ集合XとYのグレード値μ(メンバーシップ関数
の値μ)は、 μX(x)=1−μY(x) の関係式を満たす。
【0047】ただし、A0とA2は中間状態A1も含ま
れるから、 μA0(x)+μA1(x)+μA2(x)=1 となっている。なお図6における横軸は輪郭線からの距
離をドットで表したものであり、表示装置の解像度に決
まる値である。図6の例では、xが5以上は唇領域、x
が−5以下なら肌の領域としてメンバーシップ関数を定
義している。
【0048】一方、操作量を決めるメンバーシップ関数
は図9、10である。図9においてCa0、Ca1、C
a2は色変換方式1に関するメンバーシップ関数であ
り、図10におけるCl0、Cl、Cl2は色変換方式
2に関するメンバーシップ関数である。 Ca0:対唇口紅描画の操作量多く Ca1:対唇口紅描画の操作量やや多く Ca2:対唇口紅描画の操作量少なく Cl0:対肌口紅描画の操作量多く Cl1:対肌口紅描画の操作量やや多く Cl2:対肌口紅描画の操作量少なく
【0049】すなわち、前者は唇の上に口紅を塗る操作
の度合いを求めるメンバーシップ関数であり、後者は肌
の上に口紅を塗る操作の度合いを求めるメンバーシップ
関数である。
【0050】規則1〜3を書き直すと以下のようにな
る。 規則1:if (dis is A0) or (dis is A1 and v is Bv1 and c is Bc1) then (ma is Ca0 および ml is Cl1) 規則2:if (dis is A2) or (dis is A1 and v is Bv0 and c is Bc0) then (ma is Ca1 および ml is Cl0) 規則3:if (dis is A2 and (v is Bv0 and c is Bc1 or v is Bv1 and Bc0)) then (ma is Ca2 および ml is Cl2)
【0051】ここで、disは唇輪郭線からの最短距離
(単位はドット)、vは明度、cは彩度、maは色変換方式
1の作業量(0〜1)、mlは色変換方式2の作業量(0〜
1)であり、他の変数は図6〜10で示した変数であ
る。各規則の前件部(thenの前の条件文)からα値を求
め、後件部(thenの後ろの実行文)をαカットする。す
べての規則に対して求められた結果(面積の形で得られ
る結果)のor条件を取り、それに対して重心法を用いて
重心を求める。この重心の位置がそのメンバーシップ関
数(図9、10)に対する操作量となる。なお、andは
最小値を求める演算子であり、orは最大値を求める演算
子である。
【0052】たとえば規則1において、dis=4とした場
合、 dis is A0 → 0.8 dis is A1 → 0.2 となる(図11参照)。すなわち、他の条件から得られ
る値に関係なく、最終的に“dis is A0”が生き残るか
ら、α値は0.8となる。これを後件部に対してαカット
すると、図12の斜線で示した領域が抽出される((1)
は“ma is Ca0"、(2)は“ml is Cl1"に対応)。
【0053】このようにしてすべての規則に対して同様
の処理を行い、各規則から得られる結果に対してor演算
を行ったのち、その重心を求めれば、その重心が操作を
行う比率として求められたことになる。ファジィ集合C
の要素xにおけるグレードをμC(x)とすると、重心
gは、重心法により xg=Σ(μC(x)xdx)/Σ(μC(x)dx) と計算できる。ここで、Σは積分記号を表す。たとえば
規則1〜3の結果、maに対して図13の斜線部が求めら
れ、重心xgが計算されたとすると、xgが色変換方式1
に対する操作量となる。同様にして、mlに対する操作量
も計算できる。
【0054】以上のようにma、mlに対する操作量が数値
で求められるから、トーン平面内で色移動ベクトルVLR
にそれぞれの操作量を掛けてベクトルV1、V2を求め、
さらに双方のベクトル和(=V1+V2)を取ることによ
って、新たな色移動ベクトルが求められる。元の画素の
ベクトルと新たに求められた色移動ベクトルとのベクト
ル和をとれば、口紅を塗った状態のトーンが求まる。こ
れにより、唇輪郭付近に口紅が塗られたことになる。
【0055】以上のようにして求まった色変換後の唇は
HVC色空間での色データであるから、これをRGB色
空間に変換してディスプレイに表示すれば、口紅が塗ら
れた状態の唇が表示できる。
【0056】カラーコンタクトの場合には、カラーコン
タクトのトーン平面において色変換方式1がそのまま使
用できる。すなわち、目の外郭および目の中心と虹彩の
半径を指定したあと、与えられたHVCでカラーコンタ
クトを目にはめ込むときに、虹彩の色相をカラーコンタ
クトの色相に変換するとともに、虹彩の各画素のトーン
の相対的関係を保ったまま、カラーコンタクトのトーン
に変換する。以上が、色変換方式1−1による色変換で
あるが、さらにツヤ出しを行うには、色変換方式1−2
によって、完全反射点とカラーコンタクトのトーン点を
結ぶ直線に沿って影でない画素のトーンを移動する。
【0057】カラーコンタクトのはめ込み例を具体的に
示す。図14は目にカラーコンタクトをセットしたとき
の様子を示したものである。この場合には、目の外郭を
点P1〜P8で指定すると、自動的に目の輪郭をスプライ
ンでスムージングする。またカラーコンタクトをはめ込
む位置(正しくは虹彩の位置)を中心点Oとその半径r
で指定すると、指定した位置にカラーコンタクト(正し
くはカラーの部分)がはめ込まれると同時に、目の輪郭
の外はカラーコンタクトが表示されない。
【0058】カラーコンタクトの場合は唇に口紅を着け
る場合と違って境界線がはっきりしているから、色変換
方式1のみで処理できる。すなわち、コンタクトレンズ
の色を指定すると、その色を指定した位置に表示する。
この場合、瞳に映った光や微妙なツヤもカラーコンタク
トを描画したあともそのまま表現される。また口紅の場
合と同様に、艶度を指定してやれば、カラーコンタクト
のツヤ(輝きの度合い)を微妙に表現することができ
る。
【0059】
【発明の実施例】本発明の実施例の一つとして、変身願
望のアミューズメント系のパソコンソフトがることがで
きる。この場合、必要とされる装置は、以下のものであ
る。 画像入力装置:デジタルカメラあるいはビデオカメラ 演算処理装置:パソコン 画像出力装置:ディスプレイ 画像印刷装置:カラープリンタ
【0060】画像入力装置から取り込んだ顔画像は、デ
ィスプレイに表示されるが、メニューで“口紅描画”を
選ぶと、唇部分が大きく映し出される。図15は口紅化
粧画面の画面構成例である。この唇の画像に対して、唇
の輪郭をP1〜P10の10点でで定義する。通常、P1
3、P4、P5、P7、P9の6点で唇の輪郭の特徴は指
定できるが、Cスプラインで曲線部分を滑らかに表現す
るためにP2、P6、P8、P10の4点をさらに指定して
いる。
【0061】口紅の色相を色リングから、明度と彩度を
トーン平面から点で指定選択する。以下、自動的に指定
した口紅が唇に塗られる。口元、上唇と下唇の合わさる
線、画像を取り込んだときの影あるいは皺などは、本発
明の色変換の下では影として口紅を塗られたあとも残
る。さらに艶度を+の方向に指定すると口紅にツヤが
出、−の方向に指定するとツヤが失われる。口紅描画処
理が終わったあとに、最初の顔画像を表示すれば、口紅
と顔とのバランスがわかる。とくに口紅が塗られる前の
顔と塗られたあとの顔を同一画面に表示するようにすれ
ば、口紅による顔の印象の違いが視覚的に確かめられ
る。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、唇を例に取れば、元の
唇にできた影やしわ、あるは微妙なツヤの違いなど、元
の唇の特徴が口紅を描画したあともそのまま表現され
る。しかも肌と唇の境目が連続的に変化しているため
に、自然な状態、言い換えれば実際の口紅を塗ったとき
と同じ感じをそのまま表現できる。さらに、艶度の指定
によって口紅のツヤを強調した表現法が可能になる。以
上の処理はすべてトーン平面すなわち2次元の色空間座
標系で扱えるために、演算処理も速い。
【0063】本発明の色変換方式は元の素材の色特性を
そのまま残した形で、その上に塗られる素材の色に変換
するために、半透明な素材を元の素材に重ねるような分
野にも、本発明の色変換方式は応用できる。
【0064】本発明の口紅描画を化粧システムの一環と
して使用する場合には、これまで実演によって口紅によ
る化粧の状態を確かめていたものが、コンピュータ上で
シミュレーションできる。しかも、ファジィ制御を用い
て肌と唇との違いを考慮して描画されるから、実演と同
様な自然な口紅による化粧が再現できる。このため、短
時間に多くの口紅が使用でき、しかも実演と変わらない
効果が得られる。
【0065】カラーコンタクトの場合には通常、実際に
目にはめて確かめることができないために、本発明によ
るシミュレーションはアミューズメントとして使用する
だけでなく、実際のカラーコンタクト販売においても有
効なツールとして利用できる。そこに、元の瞳の特徴を
そのまま活かした形でカラーコンタクトを描画すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】RGB色空間を説明するための図である。
【図2】HVC色空間を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態において、唇の輪郭を明確
にするための定義点と、唇と肌の曖昧領域を説明するた
めの図である。
【図4】本発明の実施の形態において、HVC色空間で
唇の色を口紅の色に変換する方法を説明するための図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態において、唇の各画素の度
数分布とその画素の色を口紅色に色変換することを説明
するためのトーン平面図である。
【図6】本発明の実施の形態における輪郭線からの距離
に関するメンバーシップ関数を表す図である。
【図7】本発明の実施の形態における画素の明度に関す
るメンバーシップ関数を表す図である。
【図8】本発明の実施の形態における画素の彩度に関す
るメンバーシップ関数を表す図である。
【図9】本発明の実施の形態における色変換方式1の操
作量に関するメンバーシップ関数を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態における色変換方式2の
操作量に関するメンバーシップ関数を表す図である。
【図11】本発明の実施の形態において、α値を求める
例を説明する図である。
【図12】本発明の実施の形態において、αカットの例
を説明するための図である。
【図13】本発明の実施の形態において、重心を説明す
るための図である。
【図14】本発明の実施の形態において、カラーコンタ
クト描画を説明するための図である。
【図15】本発明の実施例において、口紅描画のための
画面構成図の一例である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータグラフィックを用いて化粧部
    材を施した顔画像を描く方法において、(1)化粧対象部
    の画像の各画素を色相、明度、彩度に分解し、(2)前記
    化粧対象部の各画素の色相を前記化粧部材の色相に合わ
    せ、(3)前記化粧対象部画像の各画素の彩度と明度で定
    まるトーンの相対関係を保ったまま、該化粧部材の彩度
    と明度で定まるトーンに変換する、ことを特徴とする顔
    画像描画方法。
  2. 【請求項2】前記化粧部材が口紅、前記化粧対象部が唇
    であることを特徴とする請求項1記載の顔画像描画方
    法。
  3. 【請求項3】前記化粧部材がカラーコンタクトレンズ、
    前記化粧対象部が目であることを特徴とする請求項1記
    載の顔画像描画方法。
  4. 【請求項4】コンピュータグラフィックを用いて口紅に
    より化粧を施した唇を含む顔画像を描く方法において、
    (1)前記唇の画像の各画素を色相、明度、彩度に分解
    し、(2)前記唇の画像の各画素の色相を前記口紅の色相
    に合わせ、(3)前記唇画像の各画素の彩度と明度で定ま
    るトーンの相対関係を保ったまま、前記口紅の彩度と明
    度で定まるトーンに変換し、(4)彩度と明度で定まるト
    ーン平面で、全反射点と口紅のトーン点を結ぶ線上に沿
    って、相対的に与えられた明度より高い部分の画素に対
    して、ユーザーの要求するツヤ度に合うようにトーンを
    移動することにより口紅のツヤを表現することを特徴と
    する口紅により化粧を施した唇を含む顔画像描画方法。
  5. 【請求項5】前記唇の画像が(1)一部手入力を行って、
    元の唇画像から唇輪郭線を求め、(2)前記唇輪郭線から
    の距離に関するメンバーシップ関数、画素の明度に関す
    るメンバーシップ関数、画素の彩度に関するメンバーシ
    ップ関数、唇および肌に対する操作量に関するメンバー
    シップ関数を導入し、(3)前記メンバーシップ関数から
    α値を求め、(4)αカットと重心法を用いて操作量に関
    する前記メンバーシップ関数から対唇口紅色変換方式の
    操作量と対肌口紅色変換方式の操作量を決定し、(5)そ
    れぞれの操作量から移動ベクトルを求めて各画素に加え
    るファジィ制御に基づいて唇輪郭周辺の描画を行うこと
    を特徴とする請求項4記載の口紅により化粧を施した唇
    を含む顔画像描画方法。
  6. 【請求項6】コンピュータグラフィックを用いて化粧部
    材を施した顔画像を描く方法において、(1)化粧対象部
    の画像の各画素を色相、明度、彩度に分解し、(2)前記
    化粧対象部の各画素の色相を前記化粧部材の色相に合わ
    せ、(3)前記化粧対象部画像の各画素の彩度と明度で定
    まるトーンの相対関係を保ったまま、該化粧部材の彩度
    と明度で定まるトーンに変換する、プログラムを記録し
    たコンピュータ用記録媒体。
  7. 【請求項7】前記化粧部材が口紅、前記化粧対象部が唇
    であることを特徴とする請求項6記載のプログラムを記
    録したコンピュータ用記録媒体。
  8. 【請求項8】前記化粧部材がカラーコンタクトレンズ、
    前記化粧対象部が目であることを特徴とする請求項6記
    載のプログラムを記録したコンピュータ用記録媒体。
  9. 【請求項9】コンピュータグラフィックを用いて口紅に
    より化粧を施した唇を含む顔画像を描く方法において、
    (1)前記唇の画像の各画素を色相、明度、彩度に分解
    し、(2)前記唇の画像の各画素の色相を前記口紅の色相
    に合わせ、(3)前記唇画像の各画素の彩度と明度で定ま
    るトーンの相対関係を保ったまま、前記口紅の彩度と明
    度で定まるトーンに変換し、(4)彩度と明度で定まるト
    ーン平面で、全反射点と口紅のトーン点を結ぶ線上に沿
    って、相対的に与えられた明度より高い部分の画素に対
    して、ユーザーの要求するツヤ度に合うようにトーンを
    移動することにより口紅のツヤを表現するプログラムを
    記録したコンピュータ用記録媒体。
  10. 【請求項10】前記唇の画像が(1)一部手入力を行っ
    て、元の唇画像から唇輪郭線を求め(2)前記唇輪郭線か
    らの距離に関するメンバーシップ関数、画素の明度に関
    するメンバーシップ関数、画素の彩度に関するメンバー
    シップ関数、唇および肌に対する操作量に関するメンバ
    ーシップ関数を導入し、(3)前記メンバーシップ関数か
    らα値を求め、(4)αカットと重心法を用いて操作量に
    関する前記メンバーシップ関数から対唇口紅色変換方式
    の操作量と対肌口紅色変換方式の操作量を決定し、(5)
    それぞれの操作量から移動ベクトルを求めて各画素に加
    えるファジィ制御に基づいて唇輪郭周辺の描画を行うこ
    とを特徴とする請求項9記載のプログラムを記録したコ
    ンピュータ用記録媒体。
  11. 【請求項11】コンピュータグラフィックを用いて化粧
    部材を施した顔画像を描く装置において、(1)化粧対象
    部の画像の各画素を色相、明度、彩度に分解する手段、
    (2)前記化粧対象部の各画素の色相を前記化粧部材の色
    相に合わせる手段、(3)前記化粧対象部画像の各画素の
    彩度と明度で定まるトーンの相対関係を保ったまま、該
    化粧部材の彩度と明度で定まるトーンに変換する手段、
    を備えたことを特徴とする顔画像描画装置である。
  12. 【請求項12】前記化粧部材が口紅、前記化粧対象部が
    唇であることを特徴とする請求項11記載の顔画像描画
    装置。
  13. 【請求項13】前記化粧部材がカラーコンタクトレン
    ズ、前記化粧対象部が目であることを特徴とする請求項
    11記載の顔画像描画装置。
  14. 【請求項14】コンピュータグラフィックを用いて口紅
    により化粧を施した唇を含む顔画像を描く装置におい
    て、(1)前記唇の画像の各画素を色相、明度、彩度に分
    解する手段、(2)前記唇の画像の各画素の色相を前記口
    紅の色相に合わせる手段、(3)前記唇画像の各画素の彩
    度と明度で定まるトーンの相対関係を保ったまま、前記
    口紅の彩度と明度で定まるトーンに変換する手段、(4)
    彩度と明度で定まるトーン平面で、全反射点と口紅のト
    ーン点を結ぶ線上に沿って、相対的に与えられた明度よ
    り高い部分の画素に対して、ユーザーの要求するツヤ度
    に合うようにトーンを移動することにより口紅のツヤを
    表現する手段を備えたことを特徴とする口紅により化粧
    を施した唇を含む顔画像描画装置。
  15. 【請求項15】前記唇の画像が(1)元の唇画像から唇輪
    郭線を求める手段、(2)前記唇輪郭線からの距離に関す
    るメンバーシップ関数、画素の明度に関するメンバーシ
    ップ関数、画素の彩度に関するメンバーシップ関数、唇
    および肌に対する操作量に関するメンバーシップ関数を
    導入する手段、(3)前記メンバーシップ関数からα値を
    求める手段、(4)αカットと重心法を用いて操作量に関
    する前記メンバーシップ関数から対唇口紅色変換方式の
    操作量と対肌口紅色変換方式の操作量を決定する手段、
    (5)それぞれの操作量から移動ベクトルを求めて各画素
    に加えるファジィ制御に基づいて唇輪郭周辺の描画を行
    う手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の口紅
    により化粧を施した唇を含む顔画像描画装置。
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