JPH11119417A - 感光性平版印刷版の製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版の製造方法

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JPH11119417A
JPH11119417A JP28194997A JP28194997A JPH11119417A JP H11119417 A JPH11119417 A JP H11119417A JP 28194997 A JP28194997 A JP 28194997A JP 28194997 A JP28194997 A JP 28194997A JP H11119417 A JPH11119417 A JP H11119417A
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Japan
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photosensitive
acid
solvent
resin
weight
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JP28194997A
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English (en)
Inventor
Keiichi Aoki
圭一 青木
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性平版印刷版の製造方法において、支持
体上に塗布する感光液の粘度を塗布性を良くするために
低くしたときにも乾燥ムラを抑制できる方法を提供す
る。 【解決手段】 感光性組成物を下記(a)及び(b)
を含有する溶剤で溶解及び/又は分散した感光液を親水
性表面を有する支持体上に塗布し、乾燥して感光層を形
成する感光性平版印刷版の製造方法。 (a)20℃、1013.25hPaにおいて、粘度
0.8cP以下、かつ沸点100℃未満の有機溶剤(ア
セトン、メチルエチルケトン等) (b)上記条件において粘度1cP以上、かつ沸点10
0℃以上の有機溶剤(エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、メチルラクテート等)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版
の製造方法に関し、更に詳しくは、感光性平版印刷版の
製造における支持体上に塗布する感光液の塗布溶剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版は、親水性表面を有す
る支持体上に感光液を塗布し、乾燥して感光層を形成す
ることによって製造される。この感光液は、各種感光性
組成物を有機溶剤に溶解又は分散させたものである。
【0003】上記感光液に用いられる有機溶剤としては
次のようなものが提案されてきた。例えば、特公平5−
67025号公報には溶剤の少なくとも10重量%を1
−メトキシ−2−プロパノールとするもの、特公平6−
50392号公報には溶剤の10〜50重量%をプロピ
レングリコールモノメチルエーテルとするもの、特開昭
62−169163号には溶剤の少なくとも10重量%
をプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレング
リコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノアセテート、プロピレングリコール及びジアセ
トンアルコールから選ばれたものとするもの等の特定の
有機溶剤を用いるもの、また、特開昭62−19424
9号公報、特開昭62−251739号公報等による有
機溶剤の沸点を規定したもの等が挙げられる。
【0004】ところで、感光液に用いる塗布溶剤の選択
如何によって乾燥時に塗膜表面にムラ(乾燥ムラ)が発
生したり、乾きあがるまでの時間(乾燥時間)が長くな
ったり、乾燥プロセスに多大の影響を与える。
【0005】一般的に塗布性からは、感光液の粘度が低
い方がより塗布はし易くなり、例えば、高速で塗布が可
能となる等のメリットが多い。
【0006】一方、感光液の粘度が低くなると乾燥ムラ
が発生し易くなる傾向がある。乾燥ムラの抑制方法とし
ては特開昭54−135004号公報に代表されるよう
な界面活性剤を添加する方法が公知であるが、感光液の
粘度が低い場合には乾燥ムラを抑制するためには多量の
添加量が必要となり、感光性平版印刷版の現像性等の性
能面に悪影響を及ぼしてしまう。このように、感光液の
粘度が低いときの乾燥ムラを抑制する技術は上記の公知
の技術だけでは不十分であり、確立されていないのが現
状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、感光性平版印刷版の製造方法において、塗布性の点
から感光液の粘度を低くしたとき、感光液の粘度が低い
ときにも乾燥ムラを抑制することができる感光性平版印
刷版の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記本発明の目的を達成
する構成は下記(1)〜(10)である。
【0009】(1)感光性組成物を下記(a)から選ば
れる少なくとも1種及び下記(b)から選ばれる少なく
とも1種を含有する溶剤で溶解及び/又は分散した感光
液を、親水性表面を有する支持体上に塗布し乾燥して感
光層を形成することを特徴とする感光性平版印刷版の製
造方法。
【0010】(a)20℃、1013.25hPaにお
いて、粘度0.8cP以下、かつ沸点100℃未満の有
機溶剤 (b)20℃、1013.25hPaにおいて、粘度1
cP以上、かつ沸点100℃以上の有機溶剤 (2)感光液中に含まれる全溶剤に対する(a)と
(b)の合計が90重量%以上であることを特徴とする
前記(1)に記載の製造方法。
【0011】(3)感光液中に含まれる全溶剤に対する
(a)が20〜80重量%の範囲であることを特徴とす
る前記(1)又は(2)に記載の製造方法。
【0012】(4)感光液の粘度が20℃、1013.
25hPaにおいて0.8〜4cPの範囲であることを
特徴とする前記(1)、(2)又は(3)に記載の製造
方法。 (5)(b)単独の有機溶剤が感光性組成物の固形分濃
度10重量%以上の溶解力を有する有機溶剤であること
を特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載
の製造方法。
【0013】(6)(b)としてモノアルキルラクテー
トを用いることを特徴とする前記(1)〜(5)のいず
れか1項に記載の製造方法。
【0014】(7)感光性組成物がフッ素系界面活性剤
を含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいず
れか1項に記載の製造方法。
【0015】(8)感光性組成物がノボラック樹脂を含
有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか
1項に記載の製造方法。
【0016】(9)感光性組成物がアクリル樹脂を含有
することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれか1
項に記載の製造方法。
【0017】(10)感光性組成物が光重合性化合物を
含有することを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれ
か1項に記載の製造方法。
【0018】以下、本発明について詳述する。
【0019】本発明は、感光層を形成する感光性組成物
を溶解及び/又は分散し感光液とする溶剤(以下「塗布
溶剤」ともいう)として、前記(a)(以下「溶剤
(a)」という)から選ばれる少なくとも1種及び前記
(b)(以下「溶剤(b)」という)から選ばれる少な
くとも1種を含有する溶剤を使用する。
【0020】本発明によれば、塗布溶剤を混合溶媒系と
し、混合溶媒系の低粘度側溶剤を揮発性の高い溶剤であ
る溶剤(a)、高粘度側溶剤を揮発性の低い溶剤である
溶剤(b)とすることにより、乾燥初期で溶剤(a)が
蒸発し、溶剤(b)の濃度が高くなってくるため、素早
く塗膜の粘性が上がり塗膜が乱れにくくなる。仮に低粘
度側溶剤に揮発性の低いものを選択してしまうと、蒸発
が遅くなるので乾燥工程でなかなか塗膜の粘性が上がら
ず塗膜が乱れやすいため乾燥ムラの発生につながるが、
本発明は揮発性の高い溶剤(a)を混用することによ
り、乾燥時間も短くすることができて有利である。塗膜
の蒸発を早くするために塗布溶剤を溶剤(a)単独で構
成すると、感光液の粘度が低くなりすぎて乾燥ムラを抑
制しきれない問題の他に、感光性組成物の溶解性や分散
性の制約から溶剤の選択性が大きく限定されてしまうデ
メリットがある。本発明は、このようなデメリットを溶
剤の選択性の広がる溶剤(b)との混合溶媒系とするこ
とにより解消したものである。本発明において、感光液
の粘度が0.8〜4cPの範囲において特に良好な結果
が得られる。
【0021】溶剤(a)としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルアセテート、エチルアセテート等が挙げられ
る。
【0022】溶剤(b)としては、例えば、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチ
ルラクテート、エチルラクテート等が挙げられる。
【0023】溶剤(b)は感光性組成物に対する溶解度
が高い溶剤が好ましい。乾燥後半では溶剤(b)の割合
が大きくなってくるため、溶解力のある溶剤を選択しな
いと感光性組成物中の一部素材が塗膜中で析出し、スポ
ット状のムラを発生することがある。そのため、溶剤
(b)単独で感光性組成物を溶解したとき、固形分濃度
10重量%以上の溶解力を有する溶剤を用いることが好
ましい。ここで、「溶剤(b)単独」とは、感光液が含
有する塗布溶剤のうち溶剤(b)に属する溶剤が単一種
の場合はその溶剤、複数種の場合はそれらの混合溶剤を
意味し、「固形分濃度10重量%以上の溶解力を有す
る」とは、感光性組成物のうち20℃で固体である物質
を10重量%以上の濃度で溶解し得ることを意味する。
【0024】溶剤(b)としては、溶解力に優れる点か
ら、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。しか
し、最近、これらエチレン系グリコールエーテル類は人
体に対する毒性が懸念されており改善が望まれている。
人体に対する毒性が問題になる場合にはエチレン系グリ
コールエーテル類に代わるものとして同様の溶解力を有
するメチルラクテート、エチルラクテート、ブチルラク
テート等のモノアルキルラクテートを用いることが好ま
しい。
【0025】溶剤(b)の沸点は、高すぎても乾燥時間
が長くなるため、100〜200℃の範囲がより好まし
い。
【0026】請求項1に係る発明において、前記の他に
下記〜の態様が好ましい。
【0027】感光液中に含まれる全溶剤に対する溶剤
(a)と溶剤(b)の合計が90重量%以上である。
【0028】感光液中に含まれる全溶剤に対する溶剤
(a)が20〜80重量%の範囲である。
【0029】感光液の粘度が20℃、1013.25
hPaにおいて0.8〜4cPの範囲である。
【0030】感光性組成物がフッ素系界面活性剤を含
有する。
【0031】感光性組成物がノボラック樹脂を含有す
る。
【0032】感光性組成物がアクリル樹脂を含有す
る。
【0033】感光性組成物が光重合性モノマーを含有
する。
【0034】請求項1〜10に係る発明の感光性平版印
刷版の親水性表面を有する支持体は、平版印刷版として
使用できる親水性表面を有する支持体である。このよう
な支持体の材質としては、純アルミニウム及びアルミニ
ウム合金が含まれる。アルミニウム合金としては種々の
ものが使用でき、例えば珪素、銅、マンガン、マグネシ
ウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタ
ン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用
いられる。
【0035】アルミニウム支持体としては表面を親水化
処理したアルミニウム板が用いられ、該親水化処理には
次のような粗面化処理が含まれる。アルミニウム板は粗
面化に先立って表面の油脂、錆、ごみなどを除去するた
めに脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理として
は、トリクレン、シンナー等による溶剤脱脂、ケロシ
ン、トリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジ
ョン脱脂処理等が用いられる。また、上記脱脂処理のみ
では除去されない汚れや自然酸化皮膜を除去するため
に、苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いることもでき
る。
【0036】脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液
を用いた場合、支持体の表面にはスマットが生成するの
で、この場合には燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、
或いはそれらの混酸に浸漬してデスマット処理を施すこ
とが好ましい。粗面化方法としては、機械的に表面を粗
面化する方法、電気化学的に粗面化する方法、アルカリ
又は酸或いはそれらの混合物からなるエッチング剤で表
面を粗面化する化学的粗面化方法がある。また、これら
を組み合わせた方法も利用することができる。機械的粗
面化法には、例えばボール研磨、ブラシ研磨、ブラスト
研磨、バフ研磨、ホーニング研磨等の方法がある。この
中でも、ブラシ研磨、ホーニング研磨が好ましい。更
に、あらかじめ粗面化されたシートを支持体表面に張り
合わせ、圧力をかけて粗面パターンを転写することによ
り粗面化を行うこともできる。
【0037】また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸
又は硝酸等を含む酸性電解液中で交流又は直流によって
表面を電解処理する方法がある。この内の1つ、もしく
は2つ以上の方法を併用することにより、支持体を粗面
化することができる。
【0038】電解粗面化処理については、例えば、特公
昭48−28123号公報、英国特許第896563号
明細書、特開昭53−67507号公報に記載されてお
り、本発明においては、これらの方法を用いることがで
きる。
【0039】電気化学的粗面化において印加される電圧
は、1〜50ボルトが好ましく、5〜30ボルトが更に
好ましい。電流密度は、10〜200A/dm2が好ま
しく、20〜150A/dm2が更に好ましい。電気量
は、100〜2000クーロン/dm2、好ましくは2
00〜1500クーロン/dm2、より好ましくは20
0〜1000クーロン/dm2である。温度は、10〜
50℃が好ましく、15〜45℃が更に好ましい。塩酸
又は硝酸濃度は0.1〜5重量%が好ましい。
【0040】電解溶液には、必要に応じて硝酸塩、塩化
物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ
酸、酢酸、蓚酸等を加えることができる。
【0041】粗面化処理されたアルミニウム支持体は次
いで陽極酸化処理が施される。陽極酸化処理に用いられ
る電解液としては多孔質酸化皮膜を形成するものならば
いかなるものでも使用でき、一般には硫酸、燐酸、蓚
酸、クロム酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等
或いはこれらの2種類以上を組み合わせた混酸が用いら
れる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々
変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解
液の濃度が1〜80重量%、温度5〜70℃、電流密度
1〜60A/dm2、電圧1〜100ボルト、電解時間
10秒〜5分の範囲が適当である。好ましいのは硫酸法
で、通常直流電流で処理が行われるが、交流を用いるこ
ともできる。硫酸の濃度は10〜50重量%、温度20
〜50℃、電流密度1〜20A/dm2で20〜250
秒間電解処理されるのが好ましい。電解液中にはアルミ
ニウムイオンが含まれている方が好ましい。
【0042】陽極酸化処理されたアルミニウム支持体は
次いで封孔処理が施される。封孔処理は、熱水処理、沸
騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩
水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム塩処理等
の公知の方法を用いて行うことができる。
【0043】封孔処理されたアルミニウム支持体には次
いで、親水性層を設けてもよい。親水性層の形成には、
米国特許第3,181,461号明細書に記載のアルカ
リ金属珪酸塩、米国特許第1,860,426号明細書
に記載の親水性セルロース、特公平6−94234号公
報、特公平6−2436号公報に記載のアミノ酸及びそ
の塩、特開昭60−232998号公報に記載の水酸基
を有するアミン類及びその塩、特開昭62−19494
号公報に記載の燐酸塩、特開昭59−101651号公
報に記載のスルホ基を有するモノマー単位を含む高分子
化合物等を用いることができる。
【0044】更に、感光性平版印刷版を重ねたときの感
光層への擦れ傷を防ぐために、また、現像時、現像液中
へのアルミニウム成分の溶出を防ぐために、特開昭50
−151136号、特開昭57−63293号、特開昭
60−73538号、特開昭61−67863号、特開
平6−35174号等に記載されている、支持体裏面に
保護層を設ける処理を行うことができる。
【0045】本発明において、感光性組成物としては、
o−キノンジアジド化合物を感光性成分とするポジ型の
もの;ジアゾニウム塩、アルカリ可溶性ジアゾニウム
塩、不飽和二重結合含有モノマーを主成分とする光重合
性化合物及び桂皮酸やジメチルマレイミド基を含む光架
橋性化合物などを感光成分とするネガ型のものが包含さ
れる。
【0046】まず、ポジ型の感光性組成物について説明
する。
【0047】ポジ型の感光性組成物の感光性成分として
用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば
o−キノンジアジドスルホン酸とフェノール類及びアル
デヒド又はケトンの重縮合樹脂とのエステル化合物が好
ましく用いられる。上記フェノール類としては、例えば
フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チ
モール等の1価フェノール;カテコール、レゾルシン、
ハイドロキノン等の2価フェノール;ピロガロール、フ
ロログルシン等の3価フェノール等が挙げられる。上記
アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フルフ
ラール等が挙げられる。
【0048】上記重縮合樹脂の具体例としては、フェノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾール・ホルム
アルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホルムアルデヒド樹
脂、m−,p−混合クレゾール樹脂、レゾルシン・ベン
ズアルデヒド樹脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙
げられる。
【0049】前記o−キノンジアジド化合物のフェノー
ル類のOH基に対するo−キノンジアジドスルホン酸の
縮合率(OH基1個に対する反応率)は15〜80%が
好ましく、より好ましくは20〜60%である。
【0050】o−ナフトキノンジアジド化合物の感光性
組成物中に占める割合は5〜60重量%が好ましく、特
に好ましくは10〜50重量%である。
【0051】o−ナフトキノンジアジド化合物は単独で
も感光層を構成することができるが、アルカリ水溶液に
可溶な樹脂を結合剤として併用することが望ましい。こ
のようなアルカリ水に可溶な樹脂としては、当分野にお
いて公知の種々の樹脂が使用可能であるが、特にノボラ
ック樹脂及びアクリル酸、メタアクリル酸及びそのエス
テルの重合体であるアクリル樹脂が好ましい。
【0052】ノボラック樹脂としては、フェノール類と
ホルムアルデヒドを酸触媒の下で縮合して得られる樹脂
が挙げられ、該フェノール類としては、例えばフェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、3,5−キシレロール、2,4−キシレロール、
2,5−キシレロール、カルバクロール、チモール、カ
テコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、フロログルシン等が挙げられる。これらフェノール
類化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてホルムア
ルデヒドと縮合し樹脂を得ることができる。これらのう
ち好ましいノボラック樹脂は、フェノール、m−,o−
及びp−クレゾールから選ばれる少なくとも1種とホル
ムアルデヒドとを共縮重合して得られる樹脂であり、例
えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾール・ホルムア
ルデヒド樹脂、フェノール・p−クレゾール・ホルムア
ルデヒド共重合体樹脂、m−クレゾール・p−クレゾー
ル・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、o−クレゾール
・p−クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、
フェノール・m−クレゾール・p−クレゾール・ホルム
アルデヒド共重縮合体樹脂、フェノール・o−クレゾー
ル・p−クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂
が挙げられる。更に上記のノボラック樹脂の内、フェノ
ール・m−クレゾール・p−クレゾール・ホルムアルデ
ヒド共重縮合体樹脂が好ましい。これらノボラック樹脂
は単独で用いてもよいし、又、2種以上組み合わせても
よい。
【0053】ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレン標
準)としては、重量平均分子量(Mw)が2.0×10
3〜2.0×104で、数平均分子量(Mn)が7.0×
102〜5.0×103の範囲内であることが好ましく、
更に、好ましくは、Mwが3.0×103〜6.0×1
3で、Mnが7.7×102〜1.2×103の範囲内
の値である。
【0054】結合剤としてフェノール性水酸基を有する
構造単位を分子構造中に有するビニル系重合体重合体樹
脂も好ましく挙げられる。
【0055】ビニル系重合体としては共重合体型の構造
を有していることが好ましく、このような共重合体に用
いることができる単量体単位としては、例えばエチレン
系不飽和オレフィン類、スチレン類、アクリル酸類、不
飽和脂肪族ジカルボン酸類、α−メチレン脂肪族モノカ
ルボン酸のエステル類、ニトリル類、アミド類、アニリ
ド類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、塩化ビニ
ル、ビニリデンクロライド、ビニリデンシアナイド、エ
チレン誘導体類、ビニル系単量体が挙げられる。これら
のビニル系単量体は、不飽和二重結合が開裂した構造で
高分子化合物中に存在する。
【0056】上記単量体のうち、フェノール性水酸基を
有する構造単位を有する単量体の少なくとも1種と組み
合わせて用いるものとして(メタ)アクリル酸類、脂肪
族モノカルボン酸のエステル類、ニトリル類が総合的に
優れた性能を示し好ましい。より好ましくはメタクリル
酸、メタクリル酸メチル、アクリルニトリル、アクリル
エチル等である これらの単量体は、前記ビニル系重合体中にブロック又
はランダムの何れの状態で結合していてもよい。
【0057】感光性組成物中における上記アルカリ可溶
性樹脂の占める割合は50〜95重量%が好ましく、更
に好ましくは60〜90重量%である。
【0058】感光性組成物中には、必要に応じ更に有機
酸又は酸無水物を含有することができる。有機酸として
は公知の種々の有機酸が用いられるが、pKa値が2以
上である有機酸が好ましく、更に好ましくはpKa値が
3.0〜9.0、特に好ましくは3.5〜8.0の有機
酸である。ただし、上記pKa値は25℃における値で
ある。
【0059】このような有機酸としては、例えば化学便
覧基礎編(丸善(株)1966年,1054〜1058
頁)に記載されている有機酸で、前記pKa値を示し得
る化合物を全て挙げることができる。具体的には、安息
香酸、アジピン酸、アゼライン酸、イソフタル酸、p−
トルイル酸、o−トルイル酸、β−エチルグルタル酸、
m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、3,5−ジ
メチル安息香酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、グリセ
リン酸、グルタコン酸、グルタル酸、p−アニス酸、琥
珀酸、セバシン酸、β,β−ジエチルグルタル酸、1,
1−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロブタン
ジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、
1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロ
ペンタンジカルボン酸、β,β−ジメチルグルタル酸、
ジメチルマロン酸、α−酒石酸、スペリン酸、テレフタ
ル酸、ピメリン酸、フタル酸、フマル酸、β−プロピル
グルタル酸、プロピルマロン酸、マンデル酸、メソ酒石
酸、β−メチルグルタル酸、β,β−メチルプロピルグ
ルタル酸、メチルマロン酸、林檎酸、1,1−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、シス−4−シクロヘキセ
ン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ウンデセン酸、
ラウリン酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ウンデカン酸
等を挙げることができる。その他、メルドラム酸やアス
コルビン酸などのエノール構造を有する有機酸も好まし
く用いることができる。
【0060】これら有機酸の感光性組成物に占める割合
は0.05〜10重量%が適当であり、好ましくは0.
1〜5重量%である。
【0061】又、感光性組成物に添加できる酸無水物と
しては公知の種々の酸無水物が全て用いられるが、好ま
しくは環状酸無水物であり、このようなものとして例え
ば無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テト
ラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無
水グルタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン
酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水琥珀酸、ピロメ
リット酸等が挙げられる。
【0062】これらの酸無水物は感光層中に0.05〜
10重量%、特に0.1〜5重量%含有されることが好
ましい。
【0063】次にネガ型の感光層について説明する。
【0064】ネガ型の感光性組成物としては、感光性ジ
アゾ化合物を含む感光層、光重合性感光層、光架橋性感
光層などを有するものが挙げられるが、このうち感光性
ジアゾ化合物からなる光硬化性材料について例を挙げて
説明する。本発明に用いられる感光性ジアゾ化合物とし
ては、芳香族ジアゾニウム塩と反応性カルボニル基含有
有機縮合剤、特にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド
などのアルデヒド類又はアセタール類とを酸性媒体中で
縮合したジアゾ樹脂が好適に用いられる。又、芳香族ジ
アゾニウム塩と芳香族スルホン酸(塩)化合物等とホル
ムアルデヒドとの共縮合ジアゾ樹脂も用いられる。
【0065】ジアゾニウム樹脂としては、例えばp−ジ
アゾジフェニルアミンとホルムアルデヒド又はアセトア
ルデヒドの縮合物、p−ジアゾジフェニルアミン及びベ
ンゼンスルホン酸(塩)とホルムアルデヒド又はアセト
アルデヒドの共縮合物とヘキサフルオロ燐酸塩、テトラ
フルオロ硼酸塩との有機溶媒可溶性反応生成物であるジ
アゾニウム樹脂無機塩、又は米国特許3,300,30
9号に記載されるような前記縮合物とスルホン酸類、例
えばp−トルエンスルホン酸又はその塩、ホスフィン酸
類、例えばベンゼンホスフィン酸又はその塩、ヒドロキ
シル基含有化合物、例えば2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン−5−スルホン酸又はその塩等の有機溶媒可溶性ジア
ゾニウム樹脂有機酸塩等が挙げられる。
【0066】ジアゾニウム樹脂の具体例としては、4−
ジアゾジフェニルアミン・ヘキサフルオロ燐酸塩−ホル
ムアルデヒド樹脂、4−ジアゾフェニルアミン・ヘキサ
フルオロ燐酸塩−アセトアルデヒド樹脂、4−ジアゾ−
4′−メトキシジフェニルアミン・テトラフルオロ硼酸
塩−ホルムアルデヒド樹脂、4−ジアゾ−4′−メトキ
シジフェニルアミン・テトラフルオロ硼酸塩−アセトア
ルデヒド樹脂、ベンゼンスルホン酸−4−ジアゾジフェ
ニルアミン・テトラフルオロ硼酸塩−ホルムアルデヒド
樹脂、ベンゼンスルホン酸−4−ジアゾジフェニルアミ
ン・テトラフルオロ硼酸塩−アセトアルデヒド樹脂、4
−ジアゾジフェニルアミン・2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩−ホルムアルデ
ヒド樹脂等が挙げられる。
【0067】ジアゾニウム樹脂は、各単量体のモル比及
び縮合条件を種々変えることにより任意の分子量のもの
を得ることができ、本発明の目的を達成するには分子量
400〜10000のものが使用できるが、好ましくは
800〜5000の範囲が適当である。
【0068】本発明において、感光性ジアゾニウム樹脂
は、感光性組成物全量の通常1〜60重量%、好ましく
は3〜30重量%含有させる。
【0069】用いられる感光性ジアゾニウム樹脂は、ア
ルカリ水に可溶又は膨潤性の親油性高分子化合物を結合
剤として併用することが好ましい。このような親油性高
分子化合物としては、先に述べたポジ型感光性組成物で
用いたのと同様のノボラック樹脂、アクリル樹脂、フェ
ノール性水酸基を有する構造単位を分子構造中に有する
ビニル系重合体が挙げられる。
【0070】また、これ以外の樹脂として、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、
エポキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、天然樹脂等も挙げられ
る。
【0071】特に好ましい付加重合性不飽和化合物とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カ
ルボン酸類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート等の(置
換)アルキルアクリレート及び(置換)アルキルメタク
リレート類並びにアクリロニトリル及びメタクリロニト
リルが挙げられる。
【0072】上記共重合体は通常の方法で得られるが、
分子量は1万〜30万(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー測定)がよく、より好ましくは2万〜25万
の範囲である。
【0073】上記親油性高分子化合物の感光性組成物中
の含有量は、好ましくは1〜99重量%であり、より好
ましくは、5〜95重量%である。
【0074】請求項10に係る発明の感光性組成物につ
いて次に説明する。該感光性組成物はネガ型であって、
該感光性組成物が含有する光重合性化合物とは、1分子
中に付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を少なく
とも1個有する化合物であり、具体的にジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ハイドロキノンジ(メタ)アクリレート、
ピロガロールトリアクリレート、2,2′−ビス(4−
アクリロキシエトキシフェニル)プロパン等が挙げられ
る。これらのエチレン性化合物は、感光性組成物の全固
形分に対し5〜70重量%含有され、より好ましくは1
0〜50重量%である。
【0075】上記エチレン性化合物と共にアルカリ水溶
液に可溶な樹脂を結合剤として併用することが好まし
く、このような樹脂としてはo−ナフトキノンジアジド
化合物或いはジアゾ化合物と併用される樹脂として説明
したフェノール性水酸基を有する構造単位を分子構造中
に有するビニル系共重合体が好ましい。このビニル系共
重合体は、感光性組成物の全固形分に対し30〜70重
量%含有され、好ましくは40〜50重量%含有され
る。
【0076】感光層には、更に公知の光重合開始剤を用
いることができ、例えばベンゾイン、ベンゾインアルキ
ルエーテル、ベンゾフェノン、アントラキノン、ミヒラ
ーズケトン、トリハロメチル−s−トリアジン系化合
物、オキサジアゾール系化合物、ビイミダゾールとミヒ
ラーズケトンの複合体、チオキサントンと芳香族第3級
アミンの複合体等を挙げることができる。
【0077】光重合開始剤の添加量は、感光性組成物の
全固形分に対し0.5〜30重量%、好ましくは2〜1
0重量%である。更に、ジアゾ樹脂が全固形分に対し1
〜20重量%、好ましくは2〜10重量%含有される。
【0078】上述のポジ又はネガ感光性組成物は、上記
のような素材の他、必要に応じて更に染料、顔料等の色
材、増感剤、可塑剤、界面活性剤などを添加することが
できる。
【0079】請求項1〜10に係る発明において、感光
性組成物には、フッ素系界面活性剤を含有させることが
本発明の目的をより高度に達成し得る点から好ましい。
フッ素系界面活性剤としては例えば次のような化合物が
挙げられる。
【0080】
【化1】
【0081】フッ素系界面活性剤としては市販品を用い
ることもでき、例えばサーフロン「S−381」、「S
−382」、「SC−101」、「SC−102」、
「SC−103」、「SC−104」(いずれも旭硝子
(株)製)、フロラード「FC−430」、「FC−4
31」、「FC−173」(いずれもフロロケミカル−
住友スリーエム製)、エフトップ「EF352」、「E
F301」、「EF303」(いずれも新秋田化成
(株)製)、シュベゴーフルアー「8035」、「80
36」(いずれもシュベグマン社製)、「BM100
0」、「BM1100」(いずれもビーエム・ヒミー社
製)、メガファック「F−171」、「F−177」
(いずれも大日本インキ化学(株)製)、などを挙げる
ことができる。
【0082】本発明におけるフッ素系界面活性剤のフッ
素含有割合は、0.05〜2%、好ましくは0.1〜1
%である。また、保護層への添加量は0.001〜10
%が好ましい。上記のフッ素系界面活性剤は、1種又は
2種以上を併用することができ、またその他の界面活性
剤と併用することができる。
【0083】これらの各成分を前記の塗布溶媒に溶解さ
せ、更にこれを支持体の表面に塗布し、乾燥することに
より感光層を設けて感光性平版印刷版を形成する。
【0084】請求項4に係る発明において、20℃、1
013.25hPaにおける感光液の粘度を0.8〜4
cPとするには、感光液の濃度等によって調整すること
ができる。
【0085】感光液の塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及び
カーテン塗布等が可能である。塗布量は通常、固形分と
して0.15〜10g/m2の範囲が好ましい。
【0086】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下
の実施例において、「部」は「重量部」を意味する。
【0087】支持体の作成 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調
質1116)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム
水溶液に浸漬し、1分間脱脂処理を行った後水洗した。
この脱脂したアルミニウム板を、25℃に保たれた10
%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後水洗した。
次いで、このアルミニウム板を0.3重量%の硝酸水溶
液において、温度25℃、電流密度100Amp/dm
2の条件で交流電流により60秒間電解粗面化を行った
後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で
10秒間のデスマット処理を行った。デスマット処理を
行った粗面化アルミニウム板を15%硫酸溶液中で、温
度25℃、電流密度10Amp/dm2、電圧15Vの
条件で1分間陽極酸化処理を行い、更に3%硅酸ソー
ダ、温度90℃で封孔処理を行って支持体を作成した。
【0088】感光液の調製 下記感光性組成物A、B及びCを下記表1〜表4に示す
溶剤に溶解又は分散して感光液を調製した。感光液中の
固形分の濃度は、感光性組成物AおびCは8重量%、B
は10重量%とした。なお、表1〜表4中の溶剤の粘度
及び沸点並びに感光液の粘度は、20℃、1013.2
5hPaにおける値である。
【0089】 感光性組成物A ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が 10/54/36でMwが4000) 6.70g ピロガロールアセトン樹脂(Mw:3000)とo−ナフトキノンジアジド −5−スルホニルクロリドとの縮合物(エステル比率30%) 1.50g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学(株)製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s −トリアジン 0.15g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M(株)製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.02g メチルセロソルブ 100ml 感光性組成物B p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドの縮合物の ヘキサフルオロリン酸塩 1部 N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、アクリロニトリル、 アクリル酸エチル、メタクリル酸の共重合体 12.5部 ビクトリアピュアーブルーBOH 0.75部 ジュリマーAC−10L(日本純薬(株)製) 0.46部 感光性組成物C アクリル系共重合体(合成バインダー1)Mw=5万 35.0部 3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジブチルアミノクマリン 2.0部 7−ジエチルアミノ−3−(ナフト[1,2−d]チアゾリル)クマリン 2.0部 3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル) ベンゾフェノン 4.0部 エチレンオキシド変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌルエート 35.0部 ポリテトラメチレングリコールジアクリレート 10.0部 フタロシアニン顔料(MHI454、御国色素(株)製) 5.0部 多官能ウレタンアクリレート(15HA、新中村化学工業(株)製) 5.0部 2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5− メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート 0.5部 フッ素系界面活性剤(FC−431、住友スリーエム(株)製) 0.5部 合成バインダー1 窒素気流下の三ツ口フラスコにメタアクリル酸12部、
メタアクリル酸メチル70部、アクリロニトリル8部、
メタアクリル酸エチル10部、エタノール500部、
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を入れ窒素
気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その
後、トリエチルアンモニウムクロライド3部、グリシジ
ルメタクリレート1部を加え、3時間反応させ合成バイ
ンダー1を得た。
【0090】前記支持体上に前記感光液を塗布し、80
℃の温風で乾燥して感光性平版印刷版を作製した。感光
液の乾燥後の塗布量は全て1.5g/m2となるように
調節した。これらの感光性平版印刷版について仕上がり
塗膜の外観を評価し、1〜5の5段階に評価した結果を
下記表1〜表4に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】表1〜表4の塗膜の外観の欄の数字の意味
は下記である。
【0096】 5:濃淡ムラがほとんど無い 4:極僅かな濃淡ムラがある 3:僅かな濃淡ムラがある 2:顕著な濃淡ムラがある 1:極めて顕著な濃淡ムラがある
【0097】
【発明の効果】請求項1〜10に係る発明によれば、感
光性平版印刷版の製造方法において、感光液の粘度が低
いときにも乾燥ムラを抑制することができる感光性平版
印刷版の製造方法が提供される。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性組成物を下記(a)から選ばれる
    少なくとも1種及び下記(b)から選ばれる少なくとも
    1種を含有する溶剤で溶解及び/又は分散した感光液
    を、親水性表面を有する支持体上に塗布し、乾燥して感
    光層を形成することを特徴とする感光性平版印刷版の製
    造方法。 (a)20℃、1013.25hPaにおいて、粘度
    0.8cP以下、かつ沸点100℃未満の有機溶剤 (b)20℃、1013.25hPaにおいて、粘度1
    cP以上、かつ沸点100℃以上の有機溶剤
  2. 【請求項2】 感光液中に含まれる全溶剤に対する
    (a)と(b)の合計が90重量%以上であることを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 感光液中に含まれる全溶剤に対する
    (a)が20〜80重量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 感光液の粘度が20℃、1013.25
    hPaにおいて0.8〜4cPの範囲であることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 (b)単独の有機溶剤が感光性組成物の
    固形分濃度10重量%以上の溶解力を有する有機溶剤で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 (b)としてモノアルキルラクテートを
    用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記
    載の製造方法。
  7. 【請求項7】 感光性組成物がフッ素系界面活性剤を含
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 感光性組成物がノボラック樹脂を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 感光性組成物がアクリル樹脂を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 感光性組成物が光重合性化合物を含有
    することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載
    の製造方法。
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