JPH11119347A - フィルムキャリア - Google Patents

フィルムキャリア

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JPH11119347A
JPH11119347A JP28673697A JP28673697A JPH11119347A JP H11119347 A JPH11119347 A JP H11119347A JP 28673697 A JP28673697 A JP 28673697A JP 28673697 A JP28673697 A JP 28673697A JP H11119347 A JPH11119347 A JP H11119347A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フィルムの送り精度を向上させる。 【解決手段】 フィルムキャリアに形成されたフィルム
搬送路に沿って、搬送ローラ対312、318、322
等が配設されている。搬送ローラ対312、318、3
22は、駆動ローラ312A、318A、322Aと従
動ローラ312B、318B、322Bとを含んで構成
されており、写真フィルム22を挟持して搬送する。駆
動ローラ及び従動ローラの回転軸方向の長さは、写真フ
ィルム22のパーフォレーション穿設部39に接触しな
い長さとされている。また、写真フィルム22の乳剤面
側に配置される従動ローラは、所定硬度(20〜40
度)とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムキャリア
に係り、特に画像が記録された写真フィルムのパーフォ
レーション穿設部に非接触状態で該写真フィルムを挟持
搬送するフィルムキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムに記録された画
像を印画紙等の感光材料に焼き付けて画像を形成する画
像形成装置には、写真フィルムを搬送するためのフィル
ムキャリアが設けられている。フィルムキャリアには、
図13に示されるように、写真フィルム122のパーフ
ォレーション136が穿設されたパーフォレーション穿
設部139のみを挟持して搬送するローラ対120が設
けられている(図12では写真フィルム122の乳剤面
側のローラのみ図示)。ローラ対120が写真フィルム
122に記録された画像と非接触であることにより、写
真フィルム122の搬送時に画像に傷が付くことを防止
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、写真フ
ィルムのパーフォレーション穿設部には穿設されたパー
フォレーションにより凹凸が生じているので、ローラ対
によって写真フィルムを挟持搬送すると、搬送むらが生
じて写真フィルムの送り精度が低下する、という問題が
ある。なお、従来は写真フィルムに記録された各画像を
焼付位置に精度良く停止させることのみを考慮して搬送
していたため、写真フィルムの送り精度については考慮
されていなかった。
【0004】一方、近時、ラインスキャナによって写真
フィルムに記録された画像を読み取ってディジタル変換
する場合には、パーフォレーションの凹凸による搬送む
らにより読取精度が低下するので、特に問題になる。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、写真フィルムの送り精度を向上させること
ができるフィルムキャリアを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、画像が記録された写真フィ
ルムのパーフォレーション穿設部に非接触でかつ乳剤面
側の画像記録部に接触する回転可能な所定硬度の第1の
ローラと、前記写真フィルムのパーフォレーション穿設
部に非接触でかつフィルムベース側に接触して前記第1
のローラとの間に該写真フィルムを挟持する前記第1の
ローラより硬度が高い回転可能な第2のローラと、前記
第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一方を
回転駆動する駆動手段と、を有している。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、フィルム
キャリアには第1のローラ及び第2のローラが設けられ
ており、駆動手段によって第1のローラ及び第2のロー
ラの少なくとも一方を回転駆動することにより、これら
の第1のローラと第2のローラの間に写真フィルムを挟
持して搬送する。なお、第2のローラを駆動ローラと
し、第1のローラを従動ローラとするのが好ましい。
【0008】第1のローラ及び第2のローラは、画像が
記録された写真フィルムのパーフォレーション穿設部に
非接触とされている。第1のローラは写真フィルムの乳
剤面側の画像記録部に接触し、第2のローラは写真フィ
ルムのフィルムベース側に接触して回転可能に設けられ
ている。また、第1のローラの硬度は、第2のローラの
硬度より低く構成されている。
【0009】第1のローラと第2のローラの硬度は、請
求項2に記載の発明のように、第1のローラの硬度を2
0〜40度、好ましくは30度とし、第2のローラの硬
度を40〜60度、好ましくは50度とすることができ
る。なお、第1のローラの硬度が40度、第2のローラ
の硬度が60度を超えると写真フィルムに傷が付き易く
なると共に、第1のローラの硬度が20度、第2のロー
ラの硬度が40度未満であると柔軟すぎて写真フィルム
の搬送に適さない。このため、第1のローラと第2のロ
ーラの硬度は前述した範囲に設定するのがよい。
【0010】このように、写真フィルムのパーフォレー
ション穿設部に非接触で写真フィルムを搬送するので、
送り精度を向上させることができる。また、第1のロー
ラの硬度を第2のローラの硬度より低く構成するので、
写真フィルムの乳剤面側の画像記録部に記録された画像
に傷を付けることなく、写真フィルムを搬送することが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、ま
ず本実施の形態に係るディジタルラボシステム10につ
いて説明する。
【0012】図1には本実施の形態に係るディジタルラ
ボシステム10の概略構成が示されており、図2にはデ
ィジタルラボシステム10の外観が示されている。この
ディジタルラボシステム10は、ラインCCDスキャナ
12、画像処理部16、レーザプリンタ部18及びプロ
セッサ部20を含んで構成されている。また、図2に示
されるように、ラインCCDスキャナ12と画像処理部
16は入力部96に設けられており、レーザプリンタ部
18とプロセッサ部20は出力部98に設けられてい
る。
【0013】ラインCCDスキャナ12は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されて
いるフィルム画像を読み取るためのものである。例え
ば、110サイズの写真フィルム、240サイズの写真
フィルム(所謂APSフィルム)、135サイズの写真
フィルム、及び120サイズの写真フィルムに記録され
たフィルム画像を読取対象とすることができる。ライン
CCDスキャナ12には、R、G、B測光用のセンサが
3列配列されて構成されたラインCCD74(図3参
照)が備えられ、このラインCCD74によってフィル
ム画像を読み取り、R、G、B3色の画像データを出力
する。
【0014】なお、本実施の形態に係るディジタルラボ
システム10では、フィルムキャリア14(詳細後述)
によって写真フィルム22をこの写真フィルム22の長
さ方向に沿って往復搬送させ、ラインCCDスキャナ1
2によって往路でプレスキャンを行い、復路でファイン
スキャンを行う。
【0015】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えば、メモリカード
等の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報
処理機器へ送信する等)ことも可能である。
【0016】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光を照射するレーザ光源を備えており、画像処理部1
6から入力された記録用画像データに応じて変調したレ
ーザ光を印画紙に照射して、走査露光によって印画紙に
画像を記録する。また、プロセッサ部20は、レーザプ
リンタ部18で走査露光によって画像が記録された印画
紙に対し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を
施す。これにより、印画紙上に画像が形成される。
【0017】図3に示されるように、ラインCCDスキ
ャナ12の光学系は、ハロゲンランプやメタルハライド
ランプ等からなり、写真フィルム22に光を照射する光
源64と、フィルムキャリア14によって搬送される写
真フィルム22に照射する光を拡散光とする光拡散ボッ
クス66が光源64の光射出側における光軸Lに沿って
順に配設されている。また、光源64と光拡散ボックス
66との間には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y
(イエロー)の調光フィルタ70C、70M、70Yが
射出光の光軸Lに沿って順に配置されている。調光フィ
ルタ70C、70M、70Yは、それぞれ独立に移動可
能に構成されており、光源64から射出される各成分色
光の光量のバランスやラインCCD74の各成分色光に
対する感度等を考慮して光路中への挿入量を調整するこ
とができる。これにより、ラインCCD74における
R、G、Bの3色の受光量を調整する。
【0018】写真フィルム22を挟んで光源64と反対
側には、光軸Lに沿って、フィルム画像を透過した光を
結像させるレンズユニット72、及びラインCCD74
が順に配設されている。図3では、レンズユニット72
として単一のレンズのみを示しているが、このレンズユ
ニット72は複数枚のレンズから構成されたズームレン
ズであってもよい。ラインCCD74は、CCDセルが
写真フィルム22の搬送方向(図3に示される矢印A方
向)と直交するようにライン状に配列されて構成される
CCDセル列が3ライン設けられ、各ラインの光入射側
にR、G、Bの色分解フィルタのいずれかが各々取り付
けられた3ラインカラーCCDであり、受光面がレンズ
ユニット72の結像点位置に一致するように配設されて
いる。従って、CCDセルの配列方向にフィルム読み取
りの主走査がなされ、写真フィルム22が搬送されるこ
とによりフィルム画像読み取りの副走査がなされる。な
お、ラインCCD74は、3本のライン(CCDセル
列)が写真フィルム22の搬送方向に沿って所定の間隔
を隔てて順に配置されているので、同一の画素における
R、G、Bの各成分色の検出タイミングには時間差があ
る。この時間差は、ラインメモリに画素データを蓄積
し、時間差を考慮してラインメモリ出力を遅延させるこ
とにより補正する。
【0019】次に、写真フィルム22を搬送するフィル
ムキャリア14の構成について図4を参照して説明す
る。
【0020】図4に示されるように、フィルムキャリア
14は、上蓋302Aとベース302Bとで構成される
略箱型の筐体302を備えており、この筐体302の中
に後述するフィルム搬送に係る各種部材が収容されてい
る。筐体302の一方の端部には写真フィルム22を挿
入するためのフィルム挿入口304が設けられており、
他方の端部には写真フィルム22を収容するためのフィ
ルム収容部306が設けられている。フィルム収容部3
06には、写真フィルム22をフィルム収容部306の
内周面に沿って案内する略円筒状のガイド板307が設
けられている。従って、フィルム挿入口304から挿入
されてフィルム搬送路に沿って搬送された写真フィルム
22はガイド板307に案内されることにより、フィル
ム収容部306に巻き回された状態で収容される。
【0021】また、筐体302は開放スイッチ308を
操作することにより、上蓋302Aとベース302Bと
の結合が解除される構成であり、前記係合が解除された
状態で開放スイッチ308と反対側に設けられた図示し
ないヒンジを中心として上蓋302Aを略上方へ回動さ
せることも可能とされている。
【0022】筐体302の内部には、前述したフィルム
挿入口304からフィルム収容部306に至るフィルム
搬送路に沿って、写真フィルム22の先端を検出する先
端検出センサ310、搬送ローラ対312、写真フィル
ム22の表面からゴミを除去するゴミ取り用ローラ31
4、写真フィルム22の幅方向両端部に記録されたバー
コード37を読み取るバーコードセンサ316、搬送ロ
ーラ対318、写真フィルム22に照射されるスリット
光のうちフィルム画像のサイズに応じた範囲を遮光する
遮光装置320、及び搬送ローラ対322が順に配置さ
れている。
【0023】先端検出センサ310は、一端に写真フィ
ルム22に接触する接触輪310Aが回転可能に取り付
けられ、屈曲部を回転軸として回転するクランク310
Bと、クランク310Bの他端の通過を検出する発光素
子と受光素子が組み合わせて構成されたフォトインタラ
プタ310Cと、を含んで構成されている。写真フィル
ム22がフィルム搬送路に沿って搬送され、写真フィル
ム22の先端エッジが先端検出センサ310の接触輪3
10Aに接触するとクランク310Bが回転する。クラ
ンク310Bが回転することによって、クランク310
Bの他端がフォトインタラプタ310Cの発光素子と受
光素子の間を通過する。これにより、写真フィルム22
の先端がフィルム搬送路を通過したことを検出する。な
お、フォトインタラプタ310Cによるクランク310
Bの他端の検出後、クランク310Bの他端が検出され
なくなった場合に写真フィルム22の後端がフィルム搬
送路を通過したことを検出する。すなわち、先端検出セ
ンサ310によって写真フィルム22の後端を検出する
こともできる。
【0024】搬送ローラ対312、318、322のそ
れぞれは、写真フィルム22のフィルムベース側に位置
しているローラが駆動ローラ312A、318A、32
2Aとされており、写真フィルム22の乳剤面側に位置
しているローラが従動ローラ312B、318B、32
2Bとされている。また、駆動ローラ312A、318
A、322A及び従動ローラ312B、318B、32
2Bの直径はおよそ12mmとされており、回転軸方向
の長さは写真フィルム22に記録されたフィルム画像の
幅寸法に等しい長さとされている(図5参照)。すなわ
ち、パーフォレーション36が穿設された写真フィルム
22のパーフォレーション穿設部39に接触しない長さ
とされている。さらに、写真フィルム22の乳剤面側に
位置している従動ローラ312B、318B、322B
は、硬度が30度のゴムローラであり、写真フィルム2
2のフィルムベース側に位置している駆動ローラ312
A、318A、322Aは、硬度が50度のゴムローラ
である。
【0025】また、筐体302の内部には、駆動ローラ
312A、318A、322Aの駆動力源であるパルス
モータ324が設置されており、このパルスモータ32
4の駆動軸にはプーリー326が取り付けられている。
プーリー326には無端ベルト328が巻き掛けられて
おり、この無端ベルト328は駆動ローラ322Aの回
転軸に取り付けられたプーリー330にも巻き掛けられ
ている。従って、パルスモータ324の駆動力はプーリ
ー326、無端ベルト328、プーリー330を介して
駆動ローラ322Aに伝達される。
【0026】駆動ローラ322Aの回転軸にはプーリー
332が取り付けられており、このプーリー332には
無端ベルト334が巻き掛けられている。無端ベルト3
34は、駆動ローラ318Aの回転軸に取り付けられた
プーリー336にも巻き掛けられており、パルスモータ
324の駆動力はプーリー332、無端ベルト334、
プーリー336を介して駆動ローラ318Aにも伝達さ
れる。また、駆動ローラ318Aの回転軸にはプーリー
338が取り付けられており、このプーリーには無端ベ
ルト340が巻き掛けられている。無端ベルト340は
駆動ローラ312Aの回転軸に取り付けられたプーリー
342にも巻き掛けられており、パルスモータ324の
駆動力は、プーリー338、無端ベルト340、プーリ
ー342を介して駆動ローラ312Aにも伝達される。
【0027】さらに、筐体302の内部にはモータ34
4、346、348が設置されている。モータ344の
駆動軸には円板350が偏心された状態で取り付けられ
ており、円板350の外縁付近の所定位置には、従動ロ
ーラ322Bを上下動させるための連結部材352の一
端が回動可能に軸支されている。連結部材352は支軸
354を中心に回転可能に支持されており、該連結部材
352の他端側には従動ローラ322Bが回転可能に軸
支されている。このため、モータ344の駆動力により
円板350が矢印C方向に若干回転すると、連結部材3
52の上部(従動ローラ322Bの軸支部)は支軸35
4を中心に矢印D方向に若干回転し、従動ローラ322
Bが駆動ローラ322Aから若干離間する。
【0028】同様に、モータ348の駆動軸には円板3
56が偏心された状態で取付けられており、円板356
の外縁付近の所定位置には、従動ローラ318Bを上下
動させるための連結部材358の一端が固定されてい
る。この連結部材358は支軸360を中心に回転可能
に軸支されており、該連結部材358の他端側には従動
ローラ318Bが回転可能に軸支されている。このた
め、モータ348の駆動力により円板356が矢印E方
向に若干回転すると、連結部材358の上部(従動ロー
ラ318Bの軸支部)は支軸360を中心に矢印F方向
に若干回転し、従動ローラ318Bが駆動ローラ318
Aから若干離間する。
【0029】ところで、搬送ローラ対318、322間
の略中央部は写真フィルム22の読取位置とされてお
り、上蓋302Aには読取位置の直上にスリット孔30
2Cが形成されている。スリット孔302Cは、写真フ
ィルム22の搬送方向(図4に示される矢印A方向)と
直交する方向に延びている。なお、図示は省略したが、
ベース302B及びフィルム搬送路にも読取位置の直下
に、光源64から射出された光が通過するための同様の
スリット孔が設けられており、図3に示すようにフィル
ムキャリア14によって搬送される写真フィルム22に
対し、読取位置において下方から光が照射され、写真フ
ィルム22を透過した光が、フィルムキャリア14の上
方に位置しているレンズユニット72を介してラインC
CD74に入射される。
【0030】また、前述した遮光装置320は、図6に
示されるように、読取位置を通過する写真フィルム22
に照射される光のうち各フィルム画像のサイズに応じた
範囲を遮光するものであり、写真フィルム22のフィル
ム搬送路を挟んで一対設けられている(図4では手前側
の遮光装置320のみを図示)。この遮光装置320
は、図4に示されるように、モータ346、歯車36
2、364、及び歯車364の回転軸に取り付けられた
カム状の遮光板366を含んで構成されており、例え
ば、パノラマサイズのフィルム画像を読み取る場合は、
図6に示されるように、モータ346の駆動力により遮
光板366を実線の位置まで回転させる。また、標準サ
イズ(所謂Lサイズ)のフィルム画像を読み取る場合
は、遮光板366を図6の点線の位置まで回転させる。
このように読取対象外の領域を遮光することにより、ラ
インCCD74(図3参照)で蓄積電荷の飽和が生ずる
ことを防止している。
【0031】上述したように、フィルムキャリア14は
搬送ローラ対312、318、322によって写真フィ
ルム22を挟持して搬送する構成であるので、オペレー
タがフィルム挿入口304に写真フィルム22の先端を
挿入すれば、先端検出センサ310によって写真フィル
ム22の先端が検出され、このタイミングで搬送ローラ
対312、318、322を回転駆動することで写真フ
ィルム22を挟持搬送することができ、写真フィルム2
2に記録された各フィルム画像を読取位置に順に位置さ
せることができる。
【0032】次に、本発明の実施の形態の作用を説明す
る。ディジタルラボシステム10のラインCCDスキャ
ナ12で写真フィルム22を読み取るにあたり、オペレ
ータは写真フィルム22をフィルムキャリア14に形成
されたフィルム挿入口304に挿入する。このとき、写
真フィルム22の乳剤面側が予め定められた向きとなる
ように挿入する。本実施の形態では、写真フィルム22
の乳剤面を搬送ローラ対312、318、322の従動
ローラ312B、318B、322B側に向けて挿入す
る。
【0033】写真フィルム22が挿入され、先端検出セ
ンサ310によって写真フィルム22の先端が検出され
るとパルスモータ324が駆動する。パルスモータ32
4の駆動力は、プーリー326、無端ベルト328、プ
ーリー330を介して駆動ローラ322Aに伝達され
る。さらに、プーリー332、無端ベルト334、プー
リー336を介して駆動ローラ318Aに伝達され、か
つプーリー338、無端ベルト340、プーリー342
を介して駆動ローラ312Aに伝達される。プレスキャ
ンでは、駆動ローラ312A、318A、322Aのそ
れぞれが図4に示される矢印G方向に回転する。これに
より、写真フィルム22が図4に示される矢印A方向に
挟持搬送される。
【0034】写真フィルム22が図4に示される矢印A
方向に搬送され、読取位置を通過するとき、プレスキャ
ンが行われる。すなわち、光源64から射出されて写真
フィルム22を透過した光がスリット孔302Cを通過
し、レンズユニット72を介してラインCCD74に入
射される。
【0035】一方、先端検出センサ52によって写真フ
ィルム22の後端が検出されてから所定時間が経過する
と、写真フィルム22に記録された全フィルム画像に対
するプレスキャンが終了したと判断する。この場合に
は、一旦パルスモータ324の駆動を停止させて写真フ
ィルム22の搬送を停止させる。その後、再度パルスモ
ータ324を駆動させることにより、パルスモータ32
4の駆動力は前述したように駆動ローラ312A、31
8A、322Aに伝達される。ファインスキャンでは、
駆動ローラ312A、318A、322Aのそれぞれが
図4に示される矢印H方向に回転する。これにより、写
真フィルム22が図4に示される矢印B方向に挟持搬送
される。こうして写真フィルム22が図4に示される矢
印B方向に搬送され、読取位置を通過するとき、ファイ
ンスキャンが行われる。
【0036】このように、パーフォレーション36が穿
設された写真フィルム22のパーフォレーション穿設部
39に非接触で写真フィルム22を搬送するので、パー
フォレーション36が穿設されていることによる凹凸の
影響を受けることなく写真フィルム22を搬送すること
ができ、かつ送り精度を向上させることができる。ま
た、写真フィルム22の乳剤面側に配置される従動ロー
ラ312B、318B、322Bの硬度を写真フィルム
22のフィルムベース側に配置される駆動ローラ312
A、318A、322Aの硬度より低く構成するので、
写真フィルム22に傷を付けることなく搬送することが
できる。
【0037】なお、本実施の形態では、搬送ローラ対3
12、318、322を構成する駆動ローラ312A、
318A、322A及び従動ローラ312B、318
B、322Bがゴムローラである場合を例として説明し
たが、これに限定されるものではない。例えば、シリコ
ンゴム、エチレンプロピレンゴムや合成樹脂によって形
成されたローラを用いてもよい。また、本実施の形態に
おける搬送ローラ対60を構成する駆動ローラ60A及
び従動ローラ60Bは、直径がおよそ12mmである場
合を例として説明したが、これに限るものではない。さ
らに、駆動ローラ312A、318A、322Aの硬度
が50度である場合を例として説明したが、駆動ローラ
312A、318A、322Aの硬度は40〜60度の
間で設定可能である。これは、硬度が40度未満である
と柔軟すぎて写真フィルム22の搬送に適さないと共
に、60度を超えた硬度であると写真フィルム22に傷
を付けることになるため、上述した範囲の硬度に設定す
ることが好ましい。一方、従動ローラ312B、318
B、322Bの硬度が30度である場合を例として説明
したが、従動ローラ312B、318B、322Bの硬
度は20〜40度の間で設定可能である。これも駆動ロ
ーラ312A、318A、322Aの場合と同様に、硬
度が20度未満であると柔軟すぎて写真フィルム22の
搬送に適さないと共に、40度を超えた硬度であると写
真フィルム22に傷を付けることになるためである。
【0038】また、従動ローラ312B、318B、3
22Bは、図7(A)乃至(D)に示される従動ローラ
100〜106のいずれかを適用することができる。図
7(A)に示される従動ローラ100は、回転軸方向に
直交する断面が三角形状であり、回転軸方向に延びた突
部100Aが従動ローラ100の表面に所定間隔毎に複
数形成されており、図7(B)に示される従動ローラ1
02は、この従動ローラ102の表面に複数の凸部10
2Aが形成されている。図7(C)の従動ローラ104
は、回転軸方向の所定間隔毎に周状の溝102Aが切り
欠かれている。図7(D)に示される従動ローラ106
は、この従動ローラ106の表面に細い溝106Aが傾
斜して形成されており、写真フィルム22を幅方向に広
げた状態で搬送する。従動ローラをこのような構成とす
ることにより、写真フィルム22との接触面積を少なく
することができる。
【0039】さらに、本実施の形態では、写真フィルム
22を搬送するためにフィルム搬送路に沿って3組の搬
送ローラ対312、318、322が配設された例につ
いて説明したが、搬送ローラ対の数はこれに限定される
ものではなく、例えば1組であってもよい。この場合に
は、図8に示されるように、写真フィルム22の読取位
置よりもファインスキャンにおける写真フィルム22の
搬送方向(図8に示される矢印B方向)上流側に搬送ロ
ーラ対303を配設することが好ましい。これにより、
写真フィルム22が弛むことなく搬送され、写真フィル
ム22の平面性が確保されるので、写真フィルム22を
正確に読み取ることができる。
【0040】また、本実施の形態のレンズユニット72
は、複数枚のレンズから構成されたズームレンズである
場合を例として説明したが、これに限定されるものでは
なく、固定レンズを用いてもよい。レンズユニット72
を固定レンズとした場合には、フィルムキャリア14に
挿入された写真フィルム22のサイズに応じて、ライン
CCD74をこのラインCCD74の長さ方向に傾斜さ
せることにより写真フィルム22を透過した光の全てが
ラインCCD74に入射される構成としてもよい(図9
参照)。
【0041】なお、ディジタルラボシステム10の入力
部96にラインCCD74によって読み取られたフィル
ム画像を表示するディスプレイ108が配設された例に
ついて説明したが、図10に示されるように、入力部9
6にディジタルラボシステム10を操作するオペレータ
専用のディスプレイ108Aと、来店した顧客専用のデ
ィスプレイ108Bをそれぞれ配設することもできる。
これにより、例えば顧客が写真入りポストカードを注文
する場合等に顧客がフィルム画像を確認する必要がある
とき、容易にフィルム画像を確認することができる。ま
た、回転可能な1台のディスプレイを配設することによ
り確認してもよいし、簡易な感熱プリンタ等によりフィ
ルム画像を用紙等に記録することによってフィルム画像
を確認してもよい。また、図10に示されるように、デ
ィジタルラボシステム10の入力部96はショーケース
110A等が備えられた接客用のカウンター110と一
体化して構成することも可能である。
【0042】さらに、本実施の形態におけるディジタル
ラボシステム10の入力部96は、図2に示されるよう
に、オペレータが入力部96に向かって着座したときに
オペレータの右方向にフィルムキャリア14が配置さ
れ、左方向にキーボード112が配置されている。例え
ば、右利きのオペレータがディジタルラボシステム10
を操作する場合には、図11に示されるように、オペレ
ータの右方向にキーボード112を配置し、左方向にフ
ィルムキャリア14を配置した構成とすることが好まし
い。すなわち、ディジタルラボシステム10を操作する
オペレータの利き手方向にキーボード112を配置する
ことにより、操作性の向上を図ることができる。
【0043】さらに、本実施の形態では、写真フィルム
22の幅方向両端部にパフォレーション36が穿設され
た写真フィルム22を対象として説明したが、図12に
示されるように、写真フィルム21の幅方向端部の一方
のみにパーフォレーション35が穿設されているAPS
フィルムにも適用可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ーフォレーションが穿設された写真フィルムのパーフォ
レーション穿設部に非接触状態で写真フィルムを搬送す
るので、送り精度を向上させることができる、という優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るディジタルラボシステムの
概略ブロック図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】ラインCCDスキャナの光学系を示す概略側面
図である。
【図4】フィルムスキャナの内部構成を示す概略斜視図
である。
【図5】搬送ローラ対及び写真フィルムを示す正面図で
ある。
【図6】LHP切替レバーの作動状態を示す概略図であ
る。
【図7】その他の実施の形態として、搬送ローラ対の従
動ローラに適用可能なローラを示す概略斜視図である。
【図8】搬送ローラ対を1組のみ配設したフィルムキャ
リアの一部を示す概略図である。
【図9】レンズユニットを固定レンズとした場合のライ
ンCCDの構成を示す概略図である。
【図10】2台のディスプレイを配設した入力部を示す
概略構成図である。
【図11】フィルムキャリア及びキーボードの配置を変
更した入力部を示す概略構成図である。
【図12】読取対象とされる写真フィルムがAPSフィ
ルムである場合の搬送ローラ対及び写真フィルムを示す
正面図である。
【図13】従来のフィルムキャリアにおける写真フィル
ムの搬送ローラ対を示す正面図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 14 フィルムキャリア 22 写真フィルム 312、318、322 搬送ローラ対 312A、318A、322A 駆動ローラ(第2の
ローラ) 312B、318B、322B 従動ローラ(第1の
ローラ) 324 ローラ駆動モータ(駆動手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が記録された写真フィルムのパーフ
    ォレーション穿設部に非接触でかつ乳剤面側の画像記録
    部に接触する回転可能な所定硬度の第1のローラと、 前記写真フィルムのパーフォレーション穿設部に非接触
    でかつフィルムベース側に接触して前記第1のローラと
    の間に該写真フィルムを挟持する前記第1のローラより
    硬度が高い回転可能な第2のローラと、 前記第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一
    方を回転駆動する駆動手段と、 を有するフィルムキャリア。
  2. 【請求項2】 前記第1のローラの硬度は20〜40度
    であり、前記第2のローラの硬度は40〜60度である
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルムキャリア。
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